バイクゲーム機及びこれに用いられる操舵ハンドル型入力装置
【課題】バイクゲーム機の小型化を図りつつ、バイクゲームの興趣性を損なうことのないバイクゲーム機を提供する。
【解決手段】本発明は、遊戯者がハンドル操作を行って、仮想3次元空間においてバイクの運転を行うバイクゲームであって、揺動軸に対して揺動可能に支持された揺動体と、該揺動体に取り付けられた操舵ハンドルとを含み、遊戯者が、操舵ハンドルを倒し込むことによって揺動する揺動体の揺動角に応じて、仮想3次元空間におけるバイクの挙動を演算し、ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを制御するバイクゲーム機である。
【解決手段】本発明は、遊戯者がハンドル操作を行って、仮想3次元空間においてバイクの運転を行うバイクゲームであって、揺動軸に対して揺動可能に支持された揺動体と、該揺動体に取り付けられた操舵ハンドルとを含み、遊戯者が、操舵ハンドルを倒し込むことによって揺動する揺動体の揺動角に応じて、仮想3次元空間におけるバイクの挙動を演算し、ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを制御するバイクゲーム機である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイクゲーム機及びこれに用いられる操舵ハンドル型入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バイクレース等を体感できるバイクゲームを遊戯者に提供するバイクゲーム機が知られている。このような体感型のバイクゲーム機は、実際のバイクを走らせているという感覚を如何に遊戯者に与えるかが重要である。
【0003】
このため、従来のバイクゲーム機では、実際のバイク本体を模したゲーム機本体に遊戯者が跨り、仮想空間を表現したゲーム機の表示画面の内容に合わせて、遊戯者が、ハンドルを左右に切ったり、ゲーム機本体を左右に倒し込んだりする動作により、ゲームを行うというものであった。
【0004】
下記特許文献1は、本物の二輪車と同様の操作を可能にする二輪車のシミュレータに関するもので、車体を倒し込むこととハンドルを切ることの両方の操作を行うことをできるようにした二輪車のシミュレータを開示する。
【0005】
また、下記特許文献2は、運転遊戯機のような車両運転模擬機であって、操舵ハンドルに前後方向の振動を与えて実際の車両運転と同等の感覚を運転者に持たせることができる車両運転模擬機を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−268750号公報
【特許文献2】特開平6−277366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
遊戯者がバイクゲーム機本体に跨らないでゲームを行う簡易型のバイクゲーム機も存在はしている。このようなバイクゲーム機では、単に、ハンドルの軸についてハンドルを回転させる操作に留まっていた。
【0008】
実際の走行中のバイクにおいては、ハンドルの回転操作のみによっては、バイクはカーブを曲がることはない。これは、セルフステアと呼ばれる、車体が傾いた方向にハンドルが自然と切れる特性のためであり、この特性により、バイクは転倒することはない。例えば、実際のバイクをハンドルが自由になる状態にして体で支え、車体を左に傾けた場合、ハンドルは自然と左に切れる。このセルフステアの作用は、停車時は非常に弱いが、車体の速度が上がるにつれて強くなる。
【0009】
従って、実際のバイクでカーブを曲がるためには、バイクそのものをカーブの内側に傾ける挙動が必要となるが、このとき、ハンドルは車体を傾斜させている方向に(例えば、右に傾斜なら時計回りに)自然と若干回転することになる。この角度は、典型的には、車体の特性、車体の速度や傾斜角度等に依存する。このように、運転者が、曲がろうとする方向の内側にバイク本体を傾けることで、後輪のタイヤの接地面が傾き、そのタイヤの接地面によってバイクの進行方向が決定する。一方で、バイクを深く傾けるほどハンドルの舵角は小さくなるため、後輪の傾きだけでバイクの進行方向が決定せず、ハンドルを切る量もバイクの進行方向に影響を与える。
【0010】
このように、ハンドルの回転操作のみの簡易型のバイクゲーム機の操作は、実際のバイクの挙動とはほど遠いものであり、バイクゲームの面白さを追求するには十分ではなかった。
【0011】
このため、従来のバイクゲーム機においては、実際のバイクを走らせているという感覚を追求すべくあまり、遊戯者をゲーム機本体に跨らせ、体全体を使った動作をあえて要求している。実際のバイクであれば、走行している状態では加速による慣性に従ってバイクの姿勢は自然と直立しようとするため、バイクを傾けたとしても体勢を整えることは比較的容易である。しかしながら、実際に走行しないバイクゲーム機においては、加速による慣性力は働かないため、同等の動作を模擬しようとすると、体を支え、自立した体勢を整えるための支持機構が必要となる。
【0012】
しかしながら、このようなバイクゲーム機において車体を倒すことができる角度は、実際のものと比べると十分なものではなく、ゲームの操作性と実際のバイクの走行時における操作性には大きな隔たりがあった。従って、実際のバイクに普段から乗っている遊戯者が、このようなバイクゲーム機でゲームを行おうとすると、一定の範囲以上は本体を倒すことができないにもかかわらず、興奮の余り、実際のバイクの走行感覚で必要以上に筐体を倒し込もうとしてしまい、支持機構への負担が大きくなることも予想される。この結果、バイクゲーム機自体が大がかりで、高価なものになってしまうという課題があった。
【0013】
また、従来のバイクゲーム機においては、体全体を使った動作を要求することから、バイクの運転年齢に達していないような小さな子供にとっては、操作が難しすぎるという課題があった。これに加え、スカートをはいた女性もまた、身だしなみが乱れる等の理由から、このようなバイクゲーム機を敬遠しがちであった。このため、バイクゲーム自体が非常に魅力的であっても、対象ユーザが限定されることで、バイクゲーム機は、ユーザの裾野を広げることが難しいものであった。
【0014】
そこで、本発明は、バイクゲーム機の小型化を図りつつ、バイクゲームの興趣性を損なうことのないバイクゲーム機を提供することを目的とする。
【0015】
より具体的には、本発明の目的は、従来のようなバイクゲーム機本体の倒し込みを可能とする大がかりな機構を必要とせずとも、実際のバイクを走らせているに近い感覚を体験することができるバイクゲーム機を提供することであり、ひいては、これまでバイクゲーム機を敬遠してきた人たちをユーザに引き入れることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、遊戯者がハンドル操作を行って、仮想3次元空間においてバイクの運転を行うバイクゲームであって、揺動軸に対して揺動可能に支持された揺動体と、該揺動体に取り付けられた操舵ハンドルとを含み、遊戯者が、操舵ハンドルを倒し込むことによって揺動する揺動体の揺動角に応じて、仮想3次元空間におけるバイクの挙動を演算し、ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを制御するバイクゲーム機である。
【0017】
より具体的には、ある観点に従う本発明は、遊戯者がハンドル操作を行って、仮想3次元空間におけるバイクを運転するバイクゲームを提供するバイクゲーム機であって、前記仮想3次元空間を表現するゲームシーンを画面上に表示するディスプレイと、前記ディスプレイの前方に配置され、操舵ハンドルが取り付けられたハンドル機構を含む本体部と、プロセッサを含み、前記操舵ハンドルに対する入力操作に基づいて、前記プロセッサの制御の下、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を演算し、該バイクの挙動に基づくゲームシーンを生成する処理制御装置と、を備えるバイクゲーム機である。前記ハンドル機構は、基台と、揺動軸を含み、前記基台上で前記揺動軸を軸中心に揺動自在に立設支持された揺動体と、前記揺動体の一端部に設けられ、前記遊戯者が操作する操舵ハンドルと、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する揺動操作に応じて揺動した前記揺動体の揺動角を検出し、該検出した揺動角に応じた第1の検出信号を前記処理制御装置に出力する第1の角度センサと、を含む。ここで、前記揺動軸は、前記揺動体の軸線上、前記揺動体の中心位置よりも他端側にあることが好ましい。そして、前記処理制御装置は、前記第1の角度センサが出力した前記第1の検出信号に基づいて、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を演算しつつ、前記ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを生成するように構成される。
【0018】
これによれば、遊戯者が、バイクゲーム機のシートに跨って、ゲーム機本体を倒し込むことをせずとも、手軽に楽しむことができるバイクゲーム機を実現することができる。
【0019】
また、前記揺動体は、前記揺動体の前記軸線方向に延伸し、前記操舵ハンドルを連結するシャフトと、前記シャフトを駆動する駆動機構とを備えることが好ましい。
【0020】
従って、揺動軸とシャフトとが略軸線上に位置することになるので、遊戯者に、より自然なハンドル操作感覚を与えることができるようになる。
【0021】
また、前記駆動機構は、前記シャフトの軸回転角を検出する第2の角度センサと、前記シャフトを軸回転させる第1のモータとを備え、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する回転操作に応じて前記シャフトが第1の方向に軸回転することによって前記第2の角度センサにより検出された軸回転角に基づいて、前記第1の方向に抗するように、前記シャフトを第2の方向に軸回転させることが好ましい。
【0022】
また、前記駆動機構は、前記シャフトの軸回転角を検出し、該検出した軸回転角に応じた検出信号を前記処理装置に出力する第2の角度センサと、前記処理制御装置からの第1の駆動信号に基づいて、前記シャフトを軸回転させる第1のモータとを備え、前記処理制御装置は、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する回転操作に応じて前記シャフトが第1の方向に軸回転することによって前記第2の角度センサが出力した前記第2の検出信号に基づいて、前記第1の方向に抗するように、前記シャフトを第2の方向に軸回転させるための前記第1の駆動信号を出力するように構成される。
【0023】
これによれば、遊戯者は、操舵ハンドルの倒し込み操作に加え、操舵ハンドルの切り操作も同時に行うことができるので、遊戯者に、より自然なハンドル操作感覚を与えることができるようになる。
【0024】
さらに、前記駆動機構は、前記シャフトの軸回転角を検出し、該検出した軸回転角に応じた検出信号を前記処理装置に出力する第2の角度センサと、前記処理制御装置からの第1の駆動信号に基づいて、前記シャフトを軸回転させる第1のモータとを備え、前記処理制御装置は、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する回転操作に応じて前記シャフトが第1の方向に軸回転することによって前記第2の角度センサが出力した前記第2の検出信号に基づいて、前記第1の方向に抗するように、前記シャフトを第2の方向に軸回転させるための前記第1の駆動信号を出力するように構成される。ここで、前記シャフトには、前記シャフトに付勢力を与えるコイルばねが嵌挿されていることが好ましい。
【0025】
これによれば、シャフトの上下振動が操舵ハンドルに伝達され、遊戯者に、バイクのフロントサスペンションの動きを体感させることができるようになる。
【0026】
さらにまた、前記揺動体の他端部に、前記揺動体の揺動に抗する抵抗を与える揺動抵抗体をさらに備えることが好ましい。
【0027】
これによれば、遊戯者が操舵ハンドルを倒し込んだ際に、当該倒し込みに抗する力が作用するので、遊戯者に、より自然なハンドル操作感覚を与えることができるようになる。
【0028】
さらにまた、前記処理制御装置は、前記ゲームシーンを構成する地形データを記憶するメモリを含み、前記地形データに基づいて、前記第2の駆動信号を出力するように構成される。
【0029】
これによれば、ゲームシーンにおける走行路面の状態に基づく上下振動を操舵ハンドルに与えることができ、遊戯者に、よりリアルなバイクの運転感覚を与えることができるようになる。
【0030】
また、別の観点に従う本発明は、ディスプレイ上に表示された仮想3次元空間を表現したゲームシーンに対して、遊戯者がハンドル操作を行って、前記仮想3次元空間においてバイクを運転する、バイクゲームを提供するバイクゲーム機において、基台と、揺動軸を含み、前記基台上で前記揺動軸を軸中心に揺動自在に立設支持された揺動体と、前記揺動体の一端部に設けられ、前記遊戯者が操作する操舵ハンドルと、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する揺動操作に応じて揺動した前記揺動体の揺動角を検出する第1の角度センサと、を備えるバイクゲーム機である。ここで、前記揺動軸は、前記揺動体の軸線上、前記揺動体の中心位置よりも他端側にあることが好ましい。前記バイクゲーム機は、前記揺動体の揺動に応じて前記第1の角度センサにより検出された前記揺動体の揺動角に基づいて、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を制御し、前記ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを制御する。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、従来のようなバイクゲーム機本体の倒し込みを可能とする大がかりな機構を必要とせずとも、ハンドル操作のみで、実際のバイクを走らせているに近い感覚を体験することができる小型のバイクゲーム機を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機の概観を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部を説明するための図であり、ハンドル機構部を側面から見たときの図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部の動作を説明するための図であり、ハンドル機構部を上面から見たときの図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部の動作を説明するための図であり、ハンドル機構部を後方から見たときの図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部の動作を説明するための図であり、ハンドル機構部を側方から見たときの図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル駆動機構を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機における処理制御装置のハードウェア構成を説明するためのブロックダイアグラムである。
【図9】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1を機能的に説明するブロックダイアグラムである。
【図10】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御部による処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御部による処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1の概観を示す斜視図である。同図に示すように、本実施形態のバイクゲーム機1は、本体部2と、操舵ハンドル3と、シート部4と、ディスプレイ部5とを含んで構成される。同図では、1台のバイクゲーム機1のみが示されているが、複数台のバイクゲーム機1がネットワークを介して通信可能に接続され、複数のバイクゲーム機1を操作する遊戯者が、相互に同期したバイクゲームを行えるように構成されてもよい。
【0035】
本体部2は、バイクゲーム機1全体を統括的に制御するための処理制御装置6及びハンドル機構部7を収容した筐体である。本体部2は、ハンドル機構部7に連結された操舵ハンドル3と相まって、実際のバイクのフロント部分を模した形状になっている。シート部4は、バイクゲームを行う遊戯者が座るための構造体であり、実際のバイクのシート及びリア部分を模した形状になっている。これにより、実際のバイクの外形の全部又は主要部を模した形状が形成されている。シート部4に着座した遊戯者は、本体部2に設けられた操舵ハンドル3を把持し、実際のバイクを運転するのと同様の姿勢をとる。ディスプレイ部5は、処理制御装置6の制御の下、バイクゲームの仮想3次元空間を表現したグラフィックスイメージを画面に表示するための装置である。ディスプレイ部5は、操舵ハンドル3を把持し、運転姿勢をとった遊戯者の視線の先に当該画面が位置するように、配置されている。ディスプレイ部5は、バイクゲームの興趣性を盛り上げるために、処理制御装置6の制御の下、画面上の表示内容に合わせて、音楽や効果音を出力するスピーカを備える。
【0036】
本体部2とシート部4とは、一体的に形成されても良いし、床面や基台等にそれぞれ取り付けられるものでも良く、要は、これらがバイクの形状を模したものと遊戯者に認識されるものであれば良い。本例は、床面にそれぞれが取り付けられた構成を採用している。この構成は、本実施形態のシート部4が、遊戯者を単に座らせるだけで、傾いた体を支え、体勢を整えるための機構を不要にしている。ただし、シート部4は、必須のものではなく、省略することもできる。
【0037】
本体部2は、また、その内部にハンドル機構部7を収容し(図2参照)、操舵ハンドル3は、本体部2の外部へ表出したハンドル機構部7の一端部に取り付けられている。操舵ハンドル3は、バイクゲーム機1の遊戯者が直接操作する入力装置である。遊戯者が操舵ハンドル3を操作すると、その動きは、ハンドル機構部7に伝達され、ハンドル機構部7は、それに応じた操作信号を発生させて、処理制御装置6に出力する。本実施形態では、ハンドル機構部7は、操舵ハンドル3を振り子状に揺動させることを可能にするもので、また、揺動した操舵ハンドル3に「切り角」乃至は「舵角」を与えることを可能にする。さらに、仮想3次元空間におけるバイクの走行路面の状態に合わせて、操舵ハンドル3に上下振動を与えることを可能にする。このようなハンドル機構部の作用によって、バイクゲームを行う遊戯者に、実際のバイクの運転感覚に与えるようになっている。
【0038】
図2乃至図5は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1のハンドル機構部7を説明するための図である。図2は、ハンドル機構部7の全体構成がわかるように、バイクゲーム機1を側面から見るとともに、本体部2の筐体(カバー)を取り除いた状態で示している。また、図3は、本体部2の筐体(カバー)を取り除いた状態でバイクゲーム機1を上面から見たときの図であり、操舵ハンドル3のハンドル切り返し動作を説明している。さらに、図4は、ハンドル機構部7を後方から見たときの図であり、操舵ハンドル3の揺動動作を説明している。そして、図5は、ハンドル機構部7を側面から見たときの図であり、操舵ハンドル3の上下動作を説明している。
【0039】
図2を参照して、基台71上にはやや後方に立設する1対の脚部72が前後方向に対向するように取り付けられている。立設する脚部72が基台71の面となす角度は、バイクゲーム機1の大きさ等により決定される。1対の脚部72には、水平方向に対して僅かに傾斜して(脚部72の傾斜方向に直交して)揺動軸73aを回転自在に支持する軸受け部74が設けられ、揺動軸73aに固着された揺動ロッド73は、軸受け部74を介して脚部72に対して揺動軸73aを軸中心にして揺動自在に設けられている。揺動軸73aには、揺動ロッド73の揺動角(傾き角)を検出する角度センサ75が設けられている。角度センサ75は、例えば、ロータリーエンコーダやポテンショメータ等の既知のセンサを用いることができ、揺動ロッド73の揺動角に応じた検出信号を出力する。
【0040】
揺動ロッド73の下端、基台71の内部には、図3乃至は図4で示されるように、揺動抵抗体76が設けられている。揺動抵抗体76は、揺動ロッド73の揺動幅に応じて抵抗を与えるもので、実際のバイクにおけるハンドル操作を模した抵抗が与えられるように設計されている。これによって、バイクゲーム機1を操作する遊戯者は、実際のバイクでコーナリングしたときのような感覚を体験することができる。揺動抵抗体76は、例えば、空気圧シリンダ76aと、ピストンロッド76bとを含んで構成され、ピストンロッド76bの先端に揺動ロッド73の下端が枢着される。揺動抵抗体77は、油圧式シリンダでもよく、また、バネ機構を用いるものであってもよい。
【0041】
図2に戻り、揺動ロッド73の上端には、ハンドル駆動機構700を収容した箱形のハンドル駆動ユニット77が固着されている。駆動ユニット77の上面には、揺動ロッド73の軸線方向に略一致してガイドチューブ78が取り付けられ、ハンドル駆動機構に連結されたシャフト(ハンドル軸)789、ガイドチューブ78の内部を貫通している。シャフト79の上端部には、操舵ハンドル3が取り付けられている。従って、揺動ロッド73、ハンドル駆動ユニット77、及びシャフト79は一体的に揺動体を形成し、シャフト79の一端部に取り付けられた操舵ハンドル3は、揺動軸73aを中心に、左右(横方向)に揺動(傾斜)するように構成されている。ハンドル駆動機構700は、処理制御装置6の制御の下、シャフト79をその軸周りに回転させるとともに及び昇降させることができるように構成されている。
【0042】
図6は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1のハンドル駆動機構700を説明するための図である。図2に示したように、本実施形態のバイクゲーム機1において、シャフト79を通る軸線は、垂直方向に対して僅かに後方に傾斜し、これによって駆動ユニット77も傾斜して設けられているが、ここでの説明では、便宜的に、軸線を垂直方向に一致させて、駆動ユニットの内部のハンドル駆動機構700を図示することとする。
【0043】
上述したように、駆動ユニット77の下部には、揺動軸73aに軸支された揺動ロッド73が固着されており、駆動ユニット77は、この揺動軸73aを軸中心にして揺動する揺動ロッド73と一体的に揺動する。
【0044】
駆動ユニット77(図中、2点鎖線で示される。)の内部において、シャフト79は、スライドパイプ701を嵌挿している。スライドパイプ701は、シャフト79の軸方向を長手方向とする複数のスリット701aを有し、シャフト79から半径方向に突出する複数の規制ピン702が複数のスリット701aにそれぞれ嵌入することで、スライドパイプ701は、スリット長の範囲内においてシャフト79の軸方向(上下方向)への動きを許容しつつ、シャフト79の軸回転方向の動きを抑止している。スライドパイプ701の外周には、ハンドル回転用ギヤ703が固着され、このハンドル回転用ギヤ703は、ハンドル回転用モータ704の回転力を伝達する無端ベルト705が巻回されている。ハンドル回転用モータ704は、後述する処理制御装置6の制御の下、シャフト79に軸方向の回転力を与えるように駆動される。スライドパイプ702の外周にはまた、ハンドル回転用ギヤ703の近傍において、回転角検出用ギヤ706が取り付けられ、この回転角検出用ギヤ706の回転角を検出する角度センサ707が設けられている。
【0045】
シャフト79の下端には、ストッパ708が設けられ、シャフト79は、ストッパ708の下面に当接するカム709によって、その上下方向(軸線方向)の動きが規制されるように、支持されている。また、シャフト79は、その下端部分に、ストッパ708と支持部材710(図中、破線で示される。)とによって付勢されたコイルバネ711を嵌挿し、これによって、弾性的に支持されている。ストッパ708に当接するカム709の軸は、ハンドル昇降用ギヤ712が固着され、このハンドル昇降用ギヤ712は、ハンドル昇降用モータ713の回転力を伝達する無端ベルト714が巻回されている。ハンドル昇降用モータ713は、処理制御装置6の制御の下、カム709を回転させてこれによってシャフト79を昇降させるように、駆動される。
【0046】
以上のような構成において、遊戯者が操舵ハンドル3を左右のいずれかに倒し込む操作を行うと、この操作に合わせて、シャフト79は揺動軸73aを軸中心に揺動し、揺動軸73aに取り付けられた角度センサ75は、その揺動角を検出して、検出信号(操作信号)を処理制御装置6に出力する。処理制御装置6は、この操作信号に基づいて、仮想3次元空間における遊戯者のバイクの挙動を制御する。また、シャフト79の揺動は、揺動ロッド73の下端部に設けられた揺動抵抗体76に伝達され、揺動した大きさに応じた抵抗が、シャフト79を介して、操舵ハンドル3に伝達されることになる。
【0047】
一方、遊戯者が操舵ハンドル3をシャフト79の軸周りに回転させると、シャフトに取り付けられた回転角検出用ギヤ706の回転量を角度センサ707が検出し、検出信号(操作信号)を処理制御装置6に出力する。処理制御装置1は、この操作信号に基づいて、操舵ハンドル3の回転操作に抗する回転力をシャフト79に伝達するように、ハンドル回転用モータ704を駆動する。
【0048】
遊戯者は、操舵ハンドル3の倒し込み及び回転のいずれか一方だけを行うことができるし、倒し込み及び回転の双方を同時に行うことができる。図7は、操舵ハンドル3の倒し込み及び回転動作を同時に行ったときの様子を示している。処理制御装置6は、それぞれの角度センサ75及び707からの検出信号に基づいて、いわゆるセルフステアリングと同等の動きが実現されるように、ハンドル駆動機構700を制御し、これによって、ハンドル軸の回転を制御する。ここで、回転制御には、ハンドル軸を遊戯者の回転操作に抗するように回転させる制御の他、遊戯者の回転操作を補助する又は阻害しない制御も含まれる。また、処理制御装置6は、仮想三次元空間を再現するレースコースの地形データに基づいて、そこを走行しているバイクの挙動(例えば、路面の凹凸による振動、バンクによる車体の振れ等)が操舵ハンドル3に伝わるように、ハンドル駆動機構700を制御しても良い。
【0049】
また、処理制御装置6は、バイクゲームにおいてバイクが走行している間、その路面状態に合わせて、操舵ハンドル3に上下方向の振動を与えるように、ハンドル昇降用モータ713を駆動する。即ち、ハンドル昇降用モータ713の回転に合わせてカム709が回転し、これによって、シャフト79が上下方向に振動し、その振動が操舵ハンドル3に伝達され、遊戯者は、実際のバイクのフロントサスペンションの動きを体感することができる。
【0050】
図8は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御装置6のハードウェア構成を説明するためのブロックダイアグラムである。同図に示すように、本実施形態の処理制御装置6は、プロセッサ61と、メモリ62と、画像生成チップ63と、サウンド生成チップ64と、入力装置インターフェース65と、通信装置66とを備え、これらはシステムバス67を介して相互に接続されている。処理制御装置6は、ハードディスクデバイス等の外部記憶装置を備えていても良い。また、処理制御装置6は、画像生成チップ63に接続されたディスプレイ制御装置67と、サウンド生成チップ64に接続されたスピーカ制御装置68を備える。
【0051】
プロセッサ61は、メモリ62上に展開されたゲームプログラムを実行し、遊戯者がゲームを行えるように、処理制御装置6の動作を制御する処理手段として機能する。メモリ62は、ゲームプログラムやゲームシーンを構成するための各種のデータ、その他ゲームにおいて使用される初期パラメータを記憶する記憶手段として機能する。本実施形態のゲームプログラムは、ライダー(遊戯者)が所定のレースコースを走行して、そのラップタイムや順位を競ういわゆるバイクゲームを実現するためのプログラムであるものとする。また、ゲームシーンを構成するデータは、例えば、レースコースを再現する地形データや、走行するバイクを表現するオブジェクトデータである。メモリ62は、典型的には、いわゆるROM及びRAMによって構成されるが、書き換え可能な不揮発性メモリを含んで構成されても良い。
【0052】
画像生成チップ63は、ポリゴン描画やフィルといったグラフィックス処理を担う周辺チップ回路であり、ゲームにおける仮想3次元空間を2次元画面上に表現するためのグラフィックスイメージの生成処理を行う。画像生成チップ63によって生成されたグラフィックデータは、ディスプレイ制御装置67に出力される。
【0053】
サウンド生成チップ64は、サウンドデータのミキシングやエフェクトといった処理を担う周辺チップ回路であり、ゲームの進行状況に応じて流す音楽や効果音に関するサウンドデータの生成処理を行う。サウンド生成チップ64によって生成されたサウンドデータは、スピーカ制御装置68に出力される。
【0054】
入力操作装置インターフェース65は、本実施形態において遊戯者の入力操作部として機能する操舵ハンドル3及びハンドル機構部7に対するインターフェース回路である。入力装置インターフェース65は、入力装置から入力される操作信号を受信し、これを物理的/論理的に内部信号に変換した後、プロセッサ61に対して割り込みをかける。また、入力装置インターフェース65は、プロセッサ61の制御の下、入力装置に対して制御信号を出力する。
【0055】
通信装置66は、通信ケーブルを介して、他の処理制御装置6との通信を可能にする回路である。これにより、複数のバイクゲーム機1を相互に通信可能に接続し、複数台のバイクゲーム機1を同期させながら協調動作させ、1つの仮想3次元空間におけるバイクゲームを複数の遊戯者に提供することができるようになる。
【0056】
図9は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1を機能的に説明するブロックダイアグラムである。
【0057】
同図に示すように、入力操作部901は、遊戯者のユーザインターフェースを担うもので、ハンドル傾き角センサ902と、ハンドル回転角センサ903と、A/D変換部904と、ハンドル駆動部905とを含んで構成される。上述したように、ハンドル傾き角センサ902は、揺動軸73aに設けられた回転角センサ75に対応し、また、ハンドル回転角センサ903は、ハンドル駆動機構70におけるシャフト79に設けられた回転角センサ707に対応する。各センサ75及び707は、回転量(角)に応じた検出信号をA/D変換部904に出力する。A/D変換部904は、入力された検出信号にA/D変換を施して、これを操作信号として処理制御装置6に出力する。ハンドル駆動部905は、図6で説明したハンドル駆動機構700に対応する。
【0058】
処理制御部906は、上述した処理制御装置6により実現される機能であり、入力データ変換部907と、演算処理部908と、ハンドル駆動制御部909と、画像生成部910と、サウンド生成部911と、記憶部912とを含んで構成される。
【0059】
入力データ変換部907は、入力操作部901からの操作信号を、対応する動き(回転及び傾き)の特性に応じた内部データに変換する。演算処理部908は、記憶部912に記憶されたコースの地形データやバイクのオブジェクトデータに基づいて、仮想3次元空間におけるゲームシーン(3次元データ)を生成するとともに、入力データ変換部907から得られる内部データに基づいて、仮想3次元空間における遊戯者のバイクの挙動を演算し、その結果をリアルタイムにゲームシーンに反映させる。例えば、遊戯者が、ハンドル操作部3を左側に傾けながらハンドル操作部3に切り角を与えた場合、演算処理部は、ハンドル傾きセンサ902及びハンドル回転角センサ903からの操作信号に応じて、仮想3次元空間において遊戯者の走行中のバイクが左方向に旋回するように、ゲームシーンに反映させる。
【0060】
ハンドル駆動制御部909は、ハンドル駆動部905の制御を担うもので、ハンドル回転駆動制御部909aと、ハンドル昇降制御部909bとを含んでいる。ハンドル回転駆動制御部909aは、遊戯者による操舵ハンドル3(シャフト)の軸回転動作に抗して操舵ハンドル3が軸回転するように、ハンドル回転用モータ704を制御するためのハンドル回転駆動信号を入力操作部のハンドル駆動部905に出力する。ハンドル昇降駆動制御部909bは、仮想3次元空間におけるバイクの走行状態に応じて、操舵ハンドル3が振動するように、ハンドル昇降用モータ713を制御するためのハンドル昇降駆動信号をハンドル駆動部905に出力する。
【0061】
画像生成部910は、上述した画像生成チップ63及びディスプレイ制御装置67により実現される機能であり、演算処理部908で算出された3次元データに基づいて、仮想3次元空間における所定の視点位置から所定の視線方向を見た場合の2次元グラフィックスイメージデータを生成する。サウンド生成部911は、上述したサウンド生成チップ64及びスピーカ制御装置68により実現される機能であり、ゲームの進行状況に応じた音楽及び遊戯者のハンドル操作に応じて発生させる効果音に基づいてサウンドデータを生成する。
【0062】
記憶部912は、バイクゲーム機1にバイクゲームを実現させるために必要なプログラム及びデータ並びに各種のパラメータを記憶する。同図では、記憶部912は、バイクゲームのメインプログラムであるバイクゲームプログラム、ゲームステージごとに異なるコースレイアウトを実現する地形データ、遊戯者のバイク及び他の競技者のバイクを実現するオブジェクトデータ等を記憶している。
【0063】
映像音声出力部913は、ディスプレイ部5に対応するもので、ディスプレイ及びスピーカを含む。映像音声出力部913は、処理制御部906で生成された2次元グラフィックスイメージデータに基づくゲーム映像を表示し、サウンドデータに基づくゲームサウンドを出力する。
【0064】
図10は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御部906による処理を説明するためのフローチャートであり、より具体的には、入力操作部901から入力された操作信号に基づくゲームシーンの生成処理を説明している。処理制御部906は、ゲームの進行中、仮想3次元空間におけるゲームシーンをリアルタイムで生成しているが、入力操作部から操作信号の割り込みを受けると、操作信号に応じた操作がゲームシーンに反映されるように、ゲームシーンを生成する。
【0065】
即ち、同図を参照して、処理制御部906は、入力操作部901から操作信号を受け付けると、これを所定ビットの内部データに変換する(STEP1001)。続いて、処理制御部は、変換した内部データに基づいて、仮想3次元空間において走行中の遊戯者のバイクの挙動を演算する(STEP1002)。そして、処理制御部906は、演算したバイクの挙動に基づいて仮想3次元空間におけるゲームシーンを生成する(STEP1003)。これによって、生成されたゲームシーンは、2次元グラフィックスイメージデータに変換され、映像音声出力部913(ディスプレイ部5)の画面上に表示されることになる。
【0066】
図11は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御部906による処理を説明するためのフローチャートであり、より具体的には、入力操作部901から入力された操作信号に基づく入力操作部901の駆動制御処理を説明している。
【0067】
即ち、同図を参照して、処理制御部906は、入力操作部901から操作信号を受け付けると、これを所定ビットの内部データに変換する(STEP1101)。続いて、処理制御部906は、変換した内部データに基づいて、仮想3次元空間において走行中の遊戯者のバイクの挙動を演算する(STEP1102)。なお、これらの処理は、図10に示した処理と同じであるため、処理制御部906は、図10において演算された結果を用いることができる。
【0068】
処理制御部906は、次に、内部データ及び地形データに基づいて、ハンドル駆動制御データを演算し(STEP1103)、得られたハンドル制御駆動データに基づく駆動信号を入力操作部901のハンドル駆動部905に出力する(STEP1104)。
【0069】
例えば、遊戯者が操舵ハンドル3をシャフト79の軸周りに回転させた場合、処理制御部906は、操舵ハンドル3の操作に抗する回転力をシャフト79に伝達するためにハンドル回転用モータ704を駆動するためのハンドル制御駆動データを算出する。この場合、処理制御部906は、操作信号に基づく内部データに加え、地形データを用いて、演算を行う。これにより、例えば、走行するバイクの路面がバンク角を有する場合に、路面の状態をも加味したハンドル操作が再現されることになる。
【0070】
以上のように、本実施形態のバイクゲーム機1によれば、遊戯者が操舵ハンドル3を左右のいずれかに倒し込む操作を行うと、このハンドル操作に合わせて、仮想3次元空間における遊戯者のバイクの挙動が制御されるともに、操舵ハンドル3には、倒し込みに抗する力が加わることになる。また、遊戯者が操舵ハンドル3を切る操作を行うと、この操作に合わせて、仮想3次元空間における遊戯者のバイクの挙動が制御されるとともに、操舵ハンドル3には、切り操作に抗する力が加わることになる。これにより、遊戯者は、実際のバイクでコーナリングしたときのような感覚を体験することができる。
【0071】
さらに、本実施形態のバイクゲーム機1では、バイクゲームにおいてバイクが走行している間、その路面状態に合わせて、操舵ハンドル3に上下方向の振動が与えられる。これにより、遊戯者を、さらに実際のバイクを運転している感覚に近づけることができる。
【0072】
上述した本実施形態のゲームプログラムは、ライダー(遊戯者)が所定のレースコースを走行して、そのラップタイムや順位を競ういわゆるバイクゲームを実現するためのプログラムとしたが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。たとえば、コース上に設置されたアイテム等の仮想三次元空間を走行するオブジェクトに対して効果をもたらすものを走行中に獲得し、その獲得数を競うものであっても良い。また、走行状況によってセルフステアが発生する、又はそのセルフステアの度合いが変更する特性を活かして、仮想空間内を走行しているバイクの姿勢、速度に基づいて処理制御装置700が制御信号の数値を変更し、変更した数値に基づいて仮想空間内のバイクの制御、あるいはハンドル軸の回転の制御を行っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、バイク等のハンドル操作を必要とするゲームを遊戯者に提供するバイクゲーム機に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0074】
1…バイクゲーム機
2…本体部
3…操舵ハンドル
4…シート部
5…ディスプレイ部
6…処理制御装置
7…ハンドル機構
71…基台
72…脚部
73…揺動ロッド
73a…揺動軸
74…軸受け部
75…角度センサ
76…揺動抵抗体
77…駆動ボックス
707…角度センサ
78…筒状ガイドチューブ
79…シャフト
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイクゲーム機及びこれに用いられる操舵ハンドル型入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バイクレース等を体感できるバイクゲームを遊戯者に提供するバイクゲーム機が知られている。このような体感型のバイクゲーム機は、実際のバイクを走らせているという感覚を如何に遊戯者に与えるかが重要である。
【0003】
このため、従来のバイクゲーム機では、実際のバイク本体を模したゲーム機本体に遊戯者が跨り、仮想空間を表現したゲーム機の表示画面の内容に合わせて、遊戯者が、ハンドルを左右に切ったり、ゲーム機本体を左右に倒し込んだりする動作により、ゲームを行うというものであった。
【0004】
下記特許文献1は、本物の二輪車と同様の操作を可能にする二輪車のシミュレータに関するもので、車体を倒し込むこととハンドルを切ることの両方の操作を行うことをできるようにした二輪車のシミュレータを開示する。
【0005】
また、下記特許文献2は、運転遊戯機のような車両運転模擬機であって、操舵ハンドルに前後方向の振動を与えて実際の車両運転と同等の感覚を運転者に持たせることができる車両運転模擬機を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−268750号公報
【特許文献2】特開平6−277366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
遊戯者がバイクゲーム機本体に跨らないでゲームを行う簡易型のバイクゲーム機も存在はしている。このようなバイクゲーム機では、単に、ハンドルの軸についてハンドルを回転させる操作に留まっていた。
【0008】
実際の走行中のバイクにおいては、ハンドルの回転操作のみによっては、バイクはカーブを曲がることはない。これは、セルフステアと呼ばれる、車体が傾いた方向にハンドルが自然と切れる特性のためであり、この特性により、バイクは転倒することはない。例えば、実際のバイクをハンドルが自由になる状態にして体で支え、車体を左に傾けた場合、ハンドルは自然と左に切れる。このセルフステアの作用は、停車時は非常に弱いが、車体の速度が上がるにつれて強くなる。
【0009】
従って、実際のバイクでカーブを曲がるためには、バイクそのものをカーブの内側に傾ける挙動が必要となるが、このとき、ハンドルは車体を傾斜させている方向に(例えば、右に傾斜なら時計回りに)自然と若干回転することになる。この角度は、典型的には、車体の特性、車体の速度や傾斜角度等に依存する。このように、運転者が、曲がろうとする方向の内側にバイク本体を傾けることで、後輪のタイヤの接地面が傾き、そのタイヤの接地面によってバイクの進行方向が決定する。一方で、バイクを深く傾けるほどハンドルの舵角は小さくなるため、後輪の傾きだけでバイクの進行方向が決定せず、ハンドルを切る量もバイクの進行方向に影響を与える。
【0010】
このように、ハンドルの回転操作のみの簡易型のバイクゲーム機の操作は、実際のバイクの挙動とはほど遠いものであり、バイクゲームの面白さを追求するには十分ではなかった。
【0011】
このため、従来のバイクゲーム機においては、実際のバイクを走らせているという感覚を追求すべくあまり、遊戯者をゲーム機本体に跨らせ、体全体を使った動作をあえて要求している。実際のバイクであれば、走行している状態では加速による慣性に従ってバイクの姿勢は自然と直立しようとするため、バイクを傾けたとしても体勢を整えることは比較的容易である。しかしながら、実際に走行しないバイクゲーム機においては、加速による慣性力は働かないため、同等の動作を模擬しようとすると、体を支え、自立した体勢を整えるための支持機構が必要となる。
【0012】
しかしながら、このようなバイクゲーム機において車体を倒すことができる角度は、実際のものと比べると十分なものではなく、ゲームの操作性と実際のバイクの走行時における操作性には大きな隔たりがあった。従って、実際のバイクに普段から乗っている遊戯者が、このようなバイクゲーム機でゲームを行おうとすると、一定の範囲以上は本体を倒すことができないにもかかわらず、興奮の余り、実際のバイクの走行感覚で必要以上に筐体を倒し込もうとしてしまい、支持機構への負担が大きくなることも予想される。この結果、バイクゲーム機自体が大がかりで、高価なものになってしまうという課題があった。
【0013】
また、従来のバイクゲーム機においては、体全体を使った動作を要求することから、バイクの運転年齢に達していないような小さな子供にとっては、操作が難しすぎるという課題があった。これに加え、スカートをはいた女性もまた、身だしなみが乱れる等の理由から、このようなバイクゲーム機を敬遠しがちであった。このため、バイクゲーム自体が非常に魅力的であっても、対象ユーザが限定されることで、バイクゲーム機は、ユーザの裾野を広げることが難しいものであった。
【0014】
そこで、本発明は、バイクゲーム機の小型化を図りつつ、バイクゲームの興趣性を損なうことのないバイクゲーム機を提供することを目的とする。
【0015】
より具体的には、本発明の目的は、従来のようなバイクゲーム機本体の倒し込みを可能とする大がかりな機構を必要とせずとも、実際のバイクを走らせているに近い感覚を体験することができるバイクゲーム機を提供することであり、ひいては、これまでバイクゲーム機を敬遠してきた人たちをユーザに引き入れることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、遊戯者がハンドル操作を行って、仮想3次元空間においてバイクの運転を行うバイクゲームであって、揺動軸に対して揺動可能に支持された揺動体と、該揺動体に取り付けられた操舵ハンドルとを含み、遊戯者が、操舵ハンドルを倒し込むことによって揺動する揺動体の揺動角に応じて、仮想3次元空間におけるバイクの挙動を演算し、ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを制御するバイクゲーム機である。
【0017】
より具体的には、ある観点に従う本発明は、遊戯者がハンドル操作を行って、仮想3次元空間におけるバイクを運転するバイクゲームを提供するバイクゲーム機であって、前記仮想3次元空間を表現するゲームシーンを画面上に表示するディスプレイと、前記ディスプレイの前方に配置され、操舵ハンドルが取り付けられたハンドル機構を含む本体部と、プロセッサを含み、前記操舵ハンドルに対する入力操作に基づいて、前記プロセッサの制御の下、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を演算し、該バイクの挙動に基づくゲームシーンを生成する処理制御装置と、を備えるバイクゲーム機である。前記ハンドル機構は、基台と、揺動軸を含み、前記基台上で前記揺動軸を軸中心に揺動自在に立設支持された揺動体と、前記揺動体の一端部に設けられ、前記遊戯者が操作する操舵ハンドルと、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する揺動操作に応じて揺動した前記揺動体の揺動角を検出し、該検出した揺動角に応じた第1の検出信号を前記処理制御装置に出力する第1の角度センサと、を含む。ここで、前記揺動軸は、前記揺動体の軸線上、前記揺動体の中心位置よりも他端側にあることが好ましい。そして、前記処理制御装置は、前記第1の角度センサが出力した前記第1の検出信号に基づいて、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を演算しつつ、前記ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを生成するように構成される。
【0018】
これによれば、遊戯者が、バイクゲーム機のシートに跨って、ゲーム機本体を倒し込むことをせずとも、手軽に楽しむことができるバイクゲーム機を実現することができる。
【0019】
また、前記揺動体は、前記揺動体の前記軸線方向に延伸し、前記操舵ハンドルを連結するシャフトと、前記シャフトを駆動する駆動機構とを備えることが好ましい。
【0020】
従って、揺動軸とシャフトとが略軸線上に位置することになるので、遊戯者に、より自然なハンドル操作感覚を与えることができるようになる。
【0021】
また、前記駆動機構は、前記シャフトの軸回転角を検出する第2の角度センサと、前記シャフトを軸回転させる第1のモータとを備え、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する回転操作に応じて前記シャフトが第1の方向に軸回転することによって前記第2の角度センサにより検出された軸回転角に基づいて、前記第1の方向に抗するように、前記シャフトを第2の方向に軸回転させることが好ましい。
【0022】
また、前記駆動機構は、前記シャフトの軸回転角を検出し、該検出した軸回転角に応じた検出信号を前記処理装置に出力する第2の角度センサと、前記処理制御装置からの第1の駆動信号に基づいて、前記シャフトを軸回転させる第1のモータとを備え、前記処理制御装置は、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する回転操作に応じて前記シャフトが第1の方向に軸回転することによって前記第2の角度センサが出力した前記第2の検出信号に基づいて、前記第1の方向に抗するように、前記シャフトを第2の方向に軸回転させるための前記第1の駆動信号を出力するように構成される。
【0023】
これによれば、遊戯者は、操舵ハンドルの倒し込み操作に加え、操舵ハンドルの切り操作も同時に行うことができるので、遊戯者に、より自然なハンドル操作感覚を与えることができるようになる。
【0024】
さらに、前記駆動機構は、前記シャフトの軸回転角を検出し、該検出した軸回転角に応じた検出信号を前記処理装置に出力する第2の角度センサと、前記処理制御装置からの第1の駆動信号に基づいて、前記シャフトを軸回転させる第1のモータとを備え、前記処理制御装置は、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する回転操作に応じて前記シャフトが第1の方向に軸回転することによって前記第2の角度センサが出力した前記第2の検出信号に基づいて、前記第1の方向に抗するように、前記シャフトを第2の方向に軸回転させるための前記第1の駆動信号を出力するように構成される。ここで、前記シャフトには、前記シャフトに付勢力を与えるコイルばねが嵌挿されていることが好ましい。
【0025】
これによれば、シャフトの上下振動が操舵ハンドルに伝達され、遊戯者に、バイクのフロントサスペンションの動きを体感させることができるようになる。
【0026】
さらにまた、前記揺動体の他端部に、前記揺動体の揺動に抗する抵抗を与える揺動抵抗体をさらに備えることが好ましい。
【0027】
これによれば、遊戯者が操舵ハンドルを倒し込んだ際に、当該倒し込みに抗する力が作用するので、遊戯者に、より自然なハンドル操作感覚を与えることができるようになる。
【0028】
さらにまた、前記処理制御装置は、前記ゲームシーンを構成する地形データを記憶するメモリを含み、前記地形データに基づいて、前記第2の駆動信号を出力するように構成される。
【0029】
これによれば、ゲームシーンにおける走行路面の状態に基づく上下振動を操舵ハンドルに与えることができ、遊戯者に、よりリアルなバイクの運転感覚を与えることができるようになる。
【0030】
また、別の観点に従う本発明は、ディスプレイ上に表示された仮想3次元空間を表現したゲームシーンに対して、遊戯者がハンドル操作を行って、前記仮想3次元空間においてバイクを運転する、バイクゲームを提供するバイクゲーム機において、基台と、揺動軸を含み、前記基台上で前記揺動軸を軸中心に揺動自在に立設支持された揺動体と、前記揺動体の一端部に設けられ、前記遊戯者が操作する操舵ハンドルと、前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する揺動操作に応じて揺動した前記揺動体の揺動角を検出する第1の角度センサと、を備えるバイクゲーム機である。ここで、前記揺動軸は、前記揺動体の軸線上、前記揺動体の中心位置よりも他端側にあることが好ましい。前記バイクゲーム機は、前記揺動体の揺動に応じて前記第1の角度センサにより検出された前記揺動体の揺動角に基づいて、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を制御し、前記ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを制御する。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、従来のようなバイクゲーム機本体の倒し込みを可能とする大がかりな機構を必要とせずとも、ハンドル操作のみで、実際のバイクを走らせているに近い感覚を体験することができる小型のバイクゲーム機を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機の概観を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部を説明するための図であり、ハンドル機構部を側面から見たときの図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部の動作を説明するための図であり、ハンドル機構部を上面から見たときの図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部の動作を説明するための図であり、ハンドル機構部を後方から見たときの図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部の動作を説明するための図であり、ハンドル機構部を側方から見たときの図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル駆動機構を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機のハンドル機構部の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機における処理制御装置のハードウェア構成を説明するためのブロックダイアグラムである。
【図9】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1を機能的に説明するブロックダイアグラムである。
【図10】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御部による処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御部による処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1の概観を示す斜視図である。同図に示すように、本実施形態のバイクゲーム機1は、本体部2と、操舵ハンドル3と、シート部4と、ディスプレイ部5とを含んで構成される。同図では、1台のバイクゲーム機1のみが示されているが、複数台のバイクゲーム機1がネットワークを介して通信可能に接続され、複数のバイクゲーム機1を操作する遊戯者が、相互に同期したバイクゲームを行えるように構成されてもよい。
【0035】
本体部2は、バイクゲーム機1全体を統括的に制御するための処理制御装置6及びハンドル機構部7を収容した筐体である。本体部2は、ハンドル機構部7に連結された操舵ハンドル3と相まって、実際のバイクのフロント部分を模した形状になっている。シート部4は、バイクゲームを行う遊戯者が座るための構造体であり、実際のバイクのシート及びリア部分を模した形状になっている。これにより、実際のバイクの外形の全部又は主要部を模した形状が形成されている。シート部4に着座した遊戯者は、本体部2に設けられた操舵ハンドル3を把持し、実際のバイクを運転するのと同様の姿勢をとる。ディスプレイ部5は、処理制御装置6の制御の下、バイクゲームの仮想3次元空間を表現したグラフィックスイメージを画面に表示するための装置である。ディスプレイ部5は、操舵ハンドル3を把持し、運転姿勢をとった遊戯者の視線の先に当該画面が位置するように、配置されている。ディスプレイ部5は、バイクゲームの興趣性を盛り上げるために、処理制御装置6の制御の下、画面上の表示内容に合わせて、音楽や効果音を出力するスピーカを備える。
【0036】
本体部2とシート部4とは、一体的に形成されても良いし、床面や基台等にそれぞれ取り付けられるものでも良く、要は、これらがバイクの形状を模したものと遊戯者に認識されるものであれば良い。本例は、床面にそれぞれが取り付けられた構成を採用している。この構成は、本実施形態のシート部4が、遊戯者を単に座らせるだけで、傾いた体を支え、体勢を整えるための機構を不要にしている。ただし、シート部4は、必須のものではなく、省略することもできる。
【0037】
本体部2は、また、その内部にハンドル機構部7を収容し(図2参照)、操舵ハンドル3は、本体部2の外部へ表出したハンドル機構部7の一端部に取り付けられている。操舵ハンドル3は、バイクゲーム機1の遊戯者が直接操作する入力装置である。遊戯者が操舵ハンドル3を操作すると、その動きは、ハンドル機構部7に伝達され、ハンドル機構部7は、それに応じた操作信号を発生させて、処理制御装置6に出力する。本実施形態では、ハンドル機構部7は、操舵ハンドル3を振り子状に揺動させることを可能にするもので、また、揺動した操舵ハンドル3に「切り角」乃至は「舵角」を与えることを可能にする。さらに、仮想3次元空間におけるバイクの走行路面の状態に合わせて、操舵ハンドル3に上下振動を与えることを可能にする。このようなハンドル機構部の作用によって、バイクゲームを行う遊戯者に、実際のバイクの運転感覚に与えるようになっている。
【0038】
図2乃至図5は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1のハンドル機構部7を説明するための図である。図2は、ハンドル機構部7の全体構成がわかるように、バイクゲーム機1を側面から見るとともに、本体部2の筐体(カバー)を取り除いた状態で示している。また、図3は、本体部2の筐体(カバー)を取り除いた状態でバイクゲーム機1を上面から見たときの図であり、操舵ハンドル3のハンドル切り返し動作を説明している。さらに、図4は、ハンドル機構部7を後方から見たときの図であり、操舵ハンドル3の揺動動作を説明している。そして、図5は、ハンドル機構部7を側面から見たときの図であり、操舵ハンドル3の上下動作を説明している。
【0039】
図2を参照して、基台71上にはやや後方に立設する1対の脚部72が前後方向に対向するように取り付けられている。立設する脚部72が基台71の面となす角度は、バイクゲーム機1の大きさ等により決定される。1対の脚部72には、水平方向に対して僅かに傾斜して(脚部72の傾斜方向に直交して)揺動軸73aを回転自在に支持する軸受け部74が設けられ、揺動軸73aに固着された揺動ロッド73は、軸受け部74を介して脚部72に対して揺動軸73aを軸中心にして揺動自在に設けられている。揺動軸73aには、揺動ロッド73の揺動角(傾き角)を検出する角度センサ75が設けられている。角度センサ75は、例えば、ロータリーエンコーダやポテンショメータ等の既知のセンサを用いることができ、揺動ロッド73の揺動角に応じた検出信号を出力する。
【0040】
揺動ロッド73の下端、基台71の内部には、図3乃至は図4で示されるように、揺動抵抗体76が設けられている。揺動抵抗体76は、揺動ロッド73の揺動幅に応じて抵抗を与えるもので、実際のバイクにおけるハンドル操作を模した抵抗が与えられるように設計されている。これによって、バイクゲーム機1を操作する遊戯者は、実際のバイクでコーナリングしたときのような感覚を体験することができる。揺動抵抗体76は、例えば、空気圧シリンダ76aと、ピストンロッド76bとを含んで構成され、ピストンロッド76bの先端に揺動ロッド73の下端が枢着される。揺動抵抗体77は、油圧式シリンダでもよく、また、バネ機構を用いるものであってもよい。
【0041】
図2に戻り、揺動ロッド73の上端には、ハンドル駆動機構700を収容した箱形のハンドル駆動ユニット77が固着されている。駆動ユニット77の上面には、揺動ロッド73の軸線方向に略一致してガイドチューブ78が取り付けられ、ハンドル駆動機構に連結されたシャフト(ハンドル軸)789、ガイドチューブ78の内部を貫通している。シャフト79の上端部には、操舵ハンドル3が取り付けられている。従って、揺動ロッド73、ハンドル駆動ユニット77、及びシャフト79は一体的に揺動体を形成し、シャフト79の一端部に取り付けられた操舵ハンドル3は、揺動軸73aを中心に、左右(横方向)に揺動(傾斜)するように構成されている。ハンドル駆動機構700は、処理制御装置6の制御の下、シャフト79をその軸周りに回転させるとともに及び昇降させることができるように構成されている。
【0042】
図6は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1のハンドル駆動機構700を説明するための図である。図2に示したように、本実施形態のバイクゲーム機1において、シャフト79を通る軸線は、垂直方向に対して僅かに後方に傾斜し、これによって駆動ユニット77も傾斜して設けられているが、ここでの説明では、便宜的に、軸線を垂直方向に一致させて、駆動ユニットの内部のハンドル駆動機構700を図示することとする。
【0043】
上述したように、駆動ユニット77の下部には、揺動軸73aに軸支された揺動ロッド73が固着されており、駆動ユニット77は、この揺動軸73aを軸中心にして揺動する揺動ロッド73と一体的に揺動する。
【0044】
駆動ユニット77(図中、2点鎖線で示される。)の内部において、シャフト79は、スライドパイプ701を嵌挿している。スライドパイプ701は、シャフト79の軸方向を長手方向とする複数のスリット701aを有し、シャフト79から半径方向に突出する複数の規制ピン702が複数のスリット701aにそれぞれ嵌入することで、スライドパイプ701は、スリット長の範囲内においてシャフト79の軸方向(上下方向)への動きを許容しつつ、シャフト79の軸回転方向の動きを抑止している。スライドパイプ701の外周には、ハンドル回転用ギヤ703が固着され、このハンドル回転用ギヤ703は、ハンドル回転用モータ704の回転力を伝達する無端ベルト705が巻回されている。ハンドル回転用モータ704は、後述する処理制御装置6の制御の下、シャフト79に軸方向の回転力を与えるように駆動される。スライドパイプ702の外周にはまた、ハンドル回転用ギヤ703の近傍において、回転角検出用ギヤ706が取り付けられ、この回転角検出用ギヤ706の回転角を検出する角度センサ707が設けられている。
【0045】
シャフト79の下端には、ストッパ708が設けられ、シャフト79は、ストッパ708の下面に当接するカム709によって、その上下方向(軸線方向)の動きが規制されるように、支持されている。また、シャフト79は、その下端部分に、ストッパ708と支持部材710(図中、破線で示される。)とによって付勢されたコイルバネ711を嵌挿し、これによって、弾性的に支持されている。ストッパ708に当接するカム709の軸は、ハンドル昇降用ギヤ712が固着され、このハンドル昇降用ギヤ712は、ハンドル昇降用モータ713の回転力を伝達する無端ベルト714が巻回されている。ハンドル昇降用モータ713は、処理制御装置6の制御の下、カム709を回転させてこれによってシャフト79を昇降させるように、駆動される。
【0046】
以上のような構成において、遊戯者が操舵ハンドル3を左右のいずれかに倒し込む操作を行うと、この操作に合わせて、シャフト79は揺動軸73aを軸中心に揺動し、揺動軸73aに取り付けられた角度センサ75は、その揺動角を検出して、検出信号(操作信号)を処理制御装置6に出力する。処理制御装置6は、この操作信号に基づいて、仮想3次元空間における遊戯者のバイクの挙動を制御する。また、シャフト79の揺動は、揺動ロッド73の下端部に設けられた揺動抵抗体76に伝達され、揺動した大きさに応じた抵抗が、シャフト79を介して、操舵ハンドル3に伝達されることになる。
【0047】
一方、遊戯者が操舵ハンドル3をシャフト79の軸周りに回転させると、シャフトに取り付けられた回転角検出用ギヤ706の回転量を角度センサ707が検出し、検出信号(操作信号)を処理制御装置6に出力する。処理制御装置1は、この操作信号に基づいて、操舵ハンドル3の回転操作に抗する回転力をシャフト79に伝達するように、ハンドル回転用モータ704を駆動する。
【0048】
遊戯者は、操舵ハンドル3の倒し込み及び回転のいずれか一方だけを行うことができるし、倒し込み及び回転の双方を同時に行うことができる。図7は、操舵ハンドル3の倒し込み及び回転動作を同時に行ったときの様子を示している。処理制御装置6は、それぞれの角度センサ75及び707からの検出信号に基づいて、いわゆるセルフステアリングと同等の動きが実現されるように、ハンドル駆動機構700を制御し、これによって、ハンドル軸の回転を制御する。ここで、回転制御には、ハンドル軸を遊戯者の回転操作に抗するように回転させる制御の他、遊戯者の回転操作を補助する又は阻害しない制御も含まれる。また、処理制御装置6は、仮想三次元空間を再現するレースコースの地形データに基づいて、そこを走行しているバイクの挙動(例えば、路面の凹凸による振動、バンクによる車体の振れ等)が操舵ハンドル3に伝わるように、ハンドル駆動機構700を制御しても良い。
【0049】
また、処理制御装置6は、バイクゲームにおいてバイクが走行している間、その路面状態に合わせて、操舵ハンドル3に上下方向の振動を与えるように、ハンドル昇降用モータ713を駆動する。即ち、ハンドル昇降用モータ713の回転に合わせてカム709が回転し、これによって、シャフト79が上下方向に振動し、その振動が操舵ハンドル3に伝達され、遊戯者は、実際のバイクのフロントサスペンションの動きを体感することができる。
【0050】
図8は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御装置6のハードウェア構成を説明するためのブロックダイアグラムである。同図に示すように、本実施形態の処理制御装置6は、プロセッサ61と、メモリ62と、画像生成チップ63と、サウンド生成チップ64と、入力装置インターフェース65と、通信装置66とを備え、これらはシステムバス67を介して相互に接続されている。処理制御装置6は、ハードディスクデバイス等の外部記憶装置を備えていても良い。また、処理制御装置6は、画像生成チップ63に接続されたディスプレイ制御装置67と、サウンド生成チップ64に接続されたスピーカ制御装置68を備える。
【0051】
プロセッサ61は、メモリ62上に展開されたゲームプログラムを実行し、遊戯者がゲームを行えるように、処理制御装置6の動作を制御する処理手段として機能する。メモリ62は、ゲームプログラムやゲームシーンを構成するための各種のデータ、その他ゲームにおいて使用される初期パラメータを記憶する記憶手段として機能する。本実施形態のゲームプログラムは、ライダー(遊戯者)が所定のレースコースを走行して、そのラップタイムや順位を競ういわゆるバイクゲームを実現するためのプログラムであるものとする。また、ゲームシーンを構成するデータは、例えば、レースコースを再現する地形データや、走行するバイクを表現するオブジェクトデータである。メモリ62は、典型的には、いわゆるROM及びRAMによって構成されるが、書き換え可能な不揮発性メモリを含んで構成されても良い。
【0052】
画像生成チップ63は、ポリゴン描画やフィルといったグラフィックス処理を担う周辺チップ回路であり、ゲームにおける仮想3次元空間を2次元画面上に表現するためのグラフィックスイメージの生成処理を行う。画像生成チップ63によって生成されたグラフィックデータは、ディスプレイ制御装置67に出力される。
【0053】
サウンド生成チップ64は、サウンドデータのミキシングやエフェクトといった処理を担う周辺チップ回路であり、ゲームの進行状況に応じて流す音楽や効果音に関するサウンドデータの生成処理を行う。サウンド生成チップ64によって生成されたサウンドデータは、スピーカ制御装置68に出力される。
【0054】
入力操作装置インターフェース65は、本実施形態において遊戯者の入力操作部として機能する操舵ハンドル3及びハンドル機構部7に対するインターフェース回路である。入力装置インターフェース65は、入力装置から入力される操作信号を受信し、これを物理的/論理的に内部信号に変換した後、プロセッサ61に対して割り込みをかける。また、入力装置インターフェース65は、プロセッサ61の制御の下、入力装置に対して制御信号を出力する。
【0055】
通信装置66は、通信ケーブルを介して、他の処理制御装置6との通信を可能にする回路である。これにより、複数のバイクゲーム機1を相互に通信可能に接続し、複数台のバイクゲーム機1を同期させながら協調動作させ、1つの仮想3次元空間におけるバイクゲームを複数の遊戯者に提供することができるようになる。
【0056】
図9は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1を機能的に説明するブロックダイアグラムである。
【0057】
同図に示すように、入力操作部901は、遊戯者のユーザインターフェースを担うもので、ハンドル傾き角センサ902と、ハンドル回転角センサ903と、A/D変換部904と、ハンドル駆動部905とを含んで構成される。上述したように、ハンドル傾き角センサ902は、揺動軸73aに設けられた回転角センサ75に対応し、また、ハンドル回転角センサ903は、ハンドル駆動機構70におけるシャフト79に設けられた回転角センサ707に対応する。各センサ75及び707は、回転量(角)に応じた検出信号をA/D変換部904に出力する。A/D変換部904は、入力された検出信号にA/D変換を施して、これを操作信号として処理制御装置6に出力する。ハンドル駆動部905は、図6で説明したハンドル駆動機構700に対応する。
【0058】
処理制御部906は、上述した処理制御装置6により実現される機能であり、入力データ変換部907と、演算処理部908と、ハンドル駆動制御部909と、画像生成部910と、サウンド生成部911と、記憶部912とを含んで構成される。
【0059】
入力データ変換部907は、入力操作部901からの操作信号を、対応する動き(回転及び傾き)の特性に応じた内部データに変換する。演算処理部908は、記憶部912に記憶されたコースの地形データやバイクのオブジェクトデータに基づいて、仮想3次元空間におけるゲームシーン(3次元データ)を生成するとともに、入力データ変換部907から得られる内部データに基づいて、仮想3次元空間における遊戯者のバイクの挙動を演算し、その結果をリアルタイムにゲームシーンに反映させる。例えば、遊戯者が、ハンドル操作部3を左側に傾けながらハンドル操作部3に切り角を与えた場合、演算処理部は、ハンドル傾きセンサ902及びハンドル回転角センサ903からの操作信号に応じて、仮想3次元空間において遊戯者の走行中のバイクが左方向に旋回するように、ゲームシーンに反映させる。
【0060】
ハンドル駆動制御部909は、ハンドル駆動部905の制御を担うもので、ハンドル回転駆動制御部909aと、ハンドル昇降制御部909bとを含んでいる。ハンドル回転駆動制御部909aは、遊戯者による操舵ハンドル3(シャフト)の軸回転動作に抗して操舵ハンドル3が軸回転するように、ハンドル回転用モータ704を制御するためのハンドル回転駆動信号を入力操作部のハンドル駆動部905に出力する。ハンドル昇降駆動制御部909bは、仮想3次元空間におけるバイクの走行状態に応じて、操舵ハンドル3が振動するように、ハンドル昇降用モータ713を制御するためのハンドル昇降駆動信号をハンドル駆動部905に出力する。
【0061】
画像生成部910は、上述した画像生成チップ63及びディスプレイ制御装置67により実現される機能であり、演算処理部908で算出された3次元データに基づいて、仮想3次元空間における所定の視点位置から所定の視線方向を見た場合の2次元グラフィックスイメージデータを生成する。サウンド生成部911は、上述したサウンド生成チップ64及びスピーカ制御装置68により実現される機能であり、ゲームの進行状況に応じた音楽及び遊戯者のハンドル操作に応じて発生させる効果音に基づいてサウンドデータを生成する。
【0062】
記憶部912は、バイクゲーム機1にバイクゲームを実現させるために必要なプログラム及びデータ並びに各種のパラメータを記憶する。同図では、記憶部912は、バイクゲームのメインプログラムであるバイクゲームプログラム、ゲームステージごとに異なるコースレイアウトを実現する地形データ、遊戯者のバイク及び他の競技者のバイクを実現するオブジェクトデータ等を記憶している。
【0063】
映像音声出力部913は、ディスプレイ部5に対応するもので、ディスプレイ及びスピーカを含む。映像音声出力部913は、処理制御部906で生成された2次元グラフィックスイメージデータに基づくゲーム映像を表示し、サウンドデータに基づくゲームサウンドを出力する。
【0064】
図10は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御部906による処理を説明するためのフローチャートであり、より具体的には、入力操作部901から入力された操作信号に基づくゲームシーンの生成処理を説明している。処理制御部906は、ゲームの進行中、仮想3次元空間におけるゲームシーンをリアルタイムで生成しているが、入力操作部から操作信号の割り込みを受けると、操作信号に応じた操作がゲームシーンに反映されるように、ゲームシーンを生成する。
【0065】
即ち、同図を参照して、処理制御部906は、入力操作部901から操作信号を受け付けると、これを所定ビットの内部データに変換する(STEP1001)。続いて、処理制御部は、変換した内部データに基づいて、仮想3次元空間において走行中の遊戯者のバイクの挙動を演算する(STEP1002)。そして、処理制御部906は、演算したバイクの挙動に基づいて仮想3次元空間におけるゲームシーンを生成する(STEP1003)。これによって、生成されたゲームシーンは、2次元グラフィックスイメージデータに変換され、映像音声出力部913(ディスプレイ部5)の画面上に表示されることになる。
【0066】
図11は、本発明の一実施形態に係るバイクゲーム機1における処理制御部906による処理を説明するためのフローチャートであり、より具体的には、入力操作部901から入力された操作信号に基づく入力操作部901の駆動制御処理を説明している。
【0067】
即ち、同図を参照して、処理制御部906は、入力操作部901から操作信号を受け付けると、これを所定ビットの内部データに変換する(STEP1101)。続いて、処理制御部906は、変換した内部データに基づいて、仮想3次元空間において走行中の遊戯者のバイクの挙動を演算する(STEP1102)。なお、これらの処理は、図10に示した処理と同じであるため、処理制御部906は、図10において演算された結果を用いることができる。
【0068】
処理制御部906は、次に、内部データ及び地形データに基づいて、ハンドル駆動制御データを演算し(STEP1103)、得られたハンドル制御駆動データに基づく駆動信号を入力操作部901のハンドル駆動部905に出力する(STEP1104)。
【0069】
例えば、遊戯者が操舵ハンドル3をシャフト79の軸周りに回転させた場合、処理制御部906は、操舵ハンドル3の操作に抗する回転力をシャフト79に伝達するためにハンドル回転用モータ704を駆動するためのハンドル制御駆動データを算出する。この場合、処理制御部906は、操作信号に基づく内部データに加え、地形データを用いて、演算を行う。これにより、例えば、走行するバイクの路面がバンク角を有する場合に、路面の状態をも加味したハンドル操作が再現されることになる。
【0070】
以上のように、本実施形態のバイクゲーム機1によれば、遊戯者が操舵ハンドル3を左右のいずれかに倒し込む操作を行うと、このハンドル操作に合わせて、仮想3次元空間における遊戯者のバイクの挙動が制御されるともに、操舵ハンドル3には、倒し込みに抗する力が加わることになる。また、遊戯者が操舵ハンドル3を切る操作を行うと、この操作に合わせて、仮想3次元空間における遊戯者のバイクの挙動が制御されるとともに、操舵ハンドル3には、切り操作に抗する力が加わることになる。これにより、遊戯者は、実際のバイクでコーナリングしたときのような感覚を体験することができる。
【0071】
さらに、本実施形態のバイクゲーム機1では、バイクゲームにおいてバイクが走行している間、その路面状態に合わせて、操舵ハンドル3に上下方向の振動が与えられる。これにより、遊戯者を、さらに実際のバイクを運転している感覚に近づけることができる。
【0072】
上述した本実施形態のゲームプログラムは、ライダー(遊戯者)が所定のレースコースを走行して、そのラップタイムや順位を競ういわゆるバイクゲームを実現するためのプログラムとしたが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。たとえば、コース上に設置されたアイテム等の仮想三次元空間を走行するオブジェクトに対して効果をもたらすものを走行中に獲得し、その獲得数を競うものであっても良い。また、走行状況によってセルフステアが発生する、又はそのセルフステアの度合いが変更する特性を活かして、仮想空間内を走行しているバイクの姿勢、速度に基づいて処理制御装置700が制御信号の数値を変更し、変更した数値に基づいて仮想空間内のバイクの制御、あるいはハンドル軸の回転の制御を行っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、バイク等のハンドル操作を必要とするゲームを遊戯者に提供するバイクゲーム機に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0074】
1…バイクゲーム機
2…本体部
3…操舵ハンドル
4…シート部
5…ディスプレイ部
6…処理制御装置
7…ハンドル機構
71…基台
72…脚部
73…揺動ロッド
73a…揺動軸
74…軸受け部
75…角度センサ
76…揺動抵抗体
77…駆動ボックス
707…角度センサ
78…筒状ガイドチューブ
79…シャフト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊戯者がハンドル操作を行って、仮想3次元空間におけるバイクを運転するバイクゲームを提供するバイクゲーム機であって、
前記仮想3次元空間を表現するゲームシーンを画面上に表示するディスプレイと、
前記ディスプレイの前方に配置され、操舵ハンドルが取り付けられたハンドル機構を含む本体部と、
処理手段を含み、前記操舵ハンドルに対する入力操作に基づいて、前記処理手段の制御の下、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を演算し、該バイクの挙動に基づくゲームシーンを生成する処理制御装置と、を備え、
前記ハンドル機構は、
基台と、
揺動軸を含み、前記基台上で前記揺動軸を軸中心に揺動自在に立設支持された揺動体と、
前記揺動体の一端部に設けられ、前記遊戯者が操作する操舵ハンドルと、
前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する揺動操作に応じて揺動した前記揺動体の揺動角を検出し、該検出した揺動角に応じた第1の検出信号を前記処理制御装置に出力する第1の角度センサと、を含み、
前記揺動軸は、前記揺動体の軸線上、前記揺動体の中心位置よりも他端側にあり、
前記処理制御装置は、
前記第1の角度センサが出力した前記第1の検出信号に基づいて、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を演算しつつ、前記ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを生成する、
バイクゲーム機。
【請求項2】
前記揺動体は、
前記揺動体の前記軸線方向に延伸し、前記操舵ハンドルを連結するシャフトと、
前記シャフトを駆動する駆動機構と、
を備える、請求項1記載のバイクゲーム機。
【請求項3】
前記駆動機構は、
前記シャフトの軸回転角を検出し、該検出した軸回転角に応じた検出信号を前記処理装置に出力する第2の角度センサと、
前記処理制御装置からの第1の駆動信号に基づいて、前記シャフトを軸回転させる第1のモータと、を備え、
前記処理制御装置は、
前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する回転操作に応じて前記シャフトが第1の方向に軸回転することによって前記第2の角度センサが出力した前記第2の検出信号に基づいて、前記第1の方向に抗するように、前記シャフトを第2の方向に軸回転させるための前記第1の駆動信号を出力する、
請求項2記載のバイクゲーム機。
【請求項4】
前記駆動機構は、
前記シャフトの他端部に設けられたストッパに当接するカムと、
前記処理制御装置からの第2の駆動信号に基づいて、前記カムを回転させる第2のモータと、を備え、
前記処理制御装置は、
前記第2のモータによる前記カムを回転させて前記シャフトを前記軸線方向に上下動させるための前記第2の駆動信号を出力する、
請求項2又3は記載のバイクゲーム機。
【請求項5】
前記処理制御装置は、
前記ゲームシーンを構成する地形データを記憶する記憶手段を含み、
前記地形データに基づいて、前記第2の駆動信号を出力する、
請求項4記載のバイクゲーム機。
【請求項6】
ディスプレイ上に表示された仮想3次元空間を表現したゲームシーンに対して、遊戯者がハンドル操作を行って、前記仮想3次元空間においてバイクを運転する、バイクゲームを提供するバイクゲーム機において、
基台と、
揺動軸を含み、前記基台上で前記揺動軸を軸中心に揺動自在に立設支持された揺動体と、
前記揺動体の一端部に設けられ、前記遊戯者が操作する操舵ハンドルと、
前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する揺動操作に応じて揺動した前記揺動体の揺動角を検出する第1の角度センサと、
を備え、
前記揺動軸は、前記揺動体の軸線上、前記揺動体の中心位置よりも他端側にあり、
前記揺動体の揺動に応じて前記第1の角度センサにより検出された前記揺動体の揺動角に基づいて、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動が制御され、前記ディスプレイ上に表示されるゲームシーンが制御される、
バイクゲーム機。
【請求項7】
前記揺動体の他端部に、前記揺動体の揺動に抗する抵抗を与える揺動抵抗体をさらに備える、請求項6記載のバイクゲーム機。
【請求項1】
遊戯者がハンドル操作を行って、仮想3次元空間におけるバイクを運転するバイクゲームを提供するバイクゲーム機であって、
前記仮想3次元空間を表現するゲームシーンを画面上に表示するディスプレイと、
前記ディスプレイの前方に配置され、操舵ハンドルが取り付けられたハンドル機構を含む本体部と、
処理手段を含み、前記操舵ハンドルに対する入力操作に基づいて、前記処理手段の制御の下、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を演算し、該バイクの挙動に基づくゲームシーンを生成する処理制御装置と、を備え、
前記ハンドル機構は、
基台と、
揺動軸を含み、前記基台上で前記揺動軸を軸中心に揺動自在に立設支持された揺動体と、
前記揺動体の一端部に設けられ、前記遊戯者が操作する操舵ハンドルと、
前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する揺動操作に応じて揺動した前記揺動体の揺動角を検出し、該検出した揺動角に応じた第1の検出信号を前記処理制御装置に出力する第1の角度センサと、を含み、
前記揺動軸は、前記揺動体の軸線上、前記揺動体の中心位置よりも他端側にあり、
前記処理制御装置は、
前記第1の角度センサが出力した前記第1の検出信号に基づいて、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動を演算しつつ、前記ディスプレイ上に表示されるゲームシーンを生成する、
バイクゲーム機。
【請求項2】
前記揺動体は、
前記揺動体の前記軸線方向に延伸し、前記操舵ハンドルを連結するシャフトと、
前記シャフトを駆動する駆動機構と、
を備える、請求項1記載のバイクゲーム機。
【請求項3】
前記駆動機構は、
前記シャフトの軸回転角を検出し、該検出した軸回転角に応じた検出信号を前記処理装置に出力する第2の角度センサと、
前記処理制御装置からの第1の駆動信号に基づいて、前記シャフトを軸回転させる第1のモータと、を備え、
前記処理制御装置は、
前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する回転操作に応じて前記シャフトが第1の方向に軸回転することによって前記第2の角度センサが出力した前記第2の検出信号に基づいて、前記第1の方向に抗するように、前記シャフトを第2の方向に軸回転させるための前記第1の駆動信号を出力する、
請求項2記載のバイクゲーム機。
【請求項4】
前記駆動機構は、
前記シャフトの他端部に設けられたストッパに当接するカムと、
前記処理制御装置からの第2の駆動信号に基づいて、前記カムを回転させる第2のモータと、を備え、
前記処理制御装置は、
前記第2のモータによる前記カムを回転させて前記シャフトを前記軸線方向に上下動させるための前記第2の駆動信号を出力する、
請求項2又3は記載のバイクゲーム機。
【請求項5】
前記処理制御装置は、
前記ゲームシーンを構成する地形データを記憶する記憶手段を含み、
前記地形データに基づいて、前記第2の駆動信号を出力する、
請求項4記載のバイクゲーム機。
【請求項6】
ディスプレイ上に表示された仮想3次元空間を表現したゲームシーンに対して、遊戯者がハンドル操作を行って、前記仮想3次元空間においてバイクを運転する、バイクゲームを提供するバイクゲーム機において、
基台と、
揺動軸を含み、前記基台上で前記揺動軸を軸中心に揺動自在に立設支持された揺動体と、
前記揺動体の一端部に設けられ、前記遊戯者が操作する操舵ハンドルと、
前記遊戯者による前記操舵ハンドルに対する揺動操作に応じて揺動した前記揺動体の揺動角を検出する第1の角度センサと、
を備え、
前記揺動軸は、前記揺動体の軸線上、前記揺動体の中心位置よりも他端側にあり、
前記揺動体の揺動に応じて前記第1の角度センサにより検出された前記揺動体の揺動角に基づいて、前記仮想3次元空間における前記バイクの挙動が制御され、前記ディスプレイ上に表示されるゲームシーンが制御される、
バイクゲーム機。
【請求項7】
前記揺動体の他端部に、前記揺動体の揺動に抗する抵抗を与える揺動抵抗体をさらに備える、請求項6記載のバイクゲーム機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−252977(P2010−252977A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−105362(P2009−105362)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]