説明

バグフィルタおよびそれを用いたガス除去システム

【課題】表面にプレコート層を形成したバグフィルタを用い、ごみ焼却などの処理施設から発生するPCBやダイオキシンあるいは塗装時に発生する粘性ミストに加え、トルエン、キシレンなどのVOCあるいは化学工場などから発生するフッ化水素、塩素、塩化水素、亜硫酸ガスのような特殊ガスを含んだ排ガスの処理を行うシステムを提供する。
【解決手段】排ガス中の特殊ガスの種類、粘性物質によって、プレコート層を形成するプレコート材を選択し、プレコート層を均一の厚さに形成可能にするとともにプレコート層の払い落としがスムーズに且つ確実に行えるようにし、さらに、プレコート再生装置23とバグフィルタ1の気流方向の下流側にガス除去装置17を設けてコスト削減および有害ガスの大気中への放散をより防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの一面に予めプレコート材でプレコート層を形成させ汚染空気中に含まれる特殊ガスなどの除去を行うようにしたバグフィルタおよびそれを用いたガス除去システムに関するものである。
【技術背景】
【0002】
一般に、ごみ焼却などの処理施設から発生するPCBやダイオキシンあるいは塗装時に発生するVOCあるいは化学工場などから発生するフッ化水素、塩素、塩化水素、亜硫酸ガスのような特殊物質を含んだ汚染空気の排ガス処理装置には、特殊ガスの除去を行うためにバグフィルタが設けられている。そしてこのバグフィルタはガス導入口とガス排気口および下部排出ホッパーを形成したバグハウスとバグハウスの内部の仕切り板に気密に取り付けた筒状フィルタとから構成されている。そしてガス導入口から導入した汚染空気を筒状フィルタを通過させることにより汚染空気中の特殊ガスの除去を行っている。さらに筒状フィルタを通過した汚染空気はガス排気口より排気されるようになっている。
【0003】
そして、バグフィルタが汚染空気の除去を行うことによって筒状フィルタの表面に特殊ガスが付着し、ついには付着物によって目詰まりが発生する。このため、定期的に圧縮空気を筒状フィルタのクリーン面すなわち除去面に対する裏面にパルス噴射して付着物を払い落とし筒状フィルタの除去面をクリーンに再生している。
【0004】
しかし、特殊ガスが粘性を帯びた場合筒状フィルタの表面に付着し、付着物によって目詰まりが発生し、圧力損失が上昇するため、予め筒状フィルタの表面にプレコート材を付着させてプレコート層を形成し汚染空気を導入させるようにした処理方法が行われている。
【0005】
しかしながら、特殊ガスの性状や温度によっては早期にプレコート層表面に通気性を阻害する薄い粘性皮膜が形成され、ろ過の為の圧力損失が増大して長時間に払い落としを必要とし、長時間にわたってろ過を行うためにはその途中で何度もプレコート材を払い落として再被覆を行なわねばならない。この場合除去する汚染空気中の特殊ガスの量に対してプレコート材の消費量が大きい上、払い落としの為に装置の損傷、エネルギロスも増加する欠点がある。
【0006】
さらに、筒状フィルタの表面に付着させるプレコート材の粒子径が大きくなるとプレコート材が筒状フィルタの表面に到達できずにバグハウスの下部排出ホッパーへ直接落下してしまい、プレコート材の利用率はきわめて低くて不経済である上、筒状フィルタの表面の付着量の少ない部分の圧力損失が少ないために、粘着性物質を含有している汚染空気の場合には、選択的にこれらの部分を通過することとなり、この部分に粘着性物質が付着して、この部分から順次筒状フィルタの表面全般にわたって目詰まりが発生、進行し筒状フィルタの使用可能時間が短縮されることになるし、また特殊ガスを含有している汚染空気の場合には特殊ガスが筒状フィルタの表面に付着していない部分や付着量の少ない部分を通過して大気中へ放散されるのでこれが環境汚染の原因となるものである。
【0007】
また、筒状フィルタの表面に付着した粘着性物質が熱によって粘性が増大し、そのままプレコート層にべとべとしたフイルム状に付着して固化するようになり、払い落としをしてもなかなか落下せず、払い落とせてもフイルム状化した粘着性物質は細かく分断されずに大きな塊のまま落下するようになり、この為下部排出ホッパーから排出が困難となってしまい、その為、払い落とし作業の能率が悪くなり、バグフィルタの効率よい稼動ができない問題があった。
【発明が解決しょうとする課題】
【0008】
そこで、本発明はこれらの問題を解決したもので、本発明の第1の目的は汚染空気中の特殊ガスの種類に応じてプレコート材を選択し、特殊ガスが焼却炉などの処理施設から発生するPCBやダイオキシンあるいは塗装時に発生する粘性ミストに加え、トルエン、キシレンなどのVOCあるいは焼却炉、化学工場などから発生するホルムアルデヒド、フッ化水素、塩素、塩化水素、亜硫酸ガスに加え、微粉炭、粘着固形物質などを除去できるようにしたバグフィルタを提供しょうとしたものである。
【0009】
次に、本発明の目的は筒状または平板状またはプリーツ型フィルタ表面の全面にプレコート材を均一に付着させ、均一なプレコート層を形成するようにしたものである。
【0010】
本発明の目的はプレコート層の寿命を長く延ばしてバグフィルタ運転開始から払い落としまでの1サイクルの操業時間を従来に比べて大きく延ばすと共に除去する特殊ガスの量に対してプレコート材の消費量を少なくできるようにしたものである。
【0011】
本発明の目的は再使用するのに支障のない十分な性能を持った筒状または平板状またはプリーツ型フィルタに再生し、特殊ガス物質が筒状フィルタまたは平板状またはプリーツ型の表面から大気中へ放散されるのを防止したもので、コスト削減や環境保全に対して優れたバグフィルタを用いたガス除去システムを提供しょうとしたものである。
【0012】
さらに、本発明の目的は、筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面を傷つけたり、亀裂を生じることなく、払い落とし可能にしたものである。
【0013】
さらに、本発明の目的は筒状または平板状またはプリーツ型フィルタにプレコート層として付着せずに落下したプレコート材を回収しプレコート層のプレコート材として再利用出来るようにしたものである。
【0014】
さらに、本発明の目的はバグフィルタの後にガス除去装置を備え汚染空気中に含まれる特殊ガスが大気中へ放散するのを防止しようとしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は上述の課題を解決しょうとしたもので本発明の第1の解決手段は、バグハウスの内部に設けた仕切り板に筒状または平板状またはプリーツ型フィルタを気密に取り付け、バグハウス内を汚染ガス室と清浄ガス室とに区画し、バグハウスの側面にプレコート材を貯留する貯留ホッパーに接続した導入ダクトを設け、バグハウス内に導入された汚染空気を汚染ガス室から筒状または平板状またはプリーツ型フィルタを通過して清浄ガス室に導通させるに当たり、プレコート材を貯留する貯留ホッパーのロータリーフイーダーを駆動して、予め筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面にプレコート材を付着してプレコート層を形成したことを特徴としたものである。
【0016】
次に、本発明の第2の解決手段は汚染空気中に含まれる特殊ガスが焼却炉などの処理施設から発生するPCBやダイオキシンの場合、プレコート材を珪藻土、石灰、粒状、粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したことを特徴としたものである。
【0017】
次に本発明の第3の解決手段は汚染空気中に含まれる特殊ガスが塗装時に発生する粘性ミストに加え、トルエン、キシレンなどのVOCの場合、プレコート材を活性白土、石炭、コークス粉、珪藻土粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したことを特徴としたものである。
【0018】
次に本発明の第3の解決手段は、汚染空気中に含まれる特殊ガスが焼却炉、化学工場などから発生するホルムアルデヒド、フッ化水素、塩素、塩化水素、亜硫酸ガスに加え、微粉炭、粘着固形物質のような場合、プレコート材を消石灰、炭酸カルシウム、活性白土、粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したことを特徴としたものである。
【0019】
次に本発明の第4の解決手段は、特殊ガス中のタール、ミストなどの粘着固形物質と共に珪藻土などのプレコート材を供給・混入し粘着固形物質表面に付着コートさせて、筒状または平板状またはプリーツ型フィルタ表面への直接付着、成長を防止させたことを特徴としたものである。
【0020】
次に本発明の第5の解決手段は、プレコート材を貯留する貯留ホッパーとバグハウスの下部排出ホッパーに接続したプレコート再生装置とを接続してプレコート層として付着せずに落下したプレコート材を回収し、直接供給あるいは乾燥設備を介してプレコート層のプレコート材として再利用して出来るようにしたことを特徴としたものである。
【0021】
次に本発明の第6の解決手段はバグフィルタの後にガス除去装置を備えたことを特徴としたものである。
【0022】
上記課題解決による作用は次の通りである。
【0023】
バグフィルタの使用に先立って、プレコート材を貯留する貯留ホッパーのロータリーフイーダーなどの定量供給装置を駆動して、常に一定量のプレコート材を供給すれば、気流に乗ってプレコート材の密度は常に一定となり、筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面上への付着の厚みも全て均一となる。
【0024】
さらに、筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面上に付着層を形成させる際に筒状フィルタの表面に付着せずに落下したプレコート材を循環エアにより回収し、この循環エアの気流により再度筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面へ供給して付着させるようにして、プレコート材の利用率を高めて歩留まりを向上させかつ、特別に粒子経の小さいプレコート材を用いる必要がない。
【0025】
次に、筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面上に付着させるプレコート材として焼却炉などの処理施設から発生するPCBやダイオキシンの場合はプレコート材を珪藻土、石灰、粒状、粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したので、汚染空気が高熱であっても筒状フィルタの表面のプレコート層がべとつくことなく、払い落とし作業が容易且つ確実に能率よく行えるようになる。
【0026】
次に、筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面上に付着させるプレコート材として塗装時に発生する粘性ミストに加え、トルエン、キシレンなどのVOCの場合はプレコート材を活性白土、石炭、コークス粉、珪藻土、粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したのでVOCが粘着性物質を伴なっても筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面のプレコート層がべとつきフイルム状に付着して固化するようなことがなく、払い落とし作業が容易且つ確実に能率よく行えるようになる。
【0027】
次に化学工場などから発生するフッ化水素、塩素、塩化水素、亜硫酸ガスのような特殊ガスの場合はプレコート材を消石灰、炭酸カルシウム、活性白土、粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したしたので、特殊ガスは上記プレコート材に確実に吸着除去される。
【発明の効果】
【0028】
上述したような本発明のバグフィルタおよびそれを用いたガス除去システムは次のような効果が得られる。
(1)汚染空気中の特殊ガスの種類に応じてプレコート材を選択するようにしたので、筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面に一様な厚さのプレコート層を形成でき、プレコート層での汚染空気中の特殊ガスの除去が確実である。
(2)汚染空気中の特殊ガスの種類に応じてプレコート材を選択したので、プレコート層表面に通気性を阻害する薄い粘性皮膜を形成することなく、払い落としが容易で且つ確実である。
(3)プレコート層の寿命を長く延ばしてバグフィルタ運転開始から払い落としまでの1サイクルの操業時間を従来に比べて大きく延ばすと共に除去する特殊ガスの量に対してプレコート材の消費量を少なくできるようにしたので、コスト削減の効果をもたらす。
(4)さらに、プレコート材をプレコート再生装置にて再利用出来るようにしたので、プレコート材のコストが低減できる。
(5)バグフィルタの後にガス除去装置を備えたので特殊ガス物質が大気中へ放散されるのを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】バグフィルタを用いたガス除去システムを示す配置図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下本発明のバグフィルタを用いたガス除去システムについて添付図1を参照して説明する。
【0031】
1はバグフィルタで、このバグフィルタ1は衝突板2を取り付けた導入口3と排気口4とを形成したバグハウス5から構成されている。そしてバグハウス5の内部には仕切り板6が取り付けられ、この仕切り板6に気密に取り付けた筒状フィルタ7により汚染ガス室8と清浄ガス室9とに区画されている。さらに筒状フィルタ7の中央真上に位置してベンチュリー管(図示せず)が設けられ、そのベンチュリー管の真上近傍において対向するように圧縮空気のパルス噴射ノズル10を下向きに開口したパルプパイプ11が配置されている。12はガス導入ダクトで、この途中にはプレコート材を貯留する貯留ホッパー13の下部にロータリーフイーダー14を介して設けた供給管15が嵌挿されている。また、ガス導入ダクト12の末端は発塵源に接続されている。一方、排気口4には排気ダクト16の他端がガス除去装置17に接続されている。そしてガス除去装置17はケミカルフィルタなどの吸着材が内蔵され、吸着材によって2つの室に区画されている。18は吸着材を通過して清浄にされた空気清浄ダクトで、排気塔19に接続されている。20は吸引ブロワである。21はバグハウス5の下部に設けた排出ホッパーで、排出ホッパー21末端にはダストを排出する排出バルブ22が設けられ、下部にはプレコート材を再回収して加熱分級装置を内蔵したプレコート再生装置23に運ぶ回収管24が接続されている。さらにプレコート再生装置23には貯留ホッパー13へ接続した接続管25が取り付けられている。
【0032】
次に上記構成の操作について説明する。まず、ロータリーフイーダー14を作動させ、貯留ホッパー13内のプレコート材を供給管15を経て空気輸送により汚染ガス室8に散布しつつ吸込フアン20により筒状フィルタ7を通してこれを吸引する。するとプレコート材は筒状フィルタ7の外面に一様な厚さにプレコートされる。プレコートが終了すればロータリーフイーダーを停止させるかあるいは連続した方法を取る。
【0033】
次に汚染空気中に含まれる特殊ガスのろ過は以下のようにして行われる。すなわち、吸込フアン20の作動により特殊ガスを含有する汚染空気をガス導入ダクト12から汚染ガス室8に導入する。その際、汚染ガス室8の導入口3近辺に設けた衝突板2に汚染空気の気流に含まれた大きな粒子は衝突してガス流から分離され、排出ホッパー21へ落下する。
【0034】
そして、大きな粒子が除去された汚染空気の気流はプレコートされた筒状フィルタ7のプレコート層を均一に通過する。すると汚染空気中に含まれる特殊ガスはプレコート層に付着除去される。これらが除去されたガスは筒状フィルタ7の上部から排気ダクト16を経由してガス除去装置17に導入される。導入されたガスは酸、アルカリ、VOCなどを目的とした吸着材を通過して排気塔19から清浄ガスとして外気へ放出される。
【0035】
そして、ある期間ろ過捕集作動を続けると、プレコート層に捕集された粉麈量が多くなり、この筒状フィルタの圧力損失の上昇を招くようになる。このためタイマーや圧力損失などの検出器を使ってより適当な時期を図って捕集粉塵の払い落としが行なわれる。この払い落としはパルスパイプ11からのパルス噴射ノズル10を介して圧縮空気を衝撃波として吹き出し、これにてその圧縮空気がベンチュリー管内中央を通ることでこのベンチュリー管の上部入口周囲の空気を引き込み、その結果圧縮空気量を増加させてベンチュリー管の下部に取り付けた筒状フィルタ7の内面にその内部気圧を瞬間的に上昇させるべく逆洗気流として流し、この急激な空気の逆流でもって筒状フィルタ7のプレコート層に付着捕集されていたダストは排出ホッパー21下方へ払い落とされる。
【0036】
一方、排出ホッパー21下方で浮遊状態となった粉塵は排出バルブ22、プレコート再生装置23の稼動により回収管24へフアン25により供給され、プレコート再生装置23にて再生されて、接続管26を経由して貯留ホッパー13へ回収される。
【0037】
プレコート層に付着捕集されていたダストを下方へ払い落とした後再び前記に述べた順序でプレコート層の形成を行い、特殊ガスを含有する有害ガスのろ過捕集作動が続けられる。
【0038】
なお、上記実施例では1実施例を述べただけで、種々変更しても何ら本発明の要旨を変更するものではない。例えば、前述のプレコート層の形成を外気を利用した空気輸送により行ったが、汚染空気の気流を利用してプレコート層を形成しても良い。さらにプレコート材の送出は連続的あるいは間欠的に行っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、汚染空気中に含まれる特殊ガスが焼却炉などの処理施設から発生するPCBやダイオキシンや塗装時に発生する粘性ミストに加え、トルエン、キシレンなどのVOCあるいは化学工場などから発生するホルムアルデヒド、フッ化水素、塩素、塩化水素、亜硫酸ガスに加え、微粉炭、粘着固形物質のような場合に対してもプレコート材を1種類あるいは複数組み合わせて使用することにより1つのバグフィルタで処理可能にしたもので実用性甚だ大なるものである。
【符号の説明】
【0040】
1・・・バグフィルタ 2・・・衝突板 3・・・導入口 4・・・排気口
5・・・バグハウス 6・・・仕切り板 7・・・筒状フィルタ
8・・・汚染ガス室 9・・・清浄ガス室 10・・・パルス噴射ノズル
11・・・パルプパイプ 12・・・ガス導入ダクト
13・・・貯留ホッパー 14・・・ロータリーフイーダー
15・・・供給管 16・・・排気ダクト 17・・・ガス除去装置
18・・・空気清浄ダクト 19・・・排気塔 20・・・吸引ブロワ
21・・・排出ホッパー 22・・・排出バルブ
23・・・プレコート再生装置 24・・・回収管 25・・・フアン
26・・・接続管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バグハウスの内部に設けた仕切り板に筒状または平板状またはプリーツ型フィルタを気密に取り付け、バグハウス内を汚染ガス室と清浄ガス室とに区画し、バグハウス内に導入された汚染空気を汚染ガス室から筒状または平板状またはプリーツ型フィルタを通過して清浄ガス室に通過させるに当たり、予め筒状または平板状またはプリーツ型フィルタの表面にプレコート材を付着してプレコート層を形成し、汚染空気中に含まれる特殊ガスをプレコート層で捕捉するようにしたバグフィルタにおいて、前記汚染空気中の特殊ガスの種類に応じてプレコート材を選択するようにしたことを特徴とするバグフィルタ。
【請求項2】
汚染空気中に含まれる特殊ガスが焼却炉などの処理施設から発生するPCBやダイオキシンの場合、プレコート材を珪藻土、石灰、粒状・粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したことを特徴とした請求項1のバグフィルタ。
【請求項3】
汚染空気中に含まれる特殊ガスが焼却炉、化学工場などから発生するホルムアルデヒド、フッ化水素、塩素、塩化水素、亜硫酸ガスに加え、微粉炭、粘着固形物質のような場合、プレコート材を消石灰、炭酸カルシウム、活性白土、粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したことを特徴とした請求項1のバグフィルタ。
【請求項4】
汚染空気中に含まれる特殊ガスが塗装時に発生する粘性ミストに加え、トルエン、キシレンなどのVOCの場合、プレコート材を活性白土、石炭、コークス粉、珪藻土、粉末活性炭、ゼオライトなどの中から1つあるいは組み合わせて使用したことを特徴とした請求項1のバグフィルタ
【請求項5】
バグハウスの下部に設けた排出ホッパーにプレコート再生装置につながる回収管を設けたことを特徴とした請求項1のバグフィルタ。
【請求項6】
バグフィルタの気流方向下流側に揮散ガス除去装置を備えたことを特徴としたバグフィルタを用いたガス除去システム。

【図1】
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【公開番号】特開2011−41934(P2011−41934A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211042(P2009−211042)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(509055921)
【Fターム(参考)】