説明

バス調停切替システム及びその方法並びにそれに用いるプロセッサ装置及びプログラム

【課題】 システム構成を簡素化すると共に、二重構成のプロセッサ装置のアクセスがバス上で衝突する危険性を排除して、システムの信頼性を向上可能なバス調停切替方式を得る。
【解決手段】 運用プロセッサ装置1の切替え指示4に応答して、運用状態にあったプロセッサ装置1の調停回路3が、運用状態となるプロセッサ装置11の調停回路13に対して、共通バス20の使用権を明け渡す信号(GNTB)16を送出するようにする。このバス使用権を明け渡す信号16を受けたプロセッサ装置11は、直ちにバス使用権を自らの制御のもとに取り戻すことにより、バス調停回路の切替えが完了する。これにより、二重構成のプロセッサ装置1,11のアクセスがバス20上で衝突する危険性を排除できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバス調停切替システム及びその方法並びにそれに用いるプロセッサ装置及びプログラムに関し、特に二重化された通信制御装置用のプロセッサ装置が共通バスにより接続されてなるシステムにおけるバス調停切替方式の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のバス調停切替システムについて図5を参照して説明する。図5において、調停装置30は通信制御装置1及び11(以下、単に制御装置と称す)の共通バス20(以下、単にバスと称す)へのアクセスを調停する機能を有するものであり、そのためにマスタ調停回路31を有している。制御装置1及び11は通信制御装置用のプロセッサ装置であり、共にバス20に接続されており、CPU2,12とスレーブ調停回路3,13を有している。
【0003】
制御装置1のバス20へのアクセスを検出したスレーブ調停回路3は、要求信号であるREQA信号5をアクティブとし、調停装置30のマスタ調停回路31にバス使用権の要求を行う。同様に、制御装置11のCPU12からバス20へのアクセスを検出したスレーブ調停回路13は、要求信号であるREQB信号15をアクティブとし、調停装置30のマスタ調停回路31にバス使用権の要求を行う。
【0004】
このバス使用権の要求を受けたマスタ調停回路31は、一般的に知られたラウンドロビンなどの方法により、制御装置1へのバス使用権の許可であるGNTA信号6、または制御装置11へのバス使用権の許可であるGNTB信号16のどちらか一方を、アクティブにすることによりバス20へのアクセスの衝突が発生しないように制御する。
【0005】
【特許文献1】特開2002−063047号公報
【特許文献2】特開平7−319720号公報
【特許文献3】特開平7−319721号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来のバス調停切替システムにおいては、調停装置30を制御装置1,11とは別のユニットとして設けることが必要であり、よってシステムの規模が大きくなってしまうという欠点がある。また、調停装置30の故障に関しては冗長構成となっていないため、直ちにシステム停止に陥ってしまい、信頼性が著しく低下するという欠点もある。
【0007】
そこで、図5に示した調停装置30そのものを排除して、各制御装置1,11内に設けられている調停回路3,13のうち、一方の調停回路を現用系として使用し、他方の調停回路を予備系として使用する構成が考えられる(図1参照)。しかしながら、現用系から予備系への切替え時に、これら両系の制御装置(CPU)そのものによるアクセスがバス上で衝突する危険性がある。このよなバスアクセスの衝突の危険性については、本発明の実施の形態の部分で、タイミングチャート(図3)を用いて詳細に説明するので、ここでは、問題提起するに止どめるものとする。
【0008】
なお、特許文献1〜3などを参照すると、二重化構成のプロセッサ装置(制御装置)の各々に、バスアービタ回路を内包させておき、一方を現用系とし他方を予備系としている状態で、切替え事象が発生した場合には、現用系から予備系へ切替え通知をなす技術が開示されている。これら技術におけるバスアービタ回路は、全てバスに接続された他の周辺装置などのデバイスの調停制御をなすためのものであって、上述した制御装置であるプロセッサ装置(CPU)そのもののアクセスの調停をなすものではなく、よって、上述した危険性を解決するための技術ではない。
【0009】
本発明の目的は、システム構成を簡素化すると共に、二重構成のプロセッサ装置のアクセスがバス上で衝突する危険性を排除して、システムの信頼性を向上可能なバス調停切替システム及びその方法並びにそれに用いるプロセッサ装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によるバス調停切替システムは、共通バスに接続された冗長構成のプロセッサ装置を含み、これらプロセッサ装置の各々は、CPUと前記CPUの前記共通バスに対するバスアクセスの調停をなす調停回路とを有し、運用状態にあるプロセッサ装置の調停回路が活性状態とされて前記CPUのバスアクセスの調停をなすようにしたバス調停切替システムであって、運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態にあったプロセッサ装置は、運用状態となるプロセッサ装置の前記調停回路に対して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を送出する手段を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明によるバス調停切替方法は、互いに共通バスに接続され、CPUと前記CPUの前記共通バスに対するバスアクセスの調停をなす調停回路とを各々が有する冗長構成のプロセッサ装置のうち、運用状態にあるプロセッサ装置の調停回路を活性状態として前記CPUのバスアクセスの調停をなすようにしたバス調停切替方法であって、運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態にあったプロセッサ装置が、運用状態となるプロセッサ装置の前記調停回路に対して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を送出するステップを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によるプロセッサ装置は、共通バスに接続された冗長構成のプロセッサ装置を含み、これらプロセッサ装置の各々は、CPUと前記CPUの前記共通バスに対するバスアクセスの調停をなす調停回路とを有し、運用状態にあるプロセッサ装置の調停回路が活性状態とされて前記CPUのバスアクセスの調停をなすようにしたバス調停切替システムにおけるプロセッサ装置であって、運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態となる他のプロセッサ装置に対して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を送出する手段を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明によるプログラムは、共通バスに接続された冗長構成のプロセッサ装置を含み、これらプロセッサ装置の各々は、CPUと前記CPUの前記共通バスに対するバスアクセスの調停をなす調停回路とを有し、運用状態にあるプロセッサ装置の調停回路が活性状態とされて前記CPUのバスアクセスの調停をなすようにしたバス調停切替システムにおけるプロセッサ装置の動作をコンピュータに実行させめるためのプログラムであって、運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態となる他のプロセッサ装置に対して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を送出する処理を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の作用を述べる。運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態にあったプロセッサ装置が、運用状態となるプロセッサ装置の調停回路に対して、共通バスの使用権を明け渡す信号を送出するようにする。このバス使用権を明け渡す信号を受けたプロセッサ装置は、直ちにバス使用権を自らの制御のもとに取り戻すことにより、バス調停回路の切替えが完了する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、調停回路をプロセッサ装置に内包しているので、調停装置を別ユニットとして持つ必要がなく、システムの規模を小さくできると共に、バス使用許可信号(バス使用権を明け渡す信号)を調停回路の動作開始条件としているので、アクセスのバス上での衝突を防止できるという効果があり、また、最大アクセス時間を待つ必要もないので、調停回路切替え時の時間を短縮できるという効果もある。更に、調停回路自体を含めて切替えをなすようにしているので、調停回路の2重化による信頼性を向上できるという効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施の形態の構成図であり、図1を参照すると、通信制御装置としてのプロセッサ装置である制御装置1は、CPU2および調停回路3を有しており、バス20に接続されている。同様に、制御装置11もCPU12および調停回路13を有してバス20に接続されている。制御装置1と制御装置11とは冗長系を構成しており、活性化信号であるACTA信号4およびACTB信号14によりどちらか一方を運用状態、他方を予備状態として動作させることができるようになっている。
【0017】
調停回路3および調停回路13は、自装置が運用状態にあるときだけ、バスの調停を行うことにより、調停回路を含めたバス切替システムを構成している。制御装置1が運用状態にある場合において、制御装置11がバスを使用したいときには、要求信号であるREQB信号15をアクティブにすることにより、バス使用権の要求を行い、これを受けて、調停回路3は許可信号であるGNTB信号16をアクティブにすることにより、制御装置11にバス使用権の許可を与える。
【0018】
逆に、制御装置11が運用状態にある場合において、制御装置1がバスを使用したいときには、REQA信号5をアクティブにすることにより、バス使用権の要求を行い、これを受けて、調停回路13はGNTA信号6をアクティブにすることにより、制御装置1にバス使用権の許可を与える。
【0019】
何らかの契機で、制御装置1の運用状態から制御装置11の運用状態への切
替えが発生した場合には、調停回路の動作は、調停回路3から調停回路13に移行するが、切替え直前のGNTB信号16の状態が非アクティブであった場合には、制御装置1のバスアクセスが継続している可能性があるため、直ちに調停回路13が調停を開始してしまうと、バス20上でアクセスの衝突が発生してしまう危険性がある。
【0020】
このような危険性の発生について、図3のタイミングチャートを用いて説明する。図3において、時刻T1では活性化信号であるACTA信号がアクティブ状態、ACTB信号14が非アクティブ状態なので、制御装置1が運用状態であり、調停回路3が調停を行っている。
【0021】
時刻T1において、制御装置11のCPU12からバス20へのアクセスを検出した調停回路13は、REQB信号15をアクティブとし調停回路3にバス使用権の要求を行う。バス使用権の要求を受けた調停回路3は、CPU2がバスを使用していないので、時刻T2においてGNTB信号16をアクティブにすることにより、制御装置11に対してバス使用権の許可を与える。
【0022】
バス使用権の許可を受けた調停回路13は、CPU12からバス4へのアクセスを通過させる。時刻T3においてバスアクセスが終了すると、調停回路13はREQB信号15を非アクティブとし、バス使用権の要求を取り下げる。これを検出した調停回路3は、GNTB信号16を非アクティブとして、バスの使用権を取り戻す。時刻T5において、制御装置1のCPU2からバス4へのアクセスを検出した調停回路3は、バスの使用権を保持しているので、直ちにCPU2からバス20へのアクセスを通過させる。
【0023】
制御装置1のバス使用中の時刻T6において、ACTA信号4を非アクティブ、ACTB信号14をアクティブとして運用装置の切替えが行われると、調停回路13が調停を開始する。時刻T7においてCPU12からのアクセスを検出した調停回路13は、バス使用権を保持しているので、すぐにCPU12からバス20へのアクセスを通過させるが、切替え直前に開始された制御装置1からのアクセスが終了していない場合には、バス上でデータの衝突(図3では×印で示している)が発生してしまうという問題が発生することになるのである。
【0024】
なお、このようなバスアクセスの衝突を防止するためには、ACTA信号4を非アクティブにしてから、ACTB信号14をアクティブにするまでに、バスアクセスの最大時間だけ待つ方法があるが、この場合には、切替えに時間を要し、また切替えの間において運用状態にある制御装置がなくなり、システム停止となる時間が発生することになる。
【0025】
そこで、本発明においては、何らかの契機で、制御装置1の運用状態から制御装置11の運用状態への切替えが発生した場合には、調停回路の動作は調停回路3から調停回路13に移行するが、切替え直前のGNTB信号16の状態が非アクティブであった場合、制御装置1のバスアクセスが継続している可能性があるために、GNTB信号16がアクティブになるのを待ってから、調停動作を開始するようにするのである。また、逆の切替えの場合にも同様に動作するようにする。
【0026】
図2は本発明の実施の形態における図1のシステム構成の動作を示すタイミングチャートである。図2を参照すると、時刻T1において、制御装置11のCPU12からバス20へのアクセスを検出した調停回路13は、REQB信号15をアクティブとし調停回路3にバス使用権の要求を行う。バス使用権の要求を受けた調停回路3は、CPU2がバスを使用していないので、時刻T2においてGNTB信号16をアクティブにすることにより、制御装置11に対してバス使用権の許可を与える。
【0027】
バス使用権の許可を受けた調停回路13は、CPU12からバス4へのアクセスを通過させる。時刻T3においてバスアクセスが終了すると、調停回路13はREQB信号15を非アクティブとし、バス使用権の要求を取り下げる。これを検出した調停回路3は、GNTB信号16を非アクティブとして、バスの使用権を取り戻す。時刻T5において、制御装置1のCPU2からバス4へのアクセスを検出した調停回路3は、バスの使用権を保持しているので、直ちにCPU2からバス20へのアクセスを通過させる。
【0028】
制御装置1のバス使用中の時刻T6において、ACTA信号4を非アクティブとし、ACTB信号14をアクティブとして、運用装置の切替えが行われるが、調停回路13は、GNTB信号16が非アクティブであることを検出してすぐには調停を有効とはしない。
【0029】
時刻T7において、制御装置1のバスアクセスが終了すると、調停回路3にはバス調停を行う権利がないので、調停回路13からのバス使用権の要求信号REQB信号15が非アクティブであっても、GNTB信号16をアクティブとしてバス使用権を明け渡す。これを検出した調停回路13は、時刻T8において、GNTA信号6を非アクティブとすることにより、バスの使用権を自らの制御のもとに取り戻すことにより、調停回路の切替えが完了することになる。
【0030】
時刻T9において、制御装置1のCPU2が再度バス4へのアクセスを開始するので、調停回路3はREQA信号5をアクティブにしてバス使用権の要求を行う。これを検出した調停回路13は、時刻T10においてGNTA信号6をアクティブにすることにより、制御装置1にバス使用権を許可する。
【0031】
ここで、時刻T11において、ACTA信号4をアクティブ状態とし、ACTB信号14を非アクティブ状態とすることにより、制御装置の切替えを行うと、調停回路3は、既にGNTA信号6がアクティブ状態となっているので、すぐに調停回路の切替えを行い、時刻T12にはREQA信号5、GNTB信号16を非アクティブとして、調停回路の切戻しが完了する。
【0032】
図4は本発明の他の実施の形態の構成図であり、図1と同等部分は同一符号により示されており、各制御装置内に故障検出回路40,50をそれぞれ追加したバス調停切替システムが示されている。図4において、制御装置1には故障検出回路40が追加され、また、調停回路3とバス20との間に、バッファ41が追加されている。更に、調停回路3とGNTB信号16との間に、セレクタ42が追加されている。
【0033】
故障検出回路40では、CPU2のウォッチドッグタイマおよび制御装置1のシステムクロック断を検出すると、バッファ41をディスエーブルし、セレクタ40を調停回路からの許可信号ではなく、アクティブ状態、すなわち“1”をGNTB信号16に出力するようにセレクタ42を制御する。これにより、制御装置1はバス20から切離され、GNTB信号16をアクティブ状態とすることにより、故障した制御装置1がバス使用権を持ったまま、デッドロックに陥ることを防ぐことが可能となり、制御装置11単独でシステムの運用を継続することができることになる。
【0034】
なお、制御装置11側における構成及び作用効果も、上述した制御装置1側と全く同等であることは明白である。すなわち、制御装置11にも、故障回路50、バッファ51、セレクタ52を、それぞれ追加しているので、制御装置11の故障が発生した場合には、制御装置1単独でシステムの運用を継続することができることになるのである。
【0035】
上記実施の形態における各調停回路の動作は、予めプログラムとしてその動作手順をROMなどの記録媒体に格納しておき、これをコンピュータにより読取らせて実行させるよう構成できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施の形態のシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明を適用しない場合のバス上でのアクセス衝突の危険性を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態のシステム構成図である。
【図5】従来例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
【0037】
1,11 通信制御装置(プロセッサ装置)
2,12 CPU
3,13 調停回路
20 共通バス
40,50 故障検出回路
41,51 バッアァ
42,52 セレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通バスに接続された冗長構成のプロセッサ装置を含み、これらプロセッサ装置の各々は、CPUと前記CPUの前記共通バスに対するバスアクセスの調停をなす調停回路とを有し、運用状態にあるプロセッサ装置の調停回路が活性状態とされて前記CPUのバスアクセスの調停をなすようにしたバス調停切替システムであって、
運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態にあったプロセッサ装置は、運用状態となるプロセッサ装置の前記調停回路に対して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を送出する手段を含むことを特徴とするバス調停切替システム。
【請求項2】
前記手段は、前記切替え指示の発生時に運用状態にあったプロセッサ装置が、前記共通バスに対するアクセス中の場合には、前記アクセスの終了まで待って前記使用権を明け渡す信号を送出することを特徴とする請求項1記載のバス調停切替システム。
【請求項3】
前記運用状態にあるプロセッサ装置の故障を検出する故障検出手段と、前記故障検出手段による故障検出に応答して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を強制的に送出する手段とを、更に含むことを特徴とする請求項1または2記載のバス調停切替システム。
【請求項4】
互いに共通バスに接続され、CPUと前記CPUの前記共通バスに対するバスアクセスの調停をなす調停回路とを各々が有する冗長構成のプロセッサ装置のうち、運用状態にあるプロセッサ装置の調停回路を活性状態として前記CPUのバスアクセスの調停をなすようにしたバス調停切替方法であって、
運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態にあったプロセッサ装置が、運用状態となるプロセッサ装置の前記調停回路に対して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を送出するステップを含むことを特徴とするバス調停切替方法。
【請求項5】
前記切替え指示の発生時に運用状態にあったプロセッサ装置が、前記共通バスに対するアクセス中の場合には、前記アクセスの終了まで待って前記使用権を明け渡す信号を送出するステップを含むことを特徴とする請求項4記載のバス調停切替方法。
【請求項6】
前記運用状態にあるプロセッサ装置の故障を検出するステップと、この故障検出に応答して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を強制的に送出するステップとを、更に含むことを特徴とする請求項4または5記載のバス調停切替方法。
【請求項7】
共通バスに接続された冗長構成のプロセッサ装置を含み、これらプロセッサ装置の各々は、CPUと前記CPUの前記共通バスに対するバスアクセスの調停をなす調停回路とを有し、運用状態にあるプロセッサ装置の調停回路が活性状態とされて前記CPUのバスアクセスの調停をなすようにしたバス調停切替システムにおけるプロセッサ装置であって、
運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態となる他のプロセッサ装置に対して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を送出する手段を含むことを特徴とするプロセッサ装置。
【請求項8】
前記手段は、前記切替え指示の発生時に前記共通バスに対するアクセス中の場合には、前記アクセスの終了まで待って前記使用権を明け渡す信号を送出することを特徴とする請求項7記載のプロセッサ装置。
【請求項9】
自装置の故障を検出するステップと、この故障検出に応答して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を強制的に送出するステップとを、更に含むことを特徴とする請求項7または9記載のプロセッサ装置。
【請求項10】
共通バスに接続された冗長構成のプロセッサ装置を含み、これらプロセッサ装置の各々は、CPUと前記CPUの前記共通バスに対するバスアクセスの調停をなす調停回路とを有し、運用状態にあるプロセッサ装置の調停回路が活性状態とされて前記CPUのバスアクセスの調停をなすようにしたバス調停切替システムにおけるプロセッサ装置の動作をコンピュータに実行させめるためのプログラムであって、
運用プロセッサ装置の切替え指示に応答して、運用状態となる他のプロセッサ装置に対して、前記共通バスの使用権を明け渡す信号を送出する処理を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
前記切替え指示の発生時に前記共通バスに対するアクセス中の場合には、前記アクセスの終了まで待って前記使用権を明け渡す信号を送出する処理を含むことを特徴とする請求項10記載のプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−309362(P2006−309362A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−128818(P2005−128818)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】