説明

バルブ装置

【課題】閉弁時のシール力を向上することができるバルブ装置を提供する。
【解決手段】過給機付きエンジンの排気通路に設けられたタービン820をバイパスすべく、そのタービン820の上流側の排気ガスを下流側に排出するための排気ガスバイパス通路822を開閉するバルブ装置1において、上記駆動軸3に、その駆動軸3を通常長さよりも伸長させるためのシリンダ装置5を設け、そのシリンダ装置5に、内圧を調整するための圧力調整手段6を接続し、その圧力調整手段6にて上記駆動軸3を上記通常長さに保持し、上記アクチュエータ2による上記バルブ本体4の開閉を許容するバルブ作動モードと、上記圧力調整手段6にて上記駆動軸3を上記通常長さよりも伸長させ、アクチュエータ2側にて反力をとりつつ上記バルブ本体4を閉弁状態に保持させるバルブ閉鎖モードとに切替可能に構成されたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクチュエータの駆動軸を往復動させて、その駆動軸に連結されたバルブ本体を開閉するようにしたバルブ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、2ステージターボシステムとして、エンジンの排気管の上流側に比較的小型のターボを配置して高圧段ターボとして使用し、その高圧段ターボの下流に比較的大型のターボを低圧段ターボとして配置したものが知られている。
【0003】
図8に示すように、2ステージターボシステム81では、エンジン84に、排気マニフォールド85および排気管86が接続される。その排気管86には、上流側から順に高圧段ターボ82のタービン820と低圧段ターボ83のタービン830とが設けられ、それら高圧段のタービン820と低圧段のタービン830とを接続する排気管86には、その排気管86を排気マニフォールド85に連通するための排気切替バルブ装置87が設けられる。また、高圧段および低圧段ターボ82、83には、各タービンの上流側と下流側とを連通するためのウェストゲートバルブ装置823、833が各々設けられる(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0004】
高圧段ターボ82と低圧段ターボ83との作動の切替は、図9に示すように、各ウェストゲートバルブ装置823、833と排気切替バルブ装置87とにより行われる。
【0005】
排気切替バルブ装置87を開くと、高圧段ターボ82は、タービン820の出入り口の圧力差がなくなるため作動せず、低圧段ターボ83のみが作動する。
【0006】
また、排気切替バルブ装置87と高圧段ターボ82のウェストゲートバルブ装置823とを全閉、かつ低圧段ターボ83のウェストゲートバルブ装置833を全開にすると、排気マニフォールド85から排出される排気ガスは、全て高圧段のタービン820に流れて高圧段ターボ82が作動する。他方、低圧段ターボ83は、ウェストゲートバルブ装置833により排気ガスがタービン830をバイパスするため作動しない。
【0007】
また、排気切替バルブ装置87をわずかに開き、低圧段ターボ83のウェストゲートバルブ装置833を全閉にすると、高圧段ターボ82と低圧段ターボ83とが同時に作動する。
【0008】
以上のように、各ウェストゲートバルブ装置823、833と排気切替バルブ装置87との開閉の切替により、高圧段ターボ82および低圧段ターボ83の作動・非作動が容易に切り替えられるようになっている。
【0009】
なお、吸気側は、吸気管89内に設けた吸気切替バルブ装置100が、高圧段ターボ82が作動するときに低圧段側のルート(流路)が閉となるよう、低圧段ターボ83が作動するときに高圧段側のルートが閉となるようにしている。
【0010】
ここで、高圧段および低圧段に各々設置された各ウェストゲートバルブ装置823、833は、通常、ターボのオーバーランを防止するため、吸気管89内の過給圧によってアクチュエータが作動する構造になっている。
【0011】
図10に示すように、過給機82のタービン820を収容するタービンケーシング91内に、タービン820の上流と下流とを連通する排気ガスバイパス通路822が設けられる。ウェストゲートバルブ装置823は、タービンケーシング91に設けられ排気ガスバイパス通路822を開閉するウェストゲートバルブ本体93と、そのウェストゲートバルブ本体93にリンク94を介して接続された駆動軸95と、その駆動軸95を往復動させてウェストゲートバルブ本体93を開閉するアクチュエータ96とを備える。そのアクチュエータ96内には、駆動軸95が固定されたダイアフラム97が上下方向移動可能に設けられる。そのダイアフラム97は、スプリング98にて下方に付勢される。また、アクチュエータ96内には、ダイアフラム97を上方に付勢するよう過給機82の加圧吸気が導入され、その吸気の過給圧がスプリング98のセット力を超えると、ウェストゲートバルブ本体93が開弁するようになっている。
【0012】
また、排気切替バルブ装置87(図8参照)では、空気圧(または真空圧)を用いたアクチュエータにリンクを介して排気切替バルブ本体が連結され、空気圧により排気切替バルブが開閉作動される(図示せず)。
【0013】
【特許文献1】特開昭59−29726号公報
【特許文献2】実開平5−030431号公報
【特許文献3】特開2004−116432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、2ステージターボシステム81では排圧が高圧となることから、上述したウェストゲートバルブ装置823では、スプリング98によるウェストゲートバルブ本体93のシール力が不足し、排気ガスがリークしてしまうという問題があった。
【0015】
以下、この点について詳細に説明する。
【0016】
2ステージターボシステム81では、上述したように高圧段ターボ82が小型で、かつ2ステージ系の配管が複雑であるため、高圧段ターボ82の使用時にエンジン負荷が上がると、その高圧段ターボ82のタービン820における入口圧(排圧)が単段ターボシステムに比較して非常に高くなる。
【0017】
タービン820の仕事はタービン820の出入り口の圧力比で決まる。圧力比一定であってもタービン出口の背圧が上がるとタービン出入り口の圧力差は大きくなる。
【0018】
このように、2ステージターボシステム81は、配管が複雑なため排気管86などのガス通路の圧損が大きく、高圧段ターボ82の使用時にはタービン出入り口の圧力差が大きくなる問題がある。
【0019】
その高い排圧が、高圧段のウェストゲートバルブ本体93や排気切替バルブ本体に作用すると、それらバルブ本体93は、前後の圧力差によって開き易くなってしまうという問題が発生する。
【0020】
例えば、図10に示したような、スプリング98と過給圧とを用いてアクチュエータ96を駆動するウェストゲートバルブ装置823では、高い排圧に抗してウェストゲートバルブ本体93が開かないように、ウェストゲートバルブ本体93を全閉にするスプリング98のセット力を高くすることが重要であり、そのためにアクチュエータ96が大型化し、車両搭載性の最大のネックになっている。
【0021】
電動式アクチュエータを用いてバルブ本体を駆動する場合には、排気管86近くにモーターが設置されるため、熱害によりモーターの耐久性が著しく低下する。
【0022】
さらに、外部に設置される駆動軸95と、高温排気ガスの通路である排気マニフォールド85やタービンケーシング91との熱膨張差が、アクチュエータ96内のスプリング98の付勢力を弱める方向に働いてしまう。
【0023】
以上のように、ウェストゲートバルブ本体93のシール力が不足して高い排圧によってウェストゲートバルブ本体93が開くと、排気がリークしてタービン820の回転数が低下してしまう。その結果、過給圧が低下して排気ガス中の煤の増加やエンジン燃費の悪化を生じてしまう。
【0024】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、閉弁時のシール力を向上することができるバルブ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記目的を達成するために本発明は、過給機付きエンジンの排気通路に設けられたタービンをバイパスすべく、そのタービン上流側の排気ガスを下流側に排出するための排気ガスバイパス通路を開閉するバルブ装置において、上記排気ガスバイパス通路を開閉するバルブ本体を設け、そのバルブ本体を駆動軸を介して駆動するアクチュエータを設け、上記駆動軸に、その駆動軸を通常長さよりも伸長させるための非圧縮性流体圧シリンダ装置を設け、その非圧縮性流体圧シリンダ装置に、内圧を調整するための圧力調整手段を接続し、その圧力調整手段にて上記駆動軸を上記通常長さに保持し、上記アクチュエータによる上記バルブ本体の開閉を許容するバルブ作動モードと、上記圧力調整手段にて上記駆動軸を上記通常長さよりも伸長させ、アクチュエータ側にて反力をとりつつ上記バルブ本体を閉弁状態に保持させるバルブ閉鎖モードとに切替可能に構成し、上記過給機の過給圧を検出するための過給圧検出手段を設け、その過給圧検出手段の過給圧に基づいて上記圧力調整手段を制御する制御手段を設け、その制御手段は、上記過給圧検出手段により検出された過給圧が、所定圧未満のとき上記圧力調整手段に上記バルブ閉鎖モードへの切替えを指示し、上記所定圧以上のとき上記圧力調整手段にバルブ作動モードへの切替えを指示するものである。
【0026】
上記目的を達成するために本発明は、アクチュエータにより駆動軸を往復動させて、その駆動軸に連結されたバルブ本体を開閉するようにしたバルブ装置において、上記駆動軸に、その駆動軸を通常長さよりも伸長させるための非圧縮性流体圧シリンダ装置を設け、その非圧縮性流体圧シリンダ装置に、内圧を調整するための圧力調整手段を接続し、その圧力調整手段にて上記駆動軸を上記通常長さに保持し、上記アクチュエータによる上記バルブ本体の開閉を許容するバルブ作動モードと、上記圧力調整手段にて上記駆動軸を上記通常長さよりも伸長させ、アクチュエータ側にて反力をとりつつ上記バルブ本体を閉弁状態に保持させるバルブ閉鎖モードとに切替可能に構成されたものである。
【0027】
好ましくは、上記圧力調整手段は、上記バルブ作動モードに際して、上記非圧縮性流体圧シリンダ装置の内圧を常圧に保持して、上記駆動軸を上記通常長さに保持し、上記バルブ閉鎖モードに際して、上記圧力調整手段は、上記非圧縮性流体圧シリンダ装置に常圧よりも高い圧力を付与して、上記バルブ本体を閉弁状態に保持させるものである。
【0028】
好ましくは、上記圧力調整手段は、上記非圧縮性流体圧シリンダ装置に非圧縮性流体を供給するポンプと、上記非圧縮性流体圧シリンダ装置から非圧縮性流体を排出する排出路を開閉するための排出弁と、上記排出路に設けられ上記排出弁の開弁時に上記非圧縮性流体圧シリンダ装置の内圧を常圧にて保持する調圧弁とを備えたものである。
【0029】
好ましくは、上記アクチュエータは、上記駆動軸が結合されたダイアフラムと、そのダイアフラムを移動可能に収容するアクチュエータハウジングと、そのアクチュエータハウジング内に区画形成され上記ダイアフラムを上記バルブ本体の開弁方向に付勢する加圧ガスが導入される圧力室と、上記ダイアフラムを上記バルブ本体の閉弁方向に付勢する弾性部材とを備えたものである。
【0030】
好ましくは、上記圧力調整手段を制御するための制御手段が設けられ、上記バルブ本体は、過給機付きエンジンの排気通路に設けられたタービンの上流と下流とを連通する排気ガスバイパス通路に配置され、上記アクチュエータの圧力室に、上記過給機にて加圧された吸気が導入され、上記制御手段は、上記過給機の過給圧を検出するための過給圧検出手段に接続され、その過給圧検出手段により検出された過給圧が、所定圧未満のとき上記圧力調整手段に上記バルブ閉鎖モードへの切替えを指示し、上記所定圧以上のとき上記圧力調整手段にバルブ作動モードへの切替えを指示するものである。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、閉弁時のシール力を向上することができるという優れた効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0033】
本実施形態のバルブ装置は、例えば、2ステージターボシステムなどを備えた過給機付き車両用エンジンのウェストゲートバルブ装置などに適用される。
【0034】
まず、図8に基づき本実施形態の2ステージターボシステムについて説明する。
【0035】
図8に示すように、2ステージターボシステム81では、小型の高圧段ターボ82と大型の低圧段ターボ83とが直列に配置される。
【0036】
過給機付きエンジン84には、排気通路をなす排気マニフォールド85および排気管86が接続される。その排気管86には、エンジン84側(上流側)から順に、高圧段ターボ82のタービン820、排気切替バルブ装置87、低圧段ターボ83のタービン830が配置される。排気切替バルブ装置87は、排気切替バルブ管88により排気マニフォールド85に連通される。
【0037】
吸気管89には、上流側から順に低圧段ターボ83のコンプレッサ831、高圧段ターボ82のコンプレッサ821、吸気切替バルブ装置100が配置され、その吸気切替バルブ装置100は、吸気切替バルブ管101にて両コンプレッサ821、831間の吸気管89に連通される。
【0038】
また、排気マニフォールド85に、排気の一部を吸気系に環流するための排気環流管(EGR管)102が接続され、その排気環流管102には、EGRクーラ103が設けられる。
【0039】
ここで、エンジン84に設けられた高圧段ターボ82および低圧段ターボ83には、各タービン820、830をバイパスすべく、そのタービン820、830の上流側の排気ガスを下流側に排出するための排気ガスバイパス通路822、832と、各排気ガスバイパス通路822、832を開閉するウェストゲートバルブ装置1、833とが設けられる。
【0040】
その高圧段ターボ82のウェストゲートバルブ装置1として、本実施形態のバルブ装置が用いられる。
【0041】
次に図1から図3に基づき本実施形態のバルブ装置1を説明する。
【0042】
図1および図2に示すように、本実施形態のバルブ装置1は、アクチュエータ2により駆動軸3を往復動させて、その駆動軸3に連結されたバルブ本体4を開閉するようにしたものであり、上記駆動軸3に、その駆動軸3を通常長さよりも伸長させるための非圧縮性流体圧シリンダ装置(以下、シリンダ装置という)5を設け、そのシリンダ装置5に、内圧を調整するための圧力調整手段6を接続し、その圧力調整手段6にて上記駆動軸3を上記通常長さに保持し、上記アクチュエータ2による上記バルブ本体4の開閉を許容するバルブ作動モードと、上記圧力調整手段6にて上記駆動軸3を上記通常長さよりも伸長させ、アクチュエータ2側にて反力をとりつつ上記バルブ本体4を閉弁状態に保持させるバルブ閉鎖モードとに切替可能に構成される。
【0043】
詳しくは後述するが、圧力調整手段6は、上記バルブ作動モードに際して上記シリンダ装置5の内圧を常圧に保持して上記駆動軸3を上記通常長さに保持し、上記バルブ閉鎖モードに際して上記シリンダ装置5に常圧よりも高い圧力を付与して上記バルブ本体4を閉弁状態に保持させる。
【0044】
本実施形態のアクチュエータ2は、上記駆動軸3(後述するアクチュエータ側駆動軸31)が結合されたダイアフラム21と、そのダイアフラム21を上下方向移動可能に収容するアクチュエータハウジング22と、そのアクチュエータハウジング22内に区画形成され上記ダイアフラム21をバルブ本体4の開弁方向(上方)に付勢する加圧ガスが導入される圧力室23と、上記ダイアフラム21をバルブ本体4の閉弁方向(下方)に付勢する弾性部材(図例ではスプリング)24とを備える。
【0045】
スプリング24は、環状に形成され、アクチュエータハウジング22の天井面からダイアフラム21の上面に延出する。
【0046】
ダイアフラム21の上面には、ストッパ211が設けられ、そのストッパ211は、スプリング24の圧縮時にアクチュエータハウジング22の天井面に当接する。本実施形態のストッパ211は、スプリング24の密着高さ(最小圧縮長さ)よりも僅かに高く(長く)設定される。詳しくは後述するが、バルブ閉鎖モード時に、シリンダ装置5に高圧が付与されて駆動軸3が伸長するが、その駆動軸3の最大伸長長さがストッパ211により規定され、駆動軸3の長さが一定に維持される。
【0047】
アクチュエータハウジング22は、エンジン84に取り付けられ、そのエンジン84の表面と、アクチュエータハウジング22の内面と、ダイアフラム21の下面とにより圧力室23が区画形成される。
【0048】
その圧力室23には、高圧段ターボ82(過給機)にて加圧された吸気(加圧ガス)を導入する導入路231が設けられる。その導入路231は、例えば、高圧段ターボ82のコンプレッサ821よりも下流側の吸気管89(図8参照)に連通される。
【0049】
バルブ作動モードでは、アクチュエータ2は、基本的にはダイアフラム21をスプリング24により下方に付勢してバルブ本体4を閉弁し、導入路231からの吸気の圧力がスプリング24の付勢力(セット力)を超えると、ダイアフラム21が上方に移動されて駆動軸3を引き上げバルブ本体4を開弁するようになっている。
【0050】
そのバルブ本体4は、過給機付きエンジン84の排気通路86に設けられたタービン820の上流と下流とを連通する排気ガスバイパス通路822に配置される。
【0051】
より具体的には、タービン820は、タービンケーシング824内に収容され、そのタービンケーシング824には、タービン820に排気を導入する排気ガス導入路825と、排気を排出する排気ガス排出路826が各々形成される。
【0052】
また、タービンケーシング824には、タービン820をバイパスする排気ガスバイパス通路822が形成され、その排気ガスバイパス通路822の入口(バイパス入口)827が排気ガス導入路825に接続され、出口(バイパス出口)828が排気ガス排出路826に接続される。そのバイパス入口827に、バルブ本体4が配置される。
【0053】
バルブ本体4は、排気ガスバイパス通路822内に設けられ、排気ガスバイパス通路822の壁面(着座面)に着座してバイパス入口827を閉塞、あるいは、排気ガスバイパス通路822内方に回動してバイパス入口827を開放する。バルブ本体4は、L字形リンク41に回動可能に支持され、そのL字形リンク41を介して駆動軸3(バルブ側駆動軸32)に連結される。
【0054】
本実施形態の駆動軸3は、バルブ作動モード時に通常長さに、バルブ閉鎖モード時に通常長さを超える長さに、各々設定できるように伸縮可能に形成される。
【0055】
ここで、通常長さとは、アクチュエータ2の非作動時(スプリング24非圧縮時)にバルブ本体4が排気ガスバイパス通路822を閉塞し、かつアクチュエータ2の作動時(スプリング24圧縮時)にバルブ本体4が排気ガスバイパス通路822を開放するような長さをいう。
【0056】
具体的には、駆動軸3は、L字形リンク41を介してバルブ本体4に連結されたバルブ側駆動軸32と、アクチュエータ2のダイアフラム21に連結されたアクチュエータ側駆動軸31と、それらバルブ側駆動軸32およびアクチュエータ側駆動軸31を連結するシリンダ装置5とで構成される。
【0057】
そのシリンダ装置5は、図3に示すように、非圧縮性流体(図例では、潤滑オイル)が封入されるケース51と、そのケース51内に軸方向(図3において上下方向)に移動可能に収容されたピストン52とを備える。ケース51にアクチュエータ側駆動軸31が固定(図例では螺合)され、ピストン52にバルブ側駆動軸32が固定される。
【0058】
ケース51の上部には、アクチュエータ側駆動軸31の一端に形成されたネジ部311を螺合するためのねじ穴511が形成される。また、ケース51の上方には、駆動軸長さ調整用ロックナット53が配置され、その駆動軸長さ調整用ロックナット53を挿通してアクチュエータ側駆動軸31がケース51のねじ穴511と螺合する。その駆動軸長さ調整用ロックナット53により、ケース51に対するアクチュエータ側駆動軸31の突出長さが調整される。
【0059】
ねじ穴511の下方のケース51内には、オイルが充填される油室54が形成される。
【0060】
具体的には、ケース51の下部に、下面から上方に延出する穴部512が形成され、その穴部512は、ケース51の下面に固定ネジ(図示せず)にて固定されたケース蓋513により閉塞される。その穴部512内には、上下方向に摺動可能にピストン52が設けられ、油室54は、ピストン52の上面と穴部512の内面とにより区画形成される。
【0061】
ピストン52の外周には、油室54からのオイルの漏洩を防止するためのOリング521が取り付けられる。本実施形態のOリング521は、ピストン52の上端部と下端部とに各々設けられる。ピストン52の下面には、バルブ側駆動軸32が固定され、そのバルブ側駆動軸32は、ケース蓋513を貫通して下方に延出する。
【0062】
また、ケース51には、油室54にオイルを供給・排出するための油路514が形成され、その油路514に圧力調整手段6が接続される。
【0063】
その圧力調整手段6は、上記シリンダ装置5にオイルを供給するポンプ61と、上記シリンダ装置5からオイルを排出する排出路(以下、オイル排出路という)514,611,631を開閉するための排出弁をなす電磁弁62と、その電磁弁62より下流のオイル排出路631に設けられ、該電磁弁62の開弁時に上記シリンダ装置5の内圧を常圧にて保持する調圧弁63とを備える。
【0064】
ポンプ61は、その吐出口が、ポンプ吐出管611によりシリンダ装置5の油路514に連通され、吸入口が、ポンプ吸入管612により図示しないオイルタンクなどの供給源に連通される。ポンプ吐出管611は、バルブ装置1の作動時にシリンダ装置5の上下動に追従可能なように、例えば、高圧用フレキシブルホースなどからなる。
【0065】
ポンプ吐出管611には、シリンダ装置5からオイルを排出して油圧を低減するための調圧管631(上流端)が接続される。その調圧管631の下流端はポンプ吸入管612に接続される。その調圧管631とポンプ吐出管611とシリンダ装置5の油路514とにより、上記オイル排出路が構成される。
【0066】
調圧管631には、上流側から順に電磁弁62と調圧弁63とが配置される。電磁弁62は、後述する制御手段7により開閉制御される。調圧弁63は、調圧管631の油圧が所定の設定圧以上のとき開弁し、設定圧未満のとき閉弁する。本実施形態では、調圧弁63の設定圧が、0.1kg/cm2程度に設定される。したがって、電磁弁62の開弁時、シリンダ装置5の油室54は、0.1kg/cm2程度に保持される。つまり、本実施形態の常圧とは、0.1kg/cm2程度(ほぼ0)の圧力をいう。
【0067】
また、圧力調整手段6は、ポンプ吐出管611とポンプ吸入管612とを連通する安全管641に配置され、その安全管641(油室54)の油圧が所定の上限圧を超えたときに開放する安全弁(過大油圧防止用調圧弁)64を備える。本実施形態では、安全弁64の設定圧(所定の上限圧)が、上記調圧弁63の設定圧よりも高く設定される。
【0068】
本実施形態では、圧力調整手段6のポンプ61および電磁弁62を制御するための制御手段をなすマイコン7が設けられる。そのマイコン7は、制御信号(図例では、ポンプON−OFF信号および電磁弁ON−OFF信号)を通信すべく、ポンプ61および電磁弁62に接続される。また、マイコン7は、高圧段ターボ(過給機)82の過給圧を検出するための過給圧検出手段に接続される。その過給圧検出手段は、例えば、高圧段ターボ82のコンプレッサ821よりも下流の吸気管89に配置された過給圧センサ71にて構成され、その過給圧センサ71から過給圧信号がマイコン7に入力される。
【0069】
マイコン7は、その過給圧センサ71により検出された過給圧が、所定のウェストゲート開弁設定圧(所定圧)未満のとき、上記圧力調整手段6に上記バルブ閉鎖モードへの切替えを指示し、過給圧が上記ウェストゲート開弁設定圧以上のとき、上記圧力調整手段6にバルブ作動モードへの切替えを指示する。ウェストゲート開弁設定圧は、例えば、アクチュエータ2が作動開始する圧力(スプリング24のセット力に相当する圧力(以下、セット圧という))に設定される。
【0070】
次に、図4から図7に基づき本実施形態のバルブ装置1の作用を説明する。
【0071】
まず、図5に基づきバルブ装置1の組み付けについて説明する。
【0072】
図5に示すように、バルブ装置1を組み付けるときには、まず、オイルポンプ61を作動させてシリンダ装置5の油室54に油圧を付与して、駆動軸3(シリンダ装置5)を伸長させる。このとき油圧は、アクチュエータ2のスプリング24のセット圧よりも高圧とする。
【0073】
その油圧により、ケース51に螺合されたアクチュエータ側駆動軸31は、アクチュエータ2のスプリング24を縮めながらに上方に移動し、ストッパ211がアクチュエータハウジング22の天井面に突き当たると停止する。一方、ケース51内のピストン52に固定されたバルブ側駆動軸32は、下方に押し付けられて移動し、バルブ本体4がバイパス入口827の着座面に突き当たると停止する。
【0074】
このようにバルブ本体4がバイパス入口827を閉塞し、かつストッパ211によりシリンダ装置5の伸長が規制される状態で、駆動軸長さ調整用ロックナット53によりアクチュエータ側駆動軸31を固定して、バルブ閉鎖モードでの駆動軸3の長さ(以下、閉鎖長さという)を決定する。
【0075】
次に、図5から図7に基づき、バルブ作動モードおよびバルブ閉鎖モードについて説明する。
【0076】
図5に示すように、バルブ閉鎖モードでは、シリンダ装置5の油室54に、常圧よりも高い油圧(以下、閉鎖圧という)が付与される。その閉鎖圧は、上述した組み立て時と同様、アクチュエータ2のスプリング24のセット圧よりも高圧に設定される。
【0077】
駆動軸3は、閉鎖圧により、組み付け時に決定された閉鎖長さまで伸長される。具体的には、アクチュエータ側駆動軸31がストッパ211により規制され、バルブ側駆動軸32がストッパ211にて反力が付与されたシリンダ装置5により下方に押圧される。そのシリンダ装置5により、バルブ本体4はバイパス入口827の着座面に押圧され閉弁状態に保持される。
【0078】
その閉弁状態では、シリンダ装置5の油圧(閉鎖圧)をスプリング24のセット圧よりも高く設定しているので、バルブ本体4は、スプリング24よりも強いシール力でシールされることになる。
【0079】
図6に示すように、バルブ作動モードでは、バルブ側駆動軸32がケース51に内に挿入され、駆動軸3が通常長さになる。また、アクチュエータ2は、スプリング24が元の長さに復原する。さらに、油室54内の油圧が常圧に維持され、シリンダ装置5の伸縮が規制されて、駆動軸3は通常長さに維持される。
【0080】
図7に示すように、このバルブ作動モードでは、バルブ装置1は、過給圧で作動される通常のウェストゲートバルブ装置と同様に働き、バルブ本体4がスプリング24と過給圧とのバランスにより開閉される。
【0081】
次に、本実施形態のバルブ装置1の作動の一例を、図4のフローチャートに基づき説明する。このフロチャートは、エンジン84の始動後にマイコン7により実行される。
【0082】
ステップS1でキースイッチがONとなるとエンジン84が始動され、その後、ステップS2で所定のイニシャライズ(初期処理)が行われる。
【0083】
次に、ステップS3では、マイコン7はポンプ61を駆動して回す。次に、ステップS4では、マイコン7は電磁弁62を閉弁する。このとき、電磁弁62の閉弁は、ポンプ61作動開始後0.1〜0.2秒遅れを持たせて行う。
【0084】
このステップS3およびステップS4により、シリンダ装置5は、油圧が掛けられた状態となり、アクチュエータ側駆動軸31が上方に、バルブ側駆動軸32が下方に組み立て時の状態まで押し付けられる。シリンダ装置5の内部のオイルは非圧縮性であるため、バルブ本体4に対して、過大な排圧がバルブ開弁方向に働いても、バイパス入口827はバルブ本体4により完全にシールされる。
【0085】
さらに、エンジン排気系と外部に設けた駆動軸3およびリンク41の間に熱膨張差が発生しても、駆動軸3の長さがシリンダ装置5の油圧にて調整されるため、シール力は低下しない。
【0086】
次に、ステップS5では、過給圧センサ71により過給圧Peが測定され、その測定された過給圧Peがマイコン7に入力される。ステップS6では、マイコン7は過給圧センサ71の過給圧Peがウェストゲート開弁設定圧P0以上か否かを判断する。
【0087】
ステップS6で過給圧Peがウェストゲート開弁設定圧P0以上と判断された場合(Pe>=P0)、マイコン7は、ステップS7およびステップS8にて、バルブ装置1をバルブ作動モードに切り替える。
【0088】
すなわち、マイコン7は、ステップS7で電磁弁62を短時間(0.1〜0.2秒)開弁し、ステップS8でポンプ61を停止する。
【0089】
なお、電磁弁62の開弁時間は、スプリング24の復原力でアクチュエータ側駆動軸31が移動する時間(スプリング24が元の長さに復原する時間)を実験により求めて設定される。
【0090】
このステップS7およびステップS8により、油路514が開放されて油室54内の油圧が低下する。
【0091】
その油圧の低下に伴い、アクチュエータ側駆動軸31がスプリング24の復原力により下方に移動する。また、ピストン52が上方に移動してバルブ側駆動軸32がケース51内に挿入される。
【0092】
その結果、駆動軸3が上述した通常長さまで縮む。
【0093】
さらに、電磁弁62の下流に設けた調圧弁63により、油室54内の油圧は、常圧(ほぼ0(正圧))に調整される。その常圧状態にて電磁弁62が閉弁されると、油室54内および油路514内にオイルが封入され、バルブ側駆動軸32に上向きの力がかけられても、オイルの系外への出入りは阻止される。なお、ポンプ61に逆止弁が設けられているのはもちろんである。
【0094】
油室54および油路514に封入されたオイルは、非圧縮性を有するので、僅かでも油圧が残れば駆動軸3の長さは変化しない。すなわち、油室54および油路514内部のオイルが圧縮性気体(空気、ガスなど)に置換されない限り、駆動軸3は、Pe=P0時の長さ(通常長さ)が維持され、伸びまたは縮むことがない。
【0095】
その結果、ステップS9では、バルブ装置1が通常のウェストゲートバルブ装置として作動する。つまり、ステップS7およびステップS8にて決定された駆動軸長さ(つまり通常長さ)が維持されるので、バルブ装置1が通常のウェストゲートバルブ装置として機能する。
【0096】
例えば、圧力室23内の過給圧がスプリング24のセット圧(セット力)を超えると、バルブ本体4が開弁し、排気ガスをタービン820の上流から排気ガスバイパス通路822にリーク(排出)して、タービン820(およびコンプレッサ821)の回転数が抑制される。このように、バルブ装置1がウェストゲートバルブ装置として作動することで、過給圧が一定に保たれる。
【0097】
ステップS9の後は、再びステップS5に戻り過給圧Peが測定される。
【0098】
その後、過給圧が低下して、ステップS6で過給圧Peがウェストゲート開弁設定圧P0未満と判断された場合(Pe<P0)、ステップS3に戻り、マイコン7からポンプ61の駆動信号と電磁弁62の閉弁信号が各々送信され(ステップS3およびステップS4)、バルブ装置1は、バルブ閉鎖モードに切り替えられる。
【0099】
このように、本実施形態では、非圧縮性流体の圧力(油圧)にてバルブ本体4を閉弁状態に保持することで、閉弁時のシール力を向上することができる。
【0100】
つまり、アクチュエータ2の駆動軸3の中間部に、非圧縮性流体を介して駆動軸3を一方向(排圧と逆方向)に押し付けるシリンダ装置5を設けることで、高排圧をシールする弁機構を実現することができる。
【0101】
また、バルブ作動モードでは、駆動軸3の長さが通常長さに保持されるので、スプリング式のアクチュエータ2としての機能が損なわれることがない。
【0102】
また、本実施形態では、シリンダ装置5によりシール力を向上させているので、アクチュエータ2のスプリング24を大型化することなく高い排圧をシールすることができ、小型のアクチュエータ2でも強いシール力を得ることができる。
【0103】
その結果、バルブ装置の車両搭載性を向上させることができる。
【0104】
本実施形態の2ステージターボシステム81など配管が複雑でタービン出口圧が高くなるエンジン84や、後処理装置の装着でタービン出口圧が高い状態で用いるエンジンにおいて、小型のアクチュエータ2でも、完璧な排気系(ウェストゲートバルブ装置)のシールを可能にし、低エミッション、低燃費を実現することができる。
【0105】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
【0106】
例えば、本発明のバルブ装置を図8の排気切替バルブ装置87に適用してもよい。
【0107】
また、非圧縮性流体は、潤滑オイルに限定されない。
【0108】
また、アクチュエータのスプリングをストッパとして使用してもよい。つまり、バルブ閉鎖モード時に、スプリングを全密着するまで(限界まで)圧縮させることで、駆動軸の伸長を規定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るバルブ装置の正面図である。
【図2】図2は、図1のII方向矢視図である。
【図3】図3は、図1のIII部拡大図である。
【図4】図4は、本実施形態のバルブ装置の作動を説明するフローチャートである。
【図5】図5は、本実施形態のバルブ装置の図であり、バルブ閉鎖モードを示す。
【図6】図6は、本実施形態のバルブ装置の図であり、バルブ作動モードを示す。
【図7】図7は、本実施形態のバルブ装置の図であり、バルブ作動モードを示す。
【図8】図8は、2ターボシステムの概略モデル図である。
【図9】図9は、2ターボシステムの作動を説明するための図である。
【図10】図10は、従来のバルブ装置の正面図である。
【符号の説明】
【0110】
1 バルブ装置
2 アクチュエータ
3 駆動軸
4 バルブ本体
5 非圧縮性流体圧シリンダ装置
6 圧力調整手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過給機付きエンジンの排気通路に設けられたタービンをバイパスすべく、そのタービン上流側の排気ガスを下流側に排出するための排気ガスバイパス通路を開閉するバルブ装置において、
上記排気ガスバイパス通路を開閉するバルブ本体を設け、そのバルブ本体を駆動軸を介して駆動するアクチュエータを設け、上記駆動軸に、その駆動軸を通常長さよりも伸長させるための非圧縮性流体圧シリンダ装置を設け、その非圧縮性流体圧シリンダ装置に、内圧を調整するための圧力調整手段を接続し、
その圧力調整手段にて上記駆動軸を上記通常長さに保持し、上記アクチュエータによる上記バルブ本体の開閉を許容するバルブ作動モードと、上記圧力調整手段にて上記駆動軸を上記通常長さよりも伸長させ、アクチュエータ側にて反力をとりつつ上記バルブ本体を閉弁状態に保持させるバルブ閉鎖モードとに切替可能に構成し、
上記過給機の過給圧を検出するための過給圧検出手段を設け、その過給圧検出手段の過給圧に基づいて上記圧力調整手段を制御する制御手段を設け、その制御手段は、上記過給圧検出手段により検出された過給圧が、所定圧未満のとき上記圧力調整手段に上記バルブ閉鎖モードへの切替えを指示し、上記所定圧以上のとき上記圧力調整手段にバルブ作動モードへの切替えを指示するものであることを特徴とするバルブ装置。
【請求項2】
アクチュエータにより駆動軸を往復動させて、その駆動軸に連結されたバルブ本体を開閉するようにしたバルブ装置において、
上記駆動軸に、その駆動軸を通常長さよりも伸長させるための非圧縮性流体圧シリンダ装置を設け、その非圧縮性流体圧シリンダ装置に、内圧を調整するための圧力調整手段を接続し、
その圧力調整手段にて上記駆動軸を上記通常長さに保持し、上記アクチュエータによる上記バルブ本体の開閉を許容するバルブ作動モードと、上記圧力調整手段にて上記駆動軸を上記通常長さよりも伸長させ、アクチュエータ側にて反力をとりつつ上記バルブ本体を閉弁状態に保持させるバルブ閉鎖モードとに切替可能に構成されたことを特徴とするバルブ装置。
【請求項3】
上記圧力調整手段は、上記バルブ作動モードに際して、上記非圧縮性流体圧シリンダ装置の内圧を常圧に保持して、上記駆動軸を上記通常長さに保持し、上記バルブ閉鎖モードに際して、上記圧力調整手段は、上記非圧縮性流体圧シリンダ装置に常圧よりも高い圧力を付与して、上記バルブ本体を閉弁状態に保持させる請求項2記載のバルブ装置。
【請求項4】
上記圧力調整手段は、上記非圧縮性流体圧シリンダ装置に非圧縮性流体を供給するポンプと、上記非圧縮性流体圧シリンダ装置から非圧縮性流体を排出する排出路を開閉するための排出弁と、上記排出路に設けられ上記排出弁の開弁時に上記非圧縮性流体圧シリンダ装置の内圧を常圧にて保持する調圧弁とを備えた請求項2または3記載のバルブ装置。
【請求項5】
上記アクチュエータは、上記駆動軸が結合されたダイアフラムと、そのダイアフラムを移動可能に収容するアクチュエータハウジングと、そのアクチュエータハウジング内に区画形成され上記ダイアフラムを上記バルブ本体の開弁方向に付勢する加圧ガスが導入される圧力室と、上記ダイアフラムを上記バルブ本体の閉弁方向に付勢する弾性部材とを備えた請求項2から4いずれかに記載のバルブ装置。
【請求項6】
上記圧力調整手段を制御するための制御手段が設けられ、
上記バルブ本体は、過給機付きエンジンの排気通路に設けられたタービンの上流と下流とを連通する排気ガスバイパス通路に配置され、
上記アクチュエータの圧力室に、上記過給機にて加圧された吸気が導入され、
上記制御手段は、上記過給機の過給圧を検出するための過給圧検出手段に接続され、その過給圧検出手段により検出された過給圧が、所定圧未満のとき上記圧力調整手段に上記バルブ閉鎖モードへの切替えを指示し、上記所定圧以上のとき上記圧力調整手段にバルブ作動モードへの切替えを指示する請求項5記載のバルブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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