説明

バンパーへのランプ取付構造

【課題】ランプ取付口を形成する取付口周壁の上下方向の間隔が、ランプの上下方向の長さよりも短く設定されていても、ランプをバンパーに堅固かつ容易に固定できるようにする。
【解決手段】フロントバンパー1のランプ取付口3を形成する取付口周壁7の端部の裏面に、枠体取付用第2ボス部9bを形成する。フォグランプ15を露出させる貫通口43を有する枠体41に、取付口周壁7の内端部にフロントバンパー1裏面側から嵌合する内枠部45を形成する。この枠体41に、第2バンパー取付部51bと、第2バンパー取付部51bよりも反バンパー側に離れる方向に位置する第2ランプ取付部53bとを形成し、第2バンパー取付部51bを枠体取付用第2ボス部9bに取り付け、フォグランプ15を第2ランプ取付部53bに締結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランプを配置するランプ取付口が形成されたバンパーへのランプの取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車のバンパーに、雨や霧等のときに対向車又は後続車からの視認を容易にするためのフォグランプを取り付けるバンパーへのランプ取付構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。このランプ取付構造では、係合爪が形成された枠体が、バンパーに形成されたランプ取付口の周囲を包囲するようにバンパーの表側に配置され、この枠体内にブラケットに組み付けられたランプが配置されている。このブラケットには、上記係合爪が係合される係合片が形成されるとともに、固定片が形成されている。この固定片がバンパー裏側のブラケット取付部にボルト締めにて固定されることで、ランプがバンパーに取り付けられるようになっている。
【特許文献1】特開2000−95024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、デザイン上の観点等から、ランプ取付口を形成する取付口周壁の上下方向の間隔が、ランプの上下方向の長さよりも短く設定されているバンパーがある。この場合、ランプが組み付けられたブラケットの上下方向の長さが、取付口周壁の上下方向の間隔よりも長くなるので、バンパーのブラケット取付部が取付口周壁の端部から離れた位置に形成されることになる。そうすると、重量のあるランプとバンパーのブラケット取付部との距離が離れるので、取付口周壁とランプとの間に隙間が生じて見映えが悪化する。
【0004】
そこで、バンパーのブラケット取付部を取付口周壁の端部付近に設けると、ブラケットのバンパーへの取付部分の上下方向の間隔が、ランプの上下方向の長さよりも短くなるので、ランプをブラケットに挿入することができず、ブラケットをランプに組み付けるのが困難になるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ランプ取付口を形成する取付口周壁の上下方向の間隔が、ランプの上下方向の長さよりも短く設定されていても、ランプをバンパーに堅固かつ容易に固定できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明では、枠体に、バンパー取付部と、バンパー取付部よりも反バンパー側に離れる方向に位置するランプ取付部を形成するようにした。
【0007】
具体的には、車幅方向に延びるバンパーの車幅方向端部付近に略矩形状のランプ取付口を形成し、該ランプ取付口内にランプを配置して該ランプを上記バンパーに取り付けるようにしたバンパーへのランプ取付構造であって、上記ランプ取付口を形成する取付口周壁の上下方向の間隔が上記ランプの上下方向の長さよりも短く設定され、上記取付口周壁の端部の裏面には、枠体取付用のボス部が形成され、上記枠体は、上記ランプを露出させる貫通口を有し上記取付口周壁の内端部にバンパー裏面側から嵌合する内枠部と、上記ボス部に枠体裏側から締結されるバンパー取付部と、該バンパー取付部よりも反バンパー側に離れる方向に位置して形成され、上記ランプが締結されるランプ取付部とを備える構成とする。
【発明の効果】
【0008】
上記本発明によれば、枠体取付用のボス部を取付口周壁の端部の裏面に設け、枠体に、ボス部に枠体裏側から締結されるバンパー取付部と、このバンパー取付部よりも反バンパー側に離れる方向に位置してランプが締結されるランプ取付部を設けている。このため、ランプ取付口を形成する取付口周壁の上下方向の間隔がランプの上下方向の長さよりも短く設定されていても、バンパーの取付口周壁の端部に設けた枠体取付用のボス部に、枠体のバンパー取付部を締結することにより枠体をバンパーに取り付け、この枠体のランプ取付部にランプを締結できるので、ランプをバンパーに堅固かつ容易に取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係るバンパーとしてのフロントバンパー1を示す。フロントバンパー1の車幅方向両端付近には、略矩形状のランプ取付口3がそれぞれ開けられている(図1では、右側のランプ取付口3のみを示す)。図2に示すように、ランプ取付口3には、図3に示す略矩形枠状の樹脂製枠体41が車体後方側(フロントバンパー1の裏側)から取り付けられるようになっている。そして、枠体41に、ランプとしての後述のフォグランプ15が取り付けられたブラケット25が取り付けられるようになっている。
【0011】
図2及び図7に示すように、フロントバンパー1の上記ランプ取付口3を形成する取付口周壁7は、後方に向かって曲折するように形成されている。取付口周壁7の上側を構成する上壁部7aにおける端部の裏面には、車幅方向略中央に車体後方側に突出した枠体取付用第1ボス部9aが形成されている。枠体取付用第1ボス部9aには、バンパー側第1ねじ孔11aが形成され、このバンパー側第1ねじ孔11aに車体後方側から第1スクリュー65aが螺合されるようになっている。
【0012】
図2及び図6に示すように、上記上壁部7aにおける端部の裏面には、上記枠体取付用第1ボス部9aよりも車幅方向内側に離間して、後方側に突出した枠体取付用第2ボス部9bが形成され、この枠体取付用第2ボス部9bにバンパー側第2ねじ孔11bが形成されている。バンパー側第2ねじ孔11bには、車体後方側から第2スクリュー65bが螺合されるようになっている。
【0013】
図2及び図4に示すように、上記上壁部7aの端部には、上記枠体取付用第2ボス部9bよりも車幅方向内側に離間して、第1係止爪13aが形成されている。
【0014】
図2及び図9に示すように、上記上壁部7aの端部には、上記枠体取付用第1ボス部9aよりも車幅方向外側に離間して、第2係止爪13bが形成されている。上記取付口周壁7の下側を構成する下壁部7bの端部には、上記第2係止爪13bの下方に、第3係止爪13cが形成されている。さらに、下壁部7bの端部には、上記第1係止爪13aよりも車幅方向内側に離間して、第4係止爪13dが形成されている。
【0015】
図2に示すように、上記ランプ取付口3付近のフロントバンパー1の裏面には、上記ブラケット25が配設される。ブラケット25には、ランプ取付口3内に配置されるフォグランプ15が組み付けられるようになっている。
【0016】
図4に示すように、フォグランプ15は、車体後方側を構成するランプハウジング17と、このランプハウジング17の周縁に取り付けられるランプレンズ19とを備えている。上記フォグランプ15の上下方向の長さをL2とし、上記取付口周壁7の上壁部7aと下壁部7bとの上下方向の間隔をL1とすると、これらの関係は、L1<L2となるように設定されている。
【0017】
図5に示すように、ランプハウジング17の下側には、下方に突出してねじ穴21を有するランプ側ボス部23が形成されている。一方、上記ブラケット25には、上記ランプハウジング17を挿入する挿入口25aが開口されている。ブラケット25には、上記ランプ側ボス部23に対応する位置に、ねじ挿通用ランプ側挿通孔27が貫通形成されている。そして、ランプ側挿通孔27と上記ランプ側ボス部23のねじ穴21とを位置合わせして、ブラケット25側からねじ29を螺合することにより、ランプハウジング17がブラケット25に固定され、フォグランプ15がブラケット25に組み付けられている。
【0018】
図6に示すように、上記ブラケット25の上部には、上側フランジ部31aが形成されている。上側フランジ部31aには、上記バンパー側第2ねじ孔11bの後方に、第1取付部35aが設けられ、該第1取付部35aには、第1フランジ部挿通孔33aが貫通形成されている。
【0019】
図8に示すように、上記上側フランジ部31aには、上記第1取付部35aよりも車幅方向外側に離間して、第2取付部35bが設けられ、該第2取付部35bには、第2フランジ部挿通孔33bが貫通形成されている。
【0020】
図4に示すように、上記ブラケット25の下部には、下側フランジ部31bが形成され、該下側フランジ部31bには、上記第1取付部35aよりも車幅方向内側に離間して、第3取付部35cが設けられている。第3取付部35cには、第3フランジ部挿通孔33cが貫通形成されている。
【0021】
図8に示すように、上記下側フランジ部31bには、上記第2取付部35bの下方に、第4取付部35dが設けられ、該第4取付部35dには、第4フランジ部挿通孔33dが貫通形成されている。
【0022】
図2に示すように、上記ランプ取付口3付近のフロントバンパー1と上記ブラケット25との間に枠体41が配設される。図3にも示すように、枠体41は、略矩形枠状の枠本体47を備えている。枠本体47には、内端部から車体前方側に突出した内枠部45が形成され、該内枠部45は、上記フォグランプ15を露出させる略矩形状の貫通口43を有し、上記フロントバンパー1の取付口周壁7の内端部にフロントバンパー1裏面側から嵌合するようになっている。内枠部45は、車体前後方向に延びる水平壁部45aと、この水平壁部45aの前端から、後方に向かって内方に向かうように曲折した斜壁部45bとを備えている。
【0023】
図3及び図7に示すように、上記枠本体47の上辺部47aには、上記フロントバンパー1の第1ボス部9aに対応する位置に、第1バンパー取付部51aが形成され、該第1バンパー取付部51aには、第1バンパー側挿通孔49aが貫通形成されている。
【0024】
図3及び図6に示すように、上記枠本体47の上辺部47aには、上記第1バンパー取付部51aよりも車幅方向内側に離間し、上記フロントバンパー1の第2ボス部9bに対応する位置に、第2バンパー取付部51bが形成され、該第2バンパー取付部51bには、第2バンパー側挿通孔49bが貫通形成されている。
【0025】
図3及び図8に示すように、上記枠本体47の上辺部47aには、上記第1バンパー取付部51aよりも車幅方向外側に離間した位置における枠本体47の上端から、反バンパー側に離れる方向に延びた第1ランプ取付部53aが形成され、該第1ランプ取付部53aの後端上側には、上記ブラケット25の第2取付部35bに対応する位置に、第1ブラケット取付用ボス部55aが形成されている。第1ブラケット取付用ボス部55aには、第1枠体側ねじ孔57aが形成され、該第1枠体側ねじ孔57aに車体後方側から第3スクリュー65cが螺合されるようになっている。
【0026】
図3及び図6に示すように、上記枠本体47の上辺部47aには、上記第2バンパー取付部51bに対応する位置における枠本体47の上端から、反バンパー側に離れる方向に延びた第2ランプ取付部53bが形成され、該第2ランプ取付部53bの後端上側には、上記ブラケット25の第1取付部35aに対応する位置に、第2ブラケット取付用ボス部55bが形成されている。第2ブラケット取付用ボス部55bには、第2枠体側ねじ孔57bが形成され、該第2枠体側ねじ孔57bに車体後方側から第4スクリュー65dが螺合されるようになっている。
【0027】
図3及び図4に示すように、上記枠本体47の下辺部47bの車幅方向内側には、上記ブラケット25の第3取付部35cに対応する位置における枠本体47の下端から、反バンパー側に離れる方向に延びた第3ランプ取付部53cが形成され、該第3ランプ取付部53cの後端下側には、第3ブラケット取付用ボス部55cが形成されている。第3ブラケット取付用ボス部55cには、第3枠体側ねじ孔57cが形成され、該第3枠体側ねじ孔57cに車体後方側から第5スクリュー65eが螺合されるようになっている。
【0028】
図3及び図8に示すように、上記枠本体47の下辺部47bには、上記第3ランプ取付部53cよりも車幅方向外側に離間し、上記ブラケット25の第4取付部35dに対応する位置における枠本体47の下端から、反バンパー側に離れる方向に延びた第4ランプ取付部53dが形成され、該第4ランプ取付部53dの後端下側には、第4ブラケット取付用ボス部55dが形成されている。第4ブラケット取付用ボス部55dには、第4枠体側ねじ孔57dが形成され、該第4枠体側ねじ孔57dに車体後方側から第6スクリュー65fが螺合されるようになっている。
【0029】
図3及び図4に示すように、上記枠本体47の上辺部47aには、上記第2バンパー取付部51bよりも車幅方向内側に離間し、上記フロントバンパー1の第1係止爪13aに対応する位置に、第1係止孔59aが貫通形成され、該第1係止孔59aの上側には、車体前方側に膨出した第1膨出部61aが形成されている。
【0030】
図3及び図9に示すように、上記枠本体47の上辺部47aには、上記第1ランプ取付部53aよりも車幅方向外側に離間し、上記フロントバンパー1の第2係止爪13bに対応する位置に、第2係止孔59bが貫通形成され、該第2係止孔59bの上側には、車体前方に膨出した第2膨出部61bが形成されている。さらに、枠本体47の下辺部47bには、上記第4ランプ取付部53dよりも車幅方向外側に離間し、上記第2係止孔59bの下方のフロントバンパー1の第3係止爪13cに対応する位置に、第3係止孔59cが貫通形成され、該第3係止孔59cの下側には、車体前方に膨出した第3膨出部61cが形成されている。
【0031】
図3に示すように、上記枠本体47の下辺部47bには、上記第3ランプ取付部53cよりも車幅方向内側に離間し、上記フロントバンパー1の第4係止爪13d(図2にのみ示す)に対応する位置に、第4係止孔59dが貫通形成され、該第4係止孔59dの下側には、車体前方に膨出した第4膨出部61dが形成されている。
【0032】
図5にも示すように、上記枠本体47の上辺部47aには、第1係止孔59aの車幅方向外側近傍に、車体前方側に突出した上下方向に延びる第1リブ63aが形成されている。
【0033】
また、図3に示すように、上記枠本体47の上辺部47aには、上記第2係止孔59bの車幅方向内側近傍に、車体前方側に突出した第2リブ63bが形成されている。枠本体47の下辺部47bには、第4係止孔59dの車幅方向外側近傍に、車体前方側に突出した第3リブ63cが形成されている。そして、枠本体47の下辺部47bには、上記第3係止孔59cの車幅方向内側に、車体前方側に突出した第4リブ63dが形成されている。
【0034】
次に、枠体41及びブラケット25をフロントバンパー1へ締結する手順について説明する。
【0035】
まず、上記フロントバンパー1の取付口周壁7の内端部に、フロントバンパー1の裏面側から、内枠部45の突出側を車体前方に向けて枠体41を嵌め込む。これにより、フロントバンパー1の第1〜第4係止爪13a〜13dが、枠体41の第1〜第4係止孔59a〜59dに係止される。これらが係止されることで、枠体取付用第1ボス部9aのバンパー側第1ねじ孔11aと第1バンパー取付部51aの第1バンパー側挿通孔49aとが位置合わせされるとともに、枠体取付用第2ボス部9bのバンパー側第2ねじ孔11bと第2バンパー取付部51bの第2バンパー側挿通孔49bとが位置合わせされる。
【0036】
次に、枠体41の裏側から第1バンパー側挿通孔49aに第1スクリュー65aを挿入し、バンパー側第1ねじ孔11aに螺合する。同様に、枠体41の裏側から第2バンパー側挿通孔49bに第2スクリュー65bを挿入し、バンパー側第2ねじ孔11bに螺合する。
【0037】
このようにして、フロントバンパー1に枠体41を締結すると、枠本体47に形成した第1〜第4リブ63a〜63dがフロントバンパー1の取付口周壁7の端部に当接し、枠体41がフロントバンパー1との間に隙間が生じることなく枠体41を堅固に取り付けられる。
【0038】
一方、フォグランプ15のランプハウジング17をブラケット25の挿入口25aに挿入し、ランプ側ボス部23にブラケット25をねじ29で締結して、予めブラケット25をフォグランプ15に組み付けておく。
【0039】
次いで、上記ブラケット25を組み付けたフォグランプ15のランプレンズ19が、フロントバンパー1のランプ取付口3側になるようにして、フロントバンパー1の裏側から、ブラケット25を枠体41に位置合わせする。
【0040】
すなわち、第1ランプ取付部53aの第1枠体側ねじ孔57aに第2取付部35bの第2フランジ部挿通孔33bを、第2ランプ取付部53bの第2枠体側ねじ孔57bに第1取付部35aの第1フランジ部挿通孔33aを、第3ランプ取付部53cの第3枠体側ねじ孔57cに第3取付部35cの第3フランジ部挿通孔33cを、第4ランプ取付部53dの第4枠体側ねじ孔57dに第4取付部35dの第4フランジ部挿通孔33dをそれぞれ位置合わせする。
【0041】
次いで、ブラケット25の裏側から第2フランジ部挿通孔33bに第3スクリュー65cを挿入し、第1枠体側ねじ孔57aに螺合する。ブラケット25の裏側から第1フランジ部挿入孔33aに第4スクリュー65dを挿入し、第2枠体側ねじ孔57bに螺合する。ブラケット25の裏側から第3フランジ部挿入孔33cに第5スクリュー65eを挿入し、第3枠体側ねじ孔57cに螺合する。同様に、ブラケット25の裏側から第4フランジ部挿入孔33dに第6スクリュー65fを挿入し、第4枠体側ねじ孔57dに螺合する。このことによって、ブラケット25を枠体41に締結する。
【0042】
このようにして、フォグランプ15が組み付けられたブラケット25が枠体41とともにフロントバンパー1に締結されることにより、ランプ取付口3内に配置されたフォグランプ15がフロントバンパー1に取り付けられる。
【0043】
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態のバンパーへのランプ取付構造においては、第1,第2ボス部9a,9bを上壁部7aの端部の裏面に設け、第1,第2ボス部9a,9bに取り付けられる第1,第2バンパー取付部51a,51bと、この第1,第2バンパー取付部51a,51bよりも反バンパー側に離れる方向に位置してフォグランプ15が締結される第1〜第4ランプ取付部53a〜53dとを枠体41に設けている。このため、ランプ取付口3を形成する取付口周壁7の上下方向の間隔L1が、フォグランプ15の上下方向の長さよりも短く設定されていても、フロントバンパー1の取付口周壁7の端部に設けた第1,第2ボス部9a,9bに、第1,第2バンパー取付部51a,51bを取り付けて枠体41をフロントバンパー1に締結し、この枠体41に第1〜第4ランプ取付部53a〜53dによりフォグランプ15を締結できるので、フォグランプ15をフロントバンパー1に堅固かつ容易に取り付けることができる。
【0044】
また、枠体41の内枠部45をフロントバンパー1のランプ取付口3を形成する取付口周壁7の内面に嵌合し、枠体41を上記取付口周壁7の第1,第2ボス部9a,9bに締結したため、枠体41の内枠部45と上記取付口周壁7との間に隙間を生じることがなく、見映えが悪化しない。
【0045】
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0046】
すなわち、上記実施形態では、枠体取付用第1,第2ボス部9a,9bは、車幅方向同一線上に形成したが、車幅方向に位置をずらして形成するようにしてもよい。また、ブラケット25は、フォグランプ15と別体のもので構成したが、フォグランプ15を構成するランプハウジング17と一体に形成するようにしてもよい。さらに、ランプとしてフォグランプ15をフロントバンパー1に取り付ける例を示したが、ランプは方向指示灯であってもよく、また、バンパーはリヤバンパーであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上説明したように、本発明は、フォグランプ等のランプを配置するランプ取付口が形成されたバンパーへのランプ取付構造について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態に係るフロントバンパーのランプ取付口付近を示す正面図である。
【図2】フロントバンパー、枠体及びフォグランプを車体後方(バンパー裏側)から見た分解斜視図である。
【図3】枠体を拡大して示す正面図である。
【図4】フロントバンパーへフォグランプを取り付けた状態の図3のIV−IV線相当断面図である。
【図5】フロントバンパーへフォグランプを取り付けた状態の図3のV−V線相当断面図である。
【図6】フロントバンパーへフォグランプを取り付けた状態の図3のVI−VI線相当断面図である。
【図7】フロントバンパーへフォグランプを取り付けた状態の図3のVII−VII線相当断面図である。
【図8】フロントバンパーへフォグランプを取り付けた状態の図3のVIII−VIII線相当断面図である。
【図9】フロントバンパーへフォグランプを取り付けた状態の図3のIX−IX線相当断面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 フロントバンパー
3 ランプ取付口
7 取付口周壁
9a 第1ボス部(ボス部)
9b 第2ボス部(ボス部)
15 フォグランプ
41 枠体
43 貫通口
45 内枠部
51a 第1バンパー取付部(バンパー取付部)
51b 第2バンパー取付部(バンパー取付部)
53a 第1ランプ取付部(ランプ取付部)
53b 第2ランプ取付部(ランプ取付部)
53c 第3ランプ取付部(ランプ取付部)
53d 第4ランプ取付部(ランプ取付部)
L1 取付口周壁の上下方向の間隔
L2 フォグランプの上下方向の長さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車幅方向に延びるバンパーの車幅方向端部付近に略矩形状のランプ取付口を形成し、該ランプ取付口内にランプを配置して該ランプを上記バンパーに取り付けるようにしたバンパーへのランプ取付構造であって、
上記ランプ取付口を形成する取付口周壁の上下方向の間隔が上記ランプの上下方向の長さよりも短く設定され、
上記取付口周壁の端部の裏面には、枠体取付用のボス部が形成され、
上記枠体は、上記ランプを露出させる貫通口を有し上記取付口周壁の内端部にバンパー裏面側から嵌合する内枠部と、上記ボス部に枠体裏側から締結されるバンパー取付部と、該バンパー取付部よりも反バンパー側に離れる方向に位置して形成され、上記ランプが締結されるランプ取付部とを備えていることを特徴とするバンパーへのランプ取付構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−83974(P2007−83974A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−277841(P2005−277841)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【出願人】(505142872)ダイキョーニシカワ株式会社 (79)
【Fターム(参考)】