バンプストッパ
【課題】異音の発生を抑制可能とするバンプストッパを提供する。
【解決手段】圧縮されることにより衝撃を吸収する、外周120が蛇腹状のバンプストッパ100において、蛇腹状の外周表面のうち、少なくとも谷部121の表面は全体に亘ってシボ122が形成されていることにより、バンプストッパ100が圧縮した場合でも、谷部121における接触部において面接触する箇所をなくす(可及的に少なくする)ことが可能となり、異音の発生を抑制することが可能となる。
【解決手段】圧縮されることにより衝撃を吸収する、外周120が蛇腹状のバンプストッパ100において、蛇腹状の外周表面のうち、少なくとも谷部121の表面は全体に亘ってシボ122が形成されていることにより、バンプストッパ100が圧縮した場合でも、谷部121における接触部において面接触する箇所をなくす(可及的に少なくする)ことが可能となり、異音の発生を抑制することが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バンプストッパに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のサスペンションには、車体が沈んだ際の衝撃を吸収するためにバンプストッパが設けられている。図3〜図5を参照して、従来例に係る発泡ウレタン製のバンプストッパについて説明する。図3は従来例に係るバンプストッパの模式的断面図である。図4は従来例に係るバンプストッパにおける衝撃を受けた状態を示す模式的断面図である。図5は従来例に係るバンプストッパにおける衝撃が解放された直後の状態を示す模式的断面図である。
【0003】
バンプストッパ500は、例えば、サスペンションに設けられているショックアブソーバが縮んだ際の衝撃を吸収するために設けられている。すなわち、サスペンションには、ピストンロッドとシリンダを有するショックアブソーバが備えられている。このショックアブソーバは、車体が沈むことによってピストンロッドがシリンダ内部側に向かって移動することにより縮んでいく。そして、ショックアブソーバが縮んだ場合には、バンプストッパ500が圧縮されることにより衝撃を吸収するように、ショックアブソーバにバンプストッパ500が取り付けられている。
【0004】
この従来例に係るバンプストッパ500は、圧縮される際の変形状態が安定するように、外周510が蛇腹状(図示の例では内外周共に蛇腹状)であり、外周510には複数の谷部511が設けられている。そして、衝撃を受けると、バンプストッパ500は圧縮された状態となり(図4参照)、その後、衝撃が解放されてショックアブソーバが伸びていくことで、バンプストッパ500も伸びていく(図5参照)。
【0005】
ここで、図4に示すように、バンプストッパ500が圧縮された状態においては、谷部511は密着状態(面接触状態)となる。特に、ショックアブソーバが限界まで縮んだ場合には、バンプストッパ500は大きく縮むため、複数の谷部511において、広範囲に亘って密着状態となる。そして、バンプストッパ500が伸び始めると、密着していた部分が急に離れるために異音が発生する。この異音が自動車内の人が不快を抱く原因となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−247204号公報
【特許文献2】特開2000−301923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、異音の発生を抑制可能とするバンプストッパを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0009】
すなわち、本発明のバンプストッパは、
圧縮されることにより衝撃を吸収する、外周が蛇腹状のバンプストッパにおいて、
蛇腹状の外周表面のうち、少なくとも谷部の表面は全体に亘ってシボが形成されている
ことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、谷部の表面全体に亘ってシボが形成されているので、バンプストッパが圧縮した場合でも、谷部における接触部において面接触する箇所をなくす(可及的に少なくする)ことが可能となる。つまり、シボが形成されている部分同士が接触するため、接触部はほぼ全てが点接触の状態となる。これにより、バンプストッパが伸び始めることで谷部における接触していた部分が離れ始めても、異音の発生をなくす(抑制)することが可能となる。
【0011】
蛇腹状の外周における谷部に複数の突起が設けられているとよい。
【0012】
これにより、谷部における接触領域自体を減らすことができるので、より一層異音の発生を抑制することができる。
【0013】
蛇腹状の外周における谷部に粘着性を低下させる表面処理が施されていることも好適である。
【0014】
これにより、谷部表面における粘着性が低下するため、谷部の表面同士が密着してしまうことを抑制でき、より一層異音の発生を抑制することができる。
【0015】
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、異音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は本発明の実施例に係るバンプストッパの適用例を示す模式的断面図である。
【図2】図2は本発明の実施例に係るバンプストッパの一部破断断面図である。
【図3】図3は従来例に係るバンプストッパの模式的断面図である。
【図4】図4は従来例に係るバンプストッパにおける衝撃を受けた状態を示す模式的断面図である。
【図5】図5は従来例に係るバンプストッパにおける衝撃が解放された直後の状態を示す模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0019】
(実施例)
図1及び図2を参照して、本発明の実施例に係るバンプストッパについて説明する。本実施例においては、自動車のサスペンションに設けられたショックアブソーバにバンプストッパが取り付けられる場合を例にして説明する。
【0020】
<バンプストッパの適用例>
特に、図1を参照して、本発明の実施例に係るバンプストッパの適用例を説明する。図1は、自動車のサスペンションのうち、バンプストッパが取り付けられている箇所を示す模式的断面図である。
【0021】
サスペンションには、車体の振動を抑制するためにショックアブソーバ200が設けられている。このショックアブソーバ200は、ピストンロッド210と、シリンダ220とを備える油圧ダンパー式の緩衝器である。車体が沈んだ際には、ピストンロッド210がシリンダ220の内部側に向かって移動し、つまりショックアブソーバ200が縮み、油圧抵抗によって衝撃を吸収することができる。
【0022】
そして、ピストンロッド210には支持部材230が固定されており、この支持部材230とシリンダ220の端面221との間に、バンプストッパ100が取り付けられている。バンプストッパ100は、発泡ウレタン製の環状の部材であり、軸孔110内にピストンロッド210が挿入されるように、ショックアブソーバ200に取付けられる。このバンプストッパ100は、後端側の端面140が支持部材230に当接するように配置される。なお、バンプストッパ100は支持部材230に対して、固定してもしなくてもよい。
【0023】
以上の構成により、車体が沈みショックアブソーバ200が縮んでいくと、ピストンロッド210がシリンダ220の内部に移動するに従って、バンプストッパ100もシリンダ220側に移動する(図中、矢印X方向に移動する)。そして、ショックアブソーバ200が縮むと、バンプストッパの先端130がシリンダ220の端面221に衝突する。これにより、バンプストッパ100が圧縮されるため、衝撃を吸収することができる。
【0024】
<バンプストッパ>
特に、図2を参照して、本実施例に係るバンプストッパ100について、より詳細に説明する。
【0025】
本実施例に係るバンプストッパ100は、圧縮される際の変形状態が安定するように、外周120が蛇腹状(本実施例では内外周共に蛇腹状)であり、外周120には複数の(環状の)谷部121が設けられている。なお、本実施例では、谷部121が2つの場合を示しているが、谷部121の数は、バンプストッパ100全体の大きさ等によって、適宜、設定することができる。
【0026】
そして、バンプストッパ100における蛇腹状の外周120の表面のうち、谷部121の表面は全体に亘ってシボ122が形成されている。ここで、シボ122は、バンプストッパ100を成形する金型において、谷部121を形成する面に対してシボ加工を施しておくことによって容易に形成することが可能である。なお、「シボ」とは、一般的に、金型の製品面や成形品の表面につけられる、装飾を目的とした微細な凹凸の模様を意味する。また、「シボ加工」とは、金型にこの模様をつけることをいう(「図解 型技術用語辞典 型技術協会編 日刊工業新聞社」参照)。
【0027】
また、谷部121には、複数の突起123が設けられている。なお、本実施例では、それぞれの谷部121に対して円周方向に等間隔に6か所ずつ突起123を設けているが、突起123の個数や配置は特に限定されるものではない。これらの突起123の表面に対しては、シボ122を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0028】
<本実施例に係るバンプストッパの優れた点>
本実施例に係るバンプストッパ100によれば、谷部121の表面全体に亘ってシボ122が形成されているので、バンプストッパ100が圧縮した場合でも、谷部121における接触部において面接触する箇所をなくす(可及的に少なくする)ことが可能となる。つまり、シボ122が形成されている部分同士が接触するため、接触部はほぼ全てが点接触の状態となる。これにより、バンプストッパ100が伸び始めることで谷部121にお
ける接触していた部分が離れ始めても、異音の発生をなくす(抑制)することが可能となる。
【0029】
また、本実施例においては、谷部121に複数の突起123が設けられる構成を採用しているので、谷部121における接触領域自体を減らすことができる。つまり、バンプストッパ100が縮んで谷部121が狭くなっていく過程で、突起123が対向する面に突き当たるため、突起123の周囲の部分の接触を抑制することができ、接触領域を減らすことができる。従って、より一層、異音の発生をなくす(抑制)することが可能となる。
【0030】
なお、シボ122の形成によって、異音の発生を十分に抑制可能であれば、突起123を設けなくても良い。
【0031】
<その他>
バンプストッパ100における蛇腹状の外周120における谷部121に粘着性を低下させる表面処理を施すことも好適である。これにより、谷部121の表面における粘着性が低下するため、谷部121の表面同士が密着してしまうことを抑制でき、より一層異音の発生を抑制することができる。ここで、粘着性を低下させる表面処理としては、例えば、表面硬化処理や表面改質処理、そして、コーティング処理を挙げることができる。
【符号の説明】
【0032】
100 バンプストッパ
110 軸孔
120 外周
121 谷部
122 シボ
123 突起
130 先端
140 端面
200 ショックアブソーバ
210 ピストンロッド
220 シリンダ
221 端面
230 支持部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、バンプストッパに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のサスペンションには、車体が沈んだ際の衝撃を吸収するためにバンプストッパが設けられている。図3〜図5を参照して、従来例に係る発泡ウレタン製のバンプストッパについて説明する。図3は従来例に係るバンプストッパの模式的断面図である。図4は従来例に係るバンプストッパにおける衝撃を受けた状態を示す模式的断面図である。図5は従来例に係るバンプストッパにおける衝撃が解放された直後の状態を示す模式的断面図である。
【0003】
バンプストッパ500は、例えば、サスペンションに設けられているショックアブソーバが縮んだ際の衝撃を吸収するために設けられている。すなわち、サスペンションには、ピストンロッドとシリンダを有するショックアブソーバが備えられている。このショックアブソーバは、車体が沈むことによってピストンロッドがシリンダ内部側に向かって移動することにより縮んでいく。そして、ショックアブソーバが縮んだ場合には、バンプストッパ500が圧縮されることにより衝撃を吸収するように、ショックアブソーバにバンプストッパ500が取り付けられている。
【0004】
この従来例に係るバンプストッパ500は、圧縮される際の変形状態が安定するように、外周510が蛇腹状(図示の例では内外周共に蛇腹状)であり、外周510には複数の谷部511が設けられている。そして、衝撃を受けると、バンプストッパ500は圧縮された状態となり(図4参照)、その後、衝撃が解放されてショックアブソーバが伸びていくことで、バンプストッパ500も伸びていく(図5参照)。
【0005】
ここで、図4に示すように、バンプストッパ500が圧縮された状態においては、谷部511は密着状態(面接触状態)となる。特に、ショックアブソーバが限界まで縮んだ場合には、バンプストッパ500は大きく縮むため、複数の谷部511において、広範囲に亘って密着状態となる。そして、バンプストッパ500が伸び始めると、密着していた部分が急に離れるために異音が発生する。この異音が自動車内の人が不快を抱く原因となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−247204号公報
【特許文献2】特開2000−301923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、異音の発生を抑制可能とするバンプストッパを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0009】
すなわち、本発明のバンプストッパは、
圧縮されることにより衝撃を吸収する、外周が蛇腹状のバンプストッパにおいて、
蛇腹状の外周表面のうち、少なくとも谷部の表面は全体に亘ってシボが形成されている
ことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、谷部の表面全体に亘ってシボが形成されているので、バンプストッパが圧縮した場合でも、谷部における接触部において面接触する箇所をなくす(可及的に少なくする)ことが可能となる。つまり、シボが形成されている部分同士が接触するため、接触部はほぼ全てが点接触の状態となる。これにより、バンプストッパが伸び始めることで谷部における接触していた部分が離れ始めても、異音の発生をなくす(抑制)することが可能となる。
【0011】
蛇腹状の外周における谷部に複数の突起が設けられているとよい。
【0012】
これにより、谷部における接触領域自体を減らすことができるので、より一層異音の発生を抑制することができる。
【0013】
蛇腹状の外周における谷部に粘着性を低下させる表面処理が施されていることも好適である。
【0014】
これにより、谷部表面における粘着性が低下するため、谷部の表面同士が密着してしまうことを抑制でき、より一層異音の発生を抑制することができる。
【0015】
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、異音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は本発明の実施例に係るバンプストッパの適用例を示す模式的断面図である。
【図2】図2は本発明の実施例に係るバンプストッパの一部破断断面図である。
【図3】図3は従来例に係るバンプストッパの模式的断面図である。
【図4】図4は従来例に係るバンプストッパにおける衝撃を受けた状態を示す模式的断面図である。
【図5】図5は従来例に係るバンプストッパにおける衝撃が解放された直後の状態を示す模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0019】
(実施例)
図1及び図2を参照して、本発明の実施例に係るバンプストッパについて説明する。本実施例においては、自動車のサスペンションに設けられたショックアブソーバにバンプストッパが取り付けられる場合を例にして説明する。
【0020】
<バンプストッパの適用例>
特に、図1を参照して、本発明の実施例に係るバンプストッパの適用例を説明する。図1は、自動車のサスペンションのうち、バンプストッパが取り付けられている箇所を示す模式的断面図である。
【0021】
サスペンションには、車体の振動を抑制するためにショックアブソーバ200が設けられている。このショックアブソーバ200は、ピストンロッド210と、シリンダ220とを備える油圧ダンパー式の緩衝器である。車体が沈んだ際には、ピストンロッド210がシリンダ220の内部側に向かって移動し、つまりショックアブソーバ200が縮み、油圧抵抗によって衝撃を吸収することができる。
【0022】
そして、ピストンロッド210には支持部材230が固定されており、この支持部材230とシリンダ220の端面221との間に、バンプストッパ100が取り付けられている。バンプストッパ100は、発泡ウレタン製の環状の部材であり、軸孔110内にピストンロッド210が挿入されるように、ショックアブソーバ200に取付けられる。このバンプストッパ100は、後端側の端面140が支持部材230に当接するように配置される。なお、バンプストッパ100は支持部材230に対して、固定してもしなくてもよい。
【0023】
以上の構成により、車体が沈みショックアブソーバ200が縮んでいくと、ピストンロッド210がシリンダ220の内部に移動するに従って、バンプストッパ100もシリンダ220側に移動する(図中、矢印X方向に移動する)。そして、ショックアブソーバ200が縮むと、バンプストッパの先端130がシリンダ220の端面221に衝突する。これにより、バンプストッパ100が圧縮されるため、衝撃を吸収することができる。
【0024】
<バンプストッパ>
特に、図2を参照して、本実施例に係るバンプストッパ100について、より詳細に説明する。
【0025】
本実施例に係るバンプストッパ100は、圧縮される際の変形状態が安定するように、外周120が蛇腹状(本実施例では内外周共に蛇腹状)であり、外周120には複数の(環状の)谷部121が設けられている。なお、本実施例では、谷部121が2つの場合を示しているが、谷部121の数は、バンプストッパ100全体の大きさ等によって、適宜、設定することができる。
【0026】
そして、バンプストッパ100における蛇腹状の外周120の表面のうち、谷部121の表面は全体に亘ってシボ122が形成されている。ここで、シボ122は、バンプストッパ100を成形する金型において、谷部121を形成する面に対してシボ加工を施しておくことによって容易に形成することが可能である。なお、「シボ」とは、一般的に、金型の製品面や成形品の表面につけられる、装飾を目的とした微細な凹凸の模様を意味する。また、「シボ加工」とは、金型にこの模様をつけることをいう(「図解 型技術用語辞典 型技術協会編 日刊工業新聞社」参照)。
【0027】
また、谷部121には、複数の突起123が設けられている。なお、本実施例では、それぞれの谷部121に対して円周方向に等間隔に6か所ずつ突起123を設けているが、突起123の個数や配置は特に限定されるものではない。これらの突起123の表面に対しては、シボ122を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0028】
<本実施例に係るバンプストッパの優れた点>
本実施例に係るバンプストッパ100によれば、谷部121の表面全体に亘ってシボ122が形成されているので、バンプストッパ100が圧縮した場合でも、谷部121における接触部において面接触する箇所をなくす(可及的に少なくする)ことが可能となる。つまり、シボ122が形成されている部分同士が接触するため、接触部はほぼ全てが点接触の状態となる。これにより、バンプストッパ100が伸び始めることで谷部121にお
ける接触していた部分が離れ始めても、異音の発生をなくす(抑制)することが可能となる。
【0029】
また、本実施例においては、谷部121に複数の突起123が設けられる構成を採用しているので、谷部121における接触領域自体を減らすことができる。つまり、バンプストッパ100が縮んで谷部121が狭くなっていく過程で、突起123が対向する面に突き当たるため、突起123の周囲の部分の接触を抑制することができ、接触領域を減らすことができる。従って、より一層、異音の発生をなくす(抑制)することが可能となる。
【0030】
なお、シボ122の形成によって、異音の発生を十分に抑制可能であれば、突起123を設けなくても良い。
【0031】
<その他>
バンプストッパ100における蛇腹状の外周120における谷部121に粘着性を低下させる表面処理を施すことも好適である。これにより、谷部121の表面における粘着性が低下するため、谷部121の表面同士が密着してしまうことを抑制でき、より一層異音の発生を抑制することができる。ここで、粘着性を低下させる表面処理としては、例えば、表面硬化処理や表面改質処理、そして、コーティング処理を挙げることができる。
【符号の説明】
【0032】
100 バンプストッパ
110 軸孔
120 外周
121 谷部
122 シボ
123 突起
130 先端
140 端面
200 ショックアブソーバ
210 ピストンロッド
220 シリンダ
221 端面
230 支持部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮されることにより衝撃を吸収する、外周が蛇腹状のバンプストッパにおいて、
蛇腹状の外周表面のうち、少なくとも谷部の表面は全体に亘ってシボが形成されていることを特徴とするバンプストッパ。
【請求項2】
蛇腹状の外周における谷部に複数の突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバンプストッパ。
【請求項3】
蛇腹状の外周における谷部に粘着性を低下させる表面処理が施されていることを特徴とする請求項1または2に記載のバンプストッパ。
【請求項1】
圧縮されることにより衝撃を吸収する、外周が蛇腹状のバンプストッパにおいて、
蛇腹状の外周表面のうち、少なくとも谷部の表面は全体に亘ってシボが形成されていることを特徴とするバンプストッパ。
【請求項2】
蛇腹状の外周における谷部に複数の突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバンプストッパ。
【請求項3】
蛇腹状の外周における谷部に粘着性を低下させる表面処理が施されていることを特徴とする請求項1または2に記載のバンプストッパ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2013−96430(P2013−96430A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236743(P2011−236743)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000004385)NOK株式会社 (1,527)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000004385)NOK株式会社 (1,527)
【Fターム(参考)】
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