パイプ接続用ブラケット
【課題】 一種類のパイプ接続部材で多方向連結用に使用することができるパイプ接続用ブラケットを提供すること。
【解決手段】 壁面等に取り付けられる支持体と、この支持体に固着乃至回転可能に取着される多方向に向かって開口する複数の凹部を形成したブロック状のパイプ接続部材と、該凹部に嵌合される接続リングと、接続リングが嵌合されない凹部の開口個所を隠す蓋体とから構成され、接続されるパイプの数と接続方向に対応する前記パイプ接続部材の凹部に接続リングを嵌合させ、残りの開口個所には蓋体を嵌着して使用することを特徴とする。
【解決手段】 壁面等に取り付けられる支持体と、この支持体に固着乃至回転可能に取着される多方向に向かって開口する複数の凹部を形成したブロック状のパイプ接続部材と、該凹部に嵌合される接続リングと、接続リングが嵌合されない凹部の開口個所を隠す蓋体とから構成され、接続されるパイプの数と接続方向に対応する前記パイプ接続部材の凹部に接続リングを嵌合させ、残りの開口個所には蓋体を嵌着して使用することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主として階段用、廊下用、介助用等の手摺に使用されるパイプ接続用ブラケットに関するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
従来のパイプ接続用ブラケットとして、支持体に対して固着乃至回転可能に装着されたパイプ接続部材に一体的に形成された接続リングにパイプの一方を挿通することによって接続していくものがあった。
【0003】
然しながら、従来のパイプ接続用ブラケットにあっては、パイプ接続部材と接続リングとは一体形成されたものであったため、接続されるパイプの数によって2方向連結用、3方向連結用というように個別に数種類のパイプ接続部材を用意する必要があり、製造工程が複雑になるだけでなく多数の数種類の製品を保管し、用途に応じて選択して出荷する必要があって在庫管理等の管理面において不経済であった。
【0004】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために、一種類のパイプ接続部材で多方向連結用に使用することができるパイプ接続用ブラケットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るパイプ接続用ブラケットは、壁面等に取り付けられる支持体と、この支持体に固着乃至回転可能に取着される多方向に向かって開口する複数の凹部を形成したブロック状のパイプ接続部材と、該凹部に嵌合される接続リングと、接続リングが嵌合されない凹部の開口個所を隠す蓋体とから構成され、接続されるパイプの数と接続方向に対応する前記パイプ接続部材の凹部に接続リングを嵌合させ、残りの開口個所には蓋体を嵌着して使用することを特徴とするものである。
【発明の作用】
【0006】
本発明では、接続されるパイプの数と接続方向に応じて複数あるパイプ接続部材の凹部を選択するだけで所望のパイプ連結が行える。
【発明を実施するための最良の実施形態】
【0007】
以下、1例として6面直交型パイプ接続部材を使用した本発明のパイプ接続用ブラケットについて説明をする。
図1は、本発明ブラケットを構成する全部材の斜視図であって、
(a)は支持体の斜視図である。
(b)はパイプ接続部材の斜視図である。
(c)は接続リングの斜視図である。
(d)はプラスチック製の蓋体の斜視図である。
(e)はゴム製の蓋体の斜視図である。
図2は、図1における全部材の縦断側面図であって、
(a)は支持体の縦断側面図である。
(b)はパイプ接続部材の縦断側面図である。
(c)は接続リングの縦断側面図である。
(d)はプラスチック製の蓋体の縦断側面図である。
(e)はゴム製の蓋体の縦断側面図である。
図3は、パイプの2方向直線接続の場合の各部材の分解斜視図である。
図4は、図3の組立状態における縦断側面図である。
図5は、本発明ブラケットで水平状の手摺を施工した場合の概略説明図である。
図6は、本発明ブラケットで傾斜状の手摺を施工した場合の概略説明図である。
図7は、本発明ブラケットでL字型の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【0008】
図において、1は、壁面等に取り付けるための取付板1−1と後述するパイプ接続部材を受けるフランジ部1−2を有し、底板部分にネジ挿通孔を形成した有底円筒状の支柱1−3とから成る支持体であって、後述するパイプ接続部材をネジで固着乃至回転可能に取着するようになっている。
【0009】
2は、後述する連結リングを嵌着するためのパイプ接続部材であって、ブロック状球体の周面の6個所を平面状に切裁してそれぞれの面が正6面体の一つの面となるような6つの面つまり隣り合う面同士の角度がそれぞれ90°となるような6面を形成し、各面に後述する連結リングの小径部が嵌合する凹部2−1を形成し、その底部にネジ孔2−2を形成したものである。
【0010】
3は、前記パイプ接続部材2の凹部2−1に嵌る小径部3−1aと大径部3−1bを有する断面凸状の有底の連結リングであって、底部に形成された孔3−2を通してパイプ接続部材2のネジ孔2−2にネジにて締結固定して使用するものである。
【0011】
4は、パイプ接続部材2の使用しない凹部2−1の開口部を隠すための蓋体であって、プラスチック製の場合は前記パイプ接続部材2の原型である球体周面と同じ周面を有するフランジ部4−1に割溝を有する軸部4−2を一体形成したものであり、ゴム製の場合は割溝の代わりに軸部4−2にネジ孔2−2に係止する段部を形成したもので、プラスチック製とゴム製は用途によって選択して使用するものである。
【0012】
次に、本発明のパイプ接続用ブラケットによる直線状のパイプ状手摺の施工方法を図面に基づいて具体的に説明する。
【0013】
先ず、手摺施工の起点となる壁面に予めパイプ接続部材2を取着しておいた1番目の支持体1を取り付け、手摺が延びる方向に対応するパイプ接続部材2の凹部2−1に連結リング3を嵌合して孔3−1を通してパイプ接続部材2のネジ孔2−2にネジにて締結固定する。
【0014】
次いで、適宜長さのパイプPの一端を連結リング3の中空部に嵌合し、他端を壁面に取り付けていない2番目の支持体1に前記手段で取着されているパイプ接続部材2の連結リング3の中空部に嵌合し、この2番目の支持体1の取付板1−1を壁面Wに取り付けることによってパイプPが保持され、1本のパイプによる手摺の施工が行われる。
【0015】
上記の適宜長さとは手摺に施工基準以上の加重を掛けても支持体が壁面から脱落しないブラケット間の間隔のことをいうのであって、長尺の手摺を施工する場合は単体のパイプを複数本連結する必要がある。
【0016】
つまり、図5のように病院等の廊下に使用される長尺で直線状の手摺を施工する場合は、上述した1本のパイプによる手摺の施工方法を連続して繰り返せば、所望長さの廊下用手摺の施工が行えるもので、施工が完了した後は各パイプ接続部材2の凹部2−1の開口部を隠す蓋体4の軸部4−2をネジ孔に嵌着することによってフランジ部4−1で被蓋しておけばよいものである。
【0017】
尚、階段等で水平に対して傾斜している手摺を施工する場合は、支持体1に対してパイプ接続部材2を取着するときにその傾斜角度だけ回転させておけば図6のような傾斜した直線状の手摺の施工を行うことができるものである。
【0018】
上記実施例では直線状の手摺について説明したが、図7のようにトイレ等で使用されるL字型の手摺を施工する場合は、パイプ接続部材2の水平方向の凹部2−1に直交する凹部2−1を選択して使用すれば簡単に施工することができ、十字条の手摺等の手摺に限らず格子状の構造物も簡単に製作することができるもので、支持体1を床面に取り付けるようにすれば固定式の載置台等も製作できるものである。
【0019】
また、上記実施例ではパイプ接続部材2を、パイプを5方向まで接続できる6面直交型のものとしたが、図8、9のように4面迄は前述したような直交型とし、1面だけは他の面とは135°偏倚させた角度の位置に凹部2−1を形成したパイプ接続部材2−Aを別に製作しておけば、前記6面直交型のブラケットと組み合わせることによって図10のような手摺や複雑な形状の構造物を製作することができるものである。
【0020】
更に、6面直交型のパイプ接続部材2において、対面する凹部2−1、2−1同士を貫通させたパイプ接続部材を別に製作しておけば、長尺のパイプをその儘挿通することができ、中間継手となるブラケットを製作することができるものである。
【発明の効果】
【0021】
以上述べた如く、本発明に係るパイプ接続用ブラケットによれば、壁面または床面に取り付けられる支持体と、この支持体に固着乃至回転可能に装着される多方向に向かって開口する複数の凹部を形成したブロック状のパイプ接続部材と、該凹部に嵌合される接続リングと、接続リングが嵌合されない凹部の開口個所を隠す蓋体とから構成され、接続されるパイプの数と接続方向に対応する前記パイプ接続部材の凹部に接続リングを嵌合させ、残りの開口個所には蓋体を嵌着して使用するものであるから、接続されるパイプの数と接続方向に応じて複数あるパイプ接続部材の凹部を選択するだけで所望のパイプ連結が一種類のブラケットで行え、従来のブラケットのように接続されるパイプの数によって2方向連結用、3方向連結用というように個別に数種類のパイプ接続部材を用意する必要がなく、製造工程の簡略化が図れ、在庫管理等の管理面においても経済的なものである。
【0022】
また、請求項2に係るパイプ接続用ブラケットによれば、請求項1記載のパイプ接続部材を、ブロック状球体の周面の6個所を平面状に切裁してそれぞれの面が正6面体の一つの面となるように形成し、各面に後述する連結リングが嵌合する小径部と大径部を有する断面凹状の凹部を形成し、その底部にネジ孔を形成したものであるから、パイプの接続部分が堅牢であり、また、直線状の手摺に限らずパイプ接続部材の水平方向の凹部に直交する凹部を選択して使用することによってL字型の手摺を簡単に施工することができ、手摺に限らず格子状の構造物も簡単に製作することができるもので、ブラケットの支持体を床面に取り付けるようにすれば固定式の載置台等も簡単に製作できるという効果がある。
【0023】
また、請求項3に係るパイプ接続用ブラケットによれば、請求項1記載のパイプ接続部材を、4面迄は直交型とし、1面だけは他の面とは偏倚させた角度の位置に凹部を形成したものであるから、請求項2記載の6面直交型のブラケットと組み合わせることによって手摺や複雑な形状の構造物を自在に製作することができるという効果がある。
【0024】
また、請求項4に係るパイプ接続用ブラケットによれば、6面直交型のパイプ接続部材2において、対面する凹部同士を貫通させてあるので、長尺のパイプをその儘挿通することができ、中間継手となるブラケットを製作することができるものである。
【0025】
更に、パイプ接続部材に嵌着される接続リングにパイプの抜け止め手段を施せば、支持体の必要がない単独の継手部材として使用することができ、本発明のブラケットと組み合わせることによって物品収納ラック等の複雑な立体構造物も構築することができる等応用範囲の広いものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】 本発明ブラケットを構成する全部材の斜視図であって、(a)は支持体の斜視図である。(b)はパイプ接続部材の斜視図である。(c)は接続リングの斜視図である。(d)は蓋体の斜視図である。
【図2】 図1における全部材の断面側面図であって、(a)は支持体の縦断側面図である。(b)はパイプ接続部材の縦断側面図である。(c)は接続リングの縦断側面図である。(d)は蓋体の縦断側面図である。(e)はゴム製蓋体の縦断側面図である。
【図3】 パイプの2方向直線接続の場合の各部材の分解斜視図である。
【図4】 図3の組立状態における縦断側面図である。
【図5】 本発明ブラケットで水平状の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【図6】 本発明ブラケットで傾斜状の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【図7】 本発明ブラケットでL字型の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【図8】 別の実施例のパイプ接続部材を使用した本発明ブラケットの横断平面図である。
【図9】 図8のA−A線における縦断側面図である。
【図10】 本発明ブラケットで変形の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1 支持体
2 パイプ接続部材
3 接続リング
4 蓋体
【技術分野】
【0001】
この発明は、主として階段用、廊下用、介助用等の手摺に使用されるパイプ接続用ブラケットに関するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
従来のパイプ接続用ブラケットとして、支持体に対して固着乃至回転可能に装着されたパイプ接続部材に一体的に形成された接続リングにパイプの一方を挿通することによって接続していくものがあった。
【0003】
然しながら、従来のパイプ接続用ブラケットにあっては、パイプ接続部材と接続リングとは一体形成されたものであったため、接続されるパイプの数によって2方向連結用、3方向連結用というように個別に数種類のパイプ接続部材を用意する必要があり、製造工程が複雑になるだけでなく多数の数種類の製品を保管し、用途に応じて選択して出荷する必要があって在庫管理等の管理面において不経済であった。
【0004】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために、一種類のパイプ接続部材で多方向連結用に使用することができるパイプ接続用ブラケットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るパイプ接続用ブラケットは、壁面等に取り付けられる支持体と、この支持体に固着乃至回転可能に取着される多方向に向かって開口する複数の凹部を形成したブロック状のパイプ接続部材と、該凹部に嵌合される接続リングと、接続リングが嵌合されない凹部の開口個所を隠す蓋体とから構成され、接続されるパイプの数と接続方向に対応する前記パイプ接続部材の凹部に接続リングを嵌合させ、残りの開口個所には蓋体を嵌着して使用することを特徴とするものである。
【発明の作用】
【0006】
本発明では、接続されるパイプの数と接続方向に応じて複数あるパイプ接続部材の凹部を選択するだけで所望のパイプ連結が行える。
【発明を実施するための最良の実施形態】
【0007】
以下、1例として6面直交型パイプ接続部材を使用した本発明のパイプ接続用ブラケットについて説明をする。
図1は、本発明ブラケットを構成する全部材の斜視図であって、
(a)は支持体の斜視図である。
(b)はパイプ接続部材の斜視図である。
(c)は接続リングの斜視図である。
(d)はプラスチック製の蓋体の斜視図である。
(e)はゴム製の蓋体の斜視図である。
図2は、図1における全部材の縦断側面図であって、
(a)は支持体の縦断側面図である。
(b)はパイプ接続部材の縦断側面図である。
(c)は接続リングの縦断側面図である。
(d)はプラスチック製の蓋体の縦断側面図である。
(e)はゴム製の蓋体の縦断側面図である。
図3は、パイプの2方向直線接続の場合の各部材の分解斜視図である。
図4は、図3の組立状態における縦断側面図である。
図5は、本発明ブラケットで水平状の手摺を施工した場合の概略説明図である。
図6は、本発明ブラケットで傾斜状の手摺を施工した場合の概略説明図である。
図7は、本発明ブラケットでL字型の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【0008】
図において、1は、壁面等に取り付けるための取付板1−1と後述するパイプ接続部材を受けるフランジ部1−2を有し、底板部分にネジ挿通孔を形成した有底円筒状の支柱1−3とから成る支持体であって、後述するパイプ接続部材をネジで固着乃至回転可能に取着するようになっている。
【0009】
2は、後述する連結リングを嵌着するためのパイプ接続部材であって、ブロック状球体の周面の6個所を平面状に切裁してそれぞれの面が正6面体の一つの面となるような6つの面つまり隣り合う面同士の角度がそれぞれ90°となるような6面を形成し、各面に後述する連結リングの小径部が嵌合する凹部2−1を形成し、その底部にネジ孔2−2を形成したものである。
【0010】
3は、前記パイプ接続部材2の凹部2−1に嵌る小径部3−1aと大径部3−1bを有する断面凸状の有底の連結リングであって、底部に形成された孔3−2を通してパイプ接続部材2のネジ孔2−2にネジにて締結固定して使用するものである。
【0011】
4は、パイプ接続部材2の使用しない凹部2−1の開口部を隠すための蓋体であって、プラスチック製の場合は前記パイプ接続部材2の原型である球体周面と同じ周面を有するフランジ部4−1に割溝を有する軸部4−2を一体形成したものであり、ゴム製の場合は割溝の代わりに軸部4−2にネジ孔2−2に係止する段部を形成したもので、プラスチック製とゴム製は用途によって選択して使用するものである。
【0012】
次に、本発明のパイプ接続用ブラケットによる直線状のパイプ状手摺の施工方法を図面に基づいて具体的に説明する。
【0013】
先ず、手摺施工の起点となる壁面に予めパイプ接続部材2を取着しておいた1番目の支持体1を取り付け、手摺が延びる方向に対応するパイプ接続部材2の凹部2−1に連結リング3を嵌合して孔3−1を通してパイプ接続部材2のネジ孔2−2にネジにて締結固定する。
【0014】
次いで、適宜長さのパイプPの一端を連結リング3の中空部に嵌合し、他端を壁面に取り付けていない2番目の支持体1に前記手段で取着されているパイプ接続部材2の連結リング3の中空部に嵌合し、この2番目の支持体1の取付板1−1を壁面Wに取り付けることによってパイプPが保持され、1本のパイプによる手摺の施工が行われる。
【0015】
上記の適宜長さとは手摺に施工基準以上の加重を掛けても支持体が壁面から脱落しないブラケット間の間隔のことをいうのであって、長尺の手摺を施工する場合は単体のパイプを複数本連結する必要がある。
【0016】
つまり、図5のように病院等の廊下に使用される長尺で直線状の手摺を施工する場合は、上述した1本のパイプによる手摺の施工方法を連続して繰り返せば、所望長さの廊下用手摺の施工が行えるもので、施工が完了した後は各パイプ接続部材2の凹部2−1の開口部を隠す蓋体4の軸部4−2をネジ孔に嵌着することによってフランジ部4−1で被蓋しておけばよいものである。
【0017】
尚、階段等で水平に対して傾斜している手摺を施工する場合は、支持体1に対してパイプ接続部材2を取着するときにその傾斜角度だけ回転させておけば図6のような傾斜した直線状の手摺の施工を行うことができるものである。
【0018】
上記実施例では直線状の手摺について説明したが、図7のようにトイレ等で使用されるL字型の手摺を施工する場合は、パイプ接続部材2の水平方向の凹部2−1に直交する凹部2−1を選択して使用すれば簡単に施工することができ、十字条の手摺等の手摺に限らず格子状の構造物も簡単に製作することができるもので、支持体1を床面に取り付けるようにすれば固定式の載置台等も製作できるものである。
【0019】
また、上記実施例ではパイプ接続部材2を、パイプを5方向まで接続できる6面直交型のものとしたが、図8、9のように4面迄は前述したような直交型とし、1面だけは他の面とは135°偏倚させた角度の位置に凹部2−1を形成したパイプ接続部材2−Aを別に製作しておけば、前記6面直交型のブラケットと組み合わせることによって図10のような手摺や複雑な形状の構造物を製作することができるものである。
【0020】
更に、6面直交型のパイプ接続部材2において、対面する凹部2−1、2−1同士を貫通させたパイプ接続部材を別に製作しておけば、長尺のパイプをその儘挿通することができ、中間継手となるブラケットを製作することができるものである。
【発明の効果】
【0021】
以上述べた如く、本発明に係るパイプ接続用ブラケットによれば、壁面または床面に取り付けられる支持体と、この支持体に固着乃至回転可能に装着される多方向に向かって開口する複数の凹部を形成したブロック状のパイプ接続部材と、該凹部に嵌合される接続リングと、接続リングが嵌合されない凹部の開口個所を隠す蓋体とから構成され、接続されるパイプの数と接続方向に対応する前記パイプ接続部材の凹部に接続リングを嵌合させ、残りの開口個所には蓋体を嵌着して使用するものであるから、接続されるパイプの数と接続方向に応じて複数あるパイプ接続部材の凹部を選択するだけで所望のパイプ連結が一種類のブラケットで行え、従来のブラケットのように接続されるパイプの数によって2方向連結用、3方向連結用というように個別に数種類のパイプ接続部材を用意する必要がなく、製造工程の簡略化が図れ、在庫管理等の管理面においても経済的なものである。
【0022】
また、請求項2に係るパイプ接続用ブラケットによれば、請求項1記載のパイプ接続部材を、ブロック状球体の周面の6個所を平面状に切裁してそれぞれの面が正6面体の一つの面となるように形成し、各面に後述する連結リングが嵌合する小径部と大径部を有する断面凹状の凹部を形成し、その底部にネジ孔を形成したものであるから、パイプの接続部分が堅牢であり、また、直線状の手摺に限らずパイプ接続部材の水平方向の凹部に直交する凹部を選択して使用することによってL字型の手摺を簡単に施工することができ、手摺に限らず格子状の構造物も簡単に製作することができるもので、ブラケットの支持体を床面に取り付けるようにすれば固定式の載置台等も簡単に製作できるという効果がある。
【0023】
また、請求項3に係るパイプ接続用ブラケットによれば、請求項1記載のパイプ接続部材を、4面迄は直交型とし、1面だけは他の面とは偏倚させた角度の位置に凹部を形成したものであるから、請求項2記載の6面直交型のブラケットと組み合わせることによって手摺や複雑な形状の構造物を自在に製作することができるという効果がある。
【0024】
また、請求項4に係るパイプ接続用ブラケットによれば、6面直交型のパイプ接続部材2において、対面する凹部同士を貫通させてあるので、長尺のパイプをその儘挿通することができ、中間継手となるブラケットを製作することができるものである。
【0025】
更に、パイプ接続部材に嵌着される接続リングにパイプの抜け止め手段を施せば、支持体の必要がない単独の継手部材として使用することができ、本発明のブラケットと組み合わせることによって物品収納ラック等の複雑な立体構造物も構築することができる等応用範囲の広いものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】 本発明ブラケットを構成する全部材の斜視図であって、(a)は支持体の斜視図である。(b)はパイプ接続部材の斜視図である。(c)は接続リングの斜視図である。(d)は蓋体の斜視図である。
【図2】 図1における全部材の断面側面図であって、(a)は支持体の縦断側面図である。(b)はパイプ接続部材の縦断側面図である。(c)は接続リングの縦断側面図である。(d)は蓋体の縦断側面図である。(e)はゴム製蓋体の縦断側面図である。
【図3】 パイプの2方向直線接続の場合の各部材の分解斜視図である。
【図4】 図3の組立状態における縦断側面図である。
【図5】 本発明ブラケットで水平状の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【図6】 本発明ブラケットで傾斜状の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【図7】 本発明ブラケットでL字型の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【図8】 別の実施例のパイプ接続部材を使用した本発明ブラケットの横断平面図である。
【図9】 図8のA−A線における縦断側面図である。
【図10】 本発明ブラケットで変形の手摺を施工した場合の概略説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1 支持体
2 パイプ接続部材
3 接続リング
4 蓋体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面等に取り付けられる支持体と、この支持体に固着乃至回転可能に取着される多方向に向かって開口する複数の凹部を形成したブロック状のパイプ接続部材と、該凹部に嵌合される接続リングと、該接続リングが嵌合されない凹部の開口個所を隠す蓋体とから構成され、接続されるパイプの数と接続方向に対応する前記パイプ接続部材の凹部に接続リングを嵌合させ、残りの開口個所には蓋体を嵌着して使用することを特徴とするパイプ接続用ブラケット。
【請求項2】
請求項1記載のパイプ接続部材を、ブロック状球体の周面の6個所を平面状に切裁してそれぞれの面が正6面体の一つの面となるように形成し、各面に連結リングが嵌合する凹部を形成し、その底部にネジ孔を形成したことを特徴とする請求項1記載のパイプ接続用ブラケット。
【請求項3】
請求項1記載のパイプ接続部材を、4面迄は直交型とし、1面だけは他の面とは偏倚させた角度の位置に凹部を形成したことを特徴とする請求項1記載のパイプ接続用ブラケット。
【請求項4】
請求項2記載の6面直交型のパイプ接続部材において、対面する凹部同士を貫通させ、長尺のパイプをその儘挿通することができるようにしたことを特徴とする請求項1記載のパイプ接続用ブラケット。
【請求項1】
壁面等に取り付けられる支持体と、この支持体に固着乃至回転可能に取着される多方向に向かって開口する複数の凹部を形成したブロック状のパイプ接続部材と、該凹部に嵌合される接続リングと、該接続リングが嵌合されない凹部の開口個所を隠す蓋体とから構成され、接続されるパイプの数と接続方向に対応する前記パイプ接続部材の凹部に接続リングを嵌合させ、残りの開口個所には蓋体を嵌着して使用することを特徴とするパイプ接続用ブラケット。
【請求項2】
請求項1記載のパイプ接続部材を、ブロック状球体の周面の6個所を平面状に切裁してそれぞれの面が正6面体の一つの面となるように形成し、各面に連結リングが嵌合する凹部を形成し、その底部にネジ孔を形成したことを特徴とする請求項1記載のパイプ接続用ブラケット。
【請求項3】
請求項1記載のパイプ接続部材を、4面迄は直交型とし、1面だけは他の面とは偏倚させた角度の位置に凹部を形成したことを特徴とする請求項1記載のパイプ接続用ブラケット。
【請求項4】
請求項2記載の6面直交型のパイプ接続部材において、対面する凹部同士を貫通させ、長尺のパイプをその儘挿通することができるようにしたことを特徴とする請求項1記載のパイプ接続用ブラケット。
【図1】
【図1】
【図2】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図1】
【図2】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−163853(P2010−163853A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−26728(P2009−26728)
【出願日】平成21年1月14日(2009.1.14)
【出願人】(595124550)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月14日(2009.1.14)
【出願人】(595124550)
【Fターム(参考)】
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