パターン形成方法、半導体装置の製造方法およびテンプレートの製造方法
【課題】パターン形成不良を防止しつつ基板上に多くのショットパターンを形成する。
【解決手段】実施形態によれば、パターン形成方法が提供される。前記パターン形成方法では、インプリントによって基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する。そして、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、インプリント材を滴下する。そして、前記インプリント材にテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する。
【解決手段】実施形態によれば、パターン形成方法が提供される。前記パターン形成方法では、インプリントによって基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する。そして、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、インプリント材を滴下する。そして、前記インプリント材にテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、パターン形成方法、半導体装置の製造方法およびテンプレートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インプリントに用いるレジスト(インプリント材料)のウエハへの塗布方法の1つに、インクジェット法がある。この方法では、テンプレートのパターンに基づいて、インプリントに必要十分な量のレジストを塗布することで、レジストの充填効率を上げている。また、インプリント装置は、1ショット分ずつレジストを塗布するので、レジストが盛られたウエハがインプリント装置内を移動することはない。
【0003】
しかしながら、インクジェット法によるレジストの塗布にはピコリットルオーダーの塗布量制御が求められる。この塗布量にばらつきが生じると、近隣のショットとの境界部に余剰分のレジストがはみ出す場合がある。そして、レジストがはみ出すと近隣のショットでパターン形成不良が発生する。
【0004】
そこで従来は、ショット間におけるレジストのはみ出しを防止するための隙間領域(ストーリート)をテンプレートに設けていた。ところが、この隙間領域が原因で、1枚のウエハから製造可能なチップ数が少なくなる。このため、パターン形成不良を防止しつつ1枚のウエハから多くのチップを製造する方法が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−91782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
パターン形成不良を防止しつつ基板上に多くのショットパターンを形成する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、パターン形成方法が提供される。前記パターン形成方法では、インプリントによって基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する。そして、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、インプリント材を滴下する。そして、前記インプリント材にテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態に係るパターン形成方法の概念を説明するための図である。
【図2】図2は、第1の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図3は、テンプレートの構成例を示す図である。
【図4】図4は、フォトマスクの構成例を示す図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を説明するための図である。
【図6】図6は、第1の実施形態に係るショット外周パターンの配置位置を説明するための図である。
【図7】図7は、第2の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、第2の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を説明するための図である。
【図9】図9は、第2の実施形態に係るショット外周パターンの配置位置を説明するための図である。
【図10】図10は、ショット外周パターンにアライメントマークを形成する場合のフォトマスクとテンプレートの構成例を示す図である。
【図11】図11は、テンプレートの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、実施形態に係るパターン形成方法、半導体装置の製造方法およびテンプレートの製造方法を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るパターン形成方法の概念を説明するための図である。図1の(a)、(c)では、基板W1の断面図を示している。また、図1の(b)では、後述するショット外周パターン1Bの斜視図を示している。基板W1は、半導体装置(半導体集積回路)が形成されるウエハなどである。
【0011】
本実施形態では、インプリント材料(インプリントレジスト)を基板W1上に塗布する前に、フォトリソグラフィなどによって基板W1上にレジストパターンを形成しておく。このレジストパターンは、インプリントの際の各ショット領域(インプリントショット)を包囲する壁面パターン(以下、ショット外周パターン1Bという)である。ショット外周パターン1Bは、各インプリントショットの外側(インプリントショット間)に配置される。換言すると、ショット外周パターン1Bは、基板W1上でインプリントショットとなる領域の周囲をインプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンである。
【0012】
図1の(a)に示すように、ショット外周パターン1Bは、所定の高さを有している。また、ショット外周パターン1Bを上面から見た場合、ショット外周パターン1Bは、例えば外枠および内枠が矩形の環状をなしている。
【0013】
図1の(b)に示すように、ショット外周パターン1Bは、柱状構造の内側がくり抜かれ、上面および底面をなくした構造を有している。換言すると、ショット外周パターン1Bは、上面および底面のない筒状をなしている。そして、ショット外周パターン1Bの底面側の領域が基板W1の表面となっている。
【0014】
基板W1上にショット外周パターン1Bが形成された後、図1の(c)に示すように、ショット外周パターン1Bの内側にインプリントレジスト2Aが塗布(滴下)される。インプリントレジスト2Aは、例えば光硬化性のレジスト(充填材)である。
【0015】
インプリントレジスト2Aが塗布された後、テンプレートTxがインプリントレジスト2Aに押し当てられる。これにより、インプリントレジスト2Aは、テンプレートTxと基板W1の間に挟まれるとともに、テンプレートTxに形成されているテンプレートパターン(溝)の中に充填される。さらに、余分なインプリントレジスト2Aは、テンプレートTxからはみ出す。このはみ出したインプリントレジスト2A(流出液)は、ショット外周パターン1Bに遮られる。
【0016】
このように、本実施形態では、インプリントによって基板W1に回路パターンを形成する前の処理として、基板W1上にショット外周パターン1B(壁パターン)を形成しておく。したがって、インプリントの際にはみ出したインプリントレジスト2Aが、隣接するインプリントショットに進入することを防止できる。
【0017】
図2は、第1の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を示すフローチャートである。ショット外周パターン1Bを形成するためのフォトマスクが作成される(ステップS100)。このフォトマスクには、ショット外周パターン1Bに対応するマスクパターンが形成されている。この後、レジスト塗布装置などによって、基板W1上にフォトレジストが塗布される(ステップS110)。
【0018】
また、ステッパーなどの露光装置にフォトマスクが搬入される。露光装置では、フォトマスクを用いて基板面に、ショット外周パターン1Bをn(nは自然数)箇所露光する。これにより、基板W1上にnショット分の露光処理が行われる(ステップS120)。この後、現像装置などによって基板W1の現像処理が行われる。これにより、ショット外周パターン1Bとしてのレジストパターンが基板W1上にnショット分形成される(ステップS130)。
【0019】
ショット外周パターン1Bで囲まれたi(i=1〜n)ショット目の開口部に、インプリントレジスト2Aが塗布される(ステップS140)。iショット目の開口部に塗布されたインプリントレジスト2A上にテンプレートTxが押印される(ステップS150)。そして、所定時間に渡って、テンプレートTxがインプリントレジスト2Aに押し当てられた状態を維持する。これにより、テンプレートTxに形成されているテンプレートパターンの中にインプリントレジスト2Aが充填される。
【0020】
この後、テンプレートTxをインプリントレジスト2Aに押し当てた状態で、テンプレートTx上から光照射が行われる。この光照射によってiショット目にテンプレートパターンが転写される(ステップS160)。転写されたテンプレートパターンが、後述するインプリントレジスト2Bに対応する。
【0021】
テンプレートパターンの転写されたインプリントショットがnショット目であったか否かが確認される(ステップS170)。テンプレートパターンの転写されたインプリントショットがnショット目でなければ(ステップS170、No)、ステップS140〜S170の処理が繰り返される。そして、1ショット目〜nショット目まで基板W1上にテンプレートパターンが転写されると(ステップS170、Yes)、基板W1へのインプリント処理を完了する。
【0022】
ここで、テンプレートTxの構成例について説明する。図3は、テンプレートの構成例を示す図である。図3の(a)では、テンプレートTxの一例であるテンプレートT1の底面図を示し、図3の(b)では、テンプレートT1の断面図を示している。
【0023】
テンプレートT1は、光を透過するような材料(例えば石英ガラス)などによって構成されている。図3の(a)に示すように、テンプレートT1は、矩形状の主面を有している。そして、テンプレートT1の底面には、略中心部に矩形状のパターン形成領域21が配置されている。パターン形成領域21は、テンプレートT1の転写パターン(テンプレートパターン)が彫りこまれた凹凸面を有している。
【0024】
テンプレートT1の底面のうち、パターン形成領域21以外の領域である外周領域(矩形状の環状領域)が非転写領域(オフアクティブ領域)24Aである。非転写領域24Aには、テンプレートパターンなどのパターンは形成されない。
【0025】
また、図3の(b)に示すように、非転写領域24Aとパターン形成領域21との間には、所定の段差23が設けられている。テンプレートT1は、インプリント処理の際に、パターン形成領域21がインプリントレジスト2Aに接触し、かつ非転写領域24Aがインプリントレジスト2Aやショット外周パターン1Bに接触しないよう構成されている。換言すると、テンプレートT1は、非転写領域24Aよりもパターン形成領域21の方が段差23の分だけ厚く構成されている。
【0026】
つぎに、フォトマスクの構成例について説明する。図4は、フォトマスクの構成例を示す図である。図4では、フォトマスクMA,MBの上面図を示している。フォトマスクMAは、光を透過するような材料(例えば石英ガラス)などによって形成されている。
【0027】
図4の(a)に示すように、フォトマスクMAには、マスク面内に光透過部31Aと遮光部32Aが配置されている。光透過部31Aは、基板W1への露光の際に露光光源から送られてくる露光光を透過させる領域(パターンが形成されていない領域)である。遮光部32Aは、基板W1への露光の際に露光光源から送られてくる露光光を遮断させる領域(パターン形成部)である。遮光部32Aは、例えばクロムなどで形成されている。遮光部32Aがショット外周パターン1Bに対応したパターンである。フォトマスクMAは、フォトレジスト1Aがポジレジストである場合に用いられる。
【0028】
遮光部32A(ショット外周パターン1B)は、パターン形成領域21よりも大きな開口部を有している。遮光部32Aの有する開口部の大きさは、インプリント装置のショット合わせ精度に基づいて設定される。
【0029】
一方、フォトレジスト1Aがネガレジストである場合、図4の(b)に示すように、フォトマスクMAの光透過部31Aと遮光部32Aとを反転させたフォトマスクMBが用いられる。フォトマスクMBには、マスク面内に光透過部32Bと遮光部31Bが配置されている。光透過部32Bは、基板W1への露光の際に露光光源から送られてくる露光光を透過させる領域である。遮光部31Bは、基板W1への露光の際に露光光源から送られてくる露光光を遮断させる領域である。なお、以下の説明では、フォトレジスト1Aがポジレジストであり、フォトマスクとしてフォトマスクMAを用いる場合について説明する。
【0030】
図5は、第1の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を説明するための図である。図5の(a)〜(f)では、基板W1の断面図を示している。被加工膜(図示せず)を形成した基板W1上へは、図5の(a)に示すように、フォトレジスト1Aが塗布される。フォトレジスト1Aは、ポジ型のフォトレジストであり、塗布される膜厚は、図3の(b)で示したパターン形成領域21(アクティブエリア)と非転写領域24A(オフアクティブエリア)との間の段差23の値以下の高さである。
【0031】
このあと、図5の(b)に示すように、フォトマスクMAを用いて、基板W1上のフォトレジスト1Aが露光される。例えば、スキャン型露光装置により、フォトレジスト1Aをパターニングするショット数分だけ基板W1上でフォトレジスト1Aを感光させる。このとき、スキャナのステップピッチ間隔(スキャンするショットとショットの間の間隔)がショット外周パターン1B(インプリントショット領域3の外周)の壁面の幅(上面側から見た厚み)となる。換言すると、スキャナのステップピッチ間隔は、遮光部32Aの一方の最外周部(例えば右端)から他方の最外周部(例えば左端)までの距離である。
【0032】
フォトレジスト1Aが露光された後、基板W1の現像処理が行われる。これにより、露光されなかった領域(各ショットの外周の格子状領域とウエハ周辺領域)のみにフォトレジスト1Aを残す。この結果、フォトマスクMAのマスクパターンに応じたレジストパターンが形成される。ここでのレジストパターンがショット外周パターン1Bとなる。これにより、図5の(c)に示すように、基板W1上にショット外周パターン1Bが形成される。このショット外周パターン1Bで囲まれた領域がインプリントショット領域(転写領域)3となる。
【0033】
この後、図5の(d)に示すようにインプリントショット領域3にインプリントレジスト2Aが塗布される。インプリントレジスト2Aは、液状の光硬化性有機材料であり、例えばアクリルモノマーである。
【0034】
インプリントレジスト2Aが塗布された後、図5の(e)に示すように、テンプレートTxがインプリントレジスト2Aに押し当てられる。これにより、インプリントレジスト2Aは、テンプレートTxに形成されているテンプレートパターンの中に充填される。換言すると、テンプレートTxをインプリントレジスト2Aに接触させることにより、液状のインプリントレジスト2AがテンプレートTxの凹凸パターンに従って流動して入り込む。その際、インプリントショット領域3の外周となるショット外周パターン1Bの壁が隣接転写領域にインプリントレジスト2Aがはみ出すのを防ぐ。
【0035】
この後、インプリントレジスト2Aは、テンプレートTxが押し付けられた状態で光照射されることによって硬化する。テンプレートTxに照射する光は、光硬化性有機材料を硬化させるものであればよく、例えばランプ光などを用いることができる。これにより、図5の(f)に示すようにインプリントレジスト2Aがパターニングされる。インプリントレジスト2Aがパターニングされることにより、インプリントレジスト2Bとなる。
【0036】
インプリントレジスト2Bが形成された後、基板W1からテンプレートTxが引き離される(離型)。既にこの状態ではインプリントレジスト2Bは硬化しているので、テンプレートTxが接触していたときの状態(形状)に維持され、これにより、1ショット分のインプリントパターンが形成される。
【0037】
図5の(d)〜(f)に示す工程が繰り返されることにより、基板W1上に所望の凹凸パターンが複数ショット分形成される。この後、パターニングされたインプリントレジスト2Bをマスクとして基板W1表面の被加工膜(図示せず)がエッチングされ、これにより被加工膜がパターニングされる。
【0038】
上述したインプリントレジスト2Bの形成処理が、基板W1内の全面に行われる。これにより、基板W1の全インプリントショット領域3にインプリントレジスト2Bが形成される。
【0039】
図6は、第1の実施形態に係るショット外周パターンの配置位置を説明するための図である。図6では、基板W1の上面図を示している。図6の(a)は、図5の(c)に対応する図であり、図6の(b)は、図5の(f)に対応する図である。
【0040】
フォトマスクMAのマスクパターンに応じたレジストパターンを基板W1上に形成することにより、図6の(a)に示すように、基板W1上にショット外周パターン1Bが形成される。そして、ショット外周パターン1Bで囲まれた領域がインプリントショット領域3となる。
【0041】
基板W1上の各インプリントショット内でインプリントを行うことにより、図6の(b)に示すように、基板W1上のインプリントショット領域3にインプリントレジスト2Bが形成される。このとき、インプリントショットとインプリントショットの間には、外周壁としてのショット外周パターン1Bが存在するので、基板W1は露出しない。
【0042】
なお、図6では、隣接するショット外周パターン1Bとショット外周パターン1Bとの間に隙間がなく、ショット外周パターン1Bが連続して形成されている場合を示している。また、図6では、基板W1の外周部近傍には、ショット外周パターン1Bを形成しない場合を示している。本実施形態では、隣接するショット外周パターン1Bとショット外周パターン1Bとの間には隙間を空けてもよい。また、基板W1の外周部近傍にショット外周パターン1Bを形成してもよい。
【0043】
インプリント処理を行う際にショット外周パターン1Bを形成しておく処理は、例えばウエハプロセスのレイヤ毎に行われる。そして、基板W1上に形成されたインプリントレジスト2Bの上部側からエッチングされ、これにより基板W1上の被加工膜がパターニングされる。半導体装置を製造する際には、ショット外周パターン1Bの形成処理、インプリントリソグラフィ、エッチング処理などがレイヤ毎に繰り返される。
【0044】
なお、本実施形態では、基板W1が半導体装置を形成するためのウエハなどである場合について説明したが、基板W1は、インプリント用のテンプレートであってもよい。この場合、基板W1として形成されるテンプレートは、テンプレートTxの子テンプレートとなる。換言すると、テンプレートTxが親テンプレート(マスターテンプレート)であり、基板W1が子テンプレートである。この場合、子テンプレートを用いたインプリントにより、基板W1とは異なるウエハなどに半導体装置が形成される。
【0045】
また、本実施形態では、フォトリソグラフィを用いてショット外周パターン1Bを形成する場合について説明したが、EB(Electron Beam)描画やDSA(Direct Self Assembly)リソグラフィを用いてショット外周パターン1Bを形成してもよい。また、インプリントリソグラフィを用いてショット外周パターン1Bを形成してもよい。
【0046】
このように、インプリントで必要とされていたショット間のレジストはみ出し防止用の隙間(ストーリート)を設ける必要がないので、ショットサイズを縮小できる。このため1枚の基板W1から製造できるチップ数が多くなる。また、はみ出したレジスト上に押印されることで引き起こされるパターン欠陥(基板表面の破損など)の発生を回避できる。
【0047】
このように第1の実施形態によれば、インプリントレジスト2Aを基板W1上に塗布する前に、基板W1上にショット外周パターン1Bを形成しておくので、隣接ショットへのインプリントレジスト2Aのはみ出しをショット外周パターン1Bによって防止できる。したがって、パターン形成不良を防止できる。
【0048】
また、狭い面積のショット外周パターン1Bによってインプリントレジスト2Aのはみ出しを防止できる。したがって、1枚の基板W1に多くのショットパターンを形成することが可能となる。
【0049】
(第2の実施形態)
つぎに、図7〜図12を用いてこの発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、基板上のハードマスク層を用いてショット外周パターン(後述のショット外周パターン5B)を形成する。
【0050】
図7は、第2の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態に係るパターン形成処理と同様の処理手順については、その説明を省略する。ここでの基板W2は、第1の実施形態で説明した基板W1と同様に半導体装置が形成されるウエハなどである。
【0051】
ショット外周パターン1Bを形成するためのフォトマスクが作成される(ステップS200)。基板W2にハードマスク層(後述するハードマスク層5A)が形成された後(ステップS210)、レジスト塗布装置などによって、基板W2上にフォトレジスト1Aが塗布される(ステップS220)。
【0052】
また、ステッパーなどの露光装置にフォトマスクが搬入される。露光装置では、フォトマスクを用いて基板面に、ショット外周パターン5Bをn箇所露光する。これにより、基板W2上にnショット分の露光処理が行われる(ステップS230)。この後、現像装置などによって基板W2の現像処理が行われる。これにより、ショット外周パターン1Bと同様のレジストパターン(後述するレジストパターン1C)が基板W2上に形成される(ステップS240)。
【0053】
この後、レジストパターン1Cをマスクにしてレジストパターン1Cの下層側(ハードマスク層5A)がエッチングされる(ステップS250)。これにより、ショット外周パターン5Bとしてのハードマスクパターンが基板W2上に形成される。
【0054】
以下、第1の実施形態と同様の処理によって、基板W2へのインプリント処理が行われる。なお、図7におけるステップS260〜S290の処理が、図2におけるステップS140〜S170に対応している。
【0055】
図8は、第2の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を説明するための図である。図8の(a)〜(d)では、基板W2の断面図を示している。基板W2上に被加工膜(図示せず)が形成された後、図8の(a)に示すように、基板W2上にハードマスク層5Aが積層される。ハードマスク層5Aは、パターン転写用のスタックであり、例えばアモルファスシリコンである。
【0056】
この後、ハードマスク層5A上にフォトレジスト1Aが塗布される。そして、図8の(b)に示すように、フォトマスクMAなどを用いて、基板W2上のフォトレジスト1Aが露光される。そして、基板W2の現像処理が行われる。これにより、図8の(c)に示すように、フォトマスクMAのマスクパターンに応じたレジストパターン1Cが形成される。
【0057】
そして、レジストパターン1Cをマスクとしてハードマスク層5Aがエッチングされる。この後、レジストパターン1Cを剥離すると、図8の(d)に示すように、基板W2上にショット外周パターン5Bが形成される。これにより、ショット外周パターン5Bは、各ショットの外周の格子状領域とウエハ周辺領域に形成される。ショット外周パターン5Bは、ショット外周パターン1Bと同様の開口部を有しており、このショット外周パターン5Bで囲まれた領域がインプリントショット領域3となる。この後、図5の(d)〜(f)と同様の処理によって、基板W2上にインプリントパターンが複数ショット分形成される。
【0058】
図9は、第2の実施形態に係るショット外周パターンの配置位置を説明するための図である。図9では、基板W2の上面図を示している。なお、図9では、隣接するショット外周パターン5Bとショット外周パターン5Bとの間に隙間がなく、ショット外周パターン5Bが連続して形成されている場合を示している。
【0059】
基板W2上の各インプリントショット内でインプリントを行うことにより、図9に示すように、基板W2上のインプリントショット領域3にインプリントレジスト2Bが形成される。このとき、インプリントショットとインプリントショットの間には、外周壁としてのショット外周パターン5Bが存在するので基板W2は露出しない。
【0060】
なお、隣接するショット外周パターン5Bとショット外周パターン5Bとの間には隙間を空けてもよい。また、基板W2の外周部近傍にショット外周パターン5Bを形成してもよい。
【0061】
ところで、ショット外周パターン1B内やショット外周パターン5B内にインプリント時に用いる位置決め用のパターン(アライメントマーク)を形成してもよい。ここでは、ショット外周パターン5B内にアライメントマークを形成する場合について説明する。
【0062】
図10は、ショット外周パターンにアライメントマークを形成する場合のフォトマスクとテンプレートの構成例を示す図である。図10の(a)では、フォトマスクMCの上面図を示している。フォトマスクMCには、マスク面内に光透過部31Aと遮光部32Cが配置されている。遮光部32Cは、遮光部32Aにアライメントマーク33を形成することによって構成されている。
【0063】
このフォトマスクMCを用いて基板W2上にショット外周パターン1Bを形成することにより、ショット外周パターン5Bにもアライメントマーク33に対応するアライメントパターンが形成される。ショット外周パターン5Bは、ショット外周パターン1Bのように所定の高さを有した壁パターンであるので、アライメントパターンは穴形状(筒状の側壁面)となる。
【0064】
図10の(b)では、テンプレートT2の上面図を示している。テンプレートT2では、インプリントの押印時に重ね合わせ用のマークとして用いられる位置合わせマーク34が形成されている。位置合わせマーク34は、非転写領域24B内であって、且つアライメントマーク33(アライメントパターン)と同じ位置に形成しておく。これにより、インプリントの押印時には、基板W2上に形成されるアライメントパターンと、位置合わせマーク34と、が同じ位置になるよう、位置合わせされる。アライメントマーク33のパターン形状を変化させることで押印時の合わせ尤度の調整が可能となる。
【0065】
なお、位置合わせマーク34は、テンプレートT2の上面側に形成してもよいし、底面側(パターン形成領域21側)に形成してもよい。また、位置合わせマーク34は、テンプレートT2の内部に形成してもよい。
【0066】
フォトマスクMCは、フォトレジスト1Aがポジレジストである場合に用いられる。なお、アライメントマーク33を形成したフォトマスクをネガレジストに対して用いる場合は、フォトマスクMCの光透過部31Aと遮光部32Cとを反転させたフォトマスクを用いる。また、アライメントマーク33をフォトマスクMBに設けてもよい。
【0067】
なお、本実施形態では、パターン形成領域21と非転写領域24A(非転写領域24B)との間に隙間を設けない場合について説明したが、パターン形成領域21と非転写領域24A(非転写領域24B)との間に隙間を設けてもよい。
【0068】
ここで、テンプレートTxの他の構成例について説明する。図11は、テンプレートの他の構成例を示す図である。図11の(a)では、テンプレートTxの一例であるテンプレートT3の底面図を示し、図11の(b)では、テンプレートT3の断面図を示している。
【0069】
テンプレートT3は、テンプレートT1から非転写領域24Aを取り除いた構成となっている。換言すると、テンプレートT3は、その底面の略全面が矩形状のパターン形成領域21となっている。
【0070】
このように第2の実施形態によれば、インプリントレジスト2Aを基板W2上に塗布する前に、基板W2上にショット外周パターン5Bを形成しておくので、隣接ショットへのインプリントレジスト2Aのはみ出しをショット外周パターン5Bによって防止できる。したがって、パターン形成不良を防止できる。
【0071】
また、狭い面積のショット外周パターン5Bによってインプリントレジスト2Aのはみ出しを防止できる。したがって、1枚の基板W2に多くのショットパターンを形成することが可能となる。
【0072】
このように第1および第2の実施形態によれば、パターン形成不良を防止しつつ1枚の基板W1,W2に多くのショットパターンを形成することが可能となる。
【0073】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
1A…フォトレジスト、1B,5B…ショット外周パターン、2A,2B…インプリントレジスト、3…インプリントショット領域、5A…ハードマスク層、21…パターン形成領域、24A…非転写領域、33…アライメントマーク、34…位置合わせマーク、MA〜MC…フォトマスク、T1〜T3,Tx…テンプレート、W1,W2…基板。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、パターン形成方法、半導体装置の製造方法およびテンプレートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インプリントに用いるレジスト(インプリント材料)のウエハへの塗布方法の1つに、インクジェット法がある。この方法では、テンプレートのパターンに基づいて、インプリントに必要十分な量のレジストを塗布することで、レジストの充填効率を上げている。また、インプリント装置は、1ショット分ずつレジストを塗布するので、レジストが盛られたウエハがインプリント装置内を移動することはない。
【0003】
しかしながら、インクジェット法によるレジストの塗布にはピコリットルオーダーの塗布量制御が求められる。この塗布量にばらつきが生じると、近隣のショットとの境界部に余剰分のレジストがはみ出す場合がある。そして、レジストがはみ出すと近隣のショットでパターン形成不良が発生する。
【0004】
そこで従来は、ショット間におけるレジストのはみ出しを防止するための隙間領域(ストーリート)をテンプレートに設けていた。ところが、この隙間領域が原因で、1枚のウエハから製造可能なチップ数が少なくなる。このため、パターン形成不良を防止しつつ1枚のウエハから多くのチップを製造する方法が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−91782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
パターン形成不良を防止しつつ基板上に多くのショットパターンを形成する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、パターン形成方法が提供される。前記パターン形成方法では、インプリントによって基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する。そして、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、インプリント材を滴下する。そして、前記インプリント材にテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態に係るパターン形成方法の概念を説明するための図である。
【図2】図2は、第1の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図3は、テンプレートの構成例を示す図である。
【図4】図4は、フォトマスクの構成例を示す図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を説明するための図である。
【図6】図6は、第1の実施形態に係るショット外周パターンの配置位置を説明するための図である。
【図7】図7は、第2の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、第2の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を説明するための図である。
【図9】図9は、第2の実施形態に係るショット外周パターンの配置位置を説明するための図である。
【図10】図10は、ショット外周パターンにアライメントマークを形成する場合のフォトマスクとテンプレートの構成例を示す図である。
【図11】図11は、テンプレートの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、実施形態に係るパターン形成方法、半導体装置の製造方法およびテンプレートの製造方法を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るパターン形成方法の概念を説明するための図である。図1の(a)、(c)では、基板W1の断面図を示している。また、図1の(b)では、後述するショット外周パターン1Bの斜視図を示している。基板W1は、半導体装置(半導体集積回路)が形成されるウエハなどである。
【0011】
本実施形態では、インプリント材料(インプリントレジスト)を基板W1上に塗布する前に、フォトリソグラフィなどによって基板W1上にレジストパターンを形成しておく。このレジストパターンは、インプリントの際の各ショット領域(インプリントショット)を包囲する壁面パターン(以下、ショット外周パターン1Bという)である。ショット外周パターン1Bは、各インプリントショットの外側(インプリントショット間)に配置される。換言すると、ショット外周パターン1Bは、基板W1上でインプリントショットとなる領域の周囲をインプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンである。
【0012】
図1の(a)に示すように、ショット外周パターン1Bは、所定の高さを有している。また、ショット外周パターン1Bを上面から見た場合、ショット外周パターン1Bは、例えば外枠および内枠が矩形の環状をなしている。
【0013】
図1の(b)に示すように、ショット外周パターン1Bは、柱状構造の内側がくり抜かれ、上面および底面をなくした構造を有している。換言すると、ショット外周パターン1Bは、上面および底面のない筒状をなしている。そして、ショット外周パターン1Bの底面側の領域が基板W1の表面となっている。
【0014】
基板W1上にショット外周パターン1Bが形成された後、図1の(c)に示すように、ショット外周パターン1Bの内側にインプリントレジスト2Aが塗布(滴下)される。インプリントレジスト2Aは、例えば光硬化性のレジスト(充填材)である。
【0015】
インプリントレジスト2Aが塗布された後、テンプレートTxがインプリントレジスト2Aに押し当てられる。これにより、インプリントレジスト2Aは、テンプレートTxと基板W1の間に挟まれるとともに、テンプレートTxに形成されているテンプレートパターン(溝)の中に充填される。さらに、余分なインプリントレジスト2Aは、テンプレートTxからはみ出す。このはみ出したインプリントレジスト2A(流出液)は、ショット外周パターン1Bに遮られる。
【0016】
このように、本実施形態では、インプリントによって基板W1に回路パターンを形成する前の処理として、基板W1上にショット外周パターン1B(壁パターン)を形成しておく。したがって、インプリントの際にはみ出したインプリントレジスト2Aが、隣接するインプリントショットに進入することを防止できる。
【0017】
図2は、第1の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を示すフローチャートである。ショット外周パターン1Bを形成するためのフォトマスクが作成される(ステップS100)。このフォトマスクには、ショット外周パターン1Bに対応するマスクパターンが形成されている。この後、レジスト塗布装置などによって、基板W1上にフォトレジストが塗布される(ステップS110)。
【0018】
また、ステッパーなどの露光装置にフォトマスクが搬入される。露光装置では、フォトマスクを用いて基板面に、ショット外周パターン1Bをn(nは自然数)箇所露光する。これにより、基板W1上にnショット分の露光処理が行われる(ステップS120)。この後、現像装置などによって基板W1の現像処理が行われる。これにより、ショット外周パターン1Bとしてのレジストパターンが基板W1上にnショット分形成される(ステップS130)。
【0019】
ショット外周パターン1Bで囲まれたi(i=1〜n)ショット目の開口部に、インプリントレジスト2Aが塗布される(ステップS140)。iショット目の開口部に塗布されたインプリントレジスト2A上にテンプレートTxが押印される(ステップS150)。そして、所定時間に渡って、テンプレートTxがインプリントレジスト2Aに押し当てられた状態を維持する。これにより、テンプレートTxに形成されているテンプレートパターンの中にインプリントレジスト2Aが充填される。
【0020】
この後、テンプレートTxをインプリントレジスト2Aに押し当てた状態で、テンプレートTx上から光照射が行われる。この光照射によってiショット目にテンプレートパターンが転写される(ステップS160)。転写されたテンプレートパターンが、後述するインプリントレジスト2Bに対応する。
【0021】
テンプレートパターンの転写されたインプリントショットがnショット目であったか否かが確認される(ステップS170)。テンプレートパターンの転写されたインプリントショットがnショット目でなければ(ステップS170、No)、ステップS140〜S170の処理が繰り返される。そして、1ショット目〜nショット目まで基板W1上にテンプレートパターンが転写されると(ステップS170、Yes)、基板W1へのインプリント処理を完了する。
【0022】
ここで、テンプレートTxの構成例について説明する。図3は、テンプレートの構成例を示す図である。図3の(a)では、テンプレートTxの一例であるテンプレートT1の底面図を示し、図3の(b)では、テンプレートT1の断面図を示している。
【0023】
テンプレートT1は、光を透過するような材料(例えば石英ガラス)などによって構成されている。図3の(a)に示すように、テンプレートT1は、矩形状の主面を有している。そして、テンプレートT1の底面には、略中心部に矩形状のパターン形成領域21が配置されている。パターン形成領域21は、テンプレートT1の転写パターン(テンプレートパターン)が彫りこまれた凹凸面を有している。
【0024】
テンプレートT1の底面のうち、パターン形成領域21以外の領域である外周領域(矩形状の環状領域)が非転写領域(オフアクティブ領域)24Aである。非転写領域24Aには、テンプレートパターンなどのパターンは形成されない。
【0025】
また、図3の(b)に示すように、非転写領域24Aとパターン形成領域21との間には、所定の段差23が設けられている。テンプレートT1は、インプリント処理の際に、パターン形成領域21がインプリントレジスト2Aに接触し、かつ非転写領域24Aがインプリントレジスト2Aやショット外周パターン1Bに接触しないよう構成されている。換言すると、テンプレートT1は、非転写領域24Aよりもパターン形成領域21の方が段差23の分だけ厚く構成されている。
【0026】
つぎに、フォトマスクの構成例について説明する。図4は、フォトマスクの構成例を示す図である。図4では、フォトマスクMA,MBの上面図を示している。フォトマスクMAは、光を透過するような材料(例えば石英ガラス)などによって形成されている。
【0027】
図4の(a)に示すように、フォトマスクMAには、マスク面内に光透過部31Aと遮光部32Aが配置されている。光透過部31Aは、基板W1への露光の際に露光光源から送られてくる露光光を透過させる領域(パターンが形成されていない領域)である。遮光部32Aは、基板W1への露光の際に露光光源から送られてくる露光光を遮断させる領域(パターン形成部)である。遮光部32Aは、例えばクロムなどで形成されている。遮光部32Aがショット外周パターン1Bに対応したパターンである。フォトマスクMAは、フォトレジスト1Aがポジレジストである場合に用いられる。
【0028】
遮光部32A(ショット外周パターン1B)は、パターン形成領域21よりも大きな開口部を有している。遮光部32Aの有する開口部の大きさは、インプリント装置のショット合わせ精度に基づいて設定される。
【0029】
一方、フォトレジスト1Aがネガレジストである場合、図4の(b)に示すように、フォトマスクMAの光透過部31Aと遮光部32Aとを反転させたフォトマスクMBが用いられる。フォトマスクMBには、マスク面内に光透過部32Bと遮光部31Bが配置されている。光透過部32Bは、基板W1への露光の際に露光光源から送られてくる露光光を透過させる領域である。遮光部31Bは、基板W1への露光の際に露光光源から送られてくる露光光を遮断させる領域である。なお、以下の説明では、フォトレジスト1Aがポジレジストであり、フォトマスクとしてフォトマスクMAを用いる場合について説明する。
【0030】
図5は、第1の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を説明するための図である。図5の(a)〜(f)では、基板W1の断面図を示している。被加工膜(図示せず)を形成した基板W1上へは、図5の(a)に示すように、フォトレジスト1Aが塗布される。フォトレジスト1Aは、ポジ型のフォトレジストであり、塗布される膜厚は、図3の(b)で示したパターン形成領域21(アクティブエリア)と非転写領域24A(オフアクティブエリア)との間の段差23の値以下の高さである。
【0031】
このあと、図5の(b)に示すように、フォトマスクMAを用いて、基板W1上のフォトレジスト1Aが露光される。例えば、スキャン型露光装置により、フォトレジスト1Aをパターニングするショット数分だけ基板W1上でフォトレジスト1Aを感光させる。このとき、スキャナのステップピッチ間隔(スキャンするショットとショットの間の間隔)がショット外周パターン1B(インプリントショット領域3の外周)の壁面の幅(上面側から見た厚み)となる。換言すると、スキャナのステップピッチ間隔は、遮光部32Aの一方の最外周部(例えば右端)から他方の最外周部(例えば左端)までの距離である。
【0032】
フォトレジスト1Aが露光された後、基板W1の現像処理が行われる。これにより、露光されなかった領域(各ショットの外周の格子状領域とウエハ周辺領域)のみにフォトレジスト1Aを残す。この結果、フォトマスクMAのマスクパターンに応じたレジストパターンが形成される。ここでのレジストパターンがショット外周パターン1Bとなる。これにより、図5の(c)に示すように、基板W1上にショット外周パターン1Bが形成される。このショット外周パターン1Bで囲まれた領域がインプリントショット領域(転写領域)3となる。
【0033】
この後、図5の(d)に示すようにインプリントショット領域3にインプリントレジスト2Aが塗布される。インプリントレジスト2Aは、液状の光硬化性有機材料であり、例えばアクリルモノマーである。
【0034】
インプリントレジスト2Aが塗布された後、図5の(e)に示すように、テンプレートTxがインプリントレジスト2Aに押し当てられる。これにより、インプリントレジスト2Aは、テンプレートTxに形成されているテンプレートパターンの中に充填される。換言すると、テンプレートTxをインプリントレジスト2Aに接触させることにより、液状のインプリントレジスト2AがテンプレートTxの凹凸パターンに従って流動して入り込む。その際、インプリントショット領域3の外周となるショット外周パターン1Bの壁が隣接転写領域にインプリントレジスト2Aがはみ出すのを防ぐ。
【0035】
この後、インプリントレジスト2Aは、テンプレートTxが押し付けられた状態で光照射されることによって硬化する。テンプレートTxに照射する光は、光硬化性有機材料を硬化させるものであればよく、例えばランプ光などを用いることができる。これにより、図5の(f)に示すようにインプリントレジスト2Aがパターニングされる。インプリントレジスト2Aがパターニングされることにより、インプリントレジスト2Bとなる。
【0036】
インプリントレジスト2Bが形成された後、基板W1からテンプレートTxが引き離される(離型)。既にこの状態ではインプリントレジスト2Bは硬化しているので、テンプレートTxが接触していたときの状態(形状)に維持され、これにより、1ショット分のインプリントパターンが形成される。
【0037】
図5の(d)〜(f)に示す工程が繰り返されることにより、基板W1上に所望の凹凸パターンが複数ショット分形成される。この後、パターニングされたインプリントレジスト2Bをマスクとして基板W1表面の被加工膜(図示せず)がエッチングされ、これにより被加工膜がパターニングされる。
【0038】
上述したインプリントレジスト2Bの形成処理が、基板W1内の全面に行われる。これにより、基板W1の全インプリントショット領域3にインプリントレジスト2Bが形成される。
【0039】
図6は、第1の実施形態に係るショット外周パターンの配置位置を説明するための図である。図6では、基板W1の上面図を示している。図6の(a)は、図5の(c)に対応する図であり、図6の(b)は、図5の(f)に対応する図である。
【0040】
フォトマスクMAのマスクパターンに応じたレジストパターンを基板W1上に形成することにより、図6の(a)に示すように、基板W1上にショット外周パターン1Bが形成される。そして、ショット外周パターン1Bで囲まれた領域がインプリントショット領域3となる。
【0041】
基板W1上の各インプリントショット内でインプリントを行うことにより、図6の(b)に示すように、基板W1上のインプリントショット領域3にインプリントレジスト2Bが形成される。このとき、インプリントショットとインプリントショットの間には、外周壁としてのショット外周パターン1Bが存在するので、基板W1は露出しない。
【0042】
なお、図6では、隣接するショット外周パターン1Bとショット外周パターン1Bとの間に隙間がなく、ショット外周パターン1Bが連続して形成されている場合を示している。また、図6では、基板W1の外周部近傍には、ショット外周パターン1Bを形成しない場合を示している。本実施形態では、隣接するショット外周パターン1Bとショット外周パターン1Bとの間には隙間を空けてもよい。また、基板W1の外周部近傍にショット外周パターン1Bを形成してもよい。
【0043】
インプリント処理を行う際にショット外周パターン1Bを形成しておく処理は、例えばウエハプロセスのレイヤ毎に行われる。そして、基板W1上に形成されたインプリントレジスト2Bの上部側からエッチングされ、これにより基板W1上の被加工膜がパターニングされる。半導体装置を製造する際には、ショット外周パターン1Bの形成処理、インプリントリソグラフィ、エッチング処理などがレイヤ毎に繰り返される。
【0044】
なお、本実施形態では、基板W1が半導体装置を形成するためのウエハなどである場合について説明したが、基板W1は、インプリント用のテンプレートであってもよい。この場合、基板W1として形成されるテンプレートは、テンプレートTxの子テンプレートとなる。換言すると、テンプレートTxが親テンプレート(マスターテンプレート)であり、基板W1が子テンプレートである。この場合、子テンプレートを用いたインプリントにより、基板W1とは異なるウエハなどに半導体装置が形成される。
【0045】
また、本実施形態では、フォトリソグラフィを用いてショット外周パターン1Bを形成する場合について説明したが、EB(Electron Beam)描画やDSA(Direct Self Assembly)リソグラフィを用いてショット外周パターン1Bを形成してもよい。また、インプリントリソグラフィを用いてショット外周パターン1Bを形成してもよい。
【0046】
このように、インプリントで必要とされていたショット間のレジストはみ出し防止用の隙間(ストーリート)を設ける必要がないので、ショットサイズを縮小できる。このため1枚の基板W1から製造できるチップ数が多くなる。また、はみ出したレジスト上に押印されることで引き起こされるパターン欠陥(基板表面の破損など)の発生を回避できる。
【0047】
このように第1の実施形態によれば、インプリントレジスト2Aを基板W1上に塗布する前に、基板W1上にショット外周パターン1Bを形成しておくので、隣接ショットへのインプリントレジスト2Aのはみ出しをショット外周パターン1Bによって防止できる。したがって、パターン形成不良を防止できる。
【0048】
また、狭い面積のショット外周パターン1Bによってインプリントレジスト2Aのはみ出しを防止できる。したがって、1枚の基板W1に多くのショットパターンを形成することが可能となる。
【0049】
(第2の実施形態)
つぎに、図7〜図12を用いてこの発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、基板上のハードマスク層を用いてショット外周パターン(後述のショット外周パターン5B)を形成する。
【0050】
図7は、第2の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態に係るパターン形成処理と同様の処理手順については、その説明を省略する。ここでの基板W2は、第1の実施形態で説明した基板W1と同様に半導体装置が形成されるウエハなどである。
【0051】
ショット外周パターン1Bを形成するためのフォトマスクが作成される(ステップS200)。基板W2にハードマスク層(後述するハードマスク層5A)が形成された後(ステップS210)、レジスト塗布装置などによって、基板W2上にフォトレジスト1Aが塗布される(ステップS220)。
【0052】
また、ステッパーなどの露光装置にフォトマスクが搬入される。露光装置では、フォトマスクを用いて基板面に、ショット外周パターン5Bをn箇所露光する。これにより、基板W2上にnショット分の露光処理が行われる(ステップS230)。この後、現像装置などによって基板W2の現像処理が行われる。これにより、ショット外周パターン1Bと同様のレジストパターン(後述するレジストパターン1C)が基板W2上に形成される(ステップS240)。
【0053】
この後、レジストパターン1Cをマスクにしてレジストパターン1Cの下層側(ハードマスク層5A)がエッチングされる(ステップS250)。これにより、ショット外周パターン5Bとしてのハードマスクパターンが基板W2上に形成される。
【0054】
以下、第1の実施形態と同様の処理によって、基板W2へのインプリント処理が行われる。なお、図7におけるステップS260〜S290の処理が、図2におけるステップS140〜S170に対応している。
【0055】
図8は、第2の実施形態に係るパターン形成処理の処理手順を説明するための図である。図8の(a)〜(d)では、基板W2の断面図を示している。基板W2上に被加工膜(図示せず)が形成された後、図8の(a)に示すように、基板W2上にハードマスク層5Aが積層される。ハードマスク層5Aは、パターン転写用のスタックであり、例えばアモルファスシリコンである。
【0056】
この後、ハードマスク層5A上にフォトレジスト1Aが塗布される。そして、図8の(b)に示すように、フォトマスクMAなどを用いて、基板W2上のフォトレジスト1Aが露光される。そして、基板W2の現像処理が行われる。これにより、図8の(c)に示すように、フォトマスクMAのマスクパターンに応じたレジストパターン1Cが形成される。
【0057】
そして、レジストパターン1Cをマスクとしてハードマスク層5Aがエッチングされる。この後、レジストパターン1Cを剥離すると、図8の(d)に示すように、基板W2上にショット外周パターン5Bが形成される。これにより、ショット外周パターン5Bは、各ショットの外周の格子状領域とウエハ周辺領域に形成される。ショット外周パターン5Bは、ショット外周パターン1Bと同様の開口部を有しており、このショット外周パターン5Bで囲まれた領域がインプリントショット領域3となる。この後、図5の(d)〜(f)と同様の処理によって、基板W2上にインプリントパターンが複数ショット分形成される。
【0058】
図9は、第2の実施形態に係るショット外周パターンの配置位置を説明するための図である。図9では、基板W2の上面図を示している。なお、図9では、隣接するショット外周パターン5Bとショット外周パターン5Bとの間に隙間がなく、ショット外周パターン5Bが連続して形成されている場合を示している。
【0059】
基板W2上の各インプリントショット内でインプリントを行うことにより、図9に示すように、基板W2上のインプリントショット領域3にインプリントレジスト2Bが形成される。このとき、インプリントショットとインプリントショットの間には、外周壁としてのショット外周パターン5Bが存在するので基板W2は露出しない。
【0060】
なお、隣接するショット外周パターン5Bとショット外周パターン5Bとの間には隙間を空けてもよい。また、基板W2の外周部近傍にショット外周パターン5Bを形成してもよい。
【0061】
ところで、ショット外周パターン1B内やショット外周パターン5B内にインプリント時に用いる位置決め用のパターン(アライメントマーク)を形成してもよい。ここでは、ショット外周パターン5B内にアライメントマークを形成する場合について説明する。
【0062】
図10は、ショット外周パターンにアライメントマークを形成する場合のフォトマスクとテンプレートの構成例を示す図である。図10の(a)では、フォトマスクMCの上面図を示している。フォトマスクMCには、マスク面内に光透過部31Aと遮光部32Cが配置されている。遮光部32Cは、遮光部32Aにアライメントマーク33を形成することによって構成されている。
【0063】
このフォトマスクMCを用いて基板W2上にショット外周パターン1Bを形成することにより、ショット外周パターン5Bにもアライメントマーク33に対応するアライメントパターンが形成される。ショット外周パターン5Bは、ショット外周パターン1Bのように所定の高さを有した壁パターンであるので、アライメントパターンは穴形状(筒状の側壁面)となる。
【0064】
図10の(b)では、テンプレートT2の上面図を示している。テンプレートT2では、インプリントの押印時に重ね合わせ用のマークとして用いられる位置合わせマーク34が形成されている。位置合わせマーク34は、非転写領域24B内であって、且つアライメントマーク33(アライメントパターン)と同じ位置に形成しておく。これにより、インプリントの押印時には、基板W2上に形成されるアライメントパターンと、位置合わせマーク34と、が同じ位置になるよう、位置合わせされる。アライメントマーク33のパターン形状を変化させることで押印時の合わせ尤度の調整が可能となる。
【0065】
なお、位置合わせマーク34は、テンプレートT2の上面側に形成してもよいし、底面側(パターン形成領域21側)に形成してもよい。また、位置合わせマーク34は、テンプレートT2の内部に形成してもよい。
【0066】
フォトマスクMCは、フォトレジスト1Aがポジレジストである場合に用いられる。なお、アライメントマーク33を形成したフォトマスクをネガレジストに対して用いる場合は、フォトマスクMCの光透過部31Aと遮光部32Cとを反転させたフォトマスクを用いる。また、アライメントマーク33をフォトマスクMBに設けてもよい。
【0067】
なお、本実施形態では、パターン形成領域21と非転写領域24A(非転写領域24B)との間に隙間を設けない場合について説明したが、パターン形成領域21と非転写領域24A(非転写領域24B)との間に隙間を設けてもよい。
【0068】
ここで、テンプレートTxの他の構成例について説明する。図11は、テンプレートの他の構成例を示す図である。図11の(a)では、テンプレートTxの一例であるテンプレートT3の底面図を示し、図11の(b)では、テンプレートT3の断面図を示している。
【0069】
テンプレートT3は、テンプレートT1から非転写領域24Aを取り除いた構成となっている。換言すると、テンプレートT3は、その底面の略全面が矩形状のパターン形成領域21となっている。
【0070】
このように第2の実施形態によれば、インプリントレジスト2Aを基板W2上に塗布する前に、基板W2上にショット外周パターン5Bを形成しておくので、隣接ショットへのインプリントレジスト2Aのはみ出しをショット外周パターン5Bによって防止できる。したがって、パターン形成不良を防止できる。
【0071】
また、狭い面積のショット外周パターン5Bによってインプリントレジスト2Aのはみ出しを防止できる。したがって、1枚の基板W2に多くのショットパターンを形成することが可能となる。
【0072】
このように第1および第2の実施形態によれば、パターン形成不良を防止しつつ1枚の基板W1,W2に多くのショットパターンを形成することが可能となる。
【0073】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
1A…フォトレジスト、1B,5B…ショット外周パターン、2A,2B…インプリントレジスト、3…インプリントショット領域、5A…ハードマスク層、21…パターン形成領域、24A…非転写領域、33…アライメントマーク、34…位置合わせマーク、MA〜MC…フォトマスク、T1〜T3,Tx…テンプレート、W1,W2…基板。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプリントによって基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する壁パターン形成ステップと、
前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、インプリント材を滴下する滴下ステップと、
前記インプリント材にテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する回路パターン形成ステップと、
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
前記壁パターン形成ステップは、
前記基板上にレジストを塗布するレジスト塗布ステップと、
前記レジストを用いて前記壁パターンとしてのレジストパターンを形成するレジストパターン形成ステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記壁パターン形成ステップは、
前記基板上にハードマスク層を成膜する成膜ステップと、
前記ハードマスク層を用いて前記壁パターンとしてのハードマスクパターンを形成するハードマスクパターン形成ステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項4】
インプリントによって基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する壁パターン形成ステップと、
前記壁パターンで囲まれた各インプリントショット内に、インプリント材を滴下する滴下ステップと、
前記インプリント材にテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する回路パターン形成ステップと、
を含み、
前記回路パターンが形成された基板は、半導体装置が作製される半導体基板であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
インプリントによって第1の基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記第1の基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する壁パターン形成ステップと、
前記壁パターンで囲まれた各インプリントショット内に、インプリント材を滴下する滴下ステップと、
前記インプリント材に第1のテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する回路パターン形成ステップと、
を含み、
前記回路パターンが形成された第1の基板は、前記回路パターンをインプリントによって第2の基板上に転写する第2のテンプレートであることを特徴とするテンプレートの製造方法。
【請求項1】
インプリントによって基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する壁パターン形成ステップと、
前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、インプリント材を滴下する滴下ステップと、
前記インプリント材にテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する回路パターン形成ステップと、
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
前記壁パターン形成ステップは、
前記基板上にレジストを塗布するレジスト塗布ステップと、
前記レジストを用いて前記壁パターンとしてのレジストパターンを形成するレジストパターン形成ステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記壁パターン形成ステップは、
前記基板上にハードマスク層を成膜する成膜ステップと、
前記ハードマスク層を用いて前記壁パターンとしてのハードマスクパターンを形成するハードマスクパターン形成ステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項4】
インプリントによって基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する壁パターン形成ステップと、
前記壁パターンで囲まれた各インプリントショット内に、インプリント材を滴下する滴下ステップと、
前記インプリント材にテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する回路パターン形成ステップと、
を含み、
前記回路パターンが形成された基板は、半導体装置が作製される半導体基板であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
インプリントによって第1の基板に回路パターンを形成する前の処理として、前記第1の基板上でインプリントショットとなる領域の周囲を所定の高さで前記インプリントショット毎に囲うことによってインプリントショット間を遮断する壁パターンを形成する壁パターン形成ステップと、
前記壁パターンで囲まれた各インプリントショット内に、インプリント材を滴下する滴下ステップと、
前記インプリント材に第1のテンプレートを押し当てることにより、前記壁パターンで囲まれたインプリントショット内に、前記回路パターンを形成する回路パターン形成ステップと、
を含み、
前記回路パターンが形成された第1の基板は、前記回路パターンをインプリントによって第2の基板上に転写する第2のテンプレートであることを特徴とするテンプレートの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−124394(P2012−124394A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275279(P2010−275279)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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