説明

パチュリー油及び食物繊維を含有する排便促進用経口組成物

【課題】排便を促進し、お腹のはりが抑制された経口組成物の提供
【解決手段】
パチュリー油及び食物繊維を配合した経口組成物によって便秘傾向者の排便回数を増加させ、便秘傾向にない正常者の排便回数の減少を抑制する(正常な排便回数を維持し、便秘を予防する)ことができ、また、食物繊維によるお腹のはりが抑制される。食物繊維としてはグァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、タラガム、キサンタンガム、グルコマンナン、カラーギナン、アルギン酸またはそれらの塩、ペクチン、コラーゲン、ポリデキストロース、プルラン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの水溶性食物繊維、セルロース、リグニン、キチン、キトサン、ヘミセルロース、α−セルロース、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの不溶性食物繊維が例示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経口摂取することにより排便が促進される組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食生活の欧米化、運動不足、社会的ストレスの増加等に伴い、便秘に悩まされる人が多くなってきている。便秘(便秘症)は、便の排出が困難または稀な状態をいい、主な便秘症として、例えば機能性便秘症(急性便秘症や各種慢性便秘症(例えば弛緩性便秘症、攣縮性便秘症、排便困難症、直腸性便秘症、薬物誘発性便秘症等))、器質性便秘症、腸管麻痺性イレウス、先天性消化管機能異常に伴う便秘症、腸閉塞に伴う便秘症等が知られている。正常な状態での排便は、直腸内に移送された腸内容による直腸粘膜への刺激が中枢へ伝えられ、便意を催すとともに、反射的に腸・筋の弛緩・収縮(排便反射)が起きることによって起きるが、便秘症は、下部消化管に生じる自律神経機能障害、腸管における水分の過吸収、腸粘液の分泌低下、運動障害、消化器心身症(例えば過敏性腸症候群=Irritable bowel syndrome:IBS)、排便 反射機能の低下等によって、前記排便機能が損なわれるために発症する。これらの障害の多くは、食習慣、生活様式、肉体的活動、心因的背景(精神的ストレス、情緒的不安定等)が原因とされている。
【0003】
最近では、便秘の解消に食物繊維が注目されるようになり、食物繊維を配合した食品が数多く市販されている。食物繊維は人の消化酵素によって加水分解されない難消化性の多糖、リグニンなどをいい、水に対する溶解性によって、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とに大別される。水溶性食物繊維は人間の消化酵素によって分解されないが、消化管下部において腸内細菌によって加水分解されて、分解産物である有機酸が消化管の蠕動運動を活発化し、排便を促進する。一方、不溶性食物繊維は、その大部分が消化吸収されずに水分を吸収して膨脹し消化管を通過して便量を増加させ、その結果直腸を物理的に刺激して便意を強め、また便をソフト化して便通を改善する。このような作用の違いから、一般に、水溶性食物繊維は直腸性の便秘に対して有効で不溶性食物繊維は結腸性(弛緩性)の便秘に対して有効であると考えられている。
【0004】
一方、アロマテラピーは、アロマ製剤(主として天然精油)の塗擦、散布、吸入、咀嚼などにより、覚醒、睡眠、食欲抑制、食欲促進、嫌煙、制吐、抗失神、催淫性、無性欲化等の効果を得られるとして注目を集めており、一部の精油の芳香には便秘に対する作用が知られている。例えば、黒コショウ、ショウノウ、バラ、マージョラム、ヒソップ油、ローズマリー油が便秘に対して有効な香料として知られている(例えば、非特許文献1,2参照)。また、例えば、ペパーミント油と、ベルガモット油、クラリセージ油、ラベンダー油、バラ油、カミルレ油、アニス油、パイン油又はゼラニウム油とを配合した香料組成物、ローズマリー油とクラリセージ油とを配合した香料組成物、クローブ油とカミルレ油とを配合した香料組成物の芳香を、便秘気味の人に吸入させることによって、便秘の不快感が減少し、便通が見られることが報告されている(例えば、特許文献1参照)。また、例えば、パチュリー油、ジャスミン油、サンダルウッド油、バジル油、メリッサ油、ジュニパー油、ラベンダー油又はクローブ油を配合した香料組成物の芳香をラットに吸入させると50%以上の個体で便数が増加すること、パチュリー油を配合した香料組成物の芳香をマウスに吸入させると消化管の運動が促進されることが報告されている(例えば、特許文献2参照)。
【非特許文献1】実践アロマテラピー,シャーリー・プライス著,高山林太郎訳,フレグランスジャーナル社
【非特許文献2】アロマテラピー<芳香療法>の理論と実際,ロバート・ティスランド著,高山林太郎訳,フレグランスジャーナル社
【特許文献1】特公平7−57734号公報
【特許文献2】特開2003−105371号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、食物繊維は、有効量を摂取しようとするとかなり多量の摂取が必要となる。スムーズな排便を促し、健康な生活を送るためには食物繊維を1日に20〜25g摂取する必要があると言われているが、実際には、平均して1日に15gほどしか摂取できておらず、5〜10gを補う必要があることになる。例えば、デキストリンタブレット(400mg/錠、食物繊維70重量%)の形態で補うとすると約20〜30錠の摂取が必要となる。あるいは、低分子アルギン酸ナトリウムの有効量は1日あたり約4gといわれ、この有効量を錠剤(500mg/錠、食物繊維80重量%)の形態で摂取すると約10錠の摂取が必要となる。さらに、食物繊維の摂取によってお腹のはりを生じることがあり、これが使用者に不快感を与えていた。また、香料組成物は携帯に不便であり、使用者以外にも芳香を吸入させることが多く、サプリメントなどと比べると不便であった。
【0006】
したがって、本発明は、排便を促進し、また、お腹のはりが抑制された経口組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、パチュリー油及び食物繊維を配合した組成物を経口摂取することにより、食物繊維のみを経口摂取するに比べ明らかに少量の食物繊維で排便促進作用が得られること、及び食物繊維の摂取により生ずるお腹のはりが抑制されることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は下記の組成物を提供するものである。
項1.パチュリー油及び食物繊維を含有する排便促進用経口組成物。
項2.パチュリー油含有量が0.01〜30重量%、食物繊維含有量が0.1〜99.99重量%である項1に記載の排便促進用経口組成物。
項3.食物繊維が、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、タラガム、キサンタンガム、グルコマンナン、カラーギナン、アルギン酸またはそれらの塩、ペクチン、コラーゲン、ポリデキストロース、プルラン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロース、リグニン、キチン、キトサン、ヘミセルロース、α−セルロース、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される少なくとも1種である項1又は2に記載の排便促進用経口組成物。
項4.食品である項1〜3のいずれかに記載の組成物。
項5.便秘の予防又は治療剤である項1〜3のいずれかに記載の組成物。
また、本発明は下記の食品組成物ならびに方法も包含しうる。
項6.パチュリー油及び食物繊維を含有する排便を促進する旨の表示のある食品組成物。
項7.パチュリー油及び食物繊維を併用投与することを特徴とする便秘の予防又は治療方法。
【0009】
本発明の排便促進用経口組成物は、パチュリー油及び食物繊維を含有することを特徴とする。排便促進とは、正常より排便回数及び排便量の減少している状態から排便回数及び排便量を増加させること、正常な排便回数の減少を抑制することを包含する。本発明の排便促進用経口組成物は、便秘傾向者(排便回数3回未満/週)に投与すると排便回数が増加し、便秘傾向にない正常者(排便回数4回以上/週)に投与すると排便回数の減少を抑制する(正常な排便回数を維持し、便秘を予防する)。したがって、本発明の排便促進用経口組成物は便秘の予防又は治療用途にも有用である。
【0010】
本発明において、パチュリー油は、例えば、シソ科に属するPogostemon cablin Benth.の葉を水蒸気蒸留することによって得ることができ、化粧品または石鹸用香料として用いられている(亀岡弘,エッセンシャルオイルの化学,89(1990),裳華房)。また、Pogostemon patchouli Pelletier. Var. Snavis Hook,Pogostemon heyneanus Benth.から得られる精油もパチュリー油に包含され、これら精油を単独で使用することも、2種以上組み合わせて使用することもできる。好ましいのはPogostemon cablin Benth.から得られるパチュリー油である。本発明の排便促進用組成物におけるパチュリー油の配合割合は、通常、0.01〜30重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%である。
【0011】
本発明において、食物繊維は、人の消化酵素によって加水分解されない難消化性の多糖やリグニンだけでなく、より低分子の難消化性オリゴ糖、難消化性糖アルコール、難消化性デンプンなどを包含する。食物繊維としては、グァーガム,ローカストビーンガム、タマリンドガム、タラガム、キサンタンガム、グルコマンナン、カラーギナン、アルギン酸またはそれらの塩、ペクチン、コラーゲン、ポリデキストロース、プルラン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの水溶性食物繊維、セルロース、リグニン、キチン、キトサン、ヘミセルロース、α−セルロース、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの不溶性食物繊維、これらを酵素分解して得られる難消化性物質などが例示され、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】
また、食物繊維は一般に植物原料を酵素処理して得られるが、動物原料から得られる食物繊維であってもよい。植物原料としては、特に制限されず、穀類、豆類、いも類、野菜類、果実類、海草類、茸類、木材などが包含される。植物原料の例としては、とうもろこしの外皮、米糠、小麦ふすま、大麦ふすま、はと麦ふすま、カラス麦ふすま、ライ麦ふすま、オート麦ふすま、エンドウ豆、大豆、ビート繊維などが挙げられる。本発明において、食物繊維は1種単独でも使用できるし、2種以上組み合わせて使用することもできる。好ましい食物繊維は、アルギン酸のナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩;キチン;キトサン;植物原料から得られる難消化性物質(特に、トウモロコシから得られる難消化性物質)であり、より好ましい食物繊維は、低分子アルギン酸ナトリウム(分子量40000〜60000)である。低分子アルギン酸ナトリウムは高分子のものに比べ加水分解されやすいため、より高い排便効果が期待でき、また製剤化しやすい利点がある。
【0013】
本発明の排便促進用組成物における食物繊維の配合割合は、通常、0.1〜99.99重量%、好ましくは50〜99.5重量%、より好ましくは70〜99重量%である。
【0014】
本発明の排便促進用経口組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を配合することができ、食品組成物(通常の食品に加え、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、病者用食品等の食品も包含する)、医薬組成物などとして使用できる。他の成分の配合量は、組成物の形態、摂食量、摂食者の嗜好などに応じて適宜選択できる。他の成分としては、例えば、天然物、ビタミン類、清涼剤、結合剤、甘味料、崩壊剤、滑沢剤、着色料、防腐剤、徐放調整剤、界面活性剤、溶解剤、湿潤剤などを任意に配合することができる。
【0015】
本発明の排便促進用経口組成物は、経口組成物分野の常法により製造することができる。例えば、食品組成物は可食性担体、食品素材、食品添加物などと組み合わせて、通常の方法により調製することができる。
【0016】
本発明の排便促進用経口組成物が食品組成物である場合、その形態は制限されず、例えば、粉末、錠剤、顆粒、タブレット、チュアブルタブレット、ガム、カプセル、ソフトカプセル、トローチ、飴、キャンディー、ゼリー、ビスケット、グミ、煎餅、饅頭、ケーキ、パン、麺類等の固形又は半固形食品;ジュース、野菜果物混合飲料などの液状飲料;たれ、ドレッシング、ソース、醤油等の調味食品;食品添加物等として使用できる。好ましい食品は、粉末、錠剤、顆粒、タブレット、チュアブルタブレット、ガム、カプセル、ソフトカプセル、トローチ、ジュースである。
【0017】
本発明食品の摂取量は、食品の形態、摂取する人の年齢、体重、性別、摂取の目的等に応じて適宜決定でき、特に限定されるものではないが、通常、食物繊維の量が1日成人1人当たり、0.01〜4g程度、好ましくは1〜3g程度となるような量を、1日に1回又は数回に分けて摂取することができる。
【0018】
本発明の排便促進用経口組成物が医薬組成物である場合、医薬製剤の調製に慣用されている賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤化剤、崩壊剤、界面活性剤、潤滑剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶解補助剤、防腐剤、矯味・矯臭剤、安定剤等の添加剤等を、配合することができる。これらの配合量は、所期の効果を妨げない限り特に限定されるものではなく、添加剤の種類、医薬組成物の剤形等に応じて適宜設定することができる。医薬組成物の投与単位形態としては、経口投与に適した各種の形態が選択できる。例えば、錠剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤、トローチ剤等の固形製剤;内用散剤、外用散剤、パウダー等の粉体製剤;液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、ローション剤、エアゾール剤、浸剤、煎剤等の液状製剤等が挙げられる。本発明の医薬組成物は、当該形態における常法に従って調製することができる。医薬組成物の投与方法は経口投与であれば特に制限がなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等に応じて経口投与される。医薬組成物の投与量については、その製剤の形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等により適宜選択される。投与量は、通常、食物繊維の量が1日成人1人当たり、1〜10g程度、好ましくは1〜5g程度となるような量とするのがよい。医薬組成物は、1日に1回又は数回に分けて投与することができる。
【0019】
また、本発明は、パチュリー油及び食品繊維を含有する排便を促進する旨の表示のある食品組成物を包含しうる。本組成物における各成分の配合量等の条件は上記食品組成物に準じて決定できる。また、排便を促進する旨の表示とは、例えば、おなかの調子を整えます、腸の運動を整えます、自然な腸の活動を促します等の表示である。
【0020】
また、本発明はパチュリー油及び食物繊維を併用投与することを特徴とする便秘の予防又は治療方法を包含しうる。本方法において、パチュリー油及び食物繊維の投与方法は経口投与であり、投与量、投与回数などの投与条件は上記の医薬組成物の投与条件に準じて決定できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、便秘傾向者には排便が促進され、正常者には排便回数の減少を抑制され、便秘の予防又は治療に有効である。さらに、食物繊維の摂取にともなうお腹のはりが抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、実施例等をあげて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【実施例】
【0023】
実施例1:本発明タブレットの製造
アルギン酸ナトリウム(500mg/1粒)を単発打錠機にて30Mpaの圧力で打錠し、直径10mmの錠剤を作製し、その後パチュリー精油(13mg/1粒)を添加し含浸させた(本発明タブレット)。
【0024】
比較例1:食物繊維タブレットの製造
パチュリー精油を添加しないこと以外は実施例1と同条件でタブレットを作製した(食物繊維タブレット)。
【0025】
試験例1:排便に与える影響
実施例1及び比較例1で得られた2種類のタブレットをヒトに投与し、排便に与える影響を試験した。26人の被験者(正常者14人、便秘傾向者12人)を2群に分けた(各群において正常者7人、便秘傾向者6人)。まず、1週目(非服用期)はタブレットを投与せずに各被験者に便意回数、排便回数及び排便量を5日目まで記録させ、土曜及び日曜にあたる6日目及び7日目は記録せず、2週目(服用期)から、一方の群にはパチュリー油及びアルギン酸ナトリウム含有タブレット(本発明タブレット)を、別の群にはアルギン酸ナトリウム含有タブレット(食物繊維タブレット)を、就寝前に1日4粒服用させ、便意回数、排便回数及び排便量を8日目から12日目まで記録させた。排便量はゴルフボールの大きさを基準とし、「ゴルフボール○個分」として記録させた。パチュリー油及びアルギン酸ナトリウム含有タブレット(本発明タブレット)の1日投与量あたりのパチュリー油量は0.052g、アルギン酸ナトリウム量は2gであり、アルギン酸ナトリウム含有タブレット(食物繊維タブレット)の1日投与量あたりのアルギン酸ナトリウム量は2gである。なお、アルギン酸ナトリウムの有効投与量は4g/日である。結果を表1に示す。表中、「*」は、非服用期に対する有意差あり(P<0.05)を示す。
【0026】
【表1】

【0027】
アルギン酸ナトリウムにパチュリー油を併用した本発明タブレットでは、便秘傾向者及び群全体において便意回数、排便回数及び排便量が増加し、正常者において有意差がなかった。アルギン酸ナトリウムにパチュリー油を併用しなかった食物繊維タブレットでは、正常者、便秘傾向者及び群全体において、各項目に有意差がなかった。
【0028】
試験例2:お腹のはり
試験例1と同様な投与条件で試験し、2週目から被験者(32人、各群16人(正常者8人、便秘傾向者8人))にお腹のはりの有無を記録させた。結果を表2に示す。
【0029】
【表2】

【0030】
アルギン酸ナトリウムにパチュリー油を併用しなかった食物繊維タブレットではお腹のはりを訴えるヒトが8人(半数)であったのに対し、アルギン酸ナトリウムにパチュリー油を併用した本発明タブレットでは、お腹のはりを訴えたヒトは2人であり、パチュリー油の併用により食物繊維によるお腹のはりを抑制できることが示唆された。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の排便促進用経口組成物は便秘の予防又は治療の分野に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチュリー油及び食物繊維を含有する排便促進用経口組成物。
【請求項2】
パチュリー油含有量が0.01〜30重量%、食物繊維含有量が0.1〜99.99重量%である請求項1に記載の排便促進用経口組成物。
【請求項3】
食物繊維が、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、タラガム、キサンタンガム、グルコマンナン、カラーギナン、アルギン酸またはそれらの塩、ペクチン、コラーゲン、ポリデキストロース、プルラン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロース、リグニン、キチン、キトサン、ヘミセルロース、α−セルロース、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の排便促進用経口組成物。
【請求項4】
食品である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
便秘の予防又は治療剤である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。

【公開番号】特開2006−273824(P2006−273824A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−100138(P2005−100138)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2005年2月1日 日本薬学会年会Webページ(http://nenkai.pharm.or.jp/125/pc/ipdfview.asp?i=200)にて発表
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】