説明

パチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置

【課題】情報表示器に表示された入賞個数とラウンド回数との適切な把握化を図る。
【解決手段】表示制御装置34が主制御装置31から命令された大当たり遊技開始に伴う可変入賞部品12への入賞個数を最小カウント数としての「0」から1ずつ加算表示するように情報表示器16を制御し、表示制御装置34が主制御装置31から命令された大当たり遊技開始に伴う大当たり遊技のラウンド回数を最大ラウンド数から1ずつ減算表示するように情報表示器16を制御し、開閉体13の開閉される大当たり遊技中において、情報表示器16が可変入賞部品12への入賞個数の加算表示とラウンド回数の減算表示とを互いに異なる時期に個別に表示している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者が情報表示器を見た場合に入賞個数とラウンド回数とを適切に把握できるパチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置には、大当たり遊技開始に伴う可変入賞部品への入賞個数と大当たり遊技開始に伴う大当たり遊技のラウンド回数とを情報表示器で表示して遊技者に知らせるものが知られている。しかしながら、入賞個数とラウンド回数との両者が加算表示されるので、遊技者が情報表示器を見た場合に入賞個数とラウンド回数とを適切に把握できないという欠点がある。
【特許文献1】特開2001−87505号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする問題点は、遊技者が入賞個数とラウンド回数とを適切に把握できないという点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係るパチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置は、始動部品と始動球検出器と可変入賞部品と情報表示器および制御装置を備え、制御装置が電力で起動した後、遊技領域に発射された球が始動部品に入り、始動球検出器が始動信号を制御装置に出力し、制御装置が始動信号の入力に伴う抽選を行い、その抽選結果として当たりが選出され、制御装置が可変入賞部品の開閉体の開閉による大当たり遊技を実行する場合、制御装置が可変入賞部品への入賞個数を最小カウント数から加算表示するように情報表示器を制御し、表示制御装置が大当たり遊技のラウンド回数を最大ラウンド数から減算表示するように情報表示器を制御することを最も主要な特徴とする。入賞個数を表示する情報表示器とラウンド回数を表示する情報表示器とが唯一の情報表示器であって、この唯一の情報表示器が入賞個数とラウンド回数とを互いに異なる時期に個別に表示するか、または、制御装置が主制御装置と演出制御装置とに分別構成され、主制御装置から演出制御装置に命令されたラウンド回数の減算表示に対するデータ変換を演出制御装置が行うか、または、制御装置が主制御装置と演出制御装置とに分別構成され、統括制御装置が電断復帰時に主制御装置から送信される機種および図柄の命令により最大ラウンド数を決定してもよい。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係るパチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置は、大当たり遊技開始に伴う可変入賞部品への入賞個数を最小カウント数から加算表示し、大当たり遊技開始に伴う大当たり遊技のラウンド回数を最大ラウンド数から減算表示するので、遊技者が入賞個数とラウンド回数とを適切に把握できるという利点がある。唯一の情報表示器が入賞個数とラウンド回数とを互いに異なる時期に個別に表示すれば、情報表示器の個数が最も少なくなるという利点がある。主制御装置から演出制御装置に命令されたラウンド回数の減算表示に対するデータ変換を演出制御装置が行えば、主制御装置に対するスレーブとしての演出制御装置を別の物に作り変えたり交換したりすることなく、共通に使用できるという利点がある。演出制御装置が電断復帰時に主制御装置から送信される機種および図柄の命令により最大ラウンド数を決定すれば、演出制御装置がバックアップ電源を備えていない簡単な構造でよいという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1乃至図8は、発明を実施するための最良の形態である。図1は、パチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置を示す。図2は、主制御装置31による大当たり遊技処理の流れを示す。図3は、主制御装置31から命令された閉鎖回数と大当たり開始に含まれる最大ラウンド数とにより、統括制御装置32が行うデータ変換を示す。図4は、統括制御装置によるデータ変換処理の流れを示す。図5は、最大ラウンド数が「2」の場合における情報表示器16の表示形態を示す。図6は、最大ラウンド数が「3」の場合における情報表示器16の表示形態を示す。図7は、最大ラウンド数が「15」の場合における情報表示器16の表示形態を示す。図8は、電断復帰時のデータ変換を示す。本明細書において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図1の状態に遊技機枠1を置いて図1の紙面の表側から見た場合に特定される方向である。
【0007】
図1を参照し、パチンコ遊技機について説明する。先ず、特徴部分について説明し、次に、全体部分について説明する。特徴部分について、パチンコ遊技機の電源スイッチ25が投入され、制御装置が起動した後、遊技領域8に発射されたパチンコ球と呼ばれる球が始動部品11に入り、始動球検出器22が始動信号を主制御装置31に出力すると、主制御装置31が抽選を行う。抽選後において、確定表示器14が変動表示中かまたは可変入賞部品12が大当たり遊技中である場合、主制御装置31では、始動信号の入力と抽選結果とを保留メモリとしてRAMに記憶した後、次の始動信号の入力を待つ。抽選後において、確定表示器14も変動表示中でなくかつ可変入賞部品12も大当たり遊技中でない場合、主制御装置31では、抽選結果に応じ、当たり処理または外れ処理を実行した後、次の始動信号の入力を待つ。主制御装置31による当たり処理の結果、確定表示器14が変動表示後に抽選結果の当たりを遊技者に知らせるための確定表示を停止表示し、その後、可変入賞部品12の開閉体13が開閉する大当たり遊技が行われる。主制御装置31による外れ処理の結果、確定表示器14が変動表示後に抽選結果の外れを遊技者に知らせるための確定表示を停止表示し、その後、上記大当たり遊技が行われない。
【0008】
前記のように確定表示器14も変動表示中でなくかつ可変入賞部品12も大当たり遊技中でない場合において、主制御装置31が確定表示器14を変動表示させるとともに変動演出開始を統括制御装置32に命令する。これによって、統括制御装置32が図柄制御装置33と表示制御装置34および図外の音制御装置に変動演出を命令し、図柄表示器15と図外の表示灯および図外のスピーカが変動演出を表現する。
【0009】
その後の当たり処理では、確定表示器14の確定表示後、主制御装置31が可変入賞部品12における開閉体13の開閉による大当たり遊技を実行し、主制御装置31が大当たり開始を統括制御装置32に命令する。大当たり遊技は、開閉体13の1回の開放からの経過時間が主制御装置31のROMに設定された1ラウンド規定時間に到達するか、または、開閉体13の1回の開放中における可変入賞部品12への球の入賞個数が主制御装置31のROMに設定された入賞規定個数に到達するかのいずれか1つが成立したら、開閉体13が閉鎖されて大当たり遊技の1ラウンドを終了し、その後、開閉体13が再び開放されるというように、大当たり遊技が最大ラウンド数まで繰り返される遊技形態である。
【0010】
最大ラウンド数は、パチンコ遊技機の種類によって、例えば、「2」または「3」または「15」のうちの単数または複数の数値が主制御装置31のROMに設定される。入賞規定個数は、パチンコ遊技機の種類によって、例えば、「9」または「10」などの1つの数値が主制御装置31のROMに設定される。最良の形態の場合、最大ラウンド数として「2」および「15」が設定され、入賞規定個数として「9」が設定されているものとする。そして、抽選結果として選出された当たりの1つの種類によって、最大ラウンド数として「2」が選出され、抽選結果として選出された当たりの別の1つの種類によって、最大ラウンド数として「15」が選出されるものとする。
【0011】
とりわけ、表示制御装置34が主制御装置31から命令された大当たり遊技開始に伴う可変入賞部品12への入賞個数を最小カウント数としての「0」から1ずつ加算表示するように情報表示器16を制御し、表示制御装置34が主制御装置31から命令された大当たり遊技開始に伴う大当たり遊技のラウンド回数を最大ラウンド数「2」または「15」から1ずつ減算表示するように情報表示器16を制御するので、遊技者が情報表示器16を見た場合に入賞個数とラウンド回数とを適切に把握できるという利点がある。
【0012】
また、入賞個数を表示する情報表示器16とラウンド回数を表示する情報表示器16とが唯一の情報表示器16として構成され、この唯一の情報表示器16が入賞個数とラウンド回数とを互いに異なる時期に個別に表示するので、情報表示器16の個数が最も少なくなるという利点がある。
【0013】
また、主制御装置31から統括制御装置32に命令されたラウンド回数の減算表示に対するデータ変換を、統括制御装置32が行うので、パチンコ遊技機の種類によって、大当たり遊技の最大ラウンド数が異なる場合であっても、統括制御装置32、図柄制御装置33、表示制御装置34、音制御装置など、主制御装置31に対するスレーブとしての複数の演出制御装置を別の物に作り変えたり交換したりすることなく、共通に使用できるという利点がある。
【0014】
全体部分について、パチンコ遊技機の遊技機枠1は、遊技機設置構造体に設置される。遊技機設置構造体は、遊技店のパチンコ遊技機を設置する島とも呼ばれる設備である。遊技機枠1の前部には、窓2と前面パネル3と球受皿4および球発射操作機構5が設けられる。窓2は、前後方向への貫通孔として形成される。前面パネル3は、窓2を後から閉鎖するガラスのような無色の光透過性の有る材料から構成される。球受皿4は、パチンコ球と呼ばれる球を入れる容器として設けられる。球発射操作機構5は、遊技者の操作量に応じた出力を図外の発射制御装置に出力する可変抵抗器などの電気部品を有する機構である。遊技機枠1の内部は、球発射機構6および遊技盤7が設けられる。球発射機構6は、発射制御装置からの制御によって球発射操作機構5の操作量に応じた発射力で駆動する機構である。
【0015】
遊技盤7が遊技機枠1に交換可能に格納された場合、遊技領域8、ガイドレール9、アウト口10、始動部品11、可変入賞部品12、開閉体13、確定表示器14、図柄表示器15、情報表示器16、図外の一般入賞部品が、遊技機枠1の前から窓2および前面パネル3を通して視認可能になる。遊技領域8は、球発射機構6から発射された球の飛び交う領域として、前面パネル3と遊技盤7の前面との間におけるガイドレール9で囲まれた部分として形成される。ガイドレール9は、遊技機枠1または遊技盤7に設けられる。アウト口10は、遊技領域8の最下部に到達した球を遊技盤7の後に排出する部分として遊技盤7に設けられる。可変入賞部品12は、開閉体13を開閉駆動源17で開閉する構造である。開閉体13が開放した場合、球が遊技領域8から可変入賞部品12に入り、開閉体13が閉鎖した場合、球が遊技領域8から可変入賞部品12に入らない。確定表示器14は、変動表示後の停止表示によって、始動部品11への球の入りに伴う抽選結果の確定したことを遊技者に知らせるための確定表示を行うものである。
【0016】
図柄表示器15は、モータ駆動図柄表示器により構成され、遊技演出を表現する図柄表示が遊技機枠1の前から見えるように、遊技機枠1または遊技盤7に設けられる。モータ駆動図柄表示器は、図柄表示体を図柄モータ18で回転する構造である。図柄表示体は、ドラムまたはリールまたは球体または半球体として構成される。図柄表示体には、複数の図柄が図柄表示体の外側から見えるように設けられる。各図柄は、個々異なる形状であって、個々異なる形状が不変である。図柄表示体の個数は、3個でもよいが、2個以上であればよい。複数の図柄表示体が、別々の図柄モータ18で個別に回転される。図柄モータ18は、ステップモータにより構成される。図柄表示体が図柄モータ18で回転された状態において、遊技者が遊技機枠1の正面から図柄表示器15を見ると、複数の図柄が上から下にまたは下から上にまたは左から右にまたは右から左に変動するように見える。つまり、図柄表示器15では、図柄表示体が図柄モータ18で回転すると、複数の図柄が変動表示される。図柄モータ18の動力を図柄表示体に伝達する回転機構19には、被検出部20が設けられる。図柄表示器15の固定部には原点位置検出器21が設けられる。原点位置検出器21は、被検出部20を検出するごとに、原点位置信号を図柄制御装置33に出力する。
【0017】
情報表示器16は、大当たり遊技のラウンド回数および開閉体13の1回の開放中における可変入賞部品12への球の入賞個数を数値表示するものであって、数値表示が遊技機枠1の前から見えるように、遊技機枠1または遊技盤7に設けられ、例えば、7セグメント表示器、ドットマトリックス表示器、デジタル表示器、液晶表示器など、電気的に数値の表示形態の変えられる画像を表示画面に表示する構造になっている。
【0018】
遊技盤7または始動部品11には、始動球検出器22が設けられる。始動球検出器22は、始動部品11に入った球を検出して電気的な始動信号を主制御装置31に出力する。遊技盤7または可変入賞部品12には、入賞球検出器23が設けられる。入賞球検出器23は、可変入賞部品12に入った球を検出して電気的な可変入賞信号を主制御装置31に出力する。
【0019】
遊技機枠1の内部には、電源装置24が設けられる。電源装置24には、電源スイッチ25および初期化スイッチ26が設けられる。電源装置24が遊技機設置構造体に設けられる島電源装置に接続された状態において、電源スイッチ25が遊技店の店員によって投入されると、電源装置24が島電源装置から供給される24ボルトの交流電源をパチンコ機に使用する例えば5ボルト、12ボルト、24ボルトなどの電圧の直流電源に変換し、この変換した直流電源と変換しない24ボルトの交流電源とを電源装置24が主制御装置31、統括制御装置32、図柄制御装置33、表示制御装置34、図外の音制御装置、図外の発射制御装置、図外の払出制御装置に配電する。電源スイッチ25の投入後、初期化スイッチ26が遊技店の店員によって投入されると、電源装置24が主制御装置31や払出制御装置に出力し、主制御装置31が主制御装置31のRAMにバックアップ電源で保持されていたデータを消去(ラムクリア)し、払出制御装置が払出制御装置のRAMにバックアップ電源で保持されていたデータを消去(ラムクリア)する。
【0020】
停電などに関係無く電源スイッチ25の投入によって電源装置24から制御装置への電力供給が行われた場合と、停電などの復旧によって電源装置24から制御装置への電力供給が再開(電断復帰)した場合とを、主制御装置31や払出制御装置は次のように判定する。電源装置24から主制御装置31や払出制御装置への電力供給から規定時間までに、初期化スイッチ26からの初期化信号が主制御装置31や払出制御装置に入力された場合、主制御装置31や払出制御装置は停電などに関係無く電源スイッチ25の投入によって電源装置24から制御装置への電力供給が行われたものと判定する。電源装置24から主制御装置31や払出制御装置への電力供給から規定時間までに、初期化スイッチ26からの初期化信号が主制御装置31や払出制御装置に入力されない場合、主制御装置31や払出制御装置は電断復帰したものと判定する。
【0021】
主制御装置31、統括制御装置32、図柄制御装置33、表示制御装置34、音制御装置、発射制御装置、払出制御装置は、別々に構成され、パチンコ遊技機の制御装置を構成する。主制御装置31、統括制御装置32、図柄制御装置33、表示制御装置34、音制御装置は、遊技盤7の後部に設けられる。発射制御装置、払出制御装置は、遊技機枠1の内部に設けられる。主制御装置31のROMには、プログラム、機種情報、図柄情報、抽選知識、確定情報、ラウンド回数情報、最大ラウンド情報などが格納されている。プログラムは、主制御装置31のCPUを制御するデータである。機種情報は、主制御装置31の搭載されたパチンコ遊技機の機種を示すデータである。図柄情報は、確定表示器16で確定表示させる図柄を示すデータである。抽選知識は、乱数の数値と抽選結果との関係を規定したテーブルとして構成されたデータベースである。抽選結果には、外れ、当たりがある。確定情報は、抽選処理で選出された抽選結果を示すデータである。ラウンド回数情報は、大当たり遊技のラウンド回数を示すデータである。最大ラウンド情報は、大当たり遊技の繰り返される最大ラウンド数を示すデータであって、或る1つの種類のパチンコ遊技機の主制御装置31のROMには、当該パチンコ遊技機の種類によって決められた1つまたは複数の最大ラウンド情報がROMに格納される。
【0022】
電源スイッチ25が投入され、制御装置が電力の供給で起動すると、主制御装置31のCPUが乱数カウンタのカウント動作を開始する。電源スイッチ25が投入された場合、開閉体13は閉じている。そして、遊技者が球受皿4にパチンコ球と呼ばれる球を入れて球発射操作機構5を操作すると、球発射操作機構5が操作量に相当する可変抵抗値を発射制御装置に出力し、発射制御装置が入力された可変抵抗値に応じた発射力で球発射機構6を駆動し、球発射機構6が球受皿4から遊技機枠1の内部に取り込まれた球を1個ずつ遊技領域8に向けて発射する。
【0023】
遊技領域8に到達した球は、遊技領域8を流下する過程において、始動部品11や可変入賞部品12および一般入賞部品などの遊技部品に衝突して、流れる方向を変えながら、始動部品11または一般入賞部品に入る。始動部品11または一般入賞部品のいずれにも入らないで、遊技領域8の最下部に到達した球は、アウト口10から遊技盤7の後に排出される。遊技領域8を流下する球が一般入賞部品に入った場合、一般入賞部品に対応する入賞球検出器が一般入賞部品に入った球を検出して電気的な一般入賞信号を主制御装置31に出力し、主制御装置31がROMから抽出した一般入賞信号に対応する賞球払出個数および賞球払出に関する遊技情報を払出制御装置に出力し、払出制御装置が入力された賞球払出個数の賞球を払い出すように図外の球払出機構を制御し、球払出機構が賞球としての球を遊技者に払い出すべく球受皿4に払い出す。
【0024】
遊技領域8を流下する球が始動部品11に入った場合、始動球検出器22が始動信号を主制御装置31に出力し、主制御装置31のCPUが抽選処理と演出処理および確定処理を実行する。抽選処理は、内部抽選と呼ばれ、CPUが始動信号の入力されたタイミングに基づいて乱数カウンタの数値を乱数の数値として取得し、取得した乱数の数値をROMに格納された抽選知識に照合し、抽選知識から照合した乱数の数値に対応する抽選結果を抽出してRAMに記憶するとともに統括制御装置32に出力する。抽選結果としては、外れ、当たりのいずれか1つが選出される。乱数カウンタは、最小数値から数値を1ずつカウントアップし、カウントアップした数値が最大数値に到達した後に最小数値に戻る、巡回形である。乱数カウンタの最小数値は、抽選知識における乱数として設定された最小数値と同じ数値である。乱数カウンタの最大数値は、抽選知識における乱数として設定された最大数値と同じ数値である。図1において、結合子Aどうしは互いに接続され、結合子Bどうしは互いに接続される。
【0025】
図2を参照し、主制御装置31による当たり処理について説明する。この処理の説明において、可変入賞部品12、開閉体13、確定表示器14、開閉駆動源17、始動球検出器22、主制御装置31、統括制御装置32、表示制御装置34については、図1を参照。図2では、主制御装置31が確定表示器14を制御し、確定表示器14が変動表示に置換した確定表示を停止表示した後、ステップ101の処理が始まる。ステップ101では、主制御装置31が、大当たり開始を統括制御装置32に命令し、ステップ102に進む。主制御装置31から統括制御装置32に出力される大当たり開始の命令には、選出された当たりの種類に応じた最大ラウンド数が「2」または「15」を指定するデータが含まれる。ステップ102では、主制御装置31が、開放回数を統括制御装置32に命令し、かつ、開閉体13を開放するように開閉駆動源17を制御し、かつ、開閉体13の1回の開放からの経過時間をカウントアップし、ステップ103に進む。ステップ103では、主制御装置31が可変入賞であるかを判定する。入賞球検出器23から可変入賞信号が主制御装置31に入力された場合、ステップ103がYESになり、ステップ104に進む。
【0026】
ステップ104では、入賞球検出器23から可変入賞信号が主制御装置31に入力されるごとに、主制御装置31が、開閉体13の1回の開放中における可変入賞部品12への球の入賞個数を1ずつカウントアップして主制御装置31のRAMに記憶し、かつ、カウントアップされた入賞個数を統括制御装置32に命令し、ステップ105に進む。ステップ105では、主制御装置31が大当たり遊技の1ラウンド終了であるかを判定する。つまり、ステップ102でカウントアップされた開閉体13の1回の開放からの経過時間が1ラウンド規定時間に到達していないか、または、ステップ104でカウントアップされた開閉体13の1回の開放中における可変入賞部品12への球の入賞個数が入賞規定個数に到達していない場合、可変入賞部品12による大当たり遊技の1ラウンドが終了していないので、ステップ105がNOになり、ステップ103にジャンプする。逆に、ステップ102でカウントアップされた開閉体13の1回の開放からの経過時間が1ラウンド規定時間に到達したか、または、ステップ104でカウントアップされた開閉体13の1回の開放中における可変入賞部品12への球の入賞個数が入賞規定個数に到達した場合、可変入賞部品12による大当たり遊技の1ラウンドが終了するので、ステップ105がYESになり、ステップ106に進む。
【0027】
ステップ106では、主制御装置31が、開閉体13を閉鎖するように開閉駆動源17を制御し、かつ、ラウンド回数を1カウントアップして主制御装置31のRAMに格納し、カウントアップされたラウンド回数に相当する閉鎖回数を統括制御装置32に命令し、ステップ107に進む。ステップ107では、主制御装置31は1カウントアップしてRAMに格納されたラウンド回数が最大ラウンド数に到達しているかを判定する。ラウンド回数が最大ラウンド数に到達していなければ、ステップ107がNOになり、ステップ102にジャンプする。逆に、ラウンド回数が最大ラウンド数に到達した場合、ステップ107がYESになり、ステップ108に進む。ステップ108では、主制御装置31が、RAMに格納された大当たり開始、開放回数、入賞個数、閉鎖回数、大当たり終了などの処理データを「0」にリセットし、かつ、大当たり終了を統括制御装置32に命令し、主制御装置31のCPUによる1サイクルの処理を終了する。
【0028】
要するに、図2の主制御処理における当たり処理では、主制御装置31が、大当たり開始、開放回数、入賞個数、閉鎖回数、大当たり終了などの命令を統括制御装置32に出力する。そして、統括制御装置32は、大当たり開始、開放回数、入賞個数、大当たり終了の命令をデータ変換することなく表示制御装置34に出力するのに対し、閉鎖回数の命令をデータ変換して表示制御装置34に出力する。
【0029】
図3を参照し、主制御装置31から命令された閉鎖回数と大当たり開始に含まれる最大ラウンド数とにより、統括制御装置32が行うデータ変換について説明する。このデータ変換の説明において、情報表示器16、主制御装置31、統括制御装置32、表示制御装置34については、図1を参照。図3のa図は、最大ラウンド数が「2」の場合を示す。図3のa図では、主制御装置31から閉鎖1回目を示すコマンド「A」を受けた統括制御装置32は、コマンド「A」をそのまま表示制御装置34に命令し、表示制御装置34が「01」を表示するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数があと1回であることを示す「01」を情報表示器16が表示する。主制御装置31から閉鎖2回目なる最大ラウンド数であることを示すコマンド「B」を受けた統括制御装置32は、コマンド「B」をコマンド「Q」に変換し、このコマンド「Q」を表示制御装置34に命令し、表示制御装置34は残ラウンド数が零であることを示すように「消灯」するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数が零であることを示すように情報表示器16が何も表示しない消灯の状態になる。
【0030】
図3のb図は、最大ラウンド数が「3」の場合を示す。図3のb図では、主制御装置31から閉鎖1回目を示すコマンド「A」を受けた統括制御装置32は、コマンド「A」を閉鎖2回目なるコマンド「B」に変換し、このコマンド「B」を表示制御装置34に命令し、表示制御装置34が「02」を表示するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数があと2回であることを示す「02」を情報表示器16が表示する。主制御装置31から閉鎖2回目なるコマンド「B」を受けた統括制御装置32は、コマンド「B」を閉鎖1回目なるコマンド「A」に変換し、このコマンド「A」を表示制御装置34に命令し、表示制御装置34が「01」を表示するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数が1回であることを示す「01」を情報表示器16が表示する。主制御装置31から閉鎖3回目なる最大ラウンド数であることを示すコマンド「C」を受けた統括制御装置32は、コマンド「C」を残ラウンド数が零であることを示すコマンド「Q」に変換し、このコマンド「Q」を表示制御装置34に命令し、表示制御装置34は残ラウンド数が零であることを示すように「消灯」するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数が零であることを示すように情報表示器16が何も表示しない消灯の状態になる。
【0031】
図3のc図は、最大ラウンド数が「15」の場合を示す。図3のc図では、主制御装置31から閉鎖1回目を示すコマンド「A」を受けた統括制御装置32は、コマンド「A」を閉鎖14回目なるコマンド「N」に変換し、このコマンド「N」を表示制御装置34に命令し、表示制御装置34が「14」を表示するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数があと14回であることを示す「14」を情報表示器16が表示する。主制御装置31から閉鎖2回目なるコマンド「B」を受けた統括制御装置32は、コマンド「B」を閉鎖13回目なるコマンド「M」に変換し、このコマンド「M」を表示制御装置34に命令し、表示制御装置34が「13」を表示するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数が13回であることを示す「13」を情報表示器16が表示する。主制御装置31から閉鎖3回目であることを示すコマンド「C」を受けた統括制御装置32は、コマンド「C」を閉鎖12回目なるコマンド「L」に変換し、このコマンド「L」を表示制御装置34に命令し、表示制御装置34は残ラウンド数が12回であることを示すように「12」を表示するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数が12回であることを示す「12」を情報表示器16が表示する。
【0032】
つまり、統括制御装置32が、主制御装置31から閉鎖1回目から閉鎖14回までを示すコマンド「A」から「N」までを受けた場合、コマンド「A」をコマンド「N」に変換し、コマンド「B」をコマンド「M」に変換し、コマンド「C」をコマンド「L」に変換し、コマンド「D」をコマンド「K」に変換し、コマンド「E」をコマンド「J」に変換し、コマンド「F」をコマンド「I」に変換し、コマンド「G」をコマンド「H」に変換し、コマンド「H」をコマンド「G」に変換し、コマンド「I」をコマンド「F」に変換し、コマンド「J」をコマンド「E」に変換し、コマンド「K」をコマンド「D」に変換し、コマンド「L」をコマンド「C」に変換し、コマンド「M」をコマンド「B」に変換し、コマンド「N」をコマンド「A」に変換する。これによって、情報表示器16が閉鎖回数を「14」から「01」まで1ずつ減算表示する。そして、主制御装置31から閉鎖15回目なる最大ラウンド数であることを示すコマンド「O」を受けた統括制御装置32は、コマンド「O」をコマンド「Q」に変換し、このコマンド「Q」を表示制御装置34に命令し、表示制御装置34は残ラウンド数が零であることを示すように「消灯」するように情報表示器16を制御し、残ラウンド数が零であることを示すように情報表示器16が何も表示しない消灯の状態になる。
【0033】
図4を参照し、統括制御装置32によるデータ変換の処理について説明する。この処理の説明において、情報表示器16、主制御装置31、統括制御装置32、表示制御装置34については、図1を参照。図4では、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数の命令を受信すると、ステップ201の処理が始まる。ステップ201では、統括制御装置32は、主制御装置31から入力された閉鎖回数が最大ラウンド数であるかを判定する。主制御装置31から入力された閉鎖回数が最大ラウンド数である場合、ステップ201がYESになり、ステップ202に進む。主制御装置31から入力された閉鎖回数が最大ラウンド数でない場合、ステップ201がNOになり、ステップ203に進む。ステップ202では、統括制御装置32が主制御装置31から命令された閉鎖回数を残ラウンド数が零であることを示すコマンドにデータ変換し、このデータ変換されたコマンドを統括制御装置32が表示制御装置34に命令し、これによって、残ラウンド数が零であることを示すように情報表示器16が何も表示しない消灯の状態になる。ステップ203では、統括制御装置32が主制御装置31から命令された閉鎖回数を残ラウンド数を示すコマンドにデータ変換し、このデータ変換されたコマンドを統括制御装置32が表示制御装置34に命令し、これによって、情報表示器16が残ラウンド数を示す「数値」を1ずつ減算表示する状態になる。
【0034】
図5を参照し、最大ラウンド数が「2」の場合における情報表示器16の表示について説明する。この表示の説明において、可変入賞部品12、開閉体13、情報表示器16、主制御装置31、統括制御装置32、表示制御装置34については、図1を参照。図5のステップ301において、最大ラウンド数=2を含む大当たりが主制御装置31から統括制御装置32に命令されると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した最大ラウンド数=2を含む大当たりをデータ変換することなく表示制御装置34に命令し、情報表示器16が最大ラウンド数を示す「02」を表示する。ステップ302において、1ラウンド目では、開閉体13が1回目に開放した場合、情報表示器16が入賞個数を示す「0」を表示する。そして、球が可変入賞部品12に入賞するごとに、情報表示器16が入賞個数を示す「1」から最大「9」までを加算表示する。その後、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数1回目の命令を受けると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した閉鎖回数1回目をデータ変換することなく表示制御装置34に命令し、情報表示器16が残ラウンド数を示す「01」を表示する。ステップ303において、2ラウンドなる最大ラウンド数に相当する最終ラウンド目では、開閉体13が2回目に開放した場合、情報表示器16が入賞個数を示す「0」を表示する。その後、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数2回目の命令を受けると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した閉鎖回数2回目をデータ変換して表示制御装置34に命令し、情報表示器16が残ラウンド数のないことを示すように何も表示しない消灯の状態になる。
【0035】
図6を参照し、最大ラウンド数が「3」の場合における情報表示器16の表示について説明する。この表示の説明において、可変入賞部品12、開閉体13、情報表示器16、主制御装置31、統括制御装置32、表示制御装置34については、図1を参照。図6のステップ401において、最大ラウンド数=3を含む大当たりが主制御装置31から統括制御装置32に命令されると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した最大ラウンド数=3を含む大当たりをデータ変換することなく表示制御装置34に命令し、情報表示器16が最大ラウンド数を示す「03」を表示する。ステップ402において、1ラウンド目では、開閉体13が1回目に開放した場合、情報表示器16が入賞個数を示す「0」を表示する。そして、球が可変入賞部品12に入賞するごとに、情報表示器16が入賞個数を示す「1」から最大「9」までを加算表示する。その後、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数1回目の命令を受けると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した閉鎖回数1回目をデータ変換して表示制御装置34に命令し、情報表示器16が残ラウンド数を示す「02」を表示する。
【0036】
ステップ403において、2ラウンド目では、開閉体13が2回目に開放した場合、情報表示器16が入賞個数を示す「0」を表示する。そして、球が可変入賞部品12に入賞するごとに、情報表示器16が入賞個数を示す「1」から最大「9」までを加算表示する。その後、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数2回目の命令を受けると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した閉鎖回数2回目をデータ変換して表示制御装置34に命令し、情報表示器16が残ラウンド数を示す「01」を表示する。ステップ404において、3ラウンドなる最大ラウンド数に相当する最終ラウンド目では、開閉体13が3回目に開放した場合、情報表示器16が入賞個数を示す「0」を表示する。そして、球が可変入賞部品12に入賞するごとに、情報表示器16が入賞個数を示す「1」から最大「9」までを加算表示する。その後、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数3回目の命令を受けると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した閉鎖回数3回目をデータ変換して表示制御装置34に命令し、情報表示器16が残ラウンド数のないことを示すように何も表示しない消灯の状態になる。
【0037】
図7を参照し、最大ラウンド数が「15」の場合における情報表示器16の表示について説明する。この表示の説明において、可変入賞部品12、開閉体13、情報表示器16、主制御装置31、統括制御装置32、表示制御装置34については、図1を参照。図7のステップ501において、最大ラウンド数=15を含む大当たりが主制御装置31から統括制御装置32に命令されると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した最大ラウンド数=15を含む大当たりをデータ変換することなく表示制御装置34に命令し、情報表示器16が最大ラウンド数を示す「15」を表示する。ステップ502において、1ラウンド目では、開閉体13が1回目に開放した場合、情報表示器16が入賞個数を示す「0」を表示する。そして、球が可変入賞部品12に入賞するごとに、情報表示器16が入賞個数を示す「1」から最大「9」までを加算表示する。その後、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数1回目の命令を受けると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した閉鎖回数1回目をデータ変換して表示制御装置34に命令し、情報表示器16が残ラウンド数を示す「14」を表示する。
【0038】
ステップ503において、2ラウンド目では、開閉体13が2回目に開放した場合、情報表示器16が入賞個数を示す「0」を表示する。そして、球が可変入賞部品12に入賞するごとに、情報表示器16が入賞個数を示す「1」から最大「9」までを加算表示する。その後、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数2回目の命令を受けると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した閉鎖回数2回目をデータ変換して表示制御装置34に命令し、情報表示器16が残ラウンド数を示す「13」を表示する。このように、1ラウンド目から14ラウンド目までは、ラウンドが切り替わる場合において、開閉体13が開くよりも前の時期に、情報表示器16がラウンド回数を最大ラウンド数から1ラウンドずつ減算表示する。そして、ステップ404において、15ラウンドなる最大ラウンド数に相当する最終ラウンド目では、開閉体13が15回目に開放した場合、情報表示器16が入賞個数を示す「0」を表示する。そして、球が可変入賞部品12に入賞するごとに、情報表示器16が入賞個数を示す「1」から最大「9」までを加算表示する。その後、統括制御装置32が主制御装置31から閉鎖回数15回目の命令を受けると、統括制御装置32が主制御装置31から受信した閉鎖回数15回目をデータ変換して表示制御装置34に命令し、情報表示器16が残ラウンド数のないことを示すように何も表示しない消灯の状態になる。
【0039】
図5のステップ302;303、図6のステップ402乃至404、図7のステップ502乃至504において、開閉体13の1回の開閉中において、可変入賞部品12に入賞した球が9個未満の場合、情報表示器16は、当該9個未満に該当する入賞個数表示の後、残ラウンド数表示に移行する。例えば、開閉体13の1回の開閉中において、可変入賞部品12に球が1個も入賞しない場合、情報表示器16は、「0」入賞個数表示から残ラウンド数表示に移行する。また、開閉体13の1回の開閉中において、可変入賞部品12に1乃至8個の球が入賞した場合、情報表示器16は、「0」乃至「8」入賞個数表示から残ラウンド数表示に移行する。
【0040】
パチンコ遊技機では、主制御装置31および払出制御装置にはバックアップ電源を設けてあるが、コストダウンのために、統括制御装置32、図柄制御装置33、表示制御装置34、音制御装置などの演出制御装置にはバックアップ電源を設けていない。よって、大当たり遊技中において、停電などによって制御装置への電力供給が遮断(電断)後、当該停電などの復旧によって制御装置への電力供給が再開(電断復帰)した場合、統括制御装置32が電断よりも前の時期に主制御装置31から受信した大当たり開始の命令から取得した最大ラウンド数のデータが失われている。このため、最良の形態では、統括制御装置32が、電断復帰時に主制御装置31から送信される機種および図柄の命令により最大ラウンド数を決定し、電断復帰時に情報表示器16が残ラウンド数を表示可能になっている。この点について、図8を参照して説明する。図8において、主制御装置31、統括制御装置32については、図1を参照。
【0041】
図8のa図は、主制御装置31から統括制御装置32に出力されるパチンコ遊技機の機種を示す。図8のa図において、機種を示す命令「8100」には、最大ラウンド数A=3Rと最大ラウンド数B=15Rとが含まれる。機種を示す命令「8101」には、最大ラウンド数A=2Rと最大ラウンド数B=15Rとが含まれる。図8のb図において、図柄を示す命令「B100」は、2Rまたは3R当たりを意味する。図柄を示す命令「B101」は、15R当たりを意味する。図8のc図において、機種命令「8100」と図柄命令「B100」から最大ラウンド数=3Rが取得される。機種命令「8100」と図柄命令「B101」から最大ラウンド数=15Rが取得される。機種命令「8101」と図柄命令「B100」から最大ラウンド数=2Rが取得される。機種命令「8101」と図柄命令「B101」から最大ラウンド数=15Rが取得される。
【0042】
要するに、図8に示すように、統括制御装置32なる演出制御装置が電断復帰時に主制御装置31から送信される機種および図柄の命令により最大ラウンド数を決定すれば、演出制御装置がバックアップ電源を備えていない簡単な構造でよいという利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0043】
図1において、発射制御装置と払出制御装置とが1つの容器からなる発射払出制御装置として構成されたり、統括制御装置32が除去されたり、図柄制御装置33と表示制御装置34および音制御装置が1つの容器からなる制御装置として構成されたり、図柄制御装置33と表示制御装置34および音制御装置のいずれか2つが1つの容器からなる制御装置として構成されたりしてもよい。統括制御装置32が除去された場合、主制御装置31が遊技情報を図柄制御装置33と表示制御装置34および音制御装置に個別に出力する。
【0044】
大当たり遊技の最大ラウンド数は、1つの数値または異なる3個以上の数値が主制御装置31のROMに設定された場合でも適用できる。
【0045】
図柄制御装置33のコンピュータのデータ量は増加するものの、図柄表示器15を液晶表示器などの電気的に数値の表示形態を変えられる画像を表示画面に表示する構造の画像表示器で構成してもよい。図柄表示器15を画像表示器により構成した場合、情報表示器16を図柄表示器15の一部として構成し、情報表示器16による情報表示を図柄表示器15の表示画面の一部で表示してもよい。乱数カウンタは、ソフトカウンタでも、ハードカウンタでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】パチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置の模式図(最良の形態)。
【図2】主制御処理による大当たり遊技のフローチャート(最良の形態)。
【図3】統括制御装置のデータ変換の図表(最良の形態)。
【図4】統括制御装置によるデータ変換のフローチャート(最良の形態)。
【図5】情報表示器の表示形態の図表(最良の形態)。
【図6】情報表示器の表示形態の図表(最良の形態)。
【図7】情報表示器の表示形態の図表(最良の形態)。
【図8】電断復帰時のデータ変換の図表(最良の形態)。
【符号の説明】
【0047】
1は遊技機枠、2は窓、3は前面パネル、4は球受皿、5は球発射操作機構、6は球発射機構、7は遊技盤、8は遊技領域、9はガイドレール、10はアウト口、11は始動部品、12は可変入賞部品、13は開閉体、14は確定表示器、15は図柄表示器、16は情報表示器、17は開閉駆動源、18は図柄モータ、19は回転機構、20は被検出部、21は原点位置検出器、22は始動球検出器、23は入賞球検出器、24は電源装置、25は電源スイッチ、26は初期化スイッチ、27乃至30は欠番、31は主制御装置、32は統括制御装置(演出制御装置)、33は図柄制御装置(演出制御装置)、34は表示制御装置(演出制御装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動部品と始動球検出器と可変入賞部品と情報表示器および制御装置を備え、制御装置が電力で起動した後、遊技領域に発射された球が始動部品に入り、始動球検出器が始動信号を制御装置に出力し、制御装置が始動信号の入力に伴う抽選を行い、その抽選結果として当たりが選出され、制御装置が可変入賞部品の開閉体の開閉による大当たり遊技を実行する場合、制御装置が可変入賞部品への入賞個数を最小カウント数から加算表示するように情報表示器を制御し、表示制御装置が大当たり遊技のラウンド回数を最大ラウンド数から減算表示するように情報表示器を制御することを特徴とするパチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の入賞個数を表示する情報表示器とラウンド回数を表示する情報表示器とが同じ情報表示器であって、この同じ情報表示器が入賞個数とラウンド回数とを互いに異なる時期に個別に表示することを特徴とするパチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置。
【請求項3】
請求項1記載の制御装置が主制御装置と演出制御装置とに分別構成され、主制御装置から演出制御装置に命令されたラウンド回数の減算表示に対するデータ変換を演出制御装置が行うことを特徴とするパチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置。
【請求項4】
請求項1記載の制御装置が主制御装置と演出制御装置とに分別構成され、演出制御装置が電断復帰時に主制御装置から送信される機種および図柄の命令により最大ラウンド数を決定することを特徴とするパチンコ遊技機の大当たり遊技情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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