パラレルリンクロボットの動作方法
【課題】パラレルリンクロボットの駆動モータには、常に過大な負荷が繰返しかかることが多い。更に高速な動作や、過大な負荷をかける必要があるときには、一般には、より大型で高出力なモータを採用するか、減速機等をもちいて、トルクを増大する方法を採択することになる。しかしながら前記従来の技術では、パラレルリンクロボット自体の構成が、高出力化、大型化するために、コストアップを伴うという課題がある。
【解決手段】本発明のパラレルリンクロボット21は、移動開始点と移動終了点座標情報から、適切な移動姿勢を演算する機能を有し、移動開始前もしくは、移動中に、駆動負荷が軽減する姿勢をとり、移動を行うことを可能とする。
【解決手段】本発明のパラレルリンクロボット21は、移動開始点と移動終了点座標情報から、適切な移動姿勢を演算する機能を有し、移動開始前もしくは、移動中に、駆動負荷が軽減する姿勢をとり、移動を行うことを可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業用途を主とするロボットの制御に関するものである。中でも、ロボットを固定する固定プレートと、エンドエフェクタなどの作用部材が取り付けられる可動プレートとの間を、複数のアームで連結した構造を持つパラレルリンクロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パラレルリンクロボットは、ロボットを固定する固定プレート、エンドエフェクタなどの作用部材が取り付けられる可動プレート、これらの間を連結するアーム及びロッドで構成される。アームは、固定プレートに対して、固有の1軸周りに固有の面内を旋回するよう取り付けられている。ロッドの両端は、ボールジョイントなど空間内を自由旋回する軸受で結合されており、各々のアーム、ロッドは、可動プレートで結合・拘束されながら、空間内で位置・姿勢を変えることができる。アーム回転位置をモータなどの駆動源で制御することによって、可動プレートの位置や姿勢を制御することができる。
【0003】
パラレルリンクロボットとして、6軸のモータを独立制御することによって、可動プレート面を6自由度制御する方式などが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
図9は、特許文献1の従来のパラレルリンクロボットの概略図である。図9に示すように、パラレルリンクロボット1は、可動プレート3およびエンドエフェクタ8が空間内で位置及び姿勢を自由に定義できるために、6つの自由度(可動軸)を有している。この例では、アーム4、ロッド7およびモータ5を、6組用い、それらの回転位置を独立に制御することによって、可動プレート3の位置及び姿勢を自在に設定する構造である。
【0005】
図9に示すように、可動プレート3が水平保持されており、その中心位置が、固定プレート2中心の真下にあるような場合、6台のモータ5には、ほぼ均等なトルクが必要となる。しかし、可動プレート3の中心位置が固定プレート2中心の真下から離れる方向に移動したり、傾斜するなどした場合、各モータ5に必要な駆動力はモータごとに大きく異なることがある。各モータに必要な駆動力の一例を、図10に示す。
【0006】
ここで、それぞれのアーム4に、便宜上、軸1〜軸6の呼び名をつけ、軸1はアーム4a、軸2はアーム4b、軸3はアーム4c、軸4はアーム4d、軸5はアーム4e、軸6はアーム4fとする。これらのアーム4a〜4fは、それぞれ別個のモータ5a〜5fに一つずつ取り付けられ、その回転位置を独立に制御できる。また、便宜上、固定プレート2の中心を原点とし、アーム4a、アーム4bの中央外側に向かう方向をX軸、これに直交する方向をY軸と定義する。
【0007】
図10に示す表は、可動領域の端部に可動プレート3を移動した際の、各モータ負荷率を示すものである。この場合、可動プレート水平時の負荷率は、軸1、軸4の負荷が高く、それ以外の軸の負荷が低い。特に軸5は、極めて負荷が低く、ほぼゼロに近い。その他の軸も1、4軸の数分の一というレベルである。すなわち、可動領域の端部に可動プレート3が移動する場合、各モータ負荷率には、大きな差が存在する。
【0008】
パラレルリンクロボットのモータには、常に過大な負荷が繰返しかかることが多い。そのため、高速な動作や、過大な負荷をかける必要があるときには、一般には、より大型で高出力なモータを採用するか、減速機等をもちいて、トルクを増大する方法を採択することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−270077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記従来の技術では、パラレルリンクロボットの可動プレート位置によって、モータの負荷にアンバランスが生じる。そのため、モータの負荷にバラツキがあっても、ピークの負荷率を呈するモータによって動作が制限され、他のモータに余裕があっても高速動作が望めないことがある。高速な動作や、過大な負荷をかける必要があるときには、一般には、より大型で高出力なモータを採用するか、減速機等をもちいて、トルクを増大する方法を採択することになる。だが、この場合、パラレルリンクロボット自体の構成が、高出力化、大型化するために、コストアップを伴うという課題がある。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決するものであって、大型化せずに高速動作を実現しうるパラレルリンクロボットの動作方法を実現する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明のパラレルリンクロボットの動作方法は、固定プレートと可動プレートとをアームで連結したパラレルリンクロボットの可動プレートを移動させる動作方法において、各アームの姿勢と前記アームに取付けられた各モータの負荷の姿勢負荷関係を予め求めておき、前記可動プレートの移動目的位置が入力された場合に、前記姿勢負荷関係に基づいて前記可動プレートの姿勢を変化させて前記移動目的位置まで移動させること
を特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、モータ負荷のピーク値が低減し、同じモータの定格内で、より迅速な動作を行うことが可能となる。または、同じ速度を実現するのに、より低出力なモータを選定することが可能となり、パラレルリンクロボットの部材コストを低減することが可能となる。したがって、パラレルリンクロボットにおいて、大型化せずに高速動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1のパラレルリンクロボットの概略図
【図2】本実施の形態1のパラレルリンクロボットの軸配置を示す概念図
【図3】本実施の形態1の可動プレートの姿勢例を示す概念図
【図4】本実施の形態1の予め可動プレートを傾斜する場合のフローチャート
【図5】本実施の形態1の可動プレート傾斜角を変えながら移動する場合のフローチャート
【図6】本実施の形態1のモータ各軸の負荷の変化を示す図
【図7】本実施の形態1の可動プレートの傾きによるモータ負荷の変化を示す図
【図8】本実施の形態1のモータ負荷の高い駆動方向例を示す図
【図9】従来のパラレルリンクロボットの概略図
【図10】従来のパラレルリンクロボットでのモータ負荷割合を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同じ構成には同じ符号を付して、適宜説明を省略する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のパラレルリンクロボットの概略図である。
【0017】
図1において、パラレルリンクロボット21は、固定プレート2と可動プレート3とをアーム4で結合しており、このアーム4の位置や姿勢を制御して、可動プレート3の自動動作を制御する。アーム4は、モータ5の主軸に接続されており、モータ5は、そのフランジ面をプレート6に固定し、このプレート6を、固定プレート2に結合している。可動プレート3が、空間内で位置及び姿勢を自由に定義できるためには、6つの自由度(可動軸)が必要である。本実施の形態1では、アーム4およびモータ5を6組用い、それらの回転位置を独立に制御することによって、可動プレート3の位置及び姿勢を自在に設定する構造である。
【0018】
アーム4は、固有の1軸周りに固有の面内を旋回するよう取り付けられている。ロッド7の両端は、ボールジョイントなど空間内を自由旋回する軸受で結合されており、各々のアーム4、ロッド7は、可動プレート3で結合されながら、空間内で位置と姿勢を変えることができる。アーム4の回転位置をモータ5などの駆動源で制御することによって、可動プレート3の位置や姿勢を制御することができる。動作制御を行うのは、動作制御部9である。動作制御部9は、姿勢制御部10を有する。可動プレート3には、対象物を把持するためのエンドエフェクタ8が取り付けられている。
【0019】
図2に示すのは、本実施の形態1のパラレルリンクロボット21の軸配置を示す概念図である。これは、固定プレート2を上方から俯瞰した概念図であり、6本のアーム4は、平行な2本を一組として、3組を円周方向に120度均等割で配置する構造をとる。
【0020】
ここで、それぞれのアーム4に、便宜上、軸1〜軸6の呼び名をつけ、軸1はアーム4a、軸2はアーム4b、軸3はアーム4c、軸4はアーム4d、軸5はアーム4e、軸6はアーム4fとする。これらのアーム4a〜4fは、それぞれ別個のモータ5に一つずつ取り付けられ、その回転位置を独立に制御できる。また、便宜上、固定プレート2の中心を原点とし、アーム4a、アーム4bの中央外側に向かう方向をX軸、これに直交する方向をY軸と定義する。
【0021】
なお、以下の説明において、アームの負荷と記載しているのは、そのアームに取付けられたモータの負荷のことを示す。
【0022】
ここで、可動プレート3の中心が、ある任意の点11(座標の参考として、X=140mm,Y=140mm)にあるとき、各軸のモータ負荷率を計測した例が、図10に示す表である。この例において、可動プレート3と固定プレート2は、平行である。このとき、可動プレート水平時の負荷率は、軸1(アーム4a)、軸4(アーム4d)の負荷が高く、それ以外の軸の負荷が低い。特に軸5(アーム4e)は、極めて負荷が低く、ほぼゼロに近い。その他の軸も軸1(アーム4a)、軸4(アーム4d)の数分の一というレベルである。動作領域12は、可動プレート3の中心が動作可能な範囲の境界を示している。この動作領域12は、図では円形状で示しているが、厳密に円形になるとは限らない。
【0023】
前述のとおり、ピークの負荷率を呈するモータ5によって動作は制限されるため、他のモータ5に余裕があっても、高速動作が望めないことがある。
【0024】
パラレルリンクロボット21は、構造上、固定プレート2から可動プレート3を、長さの等しいアーム4a〜4fで吊り下げる構造であるため、固定プレート2の中心の真下へ、可動プレート3の中心が向かう方向へ移動する場合は、比較的負荷が軽い。逆に、動作領域12の境界に向かう方向へ移動する場合は、比較的負荷が高い。そこで、発明者らは、軸1(アーム4a)、軸4(アーム4d)のように、負荷の高いモータ軸の負荷を低減し、その他の軸のように、負荷の低いモータ軸の負荷を高めて、各軸間のモータ負荷バランスを平準化し、安定した駆動力を確保する方法について検討し、考案した。
【0025】
発明者らが考案したパラレルリンクロボットにおいて、各軸間のモータ負荷バランスを平準化し、安定した駆動力を確保する方法について、図3〜図8を用いて説明する。
【0026】
図3は、本発明の特徴である、より小さな初動負荷の姿勢をとった後に直線移動を行う場合の、本実施の形態1の可動プレートの姿勢例を示す概念図である。本実施の形態1では、姿勢301〜304のように、可動プレート3中央の法線が、およそ固定プレート2の中央付近を向くように、プレート面を変化させながら移動させることで、動作負荷を低減する。なお、ここで、初動時の負荷を低減するため、姿勢302を予めとり、この状態を保持して目的位置まで移動した後、必要な姿勢に遷移させてもよい。
【0027】
図4に示すのは、実施の形態1の予め可動プレートを傾斜して移動する場合のフローチャートである。
【0028】
図4において、θは、可動プレート3がその場で傾斜可能な角度であり、θ0は、固定プレート2の中央と可動プレート3の中央を結ぶ直線が、鉛直となす角である。また、θ1は、可動プレート3の上面が水平となす角である。
【0029】
まず、傾斜可能な角度θが、θ0より大きいか否かを調べる。(ステップS1)。
【0030】
傾斜可能な角度θが大きく、可動プレート3中央の法線が固定プレート2の中央付近を向くようにプレート面を傾斜できる場合(ステップS1のyesの場合)、可動プレート3をθ0傾斜させる。(ステップS2)。
【0031】
逆に、傾斜可能な角度θが小さく、可動プレート3中央の法線が固定プレート2の中央付近を向くようにプレート面を傾斜できない場合(ステップS1のnoの場合)、傾斜可能な角度θだけ、固定プレート2の中央付近を向くように可動プレート3を傾斜させる。(ステップS3)。
【0032】
そして、ステップS2またはステップS3で可動プレート3を傾斜させた状態で、可動プレート3を目的の位置へ移動させる。(ステップS4)。
【0033】
図5に示すのは、本実施の形態1の別形態の可動プレート3の傾斜角を変えながら移動する場合のフローチャートである。
【0034】
この別形態では、まず、移動経路を複数の区間(点)に分割し、各点におけるθ0を求める。(ステップS11)。
【0035】
その後、図4で説明した姿勢制御部10からの指示に従い、各点における傾斜角を求める。(ステップS1、S12、S13)。
【0036】
そして、各点ごとに傾斜角を変化させながら、目的の位置へ移動させる。(ステップS14)。
【0037】
そして、これらの動作を目的の位置にたどり着くまで続ける。(ステップS15)。
【0038】
この方法について、図5に説明する。
【0039】
好適な傾斜角θ1と、固定プレート2の中央と可動プレート3の中央を結ぶ直線が、鉛直となす角度θ0との関係は、下記(式1)の関係を満たす。
【0040】
【数1】
【0041】
上記(式1)となる根拠を、実測に基づき、次に述べる。
【0042】
図6は、ある任意の点11(座標の参考として、X=140mm,Y=140mm)に可動プレート3を移動させ、その位置で静止した際の、各モータ負荷率を表に示したものである。
【0043】
図6では、可動プレート3を保持する角度θ1ごとに各軸の負荷率を示している。この位置において、θ0=10°であった。6台のモータ負荷の合計は、θ1=5°のときが最も小さいとわかる。また、比較的負荷の高い軸1はθ1=10°あたり、軸4はθ1=5°あたりで比較的負荷が低減している。このときの低減率は、水平保持時と比較して、総合負荷で約5%、負荷の高い軸では約7〜9%程度負荷が低減することがわかる。
【0044】
図6の結果より、本実施の形態1の方法を用いれば、高負荷のモータ軸のピーク値を低減することが出来る。そのため、負荷限度状態で、それ以上負荷のかかる方向へ駆動できない状況であっても、余裕を生み出して動作可能とすることが出来る。また、そのような限界状況でない場合でも、より大きな加減速や速度を出すことが可能となり、パラレルリンクロボットの持つポテンシャルを最大限に発揮することを可能とする。よって、予め図6に示す対応表(姿勢負荷関係の対応表)を求めておき、この表に基づいて、可動プレートを予め傾斜または移動中に傾斜させながら移動させることで、負荷の低いモータ軸の負荷を高めて、各軸間のモータ負荷バランスを平準化し、安定した駆動力を確保する方法を実現できる。このように動作制御によって負荷を低減できるので、パラレルリンクロボットを大型化させることなく、高速化などを行うことができる。
【0045】
図7は、可動プレートの傾きによる、モータ負荷の合計、すなわち総合負荷の変化を示すグラフである。前述のとおり、θ1=5°において、最も負荷が低減している。これによって、前述の(式1)が妥当性であることが分かる。
【0046】
図8は、本実施の形態1のモータ負荷の高い駆動方向例を示す図である。なお、図8は、固定プレート2を上方から俯瞰した概念図である。
【0047】
従来の構成の場合、軸1および軸4の負荷が高かった。このとき、固定プレート2の中心から、軸1および軸4へ向かうベクトルの合算方向である矢印14が、可動プレート3を駆動するのに、負荷がより高まる方向である。従来の構成の場合は、軸1と軸4が最大出力で可動プレートを保持しているので、この方向14へ可動プレート3を動かすことはできなかった。
【0048】
しかしながら、本発明では、可動プレート3を前述の方法で傾斜させて軸1及び軸4の負荷を低減することが可能である。そのため、本実施の形態1では、この方向14へ可動プレート3を動かすことが可能となる。
【0049】
このように、本発明のパラレルリンクロボットの動作方法は、モータ負荷のピーク値や全モータ総合負荷を低減し、モータの定格内で、駆動力に余裕をもたらすことが、可能である。
【0050】
パラレルリンクロボットは、高速動作を特徴とするため、その能力の限界近傍で動作させることが多い。従って、モータには常に過大な負荷が繰返しかかる。更に過大な負荷をかける必要があるとき、一般には、大型で高出力なモータを採用するか、減速機等をもちいて、トルクを増大する方法を採択することになる。現状の構成のままで、更に過負荷をかけうる制御機能を有することは、パラレルリンクロボットの持つポテンシャルを最大限に発揮することを可能とする重要機能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の方法及び装置によれば、パラレルリンクロボットの駆動動作おいて、駆動力に余裕をもたらすことが可能であり、このようなパラレルリンクロボットに利用可能である。
【符号の説明】
【0052】
1、21 パラレルリンクロボット
2 固定プレート
3 可動プレート
4 アーム
5 モータ
6 プレート
7 ロッド
8 エンドエフェクタ
9 動作制御部
10 姿勢制御部
11 任意の点
12 動作領域
14 矢印
301〜304 姿勢
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業用途を主とするロボットの制御に関するものである。中でも、ロボットを固定する固定プレートと、エンドエフェクタなどの作用部材が取り付けられる可動プレートとの間を、複数のアームで連結した構造を持つパラレルリンクロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パラレルリンクロボットは、ロボットを固定する固定プレート、エンドエフェクタなどの作用部材が取り付けられる可動プレート、これらの間を連結するアーム及びロッドで構成される。アームは、固定プレートに対して、固有の1軸周りに固有の面内を旋回するよう取り付けられている。ロッドの両端は、ボールジョイントなど空間内を自由旋回する軸受で結合されており、各々のアーム、ロッドは、可動プレートで結合・拘束されながら、空間内で位置・姿勢を変えることができる。アーム回転位置をモータなどの駆動源で制御することによって、可動プレートの位置や姿勢を制御することができる。
【0003】
パラレルリンクロボットとして、6軸のモータを独立制御することによって、可動プレート面を6自由度制御する方式などが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
図9は、特許文献1の従来のパラレルリンクロボットの概略図である。図9に示すように、パラレルリンクロボット1は、可動プレート3およびエンドエフェクタ8が空間内で位置及び姿勢を自由に定義できるために、6つの自由度(可動軸)を有している。この例では、アーム4、ロッド7およびモータ5を、6組用い、それらの回転位置を独立に制御することによって、可動プレート3の位置及び姿勢を自在に設定する構造である。
【0005】
図9に示すように、可動プレート3が水平保持されており、その中心位置が、固定プレート2中心の真下にあるような場合、6台のモータ5には、ほぼ均等なトルクが必要となる。しかし、可動プレート3の中心位置が固定プレート2中心の真下から離れる方向に移動したり、傾斜するなどした場合、各モータ5に必要な駆動力はモータごとに大きく異なることがある。各モータに必要な駆動力の一例を、図10に示す。
【0006】
ここで、それぞれのアーム4に、便宜上、軸1〜軸6の呼び名をつけ、軸1はアーム4a、軸2はアーム4b、軸3はアーム4c、軸4はアーム4d、軸5はアーム4e、軸6はアーム4fとする。これらのアーム4a〜4fは、それぞれ別個のモータ5a〜5fに一つずつ取り付けられ、その回転位置を独立に制御できる。また、便宜上、固定プレート2の中心を原点とし、アーム4a、アーム4bの中央外側に向かう方向をX軸、これに直交する方向をY軸と定義する。
【0007】
図10に示す表は、可動領域の端部に可動プレート3を移動した際の、各モータ負荷率を示すものである。この場合、可動プレート水平時の負荷率は、軸1、軸4の負荷が高く、それ以外の軸の負荷が低い。特に軸5は、極めて負荷が低く、ほぼゼロに近い。その他の軸も1、4軸の数分の一というレベルである。すなわち、可動領域の端部に可動プレート3が移動する場合、各モータ負荷率には、大きな差が存在する。
【0008】
パラレルリンクロボットのモータには、常に過大な負荷が繰返しかかることが多い。そのため、高速な動作や、過大な負荷をかける必要があるときには、一般には、より大型で高出力なモータを採用するか、減速機等をもちいて、トルクを増大する方法を採択することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−270077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記従来の技術では、パラレルリンクロボットの可動プレート位置によって、モータの負荷にアンバランスが生じる。そのため、モータの負荷にバラツキがあっても、ピークの負荷率を呈するモータによって動作が制限され、他のモータに余裕があっても高速動作が望めないことがある。高速な動作や、過大な負荷をかける必要があるときには、一般には、より大型で高出力なモータを採用するか、減速機等をもちいて、トルクを増大する方法を採択することになる。だが、この場合、パラレルリンクロボット自体の構成が、高出力化、大型化するために、コストアップを伴うという課題がある。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決するものであって、大型化せずに高速動作を実現しうるパラレルリンクロボットの動作方法を実現する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明のパラレルリンクロボットの動作方法は、固定プレートと可動プレートとをアームで連結したパラレルリンクロボットの可動プレートを移動させる動作方法において、各アームの姿勢と前記アームに取付けられた各モータの負荷の姿勢負荷関係を予め求めておき、前記可動プレートの移動目的位置が入力された場合に、前記姿勢負荷関係に基づいて前記可動プレートの姿勢を変化させて前記移動目的位置まで移動させること
を特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、モータ負荷のピーク値が低減し、同じモータの定格内で、より迅速な動作を行うことが可能となる。または、同じ速度を実現するのに、より低出力なモータを選定することが可能となり、パラレルリンクロボットの部材コストを低減することが可能となる。したがって、パラレルリンクロボットにおいて、大型化せずに高速動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1のパラレルリンクロボットの概略図
【図2】本実施の形態1のパラレルリンクロボットの軸配置を示す概念図
【図3】本実施の形態1の可動プレートの姿勢例を示す概念図
【図4】本実施の形態1の予め可動プレートを傾斜する場合のフローチャート
【図5】本実施の形態1の可動プレート傾斜角を変えながら移動する場合のフローチャート
【図6】本実施の形態1のモータ各軸の負荷の変化を示す図
【図7】本実施の形態1の可動プレートの傾きによるモータ負荷の変化を示す図
【図8】本実施の形態1のモータ負荷の高い駆動方向例を示す図
【図9】従来のパラレルリンクロボットの概略図
【図10】従来のパラレルリンクロボットでのモータ負荷割合を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同じ構成には同じ符号を付して、適宜説明を省略する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のパラレルリンクロボットの概略図である。
【0017】
図1において、パラレルリンクロボット21は、固定プレート2と可動プレート3とをアーム4で結合しており、このアーム4の位置や姿勢を制御して、可動プレート3の自動動作を制御する。アーム4は、モータ5の主軸に接続されており、モータ5は、そのフランジ面をプレート6に固定し、このプレート6を、固定プレート2に結合している。可動プレート3が、空間内で位置及び姿勢を自由に定義できるためには、6つの自由度(可動軸)が必要である。本実施の形態1では、アーム4およびモータ5を6組用い、それらの回転位置を独立に制御することによって、可動プレート3の位置及び姿勢を自在に設定する構造である。
【0018】
アーム4は、固有の1軸周りに固有の面内を旋回するよう取り付けられている。ロッド7の両端は、ボールジョイントなど空間内を自由旋回する軸受で結合されており、各々のアーム4、ロッド7は、可動プレート3で結合されながら、空間内で位置と姿勢を変えることができる。アーム4の回転位置をモータ5などの駆動源で制御することによって、可動プレート3の位置や姿勢を制御することができる。動作制御を行うのは、動作制御部9である。動作制御部9は、姿勢制御部10を有する。可動プレート3には、対象物を把持するためのエンドエフェクタ8が取り付けられている。
【0019】
図2に示すのは、本実施の形態1のパラレルリンクロボット21の軸配置を示す概念図である。これは、固定プレート2を上方から俯瞰した概念図であり、6本のアーム4は、平行な2本を一組として、3組を円周方向に120度均等割で配置する構造をとる。
【0020】
ここで、それぞれのアーム4に、便宜上、軸1〜軸6の呼び名をつけ、軸1はアーム4a、軸2はアーム4b、軸3はアーム4c、軸4はアーム4d、軸5はアーム4e、軸6はアーム4fとする。これらのアーム4a〜4fは、それぞれ別個のモータ5に一つずつ取り付けられ、その回転位置を独立に制御できる。また、便宜上、固定プレート2の中心を原点とし、アーム4a、アーム4bの中央外側に向かう方向をX軸、これに直交する方向をY軸と定義する。
【0021】
なお、以下の説明において、アームの負荷と記載しているのは、そのアームに取付けられたモータの負荷のことを示す。
【0022】
ここで、可動プレート3の中心が、ある任意の点11(座標の参考として、X=140mm,Y=140mm)にあるとき、各軸のモータ負荷率を計測した例が、図10に示す表である。この例において、可動プレート3と固定プレート2は、平行である。このとき、可動プレート水平時の負荷率は、軸1(アーム4a)、軸4(アーム4d)の負荷が高く、それ以外の軸の負荷が低い。特に軸5(アーム4e)は、極めて負荷が低く、ほぼゼロに近い。その他の軸も軸1(アーム4a)、軸4(アーム4d)の数分の一というレベルである。動作領域12は、可動プレート3の中心が動作可能な範囲の境界を示している。この動作領域12は、図では円形状で示しているが、厳密に円形になるとは限らない。
【0023】
前述のとおり、ピークの負荷率を呈するモータ5によって動作は制限されるため、他のモータ5に余裕があっても、高速動作が望めないことがある。
【0024】
パラレルリンクロボット21は、構造上、固定プレート2から可動プレート3を、長さの等しいアーム4a〜4fで吊り下げる構造であるため、固定プレート2の中心の真下へ、可動プレート3の中心が向かう方向へ移動する場合は、比較的負荷が軽い。逆に、動作領域12の境界に向かう方向へ移動する場合は、比較的負荷が高い。そこで、発明者らは、軸1(アーム4a)、軸4(アーム4d)のように、負荷の高いモータ軸の負荷を低減し、その他の軸のように、負荷の低いモータ軸の負荷を高めて、各軸間のモータ負荷バランスを平準化し、安定した駆動力を確保する方法について検討し、考案した。
【0025】
発明者らが考案したパラレルリンクロボットにおいて、各軸間のモータ負荷バランスを平準化し、安定した駆動力を確保する方法について、図3〜図8を用いて説明する。
【0026】
図3は、本発明の特徴である、より小さな初動負荷の姿勢をとった後に直線移動を行う場合の、本実施の形態1の可動プレートの姿勢例を示す概念図である。本実施の形態1では、姿勢301〜304のように、可動プレート3中央の法線が、およそ固定プレート2の中央付近を向くように、プレート面を変化させながら移動させることで、動作負荷を低減する。なお、ここで、初動時の負荷を低減するため、姿勢302を予めとり、この状態を保持して目的位置まで移動した後、必要な姿勢に遷移させてもよい。
【0027】
図4に示すのは、実施の形態1の予め可動プレートを傾斜して移動する場合のフローチャートである。
【0028】
図4において、θは、可動プレート3がその場で傾斜可能な角度であり、θ0は、固定プレート2の中央と可動プレート3の中央を結ぶ直線が、鉛直となす角である。また、θ1は、可動プレート3の上面が水平となす角である。
【0029】
まず、傾斜可能な角度θが、θ0より大きいか否かを調べる。(ステップS1)。
【0030】
傾斜可能な角度θが大きく、可動プレート3中央の法線が固定プレート2の中央付近を向くようにプレート面を傾斜できる場合(ステップS1のyesの場合)、可動プレート3をθ0傾斜させる。(ステップS2)。
【0031】
逆に、傾斜可能な角度θが小さく、可動プレート3中央の法線が固定プレート2の中央付近を向くようにプレート面を傾斜できない場合(ステップS1のnoの場合)、傾斜可能な角度θだけ、固定プレート2の中央付近を向くように可動プレート3を傾斜させる。(ステップS3)。
【0032】
そして、ステップS2またはステップS3で可動プレート3を傾斜させた状態で、可動プレート3を目的の位置へ移動させる。(ステップS4)。
【0033】
図5に示すのは、本実施の形態1の別形態の可動プレート3の傾斜角を変えながら移動する場合のフローチャートである。
【0034】
この別形態では、まず、移動経路を複数の区間(点)に分割し、各点におけるθ0を求める。(ステップS11)。
【0035】
その後、図4で説明した姿勢制御部10からの指示に従い、各点における傾斜角を求める。(ステップS1、S12、S13)。
【0036】
そして、各点ごとに傾斜角を変化させながら、目的の位置へ移動させる。(ステップS14)。
【0037】
そして、これらの動作を目的の位置にたどり着くまで続ける。(ステップS15)。
【0038】
この方法について、図5に説明する。
【0039】
好適な傾斜角θ1と、固定プレート2の中央と可動プレート3の中央を結ぶ直線が、鉛直となす角度θ0との関係は、下記(式1)の関係を満たす。
【0040】
【数1】
【0041】
上記(式1)となる根拠を、実測に基づき、次に述べる。
【0042】
図6は、ある任意の点11(座標の参考として、X=140mm,Y=140mm)に可動プレート3を移動させ、その位置で静止した際の、各モータ負荷率を表に示したものである。
【0043】
図6では、可動プレート3を保持する角度θ1ごとに各軸の負荷率を示している。この位置において、θ0=10°であった。6台のモータ負荷の合計は、θ1=5°のときが最も小さいとわかる。また、比較的負荷の高い軸1はθ1=10°あたり、軸4はθ1=5°あたりで比較的負荷が低減している。このときの低減率は、水平保持時と比較して、総合負荷で約5%、負荷の高い軸では約7〜9%程度負荷が低減することがわかる。
【0044】
図6の結果より、本実施の形態1の方法を用いれば、高負荷のモータ軸のピーク値を低減することが出来る。そのため、負荷限度状態で、それ以上負荷のかかる方向へ駆動できない状況であっても、余裕を生み出して動作可能とすることが出来る。また、そのような限界状況でない場合でも、より大きな加減速や速度を出すことが可能となり、パラレルリンクロボットの持つポテンシャルを最大限に発揮することを可能とする。よって、予め図6に示す対応表(姿勢負荷関係の対応表)を求めておき、この表に基づいて、可動プレートを予め傾斜または移動中に傾斜させながら移動させることで、負荷の低いモータ軸の負荷を高めて、各軸間のモータ負荷バランスを平準化し、安定した駆動力を確保する方法を実現できる。このように動作制御によって負荷を低減できるので、パラレルリンクロボットを大型化させることなく、高速化などを行うことができる。
【0045】
図7は、可動プレートの傾きによる、モータ負荷の合計、すなわち総合負荷の変化を示すグラフである。前述のとおり、θ1=5°において、最も負荷が低減している。これによって、前述の(式1)が妥当性であることが分かる。
【0046】
図8は、本実施の形態1のモータ負荷の高い駆動方向例を示す図である。なお、図8は、固定プレート2を上方から俯瞰した概念図である。
【0047】
従来の構成の場合、軸1および軸4の負荷が高かった。このとき、固定プレート2の中心から、軸1および軸4へ向かうベクトルの合算方向である矢印14が、可動プレート3を駆動するのに、負荷がより高まる方向である。従来の構成の場合は、軸1と軸4が最大出力で可動プレートを保持しているので、この方向14へ可動プレート3を動かすことはできなかった。
【0048】
しかしながら、本発明では、可動プレート3を前述の方法で傾斜させて軸1及び軸4の負荷を低減することが可能である。そのため、本実施の形態1では、この方向14へ可動プレート3を動かすことが可能となる。
【0049】
このように、本発明のパラレルリンクロボットの動作方法は、モータ負荷のピーク値や全モータ総合負荷を低減し、モータの定格内で、駆動力に余裕をもたらすことが、可能である。
【0050】
パラレルリンクロボットは、高速動作を特徴とするため、その能力の限界近傍で動作させることが多い。従って、モータには常に過大な負荷が繰返しかかる。更に過大な負荷をかける必要があるとき、一般には、大型で高出力なモータを採用するか、減速機等をもちいて、トルクを増大する方法を採択することになる。現状の構成のままで、更に過負荷をかけうる制御機能を有することは、パラレルリンクロボットの持つポテンシャルを最大限に発揮することを可能とする重要機能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の方法及び装置によれば、パラレルリンクロボットの駆動動作おいて、駆動力に余裕をもたらすことが可能であり、このようなパラレルリンクロボットに利用可能である。
【符号の説明】
【0052】
1、21 パラレルリンクロボット
2 固定プレート
3 可動プレート
4 アーム
5 モータ
6 プレート
7 ロッド
8 エンドエフェクタ
9 動作制御部
10 姿勢制御部
11 任意の点
12 動作領域
14 矢印
301〜304 姿勢
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定プレートと可動プレートとをアームで連結したパラレルリンクロボットの可動プレートを移動させる動作方法において、
各アームの姿勢と前記アームに取付けられた各モータの負荷の姿勢負荷関係を予め求めておき、
前記可動プレートの移動目的位置が入力された場合に、前記姿勢負荷関係に基づいて前記可動プレートの姿勢を変化させて前記移動目的位置まで移動させること
を特徴とするパラレルリンクロボットの動作方法。
【請求項2】
前記可動プレートの姿勢を変化させて前記移動目的位置まで移動させる際に、前記可動プレートの移動開始前に、前記姿勢負荷関係に基づいて前記可動プレートの姿勢を変化させること
を特徴とする請求項1に記載のパラレルリンクロボットの動作方法。
【請求項3】
前記可動プレートの姿勢を変化させて前記移動目的位置まで移動させる際に、前記可動プレートの移動途中に、前記姿勢負荷関係に基づいて前記可動プレートの姿勢を変化させること
を特徴とする請求項1に記載のパラレルリンクロボットの動作方法。
【請求項4】
前記可動プレートの面中心の法線が前記固定プレートの略中心を向く方向に制御しながら前記可動プレートを移動させること
を特徴とする請求項2または3に記載のパラレルリンクロボットの動作方法。
【請求項1】
固定プレートと可動プレートとをアームで連結したパラレルリンクロボットの可動プレートを移動させる動作方法において、
各アームの姿勢と前記アームに取付けられた各モータの負荷の姿勢負荷関係を予め求めておき、
前記可動プレートの移動目的位置が入力された場合に、前記姿勢負荷関係に基づいて前記可動プレートの姿勢を変化させて前記移動目的位置まで移動させること
を特徴とするパラレルリンクロボットの動作方法。
【請求項2】
前記可動プレートの姿勢を変化させて前記移動目的位置まで移動させる際に、前記可動プレートの移動開始前に、前記姿勢負荷関係に基づいて前記可動プレートの姿勢を変化させること
を特徴とする請求項1に記載のパラレルリンクロボットの動作方法。
【請求項3】
前記可動プレートの姿勢を変化させて前記移動目的位置まで移動させる際に、前記可動プレートの移動途中に、前記姿勢負荷関係に基づいて前記可動プレートの姿勢を変化させること
を特徴とする請求項1に記載のパラレルリンクロボットの動作方法。
【請求項4】
前記可動プレートの面中心の法線が前記固定プレートの略中心を向く方向に制御しながら前記可動プレートを移動させること
を特徴とする請求項2または3に記載のパラレルリンクロボットの動作方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−230242(P2011−230242A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−103315(P2010−103315)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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