説明

ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の製造方法

【課題】
濁りや浮遊物量が実用上問題のない程度に低減された、水性オリーブ抽出物の製造方法を提供すること。
【解決手段】
オリーブ組織の圧搾液を採油した後の水性残渣物及びこの水性残渣物の濃縮物に水を添加した水性組成物からなる群より選ばれる、水性不透明成分を、珪藻土に接触させる透明化工程を備える、ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、水性オリーブ抽出物を容器詰したものが飲料として上市されている。一般に、オリーブ組織の圧搾液を採油した後の不透明な水性残渣物から、遠心分離により不溶性物質を除去し、更に必要により濾紙で濾過することにより製造されている(特許文献1)。
【0003】
植物由来物質からの不溶性物質を除去しオリ(沈殿)の発生を防止した飲料の製造方法として、容器詰緑茶飲料及びその製造方法が開示されている(特許文献2)。これは、茶抽出液にシリカを添加して茶抽出液中のオリ成分を当該シリカに吸着させ、シリカ除去工程の後工程で、珪藻土濾過を行うことを特徴とする容器詰緑茶飲料の製造方法である。
【0004】
また、植物由来物質から油を除去し透明な飲料にする方法として、透明なココア飲料の製造法が提案されている(特許文献3)。この方法は、ココア粉を水で抽出する際、酵素処理して可溶性成分を増やすと同時に濾過及びクリームセパレーターで不溶性物質を除去する清澄処理を行っている。しかし酵素の添加量によって風味のバランスが崩れたり、クリームセパレーターで不溶性物質を除去しなければならなかったりするため、実用性は低かった。
【特許文献1】特開2005−143398号公報
【特許文献2】特開2007−44056号公報
【特許文献3】特公昭52−12269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の方法により得られた水性オリーブ抽出物や、該水性オリーブ抽出物を含有する飲料、特にオリーブ果実由来の水性オリーブ抽出物を含む市販飲料は、通常濁りがあり、且つ、油が液面に浮遊しているため、消費者に不快感を与えたり腐敗と誤認される可能性もあることから、この防止手段が求められていた。
そこで、本発明の目的は、濁りや浮遊物量が実用上問題のない程度に低減された、水性オリーブ抽出物の製造方法を提供することにある。本発明の目的はまた、この製造方法により得ることのできる水性オリーブ抽出物及びそれを含む飲料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、オリーブ組織の圧搾液を採油した後の水性残渣物及びこの水性残渣物の濃縮物に水を添加した水性組成物からなる群より選ばれる、水性不透明成分(以下、単に「水性不透明成分」と呼ぶ場合がある)を、珪藻土に接触させる透明化工程を備える、ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の製造方法に関する。透明化工程においては、珪藻土に接触させる前に水性不透明成分を遠心分離して沈殿物を除去することや、珪藻土に接触させる温度を70℃以下とすることが好ましい。
【0007】
珪藻土に接触させる前に水性不透明成分を遠心分離して沈殿物を除去する場合、水性不透明成分を、50〜15,000×gで遠心分離し、上澄み液を珪藻土に接触させることがより好ましい。このような遠心分離を行うことにより、透明度が高く、油が浮遊せず、保存安定性の良好なヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物を得ることが可能になる。また、透明化行程を実施した後も、抗酸化作用、抗炎症作用等の生理活性を持つオリーブ由来の有効成分であるヒドロキシチロソールを、水性オリーブ抽出物中にほぼ100%残存させることが可能になる。
【0008】
水性不透明成分は、40〜100℃の加温が施されたものであることが好ましい。このような温度で、加温することによって、水性不透明成分中の不溶性物質からヒドロキシチロソール等の有効成分を効果的に抽出することができ、且つ、水性不透明成分を殺菌することができる。
【0009】
本発明により、ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物が提供される。この抽出物は、優れた抗酸化作用、抗炎症作用を持つヒドロキシチロソールを含有しているため、優れた抗酸化作用、抗炎症作用を発揮し得る食品や飲料の製造に適している。ヒドロキシチロソールは、水性オリーブ抽出物の全重量に対して10重量%以下の含有量であることが好ましい。
【0010】
本発明はまた、ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物を含む飲料を提供する。抽出物には、不溶性物質の混入や油の浮遊が実質的に認められず、消費者に不快感を与えたり、腐敗と誤認されたりすることがない。更にこの飲料は、優れた抗酸化作用、抗炎症作用を持つヒドロキシチロソールを含有しているため健康にも好影響を与えることが期待できる。
【0011】
本発明はさらに、上述のヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物から水分を除去してなるヒドロキシチロソール含有オリーブ抽出物を提供する。この水分の除去は、フリーズドライ、スプレードライ等の手法で行うことができる。
【0012】
本発明はまた、医薬(pharmaceutical)、化粧品(cosmetic)、栄養補助食品(nutraceutical)及び規定食(dietary)からなる群より選ばれる製品の製造における、上記ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物又はヒドロキシチロソール含有オリーブ抽出物の使用、並びに、酸化を防止又は減少させるための化粧品、食品又は飼料の添加剤としての、上記ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物又はヒドロキシチロソール含有オリーブ抽出物の使用を提供する。
【発明の効果】
【0013】
透明度が高く、味と香気が良好で、濁りやオリ(沈殿)が発生せず油が除去されており保存安定性が良好なヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の製造方法、この製造方法で得ることのできるヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物、及びこの抽出物を含有する飲料、が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明では、水性不透明成分を珪藻土に接触させる透明化工程を経てヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物を製造する。
【0015】
(水性不透明成分)
オリーブ組織の圧搾液を採油した後の水性残渣物及びこの水性残渣物の濃縮物に水を添加した(以下、「濃縮還元」と呼ぶ場合がある。)水性組成物からなる群より選ばれる、水性不透明成分としては、オリーブ(学名:Olea europaea LINNE)から得ることのできるものであればその原料の品種、産地、摘採時期、摘採方法、栽培方法等は限定しない。又、濃縮還元時に例えばエタノール等の有機溶媒で有効成分を抽出する工程を含んでも良い。
【0016】
水性不透明成分としては、オリーブからオリーブオイルを製造する製造工程で得られたものが使用でき、特にUS6,416,808(第4カラム第37行〜第7カラム第27行)に開示された方法に従って製造されたものが用いられる。すなわち、オリーブ組織(好ましくは種を除いたオリーブの果実)の圧搾液を採油した後の水性残渣物を得る工程と、その水性残渣物に酸を加えてpHを1から5、より好ましくは2から4に調整する工程と、酸性になった水性残渣物を2か月以上、一般的には6から12か月の間熟成させ、少なくとも75%、好ましくは少なくとも90%の本来水性残渣物に存在していたオレウロペインをヒドロキシチロソールに変換させる工程を含む製造工程で得られた水性不透明成分が好ましい。なお、ヒドロキシチロソールとオレウロペインの含有量の重量比は5:1から200:1、より好ましくは10:1から100:1であり、ヒドロキシチロソールとチロソールの含有量の重量比は3:1から50:1、より好ましくは5:1から30:1程度である。このヒドロキシチロソールに富んだ組成物は乾燥させて粉末濃縮物としても良い。
【0017】
オリーブ組織の圧搾液を採油した後の不透明な水性残渣物の濃縮物として、クレアグリ社(ヘーワード、米国)が販売しているHIDROX6%(商品名)が特に好適に用いられる。HIDROX6%(商品名)はその全重量に対して、5〜8重量%のタンパク質、45〜68重量%の炭水化物、17〜30重量%の脂質、8〜15重量%の灰分及び少なくとも6重量%の水溶性単純フェノール及びポリフェノールを含む。
【0018】
本発明において以下の製品も同様に、水性不透明成分として使用可能である。クレアグリ社が販売するHIDROX2%(商品名);HIDROX9%(商品名);グランビア・ニュートリショナル社(キルケニー、アイルランド)が販売するOLIVACTIV(登録商標)(20〜35重量%のヒドロキシチロソール及び4〜6重量%のチロソールを含む);インデナ社(ミラノ、イタリア)が販売するOLEASELECT(登録商標)(30重量%の総フェノール(UVによる測定値)、1.5重量%のヒドロキシチロソール(HPLCによる測定値)、及び5重量%のベルバスコシド(HPLCによる測定値)を含む);OLIVE(OLEA)DRY(粉末であり、1Kg当たり22〜24gのヒドロキシチロソールと5.0〜6.5gのチロソールを含む)。
【0019】
さらに好適な製品は以下の通りである。SEPPIC社が販売するProlivols(35重量%のポリフェノール、1gのProlivols当たり20mgのヒドロキシチロソール、1gのProlivols当たり3mgのチロソールを含む);obipektin社が販売する Olive Braun Standard 500(粉末であり、1Kg当たり1.0〜2.2gのヒドロキシチロソールと0.2〜0.7gのチロソールを含む);Albert Isliker社が販売するOlivex olive polyphenol liquid P10(液体であり、1Kg当たり2.0〜3.5gのヒドロキシチロソールと0.2〜1.0gのチロソールを含む);Albert Isliker社が販売するOlivex olive polyphenol(粉末であり、1Kg当たり22〜23gのヒドロキシチロソールと6.5〜8.0gのチロソールを含む);Lalilab Inc.が販売するOlive Polyphenols NLT(2.0〜6重量%のヒドロキシチロソールと0.7〜1.1重量%のチロソールを含む)。
【0020】
(加温工程)
本発明では、水性不透明成分を加温する加温工程を実施することが好ましい。加温することにより、水性不透明成分中の不溶性物質から有効成分の抽出を行なうと同時に、殺菌処理を行なう。このためには水性不透明成分を40〜100℃に加温すれば良く、例えばオリーブ組織の圧搾液を採油した後の不透明な水性残渣物の濃縮物を20〜5,000倍量の水に溶解したものを水性不透明成分とし、水性不透明成分の温度が40〜100℃に加温する。このような加温により、水性オリーブ抽出物中のヒドロキシチロソールの含有量を増加させることができるようになるとともに、殺菌効果も期待できる。ヒドロキシチロソールの含有量を更に増加させ殺菌効果をより確実にするためには、水性不透明成分を70〜100℃に加温することが好ましく、より好ましくは80〜98℃、さらに好ましくは90〜95℃に達するまで加熱すると良い。必要に応じて1回〜数回攪拌して、常圧で抽出を行う。
【0021】
オリーブ組織の圧搾液を採油した後の不透明な水性残渣物の濃縮物に添加する水は、硬水、軟水、イオン交換水、アスコルビン酸含有水溶液又はpHを3.3〜4.0、より好ましくはpHを3.5に調整したpH調整水を用いることができる。アスコルビン酸含有水溶液には、ヒドロキシチロソールの酸化を抑制する効果があり、0.01〜0.1重量%のアスコルビン酸を添加すれば良い。クエン酸によってもポリフェノールの酸化を抑制する、アスコルビン酸と同等の効果が得られる。また、pH調整水を使用することによってもポリフェノールの酸化を抑制する効果が得られる。
【0022】
出発材料として、オリーブオイル製造過程で得ることのできる、オリーブ組織の圧搾液を採油した後の不透明な水性残渣物であって、ヒドロキシチロソールを0.02〜10重量%含む前記不透明な水性残渣物を用いることも可能であり、この場合には水による希釈は行なっても行なわなくても良い。
【0023】
(遠心工程)
水性不透明成分(加温工程に共されたものであっても、共されてないものであてもよい)は、遠心分離に共して不溶性物質を除去することが好ましい。遠心分離するに当たって予め5〜50℃、より好ましくは15〜40℃、更に好ましくは20〜35℃にオリーブ抽出物を含む水溶液を冷却しておくことが好ましい。但し、0℃以下まで冷却してしまうと水性不透明成分が凍る場合がある。高温で遠心すると、遠心分離機に不具合が生じる恐れがあるために、上記のような温度にすることが好ましい。遠心工程では、50〜15,000×g、より好ましくは500〜10,000×g、さらに好ましくは2,000〜8,000×gの遠心力で遠心分離を行えば良い。50×g以下では不溶性物質を沈殿させる効果が不充分になる場合がある。
【0024】
遠心分離は、不溶性物質を取り除く処理であるため、他に不溶性物質を除去し得る工程があれば必ずしも必要ではない。しかしながら、珪藻土に接触させる透明化工程の前に遠心分離を行うことによって必要な珪藻土を減らすことができ、コスト的に有利となる。また、遠心分離を省略し、珪藻土に接触させる透明化工程のみでも不溶性物質を取り除くことが可能である。
【0025】
(透明化工程)
本発明では、水性不透明成分を(遠心工程を実施する場合は遠心工程後の水性不透明成分を)珪藻土に接触させる透明化工程を行なう。珪藻土はステファノディスクス属、コスキノディスクス属、キクロテラ属等の海や湖に生息する珪藻が化石化したものである。本発明で用いる珪藻土のポアサイズは10〜10,000nmの範囲にあり、比表面積は0.1〜100m/gであり、粒径は0.1〜300μmである。また、珪藻土は化学組成がSiO、Al、Fe、CaO、MgO等の様々な無機化合物からなる。透明化工程は70℃以下、好ましくは0〜70℃、より好ましくは10〜50℃、更に好ましくは20〜40℃で行なうことが好ましい。0℃より低い温度では溶液が凍ってしまう恐れがあり、70℃を超える温度では成分が分解したり、重合して変質してしまう恐れがある。
【0026】
本発明では、遠心工程及び/又は透明化工程の前或いは間或いは後に加温工程及び/又は容器充填工程等の他の製造工程が導入されても良いし、また、他の工程が挿入されても良い。
【0027】
珪藻土に接触させる透明化工程は、遠心工程で得られた上澄み液を珪藻土の層に通して行なっても良いし、上澄み液にも適量の珪藻土を添加して行なっても良い。透明化工程によって、遠心分離後の不溶性物質と油をほぼ完全に除去することができる。0.08%のHIDROX6%(商品名)水溶液500mlを遠心工程において遠心分離した上澄み液を、珪藻土に接触させる場合において、上澄み液を通過させる珪藻土の層の量は、0.1〜10g、より好ましくは1〜5gである。また、上澄み液に添加する珪藻土の量は不溶性物質の0.5%程度が好ましいため、この場合においては、2mg程度である。また、透明化工程において、酸処理によって鉄が溶出除去された珪藻土を用いることが好ましい。鉄は、ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物を用いて製造される飲料において味に影響するばかりか、ポリフェノール等と反応して褐変の原因にもなるからである。
【0028】
水性不透明成分由来の不溶性物質や油を珪藻土に接触させる透明化工程により除去することができる。透明化工程後の有効成分について、常法に従ってHPLCにより分析した結果、透明化工程前と透明化工程後の水性オリーブ抽出物に含まれるヒドロキシチロソールの含量はほとんど変わらなかった。
【0029】
(混合工程)
ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物は、上述の方法で製造できるが、引き続いて混合工程を実施することで、飲料が製造できる。すなわち、珪藻土による透明化工程後、抽出液に純水を加えて濃度調整し、更に一般的な飲料成分を混合して味や香りを調え、飲み易い飲料とすることができる。一般的な飲料成分とは、砂糖、グルコース、フルクトース、マルトデキストリン、コーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、グリセロール、アスパルテーム、シクラメート、アセサルフェームK、スクラロース、キシリトール、トレハロース、グリチルリチン及びステビア等の糖類;クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸、酢酸、リン酸及びアスコルビン酸、及び/又はこれらの塩等の酸味料;ビタミンCなどの酸化防止剤及び香料等である。
【0030】
(殺菌工程)
飲料を製造する場合においては、混合工程の後、殺菌処理を行なうことが好ましい。殺菌処理は、95℃で20〜60秒、より好ましくは95℃で30〜40秒間行なうと良い。
【実施例】
【0031】
以下に、本発明を実施例によって詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】
(実施例1)本願発明によるヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の製造
オリーブ果実抽出物HIDROX6%(商品名)800mgに999.2gの水を加え0.08%水溶液とした。この溶液には不溶性物質や油が見られた。この水溶液を93℃に加温して抽出及び殺菌処理を行なった後常温に冷却した。次に5000×gにて遠心分離後、上澄み液を珪藻土(昭和化学工業、ラヂオライト♯500、6g)に接触させて透明化工程を行なった。
【0033】
ラヂオライト♯500の規格は真比重2.2、pH5.0〜10.0、ケーク嵩密度0.31g/cm、平均粒子径34.8μm、透過率1.25であった。これにより水性不透明成分に含まれていた不溶性物質及び油が除去された。
【0034】
また、常法に従ってHPLCにより透明化工程後のヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物中のヒドロキシチロソールの含量を測定したところ、ヒドロキシチロソールがほぼ100%残存していることが確認された。
【0035】
(実施例2)本願発明によるヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物を含む飲料の製造
表1に示す飲料成分を混合し、続いて95℃で20秒加熱処理して殺菌後、冷却することにより実施例2の飲料を製造した。
【表1】


本発明により、透明度が高く、味が良く、オリーブ抽出物由来の不溶性物質及び油が存在しない飲料が製造された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オリーブ組織の圧搾液を採油した後の水性残渣物及びこの水性残渣物の濃縮物に水を添加した水性組成物からなる群より選ばれる、水性不透明成分を、珪藻土に接触させる透明化工程を備える、ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の製造方法。
【請求項2】
前記透明化工程において、前記水性不透明成分を遠心分離して沈殿物を除去した後、珪藻土に接触させる、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
前記透明化工程において、珪藻土への接触が70℃以下で行われる、請求項1又は2記載の製造方法。
【請求項4】
前記水性不透明成分は、珪藻土に接触させる前に40〜100℃の加温が施されたものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記オリーブ組織は、オリーブの果実及び/又はオリーブの葉である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法により得ることのできる、ヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物。
【請求項7】
請求項6記載のヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物を含む飲料。
【請求項8】
請求項6記載のヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物から水分を除去してなるヒドロキシチロソール含有オリーブ抽出物。
【請求項9】
医薬、化粧品、栄養補助食品及び規定食からなる群より選ばれる製品の製造における、請求項6記載のヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の使用。
【請求項10】
酸化を防止又は減少させるための、化粧品、食品又は飼料の添加剤としての、請求項6記載のヒドロキシチロソール含有水性オリーブ抽出物の使用。
【請求項11】
医薬、化粧品、栄養補助食品及び規定食からなる群より選ばれる製品の製造における、請求項8記載のヒドロキシチロソール含有オリーブ抽出物の使用。
【請求項12】
酸化を防止又は減少させるための、化粧品、食品又は飼料の添加剤としての、請求項8記載のヒドロキシチロソール含有オリーブ抽出物の使用。

【公開番号】特開2009−46439(P2009−46439A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215197(P2007−215197)
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】