説明

ビオチン及びビタミンB2含有水性液剤組成物

【課題】 ビオチン及びビタミンB2を含有する水性液剤組成物であるにも拘らず、ビタミンB2に起因し発生する活性酸素によってビオチンが分解されることを防止し、ビタミンB2を含有する水性液剤組成物中でのビオチンの光安定性を十分に向上させることを可能とする水性液剤組成物を提供すること。
【解決手段】 ビオチン、ビタミンB2及びトシシ抽出物を含有することを特徴とする水性液剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性液剤組成物に関し、より詳しくは、ビオチンを含有する医薬品、医薬部外品、食品等の分野に応用される水性液剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ビタミンB2は、人体に対し細胞の再生や成長を助けたり、蛋白質、炭水化物、脂質の代謝を促進するといった効果を有することが知られている。また、ビオチンは、ビタミンHとも称される補酵素の1種であって、人体に対し生体内の4種のカルボキシラーゼの必須補酵素として作用することが知られている(非特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、ビタミンB2は紫外線波長領域の光によって励起し、基底状態に戻るときにエネルギーを放出し、この放出エネルギーが水性液剤組成物中の溶存酸素や含酸素化合物の三重項酸素を活性酸素に変化させてしまうことが知られている(非特許文献2及び非特許文献3参照)。
【0004】
一方、ビオチンは、活性酸素によって酸化分解されることが知られており、特開平7−97322号公報(特許文献1)では、ビオチンを用いた一重項酸素消去剤が開示されている。
【特許文献1】特開平7−97322号公報
【非特許文献1】日本ビタミン学会編「ビタミンハンドブック2 水溶性ビタミン」、(株)化学同人、p.115〜p.126、1989年発行
【非特許文献2】豊崎俊幸著,New Food Industry,vol.34,No.1,p.70〜p.76,1992年発行
【非特許文献3】PCJoshi著,Indian Journal of Biochemistry & Biophysics,Vol.26,p186〜p.189,1989年6月発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、ビオチン及びビタミンB2を配合した水性液剤組成物を調製した場合、ビタミンB2の光励起に起因する活性酸素が発生し、かかる活性酸素によってビオチンが分解されてしまうため、水性液剤組成物におけるビオチンの安定性を保持することは極めて困難であった。そのため、ビタミンB2とビオチンとを配合した水性液剤組成物において、ビオチンをより安定に存在させることのできる水性液剤組成物が求められている。
【0006】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、ビオチン及びビタミンB2を含有する水性液剤組成物であるにも拘らず、ビタミンB2に起因し発生する活性酸素によってビオチンが分解されることを防止し、ビタミンB2を含有する水性液剤組成物中でのビオチンの光安定性を十分に向上させることを可能とする水性液剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、トシシ抽出物に優れた活性酸素消去作用があり、かかるトシシ抽出物を含有させることでビオチン及びビタミンB2を含有する水性液剤組成物中におけるビオチンの光安定性を非常に効率よく向上させられることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の水性液剤組成物は、ビオチン、ビタミンB2及びトシシ抽出物を含有することを特徴とするものである。
【0009】
上記本発明の水性液剤組成物としては、ビオチン1質量部に対して、ビタミンB2を5〜16000質量部及びトシシ抽出物を原生薬に換算して1〜10000質量部含有することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ビオチン及びビタミンB2を含有する水性液剤組成物であるにも拘らず、ビタミンB2に起因し発生する活性酸素によってビオチンが分解されることを防止し、ビタミンB2を含有する水性液剤組成物中でのビオチンの光安定性を十分に向上させることを可能とする水性液剤組成物を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
【0012】
本発明の水性液剤組成物は、ビオチン、ビタミンB2及びトシシ抽出物を含有することを特徴とするものである。
【0013】
本発明において用いられるビタミンB2(リボフラビン)は、リン酸エステル及び酪酸エステル等のような各種誘導体等として水性液剤組成物に配合することが可能である。
【0014】
また、本発明に用いられる前記トシシ抽出物としては、トシシの水抽出物、流エキス、軟エキス、乾燥エキス、チンキ等のいずれのものであってもでも良い。このような「トシシ(兎絲子)」の基原は、ヒルガオ科 C.australis R Br.(Convolvulaceae)兎絲 Cuscuta chinensis Lam.(ハマネナシカズラ)の成熟種子を乾燥したものであり、ネナシカズラ C.japonica Choisyも用いられる。なお、前記「トシシ(兎絲子)」は、滋養強壮生薬として知られているものである。
【0015】
本発明の水性液剤組成物の調製方法としては特に制限されず、所定量のビオチン、ビタミンB2及びトシシ抽出物の各成分を混合、溶解することにより調製する方法を挙げることができる。このような水性液剤組成物の調製の際には、必要に応じて、ろ過、滅菌等を行ってもよい。
【0016】
また、本発明の水性液剤組成物の製造の際において、ビオチンの配合量は水性液剤組成物の使用目的及び用途に応じて適宜選択されるものではあるが、ビオチンの配合(含有)量が0.00005〜1mg/mLであることが好ましく、0.0001〜0.01mg/mLであることがより好ましい。ビオチンの配合量が前記下限未満では、ビタミンとしての効果を期待しにくい傾向にあり、他方、前記上限を超えると、溶解が困難となる傾向にある。
【0017】
他方、ビタミンB2の配合(含有)量は、液剤の使用目的及び用途に応じて適宜選択されるものではあるが、0.00025mg/mL以上であることが好ましく、内服用液剤等ではビタミンとしての効果の観点から、通常0.01mg/mL以上であることがより好ましい。また、ビタミンB2の配合(含有)量としては、ビオチン1質量部に対してビタミンB2の配合量が5〜16000質量部であることが好ましく、5〜250質量部であることがより好ましく、更に好ましくは5〜100質量部である。ビオチン1質量部に対するビタミンB2の配合量が前記下限未満では、ビタミンとしての効果を期待しにくい傾向にあり、他方、前記上限を超えても、ビタミンとしての効果は変わらない傾向にある。
【0018】
さらに、トシシ抽出物の配合(含有)量は原生薬量としては、生薬としての効果の観点から、通常0.01mg/mL以上であることが好ましい。また、トシシ抽出物の配合(含有)量としては、ビオチン1質量部に対して原生薬に換算したトシシ抽出物の配合量が1〜10000質量部であることが好ましく、250〜8000質量部であることがより好ましい。ビオチン1質量部に対するトシシ抽出物の配合量が前記下限未満では、活性酸素を除去する効果が低くなり、得られる水性液剤組成物におけるビオチンの光安定性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を越えても、活性酸素除去の効果は増大しない傾向にある。
【0019】
また、本発明の水性液剤組成物には、ビオチン、ビタミンB2及びトシシ抽出物の他、本発明の効果を損なわない範囲において、通常液剤に配合される成分を適宜配合することができる。このような成分としては、例えば、各種ビタミン(ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE及びそれらの塩、エステル、誘導体等)、アミノ酸(タウリン、L−アスパラギン酸、L−アルギニン、L−トリプトファン等)、生薬(ジオウ、カンゾウ、ニンジン、芍薬、冬虫夏草、ローヤルゼリー等)、カフェイン、多価アルコール、有機酸、糖アルコール、甘味剤、香料、保存剤が挙げられる。さらに、本発明の水性液剤組成物のpHとしては、服用感を向上するとの観点から、pHは2〜5に調整することが好ましい。
【0020】
このようにして得られる本発明の水性液剤組成物は、内服用液剤、ドリンク剤等として提供される。
【実施例】
【0021】
以下、予備試験1〜3、実施例1〜2及び比較例1〜4に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0022】
(予備試験1:トシシ抽出物による活性酸素消去効果)
トシシ抽出物0.5g(原生薬として4.5g)と水25mLとを10min振とうした後に3000rpmの回転数で10min遠心分離して上澄液(Sp)を抽出した。
【0023】
このようなSpを用いてSp添加量の異なる溶液1〜6を調製した。すなわち、25mMのクエン酸Buffer(pH3)1.25mL、44mMの1,3−ジメチル−5−ピラゾロン(DMPO)0.25mL、20mMのH0.25mL、0.2mMのFe2+0.25mL及び前記Sp(AmL)と水((0.75−A)mL)との混合物0.75mLを添加して溶液1〜6(2.75mL)を調製した。前記溶液1〜6におけるそれぞれのSp添加量、トシシ抽出物の濃度及びトシシの原生薬としての濃度を表1に示す。なお、前記溶液1〜6において、H及びFe2+は活性酸素の発生源として用いられるものである。
【0024】
[活性酸素の残存率1]
前記溶液1〜6について、電子スピン共鳴吸収(ESR)測定装置(日本電子社製、TE−100)を用い、Fe2+の添加2分後に掃引を開始し、ESRシグナル比を測定して活性酸素の残存率を求めた。このようにして測定されたESRシグナル比及び活性酸素の残存率の結果を表1及び図1に示す。なお、電子スピン共鳴吸収(ESR)測定装置は、ESR掃引開始36秒後にESRシグナルが検出されるように設定した。
【0025】
【表1】

【0026】
表1及び図1から明らかなように、トシシ原生薬濃度が高いほど、活性酸素の残存率が低く、トシシ抽出物に活性酸素消去効果があることが確認された。
【0027】
(予備試験2:トシシ抽出物による活性酸素消去効果)
トシシ抽出物0.3g(原生薬としては2.7g)と水25mLとを10min振とうした後に3000rpmの回転数で10min遠心分離して上澄液(Sp)を抽出した。
【0028】
このようにして得られたSpを用い、0.1mMのリボフラビン溶液0.5mL、Sp0.5mL及び1,3−ジメチル−5−ピラゾロン(DMPO)40μLを配合して溶液7を調製した。
【0029】
また、トシシ抽出物0.11g(原生薬としては1.0g)と水25mLとを10min振とうした後に3000rpmの回転数で10min遠心分離して抽出した上澄液(Sp)を用いた以外は溶液7と同様にして溶液8を調製した。
【0030】
さらに、Spを添加する代わりに水を添加した以外は溶液7と同様にして溶液9を調製した。
【0031】
このようにして調製された各溶液におけるトシシ抽出物の濃度及びトシシの原生薬としての濃度を表2に示す。なお、前記リボフラビン溶液は、25mMのクエン酸Buffer(pH3)を用いて調製した。また、本予備試験において、リボフラビンは活性酸素の発生源として含有されたものであり、光照射によって活性酸素を発生させた。
【0032】
[活性酸素の残存率2]
電子スピン共鳴吸収(ESR)測定装置(日本電子社製、TE−100)を用い、前記溶液7〜9をそれぞれESR偏平セルにとり、ESR磁場にセットした。次に、光源ランプとして太陽光に近いキセノンランプを使用して20000Luxの光を照射し、9秒後にESRの掃引を開始し、ESRシグナル比を測定して活性酸素の残存率を求めた。このようにして測定されたESRシグナル比及び活性酸素の残存率の結果を表2及び図2に示す。なお、電子スピン共鳴吸収(ESR)測定装置は、ESR掃引開始36秒後にESRシグナルが検出されるように設定した。
【0033】
【表2】

【0034】
表2及び図2から明らかなように、ビタミンB2を含有させた溶液においてもトシシの原生薬濃度が高い溶液ほど、活性酸素の残存率が低くなることが確認された。
【0035】
(予備試験3:ビタミンB2の存在下におけるビオチンの安定性と活性酸素の発生量の測定)
表3に示す配合量で溶液10及び11を調製し、以下のようにして溶液中のビオチンの安定性の評価及び活性酸素の発生量を測定した。
【0036】
【表3】

【0037】
[ビオチンの残存率]
前記溶液10及び11をそれぞれ白色ガラスびんに入れ、光源ランプとして太陽光に近いキセノンランプを使用して20000Luxの光を照射し、36秒後、156秒後及び276秒後、すなわち、光照射量200Lux・hr、867Lux・hr及び1533Lux・hrの時点の各溶液をサンプリングして、HPLC(液体クロマトグラフ)法を用いて溶液10及び11に残存するビオチンの量を測定し、ビオチンの残存率を求めた。得られた結果を図3に示す。
【0038】
なお、従来より製剤中のビオチンの定量については、主にバイオアッセイ法が実施されていたが、バイオアッセイ法ではビオチンの分解物(生体中ではビオチンと同等の活性を有さない)もビオチンと同等の活性を示してしまうため、今回はHPLC(液体クロマトグラフ)法でビオチンの真の残存量を測定し、安定性を評価した。
【0039】
[活性酸素の発生量]
前記溶液10及び11をそれぞれESR偏平セルにとり、ESR磁場にセットした。次に、光源ランプとして太陽光に近いキセノンランプを使用して20000Luxの光を照射し、36秒後、156秒後及び276秒後、すなわち、光照射量200Lux・hr、867Lux・hr及び1533Lux・hrの時点でESRシグナル比を測定して活性酸素の発生量を求めた。このようにして測定されたESRシグナル比を図4に示す。
【0040】
図3のグラフから明らかなように、ビオチンとビタミンB2とを含有する溶液10においては、光照射量に応じてビオチンの残存率が低下することが確認された。また、図4のグラフから明らかなように、ビオチンとビタミンB2とを含有する溶液10においては、光照射によって活性酸素が発生し、光照射量の増加に伴って活性酸素の発生量が増加していることが確認された。
【0041】
一方、ビタミンB2を含有しない溶液11においては、光照射量にかかわらずビオチンは安定でかつ活性酸素が発生しなかった。
【0042】
(実施例1)
ビオチン0.5mg、ビタミンB2(4mg)及びトシシ抽出物300mg(原生薬としては2.7g)を25mMクエン酸緩衝液(pH3)100mLに溶解させた溶液をろ過した後、褐色ガラススクリュー管に充填して内服液剤(水性液剤組成物)Aを調製した。
【0043】
(比較例1)
トシシ抽出物を配合しないようにした以外は、実施例1と同様にして内服液剤Bを調製した。
【0044】
(比較例2)
トシシ抽出物及びビタミンB2を配合しないようにした以外は、実施例1と同様にして内服液剤Cを調製した。
【0045】
[ビオチンの光安定性1]
実施例1及び比較例1〜2で得られた内服液剤A、B及びCについて、ビオチンの光安定性を測定した。すなわち、25℃の温度条件下において、3000Lux(D65:ISO10977に類似の出力を示す白色蛍光ランプを使用)の光を連続照射し、2日目(14.4万Lux・hr)及び5日目(36万Lux・hr)に各内服液剤のサンプリングを行い、ビオチンの残存量をHPLC(液体クロマトグラフ)法で測定した。得られた結果を表4及び図5に示す。
【0046】
【表4】

【0047】
表4及び図5に示したように、実施例1で得られた内服液剤Aにおいては、ビタミンB2を含有させているにもかかわらず、ビオチンの残存率が高く、ビタミンB2を含有する水性液剤組成物中でのビオチンの光安定性が向上していることが確認された。また、実施例1で得られた内服液剤Aと比較例1で得られた内服液剤Bとを比較すると、光照射日数が2日目(14.4万Lux・hr)の時点で、内服液剤Aのビオチンの残存率の方が内服液剤Bのビオチンの残存率よりも2.7倍以上高いことが確認された。
【0048】
(実施例2)
表5に記載の各成分を混合して溶解させた後、ろ過し、滅菌することにより内服液剤1を調製した。
【0049】
(比較例3)
表5の処方からトシシ抽出物を除いて、トシシ抽出物を配合しないようにした以外は実施例2と同様にして内服液剤2を調製した。
【0050】
(比較例4)
表5の処方からトシシ抽出物及びビタミンB2を除いて、トシシ抽出物及びビタミンB2を配合しないようにした以外は実施例2と同様にして内服液剤3を調製した。
【0051】
【表5】

【0052】
[ビオチンの光安定性2]
実施例2及び比較例3〜4で得られた内服液剤1〜3を着色ガラス瓶に充填し、ビオチンの光安定性を調べた。具体的には、25℃下で3000Lux(D65:ISO10977に類似の出力を示す白色蛍光ランプを使用)の光を連続照射し、36万Lux・hr、60万Lux・hr、120万Lux・hrの光量を照射した時点でサンプリングを行い、ビオチンの残存量をHPLC(液体クロマトグラフ)法で測定し、ビオチンの残存率を求めた。得られた結果を表6及び図6に示す。
【0053】
【表6】

【0054】
表6及び図6に示したように、実施例2で得られた内服液剤1においては、ビタミンB2が共存しているにもかかわらず、ビオチンの残存率は光量36万Lux・hrの光の照射で90%、光量60万Lux・hrの光の照射で85%、光量120万Lux・hrの光の照射で75%以上を示し、ビタミンB2を含有する水性液剤組成物中におけるビオチンの光安定性が高いことが確認された。
【0055】
一方、トシシ抽出物を添加せずにビタミンB2とビオチンとを含有させた比較例3で得られた内服液剤2においては、光量36万Lux・hrの光の照射によってビオチンが完全に分解してしまうことが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上説明したように、本発明によれば、ビオチン及びビタミンB2を含有する水性液剤組成物であるにも拘らず、ビタミンB2に起因し発生する活性酸素によってビオチンが分解されることを防止し、ビタミンB2を含有する水性液剤組成物中でのビオチンの光安定性を十分に向上させることを可能とする水性液剤組成物を提供することが可能となる。
【0057】
したがって、本発明の水性液剤組成物は、ビタミンB2を含有する水性液剤組成物中でのビオチンの光安定性に優れるため、医薬品、医薬部外品、食品の開発等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】予備試験例1で得られた溶液1〜6について、Fe2+を添加して2分36秒後の各溶液における活性酸素残存率(%)とトシシの原生薬濃度との関係を示すグラフである。
【図2】予備試験例2で得られた溶液7〜9について、光量20000Luxの光を照射して45秒後の活性酸素残存率(%)とトシシの原生薬濃度との関係を示すグラフである。
【図3】予備試験例3で得られた溶液10及び11について、光照射量(Lux・hr)とビオチンの残存率(%)との関係を示すグラフである。
【図4】予備試験例3で得られた溶液10及び11について、光照射量(Lux・hr)とESRシグナル比(活性酸素の発生量)との関係を示すグラフである。
【図5】内服液剤A(実施例1)、内服液剤B(比較例2)及び内服液剤C(比較例3)について、光照射量(×10000Lux・hr)とビオチン残存率(%)との関係を示すグラフである。
【図6】内服液剤1(実施例2)、内服液剤2(比較例3)及び内服液剤3(比較例4)について、光照射量(×10000Lux・hr)とビオチン残存率(%)との関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビオチン、ビタミンB2及びトシシ抽出物を含有することを特徴とする水性液剤組成物。
【請求項2】
ビオチン1質量部に対して、ビタミンB2を5〜16000質量部及びトシシ抽出物を原生薬に換算して1〜10000質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の水性液剤組成物。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−89430(P2006−89430A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−279167(P2004−279167)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(000002819)大正製薬株式会社 (437)
【復代理人】
【識別番号】100107191
【弁理士】
【氏名又は名称】長濱 範明
【Fターム(参考)】