ビデオゲーム制御システム、及びビデオゲーム制御サーバ
【課題】プレイヤの位置を示す位置情報を利用してゲームの内容を予測不能に変化させ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させる。
【解決手段】ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21からのゲームマップ取得要求にもとづいてゲームマップを提供し、プレイヤ端末21からのイベント実行要求情報を受信したときに、プレイヤ端末21の現在位置がイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定し、イベントの発生を許容すると判定したときに、該当するイベントを実行させるためのイベント内容実行データを送信する。
【解決手段】ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21からのゲームマップ取得要求にもとづいてゲームマップを提供し、プレイヤ端末21からのイベント実行要求情報を受信したときに、プレイヤ端末21の現在位置がイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定し、イベントの発生を許容すると判定したときに、該当するイベントを実行させるためのイベント内容実行データを送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネットなどの通信ネットワークを介して携帯電話端末などの移動通信端末に提供されるネットワーク配信型ゲームが各種提供されている。このようなネットワーク配信型のゲームには、例えば、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくゲーム。)などの各種のゲームがある。
【0003】
また、従来から、移動通信端末に対してゲームを提供する際に、ゲームの進行制御に位置情報を利用するようにしたものがある(例えば特許文献1−2)。
【0004】
特許文献1には、携帯電話端末やPHS(Personal Handyphone System)などの移動通信端末でゲームを行う際に、移動通信端末が通信を行う際に取得する近隣の基地局の識別番号を、通信においてのみでなくゲームの進行に利用することが開示されている。具体的には、プレイヤがどの基地局の圏内にいるかによって、取得できるアイテムや、登場するキャラクタ、選択されるシナリオを異ならせるものである。このようにすることで、同じゲームコンテンツであってもプレイする場所によってゲーム内容を異ならせることができ、ゲーム内容を多様化させることができる。
【0005】
また、特許文献2には、GPS(Global Positioning System)測量により得られた位置情報をゲームのデータとして利用することで、ゲーム主催者によって予め隠されている「宝」を見つけ出すようにしたゲームシステムが開示されている。
【0006】
【特許文献1】特許第3767741号公報
【特許文献2】特開2006−61317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上述した特許文献1に記載された技術においては、ゲームの内容とプレイヤ自身の位置を関連付けすることでゲーム内容を多用化したものであるが、キャラクタ、アイテム、シナリオのパターンをあらかじめ複数種類用意しておき、位置情報に応じて特定のキャラクタ、アイテム、シナリオのパターンを選択するだけであるので、ゲーム内容を多様化させるには限界があるという問題があった。
【0008】
また、上述した特許文献2に記載された技術においては、「宝」に位置情報を得るための通信装置を装備しておく必要があるため、ゲームの事前準備のための作業負担が多大なものとなってしまうという問題があった。また、上述した特許文献2に記載された技術においては、プレイヤが「宝」を発見した時点でゲームが終了になってしまい、それ以降の展開がないため、やはりゲーム内容を多様化させるには限界があるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の問題を解消すべく、多大な作業負担を負うことなくプレイヤの位置を示す位置情報を利用したゲームを提供することができ、かつ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができ、遊戯の興趣を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のビデオゲーム制御システムは、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末と、該複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバとを備えたビデオゲーム制御システムであって、前記プレイヤ端末は、プレイヤによるマップ取得指定操作に応じて送信したゲームマップ取得要求にもとづき前記ビデオゲーム制御サーバから提供されたゲームマップを表示するゲームマップ表示手段と、プレイヤによるイベント発生要求操作を受け付けたときに、前記プレイヤ端末の現在位置を測定する位置測定手段と、該位置測定手段によって測定された現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報と、前記イベント発生要求操作を受け付けたことを示すイベント発生要求受付情報とを含むイベント発生要求情報を、前記ビデオゲーム制御サーバに送信するイベント発生要求情報送信手段と、前記イベント発生要求情報の受信にもとづく前記ビデオゲーム制御サーバからのイベント発生許容情報にもとづいて、イベントを実行するイベント実行手段とを含み、前記ビデオゲーム制御サーバは、前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求にもとづいてゲームマップを提供するゲームマップ提供手段と、前記プレイヤ端末からの前記イベント発生要求情報を受信したときに、該イベント発生要求情報に含まれている現在位置情報が示す前記プレイヤ端末の現在位置が、前記ゲームマップ上におけるイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定するイベント発生許容判定手段と、該イベント発生許容判定手段がイベントの発生を許容すると判定したときに、前記イベント発生許容情報を送信するイベント発生許容情報送信手段とを含むことを特徴とする。
【0011】
上記の構成としたことで、多大な作業負担を負うことなくプレイヤの位置を示す位置情報を利用したゲームを提供することができ、かつ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができ、遊戯の興趣を向上させることができる。
【0012】
前記ゲームマップ提供手段は、前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求に応じて、イベント発生領域を認識させるためのイベントアイコン画像が表示されたゲームマップを作成するゲームマップ作成手段と、該ゲームマップ作成手段が作成したゲームマップを送信するゲームマップ送信手段とを含む構成とされていてもよい。前記イベントアイコン画像として、例えば、イベントの種別毎に異なる画像が用いられる。このイベントアイコン画像は、例えば、イベント種別を示すイベント種別画像部と、未実行であるか実行済であるか否かを示すフレーム部とによって構成される。前記ゲームマップ作成手段が、前記イベントアイコン画像の上もしくは近くに、当該イベントアイコン画像に対応するイベントが実行済であるときにその旨をプレイヤに視覚的に認識させるためのイベント実施済符号が表示されたゲームマップを作成するように構成されていてもよい。
【0013】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの自己の現在位置を提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する構成とされていてもよい。
【0014】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの所定エリアを提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該所定エリア周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する構成とされていてもよい。
【0015】
イベントには、例えば、所定のアイテムが獲得されるアイテムイベントと、特殊キャラクタが登場する特殊キャラキャラクタイベントと、所定のモンスタが出現するモンスタイベントとのうち、少なくとも1つを含む。
【0016】
前記位置測定手段は、測位用の複数の衛星からの測位用信号にもとづいて前記プレイヤ端末の現在位置を測定する構成とされていてもよい。
【0017】
また、本発明のビデオゲーム制御サーバは、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバであって、プレイヤによるマップ取得指定操作に応じた前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求にもとづいて、前記プレイヤ端末に表示させるためのゲームマップを提供するゲームマップ提供手段と、プレイヤによるイベント発生要求操作を受け付けた前記プレイヤ端末から、前記プレイヤ端末の現在位置を測定する位置測定手段によって測定された現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報と、前記イベント発生要求操作を受け付けたことを示すイベント発生要求受付情報とを含むイベント発生要求情報を受信したときに、該イベント発生要求情報に含まれている現在位置情報が示す前記プレイヤ端末の現在位置が、前記ゲームマップ上におけるイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定するイベント発生許容判定手段と、該イベント発生許容判定手段がイベントの発生を許容すると判定したときに、前記プレイヤ端末においてイベントを実行させるためのイベント発生許容情報を送信するイベント発生許容情報送信手段とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、多大な作業負担を負うことなくプレイヤの位置を示す位置情報を利用したゲームを提供することができ、かつ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができ、遊戯の興趣を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム提供システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、ビデオゲーム提供システム100は、ビデオゲーム制御サーバ10と、複数のプレイヤ端末21〜2N(Nは任意の正の整数)と、複数の基地局31〜3Nとを含む。
【0021】
ビデオゲーム制御サーバ10、および複数の基地局31〜3Nは、それぞれ、インターネットなどの通信ネットワーク40に接続されている。複数のプレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、無線通信によって接続された基地局31〜3Nを介して通信ネットワーク40に接続されている。
【0022】
ビデオゲーム制御サーバ10は、本システム100のシステム管理者によって管理され、プレイヤ端末21〜2Nそれぞれに対して通信ネットワーク40を介してビデオゲームを提供するための各種の機能を有する。このビデオゲーム制御サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成される。
【0023】
プレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、ビデオゲームのプレイヤによって管理され、例えば携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置などのネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な携帯通信端末によって構成される。プレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、基地局31〜3Nを介して通信ネットワーク40に接続するためのハードウェア及びソフトウェア等を備えている。このプレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、テレビジョン装置や液晶表示装置などによって構成される画像表示部を有する表示装置を、内部あるいは外部に備えている。また、プレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、複数のGPS衛星からの測位用の信号(GPS信号)を受信し、受信した各GPS信号を利用して各プレイヤ端末21〜2Nの現在位置を測位する位置測定部21a(図6参照)と、プレイヤによって操作される例えば操作ボタンなどの操作部及びプレイヤ端末全体を制御する制御部で構成される操作・制御部21b(図6参照)と、プレイヤ端末に関連する情報を取り扱う端末情報処理部21c(図6参照)とを備えている。
【0024】
基地局31〜3Nは、それぞれ、通信業者によって管理され、通信可能エリア内に位置するプレイヤ端末21〜2Nと無線通信回線によるデータ通信を行うことによって、プレイヤ端末21〜2Nと通信ネットワーク40とを接続するための装置である。
【0025】
図2は、ビデオゲーム制御サーバ10の構成の例を示すブロック図である。図2に示すように、ビデオゲーム制御サーバ10は、制御部11と、通信制御部12と、ゲーム情報格納部13とを含む。
【0026】
制御部11は、CPUやROMなどを含み、ゲーム情報格納部13に格納された制御プログラムに従ってビデオゲーム制御サーバ10全体の制御を行う。
【0027】
通信制御部12は、インターネットなどの通信ネットワーク40を介して例えばプレイヤ端末21〜2Nとの間で通信を行うための機能を有する。
【0028】
ゲーム情報格納部13は、例えばデータベース装置によって構成され、後述するイベント関連情報テーブルや、ゲーム用の制御プログラムなどの各種のデータが格納される記憶媒体である。
【0029】
なお、この実施の形態において提供されるビデオゲームは、仮想3次元空間に設けられたフィールド上を、プレイヤキャラクタ(プレイヤによるキーパッドの操作に従って動作するキャラクタ)などの複数のキャラクタが移動したり、ゲームにおける目標の達成のためのプレイヤキャラクタの行動を妨げる敵キャラクタとの戦闘などを行うことによりゲームが進行する部分を含むRPGであるものとする。なお、フィールドが形成された仮想3次元空間は、ワールド座標系によって示されるものとする。
【0030】
図3は、イベント関連情報テーブルの例を示す説明図である。
図3に示すように、イベント関連情報テーブルには、ゲームにおける各イベント毎に一意に定められているイベントIDと、イベントの属する種類の別を示すイベント種別と、イベントが発生する領域として設定されている位置範囲の中心を示す設定位置と、イベントが発生する領域として許容される設定位置からの誤差範囲を示す位置誤差許容範囲と、イベントの内容を示すイベント内容とが対応付けされたイベント関連情報が登録されている。すなわち、イベント関連情報テーブルには、どの種別のどのイベントが、どのエリアで発生するかを示すイベント関連情報が登録されている。
【0031】
イベント関連情報における「イベントID」は、あらかじめ各イベントに付与されているユニークなIDである。なお、同じ内容のイベントであっても、出現する場所が異なる場合には別のイベントIDが付与される。イベント関連情報における「イベント種別」は、アイテム、モンスタ、特殊キャラなどのイベントの種別を特定可能な情報である。イベント関連情報における「設定位置」は、例えば、緯度及び経度によって位置を特定するための座標データによって構成される。イベント関連情報における「イベント内容」は、剣Xを獲得、モンスタXに遭遇、薬Xを獲得、特殊キャラA(例えば、敵に捕らえられている味方キャラクタ)を発見などのイベントの内容を示す情報である。
【0032】
なお、図示はしないが、イベント関連情報テーブルの管理項目に、「設定期限」が含まれていてもよい。「設定期限」とは、該当するイベントを実行可能な時期的な期限を設定可能とするものである。つまり、あるイベントに対して「2007年1月1日まで有効」、「2006年10月1日午後3時まで有効」という形で期限設定を行うことを可能とする。また特に、時間的な期限が設定不要なイベントについては、「無期限」と規定しておけばよいものとする。このように設定することにより、任意のイベントについて期間限定的に発生させることが可能となり、当該イベント体験へのプレミア感を高めたり、イベントをキャンペーン等の企画と連動させたりして使用可能となる。
【0033】
図4は、イベント画像特定テーブルの例を示す説明図である。
図4に示すように、イベント画像特定テーブルには、イベント種別と、イベントアイコン画像とが対応付けされたイベント画像特定情報が登録されている。すなわち、イベント画像特定テーブルには、どの種別のイベントにどのイベントアイコン画像を使用するかを示すイベント画像特定情報が登録されている。
【0034】
イベント画像特定情報における「イベントアイコン画像」は、その画像に付与されているファイル名によって構成される。各イベントアイコン画像については、具体的には、例えば図5に示すように、イベント種別が「アイテム」である場合にはイベントアイコン画像Aが用いられ、イベント種別が「モンスタ」である場合にはイベントアイコン画像Bが用いられ、イベント種別が「特殊キャラ」である場合にはイベントアイコン画像Cが用いられる。
【0035】
次に、本例のビデオゲーム提供システム100の動作について説明する。
図6は、本例のビデオゲーム提供システム100におけるゲーム開始処理の例を示すフローチャートである。図7は、本例のビデオゲーム提供システム100におけるゲームマップ提供処理の例を示すフローチャートである。図8は、本例のビデオゲーム提供システム100におけるイベント提供処理の例を示すフローチャートである。ここでは、説明を簡単にするため、プレイヤPがプレイヤ端末21を操作することによってビデオゲームGが遊戯されることとし、そのプレイヤ端末21に対してゲームを提供するための処理について説明するものとして、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0036】
ゲーム開始処理において、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、プレイヤPの操作に応じてビデオゲームGを実行するためのゲームアプリ(ゲームアプリケーション)を起動する(ステップS101)。ゲームアプリを起動すると、操作・制御部21bは、位置測定部21aに対して測位指示を行う(ステップS102)。位置測定部21aは、測位指示に応じて、プレイヤ端末21の現在位置を測位する測位処理を実行し(ステップS103)、その測位結果を示す位置情報を送信する(ステップS104)。
【0037】
位置測定部21aからの位置情報を操作・制御部21bを介して受信すると、端末情報処理部21cは、受信した位置情報と、プレイヤPに対して一意に付与されているプレイヤIDとを含む端末情報を作成し、作成した端末情報を、例えば基地局31及び通信ネットワーク40を介してビデオゲーム制御サーバ10に対して送信する(ステップS105)。なお、プレイヤIDとして、該当するプレイヤがプレイヤ端末として使用している携帯電話端末の電話番号、あるいはその携帯電話端末に付与されている電子メールアドレスを用いるようにしてもよい。
【0038】
端末情報を受信すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、受信した端末情報に含まれるプレイヤIDを用いてプレイヤPの認証処理を実行する(ステップS106)。なお、認証処理は、プレイヤIDのみによるものに限らず、パスワードや生体情報などの他の情報を用いるものであってもよい。そして、プレイヤPを認証した場合には、ビデオゲーム制御サーバ10は、受信した端末情報に含まれる位置情報をプレイヤIDに対応付けしてプレイヤ位置設定テーブル(図示せず)に登録することでプレイヤP(プレイヤ端末21)の現在位置を保存し、ビデオゲームGを提供するためのゲームプログラムを送信する(ステップS107)。なお、プレイヤ位置設定テーブルの登録情報は、プレイヤ端末21からの位置情報を提示したアクセスがある度に更新されるものとする。
【0039】
ゲームプログラムを受信すると、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、受信したゲームプログラムを用いてゲームアプリを開始し、ビデオゲームGの実行を開始する(ステップS108)。ビデオゲームGが開始されたあと、ビデオゲームGの実行中に、ゲームマップ提供処理が実行される。
【0040】
ゲームマップ提供処理において、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、プレイヤPの操作によるゲームマップ表示コマンドの指定を受け付けると(ステップS201)、位置測定部21aに対して測位指示を行う(ステップS202)。位置測定部21aは、測位指示に応じて、プレイヤ端末21の現在位置を測位する測位処理を実行し(ステップS203)、その測位結果を示す位置情報を送信する(ステップS204)。
【0041】
位置測定部21aからの位置情報を操作・制御部21bを介して受信すると、端末情報処理部21cは、受信した位置情報と、ステップS201にて操作・制御部21bがゲームマップ表示コマンドを受け付けたことに応じてゲームマップの取得要求を行うためのゲームマップ取得要求情報と、プレイヤPに対して付与されているプレイヤIDとを含むマップ取得要求情報を作成し、作成したマップ取得要求情報を、例えば基地局31及び通信ネットワーク40を介してビデオゲーム制御サーバ10に対して送信する(ステップS205)。なお、端末情報処理部21cは、位置情報を操作・制御部21bを介して受信する際に、ステップS201にて操作・制御部21bがゲームマップ表示コマンドを受け付けたことを示すゲームマップ取得要求情報を操作・制御部21bから取得しているものとする。
【0042】
マップ取得要求情報を受信すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、ゲーム情報格納部13に格納されている地図情報の中から、受信したマップ取得要求情報に含まれている位置情報が示す位置周辺の地図情報を読み出し、読み出した地図情報のうちプレイヤ端末21に表示させる範囲を切り出し、ゲームマップとして使用する地図を決定する(ステップS206)。すなわち、ステップS206において、ビデオゲーム制御サーバ10は、先ず、図9に示すような、受信したマップ取得要求情報に含まれている位置情報が示すプレイヤ端末21の現在位置Pの周辺地図を読み出す。そして、ビデオゲーム制御サーバ10は、プレイヤ端末21が備える表示装置が表示可能な範囲(例えば、図10に示す領域Aaあるいは領域Ab)を切り出すためにトリミングを行い、トリミングを行った地図情報を得る。なお、プレイヤ端末21が備える表示装置が表示可能な範囲については、例えばプレイヤPが使用する端末の機種ごとに独自の表示可能範囲を設定することも可能である。ユーザ登録の際に端末の機種についての登録をも受け付け、図11に示すようなプレイヤ情報管理テーブルを作成しておくことで、サーバ10側で認識することが可能となる。なお、このプレイヤ情報管理テーブルはプレイヤPが機種変更やメールアドレスの変更などを行った場合随時更新されるものとする。従って、サーバ10側で領域Aaとするか領域AbとするかをプレイヤPが使用する端末の機種情報を参照することで判定することが可能となり、サーバ10側で自動的に地図の表示可能範囲を決定することが可能となる。また、上記のような地図の表示範囲の他にも、後述する支援要請可能範囲などをプレイヤの使用する機種ごとに変化させてもよい。このように設計することで、「自分の好みのゲーム進行を行うためにはどの機種を使用するのが有利か」といったことを端末の機種変更時に検討することができるようになり、単なる使用端末の機種変更においてもゲーム性を与えることができる。このようなマップ表示機能は、後述する支援要請処理にて支援要請を受信した支援プレイヤが、支援要請を送信した被支援プレイヤの現在位置を検索したり、プレイヤの現在位置と関連するゲーム内のイベントを経験したりする際に利用される。
【0043】
なお、上記プレイヤ情報管理テーブルの更新処理は、プレイヤ端末21の端末情報処理部21cによって添付された端末情報がゲーム制御サーバ10に送信された時、既存のプレイヤ情報管理テーブルに記載された内容と、受信した最新の端末情報の内容をそれぞれに記載されているプレイヤIDをキーに比較して、変更されている項目があれば自動的に受信した端末情報に記載された内容へと自動的に更新するようにしてもよい。このようにすることで、プレイヤが自らプレイヤ情報を変更する手間を省くこともできるし、プレイヤによる変更忘れや変更情報の入力ミスを防ぐこともできる。プレイヤIDはプレイヤの使用する端末に対応する電話番号や、電話番号情報の記載された記憶媒体の製造番号などプレイヤが任意に変更できないものを用いるため、悪意のあるプレイヤが故意に他のプレイヤのIDでゲーム制御サーバにアクセスしたり、他のプレイヤのプレイヤ情報を書き換えたりすることは非常に困難となる。ただし、セキュリティを万全にするために、例えばゲームプログラムにログインする際のパスワードなどの重要情報については上記のような自動更新ができないように設定しておいてもよい。
【0044】
ゲームマップとして使用する地図を決定すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、その地図の表示領域内で実行されるイベントを、イベント関連情報テーブル(図3参照)を用いて検索する(ステップS207)。すなわち、イベント関連情報テーブルに登録されている各イベントの設定位置及び位置誤差範囲が示すイベント発生領域の一部または全部(全部のみであってもよい)が、ゲームマップとして使用する地図の表示範囲に含まれているイベントを検索する。次いで、ビデオゲーム制御サーバ10は、検索したイベントのイベント種別を示すイベントアイコン画像を、ゲームマップとして使用する地図上における該当イベントが実行される位置(例えば設定位置にアイコンの中心がくるようにする)にマッピングしたゲームマップを作成する(ステップS208)。そして、ビデオゲーム制御サーバ10は、作成したゲームマップを示すマップ情報を、基地局31及び通信ネットワーク40を介してプレイヤ端末21に対して送信する(ステップS209)。
【0045】
プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、マップ情報を受信すると、プレイヤ端末21が備える表示装置にマップ情報が示すゲームマップを表示する(ステップS210)。具体的には、イベントアイコン画像がイベント発生位置に表示された例えば図12に示すようなゲームマップを、プレイヤ端末21が備える表示装置に表示する。図12には、9個のイベントE1〜E9が地図上のイベント発生領域に表示されているゲームマップが示されている。
【0046】
プレイヤPは、表示されたゲームマップを見て、イベントアイコン画像が表示されているイベントE1〜E9が実行される各領域のうち、いずれかの領域にプレイヤ端末21を持参したまま移動する。そして、イベントが実行されることとされている領域のいずれか(例えばイベントE2が表示されている領域)にプレイヤPが到着したあと、イベント提供処理が実行される。
【0047】
イベント提供処理において、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、プレイヤPの操作によるイベント実行コマンドの指定を受け付けると(ステップS301)、位置測定部21aに対して測位指示を行う(ステップS302)。イベント実行コマンドは、本例では、イベントを特定することなく何らかのイベントの発生を要求するためのコマンドであるが、所定のイベントの発生を要求するためのコマンドであるものとしてもよい。位置測定部21aは、測位指示に応じて、プレイヤ端末21の現在位置を測位する測位処理を実行し(ステップS303)、その測位結果を示す位置情報を送信する(ステップS304)。
【0048】
位置測定部21aからの位置情報を操作・制御部21bを介して受信すると、端末情報処理部21cは、受信した位置情報と、ステップS301にて操作・制御部21bがイベント実行コマンドを受け付けたことを示すイベント要求受付情報(なお、実行要求対象のイベントが特定されている場合には、そのイベントを特定可能な情報が含まれる。)と、プレイヤPに対して付与されているプレイヤIDとを含むイベント実行要求情報を作成し、作成したイベント実行要求情報を、例えば基地局31及び通信ネットワーク40を介してビデオゲーム制御サーバ10に対して送信する(ステップS305)。なお、端末情報処理部21cは、位置情報を操作・制御部21bを介して受信する際に、ステップS301にて、操作・制御部21bがイベント実行コマンドを受け付けたことを示すイベント要求受付情報を、操作・制御部21bから取得しているものとする。
【0049】
イベント実行要求情報を受信すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、受信したイベント実行要求情報に含まれているプレイヤIDにもとづきプレイヤPの認証処理を行い、プレイヤPを認証した場合には、受信したイベント実行要求情報に含まれている位置情報が示す位置が、提供可能な各イベントのいずれかのイベント発生領域(図3に示す設定位置から位置誤差許容範囲内の領域)内の位置であるか否かを判定する(ステップS306)。すなわち、プレイヤ端末21がイベント発生領域内に位置しているか否かを判定する。ここでは、例えば、イベントE2のイベント発生領域内に位置していると判定されたものとする。なお、特定のイベントを指定したイベント実行要求情報であった場合には、ステップS306にて、ビデオゲーム制御サーバ10は、受信したイベント実行要求情報に含まれている位置情報が示す位置が、指定されたイベントのイベント発生領域内の位置であるか否かを判定する。
【0050】
プレイヤ端末21がイベント発生領域内に位置していなければ、ビデオゲーム制御サーバ10は、イベント発生領域でない旨を示すエラー画面をプレイヤ端末21に表示させるための処理を行う。一方、プレイヤ端末21がイベント発生領域内に位置していれば、ビデオゲーム制御サーバ10は、プレイヤ端末21が位置している領域で提供されるイベントE2を実行するためのイベント内容実行データを、基地局31及び通信ネットワーク40を介してプレイヤ端末21に対して送信する(ステップS307)。イベント内容実行データは、例えば、該当するイベントを実行させるためのゲームプログラムデータを含む。
【0051】
イベント内容実行データを受信すると、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、受信したイベント内容実行データに従って、該当するイベントを実行する(ステップS308)。具体的には、ビデオゲームGにおいて、所定のアイテムがプレイヤキャラクタに獲得されるようなイベントE1や、所定のモンスタが出現しプレイヤキャラクタと戦闘を行うようなイベントE2や、所定の特殊キャラクタである味方キャラクタが登場するようなイベントE4など、該当する領域で提供されるイベントのいずれかが実行される。
【0052】
イベント内容実行データを送信すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、送信したイベント内容実行データによって実行されるイベントについて、実行済であることを示すイベント実行済フラグをセットする。イベント実行済フラグは、各プレイヤについてのイベント実行状況を特定可能なイベント実行状況テーブルにおいて、例えば各イベントに対応付けして設けられている。イベント実行状況テーブルには、プレイヤIDと、イベントIDと、イベント実行済フラグとが対応付けして登録されている。
【0053】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末21〜2Nと、複数のプレイヤ端末21〜2Nにおいてそれぞれ遊戯されるビデオゲームGの進行の少なくとも一部を通信ネットワーク40を介して制御するビデオゲーム制御サーバ10とを備えたビデオゲーム制御システムにおいて、以下の構成を備えたものである。すなわち、プレイヤ端末21〜2Nが、プレイヤによるゲームマップの取得指定操作に応じて送信したゲームマップ取得要求にもとづきビデオゲーム制御サーバ10から提供されたゲームマップを表示し、表示されているゲームマップ上に表示されているイベントアイコン画像が示すイベント発生領域に移動したプレイヤによるイベント発生要求操作に応じて、プレイヤ端末の現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤIDと、イベント発生要求とを含むイベント実行要求情報を、ビデオゲーム制御サーバ10に送信し、ビデオゲーム制御サーバ10からのイベント内容実行データにもとづいてイベントを実行する。また、ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21からのゲームマップ取得要求にもとづいてゲームマップを提供し、プレイヤ端末21からのイベント実行要求情報を受信したときに、プレイヤ端末21の現在位置がイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定し、イベントの発生を許容すると判定したときにイベント内容実行データを送信する。このような構成としたので、多大な作業負担を負うことなくプレイヤの位置を示す位置情報を利用したゲームを提供することができ、かつ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができ、遊戯の興趣を向上させることができる。
【0054】
すなわち、所定位置に隠された宝物を単に探索させるためのものでなく、ゲームにおいて実行される各種のイベントを位置情報と関連付けして提供する構成としているので、宝物を隠すなどのための作業負担を完全になくすことが可能となる。また、プレイヤの現在位置周辺の地図上にイベント発生領域が掲載されたゲームマップを提供し、ゲームマップを参照してイベント発生領域に移動したプレイヤPの操作に応じてイベント発生要求を行ったプレイヤ端末21に対して、該当するイベントが提供される構成とされているので、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができる。よって、新しい趣向を加えることが可能となり、同じゲームコンテンツであってもプレイする位置によってさらに多様性に富んだものとすることが可能となる。
【0055】
また、上述した実施の形態では、イベントとその発生位置とを関連付けし、その関連付けされた内容をゲームマップによりプレイヤに公開することによって、通信ネットワーク上の仮想世界だけでゲームを楽しむのではなく、プレイヤ自身を意図する場所(所定の地域、所定の駅、所定の建物)に移動させることができるため、プレイヤ自身の行動を活発化させることができ、プレイヤ間のコミュニケーションが促進されるようにすることができる。
【0056】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21からのゲームマップ取得要求に応じて、イベント発生領域を認識させるためのイベントアイコン画像が表示されたゲームマップを作成し、作成したゲームマップをプレイヤ端末21に送信する構成としたので、イベント発生領域をプレイヤに容易に認識させることが可能となる。なお、イベントアイコン画像として、イベントの種別毎に異なる画像が用いられるようにしているので、ゲームマップ上に表示されている各イベントの種別をプレイヤに容易に認識させることが可能となる。
【0057】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、イベントアイコン画像は、イベント種別を示すイベント種別画像部(キャラクタ表示部分)と、対応するイベントが未実行であるか実行済であるか否かを示すフレーム部(背景部分)とによって構成されるようにしてもよい。具体的には、例えば図13に示すように、未実行であるイベントE1,E3〜E9に対応するイベントアイコン画像のフレーム部を黒以外の明るい色とし、実行済であるイベントE2に対応するイベントアイコン画像のフレーム部を黒色とするように、対応するイベントが未実行であるか実行済であるかによってフレーム部を色分けするようにすればよい。このようにすれば、ゲームマップ上に表示された各イベントアイコン画像に対応する各イベントのうち、実行済であるイベントと未実行であるイベントとを容易に区別することができるようになる。なお、フレーム部の色でなく、フレーム部の形を異ならせたり、アイコンの上に「済」などのマークを表示したりするようにしてもよい。
【0058】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21からの自己の現在位置を提示したゲームマップ取得要求に応じて、その現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する構成としているので、プレイヤの現在位置を含むゲームマップを提供することができ、プレイヤにとってはイベント発生領域に直ちに移動してイベントを実行させることが可能となるため、遊戯の興趣を向上させることが可能となる。
【0059】
なお、ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21の現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップではなく、プレイヤから提示されたエリアの周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成するようにしてもよいし、プレイヤからのエリアの指定を受けることなくあらかじめ定められた所定位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成するようにしてもよい。このように構成すれば、例えば東京にいるプレイヤに対して横浜のゲームマップを提供するなど、遠隔地のゲームマップを提供することが可能となり、遊戯の興趣を向上させることが可能となる。
【0060】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、イベント毎に設定されている位置誤差許容範囲(図3参照)を、出現確率が低いイベントについては狭く設定し、イベント実現の難易度を意図的に高めるようにしてもよい。
【0061】
なお、上述した実施の形態では、イベントとして、所定のアイテムが獲得されるアイテムイベントと、特殊キャラクタが登場する特殊キャラキャラクタイベントと、所定のモンスタが出現するモンスタイベントとを例に挙げたが、他の種別のイベントが含まれていてもよい。
【0062】
また、上述した実施の形態では、ゲームの開始時にプレイヤ端末21の位置情報をサーバ10側に登録する構成としていたが、ゲームマップの取得要求を行うときや、イベントの実行要求を行うときなどのときにだけ位置情報をサーバ10側に送信することとしてもよい。
【0063】
なお、上述した実施の形態では、RPGのゲーム制御について説明していたが、ガンアクションRPG等の同種のゲームに適用することができることは勿論であり、さらに他の種のゲームにも好適に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明によれば、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末と複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバとを備えたビデオゲーム制御システムなどに適用するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】ビデオゲーム提供システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】ビデオゲーム制御サーバの構成例を示すブロック図である。
【図3】イベント関連情報テーブルの例を示す説明図である。
【図4】イベント画像特定テーブルの例を示す説明図である。
【図5】イベントアイコン画像の具体例を示す説明図である。
【図6】ゲーム開始処理の例を示すフローチャートである。
【図7】ゲームマップ提供処理の例を示すフローチャートである。
【図8】イベント提供処理の例を示すフローチャートである。
【図9】プレイヤの現在位置周辺の地図の例を示す説明図である。
【図10】プレイヤの現在位置周辺の地図における表示可能範囲の例を示す説明図である。
【図11】プレイヤ情報管理テーブルの例を示す説明図である。
【図12】ゲームマップの例を示す説明図である。
【図13】ゲームマップの他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0066】
10 ビデオゲーム制御サーバ
21〜2N プレイヤ端末
31〜3N 基地局
40 通信ネットワーク
100 ビデオゲーム提供システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネットなどの通信ネットワークを介して携帯電話端末などの移動通信端末に提供されるネットワーク配信型ゲームが各種提供されている。このようなネットワーク配信型のゲームには、例えば、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくゲーム。)などの各種のゲームがある。
【0003】
また、従来から、移動通信端末に対してゲームを提供する際に、ゲームの進行制御に位置情報を利用するようにしたものがある(例えば特許文献1−2)。
【0004】
特許文献1には、携帯電話端末やPHS(Personal Handyphone System)などの移動通信端末でゲームを行う際に、移動通信端末が通信を行う際に取得する近隣の基地局の識別番号を、通信においてのみでなくゲームの進行に利用することが開示されている。具体的には、プレイヤがどの基地局の圏内にいるかによって、取得できるアイテムや、登場するキャラクタ、選択されるシナリオを異ならせるものである。このようにすることで、同じゲームコンテンツであってもプレイする場所によってゲーム内容を異ならせることができ、ゲーム内容を多様化させることができる。
【0005】
また、特許文献2には、GPS(Global Positioning System)測量により得られた位置情報をゲームのデータとして利用することで、ゲーム主催者によって予め隠されている「宝」を見つけ出すようにしたゲームシステムが開示されている。
【0006】
【特許文献1】特許第3767741号公報
【特許文献2】特開2006−61317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上述した特許文献1に記載された技術においては、ゲームの内容とプレイヤ自身の位置を関連付けすることでゲーム内容を多用化したものであるが、キャラクタ、アイテム、シナリオのパターンをあらかじめ複数種類用意しておき、位置情報に応じて特定のキャラクタ、アイテム、シナリオのパターンを選択するだけであるので、ゲーム内容を多様化させるには限界があるという問題があった。
【0008】
また、上述した特許文献2に記載された技術においては、「宝」に位置情報を得るための通信装置を装備しておく必要があるため、ゲームの事前準備のための作業負担が多大なものとなってしまうという問題があった。また、上述した特許文献2に記載された技術においては、プレイヤが「宝」を発見した時点でゲームが終了になってしまい、それ以降の展開がないため、やはりゲーム内容を多様化させるには限界があるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の問題を解消すべく、多大な作業負担を負うことなくプレイヤの位置を示す位置情報を利用したゲームを提供することができ、かつ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができ、遊戯の興趣を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のビデオゲーム制御システムは、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末と、該複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバとを備えたビデオゲーム制御システムであって、前記プレイヤ端末は、プレイヤによるマップ取得指定操作に応じて送信したゲームマップ取得要求にもとづき前記ビデオゲーム制御サーバから提供されたゲームマップを表示するゲームマップ表示手段と、プレイヤによるイベント発生要求操作を受け付けたときに、前記プレイヤ端末の現在位置を測定する位置測定手段と、該位置測定手段によって測定された現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報と、前記イベント発生要求操作を受け付けたことを示すイベント発生要求受付情報とを含むイベント発生要求情報を、前記ビデオゲーム制御サーバに送信するイベント発生要求情報送信手段と、前記イベント発生要求情報の受信にもとづく前記ビデオゲーム制御サーバからのイベント発生許容情報にもとづいて、イベントを実行するイベント実行手段とを含み、前記ビデオゲーム制御サーバは、前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求にもとづいてゲームマップを提供するゲームマップ提供手段と、前記プレイヤ端末からの前記イベント発生要求情報を受信したときに、該イベント発生要求情報に含まれている現在位置情報が示す前記プレイヤ端末の現在位置が、前記ゲームマップ上におけるイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定するイベント発生許容判定手段と、該イベント発生許容判定手段がイベントの発生を許容すると判定したときに、前記イベント発生許容情報を送信するイベント発生許容情報送信手段とを含むことを特徴とする。
【0011】
上記の構成としたことで、多大な作業負担を負うことなくプレイヤの位置を示す位置情報を利用したゲームを提供することができ、かつ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができ、遊戯の興趣を向上させることができる。
【0012】
前記ゲームマップ提供手段は、前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求に応じて、イベント発生領域を認識させるためのイベントアイコン画像が表示されたゲームマップを作成するゲームマップ作成手段と、該ゲームマップ作成手段が作成したゲームマップを送信するゲームマップ送信手段とを含む構成とされていてもよい。前記イベントアイコン画像として、例えば、イベントの種別毎に異なる画像が用いられる。このイベントアイコン画像は、例えば、イベント種別を示すイベント種別画像部と、未実行であるか実行済であるか否かを示すフレーム部とによって構成される。前記ゲームマップ作成手段が、前記イベントアイコン画像の上もしくは近くに、当該イベントアイコン画像に対応するイベントが実行済であるときにその旨をプレイヤに視覚的に認識させるためのイベント実施済符号が表示されたゲームマップを作成するように構成されていてもよい。
【0013】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの自己の現在位置を提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する構成とされていてもよい。
【0014】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの所定エリアを提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該所定エリア周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する構成とされていてもよい。
【0015】
イベントには、例えば、所定のアイテムが獲得されるアイテムイベントと、特殊キャラクタが登場する特殊キャラキャラクタイベントと、所定のモンスタが出現するモンスタイベントとのうち、少なくとも1つを含む。
【0016】
前記位置測定手段は、測位用の複数の衛星からの測位用信号にもとづいて前記プレイヤ端末の現在位置を測定する構成とされていてもよい。
【0017】
また、本発明のビデオゲーム制御サーバは、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバであって、プレイヤによるマップ取得指定操作に応じた前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求にもとづいて、前記プレイヤ端末に表示させるためのゲームマップを提供するゲームマップ提供手段と、プレイヤによるイベント発生要求操作を受け付けた前記プレイヤ端末から、前記プレイヤ端末の現在位置を測定する位置測定手段によって測定された現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報と、前記イベント発生要求操作を受け付けたことを示すイベント発生要求受付情報とを含むイベント発生要求情報を受信したときに、該イベント発生要求情報に含まれている現在位置情報が示す前記プレイヤ端末の現在位置が、前記ゲームマップ上におけるイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定するイベント発生許容判定手段と、該イベント発生許容判定手段がイベントの発生を許容すると判定したときに、前記プレイヤ端末においてイベントを実行させるためのイベント発生許容情報を送信するイベント発生許容情報送信手段とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、多大な作業負担を負うことなくプレイヤの位置を示す位置情報を利用したゲームを提供することができ、かつ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができ、遊戯の興趣を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム提供システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、ビデオゲーム提供システム100は、ビデオゲーム制御サーバ10と、複数のプレイヤ端末21〜2N(Nは任意の正の整数)と、複数の基地局31〜3Nとを含む。
【0021】
ビデオゲーム制御サーバ10、および複数の基地局31〜3Nは、それぞれ、インターネットなどの通信ネットワーク40に接続されている。複数のプレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、無線通信によって接続された基地局31〜3Nを介して通信ネットワーク40に接続されている。
【0022】
ビデオゲーム制御サーバ10は、本システム100のシステム管理者によって管理され、プレイヤ端末21〜2Nそれぞれに対して通信ネットワーク40を介してビデオゲームを提供するための各種の機能を有する。このビデオゲーム制御サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成される。
【0023】
プレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、ビデオゲームのプレイヤによって管理され、例えば携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置などのネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な携帯通信端末によって構成される。プレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、基地局31〜3Nを介して通信ネットワーク40に接続するためのハードウェア及びソフトウェア等を備えている。このプレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、テレビジョン装置や液晶表示装置などによって構成される画像表示部を有する表示装置を、内部あるいは外部に備えている。また、プレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、複数のGPS衛星からの測位用の信号(GPS信号)を受信し、受信した各GPS信号を利用して各プレイヤ端末21〜2Nの現在位置を測位する位置測定部21a(図6参照)と、プレイヤによって操作される例えば操作ボタンなどの操作部及びプレイヤ端末全体を制御する制御部で構成される操作・制御部21b(図6参照)と、プレイヤ端末に関連する情報を取り扱う端末情報処理部21c(図6参照)とを備えている。
【0024】
基地局31〜3Nは、それぞれ、通信業者によって管理され、通信可能エリア内に位置するプレイヤ端末21〜2Nと無線通信回線によるデータ通信を行うことによって、プレイヤ端末21〜2Nと通信ネットワーク40とを接続するための装置である。
【0025】
図2は、ビデオゲーム制御サーバ10の構成の例を示すブロック図である。図2に示すように、ビデオゲーム制御サーバ10は、制御部11と、通信制御部12と、ゲーム情報格納部13とを含む。
【0026】
制御部11は、CPUやROMなどを含み、ゲーム情報格納部13に格納された制御プログラムに従ってビデオゲーム制御サーバ10全体の制御を行う。
【0027】
通信制御部12は、インターネットなどの通信ネットワーク40を介して例えばプレイヤ端末21〜2Nとの間で通信を行うための機能を有する。
【0028】
ゲーム情報格納部13は、例えばデータベース装置によって構成され、後述するイベント関連情報テーブルや、ゲーム用の制御プログラムなどの各種のデータが格納される記憶媒体である。
【0029】
なお、この実施の形態において提供されるビデオゲームは、仮想3次元空間に設けられたフィールド上を、プレイヤキャラクタ(プレイヤによるキーパッドの操作に従って動作するキャラクタ)などの複数のキャラクタが移動したり、ゲームにおける目標の達成のためのプレイヤキャラクタの行動を妨げる敵キャラクタとの戦闘などを行うことによりゲームが進行する部分を含むRPGであるものとする。なお、フィールドが形成された仮想3次元空間は、ワールド座標系によって示されるものとする。
【0030】
図3は、イベント関連情報テーブルの例を示す説明図である。
図3に示すように、イベント関連情報テーブルには、ゲームにおける各イベント毎に一意に定められているイベントIDと、イベントの属する種類の別を示すイベント種別と、イベントが発生する領域として設定されている位置範囲の中心を示す設定位置と、イベントが発生する領域として許容される設定位置からの誤差範囲を示す位置誤差許容範囲と、イベントの内容を示すイベント内容とが対応付けされたイベント関連情報が登録されている。すなわち、イベント関連情報テーブルには、どの種別のどのイベントが、どのエリアで発生するかを示すイベント関連情報が登録されている。
【0031】
イベント関連情報における「イベントID」は、あらかじめ各イベントに付与されているユニークなIDである。なお、同じ内容のイベントであっても、出現する場所が異なる場合には別のイベントIDが付与される。イベント関連情報における「イベント種別」は、アイテム、モンスタ、特殊キャラなどのイベントの種別を特定可能な情報である。イベント関連情報における「設定位置」は、例えば、緯度及び経度によって位置を特定するための座標データによって構成される。イベント関連情報における「イベント内容」は、剣Xを獲得、モンスタXに遭遇、薬Xを獲得、特殊キャラA(例えば、敵に捕らえられている味方キャラクタ)を発見などのイベントの内容を示す情報である。
【0032】
なお、図示はしないが、イベント関連情報テーブルの管理項目に、「設定期限」が含まれていてもよい。「設定期限」とは、該当するイベントを実行可能な時期的な期限を設定可能とするものである。つまり、あるイベントに対して「2007年1月1日まで有効」、「2006年10月1日午後3時まで有効」という形で期限設定を行うことを可能とする。また特に、時間的な期限が設定不要なイベントについては、「無期限」と規定しておけばよいものとする。このように設定することにより、任意のイベントについて期間限定的に発生させることが可能となり、当該イベント体験へのプレミア感を高めたり、イベントをキャンペーン等の企画と連動させたりして使用可能となる。
【0033】
図4は、イベント画像特定テーブルの例を示す説明図である。
図4に示すように、イベント画像特定テーブルには、イベント種別と、イベントアイコン画像とが対応付けされたイベント画像特定情報が登録されている。すなわち、イベント画像特定テーブルには、どの種別のイベントにどのイベントアイコン画像を使用するかを示すイベント画像特定情報が登録されている。
【0034】
イベント画像特定情報における「イベントアイコン画像」は、その画像に付与されているファイル名によって構成される。各イベントアイコン画像については、具体的には、例えば図5に示すように、イベント種別が「アイテム」である場合にはイベントアイコン画像Aが用いられ、イベント種別が「モンスタ」である場合にはイベントアイコン画像Bが用いられ、イベント種別が「特殊キャラ」である場合にはイベントアイコン画像Cが用いられる。
【0035】
次に、本例のビデオゲーム提供システム100の動作について説明する。
図6は、本例のビデオゲーム提供システム100におけるゲーム開始処理の例を示すフローチャートである。図7は、本例のビデオゲーム提供システム100におけるゲームマップ提供処理の例を示すフローチャートである。図8は、本例のビデオゲーム提供システム100におけるイベント提供処理の例を示すフローチャートである。ここでは、説明を簡単にするため、プレイヤPがプレイヤ端末21を操作することによってビデオゲームGが遊戯されることとし、そのプレイヤ端末21に対してゲームを提供するための処理について説明するものとして、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0036】
ゲーム開始処理において、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、プレイヤPの操作に応じてビデオゲームGを実行するためのゲームアプリ(ゲームアプリケーション)を起動する(ステップS101)。ゲームアプリを起動すると、操作・制御部21bは、位置測定部21aに対して測位指示を行う(ステップS102)。位置測定部21aは、測位指示に応じて、プレイヤ端末21の現在位置を測位する測位処理を実行し(ステップS103)、その測位結果を示す位置情報を送信する(ステップS104)。
【0037】
位置測定部21aからの位置情報を操作・制御部21bを介して受信すると、端末情報処理部21cは、受信した位置情報と、プレイヤPに対して一意に付与されているプレイヤIDとを含む端末情報を作成し、作成した端末情報を、例えば基地局31及び通信ネットワーク40を介してビデオゲーム制御サーバ10に対して送信する(ステップS105)。なお、プレイヤIDとして、該当するプレイヤがプレイヤ端末として使用している携帯電話端末の電話番号、あるいはその携帯電話端末に付与されている電子メールアドレスを用いるようにしてもよい。
【0038】
端末情報を受信すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、受信した端末情報に含まれるプレイヤIDを用いてプレイヤPの認証処理を実行する(ステップS106)。なお、認証処理は、プレイヤIDのみによるものに限らず、パスワードや生体情報などの他の情報を用いるものであってもよい。そして、プレイヤPを認証した場合には、ビデオゲーム制御サーバ10は、受信した端末情報に含まれる位置情報をプレイヤIDに対応付けしてプレイヤ位置設定テーブル(図示せず)に登録することでプレイヤP(プレイヤ端末21)の現在位置を保存し、ビデオゲームGを提供するためのゲームプログラムを送信する(ステップS107)。なお、プレイヤ位置設定テーブルの登録情報は、プレイヤ端末21からの位置情報を提示したアクセスがある度に更新されるものとする。
【0039】
ゲームプログラムを受信すると、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、受信したゲームプログラムを用いてゲームアプリを開始し、ビデオゲームGの実行を開始する(ステップS108)。ビデオゲームGが開始されたあと、ビデオゲームGの実行中に、ゲームマップ提供処理が実行される。
【0040】
ゲームマップ提供処理において、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、プレイヤPの操作によるゲームマップ表示コマンドの指定を受け付けると(ステップS201)、位置測定部21aに対して測位指示を行う(ステップS202)。位置測定部21aは、測位指示に応じて、プレイヤ端末21の現在位置を測位する測位処理を実行し(ステップS203)、その測位結果を示す位置情報を送信する(ステップS204)。
【0041】
位置測定部21aからの位置情報を操作・制御部21bを介して受信すると、端末情報処理部21cは、受信した位置情報と、ステップS201にて操作・制御部21bがゲームマップ表示コマンドを受け付けたことに応じてゲームマップの取得要求を行うためのゲームマップ取得要求情報と、プレイヤPに対して付与されているプレイヤIDとを含むマップ取得要求情報を作成し、作成したマップ取得要求情報を、例えば基地局31及び通信ネットワーク40を介してビデオゲーム制御サーバ10に対して送信する(ステップS205)。なお、端末情報処理部21cは、位置情報を操作・制御部21bを介して受信する際に、ステップS201にて操作・制御部21bがゲームマップ表示コマンドを受け付けたことを示すゲームマップ取得要求情報を操作・制御部21bから取得しているものとする。
【0042】
マップ取得要求情報を受信すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、ゲーム情報格納部13に格納されている地図情報の中から、受信したマップ取得要求情報に含まれている位置情報が示す位置周辺の地図情報を読み出し、読み出した地図情報のうちプレイヤ端末21に表示させる範囲を切り出し、ゲームマップとして使用する地図を決定する(ステップS206)。すなわち、ステップS206において、ビデオゲーム制御サーバ10は、先ず、図9に示すような、受信したマップ取得要求情報に含まれている位置情報が示すプレイヤ端末21の現在位置Pの周辺地図を読み出す。そして、ビデオゲーム制御サーバ10は、プレイヤ端末21が備える表示装置が表示可能な範囲(例えば、図10に示す領域Aaあるいは領域Ab)を切り出すためにトリミングを行い、トリミングを行った地図情報を得る。なお、プレイヤ端末21が備える表示装置が表示可能な範囲については、例えばプレイヤPが使用する端末の機種ごとに独自の表示可能範囲を設定することも可能である。ユーザ登録の際に端末の機種についての登録をも受け付け、図11に示すようなプレイヤ情報管理テーブルを作成しておくことで、サーバ10側で認識することが可能となる。なお、このプレイヤ情報管理テーブルはプレイヤPが機種変更やメールアドレスの変更などを行った場合随時更新されるものとする。従って、サーバ10側で領域Aaとするか領域AbとするかをプレイヤPが使用する端末の機種情報を参照することで判定することが可能となり、サーバ10側で自動的に地図の表示可能範囲を決定することが可能となる。また、上記のような地図の表示範囲の他にも、後述する支援要請可能範囲などをプレイヤの使用する機種ごとに変化させてもよい。このように設計することで、「自分の好みのゲーム進行を行うためにはどの機種を使用するのが有利か」といったことを端末の機種変更時に検討することができるようになり、単なる使用端末の機種変更においてもゲーム性を与えることができる。このようなマップ表示機能は、後述する支援要請処理にて支援要請を受信した支援プレイヤが、支援要請を送信した被支援プレイヤの現在位置を検索したり、プレイヤの現在位置と関連するゲーム内のイベントを経験したりする際に利用される。
【0043】
なお、上記プレイヤ情報管理テーブルの更新処理は、プレイヤ端末21の端末情報処理部21cによって添付された端末情報がゲーム制御サーバ10に送信された時、既存のプレイヤ情報管理テーブルに記載された内容と、受信した最新の端末情報の内容をそれぞれに記載されているプレイヤIDをキーに比較して、変更されている項目があれば自動的に受信した端末情報に記載された内容へと自動的に更新するようにしてもよい。このようにすることで、プレイヤが自らプレイヤ情報を変更する手間を省くこともできるし、プレイヤによる変更忘れや変更情報の入力ミスを防ぐこともできる。プレイヤIDはプレイヤの使用する端末に対応する電話番号や、電話番号情報の記載された記憶媒体の製造番号などプレイヤが任意に変更できないものを用いるため、悪意のあるプレイヤが故意に他のプレイヤのIDでゲーム制御サーバにアクセスしたり、他のプレイヤのプレイヤ情報を書き換えたりすることは非常に困難となる。ただし、セキュリティを万全にするために、例えばゲームプログラムにログインする際のパスワードなどの重要情報については上記のような自動更新ができないように設定しておいてもよい。
【0044】
ゲームマップとして使用する地図を決定すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、その地図の表示領域内で実行されるイベントを、イベント関連情報テーブル(図3参照)を用いて検索する(ステップS207)。すなわち、イベント関連情報テーブルに登録されている各イベントの設定位置及び位置誤差範囲が示すイベント発生領域の一部または全部(全部のみであってもよい)が、ゲームマップとして使用する地図の表示範囲に含まれているイベントを検索する。次いで、ビデオゲーム制御サーバ10は、検索したイベントのイベント種別を示すイベントアイコン画像を、ゲームマップとして使用する地図上における該当イベントが実行される位置(例えば設定位置にアイコンの中心がくるようにする)にマッピングしたゲームマップを作成する(ステップS208)。そして、ビデオゲーム制御サーバ10は、作成したゲームマップを示すマップ情報を、基地局31及び通信ネットワーク40を介してプレイヤ端末21に対して送信する(ステップS209)。
【0045】
プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、マップ情報を受信すると、プレイヤ端末21が備える表示装置にマップ情報が示すゲームマップを表示する(ステップS210)。具体的には、イベントアイコン画像がイベント発生位置に表示された例えば図12に示すようなゲームマップを、プレイヤ端末21が備える表示装置に表示する。図12には、9個のイベントE1〜E9が地図上のイベント発生領域に表示されているゲームマップが示されている。
【0046】
プレイヤPは、表示されたゲームマップを見て、イベントアイコン画像が表示されているイベントE1〜E9が実行される各領域のうち、いずれかの領域にプレイヤ端末21を持参したまま移動する。そして、イベントが実行されることとされている領域のいずれか(例えばイベントE2が表示されている領域)にプレイヤPが到着したあと、イベント提供処理が実行される。
【0047】
イベント提供処理において、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、プレイヤPの操作によるイベント実行コマンドの指定を受け付けると(ステップS301)、位置測定部21aに対して測位指示を行う(ステップS302)。イベント実行コマンドは、本例では、イベントを特定することなく何らかのイベントの発生を要求するためのコマンドであるが、所定のイベントの発生を要求するためのコマンドであるものとしてもよい。位置測定部21aは、測位指示に応じて、プレイヤ端末21の現在位置を測位する測位処理を実行し(ステップS303)、その測位結果を示す位置情報を送信する(ステップS304)。
【0048】
位置測定部21aからの位置情報を操作・制御部21bを介して受信すると、端末情報処理部21cは、受信した位置情報と、ステップS301にて操作・制御部21bがイベント実行コマンドを受け付けたことを示すイベント要求受付情報(なお、実行要求対象のイベントが特定されている場合には、そのイベントを特定可能な情報が含まれる。)と、プレイヤPに対して付与されているプレイヤIDとを含むイベント実行要求情報を作成し、作成したイベント実行要求情報を、例えば基地局31及び通信ネットワーク40を介してビデオゲーム制御サーバ10に対して送信する(ステップS305)。なお、端末情報処理部21cは、位置情報を操作・制御部21bを介して受信する際に、ステップS301にて、操作・制御部21bがイベント実行コマンドを受け付けたことを示すイベント要求受付情報を、操作・制御部21bから取得しているものとする。
【0049】
イベント実行要求情報を受信すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、受信したイベント実行要求情報に含まれているプレイヤIDにもとづきプレイヤPの認証処理を行い、プレイヤPを認証した場合には、受信したイベント実行要求情報に含まれている位置情報が示す位置が、提供可能な各イベントのいずれかのイベント発生領域(図3に示す設定位置から位置誤差許容範囲内の領域)内の位置であるか否かを判定する(ステップS306)。すなわち、プレイヤ端末21がイベント発生領域内に位置しているか否かを判定する。ここでは、例えば、イベントE2のイベント発生領域内に位置していると判定されたものとする。なお、特定のイベントを指定したイベント実行要求情報であった場合には、ステップS306にて、ビデオゲーム制御サーバ10は、受信したイベント実行要求情報に含まれている位置情報が示す位置が、指定されたイベントのイベント発生領域内の位置であるか否かを判定する。
【0050】
プレイヤ端末21がイベント発生領域内に位置していなければ、ビデオゲーム制御サーバ10は、イベント発生領域でない旨を示すエラー画面をプレイヤ端末21に表示させるための処理を行う。一方、プレイヤ端末21がイベント発生領域内に位置していれば、ビデオゲーム制御サーバ10は、プレイヤ端末21が位置している領域で提供されるイベントE2を実行するためのイベント内容実行データを、基地局31及び通信ネットワーク40を介してプレイヤ端末21に対して送信する(ステップS307)。イベント内容実行データは、例えば、該当するイベントを実行させるためのゲームプログラムデータを含む。
【0051】
イベント内容実行データを受信すると、プレイヤ端末21の操作・制御部21bは、受信したイベント内容実行データに従って、該当するイベントを実行する(ステップS308)。具体的には、ビデオゲームGにおいて、所定のアイテムがプレイヤキャラクタに獲得されるようなイベントE1や、所定のモンスタが出現しプレイヤキャラクタと戦闘を行うようなイベントE2や、所定の特殊キャラクタである味方キャラクタが登場するようなイベントE4など、該当する領域で提供されるイベントのいずれかが実行される。
【0052】
イベント内容実行データを送信すると、ビデオゲーム制御サーバ10は、送信したイベント内容実行データによって実行されるイベントについて、実行済であることを示すイベント実行済フラグをセットする。イベント実行済フラグは、各プレイヤについてのイベント実行状況を特定可能なイベント実行状況テーブルにおいて、例えば各イベントに対応付けして設けられている。イベント実行状況テーブルには、プレイヤIDと、イベントIDと、イベント実行済フラグとが対応付けして登録されている。
【0053】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末21〜2Nと、複数のプレイヤ端末21〜2Nにおいてそれぞれ遊戯されるビデオゲームGの進行の少なくとも一部を通信ネットワーク40を介して制御するビデオゲーム制御サーバ10とを備えたビデオゲーム制御システムにおいて、以下の構成を備えたものである。すなわち、プレイヤ端末21〜2Nが、プレイヤによるゲームマップの取得指定操作に応じて送信したゲームマップ取得要求にもとづきビデオゲーム制御サーバ10から提供されたゲームマップを表示し、表示されているゲームマップ上に表示されているイベントアイコン画像が示すイベント発生領域に移動したプレイヤによるイベント発生要求操作に応じて、プレイヤ端末の現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤIDと、イベント発生要求とを含むイベント実行要求情報を、ビデオゲーム制御サーバ10に送信し、ビデオゲーム制御サーバ10からのイベント内容実行データにもとづいてイベントを実行する。また、ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21からのゲームマップ取得要求にもとづいてゲームマップを提供し、プレイヤ端末21からのイベント実行要求情報を受信したときに、プレイヤ端末21の現在位置がイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定し、イベントの発生を許容すると判定したときにイベント内容実行データを送信する。このような構成としたので、多大な作業負担を負うことなくプレイヤの位置を示す位置情報を利用したゲームを提供することができ、かつ、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができ、遊戯の興趣を向上させることができる。
【0054】
すなわち、所定位置に隠された宝物を単に探索させるためのものでなく、ゲームにおいて実行される各種のイベントを位置情報と関連付けして提供する構成としているので、宝物を隠すなどのための作業負担を完全になくすことが可能となる。また、プレイヤの現在位置周辺の地図上にイベント発生領域が掲載されたゲームマップを提供し、ゲームマップを参照してイベント発生領域に移動したプレイヤPの操作に応じてイベント発生要求を行ったプレイヤ端末21に対して、該当するイベントが提供される構成とされているので、位置情報を利用するゲームにおけるゲーム内容をさらに多様化させることができる。よって、新しい趣向を加えることが可能となり、同じゲームコンテンツであってもプレイする位置によってさらに多様性に富んだものとすることが可能となる。
【0055】
また、上述した実施の形態では、イベントとその発生位置とを関連付けし、その関連付けされた内容をゲームマップによりプレイヤに公開することによって、通信ネットワーク上の仮想世界だけでゲームを楽しむのではなく、プレイヤ自身を意図する場所(所定の地域、所定の駅、所定の建物)に移動させることができるため、プレイヤ自身の行動を活発化させることができ、プレイヤ間のコミュニケーションが促進されるようにすることができる。
【0056】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21からのゲームマップ取得要求に応じて、イベント発生領域を認識させるためのイベントアイコン画像が表示されたゲームマップを作成し、作成したゲームマップをプレイヤ端末21に送信する構成としたので、イベント発生領域をプレイヤに容易に認識させることが可能となる。なお、イベントアイコン画像として、イベントの種別毎に異なる画像が用いられるようにしているので、ゲームマップ上に表示されている各イベントの種別をプレイヤに容易に認識させることが可能となる。
【0057】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、イベントアイコン画像は、イベント種別を示すイベント種別画像部(キャラクタ表示部分)と、対応するイベントが未実行であるか実行済であるか否かを示すフレーム部(背景部分)とによって構成されるようにしてもよい。具体的には、例えば図13に示すように、未実行であるイベントE1,E3〜E9に対応するイベントアイコン画像のフレーム部を黒以外の明るい色とし、実行済であるイベントE2に対応するイベントアイコン画像のフレーム部を黒色とするように、対応するイベントが未実行であるか実行済であるかによってフレーム部を色分けするようにすればよい。このようにすれば、ゲームマップ上に表示された各イベントアイコン画像に対応する各イベントのうち、実行済であるイベントと未実行であるイベントとを容易に区別することができるようになる。なお、フレーム部の色でなく、フレーム部の形を異ならせたり、アイコンの上に「済」などのマークを表示したりするようにしてもよい。
【0058】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21からの自己の現在位置を提示したゲームマップ取得要求に応じて、その現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する構成としているので、プレイヤの現在位置を含むゲームマップを提供することができ、プレイヤにとってはイベント発生領域に直ちに移動してイベントを実行させることが可能となるため、遊戯の興趣を向上させることが可能となる。
【0059】
なお、ビデオゲーム制御サーバ10が、プレイヤ端末21の現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップではなく、プレイヤから提示されたエリアの周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成するようにしてもよいし、プレイヤからのエリアの指定を受けることなくあらかじめ定められた所定位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成するようにしてもよい。このように構成すれば、例えば東京にいるプレイヤに対して横浜のゲームマップを提供するなど、遠隔地のゲームマップを提供することが可能となり、遊戯の興趣を向上させることが可能となる。
【0060】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、イベント毎に設定されている位置誤差許容範囲(図3参照)を、出現確率が低いイベントについては狭く設定し、イベント実現の難易度を意図的に高めるようにしてもよい。
【0061】
なお、上述した実施の形態では、イベントとして、所定のアイテムが獲得されるアイテムイベントと、特殊キャラクタが登場する特殊キャラキャラクタイベントと、所定のモンスタが出現するモンスタイベントとを例に挙げたが、他の種別のイベントが含まれていてもよい。
【0062】
また、上述した実施の形態では、ゲームの開始時にプレイヤ端末21の位置情報をサーバ10側に登録する構成としていたが、ゲームマップの取得要求を行うときや、イベントの実行要求を行うときなどのときにだけ位置情報をサーバ10側に送信することとしてもよい。
【0063】
なお、上述した実施の形態では、RPGのゲーム制御について説明していたが、ガンアクションRPG等の同種のゲームに適用することができることは勿論であり、さらに他の種のゲームにも好適に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明によれば、プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末と複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバとを備えたビデオゲーム制御システムなどに適用するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】ビデオゲーム提供システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】ビデオゲーム制御サーバの構成例を示すブロック図である。
【図3】イベント関連情報テーブルの例を示す説明図である。
【図4】イベント画像特定テーブルの例を示す説明図である。
【図5】イベントアイコン画像の具体例を示す説明図である。
【図6】ゲーム開始処理の例を示すフローチャートである。
【図7】ゲームマップ提供処理の例を示すフローチャートである。
【図8】イベント提供処理の例を示すフローチャートである。
【図9】プレイヤの現在位置周辺の地図の例を示す説明図である。
【図10】プレイヤの現在位置周辺の地図における表示可能範囲の例を示す説明図である。
【図11】プレイヤ情報管理テーブルの例を示す説明図である。
【図12】ゲームマップの例を示す説明図である。
【図13】ゲームマップの他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0066】
10 ビデオゲーム制御サーバ
21〜2N プレイヤ端末
31〜3N 基地局
40 通信ネットワーク
100 ビデオゲーム提供システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末と、該複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバとを備えたビデオゲーム制御システムであって、
前記プレイヤ端末は、
プレイヤによるマップ取得指定操作に応じて送信したゲームマップ取得要求にもとづき前記ビデオゲーム制御サーバから提供されたゲームマップを表示するゲームマップ表示手段と、
プレイヤによるイベント発生要求操作を受け付けたときに、前記プレイヤ端末の現在位置を測定する位置測定手段と、
該位置測定手段によって測定された現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報と、前記イベント発生要求操作を受け付けたことを示すイベント発生要求受付情報とを含むイベント発生要求情報を、前記ビデオゲーム制御サーバに送信するイベント発生要求情報送信手段と、
前記イベント発生要求情報の受信にもとづく前記ビデオゲーム制御サーバからのイベント発生許容情報にもとづいて、イベントを実行するイベント実行手段とを含み、
前記ビデオゲーム制御サーバは、
前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求にもとづいてゲームマップを提供するゲームマップ提供手段と、
前記プレイヤ端末からの前記イベント発生要求情報を受信したときに、該イベント発生要求情報に含まれている現在位置情報が示す前記プレイヤ端末の現在位置が、前記ゲームマップ上におけるイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定するイベント発生許容判定手段と、
該イベント発生許容判定手段がイベントの発生を許容すると判定したときに、前記イベント発生許容情報を送信するイベント発生許容情報送信手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム制御システム。
【請求項2】
前記ゲームマップ提供手段は、
前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求に応じて、イベント発生領域を認識させるためのイベントアイコン画像が表示されたゲームマップを作成するゲームマップ作成手段と、
該ゲームマップ作成手段が作成したゲームマップを送信するゲームマップ送信手段とを含む
請求項1記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項3】
前記イベントアイコン画像として、イベントの種別毎に異なる画像が用いられる
請求項2記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項4】
前記イベントアイコン画像は、イベント種別を示すイベント種別画像部と、未実行であるか実行済であるか否かを示すフレーム部とによって構成される
請求項3記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項5】
前記ゲームマップ作成手段は、前記イベントアイコン画像の上もしくは近くに、当該イベントアイコン画像に対応するイベントが実行済であるときにその旨をプレイヤに視覚的に認識させるためのイベント実施済符号が表示されたゲームマップを作成する
請求項3記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項6】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの自己の現在位置を提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する
請求項2から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項7】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの所定エリアを提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該所定エリア周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する
請求項2から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項8】
イベントには、所定のアイテムが獲得されるアイテムイベントと、特殊キャラクタが登場する特殊キャラキャラクタイベントと、所定のモンスタが出現するモンスタイベントとのうち、少なくとも1つを含む
請求項1から請求項7のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項9】
前記位置測定手段は、測位用の複数の衛星からの測位用信号にもとづいて前記プレイヤ端末の現在位置を測定する
請求項1から請求項8のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項10】
プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバであって、
プレイヤによるマップ取得指定操作に応じた前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求にもとづいて、前記プレイヤ端末に表示させるためのゲームマップを提供するゲームマップ提供手段と、
プレイヤによるイベント発生要求操作を受け付けた前記プレイヤ端末から、前記プレイヤ端末の現在位置を測定する位置測定手段によって測定された現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報と、前記イベント発生要求操作を受け付けたことを示すイベント発生要求受付情報とを含むイベント発生要求情報を受信したときに、該イベント発生要求情報に含まれている現在位置情報が示す前記プレイヤ端末の現在位置が、前記ゲームマップ上におけるイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定するイベント発生許容判定手段と、
該イベント発生許容判定手段がイベントの発生を許容すると判定したときに、前記プレイヤ端末においてイベントを実行させるためのイベント発生許容情報を送信するイベント発生許容情報送信手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム制御サーバ。
【請求項11】
前記ゲームマップ提供手段は、
前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求に応じて、イベント発生領域を認識させるためのイベントアイコン画像が表示されたゲームマップを作成するゲームマップ作成手段と、
該ゲームマップ作成手段が作成したゲームマップを送信するゲームマップ送信手段とを含む
請求項10記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項12】
前記イベントアイコン画像として、イベントの種別毎に異なる画像が用いられる
請求項11記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項13】
前記イベントアイコン画像は、イベント種別を示すイベント種別画像部と、未実行であるか実行済であるか否かを示すフレーム部とによって構成される
請求項12記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項14】
前記ゲームマップ作成手段は、前記イベントアイコン画像の上もしくは近くに、当該イベントアイコン画像に対応するイベントが実行済であるときにその旨をプレイヤに視覚的に認識させるためのイベント実施済符号が表示されたゲームマップを作成する
請求項12記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項15】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの自己の現在位置を提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する
請求項11から請求項14のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項16】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの所定エリアを提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該所定エリア周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する
請求項11から請求項14のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項17】
イベントには、所定のアイテムが獲得されるアイテムイベントと、特殊キャラクタが登場する特殊キャラキャラクタイベントと、所定のモンスタが出現するモンスタイベントとのうち、少なくとも1つを含む
請求項10から請求項16のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項18】
前記位置測定手段は、測位用の複数の衛星からの測位用信号にもとづいて前記プレイヤ端末の現在位置を測定する
請求項10から請求項17のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項1】
プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末と、該複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバとを備えたビデオゲーム制御システムであって、
前記プレイヤ端末は、
プレイヤによるマップ取得指定操作に応じて送信したゲームマップ取得要求にもとづき前記ビデオゲーム制御サーバから提供されたゲームマップを表示するゲームマップ表示手段と、
プレイヤによるイベント発生要求操作を受け付けたときに、前記プレイヤ端末の現在位置を測定する位置測定手段と、
該位置測定手段によって測定された現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報と、前記イベント発生要求操作を受け付けたことを示すイベント発生要求受付情報とを含むイベント発生要求情報を、前記ビデオゲーム制御サーバに送信するイベント発生要求情報送信手段と、
前記イベント発生要求情報の受信にもとづく前記ビデオゲーム制御サーバからのイベント発生許容情報にもとづいて、イベントを実行するイベント実行手段とを含み、
前記ビデオゲーム制御サーバは、
前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求にもとづいてゲームマップを提供するゲームマップ提供手段と、
前記プレイヤ端末からの前記イベント発生要求情報を受信したときに、該イベント発生要求情報に含まれている現在位置情報が示す前記プレイヤ端末の現在位置が、前記ゲームマップ上におけるイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定するイベント発生許容判定手段と、
該イベント発生許容判定手段がイベントの発生を許容すると判定したときに、前記イベント発生許容情報を送信するイベント発生許容情報送信手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム制御システム。
【請求項2】
前記ゲームマップ提供手段は、
前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求に応じて、イベント発生領域を認識させるためのイベントアイコン画像が表示されたゲームマップを作成するゲームマップ作成手段と、
該ゲームマップ作成手段が作成したゲームマップを送信するゲームマップ送信手段とを含む
請求項1記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項3】
前記イベントアイコン画像として、イベントの種別毎に異なる画像が用いられる
請求項2記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項4】
前記イベントアイコン画像は、イベント種別を示すイベント種別画像部と、未実行であるか実行済であるか否かを示すフレーム部とによって構成される
請求項3記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項5】
前記ゲームマップ作成手段は、前記イベントアイコン画像の上もしくは近くに、当該イベントアイコン画像に対応するイベントが実行済であるときにその旨をプレイヤに視覚的に認識させるためのイベント実施済符号が表示されたゲームマップを作成する
請求項3記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項6】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの自己の現在位置を提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する
請求項2から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項7】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの所定エリアを提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該所定エリア周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する
請求項2から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項8】
イベントには、所定のアイテムが獲得されるアイテムイベントと、特殊キャラクタが登場する特殊キャラキャラクタイベントと、所定のモンスタが出現するモンスタイベントとのうち、少なくとも1つを含む
請求項1から請求項7のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項9】
前記位置測定手段は、測位用の複数の衛星からの測位用信号にもとづいて前記プレイヤ端末の現在位置を測定する
請求項1から請求項8のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御システム。
【請求項10】
プレイヤに操作される複数のプレイヤ端末においてそれぞれ遊戯されるビデオゲームの進行の少なくとも一部を通信ネットワークを介して制御するビデオゲーム制御サーバであって、
プレイヤによるマップ取得指定操作に応じた前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求にもとづいて、前記プレイヤ端末に表示させるためのゲームマップを提供するゲームマップ提供手段と、
プレイヤによるイベント発生要求操作を受け付けた前記プレイヤ端末から、前記プレイヤ端末の現在位置を測定する位置測定手段によって測定された現在位置を示す現在位置情報と、プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報と、前記イベント発生要求操作を受け付けたことを示すイベント発生要求受付情報とを含むイベント発生要求情報を受信したときに、該イベント発生要求情報に含まれている現在位置情報が示す前記プレイヤ端末の現在位置が、前記ゲームマップ上におけるイベント発生領域内の位置であるか否か判定することで、イベントの発生を許容するか否かを判定するイベント発生許容判定手段と、
該イベント発生許容判定手段がイベントの発生を許容すると判定したときに、前記プレイヤ端末においてイベントを実行させるためのイベント発生許容情報を送信するイベント発生許容情報送信手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム制御サーバ。
【請求項11】
前記ゲームマップ提供手段は、
前記プレイヤ端末からの前記ゲームマップ取得要求に応じて、イベント発生領域を認識させるためのイベントアイコン画像が表示されたゲームマップを作成するゲームマップ作成手段と、
該ゲームマップ作成手段が作成したゲームマップを送信するゲームマップ送信手段とを含む
請求項10記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項12】
前記イベントアイコン画像として、イベントの種別毎に異なる画像が用いられる
請求項11記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項13】
前記イベントアイコン画像は、イベント種別を示すイベント種別画像部と、未実行であるか実行済であるか否かを示すフレーム部とによって構成される
請求項12記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項14】
前記ゲームマップ作成手段は、前記イベントアイコン画像の上もしくは近くに、当該イベントアイコン画像に対応するイベントが実行済であるときにその旨をプレイヤに視覚的に認識させるためのイベント実施済符号が表示されたゲームマップを作成する
請求項12記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項15】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの自己の現在位置を提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該現在位置周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する
請求項11から請求項14のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項16】
前記ゲームマップ作成手段は、前記プレイヤ端末からの所定エリアを提示したゲームマップ取得要求に応じて、当該所定エリア周辺の地図情報を用いたゲームマップを作成する
請求項11から請求項14のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項17】
イベントには、所定のアイテムが獲得されるアイテムイベントと、特殊キャラクタが登場する特殊キャラキャラクタイベントと、所定のモンスタが出現するモンスタイベントとのうち、少なくとも1つを含む
請求項10から請求項16のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御サーバ。
【請求項18】
前記位置測定手段は、測位用の複数の衛星からの測位用信号にもとづいて前記プレイヤ端末の現在位置を測定する
請求項10から請求項17のうちいずれかに記載のビデオゲーム制御サーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−73265(P2008−73265A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−256532(P2006−256532)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】
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