説明

ビデオ・レコーダ・システムの時間ベース・ナビゲーション機能のための時間値の管理

【課題】ビデオ・レコーディング・システムに於ける時間ベース・ナビゲーション機能の時間値を管理する方法を提供すること。
【解決手段】時間ベース・ナビゲーション機能について、再設定時間値を指定するユーザ入力を受け付ける。再設定時間値を、時間ベース・ナビゲーション機能における今後の使用のために記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一般に、本発明は、ビデオ・レコーディング・システムに関し、詳しくは、ビデオ・レコーディング・システムのユーザが、その時間ベース・ナビゲーション機能に対応する時間値を設定し直すことが出来るようにする方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナル・ビデオ・レコーディング(PVR)システムおよびディジタル・ビデオ・レコーディング(DVR)システムによって、ユーザは、番組(programming)をハード・ディスク・ドライブ(HDD)にレコーディングできる。ユーザは、「戻し」ボタンを押して戻しモードを起動することによって、レコーディングされた番組を巻き戻すことができ、或いは、「インスタント・リプレイ(INSTANT REPLAY)」ボタンを押すことによって、ビデオを瞬時に巻き戻してX秒前の箇所から再生し直すことが出来る。同様に、ユーザは、「早送り」ボタンを押して早送りモードを起動することによって、レコーディングされた番組を早送りでき、或いは、「クイック・スキップ(QUICK SKIP)」ボタンを押すことによって、ビデオを瞬時にスキップしてX秒後の箇所から再生し直すことが出来る。
【0003】
しかし、ユーザの中には、「インスタント・リプレイ」ボタンおよび「クイック・スキップ」ボタンについて前もって設定された(プリセットされた)時間値を不満に思うユーザもいるかもしれない。例えば、あるユーザの場合、プリセットされた時間値が短すぎ、従って、所望のビデオ・セグメントの全体を見るのに、当該ボタンを複数回押さなければいけない。一方、別のユーザの場合、そのプリセットされた時間値が長すぎ、従って、見たい箇所を時間的に「オーバシュート(overshooting)」して(行き過ぎて)見逃してしまう結果になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
残念ながら、従来のPVRシステムでは、ユーザが、例えば、「インスタント・リプレイ」ボタンや「クイック・スキップ」ボタンのような時間ベース・ナビゲーション機能に対応する時間値を設定し直すことは出来ない。即ち、これらのボタンについての時間値は工場で設定されており、且つ、ユーザが新たな所望の時間値に指定できるようにする手段が設けられていない。
【0005】
従って、ビデオ・レコーディング・システムのユーザがその時間ベース・ナビゲーション機能に対応する時間値を設定し直すことが出来るようにする方法と装置が有れば、望ましく、且つ、非常に有益である。そのような方法と装置が有れば、ビデオ・レコーディング・システムを使用する際に、ユーザの自由度が増す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の問題とその他の関連する従来技術の問題とは、本発明によって解決される。即ち、本発明は、ビデオ・レコーディング・システムのユーザがその時間ベース・ナビゲーション機能に対応する時間値を設定し直すこと(再設定すること)が出来るようにする方法と装置を提供する。
【0007】
本発明の一実施形態に従えば、ビデオ・レコーディング・システムに於ける時間ベース・ナビゲーション機能の時間値を管理する方法が提供される。時間ベース・ナビゲーション機能について、再設定時間値を指定するユーザ入力を受け付ける。時間ベース・ナビゲーション機能について、再設定時間値を、今後の使用のために、記憶する。
【0008】
本発明の別の一実施形態に従えば、ビデオ・レコーディング・システムに於いて時間ベース・ナビゲーション機能の時間値を管理する装置が提供される。ナビゲーション機能時間値マネージャが、時間ベース・ナビゲーション機能について、再設定時間値を指定するユーザ入力を受け付ける。メモリ装置が、時間ベース・ナビゲーション機能について、再設定時間値を、今後の使用のために記憶する。
【0009】
本発明の上述した形態、特徴、および、利点、並びに、その他の形態、特徴、および、利点は、添付図面を参照して為される以下の推奨実施例の詳細な説明から、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施例に従うパーソナル・ビデオ・レコーダ100を例示するブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に従って、ビデオ・レコーディング・システムに於ける時間ベース・ナビゲーション機能の時間値を管理する方法を例示する流れ図である。
【図3】本発明の一実施例に従うビデオ・レコーディング・システムのユーザ・インタフェース用のナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックス300の画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、ビデオ・レコーディング・システム(例えば、PVRシステム、DVRシステム等)のユーザが、その時間ベース・ナビゲーション機能に対応する時間値を設定し直すこと(再設定すること)が出来るようにする、方法と装置に向けられたものである。従って、例えば、本発明によれば、ユーザ・インタフェースを介して、リモコン上の「インスタント・リプレイ」ボタンと「クイック・スキップ」ボタンを設定し直して、それらボタンの各々に対応する時間値を長く、或いは、短く出来る。尚、ここでは、本発明を「インスタント・リプレイ」機能と「クイック・スキップ」機能とについて説明するが、本発明は、ビデオ・レコーディング・システムの任意の時間ベース・ナビゲーション機能に適用して、その効果を得ることが出来る。
【0012】
また、本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特定用途プロセッサ、或いは、それらを任意に組み合わせた様々な形態で実施できるが、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして実施されることが望ましい。更に、そのソフトウェアは、プログラム記憶装置上に実装されたアプリケーション・プログラムとして実施されることが望ましい。このアプリケーション・プログラムは、適切な任意のアーキテクチャから成るマシンにアップロードされて、そのマシンによって実行されるようにしてもよい。また、例えば、増設データ記憶装置や印刷装置のような様々なその他の周辺装置をコンピュータ・プラットホームに接続してもよい。
【0013】
更に、添付図面に示されている各システム構成部分および各処理ステップの一部は、ソフトウェアで実施することが望ましいため、システム構成部分(或いは、処理ステップ)相互間の実際の各接続は、本発明がプログラムされる形態によって異なる場合がある。当業者であれば、ここに開示された事項に基づいて、本発明のこれらの実施形態と構成、および、それに類似した実施形態と構成を容易に考案できるであろう。
【0014】
図1は、本発明の一実施例に従うパーソナル・ビデオ・レコーダ100を例示するブロック図である。パーソナル・ビデオ・レコーダ(PVR)100には、ディジタル信号プロセッサ(DSP)102、キー/ディスプレイ・ボード(KDB)120、チューナ140、A/V入力セレクタ138、USB入力146、記憶装置148、番組情報モジュール150、および、ナビゲーション機能時間値マネージャ199が含まれている。更に、PVR100には、第1と第2の赤外線(IR)リンク130および132、ビデオ・オーバレイ・エンコーダ152、ビデオ・スイッチ(VID SW)160、ヘッドホン・ジャック(HP)134、標準A/V成分コネクタ・ブロック170、YPbPr成分コネクタ・ブロック180、および、ソニー/フィリップス・ディジタル・インタフェース(SPDIF)コネクタ・ブロック190が含まれている。
【0015】
各コネクタ・ブロック170、180および190は、様々な出力フォーマットのオーディオ/ビデオ信号を供給できる。例えば、標準A/V成分コネクタ・ブロック170には、クロミナンス・ビデオ信号とルミナンス・ビデオ信号とに分離されたビデオをビデオ・ディスプレイに出力するSビデオ出力コネクタ172と、標準合成ビデオ信号を供給する合成ビデオ出力コネクタ(V)174とが備えられている。更に、標準A/V成分コネクタ・ブロック170には、左オーディオ出力コネクタ(L)176と右オーディオ出力コネクタ(R)178とが備えられている。
【0016】
一般に、YPbPr成分コネクタ・ブロック180は、高精細度テレビジョン(HDTV)に使用される。YPbPr成分コネクタ・ブロック180には、アナログ・ビデオ・ルミナンス(Y)成分を供給するビデオ・ルミナンス出力コネクタ182と、アナログ青色差(B−Y)を供給するPb出力コネクタ184と、アナログ赤色差(R−Y)を供給するPr出力コネクタ186とが備えられている。SPDIFコネクタ・ブロック190には、同軸ケーブルを介してディジタル・オーディオ信号を出力する同軸出力(COAX)192と、光ファイバ・ケーブルを介してディジタル・オーディオ信号を出力する光出力(OPT)194とが備えられている。
【0017】
キー/ディスプレイ・ボード(KDB)120は、PVR100に対するユーザ・インタフェースであり、これには、キーパッド(KEYPAD)122、ディスプレイ(DISPLAY)124、IRリモートコントロール・インタフェース(IR―RCU)126、および、リアルタイム・クロック(RTC)128が組み込まれている。ユーザは、キーパッド122またはIRリモートコントロール・インタフェース126を使用することによって、PVR100が実行すべき各機能を選択できる。例えば、ユーザは、PVR100上のチャンネルの変更を選択でき、或いは、トリック・モード再生の実行を選択できる。リアルタイム・クロック128は時間を計ることができ、ディスプレイ124はその時間を示すことが出来る。また、ディスプレイ124は、その他の情報も示すことができ、例えば、PVR100が現在実行しているトリック・モード、PVR100が現在レコーディングしている選択チャンネル、或いは、ビデオ・ディスプレイ上に現在表示されているプレゼンテーションを示す識別子も示すことが出来る。
【0018】
第1と第2のIRリンク130および132は、衛星アプリケーションと非衛星アプリケーションとの間で一組の通信リンクを形成しており、オーディオ・ストリーム、ビデオ・ストリームおよびデータ・ストリームの間でインタフェースを簡素化する一助を果たしている。第1のIRリンク130は、DSP102とIR通信リンクを有するその他の装置との間の通信インタフェースとして働く。尚、第1のIRリンク130は、標準的な番組ガイド情報を用いて、無線テレビジョン放送、ケーブルテレビジョン放送、或いは、ラジオ放送専用に設計されたその他の装置を制御するのにも使用できる。また、第1のIRリンク130は、装置相互間のコンシューマ・インターアクションを簡素化する機能も実行できる。例えば、第1のIRリンク130は、ワンタッチで番組をレコーディングすること、および、ユーザにとって便利なその他の機能を実行できる。第2のIRリンク132は、番組情報モジュール150とIR通信リンクを有するその他の装置との間のインタフェースとして働く。特に、第2のIRリンク132は、DSP102に直接接続する必要なしに、各種装置、例えば、ケーブル受信装置やVCR等の装置との通信に使用できる。
【0019】
DSP102には、アナログ/ディジタル(A/D)コンバータ104、MPEGエンコーダ/デコーダ106、書替え可能ゲート・アレイ(field programmable gate array)(FPGA)108、レコーディング/再生インタフェース110、ビデオ・ディジタル・エンコーダ112、オーディオ・ディジタル/アナログ・コンバータ(オーディオD/A)114、および、SPDIF出力116が備えられている。更に、DSP102には、異なるDSP構成部分が互いに通信を行い協同してデータを処理できるようにする、1つ以上のデータ・バスが備えられている。尚、割込み要求(IRQ)と直接メモリ・アドレス(DMA)とによって、バス通信とデータ処理とを容易にできる。
【0020】
オーディオ/ビデオ(A/V)入力セレクタ138には、複数のA/V入力が含まれている。例えば、A/V入力セレクタ138には、チューナ140からのA/V信号を受信するA/V入力が含まれている。また、A/V入力セレクタ138は、その他の様々な入力装置からの信号も受信できる。例えば、ビデオ・カメラが、A/V信号を前部A/V入力142を介してA/V入力セレクタ138に送信し、また、VCRが、A/V信号を後部A/V入力144を介してA/V入力セレクタ138に送信できる。更に、その他のA/V装置もA/V入力セレクタ138に接続可能である。
【0021】
A/V入力セレクタ138は、受信したA/V信号をDSP102に転送する。DSP102のA/Dコンバータ104によって、アナログ・フォーマットで受信されたA/D信号が、ディジタル・フォーマットに変換される。既にディジタル・フォーマットを有するA/V信号、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インタフェース146を介して受信されたディジタル信号は、このアナログ/ディジタル変換をバイパスできる。
【0022】
FPGA108は、A/V入力セレクタ138或いはUSBインタフェース146から受信したデータについて、その受信データの形式に従って、処理命令を送出する。例えば、A/Vデータが非圧縮形態で受信された場合、FPGA108は、そのA/Vデータを、レコーディング/再生インタフェース110に送る前に、MPEG圧縮用のMPEGエンコーダ/デコーダ106に転送する。一方、A/VデータがMPEG圧縮形態で受信された場合、FPGA108は、そのA/Vデータを直接レコーディング/再生インタフェース110に送る。どちらの場合も、FPGA108は、書き込み/読み出し命令をレコーディング/再生インタフェース110に送り、レコーディング/再生インタフェース110は、そのA/Vデータを記憶装置148に記憶する。
【0023】
MPEGエンコーダ/デコーダ106は、ディジタルA/V信号について、MPEGの圧縮と復元を行う。例えば、MPEGエンコーダ/デコーダ106は、A/Dコンバータ104或いはUSBインタフェース146からディジタルA/V信号を受信し、それをMPEGフォーマットで圧縮して、レコーディング/再生インタフェース110に転送する。次に、レコーディング/再生インタフェース110は、圧縮されたディジタルA/V信号を記憶装置148に記憶する。
【0024】
記憶装置148には、1つ以上のデータ記憶装置が含まれている。例えば、そのようなデータ記憶装置としては、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)のような磁気記憶媒体と、ディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)のような光学記憶媒体と、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)のような電子記憶媒体と、磁気/光学記憶媒体と、記憶装置の任意の組み合わせとがある。
【0025】
再生の際、レコーディング/再生インタフェース110は、記憶装置148からA/Vデータを読み出す。次に、そのA/Vデータは、MPEGエンコーダ/デコーダ106に転送されて、復元される。その復元後、A/Vデータは、ビデオ信号とオーディオ信号とに分離される。オーディオ信号は、SPDIF出力116に転送されて、同軸出力192または光出力194を介して、ディジタル出力されるように出来る。また、オーディオ信号は、オーディオD/Aコンバータ114に転送されてD/A変換され、その後、ヘッドホン・ジャック134および/または左右のオーディオ出力176と178を介して出力されるように出来る。
【0026】
一方、ビデオ信号は、ビデオ・ディジタル・エンコーダ112によって処理される。ビデオ・ディジタル・エンコーダ112は、ビデオ信号をD/A変換し、様々なフォーマットに符号化できる。例えば、ビデオ信号をRGBフォーマットに符号化でき、或いは、ルミナンスとクロミナンス(Y+C)の信号に分離でき、或いは、米国テレビジョン方式審議委員会(NTSC)のフォーマットを有する合成ビデオ信号に符号化できる。合成ビデオ信号およびY+Cビデオ信号は、ビデオ・スイッチ(VID SW)160に転送され、RGBビデオ信号は、ビデオ・オーバレイ・エンコーダ152に転送される。
【0027】
ビデオ・オーバレイ・エンコーダ152には、オーバレイ・モジュール154、NTSCビデオ・エンコーダ156、および、YPbPrマトリクス・エンコーダ158が含まれている。オーバレイ・モジュール154は、番組情報モジュール150から番組情報を受信し、ビデオ信号上にその番組情報をグラフィック形態で重畳(overlay)する。番組情報モジュール150は、番組情報をオンライン番組ガイドから取り出すか、或いは、A/V入力セレクタ138によって受信され、DSP102によって番組情報モジュール150に転送された入来A/V信号に含まれている番組ガイドから取り出す。この番組情報には、各チャンネルについての視聴可能番組、および、番組予定が含まれている。更に、番組情報には、個々の番組について、番組識別子、チャンネル情報、レコーディング時間、番組継続時間、場面データ、番組クレジット(program credit)等が含まれている。その他の情報とグラフィックもビデオ信号に重畳できる。例えば、時刻、テキスト・ブロック、ユーザ情報、メニュー、アイコン、写真等をビデオ信号上に重畳できる。一般的に、情報は、ユーザによって要求されたときに、或いは、特定の前もって設定されたイベントに応じて、ビデオ信号上に重畳される。尚、チャンネル識別子のような特定の情報は、ビデオ信号上に継続的に重畳できる。
【0028】
NTSCビデオ・エンコーダ156は、ビデオ信号を、NTSCフォーマット化合成ビデオ信号として、また、ルミナンス信号とクロミナンス信号とに個別に分離されたビデオとして、出力できる。次に、このビデオ信号は、ビデオ・スイッチ160に転送される。ビデオ・スイッチ160によって、NTSC符号化ビデオ信号か、或いは、ビデオ・ディジタル・エンコーダ112によって発生されたビデオ信号かの何れかが、選択されて、表示される。何れのソースからの合成ビデオ信号も、合成ビデオ出力コネクタ174を介して出力され、また、何れのソースからのクロミナンス・ビデオ信号とルミナンス・ビデオ信号も、Sビデオ出力コネクタ172を介して出力される。
【0029】
YPbPrマトリクス・エンコーダ158は、YPbPrフォーマット化アナログ・ビデオ信号を生成する。前述の如く、YPbPrビデオ信号には、ビデオ・ルミナンス(Y)成分、アナログ青色差(B−Y)、および、アナログ赤色差(R−Y)が含まれている。Y成分はY出力コネクタ182に出力され、アナログ青色差(B−Y)はPb出力コネクタ184に出力され、アナログ赤色差(R−Y)はPr出力コネクタ186に出力される。
【0030】
ナビゲーション機能時間値マネージャ199は、ビデオ・レコーディング・システムの時間ベース・ナビゲーション機能についての時間値の設定と管理を行うことが出来る。尚、本発明の特定の実施形態では、ナビゲーション機能時間値マネージャ199が行う各機能の一部または全部は、PVR100のその他の要素に組み込まれてもよい。例えば、DSP102と記憶装置148に記憶されたコンピュータ・プログラミング・コードとによって、ナビゲーション機能時間値マネージャ199が行う各機能を実施するようにしてもよい。また、当業者によって容易に考えられるようなその他の要素によって、それらの各機能を実施するようにしてもよい。これらの実施形態と構成のみならず、当業者であれば、本発明の開示事項に基づいて、本発明の精神から逸脱することなく、且つ、本発明の範囲内で、本発明の様々なその他の実施形態と構成を考案できる筈である。
【0031】
図2には、本発明の一実施例に従って、ビデオ・レコーディング・システムに於ける時間ベース・ナビゲーション機能の時間値を管理する方法を例示する、流れ図が示されている。
【0032】
ナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックスが、ビデオ・レコーディング・システムのユーザ・インタフェース内に表示される(ステップ205)。このナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックスによって、ビデオ・レコーディング・システムのユーザは、時間に基づく(即ち、基準時間を使用する)ナビゲーション機能、例えば「インスタント・リプレイ」機能および「クイック・スキップ」機能(これらに限定されるものではない)について、新しい時間値を指定できる。この新しい時間値は、次にユーザがこれらのナビゲーション機能の任意のものを呼び出したときに適用される。
【0033】
ナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックスには、ユーザ選択用のプリセットされた(前もって設定された)時間値が含まれるように、および/または、プリセットされていない時間値をユーザが指定できるようにするメカニズムが含まれるように構成してもよい。これらの時間値(例えば、ナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックスにユーザ選択用に既に提供されているプリセット時間値、或いは、上記メカニズムによってユーザがナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックスに導入できる非プリセット時間値)は、分散的な時間値、および/または、時間値範囲であってよい(但し、これらに限定されるものではない)。尚、プリセット時間値は、ナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックスが促す、或いは、提案する時間値であり、非プリセット時間値は、ナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックスによる催促或いは提案なしに、ユーザが設定する時間値である。
【0034】
図3には、本発明の一実施例に従うビデオ・レコーディング・システムのユーザ・インタフェース用ナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックス300の画面が示されている。
【0035】
ビデオ・レコーディング・システムの時間ベース・ナビゲーション機能について、時間値を設定する(設定し直す)第1のユーザ入力が受け付けられる(ステップ210)。この第1のユーザ入力は、例えば、ビデオ・レコーディング・システム用のリモコン装置上の数字キーを介して、或いは、ナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックス300上に配置された「+」と「−」の各ボタンを介して、或いは、当業者によって容易に考えられるその他の方法によって、与えられる。これらの方法のみならず、当業者であれば、本発明のここに開示した事項に基づいて、本発明の精神から逸脱することなく、本発明の範囲内で、ビデオ・レコーディング・システムの時間ベース・ナビゲーション機能の時間値を設定し直すその他の方法を考案できる筈である。
【0036】
新しい時間値により、例えば、ユーザがリモコン上の「インスタント・リプレイ」ボタンを押した時に、ステップ210で受け付けられた時間値に等しい時間量だけ、レコーディングされたビデオが巻き戻され、また、ユーザがリモコン上の「クイック・スキップ」ボタンを押した時に、ステップ210で受け付けられた時間値に等しい時間量だけ、レコーディングされたビデオが前方送りされる。
【0037】
ステップ210に於いて設定し直された時間値(再設定時間値)をメモリに保存するための第2のユーザ入力が受け付けられる(ステップ215)。図3に示されるナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックス300では、「新しい値を保存」のボタンが起動されて、新しい時間値が保存される。
【0038】
時間値が設定し直された時間ベース・ナビゲーション機能を呼び出すための第3のユーザ入力が受け付けられる(ステップ220)。この時間ベース・ナビゲーション機能は、設定し直された時間値(再設定時間値)で実行される(ステップ225)。
【0039】
ユーザが、時間ベース・ナビゲーション機能のうちの何れかについて、デフォルトの工場で設定された時間値に戻したい場合、時間ベース・ナビゲーション機能の少なくとも1つについて、そのデフォルト工場設定時間値にリセットするための第4のユーザ入力が受け付けられる(ステップ230)。図3に示されるナビゲーション機能時間値修正用ダイアログ・ボックス300では、当該機能(「インスタント・リプレイ」および/または「クイック・スキップ」)が強調表示され、「デフォルト値にリセット」のボタンが起動されて、デフォルト工場設定時間値が再記憶される。
【0040】
尚、本発明を、ここではメニュー、ダイアログ・ボックス、その他について、説明したが、本発明は、これらの表示構成(「ユーザ・インタフェース要素」ともいう)に限定されるものではなく、従って、当業者が容易に考案できるようなその他の構成等を使用して、本発明の精神から逸脱することなく、本発明の範囲内で、本発明を実施できる。その他の構成としては、例えば、その他の表示構成(例えば、バナー、メニュー、ダイアログ、ボックス等)、ハードウェア構成(例えば、スイッチ、ボタン、スライダー等)、その他がある。
【0041】
尚、ここでは各実施例を、添付図面を参照して説明したが、本発明は、これらの具体的な各実施例に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなく、本発明の範囲内で、その他の様々な変更と修正を上記各実施例に加えることが出来る。そのような変更と修正は、全て、本願の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲に含まれるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ・レコーディング・システムの時間ベース・ナビゲーション機能の時間値を管理するための方法であって、
前記ビデオ・レコーディング・システムのユーザに、該ユーザがインスタント・リプレイ機能のための第1の値とクイック・スキップ機能のための第2の値とを選択することができる複数のプリセットされた時間値を提供するステップであって、前記第1および第2の値は異なる、ステップと、
対応する機能のための前記第1の値および第2の値を指定するユーザ入力を受信するステップと、
再設定された時間値を、それぞれ対応する前記クイック・スキップ機能および前記インスタント・リプレイ機能における将来の使用のために記憶するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記クイック・スキップ機能のアクティブ化によりスキップされるビデオ番組は、該ビデオ番組の再生を再開する前は表示されない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インスタント・リプレイ機能のアクティブ化によりスキップされるビデオ番組は、該ビデオ番組の再生を再開する前は表示されない、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−147137(P2011−147137A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19836(P2011−19836)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【分割の表示】特願2004−569231(P2004−569231)の分割
【原出願日】平成15年12月30日(2003.12.30)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】