説明

ファクシミリ中継装置、中継方法、及びプログラム

【課題】通信障害によるファクシミリ通信の中断を防ぐ。
【解決手段】フェーズCによる画像通信の開始に先立って行われるフェーズBにおいて、ファクシミリ中継装置100−1のパケット通信部104がファクシミリ中継装置100−2にパケットを送信してから、無応答タイムアウト時間より短い再送要求時間が経過するまでに、送信したパケットに対する応答をパケット通信部104が受信しない場合、通信制御部102は、ファクシミリ信号の再送を要求する再送要求信号をファクシミリ装置10−1に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ装置間の通信を中継するファクシミリ中継装置、中継方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ITU−T勧告T.30標準準拠のファクシミリ(fax)通信機能を有するファクシミリ装置を用いて、IP(Internet Protocol)ネットワークを介したファクシミリ通信を行う方法として、以下に示す2つの方法が用いられている。1つの方法は、ファクシミリ装置が送信したファクシミリ信号を、ファクシミリ中継装置が音声と同様の処理によってパケットに変換して通信を行う方法である。もう1つの方法は、ファクシミリ装置が送信したファクシミリ信号を、ファクシミリ中継装置がITU−T勧告T.38に準拠した制御信号を示すパケットに変換して通信を行う方法である。なお、ITU−T勧告T.30とは、電話網を介したファクシミリ通信の通信方法を規定する勧告であり、ITU−T勧告T.38とは、IPネットワークを介したリアルタイムファクシミリ通信の通信方法を規定する勧告である。
【0003】
なお、特許文献1には、ファクシミリ装置同士がIPネットワークを介して直接データ通信を行う場合に、確実にデータ伝送を行うことができるとともに、通信エラーの内容に応じて適切な再送信方法を選択する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−054539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上述したITU−T勧告T.30標準準拠のファクシミリ通信機能を有するファクシミリ装置は、ITU−T勧告T.30に規定されるタイマ制御や再送信制御を行う。そのため、IPネットワークを介して通信を行った場合において、IPネットワークのジッタ、パケットロス、パケット遅延が発生すると、ファクシミリ装置は、タイムアウト処理を実行し、通信を中断してしまう。したがって、ITU−T勧告T.30標準準拠のファクシミリ通信機能を有するファクシミリ装置を用いてIPネットワークを介してファクシミリ通信を行った場合、通信を正常に完了させることが困難となってしまうという問題があった。
【0006】
また、特許文献1に記載の技術によれば、ファクシミリ装置は、通信エラーが発生した場合にパケットの再送信を行うが、IPネットワークの通信品質が悪い場合、ファクシミリ装置がパケットの再送信を繰り返すこととなり、通信を完了することが困難となってしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、通信障害によるファクシミリ通信の中断を防ぐファクシミリ中継装置、中継方法、及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、第1のファクシミリ装置と第2のファクシミリ装置との間の通信を中継するファクシミリ中継装置であって、前記第1のファクシミリ装置から受信したファクシミリ信号をパケット信号に変換する変換部と、前記変換部が変換したパケットを前記第2のファクシミリ装置に送信するパケット送信部と、前記第2のファクシミリ装置からパケットを受信するパケット受信部と、画像通信の開始に先立って行われる所定の呼接続手順において、前記パケット送信部が前記第2のファクシミリ装置にパケットを送信してから、前記第1のファクシミリ装置が応答の受信の待機を終了して通信を切断するまでの無応答タイムアウト時間より短い所定の時間が経過するまでに、前記パケット送信部が送信したパケットに対する応答を前記パケット受信部が受信しない場合、前記ファクシミリ信号の再送を要求する再送要求信号を前記第1のファクシミリ装置に送信する再送要求送信部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、第1のファクシミリ装置と第2のファクシミリ装置との間の通信を中継するファクシミリ中継装置を用いた中継方法であって、変換部は、前記第1のファクシミリ装置から受信したファクシミリ信号をパケット信号に変換し、パケット送信部は、前記変換部が変換したパケットを前記第2のファクシミリ装置に送信し、パケット受信部は、前記第2のファクシミリ装置からパケットを受信し、画像通信の開始に先立って行われる所定の呼接続手順において、前記パケット送信部が前記第2のファクシミリ装置にパケットを送信してから、前記第1のファクシミリ装置が応答の受信の待機を終了して通信を切断するまでの無応答タイムアウト時間より短い所定の時間が経過するまでに、前記パケット送信部が送信したパケットに対する応答を前記パケット受信部が受信しない場合、再送要求送信部は、前記ファクシミリ信号の再送を要求する再送要求信号を前記第1のファクシミリ装置に送信する、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、第1のファクシミリ装置と第2のファクシミリ装置との間の通信を中継するファクシミリ中継装置を、前記第1のファクシミリ装置から受信したファクシミリ信号をパケット信号に変換する変換部、前記変換部が変換したパケットを前記第2のファクシミリ装置に送信するパケット送信部、前記第2のファクシミリ装置からパケットを受信するパケット受信部、画像通信の開始に先立って行われる所定の呼接続手順において、前記パケット送信部が前記第2のファクシミリ装置にパケットを送信してから、前記第1のファクシミリ装置が応答の受信の待機を終了して通信を切断するまでの無応答タイムアウト時間より短い所定の時間が経過するまでに、前記パケット送信部が送信したパケットに対する応答を前記パケット受信部が受信しない場合、前記ファクシミリ信号の再送を要求する再送要求信号を前記第1のファクシミリ装置に送信する再送要求送信部、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ファクシミリ中継装置は、第1のファクシミリ装置がファクシミリ信号を送信した時刻から無応答タイムアウト時間より短い時間である所定の時間が経過するまでに応答を受信できなかった場合、第1のファクシミリ装置に再送要求信号を出力する。これにより、第1のファクシミリ装置は、無応答タイムアウト時間が経過する前に応答信号または再送要求信号を受信することとなるため、通信を中断せずにファクシミリ通信を続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態によるファクシミリシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図2】ファクシミリ中継装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】通信の劣化が無い場合のファクシミリ通信の動作を示すシーケンス図である。
【図4】DIS信号の送信に失敗した場合のファクシミリ通信の動作を示すシーケンス図である。
【図5】DCS信号の送信に失敗した場合のファクシミリ通信の動作を示すシーケンス図である。
【図6】CFR信号の送信に失敗した場合のファクシミリ通信の動作を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の他の実施形態の構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるファクシミリシステムの構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態によるファクシミリシステムは、ファクシミリ装置10−1、10−2(以下、ファクシミリ装置10−1、10−2を総称する場合はファクシミリ装置10と表記する)とファクシミリ中継装置100−1、100−2(以下、ファクシミリ中継装置100−1、100−2を総称する場合はファクシミリ中継装置100と表記する)を備える。
ファクシミリ装置10−1は、ファクシミリ中継装置100−1と有線で接続されており、ITU−T勧告T.30に準拠した通信を行う。
ファクシミリ装置10−2は、ファクシミリ中継装置100−2と有線で接続されており、ITU−T勧告T.30に準拠した通信を行う。
ファクシミリ中継装置100−1、100−2は、それぞれIPネットワークを介して接続されており、有線で接続されたファクシミリ装置10から受信したファクシミリ信号をパケットに変換してファクシミリ中継装置100−1、100−2間での転送を行う。
【0013】
ファクシミリ中継装置100は、ファクシミリ通信部101、通信制御部102(再送要求部)、変換部103、パケット通信部104、計時部105を備える。
ファクシミリ通信部101は、有線で接続されたファクシミリ装置10とのファクシミリ信号の送受信処理を行う。
通信制御部102は、ファクシミリ通信部101を介して、有線で接続されたファクシミリ装置10とITU−T勧告T.30に準拠した通信を行う。
変換部103は、ファクシミリ通信部101が受信したファクシミリ信号をパケットに変換し、また、パケット通信部104が受信したパケットをファクシミリ信号に変換する。
パケット通信部104は、IPネットワークで接続されたファクシミリ中継装置100とのパケットの送受信処理を行う。
計時部105は、パケット通信部104がパケットを送信した時刻からの経過時間を計時する。また、計時部105は、有線で接続されたファクシミリ装置10に予め設定された無応答タイムアウト時間(例えば5秒)より短い時間(例えば3秒)である再送要求時間(所定の時間)を内部メモリに記憶する。なお、無応答タイムアウト時間とは、ファクシミリ装置10がファクシミリ信号を送信した時刻から、応答の受信の待機を終了して通信を切断する時刻までの時間のことである。また、再送要求時間は、ファクシミリ中継装置100の管理者によって登録されたものであっても良いし、ファクシミリ中継装置100が有線で接続されたファクシミリ装置10から読み出した無応答タイムアウト時間に基づいて自動で登録されたものであっても良い。
【0014】
そして、本実施形態によるファクシミリ中継装置100−1の変換部103は、ファクシミリ装置10−1から受信したファクシミリ信号をパケット信号に変換し、パケット通信部104は、変換部103が変換したパケットをファクシミリ装置10−2に送信する。また、パケット通信部104は、ファクシミリ装置10−2からパケットを受信する。
そして、画像通信の開始に先立って行われる所定の呼接続手順において、パケット通信部104がファクシミリ装置10−2にパケットを送信してから、ファクシミリ装置10−1による無応答タイムアウト時間より短い再送要求時間が経過するまでに、送信したパケットに対する応答をパケット通信部104が受信しない場合、通信制御部102は、ファクシミリ信号の再送を要求する再送要求信号をファクシミリ装置10−1に送信する。
これにより、ファクシミリ中継装置100−1は、通信障害によるファクシミリ通信の中断を防ぐことができる。
【0015】
次に、本実施形態によるファクシミリ中継装置100−1の動作を説明する。ここでは、ファクシミリ中継装置100−1の動作を説明するが、ファクシミリ中継装置100−2の動作もファクシミリ中継装置100−1と同様のものである。
まず、ファクシミリ中継装置100−1がファクシミリ中継装置100−2からファクシミリ信号を示すパケットを受信した場合の動作を説明する。
ファクシミリ中継装置100−2がファクシミリ信号を示すパケットをファクシミリ中継装置100−1に送信すると、ファクシミリ中継装置100−1のパケット通信部104は、当該パケットを受信する。次に、変換部103は、受信したパケットをITU−T勧告T.30に準拠したファクシミリ信号に変換する。そして、通信制御部102は、ファクシミリ通信部101を介して、変換したファクシミリ信号をファクシミリ装置10−1に送信する。
これにより、ファクシミリ中継装置100−1は、ファクシミリ中継装置100−2から受信したパケットをファクシミリ信号としてファクシミリ装置10−1に転送することができる。
【0016】
次に、ファクシミリ中継装置100−1がフェーズB(データリンク確立フェーズ)においてファクシミリ装置10−1からファクシミリ信号を受信した場合の動作を説明する。なお、フェーズBとは、ITU−T勧告T.30で規定された、画像通信の開始に先立って行われる呼接続手順のことである。
図2は、ファクシミリ中継装置の動作を示すフローチャートである。
ファクシミリ装置10−1がファクシミリ信号を出力すると、ファクシミリ中継装置100−1のファクシミリ通信部101は、当該ファクシミリ信号を受信する(ステップS1)。次に、通信制御部102は、ファクシミリ通信部101が受信したファクシミリ信号の種別を判定する(ステップS2)。
【0017】
具体的に、フェーズBにおけるファクシミリ信号の種別とは、ファクシミリ装置10−1の情報(例えば、電話番号、用紙幅、解像度など)を示すDIS信号(Digital Identification Signal:デジタル識別信号)と、DIS信号に対する応答であって通信を行う条件(例えば、モデムスピード、用紙幅、解像度など)を示すDCS信号(Digital Command Signal:デジタル命令信号)と、モデムトレーニングに用いるTCF信号(Training Check Field:トレーニングチェック信号)と、TCF信号に対する応答であってモデムトレーニングが成功したことを示すCFR信号(Confirmation to Receive:受信準備確認信号)と、TCF信号に対する応答であってモデムトレーニングが失敗したことを示すFTT信号(Failure To Train:トレーニング失敗信号)と、以前のコマンドがエラーで受信され、再送の必要があることを示す応答であるCRP信号(Command Repeat:コマンド再送信号)のことを示す。
【0018】
通信制御部102は、受信したファクシミリ信号がDIS信号であると判定した場合(ステップS2:DIS)、受信したDIS信号に含まれる送信パラメータのうち、ECM(Error Correction Mode:自動誤り訂正モード)での通信を行うか否かを示すパラメータを論理オフに書き換える(ステップS3)。つまり、通信制御部102は、フェーズC(情報伝送フェーズ)において、画像信号の誤りの有無に関わらず、画像信号の再送信を行わないよう設定する。
【0019】
ここで、通信制御部102が、フェーズCにおいて画像信号の誤りの有無に関わらず画像信号の再送信を行わないよう設定する理由を説明する。
ファクシミリ装置10−1、10−2間でECMを有効にして通信を行う場合、フェーズCにおいて受信側のファクシミリ装置10がデータ誤りを検知すると、誤りを検知した画像信号のみを送信側のファクシミリ装置10に再送させることができる。しかし、IPネットワークの品質が悪い場合、ECMを有効にして通信を行った場合、データ誤りがなくなるまで再送を繰り返すために、フェーズD(メッセージ伝送完了確認フェーズ)に移行できず、タイムアウトにより通信を中断してしまう惧れがある。そのため、ECMを無効にし、フェーズCにおいてデータの誤りを許容した通信を行うことで、通信を正常終了させることができる。
このような理由から、通信制御部102は、ステップS3においてDIS信号のECMを論理オフにする。
【0020】
ステップS3で、通信制御部102がDIS信号のECMを論理オフにすると、変換部103は、ECMが論理オフとなったDIS信号をパケットに変換する(ステップS4)。なお、変換部103は、音声と同様の処理によってファクシミリ信号をパケットに変換しても良いし、ITU−T勧告T.38に準拠した制御信号を示すパケットに変換しても良い。そして、パケット通信部104は、変換したパケットを、IPネットワークを介してファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS5)。また、計時部105は、パケット送信時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS6)。
【0021】
計時部105がパケット送信時刻からの経過時間の計時を開始すると、パケット通信部104は、送信したDIS信号を示すパケットに対する応答として、ファクシミリ中継装置100−2から、通信を行う条件を示すDCS信号を示すパケットを受信したか否かを判定する(ステップS7)。具体的には、パケット通信部104がファクシミリ中継装置100−2からパケットを受信したか否かを判定し、パケットを受信していた場合、さらに変換部103がファクシミリ信号に変換し、当該ファクシミリ信号がDCS信号であるか否かを判定する。
【0022】
パケット通信部104は、ファクシミリ中継装置100−2からDCS信号を示すパケットを受信したと判定した場合(ステップS7:YES)、上述した処理により、ファクシミリ中継装置100−2から受信したパケットをファクシミリ信号に変換してファクシミリ装置10−1に送信する。そして、ファクシミリ中継装置100−1は処理を終了する。
他方、パケット通信部104が、ファクシミリ中継装置100−2からDCS信号を示すパケットを受信していないと判定した場合(ステップS7:YES)、計時部105は、パケット送信時刻からの経過時間が、内部メモリに記憶された再送要求時間を経過したか否かを判定する(ステップS8)。
【0023】
計時部105が、パケット送信時刻からの経過時間が再送要求時間を経過していないと判定した場合(ステップS8:NO)、ステップS7に戻り、再度DCS信号を示すパケットの受信の有無を判定する。
他方、計時部105が、パケット送信時刻からの経過時間が再送要求時間を経過していると判定した場合(ステップS8:YES)、通信制御部102は、ファクシミリ通信部101を介してファクシミリ装置10−1に、DIS信号の再送の必要があることを示すCRP信号(再送要求信号)を送信し(ステップS9)、処理を終了する。
【0024】
このとき、ファクシミリ中継装置100−1が送信したパケットに対する応答の受信の待機を終了してファクシミリ装置10−1にDCS信号を出力するまでの再送要求時間は、ファクシミリ装置10が応答の受信の待機を終了して通信を切断するまでの無応答タイムアウト時間より短い。したがって、ファクシミリ中継装置100−1は、ファクシミリ装置10−1がDIS信号を送信した時刻から無応答タイムアウト時間が経過する前にファクシミリ装置10−1に応答信号(DCS信号またはCRP信号)を送信することができる。そのため、ファクシミリ装置10−1は、無応答タイムアウト時間が経過する前に応答信号を受信することとなり、通信を中断せずにファクシミリ通信を続けることができる。
【0025】
また、通信制御部102は、ステップS2で、受信したファクシミリ信号がモデムトレーニングに用いるTCF信号であると判定した場合(ステップS2:TCF)、受信したTCF信号をパケットに変換する(ステップS10)。そして、パケット通信部104は、変換したパケットを、IPネットワークを介してファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS11)。また、計時部105は、パケット送信時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS12)。
【0026】
計時部105がパケット送信時刻からの経過時間の計時を開始すると、パケット通信部104は、送信したTCF信号を示すパケットに対する応答として、ファクシミリ中継装置100−2から、モデムトレーニングが成功したことを示すCFR信号を示すパケット、または、モデムトレーニングが失敗したことを示すFTT信号を示すパケットを受信したか否かを判定する(ステップS13)。
【0027】
パケット通信部104は、ファクシミリ中継装置100−2からCFR信号またはFTT信号を示すパケットの何れかを受信したと判定した場合(ステップS13:YES)、上述した処理により、当該パケットをファクシミリ信号に変換してファクシミリ装置10−1に送信する。そして、ファクシミリ中継装置100−1は処理を終了する。
他方、パケット通信部104が、ファクシミリ中継装置100−2からCFR信号を示すパケット、またはFTT信号を示すパケットの何れも受信していないと判定した場合(ステップS13:NO)、計時部105は、パケット送信時刻からの経過時間が、内部メモリに記憶された再送要求時間を経過したか否かを判定する(ステップS14)。
【0028】
計時部105が、パケット送信時刻からの経過時間が再送要求時間を経過していないと判定した場合(ステップS14:NO)、ステップS13に戻り、再度CFR信号またはFTT信号を示すパケットの受信の有無を判定する。
他方、計時部105が、パケット送信時刻からの経過時間が再送要求時間を経過していると判定した場合(ステップS14:YES)、通信制御部102は、ファクシミリ通信部101を介してファクシミリ装置10−1に、モデムトレーニングが失敗したことを示すFTT信号(送信要求信号)を送信し(ステップS15)、処理を終了する。
【0029】
上述したように、ファクシミリ中継装置100−1が送信したパケットに対する応答の受信の待機を終了してファクシミリ装置10−1にDCS信号を出力するまでの再送要求時間は、ファクシミリ装置10が応答の受信の待機を終了して通信を切断するまでの無応答タイムアウト時間より短い。したがって、ファクシミリ中継装置100−1は、ファクシミリ装置10−1がTCF信号を送信した時刻から無応答タイムアウト時間が経過する前に、ファクシミリ装置10−1に応答信号(CFR信号またはFTT信号)を送信することができる。そのため、ファクシミリ装置10−1は、無応答タイムアウト時間が経過する前に応答信号を受信することとなり、通信を中断せずにファクシミリ通信を続けることができる。
【0030】
また、通信制御部102は、ステップS2で、受信したファクシミリ信号がDIS信号またはTCF信号の何れでもないと判定した場合(ステップS2:その他)、受信したファクシミリ信号をパケットに変換する(ステップS16)。そして、パケット通信部104は、変換したパケットを、IPネットワークを介してファクシミリ中継装置100−2に送信し(ステップS17)、処理を終了する。
【0031】
なお、フェーズBの処理において、ファクシミリ中継装置100−1がファクシミリ装置10−1から受信するファクシミリ信号のうち、DIS信号またはTCF信号の何れでもないファクシミリ信号は、ファクシミリ装置10−2から受信したDIS信号またはTCF信号に対する応答(DCS信号、CRP信号、CFR信号、FTT信号)である。そして、ITU−T勧告T.30では、これらの信号に対して応答を送信することは規定されていない。
【0032】
また、フェーズB以外のフェーズにおいて、ファクシミリ中継装置100−1、100−2は、フェーズBの処理において信号種別が「その他」である場合の動作と同様の動作によって、ファクシミリ信号をパケットに変換し、対向するファクシミリ中継装置100に送信する。
【0033】
以下、具体的な例を用いて、本実施形態によるファクシミリシステムにおけるファクシミリ通信の動作を説明する。
図3は、通信の劣化が無い場合のファクシミリ通信の動作を示すシーケンス図である。
まず、ファクシミリ装置10−2は、ファクシミリ装置10−1から着信し、フェーズAによって呼を確立すると、ファクシミリ装置10−2の情報を示すDIS信号を、ファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS101)。次に、ファクシミリ中継装置100−2は、上述したステップS3により、DIS信号に含まれるECMパラメータをオフに設定し、当該DIS信号を示すパケットをファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS102)。このとき、ファクシミリ中継装置100−2は、上述したステップS6により、DIS信号を送信した時刻からの経過時間の計時を開始する。次に、ファクシミリ中継装置100−1は、受信したパケットをDIS信号に変換し、ファクシミリ装置10−1に送信する(ステップS103)。
【0034】
ファクシミリ装置10−1は、DIS信号を受信すると、当該DIS信号に対する応答として、通信を行う条件を示すDCS信号をファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS104)。ファクシミリ中継装置100−1は、受信したDCS信号をパケットに変換し、当該パケットをファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS105)。ファクシミリ中継装置100−2は、DIS信号を送信した時刻から再送要求時間以内にパケットを受信したため、受信したパケットをDCS信号に変換し、ファクシミリ装置10−2に送信する(ステップS106)。
ファクシミリ装置10−2は、受信したDCS信号に基づいてファクシミリ通信のパラメータを決定する。
【0035】
また、ファクシミリ装置10−1は、ステップS104でDCS信号を送信すると、モデムトレーニングに用いるTCF信号をファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS107)。次に、ファクシミリ中継装置100−1は、受信したTCF信号をパケットに変換し、当該パケットをファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS108)。このとき、ファクシミリ中継装置100−2は、上述したステップS12により、TCF信号を送信した時刻からの経過時間の計時を開始する。次に、ファクシミリ中継装置100−2は、受信したパケットをTCF信号に変換し、ファクシミリ装置10−2に送信する(ステップS109)。
【0036】
ファクシミリ装置10−2は、TCF信号を受信すると、当該TCF信号に基づいてモデムトレーニングを行い、ファクシミリ装置10−1との通信が可能か否かのチェックを行う。そして、通信が可能であると判定した場合、TCF信号に対する応答として、モデムトレーニングが成功したことを示す応答であるCFR信号をファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS110)。ファクシミリ中継装置100−2は、受信したCFR信号をパケットに変換し、当該パケットをファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS111)。ファクシミリ中継装置100−1は、TCF信号を送信した時刻から再送要求時間以内にパケットを受信したため、受信したパケットをCFR信号に変換し、ファクシミリ装置10−1に送信する(ステップS112)。
そして、ファクシミリ装置10−1、10−2は、フェーズCへ状態遷移し、画像信号の通信を開始する(ステップS113)。なお、このとき上述したステップS102でDIS信号のECMパラメータがオフになっているため、ファクシミリ装置10−1、10−2は、フェーズCにおいて、データの誤りを検出せずに画像信号の通信を行う。
【0037】
次に、本実施形態によるファクシミリシステムにおいて、DIS信号の送信に失敗した場合の動作を説明する。
図4は、DIS信号の送信に失敗した場合のファクシミリ通信の動作を示すシーケンス図である。
まず、ファクシミリ装置10−2は、ファクシミリ装置10−1から呼を着信し、フェーズAによって当該呼を確立すると、ファクシミリ装置10−1の情報を示すDIS信号を、ファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS101)。次に、ファクシミリ中継装置100−2は、受信したDIS信号を示すパケットをファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS102)。このとき、ファクシミリ中継装置100−2は、上述したステップS6により、DIS信号を送信した時刻からの経過時間の計時を開始する。
【0038】
ここで、パケットロスなどの原因により、ファクシミリ中継装置100−1がパケットを受信できない場合、ファクシミリ装置10−1がDIS信号を受信できないため、応答信号であるDCS信号は送信されない。これにより、ファクシミリ中継装置100−2が、DIS信号を送信した時刻から再送要求時間以内にパケットを受信しなかったと判定し、DIS信号の応答として、信号の再送の必要があることを示すCRP信号を、ファクシミリ装置10−2に送信する(ステップS201)。
【0039】
ファクシミリ装置10−2は、CRP信号を受信すると、再度DIS信号をファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS202)。次に、ファクシミリ中継装置100−2は、受信したDIS信号を示すパケットをファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS203)。次に、ファクシミリ中継装置100−1は、受信したパケットをDIS信号に変換し、ファクシミリ装置10−1に送信する(ステップS204)。
そして、ファクシミリ装置10−1は、DIS信号を受信すると、当該DIS信号に対する応答として、通信を行う条件を示すDCS信号をファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS104)。
以下、上述した通信の劣化が無い場合のファクシミリ通信の動作と同様の動作によってファクシミリ通信が実行される。これにより、ファクシミリ装置10−1は、通信を中断せずにファクシミリ通信を続けることができる。
【0040】
次に、本実施形態によるファクシミリシステムにおいて、DCS信号の送信に失敗した場合の動作を説明する。
図5は、DCS信号の送信に失敗した場合のファクシミリ通信の動作を示すシーケンス図である。
なお、ステップS101〜ステップS103の処理は、上述した通信の劣化が無い場合のファクシミリ通信の動作と同様の動作によってファクシミリ通信が実行される。
ステップS101〜ステップS103の処理が実行されると、ファクシミリ装置10−1は、ファクシミリ中継装置100−1、100−2を介してファクシミリ装置10−2からDIS信号を受信すると、当該DIS信号に対する応答として、通信を行う条件を示すDCS信号をファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS104)。
次に、ファクシミリ中継装置100−1は、受信したDCS信号を示すパケットをファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS105)。
【0041】
ここで、パケットロスなどの原因により、ファクシミリ中継装置100−2がパケットを受信できない場合、ファクシミリ中継装置100−2は、DIS信号を送信した時刻から再送要求時間以内にパケットを受信しなかったと判定し、DIS信号の応答として、信号の再送の必要があることを示すCRP信号を、ファクシミリ装置10−2に送信する(ステップS301)。
【0042】
ファクシミリ装置10−2は、CRP信号を受信すると、再度DIS信号をファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS302)。次に、ファクシミリ中継装置100−2は、受信したDIS信号を示すパケットをファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS303)。次に、ファクシミリ中継装置100−1は、受信したパケットをDIS信号に変換し、ファクシミリ装置10−1に送信する(ステップS304)。
【0043】
そして、ファクシミリ装置10−1は、DIS信号を受信すると、当該DIS信号に対する応答として、通信を行う条件を示すDCS信号をファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS305)。次に、ファクシミリ中継装置100−1は、受信したDCS信号をパケットに変換し、当該パケットをファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS306)。次に、ファクシミリ中継装置100−2は、受信したパケットをDCS信号に変換し、ファクシミリ装置10−2に送信する(ステップS307)。
以下、上述した通信の劣化が無い場合のファクシミリ通信の動作と同様の動作によってファクシミリ通信が実行される。これにより、ファクシミリ装置10−1は、通信を中断せずにファクシミリ通信を続けることができる。
【0044】
次に、本実施形態によるファクシミリシステムにおいて、DCS信号の送信に失敗した場合の動作を説明する。
図6は、CFR信号の送信に失敗した場合のファクシミリ通信の動作を示すシーケンス図である。
なお、ステップS101〜ステップS109の処理は、上述した通信の劣化が無い場合のファクシミリ通信の動作と同様の動作によってファクシミリ通信が実行される。
ステップS101〜ステップS109の処理が実行されると、ファクシミリ装置10−2は、ファクシミリ中継装置100−1、100−2を介してファクシミリ装置10−1からモデムトレーニングに用いるTCF信号を受信すると、当該TCF信号に対する応答として、モデムトレーニングが成功したことを示すCFR信号をファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS110)。
次に、ファクシミリ中継装置100−2は、受信したCFR信号を示すパケットをファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS111)。
【0045】
ここで、パケットロスなどの原因により、ファクシミリ中継装置100−1がパケットを受信できない場合、ファクシミリ中継装置100−1は、TCF信号を送信した時刻から再送要求時間以内にパケットを受信しなかったと判定し、TCF信号の応答として、モデムトレーニングが成功したことを示すFTT信号を、ファクシミリ装置10−1に送信する(ステップS401)。
【0046】
ファクシミリ装置10−1は、FTT信号を受信すると、再度TCF信号をファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS402)。次に、ファクシミリ中継装置100−1は、受信したTCF信号を示すパケットをファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS403)。次に、ファクシミリ中継装置100−2は、受信したパケットをTCF信号に変換し、ファクシミリ装置10−2に送信する(ステップS404)。
【0047】
そして、ファクシミリ装置10−2は、TCF信号を受信すると、当該TCF信号に対する応答として、CFR信号をファクシミリ中継装置100−2に送信する(ステップS305)。次に、ファクシミリ中継装置100−2は、受信したCFR信号をパケットに変換し、当該パケットをファクシミリ中継装置100−1に送信する(ステップS406)。次に、ファクシミリ中継装置100−1は、受信したパケットをCFR信号に変換し、ファクシミリ装置10−1に送信する(ステップS407)。
そして、ファクシミリ装置10−1、10−2は、フェーズCへ状態遷移し、画像信号の通信を開始する(ステップS113)。これにより、ファクシミリ装置10−1は、通信を中断せずにファクシミリ通信を続けることができる。
【0048】
このように、本実施形態によれば、ファクシミリ中継装置100は、有線で接続されたファクシミリ装置10がファクシミリ信号を送信した時刻から無応答タイムアウト時間より短い時間である再送要求時間が経過するまでに、対向するファクシミリ中継装置100から応答信号を受信できなかった場合、当該ファクシミリ装置10にネガティブな応答信号を出力する。つまり、ファクシミリ中継装置100は、無応答タイムアウト時間が経過する前に、ファクシミリ装置10に応答信号を送信する。そのため、ファクシミリ装置10は、無応答タイムアウト時間が経過する前に応答信号を受信することとなり、通信を中断せずにファクシミリ通信を続けることができる。
【0049】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、第1の実施形態によるファクシミリシステムは、ファクシミリ中継装置100−1がファクシミリ中継装置100−2と対向して通信を行う場合を説明したが、これに限られない。
【0050】
図7は、本発明の他の実施形態の構成を示す概略ブロック図である。
図7に示すファクシミリシステムは、ファクシミリ装置10−1、10−2、ファクシミリ中継装置100、キーテレフォン装置200を備える。
ファクシミリ装置10−1は、ファクシミリ中継装置100に接続されている。
ファクシミリ中継装置100は、IP回線を介して地域IPネットワークに接続されている。
ファクシミリ装置10−2は、キーテレフォン装置200に接続されている。
キーテレフォン装置200は、電話回線を介して公衆網に接続されている。
また、地域IPネットワークと公衆網とはサービスプロバイダネットワークによって互いに接続されている。
このように、一方のファクシミリ装置10が公衆網に接続されている場合も、ファクシミリ中継装置100が第1の実施形態と同様の処理を行うことで、IPネットワークの通信品質の影響を抑えたファクシミリ通信を行うことができる。
【0051】
上述のファクシミリ中継装置100は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0052】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0053】
10、10−1、10−2…ファクシミリ装置 100、100−1、100−2…ファクシミリ中継装置 101…ファクシミリ通信部 102…通信制御部 103…変換部 104…パケット通信部 105…計時部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のファクシミリ装置と第2のファクシミリ装置との間の通信を中継するファクシミリ中継装置であって、
前記第1のファクシミリ装置から受信したファクシミリ信号をパケット信号に変換する変換部と、
前記変換部が変換したパケットを前記第2のファクシミリ装置に送信するパケット送信部と、
前記第2のファクシミリ装置からパケットを受信するパケット受信部と、
画像通信の開始に先立って行われる所定の呼接続手順において、前記パケット送信部が前記第2のファクシミリ装置にパケットを送信してから、前記第1のファクシミリ装置が応答の受信の待機を終了して通信を切断するまでの無応答タイムアウト時間より短い所定の時間が経過するまでに、前記パケット送信部が送信したパケットに対する応答を前記パケット受信部が受信しない場合、前記ファクシミリ信号の再送を要求する再送要求信号を前記第1のファクシミリ装置に送信する再送要求送信部と、
を備えることを特徴とするファクシミリ中継装置。
【請求項2】
前記第1のファクシミリ装置から受信したファクシミリ信号に含まれる、画像通信時において画像信号に誤りがあったときに画像信号の再送信を行うか否かを示す情報を、画像信号の再送信を行わないことを示す情報に書き換える再送信拒否設定部を備え、
前記変換部は、前記再送信拒否設定部が情報を書き換えたファクシミリ信号をパケット信号に変換する
ことを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ中継装置。
【請求項3】
第1のファクシミリ装置と第2のファクシミリ装置との間の通信を中継するファクシミリ中継装置を用いた中継方法であって、
変換部は、前記第1のファクシミリ装置から受信したファクシミリ信号をパケット信号に変換し、
パケット送信部は、前記変換部が変換したパケットを前記第2のファクシミリ装置に送信し、
パケット受信部は、前記第2のファクシミリ装置からパケットを受信し、
画像通信の開始に先立って行われる所定の呼接続手順において、前記パケット送信部が前記第2のファクシミリ装置にパケットを送信してから、前記第1のファクシミリ装置が応答の受信の待機を終了して通信を切断するまでの無応答タイムアウト時間より短い所定の時間が経過するまでに、前記パケット送信部が送信したパケットに対する応答を前記パケット受信部が受信しない場合、再送要求送信部は、前記ファクシミリ信号の再送を要求する再送要求信号を前記第1のファクシミリ装置に送信する、
ことを特徴とするファクシミリ中継方法。
【請求項4】
第1のファクシミリ装置と第2のファクシミリ装置との間の通信を中継するファクシミリ中継装置を、
前記第1のファクシミリ装置から受信したファクシミリ信号をパケット信号に変換する変換部、
前記変換部が変換したパケットを前記第2のファクシミリ装置に送信するパケット送信部、
前記第2のファクシミリ装置からパケットを受信するパケット受信部、
画像通信の開始に先立って行われる所定の呼接続手順において、前記パケット送信部が前記第2のファクシミリ装置にパケットを送信してから、前記第1のファクシミリ装置が応答の受信の待機を終了して通信を切断するまでの無応答タイムアウト時間より短い所定の時間が経過するまでに、前記パケット送信部が送信したパケットに対する応答を前記パケット受信部が受信しない場合、前記ファクシミリ信号の再送を要求する再送要求信号を前記第1のファクシミリ装置に送信する再送要求送信部、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−114839(P2011−114839A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−272325(P2009−272325)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】