説明

フィルムと、非晶性ポリアミドベースの支持体とから成る複合部材

少なくとも8J/gの溶融エンタルピーを有する、部分結晶性のポリアミドから成る成形材料から成る層を含むフィルムを、8J/g未満の溶融エンタルピーを有する、ほぼ非晶性のポリアミドから成る成形材料から成る支持体との複合部材を製造するために使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、フィルムと、ほぼ非晶性のポリアミドベースの支持体とから成る複合部材である。
【0002】
非晶性ポリアミドから成る、射出成形された、または押出成形された成形部材は、非晶性ポリアミドの透明性、高い耐衝撃性、およびその他の良好な光学的特性、および機械的特性が理由で、広く使用される。しかしながら、非晶性ポリアミドは耐薬品性に欠けること、ならびに高い応力亀裂感度(Spannungsrissempfindlichkeit)が原因で、溶剤または薬品の影響を確実に排除できない場合には、このポリアミドから成る成形部材をそもそも使用することができない。
【0003】
本発明は、上記の欠点を回避し、かつ低応力亀裂感度の(spannungsrissunempfindlich)、充分に耐引掻性があり、かつ耐摩耗性があり、その際透明性がほぼ保たれたままであるのが望ましい、ほぼ非晶性のポリアミドから成る成形材料ベースの対象物を提供するという課題に基づく。
【0004】
この課題は、
I.部分結晶性のポリアミドから成る成形材料から成る層I.)aを含むフィルム、ならびに
II.ほぼ非晶性のポリアミドから成る成形材料から成る支持体
から構成される複合部材によって解決される。
【0005】
本発明の対象はまた、II.に記載の支持体を含む複合部材を製造するための、I.に記載のフィルムの使用である。
【0006】
I.a)に記載の層の、部分結晶性のポリアミドは限定されない。この際にまず考慮されるのは、非晶性のホモ重縮合体と、共重縮合体であり、これは例えば、PA46、PA66、PA88、PA610、PA612、PA810、PA1010、PA1012、PA1212、PA6、PA7、PA8、PA9、PA10、PA 11、およびPA 12である(ポリアミドの記号は国際基準に相応し、この際、最初の数字は出発ジアミンのC原子数を示し、かつ最後の数字はジカルボン酸のC原子数を示す。一つの数字のみが挙げられている場合、これはα,ω−アミノカルボン酸から、もしくはα,ω−アミノカルボン酸から誘導されるラクタムから出発していることを意味する;その他は、H.Domininghaus,Die Kunststoffe und ihre Eigenschaften,272ページ以降、VDI−Verlag、1976年参照)。
【0007】
コポリアミドを使用する場合、該コポリアミドは例えば、アジピン酸、セバシン酸、コルク酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタリン−2,6−ジカルボン酸などを補助酸として、もしくはビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、または似たものを補助ジアミンとして含むことができる。ラクタム、例えばカプロラクタムもしくはラウリンラクタム、またはアミノカルボン酸、例えばω−アミノウンデカン酸が補助成分として同様に組み込まれていてもよい。
【0008】
このポリアミドの製造は、公知である(例えばD.B.Jacobs,J.Zimmermann,Polymerization Processes,424〜467ページ、Interscience Publishers,New York,1977年;DE−AS 2152194)。
【0009】
これに加えて、混合された脂肪族/芳香族の重縮合体もまたポリアミドとして適しており、これらは例えば、US−特許公報 No.4163101、4603166、4831108、5112685、5436294、および5447980ならびにEP−A−0309095に記載されている。通常重縮合体とは、それらのモノマーが芳香族のジカルボン酸、例えばテレフタル酸、およびイソフタル酸、脂肪族のジカルボン酸、例えばアジピン酸、脂肪族のジアミン、例えばヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、および2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、ならびにラクタムもしくはω−アミノカルボン酸、例えばカプロラクタム、ラウリンラクタム、およびω−アミノウンデカン酸から選択されているものである。重縮合体における芳香族モノマー単位の含分は通常、すべてのモノマー単位の全量に対して少なくとも0.1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、または約50%である。このような重縮合体はよく、「ポリフタルアミド」もしくは「PPA」と呼ばれる。さらに適しているポリアミドは、ポリ(エーテルエステルアミド)もしくは、ポリ(エーテルアミド)である;このような生成物は例えば、DE公開公報2523991、2712987、および3006961に記載されている。
【0010】
部分結晶性のポリアミドは、二度加熱して溶融ピークの積分によりISO11357に従いDSC法により測定して、少なくとも8J/g、好ましくは少なくとも10J/g、特に好ましくは少なくとも12J/g、およびとりわけ好ましくは少なくとも16J/gの溶融エンタルピーを有する。
【0011】
ポリアミド成形材料は、これらのポリアミドのうち1または複数を混合物として含んでいてよい。さらには、複合能力の妨げにならない限り、最大40質量%の他の熱可塑性プラスチックが含まれていてよく、該プラスチックはとりわけ耐衝撃性を与えるゴム、例えばエチレン/プロピレンのコポリマー、またはエチレン/プロピレン/ジエンのコポリマー、ポリペンテニレン、ポリオクテニレン、脂肪族のオレフィンまたはジエンを有するアルケニル芳香族化合物から成る、ランダムにもしくはブロック状に構成されたコポリマー(EP−A−0261748)、またはコアが架橋されていてよく、かつシェルはスチレン、および/またはメチルメタクリラート、および/またはさらなる不飽和モノマーから構成されていてよい、ガラス転移点温度Tgが<−10℃の(メタ)アクリラートゴム、ブタジエンゴム、またはスチレン/ブタジエンゴムから成る粘弾性のコアを有するコア/シェルのゴムである(DE公開公報2144528、3728685)。
【0012】
これらのポリアミド成形材料には、ポリアミドのための通常の助剤と添加剤、例えば難燃剤、安定剤、UV吸収剤、可塑剤、加工助剤、充填材、とりわけ導電性の向上のための充填材、ナノ充填材、顔料、染料、成核剤、または類似の物を添加することができる。前記の助剤および添加剤の量は、所望の特性を大きく損うことがないように添加することができる。たいていの適用に対しては、ポリアミド成形材料が使用される層厚において充分に透明であるのが望ましい。
【0013】
好ましい実施形態においてポリアミドのモノマー単位は、ジアミン、ジカルボン酸、もしくはラクタム(またはアミノカルボン酸)から誘導される、平均で少なくとも8のC原子、および特に好ましくは少なくとも9のC原子を有する。
【0014】
本発明の範囲において、特に適しているポリアミドは:
− 1,12−ドデカン二酸と、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(PAPACM12)とから成るポリアミド、とりわけ35〜65%のトランス,トランス−異性体割合を有する4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンから出発するポリアミド;
− PA612、PA1010、PA1012、PA11、PA12、PA1212、ならびにこれらから成る混合物;
− 以下のモノマーの組み合わせから製造可能なコポリアミド:
a)脂肪族の非分枝状ジアミンと、脂肪族の非分枝状ジカルボン酸とから成るほぼ等モルの混合物65〜99mol%、好ましくは75〜98mol%、特に好ましくは80〜97mol%、およびとりわけ85〜96mol%、この際、混合物は場合によっては塩として存在し、かつそれに加えて、ジアミンとジカルボン酸とを組成の計算の際にその都度それぞれ別々に計算し、ただしジアミンとジカルボン酸とから成る混合物は1のモノマーあたり平均で8〜12のC原子、および好ましくは9〜11のC原子を含む。
【0015】
b)脂環式のジアミンと、ジカルボン酸とから成るほぼ等モルの混合物1〜35mol%、好ましくは2〜25mol%、特に好ましくは3〜20mol%、およびとりわけ好ましくは4〜15mol%。
【0016】
支持体は、主成分としてほぼ非晶性のポリアミドを含む成形材料から成る。ほぼ非晶性のポリアミドは、二度加熱してISO11357に従ったDSC法により測定して場合により存在する溶融ピークの積分により、8J/g未満、好ましくは6J/g未満、特に好ましくは4J/g未満、およびとりわけ好ましくは3J/g未満の溶融エンタルピーを有する。
【0017】
本発明により使用可能なほぼ非晶性のポリアミドの例は:
− テレフタル酸および/またはイソフタル酸と、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンと2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンとから成る異性体混合物とから成るポリアミド、
− イソフタル酸と、1,6−ヘキサメチレンジアミンとから成るポリアミド、
− テレフタル酸/イソフタル酸と、1,6−ヘキサメチレンジアミンとから成る、場合によっては4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとの混合物でのコポリアミド、
− テレフタル酸、および/またはイソフタル酸と、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、およびラウリンラクタムまたはカプロラクタムとから成るコポリアミド、
− 1,12−ドデカン二酸、またはセバシン酸と、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、および場合によってはラウリンラクタムまたはカプロラクタムとから成る(コ)ポリアミド、
− イソフタル酸と、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、およびラウリンラクタムまたはカプロラクタムとから成るコポリアミド、
− 1,12−ドデカン二酸と、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(低い割合のトランス,トランス−異性体)とから成るポリアミド、
− テレフタル酸、および/またはイソフタル酸、ならびにアルキル置換されたビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンの同族体から成り、場合によってはヘキサメチレンジアミンとの混合物でのコポリアミド、
− ビス(4−アミノ−3−メチル−5−エチル−シクロヘキシル)メタン(場合によってはさらなるジアミンと共に)と、イソフタル酸(場合によってはさらなるジカルボン酸と共に)とから成るコポリアミド
− m−キシレンジアミンと、さらなるジアミン、例えばヘキサメチレンジアミンとの混合物、ならびに(場合によってはさらなるジカルボン酸、例えばテレフタル酸、および/または2,6−ナフタリンジカルボン酸と共に)イソフタル酸から成るコポリアミド
− ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)メタンと、ビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタンとの混合物と、8〜14のC原子を有する脂肪族ジカルボン酸とから成るコポリアミド、ならびに
− 1,14−テトラデカン二酸、ならびに芳香族、脂肪族、もしくは脂環式のジアミンを含む混合物から成るポリアミドまたはコポリアミドである。
【0018】
これらの例は、さらなる成分(例えばカプロラクタム、ラウリンラクタム、またはジアミン/ジカルボン酸の組み合わせ)の追加によって、または他の成分による出発成分の部分的な、もしくは完全な置き換えによって可能な限り変えることができる。
【0019】
前述の、ならびにさらに適切なほぼ非晶性のポリアミド、ならびに適切な製造方法はとりわけ、以下の特許出願に記載されている:WO 02090421、EP−A−0603813、DE−A 3717928、DE−A 10009756、DE−A 10122188、DE−A 19642885、DE−A 19725617、DE−A 19821719、DE−C 19841234、EP−A−1130059、EP−A1 369447、EP−A 1595907、CH−B−480381、CH−B−679861、DE−A−2225938、DE−A−2642244、DE−A−2743515、DE−A−2936759、DE−A−2732928、DE−A−4310970、EP−A−0053876、EP−A−0271308、EP−A−0313436、EP−A−0725100、およびEP−A−0725101。
【0020】
支持体の成形材料は、透明のポリアミドのための通常の助剤、および添加剤を含むことができ、それらの助剤と添加剤は例えば、難燃剤、安定剤、可塑剤、グラスファイバー、充填材、帯電防止剤、染料、顔料、離型剤、フラックス、好ましくは透明性を損なわない他のポリマー、または耐衝撃性調節剤である。助剤と添加剤の全量は、総計で最大50質量%、好ましくは最大40質量%、特に好ましくは最大30質量%、およびとりわけ好ましくは最大20質量%である。
【0021】
多くの場合、部分結晶性のポリアミドから成る成形材料から成るフィルム層は支持体上に付着している。適切なポリアミドの組み合わせは当業者に公知であるか、または単純な試験によって測定することができる。充分な接着力が得られない場合は、支持体側に定着剤層(Haftvermittlerschicht)を含む多層のフィルムを使用することもできる。定着剤の種類は重要ではない:しかしながら、この定着剤は好ましくは選択された層厚において充分に透明であるのが望ましい。
【0022】
1の実施形態において、定着剤はフィルム層の部分結晶性のポリアミドと同一の、またはそれと似たポリアミドと、ならびに前記支持体の非晶性ポリアミドと同一の、またはそれと似たポリアミドとから成るブレンドを含む。「似ている」とは、当該のポリアミドが溶融液において混合されて相的に安定したブレンドになることができるか、または両方のポリアミドから成る層が共押出成形、もしくは背面射出成形後に相互に充分な接着力を有すること、すなわちポリアミドが相互に相容性であることを意味する。相容性のポリアミドの組み合わせは、当業者に公知であるか、または容易な試験によって測定することができる。このブレンドは通常、好ましくはブロックコポリマーが末端基反応またはアミド基転移により生じるという条件下で、溶融混合によって製造する。高められた溶融温度、および/または触媒の添加というこのような条件は、当業者に公知である。適切な混合比は質量パーセントで、20〜80から80〜20、好適には30〜70から70〜30、および特に好ましくは40〜60から60〜40である。
【0023】
さらなる実施形態において定着剤は、コポリマーを2〜100質量%、好適には5〜90質量%、特に好適には10〜80質量%、とりわけ好ましくは15〜60質量%、および極めて特に好ましくは20〜40質量%含み、このコポリマーは以下のモノマー単位を含む:
− アクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体、α−オレフィン、および芳香族ビニル化合物から選択されているビニル化合物から誘導されるモノマー単位70〜99.9%、
ならびに
− カルボン酸無水物基、エポキシド基、およびオキサゾリン基から選択されている1の官能基を含むモノマー単位0.1〜30質量%。
【0024】
このコポリマーは好ましくは、以下のモノマー単位を含む:
1.以下の式:
【化1】

[式中、R1=HまたはCH3、かつR2=H、メチル、エチル、プロピル、またはブチル]
【化2】

[式中、R1は上記の通りであり、かつR3とR4は相互に独立してH、メチル、またはエチルである]
【化3】

[式中、R1は上記の通りである]
【化4】

[式中、R5=HまたはCH3、かつR6=HまたはC65
【化5】

[式中、R1は上記の通りであり、かつR7=H、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはフェニル、かつm=0または1]
の単位から選択されているモノマー単位約70〜約99.9質量%、好ましくは80〜99.4質量%、および特に好ましくは85〜99質量%;
2.以下の式:
【化6】

[式中、R1とmは上記の通りである]
【化7】

[式中、R1は上記の通りである]
【化8】

[式中、R1は上記の通りである]
の単位から選択されているモノマー単位約0.1〜約30質量%、好ましくは0.6〜20質量%、および特に好ましくは1〜15質量%。
【0025】
置換基R1〜R5、ならびにR7における鎖長の限定は、より長いアルキル基はガラス転移温度の低下につながり、ひいては耐熱性の減少につながることに基づく。これは個々の事例においては許容されるかもしれない。
【0026】
式(I)の単位は例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリラート、エチルアクリラート、n−ブチルアクリラート、メチルメタクリラート、n−プロピルメタクリラート、またはi−ブチルメタクリラートから誘導される。
【0027】
式(II)の単位は例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、またはN,N−ジメチルアクリルアミドから誘導される。
【0028】
式(III)の単位は、アクリロニトリル、またはメタクリロニトリルから誘導される。
【0029】
式(IV)の単位は、エテン、プロペン、スチレン、またはα−メチルスチレンから誘導される;スチレンまたはα−メチルスチレンは、同じ作用をもたらす他の重合可能な芳香族化合物、例えばp−メチルスチレン、またはインデンによって完全に、または部分的に置き換えられていてもよい。
【0030】
式(V)の単位は、m=0の場合、場合によっては置換されたマレインイミド、例えばマレインイミド、N−メチルマレインイミド、N−エチルマレインイミド、N−フェニルマレインイミド、またはN−メチルアコニット酸イミドから誘導される。m=1の場合これらの単位は、ポリマー中で隣接する式(I)の単位二つと、アンモニア、または第一級アミンとの反応によってイミド形成することによって誘導される。
【0031】
式(VI)の単位は、m=0の場合、場合によっては置換されたマレイン酸無水物、例えばマレイン酸無水物、または無水アコニット酸から誘導される。これらは、同じ作用をもたらす他の不飽和の酸無水物、例えば無水イタコン酸によって完全に、または部分的に置き換えられていてよい。m=1の場合、ポリマー中で隣接する式(I)(R2=H)の単位二つから水を脱離して閉環することから誘導される。
【0032】
式(VII)の単位は、グリシジルアクリラート、またはグリシジルメタクリラートから誘導され、かつ式(VIII)の単位は、ビニルオキサゾリン、またはイソプロペニルオキサゾリンから誘導される。
【0033】
コポリマーについては様々な実施が好ましく、以下の単位を有する:
A.式(I)[式中、R2はHではない]の単位14〜96質量%、好ましくは20〜85質量%、および特に好ましくは25〜75質量%;
式(V)[式中、m=1]の単位0〜75質量%、好ましくは1〜60質量%、および特に好ましくは5〜40質量%;
式(I)[式中、R2=H]の単位0〜15質量%、好ましくは0〜10質量%、および特に好ましくは0.1〜7質量%;
式(VI)[式中、m=1]の単位0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、および特に好ましくは2〜15質量%。
【0034】
式(V)の単位が存在する場合、このようなコポリマーはポリアクリルイミド、もしくはポリメタクリルイミド、また時にはポリグルタルイミドと呼ばれる。これらはポリアルキルアクリラート、もしくはポリアルキルメタクリラートから出発し、2の隣接するカルボキシラート基が反応して、環状のイミド酸になっている生成物である。イミド形成は好適にはアンモニア、もしくは第一級アミン、例えばメチルアミンによって水の存在下で実施し、この際式(VI)の単位、および場合によっては式(I)[式中、R2=H]の単位が加水分解によって共に生じる。これらの生成物、ならびにこれらの製造は、公知である(Hans R.Kricheldorf,Handbook of Polymer Synthesis,Part A,Verlag Marcel Dekker Inc. New York−Basel−Hongkong,223p,H.G.Elias,Makromolekuele,Huethig und Wepf Verlag Basel−Heidelberg−New York;US 2146209A;US 4246374)。水とのみ反応させると、式(VI)の単位、ならびに場合によっては酸の単位(I)が、イミド単位(V)を形成することなく加水分解によって得られる。
【0035】
B.式(IV)の単位10〜60質量%、好ましくは15〜50質量%、および特に好ましくは20〜40質量%;
式(III)の単位39.9〜80質量%、好ましくは44.9質量%〜75質量%、および特に好ましくは49.9〜70質量%;
式(VI)[式中、m=0]の単位0.1〜30質量%、好ましくは0.6〜20質量%、および特に好ましくは1〜15質量%。
【0036】
このようなコポリマーは公知の方法で、例えば脂肪族不飽和芳香族化合物、不飽和カルボン酸無水物、および場合によってはアクリロニトリル、もしくはメタクリロニトリルのラジカル共重合により手に入る。
【0037】
C.式(I)の単位39.9〜99.9質量%、好ましくは49.9〜99.4質量%、および特に好ましくは59.9〜99質量%;
式(IV)の単位0〜60質量%、好ましくは0.1〜50質量%、および特に好ましくは2〜40質量%;
式(VI)[式中、m=0]の単位0.1〜30質量%、好ましくは0.6〜20質量%、および特に好ましくは1〜15質量%。
【0038】
このようなコポリマーは公知の方法で、アクリル酸、メタクリル酸、および/またはこれらのエステル、場合によっては脂肪族不飽和芳香族化合物またはオレフィン、ならびに不飽和カルボン酸無水物のラジカル共重合により手に入る。
【0039】
D.式(I)の単位25〜99.8質量%、好ましくは40〜98.4質量%、および特に好ましくは50〜97質量%;
式(III)の単位0.1〜45質量%、好ましくは1〜40質量%、および特に好ましくは2〜35質量%;
式(VI)[式中、m=0]の単位0.1〜30質量%、好ましくは0.6〜20質量%、および特に好ましくは1〜15質量%。
【0040】
このようなコポリマーは公知の方法で、アクリル酸、メタクリル酸、および/またはこれらのエステル、アクリロニトリル、もしくはメタクリロニトリル、および不飽和カルボン酸無水物のラジカル共重合により手に入る。
【0041】
E.式(VI)[式中、m=0]の単位を0.1〜30質量%、好ましくは0.6〜20質量%、および特に好ましくは1〜15質量%含むABSポリマー。これらの単位は鎖中に重合導入されていても、または鎖上にグラフトされていてよい。
【0042】
F.式(I)[式中、R2はHではない]と、式(III)とから選択された単位0〜99.9質量%、好ましくは0.1〜99.4質量%、および特に好ましくは2〜99質量%、
式(IV)の単位0〜60質量%、好ましくは0.1〜50質量%、および特に好ましくは2〜40質量%、
式(VII)の単位0.1〜30質量%、好ましくは0.6〜20質量%、および特に好ましくは1〜15質量%、
G.式(I)[式中、R2はHではない]と、式(III)とから選択された単位0〜99.9質量%、好ましくは0.1〜99.4質量%、および特に好ましくは2〜99質量%、
式(IV)の単位0〜60質量%、好ましくは0.1〜50質量%の、および特に好ましくは2〜40質量%、
式(VIII)の単位0.1〜30質量%、好ましくは0.6〜20質量%、および特に好ましくは1〜15質量%。
【0043】
このコポリマーはあらゆる場合において付加的にさらなるモノマー単位を含むことができ、該モノマー単位は例えば、所望の定着剤効果が本質的に損なわれることがない限りにおいて、マレイン酸ジエステル、フマル酸ジエステル、イタコン酸エステル、または酢酸ビニルから誘導されるものである。
【0044】
定着剤は、実施例において完全にコポリマーから成っていてよい:この変法においては、コポリマーは耐衝撃性調整剤、例えばアクリラートゴムを含む。
【0045】
さらなる実施形態において定着剤は、コポリマーを2〜99.9質量%、好ましくは5〜90質量%、特に好ましくは10〜80質量%、とりわけ好ましくは15〜60質量%、および極めて特に好ましくは20〜40質量%、ならびに任意のポリアミドを0.1〜98質量%、好ましくは10〜95質量%、特に好ましくは20〜90質量%、とりわけ好ましくは40〜85質量%、および極めて特に好ましくは60〜80質量%含む。両方の境界面に対する接着はこの場合、まず第一にコポリマーにより作用する。もちろんこのポリアミドを、フィルムの部分結晶性のポリアミド、支持体の非晶性ポリアミド、フィルムのポリアミドに、および/または支持体のポリアミドに似ているポリアミド、またはこれらの混合物から選択すれば、接着をさらに支持することができる。
【0046】
定着剤は、通常の助剤、および添加剤、例えば難燃剤、安定剤、可塑剤、加工助剤、染料、顔料、または類似の物を含んでいてよい。前記の助剤、および添加剤の量は、所望の特性を大きく損なうことがないように添加することができる。
【0047】
ポリアミド成形材料、および場合によっては定着剤層から成る本発明により含まれる層の他に、このフィルムはそれぞれの適用に従ってさらなる層、例えば好ましくは支持体とポリマー組成がほぼ一致するポリアミド成形材料から成る支持体側の保護層、着色層、さらなるポリアミド層を、例えば担体層として、および/または保護層として、もしくはクリアコートとして含むことができる。
【0048】
着色層は塗料層であってもよい;しかしながらこの層は従来技術に相応する、好ましくは着色された熱可塑性プラスチック層から成る。この熱可塑性プラスチック層は、I.a)に記載の層と同一であってもよい。さらなる実施形態においては、着色層をI.a)に記載の層に対して外側に、または内側に隣接させることができる。適用技術的に必要な場合、例えば所望の着色濃度効果を保証するために、フィルムを場合によっては外側からクリアコートにより被覆する。着色剤としては、例えば有機染料、無機顔料、もしくは有機顔料、または金属充填材を使用することができる。
【0049】
クリアコートは、従来技術に相応して例えばポリアミド、アクリラートポリマー、フッ素ポリマー、またはこれらの混合物から成ることができる。要求される視覚的表面特性を保証し、かつその下にある層を保護するのが望ましい。このクリアコートは例えば、ポリウレタンベースのクリアラッカーであってよい。ラッカー形態の保護層は、耐引掻性を向上させるために従来技術に従って変性されていてもよい。この他にまた、部材上に保護層を真空堆積法により生成させることも可能である。
【0050】
クリアコートがポリアミドの場合、これにはとりわけフィルムに特に適していると記載した、先のポリアミドが考慮される。
【0051】
クリアコートは場合によっては透明に着色されていてもよいが、好適には着色されていない。
【0052】
担体層とは、その厚さによってシートにより大きな強度を付与する層である。
【0053】
完成した多層フィルム上に付加的に、剥離可能な保護層を積層させることができ、該層は輸送時、または組み立て時に保護層として作用し、かつ複合部材の製造後に引き剥がす。
【0054】
好ましい実施形態において、I.a)に記載の層、着色層、および/または担体層は、ポリエーテルアミドまたはポリエーテルエステルアミドを含む成形材料を含み、かつ好適には6〜18の、および好ましくは6〜12のC原子を有する線状の脂肪族ジアミンベースの、6〜18の、および好ましくは6〜12のC原子を有する線状の脂肪族の、または芳香族のジカルボン酸ベースの、および1酸素原子あたり平均で2.3より多いC原子を有し、かつ200〜2000の数平均モル量を有するポリエーテルベースのポリエーテルアミド、またはポリエーテルエステルアミドを含む。この層の成形材料はさらなるブレンド成分、例えばカルボキシル基、もしくはカルボン酸無水物基、もしくはエポキシド基を有するポリアクリラートまたはポリグルタルイミド、1の官能基を含むゴム、および/または1のポリアミドを含むことができる。このような成形材料は従来技術である;これらは例えば、EP1329481A2、およびDE公開公報10333005に記載されており、ここでそのことが説明的に引き合いに出されている。場合により外側で、または内側で連続するポリアミド層に対して層の良好な接着を保証するために、この際ポリアミドエラストマーのポリアミド成分が、ポリアミド層の成分において使用されたのと同一のモノマーから構成されていれば、有利である。しかしながらこのことは、良好な接着を達成するためには必ずしも必要ではない。ポリアミドエラストマーの代わりに、I.a)に記載の層、着色層、および/または担体層は、ポリアミドの他に耐衝撃性を与える通常のゴムを含むこともできる。これらの実施形態における利点は、多くの場合フィルムの熱間成形が背面射出成形の前の別工程として必要ではないことである。と言うのも、フィルムを背面射出成形によって同時に形も変えるからである。
【0055】
本発明により使用されるフィルムの、有効な層配置の例は、その都度外側から内側に向かって(支持体の方に向かって):
a)I.a)に記載の層/定着剤層
b)I.a)に記載の層/定着剤層/非晶性ポリアミドから成る層
c)クリアコート/着色層としてのI.a)に記載の層/定着剤層
d)クリアコート/着色層/I.a)に記載の層/定着剤層
e)クリアコート/担体層/I.a)に記載の層/定着剤層
f)クリアコート/着色層/担体層/I.a)に記載の層/定着剤層
である。
g)クリアコート/着色層/担体層/I.a)に記載の層/定着剤層/非晶性ポリアミドから成る層
好ましい実施形態において、フィルムは0.02〜1.2mmの層厚、特に好ましくは0.05〜1mmの、極めて特に好ましくは0.1〜0.8mmの、およびとりわけ好ましくは0.2〜0.6mmの層厚を有する。この際好ましい実施形態において、定着剤は0.01〜0.5mmの層厚、特に好ましくは0.02〜0.4mmの、極めて特に好ましくは0.04〜0.3mmの、およびとりわけ好ましくは0.05〜0.2mmの層厚を有する。このフィルムは公知の方法、例えば押出成形によって製造するか、または多層システムの場合は、共押出、または積層により製造する。場合によっては、これらは引き続き形を変えることができる。
【0056】
フィルムと支持体との材料的な接合は、例えば接着、プレス成形、積層、押出、背面射出成形、背面発泡成形、または背面プレス成形によって製造することができる。フィルムと支持体との間の複合を形成する前に、例えば熱間成形、または他の方法によってフィルムをさらに加工するか、または形を変えることができる。表面は例えばエンボス加工によって構造付与されていてよい。表面への構造付与はまた、例えば特別に形成されたローラーによってフィルム押出の範囲に移動されていることも可能である。得られる複合部材は、引き続きさらに形を変えることができる。
【0057】
好ましい実施形態においては、請求項に記載のフィルムを光学的な部材の被覆層として使用する。この例は散乱板、前照灯板、テールランプ板、レンズ、プリズム、眼鏡レンズ、ディスプレー、ディスプレーのための装飾部材、あらゆる種類のグレージング、ならびに携帯電話のボディーである。
【0058】
さらなる好ましい実施形態においては、自動車の、および輸送用車両の表面を形成するための、もしくは装飾するためのフィルム複合材の被覆層として請求項に記載のフィルムを使用し、この際フィルムは支持体と接着して接合されている。相応して形成された部材は平面状に、例えば車体部材のように、例えばルーフモジュール、フェンダー、エンジンのボンネット、またはドアに成形されていてよい。この他に考慮されるのはまた、長さ方向に多少湾曲された部材、すなわち内張りを生産する実施形態であり、該部材は例えば、自動車のいわゆるAピラーの内張り、またはすべての種類の装飾的なフレームとカバーフレーム、例えばラジオ用フレームである。さらなる例は、ドア縁のための保護用内張りである。自動車の外部領域における適用の他にまた内装の部材、とりわけ装飾部材、例えばフレームやカバーも、本発明によるフィルムによって有利に装飾することができる。と言うのは内部空間においても、耐衝撃性と薬品、例えば洗剤に対する耐薬品性が必要となるからである。
【0059】
加えてこのフィルムは、例えば汚れ、UV光線、天気の影響、薬品、または摩擦に対する保護フィルムとして使用することもでき、自動車、家庭、床、トンネル、テント、および建物における遮断フィルムとして、または例えばスポーツ用具の、ボートの、飛行機の表面被覆、または家庭における表面被覆、もしくは建物の表面被覆のための装飾担体として使用することもできる。このための例はまた、薬品、衛生用品、もしくは保健用品、例えばカミソリ、電動歯ブラシ、ならびに医療用装置、もしくは医療用部材である。
【0060】
以下の実施例は本発明を説明する。実施例では以下の材料を使用した:
PAPACM12: TROGAMID(登録商標)CX7323(Degussa GmbH)
PA12: ISO307に従い測定して、2.1の溶液相対粘度ηrelを有するタイプ
PA1012: 2.1の溶液相対粘度ηrelを有するタイプ
PA1010: 2.0の溶液相対粘度ηrelを有するタイプ
定着剤(HV):
a)式
【化9】

のモノマー単位57質量%、
b)式
【化10】

のモノマー単位30質量%、
c)式
【化11】

のモノマー単位3質量%、および
d)式
【化12】

のモノマー単位10質量%
という組成のコポリマー。
【0061】
このコポリマー、ポリメタクリルイミドは、ポリメチルメタクリラート(PMMA)の溶融液と、メチルアミン水溶液との反応により、例えば押出機において製造可能である。
【0062】
非晶性ポリアミド:TROGAMID(登録商標)T5000、テレフタル酸と、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンとから成るポリアミド。
【0063】
多層フィルムの製造は、Collin社の装置で2.0m/分の引き取り速度で行った。押出成形された個々の層を一体化し、かつカレンダー成形した。フィルムは24cmの幅を有していた;ポリアミド層は約180μmの厚さを有しており、かつ定着剤層は約240μmの厚さを有していた。
【0064】
90℃の型温度と、300℃の材料温度を有するEngel 650/200型の機械で、背面射出成形を行った。この際フィルムを、100mm×150mmのサイズに裁断し、かつ型(105mm×150mm×0.8〜10mm)に装入した。背面射出成形されたプレートの厚さは、フィルムを含めて3mmであった。
【0065】
比較測定のために、相応する同様のプレート(ただし、フィルム無し)を非晶性ポリアミドから製造した。
【0066】
複合プレートのフィルム側において、ならびに非晶性ポリアミドから成る比較プレートにおいて、以下の特性値を測定した:
− DIN53745に記載の、摩擦ローラー(テーバー)法による摩擦;
− 耐薬品性(相応する試料のプレートを、20℃で24時間にわたって完全に接触させて貯蔵;プレートをスタンドでビーカーに入れ、かつ引き続き表面を視覚的に評価した)。
【0067】
その結果が表1に示されている。
【0068】
表1:実施例1〜4、および比較例A;試験の結果
【表1】

a)変化無し
b)柔らかくなるが、それ以外は亀裂または透明性に関して否定的な変化無し
c)激しい軟化;部分的な溶解
d)激しい表面損傷
複合材を機械的に分離させる試験において、実施例1〜4では層の境界におけるしっかりとした接着を確認した。すべての場合において分離は無く、それどころかその代わりにフィルム層の凝集破壊が起こった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
8J/g未満の溶融エンタルピーを有するほぼ非晶性のポリアミドから成る成形材料から成る支持体との複合部材を製造するための、ISO11357に従い測定して少なくとも8J/gの溶融エンタルピーを有する部分結晶性のポリアミドから成る成形材料から成る層を含むフィルムの使用。
【請求項2】
前記フィルムが支持体側に定着剤層を含むことを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記定着剤が、フィルム層の部分結晶性のポリアミドと同一の、またはそれと似たポリアミドと、ならびに前記支持体のほぼ非晶性のポリアミドと同一の、またはそれと似たポリアミドとから成るブレンドを含むことを特徴とする、請求項2に記載の使用。
【請求項4】
前記定着剤が以下のモノマー単位:
− アクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体、α−オレフィン、および芳香族ビニル化合物から選択されているビニル化合物から誘導されるモノマー単位70〜99.9質量%、
ならびに
− カルボン酸無水物基、エポキシド基、およびオキサゾリン基から選択されている1の官能基を含むモノマー単位0.1〜30質量%
を含むコポリマーを2〜100質量%含むことを特徴とする、請求項2に記載の使用。
【請求項5】
前記コポリマーが以下のモノマー単位:
a)以下の式:
【化1】

[式中、R1=HまたはCH3、かつR2=H、メチル、エチル、プロピル、またはブチル]
【化2】

[式中、R1は上記の通りであり、かつR3とR4は相互に独立してH、メチル、またはエチルである]
【化3】

[式中、R1は上記の通りである]
【化4】

[式中、R5=HまたはCH3、かつR6=HまたはC65
【化5】

[式中、R1は上記の通りであり、かつR7=H、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはフェニル、かつm=0または1]
の単位から選択されているモノマー単位70〜99.9質量%、
b)以下の式:
【化6】

[式中、R1とmは上記の通りである]
【化7】

[式中、R1は上記の通りである]
【化8】

[式中、R1は上記の通りである]
の単位から選択されているモノマー単位0.1〜30質量%
を含むことを特徴とする、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
前記定着剤が、
コポリマーを2〜99.9質量%、および
ポリアミドを0.1〜98質量%
含むことを特徴とする、請求項4または5に記載の使用。
【請求項7】
前記フィルムが、
− ポリアミド成形材料から成る支持体側の保護層
− 着色層
− さらなるポリアミド層
− 保護層もしくはクリアコート、ならびに
− 剥離可能な保護フィルム
から選択されているさらなる層を含むことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
前記複合部材を、接着、プレス成形、積層、背面射出成形、背面発泡成形、または背面プレス成形によって製造することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
− 請求項1から8までのいずれか1項に従って使用されたフィルムと、
− ISO11357に従い測定して8J/g未満の溶融エンタルピーを有する、ほぼ非晶性のポリアミドから成る成形材料から成る支持体と
から構成されている複合部材。
【請求項10】
前記支持体が平面状に形成されていることを特徴とする、請求項9に記載の複合部材。
【請求項11】
光学的な部材、自動車もしくは輸送用車両の部材、または医療用品、衛生用品、もしくは保健用品であることを特徴とする、請求項9または10に記載の複合部材。
【請求項12】
フィルムと支持体とから成る複合部材を、接着、プレス成形、積層、背面射出成形、背面発泡成形、または背面プレス成形によって製造することを特徴とする、請求項9から11までのいずれか1項に記載の複合部材の製造方法。

【公表番号】特表2010−501381(P2010−501381A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−526054(P2009−526054)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【国際出願番号】PCT/EP2007/058796
【国際公開番号】WO2008/025729
【国際公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】