説明

フェムトセル基地局及びその能動告知方法

【課題】通信業者が告知を統一的に管理していたために、即時性がなく、通信業者のサーバの負担が大きかった従来の問題を解決することができる、フェムトセル基地局及びその能動告知方法を提供する。
【解決手段】フェムトセル基地局1は、コアネットワーク装置2及び移動通信機器3により構築された通信ネットワークに応用し、記憶モジュール11、検出モジュール12、抽出モジュール13及び情報処理モジュール14を備える。記憶モジュール11に、告知を予め記憶させておく。検出モジュール12は、フェムトセル基地局1が提供するカバレッジに移動通信機器3が入り、ビデオ通話又はビデオ/オーディオパケットスイッチデータのマルチメディアデータ通信が確立されたことを検出すると抽出要求を行い、マルチメディアデータ通信が確立された移動通信機器が送受信するマルチメディアデータに基づいて検出を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフェムトセル基地局に関し、特に、能動的に告知(message broadcasting)を行うフェムトセル基地局及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高層ビルの密集度の高まりと建物内の移動通信利用者の増加に伴い、建物の室内がネットワークカバレッジ(network coverage)によりカバーされなくなる虞がある問題に鑑み、フェムトセル(femtocell)基地局(フェムト基地局とも称される)と呼ばれる基地局が開発されている。このフェムトセル基地局は、移動通信ネットワークのカバレッジを広げることにより、室内に電波が届きにくくなることを防ぐことができる。
【0003】
実際には、あるフェムトセル基地局がカバーする通信エリアに移動通信機器が入り、移動通信機器が、通信エリアの受信品質が在圏可能であることを検知すると、その移動通信機器は、コアネットワーク装置を介し、フェムトセル基地局により提供される所望のサービスを受けることができる。例えば、移動通信機器の利用者は、コアネットワーク装置及びフェムトセル基地局により構築したインタラクティブ・ビデオ・プラットフォーム(interactive video platform)を介し、他の利用者とビデオ通話(video call)を行ったり、移動通信機器の利用者が、コアネットワーク装置及びフェムトセル基地局を介し、通信業者が提供するビデオ/オーディオのストリーミングデータ(streaming data)を得て、映像音声データを観賞する。
【0004】
しかし、上述のフェムトセル基地局により提供される2種類のサービスでは、能動的に告知を行うことができない。言い換えれば、移動通信機器の利用者は、データを双方向で送受信するフェムトセル基地局によりカバーされる通信エリア内で、告知を即時に得ることができない。
【0005】
上述の問題を解決するために、従来の方法では、通信業者がそのサーバ側(サーバ)に様々な告知を予め設定して統一的に管理しておき、コアネットワーク装置を介してその管轄エリア内の各フェムトセル基地局に分配した後、フェムトセル基地局は、その通信エリア内の移動通信機器の利用者に告知を提供する。しかし、通信業者が統一的に告知を設定して管理する方式は、非常に不便で柔軟性に乏しかった。例えば、告知が必要な者の実際の状況に応じ、その告知内容を増やしたり、変更したり、更新したりする必要がある場合、通信業者に申請して許可が下りるのを待つ必要があるが、その手続きは煩雑で時間がかかるため、即時性が求められる告知に適さなかった。さらに、多数の告知が同時に要求される場合、サーバのロードが増えて設備を増強させる必要があるため、通信業者の運営コストが増える虞がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、通信業者が告知を統一的に管理していたために、即時性がなく、通信業者のサーバの負担が大きかった従来の問題を解決することができる、フェムトセル基地局及びその能動告知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、コアネットワーク装置及び移動通信機器により構築された通信ネットワークに応用し、記憶モジュール、検出モジュール、抽出モジュール及び情報処理モジュールを備えるフェムトセル基地局であって、
前記記憶モジュールには、告知を予め記憶させておき、前記検出モジュールは、フェムトセル基地局により提供されるカバレッジに移動通信機器が入り、ビデオ通話又はビデオ/オーディオパケットスイッチデータのマルチメディアデータ通信が確立されたことを検出すると抽出要求を行い、マルチメディアデータ通信が確立された移動通信機器が送受信するマルチメディアデータに基づいて検出を行い、前記抽出モジュールは、検出モジュールからの抽出要求を受信した後、記憶モジュールから予め記憶した告知を抽出して出力し、前記情報処理モジュールは、抽出モジュールから出力された告知を受け取った後、検出モジュールが検出したマルチメディアデータを抽出し、マルチメディアデータと告知とを合成し、告知を伴う合成マルチメディアデータを生成したり、前記マルチメディアデータに告知を割り込ませたりし、移動通信機器又は/及びコアネットワーク装置に、合成マルチメディアデータ又は告知を送信することを特徴とするフェムトセル基地局が提供される。
【0008】
また、前記記憶モジュールはハードディスク又はメモリであることが好ましい。
【0009】
また、前記記憶モジュールに接続され、前記記憶モジュールは、ネットワークドライブ、外付けハードディスクドライブ又はフラッシュドライブであることが好ましい。
【0010】
また、前記告知は、テキスト、イメージ、音声又はマルチメディアデータのファイルであることが好ましい。
【0011】
また、IUHインタフェース又はIUインタフェースを有することが好ましい。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の第2の形態によれば、コアネットワーク装置、フェムトセル基地局及び移動通信機器により構築した通信ネットワークに応用するフェムトセル基地局の能動告知方法であって、告知を予め記憶させるステップと、フェムトセル基地局により提供されるカバレッジに移動通信機器が進入したことを検知し、ビデオ通話又はビデオ/オーディオパケットスイッチデータのマルチメディアデータ通信を行うとき、予め記憶した告知を抽出するステップと、マルチメディア通信を確立した移動通信機器が送受信するマルチメディアデータに対し、抽出した告知を合成し、告知を伴う合成マルチメディアデータを生成したり、マルチメディアデータに告知を割り込ませたりし、移動通信機器又は/及びコアネットワーク装置に、合成マルチメディアデータ又は告知を送信するステップと、を含むことを特徴とするフェムトセル基地局の能動告知方法が提供される。
【0013】
また、前記記憶ステップは、ネットワークドライブ、外付けハードディスクドライブ、フラッシュドライブ、又はフェムトセル基地局内に配置されたハードディスクもしくはメモリに、告知を予め記憶させておくことが好ましい。
【0014】
また、前記告知は、テキスト、イメージ、音声又はマルチメディアデータのファイルであることが好ましい。
【0015】
また、前記フェムトセル基地局は、IUHインタフェースを有するフェムトセル基地局又はIUインタフェースを有するフェムトセル基地局であることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明のフェムトセル基地局及びその能動告知方法は、通信業者が告知を統一して設置したり管理したりするためにロードが増えてしまう従来の問題を解決し、通信業者の運営コストを節減し、告知の管理を簡便に行うことができる上、告知を即時に行い、各フェムトセル基地局の様々なエリアにおいて、エリアの特色又はエリア内にいる利用者の必要性に応じた告知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】本発明の一実施形態によるフェムトセル基地局をフェムトセルゲートウェイを有する通信ネットワークの応用アーキテクチャに応用したときの状態を示す模式図である。
【図1B】本発明の一実施形態によるフェムトセル基地局をフェムトセルゲートウェイを有する通信ネットワークの応用アーキテクチャに応用したときの状態を示す模式図である。
【図2A】本発明の一実施形態によるフェムトセル基地局をフェムトセルゲートウェイを有さない通信ネットワークの応用アーキテクチャに応用したときの状態を示す模式図である。
【図2B】本発明の一実施形態によるフェムトセル基地局をフェムトセルゲートウェイを有さない通信ネットワークの応用アーキテクチャに応用したときの状態を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態によるフェムトセル基地局の能動告知方法を示す流れ図である。
【図4】本発明の一実施形態によるフェムトセル基地局が移動通信機器に対して告知を行うときのスクリーン画面を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0019】
図1A及び図1Bを参照する。図1Aの応用アーキテクチャの移動通信機器3は、マルチメディアデータ通信により、フェムトセルシステムにアクセスするときの状態を表し、図1Bの応用アーキテクチャの移動通信機器3は、マルチメディアデータ通信により、フェムトセルシステム及びマクロセルシステムにアクセスするときの状態を表す。
【0020】
図1A及び図1Bを参照する。図1A及び図1Bに示すように、本発明の一実施形態によるフェムトセル(femtocell)基地局1は、コアネットワーク装置2及び移動通信機器3により構築された通信ネットワークに応用される。本実施形態のフェムトセル基地局1は、IUHインタフェース(フェムトセル基地局とフェムトセルゲートウェイとの間のインタフェース)を有するため、上述の通信ネットワークには、フェムトセルゲートウェイ4がさらに含まれる。フェムトセルゲートウェイ4を利用することにより、コアネットワーク装置2の管轄内でアクセス可能なフェムトセル基地局1の数が増え、より多くの移動通信機器3の利用者がフェムトセル基地局1により提供される無線業務サービスを利用することができる。例えば、移動通信機器3の利用者は、フェムトセル基地局1を利用し、他の利用者とビデオ通話(video call)を行ったり、移動通信機器3の利用者が、フェムトセル基地局1を利用し、コアネットワーク装置2からビデオ/オーディオパケットスイッチデータ(video/audio packet−switch data)をダウンロードして映像音声を視聴するなど、マルチメディアデータ通信を行うことができる。以下の実施形態では、移動通信機器3とフェムトセル基地局1とにより確立されるマルチメディアデータ通信のデータタイプを、ビデオ通信(video call)及び映像音声のビデオ/オーディオパケットスイッチデータ(streaming data)を例に説明する。
【0021】
ここで、フェムトセル基地局1の利用者は、同じコアネットワーク装置2のエリア内でより多くのフェムトセル基地局にアクセスする必要がない場合、上述のものと異なるネットワークアーキテクチャを採用してもよい。図2A及び図2Bを参照する。図2A及び図2Bは、本発明の一実施形態によるフェムトセル基地局を異なる応用アーキテクチャのシステムに応用したときの状態を示す模式図である。図2Aの応用アーキテクチャは、移動通信機器3がマルチメディアデータ通信により、フェムトセルシステムにアクセスするときの状態を表し、図2Bの応用アーキテクチャは、移動通信機器3がマルチメディアデータ通信により、フェムトセルシステム及びマクロセルシステムにアクセルすることを表す。
【0022】
図2A及び図2Bを参照する。図2A及び図2Bのネットワークアーキテクチャに示すように、本実施形態のフェムトセル基地局1は、IUインタフェースを有するフェムトセル基地局である。このようなフェムトセル基地局は、上述のフェムトセルゲートウェイ4を介せずに、コアネットワーク装置2に直接接続して双方向通信を行う。
【0023】
IUインタフェース及びIUHインタフェースのそれぞれは、フェムトセル(femtocell)基地局の標準であり、本発明の原理を簡単に説明するために、以下では図1A及び図1Bのネットワークアーキテクチャにより説明する。フェムトセル基地局1は、少なくとも記憶モジュール11、検出モジュール12、抽出モジュール13及び情報処理モジュール14を含む。
【0024】
記憶モジュール11は、告知を予め記憶させておくために用いる。記憶モジュール11は、図1A及び図1Bに示すように、フェムトセル基地局1内に配置する態様だけに限定されるわけではなく、様々なアーキテクチャの必要に応じ、ネットワークドライブ、外付けハードディスクドライブ又はフラッシュドライブでもよい。本実施形態では、フェムトセル基地局1内に配置する記憶モジュール11は、例えば、ハードディスク又はメモリであり、利用者はインターネットの設備(例えばコンピュータ)又は移動通信機器3を介してフェムトセル基地局1にアクセスし、記憶モジュール11に告知を直接書き込んだり更新したりする。ここで告知は、テキスト、イメージ、音声、マルチメディアデータなどのファイルでもよい。
【0025】
検出モジュール12は、フェムトセル基地局1により提供されるカバレッジに移動通信機器3が入り、ビデオ通話又はビデオ/オーディオパケットスイッチデータのマルチメディアデータ通信が確立されたことを検出したときに、抽出要求を行うために用いる。また、検出モジュール12は、マルチメディアデータ通信が確立された移動通信機器3が送受信するマルチメディアデータに基づいて検出を行う。
【0026】
抽出モジュール13は、検出モジュール12及び記憶モジュール11に接続され、検出モジュール12からの抽出要求を受信した後、記憶モジュール11に予め記憶しておいた告知を抽出して出力する。
【0027】
情報処理モジュール14は、検出モジュール12及び抽出モジュール13に接続され、抽出モジュール13から出力された告知を受け取った後、検出モジュール12が検出したマルチメディアデータを抽出し、マルチメディアデータと告知とを合成し、告知を伴う合成マルチメディアデータを生成したり、移動通信機器3が送受信するマルチメディアデータに告知を割り込ませたりし、移動通信機器3又は/及びコアネットワーク装置2に合成マルチメディアデータ又は告知を送信する。
【0028】
図1Aの応用アーキテクチャに示すように、移動通信機器3の利用者は、フェムトセル基地局1を介し、コアネットワーク装置2からビデオ/オーディオパケットスイッチデータをダウンロードし、映像音声を視聴する際、移動通信機器3とフェムトセル基地局1とにより確立されたマルチメディアデータ通信タイプがビデオ/オーディオパケットスイッチデータであることを検出モジュール12が検出すると、抽出要求を発信する。抽出モジュール13は、予め記憶しておいた告知を抽出し、情報処理モジュール14へ出力する。この情報処理モジュール14が抽出する類型は、ビデオ/オーディオパケットスイッチデータのマルチメディアデータである。マルチメディアデータと告知とが合成され、告知を伴う合成マルチメディアデータが生成されたり、移動通信機器3が送受信するマルチメディアデータに告知を割り込ませ、移動通信機器3へ合成マルチメディアデータ又は告知を送信する。
【0029】
続いて、図1Bの応用アーキテクチャに示すように、移動通信機器3の利用者は、フェムトセル基地局1を介し、マクロセル基地局5のカバレッジ内に位置する他の移動通信機器3’のその他の利用者とビデオ通話(video call)を行うとき、移動通信機器3とフェムトセル基地局1とにより確立されたマルチメディアデータ通信のタイプがビデオ通話であることを検出モジュール12が検出すると、抽出要求を発する。この抽出モジュール13は、予め記憶しておいた告知を抽出し、情報処理モジュール14へ出力する。この情報処理モジュール14が抽出する類型は、ビデオ通話のマルチメディアデータである。このマルチメディアデータと告知とが合成され、告知を伴う合成マルチメディアデータが生成されたり、移動通信機器3から他の移動通信機器3’へ送信されたり、他の移動通信機器3’から移動通信機器3へ送信されたりするマルチメディアデータに告知を割り込ませ、移動通信機器3へ合成マルチメディアデータ又は告知を送信したり、コアネットワーク装置2へ合成マルチメディアデータ又は告知を送信したりし、コアネットワーク装置2は、マクロセル基地局5を介して他の移動通信機器3’の他の利用者へ送信する。
【0030】
次に、前述の図1A及び図1Bに示す応用アーキテクチャに基づき、本発明のフェムトセル基地局の能動告知方法を説明する。図3を参照する。図3に示すように、本発明のフェムトセル基地局及びその能動告知方法は、コアネットワーク装置及び移動通信機器により構築された通信ネットワークに応用し、フェムトセル基地局により提供されたカバレッジに移動通信機器が入り、マルチメディアデータ通信が確立されると、フェムトセル基地局は、移動通信機器又は/及びコアネットワーク装置へ能動的に告知を送信する。
【0031】
本実施形態のフェムトセル基地局は、IUHインタフェース又はIUインタフェースを有するフェムトセル基地局である。まず、ステップS1において、告知を予め記憶してからステップ2に進む。ここで、必要に応じ、ネットワークドライブ、外付けハードディスクドライブ、フラッシュドライブ、又はフェムトセル基地局内に配置されたハードディスク、メモリなどの記憶モジュールに告知を予め記憶させておき、前述の告知を予め記憶しておく記憶モジュールは、フェムトセル基地局により読取られる。また、記憶モジュールは、制御プログラムにより制御される。この制御プログラムは、前述の告知を予め記憶する以外に、所望の告知を入力するために用いるユーザインタフェースを提供することもできる。この制御プログラムは、フェムトセル基地局内のメモリ内にプレインストールしておいたり、フェムトセル基地局に外付けされた記憶装置にプレインストールしておいたりしてもよい。この記憶装置は、例えば、ネットワークドライブ、外付けハードディスクドライブ、メモリなどでもよい。
【0032】
ステップS2において、フェムトセル基地局により提供されたカバレッジに移動通信機器が入り、ビデオ通話又はビデオ/オーディオパケットスイッチデータのマルチメディア通信が確立されたことを検知すると、予め記憶しておいた告知を抽出してからステップS3に進む。前述のマルチメディア通信には、移動通信機器が含まれる。この移動通信機器は、フェムトセル基地局を介して、コアネットワーク装置からビデオ/オーディオパケットスイッチデータ(streaming data)をダウンロードして映像音声を視聴したり、移動通信機器の利用者が、フェムトセル基地局及びコアネットワーク装置を介し、他の利用者とビデオ通話(video call)を行う。
【0033】
ステップS3において、フェムトセル基地局と移動通信機器との間でマルチメディア通信が確立される過程で得られるマルチメディアデータ(例えば、ビデオ通話又はビデオ/オーディオパケットスイッチデータ)と告知とが合成され、告知を伴う合成マルチメディアデータが生成されたり、移動通信機器3から他の移動通信機器3’に送信されたり、他の移動通信機器3’から移動通信機器に送信されたりするマルチメディアデータに告知を割り込ませる。
【0034】
ステップS4において、フェムトセル基地局とマルチメディア通信が確立された移動通信機器へ合成メディアデータ又は告知を送信したり、移動通信機器から出力されたマルチメディアデータを他の端末へ送信したりする。
【0035】
続いて、図1Bと併せて図4を参照する。図4に示すように、マクロセル基地局5のカバレッジ内にある移動通信機器3’の利用者が、フェムトセル基地局1のカバレッジ内にある移動通信機器3とビデオ通話(video call)を行うとき、移動通信機器3’は、マクロセル基地局5、コアネットワーク装置2、フェムトセルゲートウェイ4及びフェムトセル基地局1を介し、移動通信機器3とマルチメディアデータ通信を行い、フェムトセル基地局1により移動通信機器3’と移動通信機器3との間のマルチメディアデータ通信を処理する際、予め記憶させておいた告知を抽出し、移動通信機器3’と移動通信機器3との双方が互いの画像電話データを受信する際に告知も受信する。図4を参照する。図4に示すように、移動通信機器3のスクリーン30上には、移動通信機器3’を使用しているユーザのユーザ画像31とともに、告知32が一緒に表示される。この実施例によると、フェムトセル基地局1が○○デパートの近くに位置し、フェムトセル基地局1が○○デパートの建物内に設置されているため、○○デパートのスタッフは、業務の必要に応じ、フェムトセル基地局1からの告知を読取る。そのため、フェムトセル基地局1により確立されたマルチメディアデータ通信サービスの各移動通信機器は、フェムトセル基地局1が設置された場所に関する告知を得ることができる。そのため、本発明は、従来の告知システムと異なり、特定の者のみに告知を知らせることができる。
【0036】
上述したことから分かるように、本発明のフェムトセル基地局及びその能動告知方法は、通信業者が告知を統一して設置したり管理したりするとロードが増えてしまうという従来の問題を解決することができる上、通信業者の運営コストを節減し、告知の管理を簡便に行うことができ、告知を即時に行い、各フェムトセル基地局の様々なエリアにおいて、エリアの特色又はエリア内にいる利用者の必要に応じて告知を行うことができる。
【0037】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0038】
1 フェムトセル基地局
2 コアネットワーク装置
3 移動通信機器
3’ 移動通信機器
4 フェムトセルゲートウェイ
5 マクロセル基地局
11 記憶モジュール
12 検出モジュール
13 抽出モジュール
14 情報処理モジュール
30 スクリーン
31 ユーザ画像
32 告知

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアネットワーク装置及び移動通信機器により構築された通信ネットワークに応用し、記憶モジュール、検出モジュール、抽出モジュール及び情報処理モジュールを備えるフェムトセル基地局であって、
前記記憶モジュールには、告知を予め記憶させておき、
前記検出モジュールは、フェムトセル基地局により提供されるカバレッジに移動通信機器が入り、ビデオ通話又はビデオ/オーディオパケットスイッチデータのマルチメディアデータ通信が確立されたことを検出すると抽出要求を行い、マルチメディアデータ通信が確立された移動通信機器が送受信するマルチメディアデータに基づいて検出を行い、
前記抽出モジュールは、検出モジュールからの抽出要求を受信した後、記憶モジュールから予め記憶した告知を抽出して出力し、
前記情報処理モジュールは、抽出モジュールから出力された告知を受け取った後、検出モジュールが検出したマルチメディアデータを抽出し、マルチメディアデータと告知とを合成し、告知を伴う合成マルチメディアデータを生成したり、前記マルチメディアデータに告知を割り込ませたりし、移動通信機器又は/及びコアネットワーク装置に、合成マルチメディアデータ又は告知を送信することを特徴とするフェムトセル基地局。
【請求項2】
前記記憶モジュールはハードディスク又はメモリであることを特徴とする請求項1に記載のフェムトセル基地局。
【請求項3】
前記記憶モジュールに接続され、
前記記憶モジュールは、ネットワークドライブ、外付けハードディスクドライブ又はフラッシュドライブであることを特徴とする請求項1に記載のフェムトセル基地局。
【請求項4】
前記告知は、テキスト、イメージ、音声又はマルチメディアデータのファイルであることを特徴とする請求項1に記載のフェムトセル基地局。
【請求項5】
IUHインタフェース又はIUインタフェースを有することを特徴とする請求項1に記載のフェムトセル基地局。
【請求項6】
コアネットワーク装置、フェムトセル基地局及び移動通信機器により構築した通信ネットワークに応用するフェムトセル基地局の能動告知方法であって、
告知を予め記憶させるステップと、
フェムトセル基地局により提供されるカバレッジに移動通信機器が進入したことを検知し、ビデオ通話又はビデオ/オーディオパケットスイッチデータのマルチメディアデータ通信を行うとき、予め記憶した告知を抽出するステップと、
マルチメディア通信を確立した移動通信機器が送受信するマルチメディアデータに対し、抽出した告知を合成し、告知を伴う合成マルチメディアデータを生成したり、マルチメディアデータに告知を割り込ませたりし、移動通信機器又は/及びコアネットワーク装置に、合成マルチメディアデータ又は告知を送信するステップと、を含むことを特徴とするフェムトセル基地局の能動告知方法。
【請求項7】
前記記憶ステップは、
ネットワークドライブ、外付けハードディスクドライブ、フラッシュドライブ、又はフェムトセル基地局内に配置されたハードディスクもしくはメモリに、告知を予め記憶させておくことを特徴とする請求項6に記載のフェムトセル基地局の能動告知方法。
【請求項8】
前記告知は、テキスト、イメージ、音声又はマルチメディアデータのファイルであることを特徴とする請求項6に記載のフェムトセル基地局の能動告知方法。
【請求項9】
前記フェムトセル基地局は、IUHインタフェースを有するフェムトセル基地局又はIUインタフェースを有するフェムトセル基地局であることを特徴とする請求項6に記載のフェムトセル基地局の能動告知方法。


【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−170043(P2012−170043A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165865(P2011−165865)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(507028952)亞旭電腦股▲ふん▼有限公司 (44)
【Fターム(参考)】