説明

フェンタニルまたは関連物質を含有する経皮治療システム

【課題】 本発明の目的は不慮の過剰用量吸収に対抗してより高い安全性を使用者に与えるフェンタニルまたはフェンタニル類縁体を含有する経皮治療システムを今回使用可能とすることである。
【解決手段】 本発明は、活性化合物非透過性の裏打ち層、ポリアクリレート系でありフェンタニルまたはフェンタニル類縁の活性剤を含むマトリックス層少なくとも1つ、および、使用前に除去する保護フィルムを含む経皮治療システム(TTS)であって、ポリアクリレート重合体が自己接着性を有し、カルボキシル基を含有せず、フェンタニルの飽和溶解度が3〜20質量%、好ましくは4〜12、特に5〜10質量%であり、そして、層が分子的に分散性の溶解した形態において配合された活性化合物少なくとも80質量%を含有することによって上記課題の解決できるシステムとしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
フェンタニルまたは関連物質を含有する経皮治療システムに関する。
【背景技術】
【0002】
フェンタニルおよびフェンタニル類縁物質、例えばスルフェンタニル、カルフェンタニル、ロフェンタニルおよびアルフェンタニルは極めて効果的な鎮痛剤である。極めて低用量しか必要としないこと、および、n−オクタノール/水の分配係数、融点および分子量などの物理化学的特性により、有効な量でこれらの物質を経皮投与することが可能となり、そして、急速な代謝や比較的狭い治療指数等の薬物動態特性により望ましい経皮投与が可能となる。
【0003】
実際、活性化合物としてフェンタニルを含有するTTSは数年間販売されている。このシステムは「リザーバシステム」である。リザーバシステムは本明細書においては裏打ち層として機能する非透過性のフィルムおよび活性化合物透過性の膜から形成されたサシェ袋中に液体またはゼラチン様の製剤として活性化合物を含有するシステムを意味し、その膜は更に皮膚にシステムを固定するための接着層を配設されている。この特定の場合において、フェンタニルはエタノールおよび水の混合物中に溶解されている。このシステムのより詳しい説明は米国特許4,588,580号またはDE−C3526339号に記載されており、共に詳細な説明を行なっている。
【0004】
しかしながら、リザーバシステムの不都合な点は、リザーバのサシェ袋に漏れがあった場合、活性化合物を含有するリザーバの内容物が広範な領域に渡って皮膚と接触し、活性化合物が過剰に高用量で吸収される。これは、特にフェンタニルおよびその誘導体の場合には、過剰投与は極めて急速に呼吸抑制をもたらし、従って致命的となるため、非常に危険である。このような致命的または致命的に近い多くの状態が、Clinical Pharmacokinet. 2000, 38(1), 59-89に記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は不慮の過剰用量吸収に対抗してより高い安全性を使用者に与えるフェンタニルまたはフェンタニル類縁体を含有する経皮治療システムを今回使用可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このことは、活性化合物が自己接着性のポリアクリレート中に直接配合され、即ち、システムに損傷が生じた場合でもTTSと比較してより広範な領域に渡り皮膚と接触することができないようにしたマトリックスシステムをリザーバシステムの代わりに使用するという本発明により可能となる。このようなシステムにおいて、活性化合物は一般的に完全に、しかし少なくとも80%、この重合体中に分子的に分散された形態で溶解し、重合体中の活性化合物の飽和溶解度は3〜20質量%である。更にまた、フェンタニルおよびその類縁体を含有するTTSの製造のためにポリアクリレート接着剤を使用した場合、遊離のカルボキシル基を有さない接着剤のみが適していることが意外にも解かった。
【0007】
最も簡素な治療措置におけるこのようなマトリックスシステムは、活性化合物に対して非透過性の裏打ち層、自己接着性の活性化合物含有層および使用前に除去する保護層よりなる。このようなシステムの複雑な実施態様においては、活性化合物の放出を制御する膜が更に付加され、これは通常は皮膚にシステムを固定する接着層を更に配設される。
【0008】
本発明のこのようなマトリックスシステムの活性化合物含有層はポリアクリレートよりなる。遊離の官能基は好ましい範囲を超えてポリアクリレート接着剤中のフェンタニルおよびその類縁体の飽和溶解度を上昇させるため、最も適するポリアクリレート接着剤は遊離の官能基を有さず、アクリルおよび/またはメタクリル酸のエステルおよび場合により酢酸ビニルのような遊離の官能基を有さない他のビニル化合物のみから調製されるものである。しかしながら、接着剤の合成において、2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレートのような遊離のヒドロキシル基を有する単量体は20質量%までの量は許容される。ポリアクリレートはアクリルおよび/またはメタクリル酸の誘導体を用いてフリーラジカル重合により調製される。このような誘導体は例えばエステルである。このような誘導体の例としては、アクリルおよびメタクリル酸の誘導体、特に場合によりヒドロキシル基1個を含んでいる炭素原子1〜8個を有するアルコールのエステルが挙げられ、例えば2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−またはイソブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートおよびジメチルアミノエチルアクリレートまたは相当するメタクリレートが挙げられる。更にまた、遊離の官能基を有さない他の重合性ビニル化合物、例えば酢酸ビニルもまた例えば50質量%までの量で使用することができる。この様にして調製された重合体は、使用した単量体の定量的な分布および確率のみが重合体鎖の組成を決定することから、ランダム共重合体と称される。
【0009】
重合体が遊離のヒドロキシル基を含む場合、Al3+またはTi4+のような多価のカチオンまたはメラミンのような反応性の物質により重合体鎖が更に架橋される可能性がある。この可能性を利用して分子量を増大させ、これにより重合体の凝集力を向上させることができる。特にポリアクリレート接着剤のポリアクリレートの架橋の可能性は、重合体中に溶解している活性化合物の可塑化作用または他の補助剤の可塑化作用を補償しなければならない場合に、特に価値あるものとなる。接着剤は通常は溶液の形態で使用される。使用される溶媒は例えば酢酸エチル、ヘキサンまたはヘプタン、エタノールおよびその混合物である。これらはTTSの調製の間に除去される。
【0010】
表1は遊離のカルボキシル基を有する粘着剤および有さない接着剤(しかし、ヒドロキシル基は有する)を用いて得られた透過性試験の結果を示す。両者の接着剤において、活性化合物は5質量%の濃度で配合した。透過性試験は当該分野において知られておりヒトの皮膚を用いるFranz拡散細胞を用いて行なった。
【0011】
【表1】

【0012】
処方1:遊離のカルボキシル基4.8質量%を有するポリアクリレート接着剤
処方2:遊離のカルボキシル基を有さず遊離のヒドロキシル基5.2質量%を有する中
性ポリアクリレート接着剤
【0013】
結果によれば、達成可能な透過速度に関してカルボキシル基含有接着剤よりも遊離のカルボキシル基を有さない中性接着剤が顕著に優れている。
【0014】
TTS技術における各活性化合物含有重合体の重要な特性はそれぞれの活性化合物に対する選択された重合体の飽和溶解度である。このパラメーターが重要である理由は、マトリックス中の活性化合物の熱力学的活性が、溶解している活性化合物の絶対量にではなく、むしろ飽和濃度に対する実濃度の比率に依存しているためである。活性化合物は、皮膚へのTTSの適用後、皮膚に分散し、作用中に濃度ではなく活性を一定域に達させなければならないため、可能な限り高値の透過速度を達成するためにはTTS中の活性化合物の熱力学的活性が最も高くなるようにすることが重要である。このことはTTSの活性化合物含有部分中の活性化合物の溶解度が高すぎてはならないことを意味し、その理由は、そうでなければTTS中の活性化合物の濃度は十分高い熱力学的活性を達成するためには極めて高値である必要が生じるためである。これは、活性化合物がシステムの活性化合物含有部分の物理学的特性に高濃度では悪影響を及ぼす場合、および/または、活性化合物が極めて高価な場合に不都合である。フェンタニルの場合は、両方の理由が当てはまり、さらにまた、フェンタニルおよびその誘導体は麻薬物質に属しており、この理由のみのため、可能な限り少ない量をTTS中に配合すること、および/または、活性化合物の利用性、即ち、未知のTTSの含有量に対するTTS使用期間中に放出される活性化合物の比率を可能な限り大きくすることも考慮しなければならない。
【0015】
この観点から、3日用TTSに関る活性化合物含有層の飽和溶解度は3質量%未満であってはならず、20質量%超であってはならない。より高い飽和溶解度では、高い特異的透過率を有していても、活性化合物の利用性は大きく低下し、高価な活性化合物であるためTTSは商業的な理由から容易に市販できないものとなる。このような理由から、好ましくは飽和溶解度は4〜12、特に好ましくは5〜10質量%である。
【0016】
フェンタニルおよびその類縁体の飽和溶解度は更に、活性化合物に対する良好な溶解特性を有さない物質の添加により低減することもできる。このような物質は例えばジオクチルシクロヘキサン、流動パラフィンのような液体炭化水素、ポリテルペン、特にポリピネンのような炭化水素樹脂、または、グリセロール、ジおよびトリグリセロールまたはポリエチレングリコール、例えば200〜1000の分子量を有するもののような極性物質である。このような物質はポリアクリレート接着剤と均質な混合物を形成でき、或いは、分離された相としてそこに含まれることができる。グリセロールおよびその誘導体は特に、分離された層として、例えば液滴の形態で、マトリックス中に低濃度で既に存在している。このような物質の添加により、遊離のヒドロキシル基を有する接着剤中のより高い飽和溶解度を補償することが特に可能となる。
【0017】
表2はこれらの物質の一部におけるフェンタニルの飽和溶解度に関するデータの一部を示す。
【表2】

【0018】
このような添加剤の影響は比較透過性試験により確認することができる。
【0019】
表3において、このような添加剤を含有するまたは含有しない遊離のヒドロキシル基を有する中性のポリアクリレート接着剤、および、他の遊離の官能基を有さないポリアクリレート接着剤によるマトリックスを用いた透過性試験の結果を比較する。全ての処方は5質量%の濃度でフェンタニルを含有している。
【表3】

【0020】
処方2:5.2%遊離ヒドロキシル基を有する中性ポリアクリレート接着剤中フェンタニル5質量%
処方3:フェンタニル 5.0%
ポリアクリレート接着剤5.2%遊離ヒドロキシル基含有中性 55.0%
ポリピネン 15.0%
グリセロール 10.0%
ジオクチルシクロヘキサン 15.0%
処方4:遊離の官能基を含有しないポリアクリレート接着剤中フェンタニル5質量%
【0021】
透過性試験の結果によれば、マトリックス中の活性化合物の溶解度を低下させる物質の添加により透過速度は大きく改善できる。概ね同じ結果が遊離の官能基を有さない接着剤の使用によっても達成され、これは、添加剤を含有しない場合でも活性化合物に対して低い溶解能を有する。
【0022】
透過性のデータより、種々のTTS強度につきそれぞれのTTSサイズを計算することができる。結果を表4に示す。
【表4】

【0023】
計算結果によれば、フェンタニル濃度5%のカルボキシル基含有接着剤は、最も低用量においても、実際の使用には大きすぎるTTSとなる。ヒドロキシル基含有接着剤の場合も極めて大きいTTSの計算結果となったが、ここでは、フェンタニル濃度の上昇により、高すぎない濃度、即ち最大でも20%で、実際の使用に適するサイズを有するTTSとなる可能性が存在する。簡略に言えば、ここでは、熱力学的活性、そして結果的に透過速度も、活性化合物が完全に溶解した状態で存在する限り、濃度に直線的に依存していると考えられる。
【0024】
ヒドロキシル基含有ポリアクリレート接着剤を有する処方中に溶解度低下補助剤を使用することにより、または、遊離の官能基を有さないポリアクリレート接着剤を使用することにより、5%のフェンタニル濃度でも、100μg/hの最高用量においても許容できるサイズを有するTTSが得られる。当然ながらここでもフェンタニル濃度を増大させることによりシステムの面積を更に低減できる可能性がある。
【0025】
フェンタニルおよびその誘導体は、最初に記載したとおり、狭い治療指数を有する。このことは、一方では作用のためには、血漿中濃度に関して超えるべき特定の閾値があり、他方ではより高い濃度では望ましくない副作用が急速に生じることを意味する。従って、システムが更にコントロール膜を有し、このため皮膚を経由する活性化合物の流れが個体の皮膚状態とは無関係な最大値に制限されることが好都合である。このような膜は好ましくはエチレンおよび酢酸ビニルの共重合体(EVA重合体)よりなるか、または、ポリエチレンまたはポリプロピレン系の微孔性フィルムである。この種の膜は従来技術に包含される。EVA重合体の場合、活性化合物の透過性は酢酸ビニルの含有量および膜の厚みに依存する。VA含有量2〜25質量%および厚さ25〜100μm、好ましくは40〜100μmの膜が慣用的であるが、酢酸ビニル含有量および厚みに関しては実際には制限は少ない。特定の処方のためには、両者のパラメーターは、TTSからの所望の最大流出までの限定が確保されるように適宜選択しなければならない。微孔性膜の場合は、物質の輸送は重合体を経由して起こるのではなく、これらの膜中に存在する細孔を経由してのみ起こる。この場合の細孔の数および大きさがTTSの最大放出速度を決定する。
【0026】
慣用的には、このような膜は皮膚にTTSを固定するための接着フィルムを配設されている。自己接着性ポリアクリレートまたは自己接着性ポリシロキサン系の接着フィルムがフェンタニルおよびその誘導体のために特に適している。ここではポリシロキサンの利点は、これらの重合体中の活性化合物は極めて貧溶解性であり、従って、TTSの活性化合物の負荷量は、別の接着フィルムの使用により余計に増量される必要は無い。しかしながらこの種の接着フィルムは膜を含まないがより低い接着力を有するマトリックス層を含むシステムにおいて用いることもできる。
【0027】
如何なるTTSの場合も当然ながら、透過促進物質の使用によりヒトの角質層のバリア特性を低減することが可能である。このような物質は、例えば、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸エステル、中鎖または長鎖の脂肪酸を有するグリセロールのエステルおよび1,
2−プロパンジオールのようなグリコール類である。生理学的に許容性があり、活性化合物と適合性のある全ての物質、および、他の賦形剤を本発明において使用できる。
【0028】
要約すれば、本発明の意味におけるマトリックスシステムは良好な透過速度を示し、許容できるサイズのTTSの製造を可能にすることが解かる。同時に、漏れの結果としての活性化合物の過剰に高度な吸収による患者の危険が無くなる。即ち全体として、本発明の意味におけるポリアクリレート接着剤によるマトリックスシステムは患者の安全性に関してフェンタニルおよびその類縁体に関る従来技術と比較して重要な進歩点を有している。
【実施例】
【0029】
実施例1(処方1、2、4)
フェンタニル(遊離塩基)をヘプタン/酢酸エチル中の接着剤の溶液に溶解する。この場合のフェンタニルの量は、接着剤溶液の固体含有量に基づいて5.0%の濃度となるよ
うに計算する。得られた材料をドクターブレートを用いて、使用前に除去されるシリコン処理されたポリエステルフィルム保護層に対し、溶媒除去後に約80g/m2のコーティ
ング質量となるような厚みにまでコーティングする。溶媒の除去後、乾燥したフィルムをポリエステルの薄膜(TTSの裏打ち層)と積層し、全積層物から最終TTSを型抜きする。
【0030】
実施例2(処方3)
フェンタニル5.0g、ポリピネン15.0g、グリセロール10.0g、ジオクチルシ
クロヘキサン15.0gおよび固形分50.0gの接着剤溶液110gを混合し、フェンタニルが溶解するまで攪拌する。
得られた材料をドクターブレートを用いて、シリコン処理されたポリエステルフィルム(使用前に除去される保護層)上に対し、溶媒除去後に約80g/m2のコーティング質
量となるような厚みにまでコーティングする。溶媒の除去後、乾燥したフィルムをポリエステルの薄膜(TTSの裏打ち層)と積層し、全積層物から最終TTSを型抜きする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性化合物非透過性の裏打ち層、ポリアクリレート系でありフェンタニルまたはフェンタニル類縁活性化合物を含むマトリックス層少なくとも1つ、および、使用前に除去する保護フィルムよりなる経皮治療システム(TTS)であって、ポリアクリレートが自己接着性を有し、そしてカルボキシル基を含まず、フェンタニルに対する飽和溶解度3〜20質量%を有することを特徴とし、そして、活性化合物含有層が分子的に分散性の溶解した形態において配合された活性化合物少なくとも80質量%を含有することを特徴とする上記経皮治療システム。
【請求項2】
ポリアクリレートがフェンタニルに対する飽和溶解度4〜12質量%を有することを特徴とする請求項1に記載のTTS。
【請求項3】
ポリアクリレートがフェンタニルに対する飽和溶解度5〜10質量%を有することを特徴とする請求項1に記載のTTS。
【請求項4】
ポリアクリレート重合体が遊離の官能基を有さず、そして、アクリルまたはメタクリル酸のエステルの単量体のみから、そして適切には更に50質量%までの遊離の官能基を有さない他の重合性ビニル化合物、特に酢酸ビニルから合成されることを特徴とする請求項1に記載のTTS。
【請求項5】
ポリアクリレートの基となる単量体混合物が2−ヒドロキシエチルアクリレートおよび/またはメタクリレートの形態の遊離の官能基を有する単量体20質量%までを含有することを特徴とする請求項1に記載のTTS。
【請求項6】
更に別の層としてコントロール膜を更に含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のTTS。
【請求項7】
皮膚に固定するために、膜上に、皮膚に対向して設置される自己接着性の層を更に含むことを特徴とする請求項6に記載のTTS。
【請求項8】
コントロール膜が、好都合には25質量%までの酢酸ビニル含有量を有するエチレン/酢酸ビニル共重合体よりなるか、または、ポリエチレンまたはポリプロピレン系の微孔性フィルムよりなり、そして、好都合には25〜100、好ましくは40〜100μmの厚みを有することを特徴とする請求項6または7に記載のTTS。
【請求項9】
活性化合物含有層が更に、ヒト皮膚を通過する透過速度を改善する物質、特にグリコールおよび/または脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコールまたはグリセロールエステルよりなる群に属するものを含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のTTS。
【請求項10】
活性化合物含有層がこれらの層中の活性化合物の溶解度を低下させる物質を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のTTS。
【請求項11】
溶解度を低下させる物質が、ジオクチルシクロヘキサンまたは流動パラフィンのような室温で液体である炭化水素、ポリピネン樹脂のような炭化水素樹脂、またはポリエチレングリコールまたはグリセロールである請求項10に記載のTTS。

【公開番号】特開2011−6493(P2011−6493A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−232409(P2010−232409)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【分割の表示】特願2003−522590(P2003−522590)の分割
【原出願日】平成14年7月10日(2002.7.10)
【出願人】(300005035)エルテーエス ローマン テラピー−ジステーメ アーゲー (128)
【Fターム(参考)】