説明

フォイル式気体軸受の熱処理装置及びその熱処理方法

【課題】芯金部材にリング部材を配置する際に損傷が発生することを可及的に阻止し、しかも内径寸法を高精度に矯正することを可能にする。
【解決手段】熱処理装置20は、円筒状のカラー部材22と、前記カラー部材22の内部に配置される芯金部材24とを備え、前記カラー部材22の内径は、リング部材14の外径よりも大径に設定され、且つ芯金部材24の外径は、前記リング部材14の内径よりも小径に設定される。カラー部材22及び芯金部材24の軸方向の長さは、リング部材14の軸方向の長さよりも長尺に設定されるとともに、前記芯金部材24は、前記リング部材14及び前記カラー部材22よりも大きな熱膨張率を有する材料で構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状のリング部材の内周面に、波板形状のバンプフォイルと平板形状のトップフォイルとの順に配置されるフォイル式気体軸受を製造するためのフォイル式気体軸受の熱処理装置及びその熱処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、高速回転する回転軸を支持する軸受として、比較的簡単な構成で回転精度が得られることから、動圧型フォイル式気体軸受が採用されている。これは、回転軸と軸受の相対滑り運動によって潤滑流体膜に圧力(動圧)を発生させ、軸受荷重を支持する方式である。
【0003】
この種の気体軸受において、軸受の内径精度が悪化することにより、製作工数が増大するとともに、回転軸の振動や騒音、発熱等が発生するという問題がある。これにより、回転軸の損傷や軸受の寿命低下が惹起される。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1に開示されているフォイル軸受の製造方法が知られている。この製造方法は、一枚乃至複数枚の可撓性の金属薄膜と、該金属薄膜の少なくとも一個所で前記金属薄膜に接合する金属薄膜支持部材と、該支持部材が取り付けられる外枠とからなるフォイル軸受を製造する方法において、回転軸よりも所定の軸受隙間相当分だけ大径の軸受面対応部を持つ基準棒を、前記可撓性の金属薄膜が前記回転軸を包囲する域内に挿入し、前記基準棒によって該基準棒の軸受面対応部を前記金属薄膜に圧接し、この状態を維持したまま熱処理炉内において加熱した後に冷却して、前記基準棒に圧接された前記金属薄膜の軸受面に前記基準棒の周面に沿った形状の軸受面を永久変形の形で転写して形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭61−103010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1では、基準棒を金属薄膜に圧接した状態で加熱処理しているが、この加熱処理中における前記基準棒や前記金属薄膜の熱膨張が考慮されていない。このため、冷却後に得られる軸受面の内径が変動するという問題がある。しかも、熱処理前に、回転軸受よりも大径な基準棒を金属薄膜内に挿入するため、前記金属薄膜に損傷や変形等が発生するおそれがある。
【0007】
本発明はこの種の課題を解決するものであり、芯金部材にリング部材を配置する際に損傷が発生することを可及的に阻止し、しかも内径寸法を高精度に矯正することが可能なフォイル式気体軸受の熱処理装置及びその熱処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、円筒状のリング部材の内周面に、波板形状のバンプフォイルと平板形状のトップフォイルとの順に配置されるフォイル式気体軸受を製造するためのフォイル式気体軸受の熱処理装置に関するものである。
【0009】
この熱処理装置は、円筒状のカラー部材と、前記カラー部材の内部に配置される芯金部材とを備え、前記カラー部材の内径は、前記リング部材の外径よりも大径に設定され、且つ前記芯金部材の外径は、前記リング部材の内径よりも小径に設定されている。
【0010】
そして、カラー部材及び芯金部材の軸方向の長さは、リング部材の軸方向の長さよりも長尺に設定されるとともに、前記芯金部材は、少なくとも前記リング部材又は前記カラー部材よりも大きな熱膨張率を有する材料で構成されている。
【0011】
また、カラー部材は、リング部材よりも小さな熱膨張率を有する材料で構成されることが好ましい。
【0012】
さらに、芯金部材は、リング部材及びカラー部材よりも小さな熱容量に設定されることが好ましい。
【0013】
さらにまた、カラー部材の軸方向両端には、第1蓋部材及び第2蓋部材が配設されるとともに、前記第1蓋部材及び前記第2蓋部材には、互いに軸方向に連通する孔部が形成されることが好ましい。
【0014】
また、少なくとも第1蓋部材又は第2蓋部材には、カラー部材を内周側から保持する第1保持部と、芯金を中心側から保持する第2保持部とが設けられることが好ましい。
【0015】
さらに、第1蓋部材には、第1保持部及び第2保持部が設けられるとともに、第2蓋部材には、前記第1保持部のみが設けられることが好ましい。
【0016】
さらにまた、蓋部材は、芯金部材よりも小さな熱膨張率を有する材料で構成されることが好ましい。
【0017】
また、本発明は、円筒状のリング部材の内周面に、波板形状のバンプフォイルと平板形状のトップフォイルとの順に配置されるフォイル式気体軸受を製造するためのフォイル式気体軸受の熱処理方法に関するものである。
【0018】
この熱処理方法は、リング部材の軸方向の長さよりも長尺な円筒状のカラー部材と、前記カラー部材の内部に配置され、前記リング部材の軸方向の長さよりも長尺な芯金部材との隙間に、少なくともバンプフォイルが接合された前記隙間よりも肉薄な前記リング部材を配置させる工程と、加熱処理することにより、少なくとも前記リング部材又は前記カラー部材よりも大きな熱膨張率を有する前記芯金部材の膨張作用下に、前記バンプフォイルを矯正する工程と、冷却処理することにより、前記芯金部材を前記バンプフォイルから離間する方向に収縮させる工程とを有している。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、芯金部材は、少なくともリング部材又はカラー部材よりも大きな熱膨張率を有するため、常温時の前記芯金部材の外径を大きく設定する必要がない。従って、芯金部材にリング部材を配置する際に、例えば、バンプフォイルの損傷や変形を可及的に阻止することができる。
【0020】
しかも、カラー部材及び芯金部材は、リング部材の軸方向の長さよりも長尺に設定されている。このため、リング部材全体、すなわち、バンプフォイル全体を容易且つ確実に矯正することが可能になり、内径寸法を高精度に矯正することができる。
【0021】
さらに、本発明によれば、芯金部材を配置した後、加熱処理することにより、前記芯金部材が膨張してバンプフォイルを矯正することが可能になる。そして、冷却処理することにより、芯金部材が収縮してバンプフォイルから離間し、前記バンプフォイルの形状を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係る熱処理方法が適用されるフォイル式気体軸受の断面説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係る熱処理装置の要部分解斜視説明図である。
【図3】前記熱処理装置の断面説明図である。
【図4】前記熱処理方法において、芯金部材が配置された状態の説明図である。
【図5】前記熱処理方法における熱処理時の説明図である。
【図6】前記熱処理方法における冷却時の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る熱処理方法が適用されるフォイル式気体軸受10は、回転軸12を回転自在に支持するとともに、回転不能に固定される円筒状のリング部材14を備える。リング部材14の内周面14aには、波板形状のバンプフォイル16と平板形状のトップフォイル18との順に配置される。
【0024】
バンプフォイル16は、一枚又は複数枚で構成され、内周面14aに溶接される。トップフォイル18は、平板を環状に湾曲させており、その一端18aが内周面14aに溶接される一方、その多端が自由端(フリー)となっている。なお、バンプフォイル16は単一の板材で構成される際には、その一端16aが内周面14aに溶接される一方、その他端が自由端となっている。バンプフォイル16及びトップフォイル18は、例えば、厚さが0.1mm程度の金属薄板で構成される。
【0025】
図2及び図3に示すように、本実施形態に係る熱処理装置20は、円筒状のカラー部材22と、前記カラー部材22の内部に配置される芯金部材24と、前記カラー部材22の軸方向(矢印A方向)両端に配設される第1蓋部材26及び第2蓋部材28とを備える。
【0026】
カラー部材22の内径D1は、リング部材14の外径D2よりも大径に設定され、且つ芯金部材24の外径D3は、前記リング部材14の内径D4よりも小径に設定される。カラー部材22及び芯金部材24の軸方向(矢印A方向)の長さは、リング部材14の軸方向の長さよりも長尺に設定される。
【0027】
芯金部材24は、リング部材14及びカラー部材22(少なくともいずれか一方でもよい)よりも大きな熱膨張率を有する材料で構成される。カラー部材22は、リング部材14よりも小さな熱膨張率を有する材料で構成される。
【0028】
芯金部材24は、略円筒形状を有し、比較的大径な開口部30が軸方向に貫通形成される。この芯金部材24は、リング部材14及びカラー部材22よりも小さな(同一も含む)熱容量(熱マス)に設定される。
【0029】
第1蓋部材26は、略円盤状を有し、この第1蓋部材26の中心に対して同一円周上に複数の第1孔部32が設けられる。第1蓋部材26の中央には、開口部34が形成されるとともに、この開口部34を周回して外側から第1保持部36と第2保持部38とが同心円上に設けられる。
【0030】
第1保持部36は、軸方向に突出する円環状突起部により構成されており、前記第1保持部36は、カラー部材22の内周面22aに当接して、このカラー部材22を内周側から保持する。第2保持部38は、同様に軸方向に突出する円環状突起部により構成されており、芯金部材24の内周面24aに当接して、この芯金部材24を中心側から保持する。
【0031】
第2蓋部材28は、略円盤状を有し、その中心に対して同一円周上に複数の第2孔部40が設けられる。第2孔部40は、第1孔部32と互いに軸方向に同軸上に連通している。第2蓋部材28の中央側には、開口部42が形成されるとともに、この開口部42を周回して第1保持部44が形成される。第1保持部44は、軸方向に突出する円環状突起部により構成される。第1保持部44は、カラー部材22の内周面22aに係合して、このカラー部材22を内周側から保持する。
【0032】
第2蓋部材28には、第1蓋部材26の第2保持部38を設けていない。第1蓋部材26及び第2蓋部材28は、芯金部材24よりも小さな熱膨張率を有する材料で構成される。
【0033】
このように構成される熱処理装置20の動作について、本実施形態に係る熱処理方法との関連で以下に説明する。
【0034】
先ず、フォイル式気体軸受10では、リング部材14の内周面14aにバンプフォイル16が溶接される。このバンプフォイル16が溶接されたリング部材14は、図4に示すように、芯金部材24とカラー部材22との間隙Sに配置される。
【0035】
図4は、常温時を示しており、芯金部材24の外径D3は、リング部材14の内径D4よりも小径に設定されている。従って、リング部材14内に芯金部材24が配設される際に、前記リング部材14、より具体的には、バンプフォイル16が損傷したり変形したりすることを阻止できる。
【0036】
次いで、図5に示すように、熱処理装置20が、図示しない加熱手段を介して、所定温度、例えば、1000℃前後の温度に加熱される。その際、芯金部材24は、リング部材14及びカラー部材22よりも大きな熱膨張率を有している。このため、上記の加熱処理時には、芯金部材24が径方向に対してリング部材14及びカラー部材22の径方向への膨張よりも大きく膨張する。
【0037】
これにより、リング部材14の内周面14aに溶接されているバンプフォイル16は、径方向に大きく膨張する芯金部材24の外周面に押圧されて矯正される。
【0038】
さらに、上記の熱処理後に、熱処理装置20が急速冷却(例えば、急速冷凍)される。従って、図6に示すように、熱膨張率の大きな芯金部材24は、リング部材14及びカラー部材22よりも熱容量が小さく設定されるため、前記リング部材14及びカラー部材22に比べて大きく収縮する。このため、リング部材14は、急速冷却時にバンプフォイル16を芯金部材24に押し付けて矯正させることがなく、前記バンプフォイル16は、所望の形状に正確に維持される。
【0039】
この場合、本実施形態では、芯金部材24は、リング部材14及びカラー部材22(少なくとも一方でもよい)よりも大きな熱膨張率を有するため、常温時の前記芯金部材24の内径を大きく設定する必要がない。従って、図4に示すように、芯金部材24を配置する際に、リング部材14の内周面14aに溶接されているバンプフォイル16の損傷や変形を可及的に阻止することができるという効果が得られる。
【0040】
しかも、カラー部材22及び芯金部材24は、リング部材14の軸方向の長さよりも長尺に設定されている。このため、リング部材14全体、すなわち、バンプフォイル16全体を容易且つ確実に矯正することが可能になる。
【0041】
さらに、カラー部材22は、リング部材14よりも小さな熱膨張率を有する材料で構成されている。これにより、加熱処理時に、リング部材14の熱膨張をカラー部材22により抑制することができ、芯金部材24の軸心と前記リング部材14の軸心がずれることを阻止することが可能になる。従って、バンプフォイル16の成形作業がより高精度に遂行されるという利点がある。
【0042】
その上、加熱処理過程の中で、最大温度時に芯金部材24の熱膨張によりバンプフォイル16が矯正されるため、最大温度での矯正量のみを考慮すればよく、熱処理作業が有効に簡素化される。
【0043】
さらにまた、第1蓋部材26と第2蓋部材28とには、同軸上に複数の第1孔部32と第2孔部40とが形成されている。このため、加熱処理時に、第1孔部32及び第2孔部40が外気と連通し、バンプフォイル16が酸化することを阻止することができる。
【0044】
しかも、複数の第1孔部32と第2孔部40とは、同軸上に設けられている。従って、いずれかの第1孔部32と第2孔部40とにノックピン(図示せず)を挿入すれば、複数の熱処理装置20を容易且つ高精度に積層することができ、作業性の向上が図られる。
【0045】
また、第1蓋部材26と第2蓋部材28とには、それぞれカラー部材22の内周面22aに係合する円環状の第1保持部36、44が設けられている。これにより、第1蓋部材26と第2蓋部材28とを介してカラー部材22を正確且つ確実に位置決め保持することができる。
【0046】
その際、第1蓋部材26には、円環状の第2保持部38が設けられ、この第2保持部38は、芯金部材24の内周面24aに係合して前記芯金部材24の位置決めを行っている。このため、カラー部材22と芯金部材24との位置決めが高精度に遂行され、バンプフォイル16の成形精度が一層向上するという効果がある。
【0047】
ここで、第2蓋部材28には、第2保持部が設けられていない。第1蓋部材26と第2蓋部材28とに、それぞれ第2保持部38が設けられていると、これらにより芯金部材24を高精度に位置決めしなければならず、前記第2保持部38の加工精度が要求される。従って、第1蓋部材26にのみ第2保持部38を設けることにより、簡単且つ経済的な構成で、作業性及びバンプフォイル16の成形精度の向上が図られる。
【0048】
さらにまた、第1蓋部材26及び第2蓋部材28は、芯金部材24よりも小さな熱膨張率を有する材料で構成されている。これにより、第1蓋部材26及び第2蓋部材28の熱膨張によって、第1保持部36、44や第2保持部38の位置が変動し、芯金部材24やカラー部材22の位置決め精度に影響を及ぼすことを、確実に回避することができる。
【符号の説明】
【0049】
10…フォイル式気体軸受 14…リング部材
16…バンプフォイル 18…トップフォイル
20…熱処理装置 22…カラー部材
24…芯金部材 26、28…蓋部材
32、40…孔部 36、38、44…保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のリング部材の内周面に、波板形状のバンプフォイルと平板形状のトップフォイルとの順に配置されるフォイル式気体軸受を製造するためのフォイル式気体軸受の熱処理装置であって、
円筒状のカラー部材と、
前記カラー部材の内部に配置される芯金部材と、
を備え、
前記カラー部材の内径は、前記リング部材の外径よりも大径に設定され、且つ前記芯金部材の外径は、前記リング部材の内径よりも小径に設定され、
前記カラー部材及び前記芯金部材の軸方向の長さは、前記リング部材の軸方向の長さよりも長尺に設定されるとともに、
前記芯金部材は、少なくとも前記リング部材又は前記カラー部材よりも大きな熱膨張率を有する材料で構成されることを特徴とするフォイル式気体軸受の熱処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の熱処理装置において、前記カラー部材は、前記リング部材よりも小さな熱膨張率を有する材料で構成されることを特徴とするフォイル式気体軸受の熱処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の熱処理装置において、前記芯金部材は、前記リング部材及び前記カラー部材よりも小さな熱容量に設定されることを特徴とするフォイル式気体軸受の熱処理装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱処理装置において、前記カラー部材の軸方向両端には、第1蓋部材及び第2蓋部材が配設されるとともに、
前記第1蓋部材及び前記第2蓋部材には、互いに軸方向に連通する孔部が形成されることを特徴とするフォイル式気体軸受の熱処理装置。
【請求項5】
請求項4記載の熱処理装置において、少なくとも前記第1蓋部材又は前記第2蓋部材には、前記カラー部材を内周側から保持する第1保持部と、
前記芯金を中心側から保持する第2保持部と、
が設けられることを特徴とするフォイル式気体軸受の熱処理装置。
【請求項6】
請求項5記載の熱処理装置において、前記第1蓋部材には、前記第1保持部及び前記第2保持部が設けられるとともに、
前記第2蓋部材には、前記第1保持部のみが設けられることを特徴とするフォイル式気体軸受の熱処理装置。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれか1項に記載の熱処理装置において、前記蓋部材は、前記芯金部材よりも小さな熱膨張率を有する材料で構成されることを特徴とするフォイル式気体軸受の熱処理装置。
【請求項8】
円筒状のリング部材の内周面に、波板形状のバンプフォイルと平板形状のトップフォイルとの順に配置されるフォイル式気体軸受を製造するためのフォイル式気体軸受の熱処理方法であって、
前記リング部材の軸方向の長さよりも長尺な円筒状のカラー部材と、前記カラー部材の内部に配置され、前記リング部材の軸方向の長さよりも長尺な芯金部材との隙間に、少なくとも前記バンプフォイルが接合された前記隙間よりも肉薄な前記リング部材を配置させる工程と、
加熱処理することにより、少なくとも前記リング部材又は前記カラー部材よりも大きな熱膨張率を有する前記芯金部材の膨張作用下に、前記バンプフォイルを矯正する工程と、
冷却処理することにより、前記芯金部材を前記バンプフォイルから離間する方向に収縮させる工程と、
を有することを特徴とするフォイル式気体軸受の熱処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−215980(P2010−215980A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−65354(P2009−65354)
【出願日】平成21年3月18日(2009.3.18)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】