フォトダイオード、その製造方法及びそれを含むフォトセンサ
【課題】フォトダイオード、その製造方法及びそれを含むフォトセンサを提供する。
【解決手段】基板上に形成された真性領域と、真性領域の一部に形成されたP+ドーピング領域と、真性領域の他の一部上に、P+ドーピング領域と離隔するように形成された酸化物半導体領域と、を含むフォトダイオード、その製造方法及びそれを含むフォトセンサである。前記フォトダイオードは、前記真性領域及び前記P+ドーピング領域が同一平面上に位置し、前記酸化物半導体領域が前記真性領域の平面上に位置することを特徴とする。
【解決手段】基板上に形成された真性領域と、真性領域の一部に形成されたP+ドーピング領域と、真性領域の他の一部上に、P+ドーピング領域と離隔するように形成された酸化物半導体領域と、を含むフォトダイオード、その製造方法及びそれを含むフォトセンサである。前記フォトダイオードは、前記真性領域及び前記P+ドーピング領域が同一平面上に位置し、前記酸化物半導体領域が前記真性領域の平面上に位置することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトダイオード、その製造方法及びそれを含むフォトセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
P−I−N構造のフォトダイオードは、光信号を電気信号に変換する半導体素子である。P−I−N構造のフォトダイオードの駆動方法について述べると、P型ドーピング領域に負(−)の電圧が印加され、N型ドーピング領域に正(+)の電圧が印加された状態で光が入射されれば、光エネルギーによって、真性領域で電子及び正孔が生成され、あるいはN/P型ドーピング領域で電子や正孔が生成され、真性領域に拡散し、真性領域の逆方向電界によって、フォトダイオードに電流が流れる。このとき、光量が多い、又はエネルギーが大きい場合、フォトダイオードにさらに多くの電流が流れ、その電流量によって、トランジスタが電気的信号を出力し、フォトセンサが作動する。
【0003】
P−I−N構造を形成するために、P+ドーピングとN+ドーピングの2回にわたるドーピング工程が必要であるが、その場合に工程が複雑になり、製造価格が上昇するという不都合が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一側面は、真性領域、P+ドーピング領域及び酸化物半導体領域を含むフォトダイオードを提供することである。
【0005】
本発明の他の一側面は、前記フォトダイオードの製造方法を提供することである。
【0006】
本発明のさらに他の一側面は、前記フォトダイオードを採用したフォトセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面によると、基板上に形成された真性領域、前記真性領域の一部に形成されたP+ドーピング領域、及び前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように形成された酸化物半導体領域を含むフォトダイオードが提供される。
【0008】
前記真性領域及び前記P+ドーピング領域は、同一平面上に位置し、前記酸化物半導体領域は、前記真性領域の平面上に位置しうる。
【0009】
前記真性領域は、非晶質シリコンを含むことができる。
【0010】
前記真性領域は、多結晶シリコンを含むことができる。
【0011】
前記酸化物半導体領域は、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0012】
前記酸化物半導体領域の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。
【0013】
前記P+ドーピング領域は、3族不純物イオンを含むことができる。
【0014】
前記P+ドーピング領域は、B(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを含むことができる。
【0015】
前記P+ドーピング領域のイオン濃度は、1.010ないし1.016atom/cm2でありうる。
【0016】
前記P+ドーピング領域の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。
【0017】
前記真性領域の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。
【0018】
本発明の他の側面によると、基板を提供する段階、前記基板上に非晶質シリコン層を蒸着して真性領域を形成する段階、前記真性領域の一部に不純物イオンをドーピングし、P+ドーピング領域を形成する段階、及び前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように、酸化物半導体領域を形成する段階を含むフォトダイオードの製造方法が提供される。
【0019】
前記P+ドーピング領域を形成する段階は、前記真性領域の一部を除外した部位を覆うマスクを形成する段階、前記マスクが形成されていない部位に3族不純物イオンを注入する段階、及び前記マスクを除去する段階を含むことができる。
【0020】
前記3族不純物イオンを注入する段階は、B(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを、1ないし50KeVのエネルギー強度で、1.010ないし1.016atom/cm2の濃度になるように注入する段階を含むことができる。
【0021】
前記酸化物半導体領域を形成する段階は、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを使用し、0.03ないし1μmの厚みになるように蒸着する段階を含むことができる。
【0022】
前記真性領域を形成する段階は、前記非晶質シリコン層を結晶化させ、多結晶シリコン層を形成する段階をさらに含むことができる。
【0023】
本発明のさらに他の側面によると、基板、前記基板上に形成されたバッファ層、前記バッファ層上に形成された前記特徴を有するフォトダイオード、及び前記フォトダイオード上に形成された電極を含むフォトセンサが提供される。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、既存のP−I−N構造のダイオードのように、P+ドーピングとN+ドーピングのドーピング工程を2回実施せず、P+ドーピングだけ実施するので、構造が簡単で製造工程が単純化されたフォトダイオードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1A】本発明の一実施形態によるフォトダイオードを概略的に図示する平面図である。
【図1B】図1AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態による、真性領域が非晶質シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図2B】図2AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図3A】本発明の一実施形態による、真性領域が非晶質シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図3B】図3AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図4A】本発明の一実施形態による、真性領域が非晶質シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図4B】図4AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図5A】本発明の一実施形態による、真性領域が非晶質シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図5B】図5AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図6A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図6B】図6AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図7A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図7B】図7AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図8A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図8B】図8AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図9A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図9B】図9AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図10A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図10B】図10AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図11】本発明の一実施形態によるフォトセンサを図示する平面図である。
【図12】本発明の一実施形態によるフォトセンサを図示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明の構成及び作用について、本発明が属する技術分野で当業者が容易に実施できるように、詳細に説明する。本発明を説明するにあたり、関連した公知機能または構成に係る具体的な説明が、本発明の要旨を必要以上に不明確にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。本発明は、さまざまな異なる形態に具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0027】
図面で、ある層や領域を明確に表現するために、厚みを拡大して示した。明細書全体を通じて、類似した部分については、同じ図面符号を付した。層、膜、領域、プレートなどの部分が他の部分の「上部に」または「上に」あるというとき、それは、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間にさらに他の部分が存在する場合も含む。
【0028】
図1Aは、一実施形態によるフォトダイオードを概略的に図示する平面図である。図1Aを参照すれば、前記フォトダイオードは、基板(図示せず)上に形成された真性領域(intrinsic region)1、前記真性領域1の一部がドーピングされて形成されたP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の他の一部の上面に形成された酸化物半導体領域5を有する。前記P+ドーピング領域3と前記酸化物半導体領域5は、真性領域1を挟んで互いに離隔している。
【0029】
図1Bは、図1AのI−I’線に沿って切断した断面図である。図1Bを参照すれば、前記フォトダイオードで、真性領域1及びP+ドーピング領域3は、同一平面上に位置する水平型構造であり、酸化物半導体領域5は、前記真性領域1の上面に位置する垂直型構造をなしている。真性領域1が、仕事関数が大きいP+ドーピング領域3と、相対的に仕事関数が小さい酸化物半導体領域5とに接合されつつ、接合部に十分に厚い空乏領域(depletion region)が形成されて整流現象が現れる。前記フォトダイオードでは、真性領域1とP+ドーピング領域3とが水平型構造をなしており、主にP+ドーピング領域3と酸化物半導体領域5との間に位置した真性領域1の幅によって、空乏領域が決まる。イオン注入する領域を調節し、又は酸化物が蒸着される領域を調節し、P+ドーピング領域3または酸化物半導体領域5の大きさを調節することによって、真性領域1の幅を調節し、これにより、空乏領域の大きさを調節することができる。
【0030】
真性領域1は、基板上に非晶質シリコンを蒸着して形成する。非晶質シリコンから形成された層は、不純物がドーピングされていない状態で、高い抵抗値を有する。前記非晶質シリコン層1a(図2A)は、高い抵抗値を有するので、真性領域1として使用するのに適している。
【0031】
真性領域1は、例えば、基板上にSiH4ガスを使用して、CVD(chemical vapor deposition)法で、非晶質シリコン層1aを蒸着することによって形成されうる。場合によっては、非晶質シリコン層1aを結晶化させた状態の多結晶シリコン層1b(図7A)が使われることもある。
【0032】
真性領域1の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。真性領域1の厚みが前記範囲を満足する場合、抵抗値が大きすぎもせず、小さすぎもせず、適切な範囲を維持することができる。例えば、前記真性領域1の厚みは、0.05μmでありうる。
【0033】
酸化物半導体領域5は、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。酸化物半導体領域5は、一般的なP−I−NダイオードでのN型半導体と同じような役割を行う。HfInZn酸化物の場合、すなわち、HfInZnOx(ここで、xは、0<x≦2.5)の場合、自然に発生したZn間隙(interstitial)及びO空隙(vacancy)によって、格子外に存在し、あるいはOと結合することができないZn2+がアクセプタ(acceptor)として作用して、N型半導体の役割を行う。これと類似して、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物も、O空隙によって、N型半導体の役割を行うことができる。例えば、前記酸化物半導体領域5は、HfInZn酸化物またはGaInZn酸化物でありうる。
【0034】
酸化物半導体領域5の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。酸化物半導体領域5の厚みが前記範囲を満足する場合、適量の電流が流れる。例えば、前記酸化物半導体領域5の厚みは、0.05μmでありうる。
【0035】
P+ドーピング領域3は、基板上に形成された真性領域1の一部に、3族不純物イオンを注入して形成されるが、これに限定されるものではない。例えば、P+ドーピング領域3は、エピタキシャル層、CVD蒸着層及び拡散層のうちいずれか一つでありうる。
【0036】
P+ドーピング領域3は、真性領域1のうち、P+ドーピング領域3になる部分を除外した他の部分をマスキングし、開放された領域にのみ3族不純物イオンを注入して形成されうる。例えば、3族不純物イオンであるB(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを注入してP+ドーピング領域3を形成することができる。P+ドーピング領域3は、酸化物半導体領域5に比べて、比較的大きい仕事関数を有し、比抵抗は低いという特徴を有する。
【0037】
このとき、P+ドーピング領域3の厚みは、0.03ないし1μmであって、P+ドーピング領域3の厚みが前記範囲を満足する場合、適量の電流が流れる。例えば、前記P+ドーピング領域3の厚みは、0.05μmでありうる。
【0038】
このように形成されたP+ドーピング領域3の濃度は、1.010ないし1.016atom/cm2でありうる。P+ドーピング領域3のイオン濃度が1.010atom/cm2以上であるならば、光を受ける場合、光電流が適切に流れ始め、そのイオン濃度が1.016atom/cm2以下であるならば、光を受けて発生した光電流の再結合や妨害が発生せず、光電流が過度に増加しない。例えば、前記P+ドーピング領域3のイオン濃度は、約1.012atom/cm2でありうる。
【0039】
図2A、図3A、図4A及び図5Aは、真性領域1が非晶質シリコンを含むフォトダイオードの製造方法を、工程順序によって概略的に示した平面図であり、図6A、図7A、図8A、図9A及び図10Aは、真性領域1が多結晶シリコンを含むフォトダイオードの製造方法を、工程順序によって示した平面図である。
【0040】
図2A、図3A、図4A及び図5Aに示された工程を中心に、フォトダイオードの製造方法について次の通り説明する。図2B、図3B、図4B及び図5Bは、それぞれ図2A、図3A、図4A及び図5AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【0041】
まず、図2A及び図2Bのように、基板を準備し、前記基板上に、非晶質シリコン層1aからなる真性領域1を形成する。基板は、ガラス基板、ハードプラスチック(hard plastic)基板及びフレキシブルプラスチック(flexible plastic)基板などから構成される多様な基板のうち、いずれか一つでありうる。前記基板上に、非晶質シリコン層1aを蒸着することによって、真性領域1を形成した後、不純物イオンを注入する前に、非晶質シリコン層1a上に存在する自然酸化膜や有機物を除去するためのクリーニングを行うことができる。
【0042】
図示してはいないが、基板と真性領域1との間に、Cu酸化物層のようなバッファ層がさらに備わりうる。このとき、前記バッファ層は、フォトダイオードの熱的安定性のための役割を行うことができる。前記バッファ層が使われる場合、バッファ層を含んだ真性領域1、P+ドーピング領域3及び酸化物半導体領域5がフォトダイオードを構成すると見ることもできる。
【0043】
次に、図3A及び図3Bのように、前記真性領域1の一部に不純物イオンをドーピングし、P+ドーピング領域3を形成する。このような過程は、例えば、フォトリソグラフィ工程を利用し、フォトレジスト(PR)で前記真性領域1の一部を除外した領域をマスキングする段階、マスクが形成されていない部位に3族不純物イオンを注入する段階、及び前記マスクを除去する段階からなりうる。
【0044】
マスク18は、フォトレジストの材質から形成されうるが、これに限定されるものではない。例えば、SiO2またはSi3N4のような材質からマスク18を形成することができる。このように形成されたマスク18を使用し、前記真性領域1の一部を除外した領域を覆い、P+ドーピング領域3になる部分だけ開放させる。前記開放されたP+ドーピング領域3になる部分を、3族不純物イオンを含むB(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンのうち、いずれか一つでP+ドーピングする。P+ドーピングに使われるドーピング物質は、例えば、B(ボロン)、BF2またはB2H5でありうる。このとき、ドーピング領域の厚みは、0.03ないし1μmになるようにし、イオンの注入は、1ないし50KeVのエネルギー強度で、1.010ないし1.016atom/cm2の濃度になるようにする。P+ドーピング領域3の厚みが前記範囲を満足する場合、適量の光電流が流れ、例えば、前記P+ドーピング領域3の厚みは、0.05μmでありうる。P+ドーピングに使われる物質、形成方法、工程条件などは、前記に限定されずに、多様に変化しうる。
【0045】
非晶質シリコン領域の一部に3族不純物イオンを注入し、P+シリコン層を形成することによってP+ドーピング領域3を製造し、P+ドーピング領域3が形成された後、フォトレジスト・パターンを除去することによって、マスク18を除去する。
【0046】
図4A及び図4Bは、真性領域1の一部にP+ドーピング領域3が形成されたところを示している。
【0047】
次に、図5A及び図5Bのように、前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように、酸化物半導体領域5を形成する。P+ドーピング領域3と所定距離ほど離隔し、ドーピングされていない真性領域1上に、マスキング段階なしに、酸化物半導体領域5が形成される。酸化物半導体領域5は、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを使用して形成することができる。例えば、HfInZn酸化物またはGaInZn酸化物を使用して形成することができる。このとき、酸化物半導体領域5は、交流マグネトロンスパッタリング(RFmagnetron sputtering)法によって低温で形成することができ、その厚みは、0.03ないし1μmほどでありうる。酸化物半導体領域5の厚みが前記範囲を満足する場合、適量の光電流が流れ、例えば、前記酸化物半導体領域5の厚みは、0.05μmでありうる。前記提示した酸化物半導体領域5をなす物質、形成方法及び工程条件などは、例示的なものであり、これらに限定されずに、多様な物質、形成方法及び工程条件などが使われうる。
【0048】
図6A、図7A、図8A、図9A及び図10Aは、真性領域1が多結晶シリコンを含むフォトダイオードの製造方法を、工程順序によって示した平面図である。図6B、図7B、図8B、図9B及び図10Bは、それぞれ図6A、図7A、図8A、図9A及び図10AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【0049】
図6A及び図6Bのように、基板上に非晶質シリコン層1aを蒸着させた後、熱的酸化方法で結晶化領域20を設け、非晶質シリコン層1aを多結晶シリコン層1bに変化させる。この場合にも、不純物イオンを注入する前に、多結晶シリコン層1b上に存在する自然酸化膜や有機物を除去するために、クリーニングを行うことができる。図示していないが、基板と真性領域1との間に、Cu酸化物層のようなバッファ層がさらに備わりうる。
【0050】
図7A及び図7Bは、このように形成された多結晶シリコン層1bを含む真性領域1が図示されている。
【0051】
次に、図8A及び図8Bのように、前記多結晶シリコン層1bを含む真性領域1の一部に不純物イオンをドーピングし、P+ドーピング領域3を形成する。このような過程は、フォトレジスト(PR)で前記真性領域1の一部を除外した領域をマスキングする段階、マスクが形成されていない部位に3族不純物イオンを注入する段階、及び前記マスクを除去する段階からなりうる。P+ドーピングに使われる物質、形成方法、工程条件などは、前記非晶質シリコン層1aを含む真性領域1の場合と同一である。
【0052】
図9A及び図9Bは、多結晶シリコン層1bを含む真性領域1の一部に、P+ドーピング領域3が形成されたところを示している。
【0053】
次に、図10A及び図10Bのように、前記多結晶シリコン層1bを含む真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように、酸化物半導体領域5を形成する。酸化物半導体領域5をなす物質、形成方法及び工程条件などは、前記非晶質シリコン層1aを含む真性領域の場合と同一である。
【0054】
前述のフォトダイオードは、具体的に次のような構造を有することができる。
【0055】
例えば、前記フォトダイオードは、基板上に形成され、非晶質シリコンを含む真性領域1、前記真性領域1の一部に形成され、Bイオンを含むP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように形成され、HfInZn酸化物を含む酸化物半導体領域5を含むことができる。
【0056】
または、前記フォトダイオードは、基板上に形成され、多結晶シリコンを含む真性領域1、前記真性領域1の一部に形成され、Bイオンを含むP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように形成され、HfInZn酸化物を含む酸化物半導体領域5を含むことができる。
【0057】
図11は、一実施形態によるフォトセンサを図示する平面図である。図11を参照すれば、基板7、前記基板7上に形成されたバッファ層9、前記バッファ層9上に形成されたフォトダイオード(1,3,5)、及び前記フォトダイオード上に形成された電極16を含む。
【0058】
まず、基板7が提供され、基板7上にバッファ層9が備わりうる。場合によっては、バッファ層9は、省略されることもある。基板7及びバッファ層9を構成する材料は、前述の通りである。前記バッファ層9上に、真性領域1、前記真性領域1の一部に形成されたP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように形成された酸化物半導体領域5を含むフォトダイオードが備わる。前記フォトダイオードの活性層を絶縁させるための第1絶縁層12、及び水分などから保護するための第2絶縁層14が備わり、前記第1絶縁層12を貫通する電極16が備わり、前記第2絶縁層14を貫通する酸化物半導体17が、前記電極16上に形成されて互いに連結される。電極16は、P+ドーピング領域3と連結される。前記電極16は、P+ドーピング領域3に正孔が注入されるように、外部電源供給部から連結されるものであり、Au、Al、Agのような金属物質または、酸化インジウムスズ(ITO)のような透明な導電性物質から形成されうる。
【0059】
図12は、他の一実施形態によるフォトセンサを図示する平面図である。図12を参照すれば、基板7、前記基板7上に形成されたバッファ層9、前記バッファ層9上に形成されたフォトダイオード、及び前記フォトダイオード上に形成された電極16を含む。
【0060】
まず、基板7が提供され、基板7上にバッファ層9が備わりうる。場合によっては、バッファ層9は省略されることもある。前記バッファ層9上に、真性領域1、前記真性領域1の一部に形成されたP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように形成された酸化物半導体領域5を含むフォトダイオードが備わる。前記フォトダイオードの活性層を絶縁させるための第1絶縁層12、及び水分などから保護するための第2絶縁層14が備わり、前記第1絶縁層12と第2絶縁層14とを貫通し、電極16がP+ドーピング領域3上に形成されている。酸化物半導体領域5は、第1絶縁層12を貫通して備わり、前記酸化物半導体領域5上に、第2絶縁層14を貫通して電極16が備わる。
【0061】
本発明は、図面に図示された実施形態を参考にして説明したが、それらは例示的なものにすぎず、当技術分野で当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解することができるであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まるものである。
【符号の説明】
【0062】
1 真性領域
1a 非晶質シリコン層
1b 多結晶シリコン層
3 P+ドーピング領域
5 酸化物半導体領域
7 基板
9 バッファ層
12 第1絶縁層
14 第2絶縁層
16 電極
17 酸化物半導体
18 マスク
20 結晶化領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトダイオード、その製造方法及びそれを含むフォトセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
P−I−N構造のフォトダイオードは、光信号を電気信号に変換する半導体素子である。P−I−N構造のフォトダイオードの駆動方法について述べると、P型ドーピング領域に負(−)の電圧が印加され、N型ドーピング領域に正(+)の電圧が印加された状態で光が入射されれば、光エネルギーによって、真性領域で電子及び正孔が生成され、あるいはN/P型ドーピング領域で電子や正孔が生成され、真性領域に拡散し、真性領域の逆方向電界によって、フォトダイオードに電流が流れる。このとき、光量が多い、又はエネルギーが大きい場合、フォトダイオードにさらに多くの電流が流れ、その電流量によって、トランジスタが電気的信号を出力し、フォトセンサが作動する。
【0003】
P−I−N構造を形成するために、P+ドーピングとN+ドーピングの2回にわたるドーピング工程が必要であるが、その場合に工程が複雑になり、製造価格が上昇するという不都合が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一側面は、真性領域、P+ドーピング領域及び酸化物半導体領域を含むフォトダイオードを提供することである。
【0005】
本発明の他の一側面は、前記フォトダイオードの製造方法を提供することである。
【0006】
本発明のさらに他の一側面は、前記フォトダイオードを採用したフォトセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面によると、基板上に形成された真性領域、前記真性領域の一部に形成されたP+ドーピング領域、及び前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように形成された酸化物半導体領域を含むフォトダイオードが提供される。
【0008】
前記真性領域及び前記P+ドーピング領域は、同一平面上に位置し、前記酸化物半導体領域は、前記真性領域の平面上に位置しうる。
【0009】
前記真性領域は、非晶質シリコンを含むことができる。
【0010】
前記真性領域は、多結晶シリコンを含むことができる。
【0011】
前記酸化物半導体領域は、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0012】
前記酸化物半導体領域の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。
【0013】
前記P+ドーピング領域は、3族不純物イオンを含むことができる。
【0014】
前記P+ドーピング領域は、B(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを含むことができる。
【0015】
前記P+ドーピング領域のイオン濃度は、1.010ないし1.016atom/cm2でありうる。
【0016】
前記P+ドーピング領域の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。
【0017】
前記真性領域の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。
【0018】
本発明の他の側面によると、基板を提供する段階、前記基板上に非晶質シリコン層を蒸着して真性領域を形成する段階、前記真性領域の一部に不純物イオンをドーピングし、P+ドーピング領域を形成する段階、及び前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように、酸化物半導体領域を形成する段階を含むフォトダイオードの製造方法が提供される。
【0019】
前記P+ドーピング領域を形成する段階は、前記真性領域の一部を除外した部位を覆うマスクを形成する段階、前記マスクが形成されていない部位に3族不純物イオンを注入する段階、及び前記マスクを除去する段階を含むことができる。
【0020】
前記3族不純物イオンを注入する段階は、B(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを、1ないし50KeVのエネルギー強度で、1.010ないし1.016atom/cm2の濃度になるように注入する段階を含むことができる。
【0021】
前記酸化物半導体領域を形成する段階は、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを使用し、0.03ないし1μmの厚みになるように蒸着する段階を含むことができる。
【0022】
前記真性領域を形成する段階は、前記非晶質シリコン層を結晶化させ、多結晶シリコン層を形成する段階をさらに含むことができる。
【0023】
本発明のさらに他の側面によると、基板、前記基板上に形成されたバッファ層、前記バッファ層上に形成された前記特徴を有するフォトダイオード、及び前記フォトダイオード上に形成された電極を含むフォトセンサが提供される。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、既存のP−I−N構造のダイオードのように、P+ドーピングとN+ドーピングのドーピング工程を2回実施せず、P+ドーピングだけ実施するので、構造が簡単で製造工程が単純化されたフォトダイオードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1A】本発明の一実施形態によるフォトダイオードを概略的に図示する平面図である。
【図1B】図1AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態による、真性領域が非晶質シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図2B】図2AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図3A】本発明の一実施形態による、真性領域が非晶質シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図3B】図3AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図4A】本発明の一実施形態による、真性領域が非晶質シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図4B】図4AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図5A】本発明の一実施形態による、真性領域が非晶質シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図5B】図5AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図6A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図6B】図6AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図7A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図7B】図7AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図8A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図8B】図8AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図9A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図9B】図9AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図10A】本発明の一実施形態による、真性領域が多結晶シリコン層であるフォトダイオードの製造方法を概略的に図示する平面図である。
【図10B】図10AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図11】本発明の一実施形態によるフォトセンサを図示する平面図である。
【図12】本発明の一実施形態によるフォトセンサを図示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明の構成及び作用について、本発明が属する技術分野で当業者が容易に実施できるように、詳細に説明する。本発明を説明するにあたり、関連した公知機能または構成に係る具体的な説明が、本発明の要旨を必要以上に不明確にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。本発明は、さまざまな異なる形態に具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0027】
図面で、ある層や領域を明確に表現するために、厚みを拡大して示した。明細書全体を通じて、類似した部分については、同じ図面符号を付した。層、膜、領域、プレートなどの部分が他の部分の「上部に」または「上に」あるというとき、それは、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間にさらに他の部分が存在する場合も含む。
【0028】
図1Aは、一実施形態によるフォトダイオードを概略的に図示する平面図である。図1Aを参照すれば、前記フォトダイオードは、基板(図示せず)上に形成された真性領域(intrinsic region)1、前記真性領域1の一部がドーピングされて形成されたP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の他の一部の上面に形成された酸化物半導体領域5を有する。前記P+ドーピング領域3と前記酸化物半導体領域5は、真性領域1を挟んで互いに離隔している。
【0029】
図1Bは、図1AのI−I’線に沿って切断した断面図である。図1Bを参照すれば、前記フォトダイオードで、真性領域1及びP+ドーピング領域3は、同一平面上に位置する水平型構造であり、酸化物半導体領域5は、前記真性領域1の上面に位置する垂直型構造をなしている。真性領域1が、仕事関数が大きいP+ドーピング領域3と、相対的に仕事関数が小さい酸化物半導体領域5とに接合されつつ、接合部に十分に厚い空乏領域(depletion region)が形成されて整流現象が現れる。前記フォトダイオードでは、真性領域1とP+ドーピング領域3とが水平型構造をなしており、主にP+ドーピング領域3と酸化物半導体領域5との間に位置した真性領域1の幅によって、空乏領域が決まる。イオン注入する領域を調節し、又は酸化物が蒸着される領域を調節し、P+ドーピング領域3または酸化物半導体領域5の大きさを調節することによって、真性領域1の幅を調節し、これにより、空乏領域の大きさを調節することができる。
【0030】
真性領域1は、基板上に非晶質シリコンを蒸着して形成する。非晶質シリコンから形成された層は、不純物がドーピングされていない状態で、高い抵抗値を有する。前記非晶質シリコン層1a(図2A)は、高い抵抗値を有するので、真性領域1として使用するのに適している。
【0031】
真性領域1は、例えば、基板上にSiH4ガスを使用して、CVD(chemical vapor deposition)法で、非晶質シリコン層1aを蒸着することによって形成されうる。場合によっては、非晶質シリコン層1aを結晶化させた状態の多結晶シリコン層1b(図7A)が使われることもある。
【0032】
真性領域1の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。真性領域1の厚みが前記範囲を満足する場合、抵抗値が大きすぎもせず、小さすぎもせず、適切な範囲を維持することができる。例えば、前記真性領域1の厚みは、0.05μmでありうる。
【0033】
酸化物半導体領域5は、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。酸化物半導体領域5は、一般的なP−I−NダイオードでのN型半導体と同じような役割を行う。HfInZn酸化物の場合、すなわち、HfInZnOx(ここで、xは、0<x≦2.5)の場合、自然に発生したZn間隙(interstitial)及びO空隙(vacancy)によって、格子外に存在し、あるいはOと結合することができないZn2+がアクセプタ(acceptor)として作用して、N型半導体の役割を行う。これと類似して、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物も、O空隙によって、N型半導体の役割を行うことができる。例えば、前記酸化物半導体領域5は、HfInZn酸化物またはGaInZn酸化物でありうる。
【0034】
酸化物半導体領域5の厚みは、0.03ないし1μmでありうる。酸化物半導体領域5の厚みが前記範囲を満足する場合、適量の電流が流れる。例えば、前記酸化物半導体領域5の厚みは、0.05μmでありうる。
【0035】
P+ドーピング領域3は、基板上に形成された真性領域1の一部に、3族不純物イオンを注入して形成されるが、これに限定されるものではない。例えば、P+ドーピング領域3は、エピタキシャル層、CVD蒸着層及び拡散層のうちいずれか一つでありうる。
【0036】
P+ドーピング領域3は、真性領域1のうち、P+ドーピング領域3になる部分を除外した他の部分をマスキングし、開放された領域にのみ3族不純物イオンを注入して形成されうる。例えば、3族不純物イオンであるB(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを注入してP+ドーピング領域3を形成することができる。P+ドーピング領域3は、酸化物半導体領域5に比べて、比較的大きい仕事関数を有し、比抵抗は低いという特徴を有する。
【0037】
このとき、P+ドーピング領域3の厚みは、0.03ないし1μmであって、P+ドーピング領域3の厚みが前記範囲を満足する場合、適量の電流が流れる。例えば、前記P+ドーピング領域3の厚みは、0.05μmでありうる。
【0038】
このように形成されたP+ドーピング領域3の濃度は、1.010ないし1.016atom/cm2でありうる。P+ドーピング領域3のイオン濃度が1.010atom/cm2以上であるならば、光を受ける場合、光電流が適切に流れ始め、そのイオン濃度が1.016atom/cm2以下であるならば、光を受けて発生した光電流の再結合や妨害が発生せず、光電流が過度に増加しない。例えば、前記P+ドーピング領域3のイオン濃度は、約1.012atom/cm2でありうる。
【0039】
図2A、図3A、図4A及び図5Aは、真性領域1が非晶質シリコンを含むフォトダイオードの製造方法を、工程順序によって概略的に示した平面図であり、図6A、図7A、図8A、図9A及び図10Aは、真性領域1が多結晶シリコンを含むフォトダイオードの製造方法を、工程順序によって示した平面図である。
【0040】
図2A、図3A、図4A及び図5Aに示された工程を中心に、フォトダイオードの製造方法について次の通り説明する。図2B、図3B、図4B及び図5Bは、それぞれ図2A、図3A、図4A及び図5AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【0041】
まず、図2A及び図2Bのように、基板を準備し、前記基板上に、非晶質シリコン層1aからなる真性領域1を形成する。基板は、ガラス基板、ハードプラスチック(hard plastic)基板及びフレキシブルプラスチック(flexible plastic)基板などから構成される多様な基板のうち、いずれか一つでありうる。前記基板上に、非晶質シリコン層1aを蒸着することによって、真性領域1を形成した後、不純物イオンを注入する前に、非晶質シリコン層1a上に存在する自然酸化膜や有機物を除去するためのクリーニングを行うことができる。
【0042】
図示してはいないが、基板と真性領域1との間に、Cu酸化物層のようなバッファ層がさらに備わりうる。このとき、前記バッファ層は、フォトダイオードの熱的安定性のための役割を行うことができる。前記バッファ層が使われる場合、バッファ層を含んだ真性領域1、P+ドーピング領域3及び酸化物半導体領域5がフォトダイオードを構成すると見ることもできる。
【0043】
次に、図3A及び図3Bのように、前記真性領域1の一部に不純物イオンをドーピングし、P+ドーピング領域3を形成する。このような過程は、例えば、フォトリソグラフィ工程を利用し、フォトレジスト(PR)で前記真性領域1の一部を除外した領域をマスキングする段階、マスクが形成されていない部位に3族不純物イオンを注入する段階、及び前記マスクを除去する段階からなりうる。
【0044】
マスク18は、フォトレジストの材質から形成されうるが、これに限定されるものではない。例えば、SiO2またはSi3N4のような材質からマスク18を形成することができる。このように形成されたマスク18を使用し、前記真性領域1の一部を除外した領域を覆い、P+ドーピング領域3になる部分だけ開放させる。前記開放されたP+ドーピング領域3になる部分を、3族不純物イオンを含むB(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンのうち、いずれか一つでP+ドーピングする。P+ドーピングに使われるドーピング物質は、例えば、B(ボロン)、BF2またはB2H5でありうる。このとき、ドーピング領域の厚みは、0.03ないし1μmになるようにし、イオンの注入は、1ないし50KeVのエネルギー強度で、1.010ないし1.016atom/cm2の濃度になるようにする。P+ドーピング領域3の厚みが前記範囲を満足する場合、適量の光電流が流れ、例えば、前記P+ドーピング領域3の厚みは、0.05μmでありうる。P+ドーピングに使われる物質、形成方法、工程条件などは、前記に限定されずに、多様に変化しうる。
【0045】
非晶質シリコン領域の一部に3族不純物イオンを注入し、P+シリコン層を形成することによってP+ドーピング領域3を製造し、P+ドーピング領域3が形成された後、フォトレジスト・パターンを除去することによって、マスク18を除去する。
【0046】
図4A及び図4Bは、真性領域1の一部にP+ドーピング領域3が形成されたところを示している。
【0047】
次に、図5A及び図5Bのように、前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように、酸化物半導体領域5を形成する。P+ドーピング領域3と所定距離ほど離隔し、ドーピングされていない真性領域1上に、マスキング段階なしに、酸化物半導体領域5が形成される。酸化物半導体領域5は、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを使用して形成することができる。例えば、HfInZn酸化物またはGaInZn酸化物を使用して形成することができる。このとき、酸化物半導体領域5は、交流マグネトロンスパッタリング(RFmagnetron sputtering)法によって低温で形成することができ、その厚みは、0.03ないし1μmほどでありうる。酸化物半導体領域5の厚みが前記範囲を満足する場合、適量の光電流が流れ、例えば、前記酸化物半導体領域5の厚みは、0.05μmでありうる。前記提示した酸化物半導体領域5をなす物質、形成方法及び工程条件などは、例示的なものであり、これらに限定されずに、多様な物質、形成方法及び工程条件などが使われうる。
【0048】
図6A、図7A、図8A、図9A及び図10Aは、真性領域1が多結晶シリコンを含むフォトダイオードの製造方法を、工程順序によって示した平面図である。図6B、図7B、図8B、図9B及び図10Bは、それぞれ図6A、図7A、図8A、図9A及び図10AのI−I’線に沿って切断した断面図である。
【0049】
図6A及び図6Bのように、基板上に非晶質シリコン層1aを蒸着させた後、熱的酸化方法で結晶化領域20を設け、非晶質シリコン層1aを多結晶シリコン層1bに変化させる。この場合にも、不純物イオンを注入する前に、多結晶シリコン層1b上に存在する自然酸化膜や有機物を除去するために、クリーニングを行うことができる。図示していないが、基板と真性領域1との間に、Cu酸化物層のようなバッファ層がさらに備わりうる。
【0050】
図7A及び図7Bは、このように形成された多結晶シリコン層1bを含む真性領域1が図示されている。
【0051】
次に、図8A及び図8Bのように、前記多結晶シリコン層1bを含む真性領域1の一部に不純物イオンをドーピングし、P+ドーピング領域3を形成する。このような過程は、フォトレジスト(PR)で前記真性領域1の一部を除外した領域をマスキングする段階、マスクが形成されていない部位に3族不純物イオンを注入する段階、及び前記マスクを除去する段階からなりうる。P+ドーピングに使われる物質、形成方法、工程条件などは、前記非晶質シリコン層1aを含む真性領域1の場合と同一である。
【0052】
図9A及び図9Bは、多結晶シリコン層1bを含む真性領域1の一部に、P+ドーピング領域3が形成されたところを示している。
【0053】
次に、図10A及び図10Bのように、前記多結晶シリコン層1bを含む真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように、酸化物半導体領域5を形成する。酸化物半導体領域5をなす物質、形成方法及び工程条件などは、前記非晶質シリコン層1aを含む真性領域の場合と同一である。
【0054】
前述のフォトダイオードは、具体的に次のような構造を有することができる。
【0055】
例えば、前記フォトダイオードは、基板上に形成され、非晶質シリコンを含む真性領域1、前記真性領域1の一部に形成され、Bイオンを含むP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように形成され、HfInZn酸化物を含む酸化物半導体領域5を含むことができる。
【0056】
または、前記フォトダイオードは、基板上に形成され、多結晶シリコンを含む真性領域1、前記真性領域1の一部に形成され、Bイオンを含むP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように形成され、HfInZn酸化物を含む酸化物半導体領域5を含むことができる。
【0057】
図11は、一実施形態によるフォトセンサを図示する平面図である。図11を参照すれば、基板7、前記基板7上に形成されたバッファ層9、前記バッファ層9上に形成されたフォトダイオード(1,3,5)、及び前記フォトダイオード上に形成された電極16を含む。
【0058】
まず、基板7が提供され、基板7上にバッファ層9が備わりうる。場合によっては、バッファ層9は、省略されることもある。基板7及びバッファ層9を構成する材料は、前述の通りである。前記バッファ層9上に、真性領域1、前記真性領域1の一部に形成されたP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように形成された酸化物半導体領域5を含むフォトダイオードが備わる。前記フォトダイオードの活性層を絶縁させるための第1絶縁層12、及び水分などから保護するための第2絶縁層14が備わり、前記第1絶縁層12を貫通する電極16が備わり、前記第2絶縁層14を貫通する酸化物半導体17が、前記電極16上に形成されて互いに連結される。電極16は、P+ドーピング領域3と連結される。前記電極16は、P+ドーピング領域3に正孔が注入されるように、外部電源供給部から連結されるものであり、Au、Al、Agのような金属物質または、酸化インジウムスズ(ITO)のような透明な導電性物質から形成されうる。
【0059】
図12は、他の一実施形態によるフォトセンサを図示する平面図である。図12を参照すれば、基板7、前記基板7上に形成されたバッファ層9、前記バッファ層9上に形成されたフォトダイオード、及び前記フォトダイオード上に形成された電極16を含む。
【0060】
まず、基板7が提供され、基板7上にバッファ層9が備わりうる。場合によっては、バッファ層9は省略されることもある。前記バッファ層9上に、真性領域1、前記真性領域1の一部に形成されたP+ドーピング領域3、及び前記真性領域1の一部上に、前記P+ドーピング領域3と離隔するように形成された酸化物半導体領域5を含むフォトダイオードが備わる。前記フォトダイオードの活性層を絶縁させるための第1絶縁層12、及び水分などから保護するための第2絶縁層14が備わり、前記第1絶縁層12と第2絶縁層14とを貫通し、電極16がP+ドーピング領域3上に形成されている。酸化物半導体領域5は、第1絶縁層12を貫通して備わり、前記酸化物半導体領域5上に、第2絶縁層14を貫通して電極16が備わる。
【0061】
本発明は、図面に図示された実施形態を参考にして説明したが、それらは例示的なものにすぎず、当技術分野で当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解することができるであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まるものである。
【符号の説明】
【0062】
1 真性領域
1a 非晶質シリコン層
1b 多結晶シリコン層
3 P+ドーピング領域
5 酸化物半導体領域
7 基板
9 バッファ層
12 第1絶縁層
14 第2絶縁層
16 電極
17 酸化物半導体
18 マスク
20 結晶化領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された真性領域と、
前記真性領域の一部に形成されたP+ドーピング領域と、
前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように形成された酸化物半導体領域と、を含むフォトダイオード。
【請求項2】
前記真性領域及び前記P+ドーピング領域が同一平面上に位置し、前記酸化物半導体領域は、前記真性領域の平面上に位置することを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項3】
前記真性領域が、非晶質シリコンを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項4】
前記真性領域が、多結晶シリコンを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項5】
前記酸化物半導体領域が、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項6】
前記酸化物半導体領域が、HfInZn酸化物またはGaInZn酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項7】
前記酸化物半導体領域の厚みが、0.03ないし1μmであることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項8】
前記P+ドーピング領域が、3族不純物イオンを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項9】
前記P+ドーピング領域が、B(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項10】
前記P+ドーピング領域のイオン濃度が、1.010ないし1.016atom/cm2であることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項11】
前記P+ドーピング領域の厚みが、0.03ないし1μmであることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項12】
前記真性領域の厚みが、0.03ないし1μmであることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項13】
基板上に形成されて非晶質シリコンを含む真性領域と、
前記真性領域の一部に形成されてBイオンを含むP+ドーピング領域と、
前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように形成され、HfInZn酸化物を含む酸化物半導体領域と、を含むフォトダイオード。
【請求項14】
基板上に形成されて多結晶シリコンを含む真性領域と、
前記真性領域の一部に形成されてBイオンを含むP+ドーピング領域と、
前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように形成され、HfInZn酸化物を含む酸化物半導体領域と、を含むフォトダイオード。
【請求項15】
基板を提供する段階と、
前記基板上に非晶質シリコン層を蒸着して真性領域を形成する段階と、
前記真性領域の一部に不純物イオンをドーピングし、P+ドーピング領域を形成する段階と、
前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように、酸化物半導体領域を形成する段階と、を含むフォトダイオードの製造方法。
【請求項16】
前記P+ドーピング領域を形成する段階が、
前記真性領域の一部を除外した部位を覆うマスクを形成する段階と、
前記マスクが形成されていない部位に3族不純物イオンを注入する段階と、
前記マスクを除去する段階と、を含むことを特徴とする請求項15に記載のフォトダイオードの製造方法。
【請求項17】
前記3族不純物イオンを注入する段階が、
B(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを、1ないし50KeVのエネルギー強度で、1.010ないし1.016atom/cm2の濃度になるように注入する段階を含むことを特徴とする請求項16に記載のフォトダイオードの製造方法。
【請求項18】
前記酸化物半導体領域を形成する段階が、
Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを使用し、0.03ないし1μmの厚みになるように蒸着する段階を含むことを特徴とする請求項15に記載のフォトダイオードの製造方法。
【請求項19】
前記真性領域を形成する段階が、
前記非晶質シリコン層を結晶化させ、多結晶シリコン層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のフォトダイオードの製造方法。
【請求項20】
基板、前記基板上に形成されたバッファ層、前記バッファ層上に形成されたフォトダイオード、及び前記フォトダイオード上に形成された電極を含むフォトセンサにおいて、
前記フォトダイオードが、請求項1ないし請求項14のうち、いずれか1項に記載のフォトダイオードであることを特徴とするフォトセンサ。
【請求項1】
基板上に形成された真性領域と、
前記真性領域の一部に形成されたP+ドーピング領域と、
前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように形成された酸化物半導体領域と、を含むフォトダイオード。
【請求項2】
前記真性領域及び前記P+ドーピング領域が同一平面上に位置し、前記酸化物半導体領域は、前記真性領域の平面上に位置することを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項3】
前記真性領域が、非晶質シリコンを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項4】
前記真性領域が、多結晶シリコンを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項5】
前記酸化物半導体領域が、Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項6】
前記酸化物半導体領域が、HfInZn酸化物またはGaInZn酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項7】
前記酸化物半導体領域の厚みが、0.03ないし1μmであることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項8】
前記P+ドーピング領域が、3族不純物イオンを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項9】
前記P+ドーピング領域が、B(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項10】
前記P+ドーピング領域のイオン濃度が、1.010ないし1.016atom/cm2であることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項11】
前記P+ドーピング領域の厚みが、0.03ないし1μmであることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項12】
前記真性領域の厚みが、0.03ないし1μmであることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード。
【請求項13】
基板上に形成されて非晶質シリコンを含む真性領域と、
前記真性領域の一部に形成されてBイオンを含むP+ドーピング領域と、
前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように形成され、HfInZn酸化物を含む酸化物半導体領域と、を含むフォトダイオード。
【請求項14】
基板上に形成されて多結晶シリコンを含む真性領域と、
前記真性領域の一部に形成されてBイオンを含むP+ドーピング領域と、
前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように形成され、HfInZn酸化物を含む酸化物半導体領域と、を含むフォトダイオード。
【請求項15】
基板を提供する段階と、
前記基板上に非晶質シリコン層を蒸着して真性領域を形成する段階と、
前記真性領域の一部に不純物イオンをドーピングし、P+ドーピング領域を形成する段階と、
前記真性領域の他の一部上に、前記P+ドーピング領域と離隔するように、酸化物半導体領域を形成する段階と、を含むフォトダイオードの製造方法。
【請求項16】
前記P+ドーピング領域を形成する段階が、
前記真性領域の一部を除外した部位を覆うマスクを形成する段階と、
前記マスクが形成されていない部位に3族不純物イオンを注入する段階と、
前記マスクを除去する段階と、を含むことを特徴とする請求項15に記載のフォトダイオードの製造方法。
【請求項17】
前記3族不純物イオンを注入する段階が、
B(ボロン)イオン、BF2イオンまたはB2H5イオンを、1ないし50KeVのエネルギー強度で、1.010ないし1.016atom/cm2の濃度になるように注入する段階を含むことを特徴とする請求項16に記載のフォトダイオードの製造方法。
【請求項18】
前記酸化物半導体領域を形成する段階が、
Hf酸化物、Zn酸化物、In酸化物、Ga酸化物、Sn酸化物、Ti酸化物、InZn酸化物、InSn酸化物、HfInZn酸化物、GaInZn酸化物、またはそれらの組み合わせを使用し、0.03ないし1μmの厚みになるように蒸着する段階を含むことを特徴とする請求項15に記載のフォトダイオードの製造方法。
【請求項19】
前記真性領域を形成する段階が、
前記非晶質シリコン層を結晶化させ、多結晶シリコン層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のフォトダイオードの製造方法。
【請求項20】
基板、前記基板上に形成されたバッファ層、前記バッファ層上に形成されたフォトダイオード、及び前記フォトダイオード上に形成された電極を含むフォトセンサにおいて、
前記フォトダイオードが、請求項1ないし請求項14のうち、いずれか1項に記載のフォトダイオードであることを特徴とするフォトセンサ。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−99809(P2012−99809A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228738(P2011−228738)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】
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