説明

フォーム状毛髪化粧料

【課題】毛髪に対して伸び、馴染みが良い泡質を有し、毛髪にべたつかない滑らかな感触と艶を付与し、特に滑らかな感触の持続性に優れたフォーム状毛髪化粧料を提供すること。
【解決手段】成分(A)液状油分を10質量%〜40質量%、成分(B)多糖類及びその誘導体を0.1質量%〜1.0質量%、成分(C)HLBが6〜10の範囲にある少なくとも一種以上の非イオン性界面活性剤および成分(D)噴射剤を含有するフォーム状毛髪化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は毛髪化粧料に関し、更に詳細には毛髪に対して伸び、馴染みが良い泡質を有し、毛髪にべたつかない滑らかな感触と艶を付与し、特に滑らかな感触の持続性に優れたフォーム状毛髪化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
毛髪は、ヘアカラー・ブリーチやパーマネントウェーブ、紫外線、ドライヤーの熱など化学的または物理的刺激により損傷を受け、艶が失われ、パサつき・枝毛・切れ毛などが生じることにより手触り感が悪くなる。これらの毛髪において、手触り感や艶を付与する目的で、シリコーン油に代表される液状油分が汎用されており、例えば、高分子シリコーンと低沸点シリコーン油を配合することによって、髪の滑らかさやセット保持力を有する毛髪化粧料(例えば、特許文献1参照。)、高分子量ジメチルポリシロキサンと非水系溶剤と噴射剤を含むエアゾールスプレー組成物によって、光沢や滑らかな感触を付与する毛髪用非水系エアゾールスプレー組成物(例えば、特許文献2参照。)が開示されている。しかしながら、これらの高分子シリコーンを含有した組成物は、ツヤや手触り感においては優れているものの、時間経過とともに毛髪のゴワつきやパサつきが生じ、高分子シリコーンの蓄積により毛髪が固くなるなど、滑らかな感触の持続性において不十分であるという欠点があった。また、パサツキを防止するために油分や保湿剤を配合することも試みられてきたが、毛髪に対して伸び、馴染みが悪く使用面で十分満足できるものに至っていない。そのため、毛髪に対して伸び、馴染みが良い泡質を有し、毛髪にべたつかない滑らかな感触と艶を付与し、特に滑らかな感触の持続性に優れたフォーム状毛髪化粧料が強く所望されていた。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−183517号公報
【特許文献2】特開平4−128213号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
すなわち、本発明の目的とするところは、毛髪に対して伸び、馴染みが良い泡質を有し、毛髪にべたつかない滑らかな感触と艶を付与し、特に滑らかな感触の持続性に優れたフォーム状毛髪化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は上記課題を鑑みて、鋭意研究を重ねた結果、液状油分、多糖類及びその誘導体、非イオン界面活性剤と噴射剤を含有した毛髪化粧料が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とするフォーム状毛髪化粧料を提供するものである。
(A)液状油分 10質量%〜40質量%
(B)多糖類及びその誘導体 0.1質量%〜1.0質量%
(C)HLBが6〜10の範囲にある少なくとも一種以上の非イオン性界面活性剤
(D)噴射剤
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、毛髪に対して伸び、馴染みが良い泡質を有し、毛髪にべたつかない滑らかな感触と艶を付与し、特に滑らかな感触の持続性に優れたフォーム状毛髪化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明で用いられる(A)成分である液状油分は、オリーブ油、ヤシ油、ツバキ油、ユチャ油、ヒマシ油、綿実油等の油脂類、流動パラフィン、スクワラン、揮発性イソパラフィン等の炭化水素油類、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等のアルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン類、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル類等が挙げられ、室温(25℃)において液状の物を選択して用いる。上記の物質は1種または2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は毛髪化粧料の全組成中10〜40質量%(以下、%と略す)が必要であり、より好ましくは15〜30%である。10%未満の場合は滑らかな感触の持続性が不十分であり、40%を越えると毛髪に対して伸び、馴染みが良い泡質が得られない場合がある。
【0008】
本発明で用いられる(B)成分である多糖類及びその誘導体は、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グァガム、トラガカントガムからなる群より選択される1種又は2種以上が好ましく用いられ、具体例としては、ケルトロール[米国KELCO社製]、ゲルアップSA−3C[三栄源エフ・エフ・アイ社製]、サンエースC[三栄源エフ・エフ・アイ社製]等が挙げられる。また、これら多糖類及びその誘導体の配合量は毛髪化粧料の全組成中0.1%〜1.0%が必要であり、より好ましくは0.15〜0.5%である。0.1%未満では、保存安定性上効果が認められない場合があり、また1.0%を越えると感触上良くない場合があるため好ましくない。
【0009】
本発明で用いられる(C)成分である非イオン界面活性剤は、25℃において液状の外観を有し、HLBが6〜10の範囲から選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である。25℃における性状が固形やペースト状の流動性のない状態であると、成分(A)の液状油分を安定に乳化・分散する効果に乏しくなり、充分な効果が発揮されない。また、HLB6〜10の範囲が必要であり、より好ましくはHLBは7〜9の範囲である。HLBがこの範囲を超えた場合、液状油分を安定に乳化・分散する効果が不足して発明の効果が発揮されない。
【0010】
成分(C)の非イオン界面活性剤としては、高級アルコール(1級、2級直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和のいずれでもよい。)のポリオキシエチレン誘導体、アルキルフェノールのポリオキシエチレン誘導体などのエーテル型及びポリオキシエチレンの高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリル高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレントリメチロールプロパン高級脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油のポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の高級脂肪酸エステル、グリセリンやソルビタンの高級脂肪酸エステルなどのエステル型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
【0011】
成分(C)の非イオン界面活性剤は具体例としては、エチレンオキシド付加モル数5〜10のポリキシエチレンオレイルエーテル、エチレンオキシド付加モル数3〜8のポリキシエチレンノニルフェニルエーテル、エチレンオキシド付加モル数4〜7のポリキシエチレンオクチルフェニルエーテル、エチレンオキシド付加モル数3〜7のポリキシエチレンラウリルエーテル、エチレンオキシド付加モル数2〜6のポリキシエチレン2級アルキルエーテル、エチレンオキシド付加モル数5〜13のポリキシエチレンジラウレート、エチレンオキシド付加モル数5〜9のポリキシエチレンモノイソステアレート、エチレンオキシド付加モル数10〜15のポリキシエチレンジイソステアレート、エチレンオキシド付加モル数5〜9のポリキシエチレンモノオレート、エチレンオキシド付加モル数10〜15のポリキシエチレンジオレート、エチレンオキシド付加モル数5〜10のポリキシエチレングリセリルモノイソステアレート、エチレンオキシド付加モル数15〜30のポリキシエチレングリセリルトリイソステアレート、エチレンオキシド付加モル数1〜6のポリキシエチレングリセリルモノオレート、エチレンオキシド付加モル数13〜30のポリキシ
エチレングリセリルトリオレート、エチレンオキシド付加モル数12〜25のポリキシエチレントリメチロールプロパントリミリステートエチレンオキシド付加モル数20〜30のポリオキシエチレントリメチロールプロパントリイソステアレート、エチレンオキシド付加モル数10〜30のポリキシエチレン硬化ヒマシ油、エチレンオキシド付加モル数15〜30のポリキシエチレン硬化ヒマシ油モノイソステアレート、エチレンオキシド付加モル数2〜5のポリキシエチレンモノオレイン酸ソルビタン、エチレンオキシド付加モル数2〜7のポリキシエチレンテトラオレイン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、モノオレイン酸テトラグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノラウリン酸ソルビタン、エチレンオキシド及びプロピレンオキシド付加モル数1〜20のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
【0012】
成分(C)の非イオン界面活性剤の配合量は毛髪化粧料の全組成中好ましくは0.05〜2%であり、より好ましくは0.1〜1%である。0.05%未満では、安定性や良好な効果が得られない場合があり、2%を超えて配合すると、頭皮や毛髪のべたつきを生じ、感触上好ましくない場合が生ずる。
【0013】
本発明で用いられる(D)成分である噴射剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン等を主成分とする液化石油ガス(LPG)等の炭化水素類、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、炭酸ガス、窒素ガス、酸素、亜酸化窒素等の圧縮ガスが挙げられ、これらを単独で又は適宜組み合わせて使用することができる。
【0014】
前記成分(D)の噴射剤の配合量は、特に制限はないが、エアゾール組成物の全量に対して1〜15%が好ましく、3〜12%が特に好ましい。この範囲であれば、良好な起泡性、泡のきめ細やさ、泡の持続性などが良好に作用し、使用時に髪全体に塗布することが可能となり、他の必須成分との併用により、べたつかず、滑らかさに優れたフォーム状毛髪化粧料が得られる。
【0015】
本発明のフォーム状毛髪化粧料は、前記の必須成分に加えて必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で通常化粧料に使用されている任意の成分を使用することが出来る。これらの成分としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、紫外線吸収剤、防腐剤、保湿剤、ポリマー類、アミノ酸誘導体、香料、水、アルコール、増粘剤、色剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、薬剤等が挙げられる。
【0016】
その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸およびその誘導体、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、リゾフォスファチジルコリンやリゾフォスファチジン酸、大豆調製物等のラミニン5産生促進薬剤、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ糖、トレハロース等の糖類、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、硫黄、チアントール等の抗脂漏剤、多様な目的から、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン、ウコン抽出物、サイコ抽出物、イブキジャコウ抽出物、ヒオウギ抽出物、ア
センヤク抽出物、ブナの芽抽出物、加水分解カゼイン、米抽出物加水分解液、米ぬか抽出物、トウニン抽出物、クララ抽出物、チオタウリン、ヒポタウリン、マジョラム抽出物、シリカ被覆酸化亜鉛、イチヤクソウ抽出物、キシリトール、アルギニン及びその塩酸塩、セリン、オウバク抽出成分、オウレン抽出成分、カッコン抽出成分、シコン抽出成分、シャクヤク抽出成分、センブリ抽出成分、バーチ抽出成分、セージ抽出成分、ビワ抽出成分、ニンジン抽出成分、アロエ抽出成分、ゼニアオイ抽出成分、アイリス抽出成分、ブドウ抽出成分、ヨクイニン抽出成分、ヘチマ抽出成分、ユリ抽出成分、サフラン抽出成分、センキュウ抽出成分、ショウキョウ抽出成分、オトギリソウ抽出成分、ローズマリー抽出成分、ニンニク抽出成分、トウガラシ抽出成分、ワレモコウ抽出成分、チンピ、トウキ等、レチノール、酢酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB2類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等のビタミン類なども適宜配合することができる。
【実施例】
【0017】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。尚、実施例に記載の各種試験(泡質、べたつき、艶、滑らかさ、滑らかさの持続性)に関する試験法を下記に示す。また、以下の表に示す毛髪化粧料の組成物の配合量は、それぞれ質量%で示す。
【0018】
(1)泡質
20名の被験者によって25℃に保たれた室内で各試料を噴出させ手に取り、泡の質の評価を行なった。尚、評価基準は下記の通りである。
【0019】
判定基準
◎:被験者の15名以上が泡の質が良いと判断
○:被験者の10名以上15名未満が泡の質が良いと判断
△:被験者の5名以上10名未満が泡の質が良いと判断
×:被験者の15名以上が泡の質が悪いと判断
【0020】
(2)官能評価
20名の専門パネルを対象に実施例及び比較例の毛髪化粧料を使用してもらい、べたつき、艶、滑らかさ、滑らかさの持続性の項目について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行なった。
【0021】
判定基準
(a)べたつき
◎:パネルの15名以上がべたつきがないと判断
○:パネルの10名以上15名未満がべたつきがないと判断
△:パネルの5名以上10名未満がべたつきがないと判断
×:パネルの15名以上がべたつくと判断
(b)艶
◎:パネルの15名以上が艶があると判断
○:パネルの10名以上15名未満が艶があると判断
△:パネルの5名以上10名未満が艶があると判断
×:パネルの15名以上が艶がないと判断
(c)滑らかさ
◎:パネルの15名以上が滑らかであると判断
○:パネルの10名以上15名未満が滑らかであると判断
△:パネルの5名以上10名未満が滑らかであると判断
×:パネルの15名以上が滑らかでないと判断
(d)滑らかさの持続性
◎:パネルの15名以上が滑らかさの持続性があると判断
○:パネルの10名以上15名未満が滑らかさの持続性があると判断
△:パネルの5名以上10名未満が滑らかさの持続性があると判断
×:パネルの15名以上が滑らかさの持続性がないと判断
【0022】
実施例1〜6及び比較例1〜4
表1に記載の配合組成よりなるフォーム状毛髪化粧料を常法により調製し、耐圧容器に充填した後、前記各種試験を実施して評価を行なった。その結果を表1に併せて示す。
【0023】
【表1】

【0024】
表1より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例1〜6はいずれも優れた性能を示していた。一方、比較例1〜4では、泡質、官能評価(べたつき、艶、滑らかさ、滑らかさの持続性)のいずれかの点で劣っており、本発明の目的を達成できなかった。
【0025】
以下、本発明フォーム状毛髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。これらは常法により調製した。なお、これらの実施例の毛髪化粧料についても、泡質、官能評価(べたつき、艶、滑らかさ、滑らかさの持続性)に関する試験を実施したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
【0026】
実施例7(トリートメントフォーム)
配合量(%)
(1)流動パラフィン 15.0
(2)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2.0
(3)メチルポリシロキサン 2.0
(4)モノラウリン酸ソルビタン 0.3
(HLB=8.6)
(5)キサンタンガム 0.15
(6)ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.2
(7)1,3−ブチレングリコール 1.0
(8)L−アルギニン 0.01
(9)グルタミン酸ナトリウム 0.01
(10)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.01
(11)ホホバ油 0.1
(12)セリシン 0.1
(13)ポリクオタニウム−56 0.01
(14)香料 0.02
(15)メチルパラベン 0.15
(16)フェノキシエタノール 0.3
(17)精製水 残部
<ガス充填>
(18)エアゾール原液 94.0
(19)噴射剤(液化石油ガス) 6.0
【0027】
(製法)(5),(7)〜(9),(13),(15),(17)を60℃に加温して均一に混合溶解させ、60℃に加温した(1)〜(4),(6),(10)〜(12),(14),(16)を混合したものを加えて乳化した後、ホモミキサーで混合分散を行い30℃まで冷却して、エアゾール原液(18)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(19)の噴射剤を充填し、ボタンを装着してトリートメントフォームを調製した。
【0028】
実施例8(スタイリングフォーム)
配合量(%)
<原液>
(1)流動パラフィン 20.0
(2)ポリエーテル変性シリコーン 1.0
(3)ローカストビーンガム 0.1
(4)ポリクオタニウム−56 0.3
(5)エタノール 5.0
(6)グリコシルトレハロース 0.3
(7)ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.5
(8)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.05
(9)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.3
(10)ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル 0.5
(HLB=8)
(11)ユチャ油 0.1
(12)香料 0.1
(13)メチルパラベン 0.1
(14)精製水 残部
<ガス充填>
(15)エアゾール原液 92.0
(16)噴射剤(液化石油ガス) 8.0
【0029】
(製法)(3)〜(6),(13),(14)を60℃に加温して均一に混合溶解させ、60℃に加温した(1),(2),(7)〜(12)を混合したものを加えて乳化した後、ホモミキサーで混合分散を行い30℃まで冷却して、エアゾール原液(15)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(16)の噴射剤を充填し、ボタンを装着してスタイリングフォームを調製した。
【0030】
また、いずれの実施例の毛髪化粧料を使用した場合にも、頭皮に炎症、その他副作用と考えられる症状は発現せず、本発明に係る毛髪化粧料は安全性にも優れることが明らかであった。
【産業上の利用可能性】
【0031】
以上記載のごとく、本発明が毛髪に対して伸び、馴染みが良い泡質を有し、毛髪にべたつかない滑らかな感触と艶を付与し、特に滑らかな感触の持続性に優れたフォーム状毛髪化粧料を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とするフォーム状毛髪化粧料。
(A)液状油分 10質量%〜40質量%
(B)多糖類及びその誘導体 0.1質量%〜1.0質量%
(C)HLBが6〜10の範囲にある少なくとも一種以上の非イオン性界面活性剤
(D)噴射剤

【公開番号】特開2010−132569(P2010−132569A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−307296(P2008−307296)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】