説明

フマル酸ケトチフェン含有眼科用剤

【課題】フマル酸ケトチフェン、コンドロイチン硫酸ナトリウム又は塩酸ピリドキシン、及びグリチルリチン酸二カリウムを配合した眼科用剤に生じる着色及び沈殿を抑制する。
【解決手段】(a)フマル酸ケトチフェン、(b)コンドロイチン硫酸ナトリウム及び塩酸ピリドキシンの少なくとも1種、(c)グリチルリチン酸二カリウム、並びに(d)クエン酸又はその塩を含有し、沈殿物の析出がなく、波長400nmにおける吸光度が0.2以下であることを特徴とする眼科用剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼科用剤に関し、さらに詳しくは、フマル酸ケトチフェン、コンドロイチン硫酸ナトリウム又は塩酸ピリドキシン、及びグリチルリチン酸二カリウムを配合したときに生じる着色及び沈殿を、クエン酸又はその塩を配合することにより抑制したことを特徴とする眼科用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
フマル酸ケトチフェンは、抗ヒスタミン剤の1種であり、ヒスタミンの遊離抑制作用及びヒスタミン受容体拮抗作用を有する他、ロイコトリエンの産生・遊離抑制作用及びロイコトリエン拮抗作用を有することが知られている。また、好酸球・好中球などの炎症細胞の遊走・浸潤抑制作用、活性酸素産生抑制を有することも知られている。フマル酸ケトチフェンは、上記作用機序に基づき、アレルギー症状を改善することから、アレルギー症状の予防・改善を目的とした点眼剤や点鼻剤等の有効成分として臨床的に広く用いられている(非特許文献1参照)。しかしながら、フマル酸ケトチフェンには、眼組織修復作用や抗炎症作用はない。
【0003】
コンドロイチン硫酸ナトリウムは、複合糖質の主要成分の1つであるグリコサミノグリカンの1種であり、軟骨、骨等の人体の随所に存在し、組織の維持、強化及び柔軟性の保持に寄与している。角膜においても、支持組織としての役割を果たしている他、細胞を保護し、その新陳代謝に際しては細胞間因子として非常に動的な役割を担っている。角膜損傷治癒作用が認められていることから、アレルギー症状時の傷ついた眼表面において、眼組織を修復する効果が期待される(非特許文献2参照)。
【0004】
塩酸ピリドキシンは、脂質代謝に関与するビタミンであり、スフィンゴ脂質及びリン脂質の合成に関わっている。また、スフィンゴ脂質及びリン脂質は涙液中に存在する成分でもあるので、細胞新生にも関わっている。すなわち、コンドロイチン硫酸ナトリウムと同様、アレルギー症状時の傷ついた眼表面において、眼組織を修復する効果が期待される(非特許文献3、4参照)。
【0005】
グリチルリチン酸二カリウムは、生薬の1種である甘草から得られる成分であり、抗炎症作用を有することが知られている。そこで、アレルギー症状等の目の炎症を抑え、角膜上皮の組織を修復する作用を有すると考えられる。また、抗アレルギー作用を有することからアレルギー症状の改善にも有効であると考えられる(非特許文献5参照)。
【0006】
ところで、アレルギー症状では、好酸球などの組織障害性炎症細胞の局所への浸潤とそれに伴う組織障害が生じ、強い炎症を伴うことが知られている(非特許文献6参照)。
【0007】
そこで、抗アレルギー作用とともに眼組織修復作用や抗炎症作用を有する眼科用剤の開発が希求されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】http://www.novartis.co.jp/product/zen/if/if_zed.pdf「ザジテン点眼液インタビューフォーム」
【非特許文献2】http://www.kaken.co.jp/medical/if/chondrontengan_200712if.pdf「コンドロン点眼液インタビューフォーム」
【非特許文献3】Witten PW, et al. Arch. Biochem. Biophys. 41, 266-273(1952)
【非特許文献4】Cunnane SC, et al. J. Nutr. 114, 1754-1761(1982)
【非特許文献5】http://www.santen.co.jp/medical/common/pdf/info_package/if/neuborumitin.pdf「ノイボルミチン点眼液インタビューフォーム」
【非特許文献6】医薬ジャーナル社「アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜疾患の診断とマネジメント」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、抗アレルギー成分としてフマル酸ケトチフェンを採択したが、前述したようにフマル酸ケトチフェンには、眼組織修復作用や抗炎症作用がないので、眼組織修復作用を有する成分としてコンドロイチン硫酸ナトリウムや塩酸ピリドキシンを採択し、抗炎症作用を有する成分としてグリチルリチン酸二カリウムを採択し、抗アレルギー作用とともに眼組織修復作用や抗炎症作用を有する眼科用剤の開発に着手した。
【0010】
しかしながら、フマル酸ケトチフェンとともにコンドロイチン硫酸ナトリウムや塩酸ピリドキシンを配合した眼科用剤では経時的に着色が生じ、さらにグリチルリチン酸二カリウムを配合すると、沈殿物まで析出することが分かった。点眼剤等の眼科用剤の着色は、投与時に被服等の汚れの原因となりうるし、また、眼科用剤において沈殿物を生じることは、重大な欠陥となる。
【0011】
従来、点眼剤等の眼科用剤を含め液剤一般において沈殿物が析出する場合には、界面活性剤を配合して沈殿物の生成を抑制するのが常套手段であった。しかしながら、フマル酸ケトチフェン、コンドロイチン硫酸ナトリウム又は塩酸ピリドキシン、及びグリチルリチン酸二カリウムを含有する眼科用剤に界面活性剤を配合しても、着色を抑制できないことが分かった。
【0012】
本発明の目的は、フマル酸ケトチフェン、コンドロイチン硫酸ナトリウム又は塩酸ピリドキシン、及びグリチルリチン酸二カリウムを含有する眼科用剤に特有の問題である着色及び沈殿を、簡易に抑制する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意検討した結果、フマル酸ケトチフェン、コンドロイチン硫酸ナトリウム又は塩酸ピリドキシン、及びグリチルリチン酸二カリウムを含有する眼科用剤に、クエン酸又はその塩を配合することにより、懸案の着色及び沈殿が効果的に抑制されることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0014】
かかる知見により得られた本発明の態様は、(a)フマル酸ケトチフェン、(b)コンドロイチン硫酸ナトリウム及び塩酸ピリドキシンの少なくとも1種、(c)グリチルリチン酸二カリウム、並びに(d)クエン酸又はその塩、を含有することを特徴とする眼科用剤である。
【0015】
本発明の他の態様は、(a)フマル酸ケトチフェン、(b)コンドロイチン硫酸ナトリウム及び塩酸ピリドキシンの少なくとも1種、(c)グリチルリチン酸二カリウム、並びに(d)クエン酸又はその塩を含有し、沈殿物の析出がなく、波長400nmにおける吸光度が0.2以下であることを特徴とする眼科用剤である。
【0016】
本発明の他の態様は、前記(d)のクエン酸の塩が、クエン酸ナトリウムである前記各眼科用剤である。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、フマル酸ケトチフェン、コンドロイチン硫酸ナトリウム及び塩酸ピリドキシンの少なくとも1種、並びにグリチルリチン酸二カリウムを含有する眼科用剤に特有の問題である着色及び沈殿を抑制し、無色澄明な眼科用剤を提供することが可能となった。
【発明を実施するための形態】
【0018】
「フマル酸ケトチフェン」は抗アレルギー薬の1つであり、抗アレルギー作用と共にヒスタミン、ロイコトリエン、血小板活性化因子に対する拮抗作用を有することを特徴とし、その構造から塩基性抗アレルギー薬に分類される。また、ヒスタミン拮抗薬とも呼ばれる。医療用としては、ザジテン(登録商標)の名称で点眼剤が市販されている。
【0019】
「フマル酸ケトチフェン」の配合(含有)濃度は適用する疾病の症状に応じて適宜増減することができるが、眼科用剤全体の0.005〜0.5w/v%であり、治療効果の点から0.01〜0.1w/v%が好ましい。
【0020】
「コンドロイチン硫酸ナトリウム」の配合(含有)濃度は、必要に応じて適宜選択することができるが、眼科用剤全体の0.005〜3.0w/v%であり、治療効果の点から0.05〜1.0w/v%が好ましい。
【0021】
「塩酸ピリドキシン」の配合(含有)濃度は、必要に応じて適宜選択することができるが、眼科用剤全体の0.001〜1.0w/v%であり、治療効果の点から0.01〜0.1w/v%が好ましい。
【0022】
「グリチルリチン酸二カリウム」の配合(含有)濃度は、必要に応じて適宜選択することができるが、眼科用剤全体の0.001〜0.5w/v%であり、治療効果の点から0.01〜0.5w/v%が好ましい。
【0023】
「クエン酸又はその塩」としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウムが挙げられるが、特に好ましいのはクエン酸ナトリウムである。
【0024】
クエン酸又はその塩は、眼科用剤においては通常緩衝剤として配合される成分であるが、その本来の用途とは別に、フマル酸ケトチフェン、コンドロイチン硫酸ナトリウム又は塩酸ピリドキシン、及びグリチルリチン酸二カリウムを含有する眼科用剤に特有の着色及び沈殿を効果的に抑制することを見出したものである。他の緩衝剤にはそのような作用は見られず、まさにクエン酸又はその塩のみが有する特異的な作用である。
【0025】
本発明の眼科用剤は、沈殿物の析出がなく、波長400nmにおける吸光度が0.2以下であることを特徴とする。
【0026】
沈殿物の析出がないことは、眼科用剤を調製し、65℃で1週間保存した後に目視により容易に確認できる。
【0027】
また、波長400nmのときの吸光度は0.2以下である。波長400nmの吸光度が0.2より大きいと眼科用剤は黄色となり、誤って白色系の被服等につけたときには黄色のシミとなって目立つので好ましくない。波長400nmのときの吸光度が0.1〜0.2であれば、眼科用剤は微黄色であり、誤って被服等につけてもシミとなって目立つことはない。波長400nmのときの吸光度が0.1未満であれば、眼科用剤は無色澄明に近く、誤って白色系の被服等につけてもまったく問題はない。
【0028】
ここで、吸光度は紫外可視分光光度計を用い、精製水でゼロ点補正した後に、波長400nmでの吸収を測定する。
【0029】
「眼科用剤」には、点眼剤の他、所定の容器の中に本願発明にかかる洗眼液を入れ、その液に目を浸して目を洗う洗眼剤なども含まれる。そして、本発明の眼科用剤を点眼剤として提供する場合、1日あたり1回〜数回に分けて、1回あたり1滴〜数滴を投与することができる。
【0030】
本発明の眼科用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、クエン酸又はその塩以外の緩衝剤、等張化剤、溶解補助剤、保存剤、粘稠剤、pH調整剤のような各種の添加剤を配合することができる。
【0031】
以下に、実施例及び試験例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【実施例】
【0032】
実施例1
フマル酸ケトチフェン 69mg
コンドロイチン硫酸ナトリウム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
クエン酸ナトリウム 100mg
塩酸 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0033】
実施例2
フマル酸ケトチフェン 69mg
コンドロイチン硫酸ナトリウム 500mg
グリチルリチン酸二カリウム 50mg
クエン酸ナトリウム 100mg
塩酸 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0034】
実施例3
フマル酸ケトチフェン 69mg
塩酸ピリドキシン 100mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
クエン酸ナトリウム 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0035】
実施例4
フマル酸ケトチフェン 69mg
塩酸ピリドキシン 10mg
グリチルリチン酸二カリウム 50mg
クエン酸ナトリウム 100mg
塩酸 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0036】
実施例5
フマル酸ケトチフェン 69mg
コンドロイチン硫酸ナトリウム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
クエン酸ナトリウム 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを7.0に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0037】
実施例6
フマル酸ケトチフェン 69mg
コンドロイチン硫酸ナトリウム 500mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
クエン酸ナトリウム 100mg
ポリソルベート80 100mg
塩酸 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0038】
比較例1
フマル酸ケトチフェン 69mg
コンドロイチン硫酸ナトリウム 500mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0039】
比較例2
フマル酸ケトチフェン 69mg
塩酸ピリドキシン 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0040】
比較例3
フマル酸ケトチフェン 69mg
コンドロイチン硫酸ナトリウム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0041】
比較例4
フマル酸ケトチフェン 69mg
塩酸ピリドキシン 100mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0042】
比較例5
フマル酸ケトチフェン 69mg
コンドロイチン硫酸ナトリウム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
ホウ酸 500mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
【0043】
比較例6
フマル酸ケトチフェン 69mg
塩酸ピリドキシン 100mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
ホウ酸 500mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤とした。
【0044】
比較例7
フマル酸ケトチフェン 69mg
コンドロイチン硫酸ナトリウム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
ポリソルベート80 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤とした。
【0045】
比較例8
フマル酸ケトチフェン 69mg
塩酸ピリドキシン 100mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
ポリソルベート80 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)に各成分を溶解後、pHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤とした。
【0046】
試験例
実施例及び比較例で得られた点眼剤を65℃で一週間保存し、着色の有無を調べるため400nmにおける吸光度測定を行った。併せて、目視観察により着色の評価及び沈殿生成の有無を確認した。結果を下表1−1から1−3に示した。
【0047】
総合判定の基準は次のとおりである。
【0048】
「着色及び沈殿なし」:○
「着色か沈殿のどちらか一方がある」:△
「着色と沈殿の両方がある」:×
【0049】
【表1−1】

【0050】
【表1−2】

【0051】
【表1−3】

【0052】
本発明にかかる実施例1〜6の点眼剤は、比較例の点眼剤と異なり、着色及び沈殿の何れも抑制された。クエン酸ナトリウムは、緩衝剤として用いられる成分であるが、他の緩衝剤(ホウ酸;比較例5及び6)では着色及び沈殿抑制効果は認められず、クエン酸又はその塩に特有の効果であることが分かった。
【0053】
また、点眼剤の沈殿を抑制する方法としては界面活性剤(例えば、ポリソルベート80)の配合が一般的であるが、ポリソルベート80を配合した比較例7及び8では、沈殿は抑制されたが、着色は抑制できなかった。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明により、フマル酸ケトチフェン、コンドロイチン硫酸ナトリウム及び塩酸ピリドキシンの少なくとも1種、並びにグリチルリチン酸二カリウムを含有し、抗アレルギー作用のみならず眼組織修復作用及び抗炎症作用を有する、澄明な点眼剤等を提供することが可能となった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)フマル酸ケトチフェン、(b)コンドロイチン硫酸ナトリウム及び塩酸ピリドキシンの少なくとも1種、(c)グリチルリチン酸二カリウム、並びに(d)クエン酸又はその塩を含有することを特徴とする眼科用剤。
【請求項2】
(a)フマル酸ケトチフェン、(b)コンドロイチン硫酸ナトリウム及び塩酸ピリドキシンの少なくとも1種、(c)グリチルリチン酸二カリウム、並びに(d)クエン酸又はその塩を含有し、沈殿物の析出がなく、波長400nmにおける吸光度が0.2以下であることを特徴とする眼科用剤。
【請求項3】
クエン酸の塩が、クエン酸ナトリウムである請求項1又は2に記載の眼科用剤。

【公開番号】特開2010−132642(P2010−132642A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−243180(P2009−243180)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(000002819)大正製薬株式会社 (437)
【Fターム(参考)】