説明

フラーレン多付加体組成物

本発明の1つの態様は、1つ以上の共有結合付加物を有してなる1つ以上のフラーレン誘導体を含む組成物に関する。ある実施の形態では、フラーレン誘導体は、メタノフラーレン誘導体、プラトー付加フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択される。ある実施の形態では、フラーレンはC60またはC70、あるいはそれらの混合物である。本発明はまた、1つ以上の共有結合付加物を有してなる1つ以上のフラーレン誘導体を含む、半導体、光ダイオード、太陽電池、光検知器、およびトランジスタにも関する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、参照することによりその全体が本明細書に援用される、2007年9月21日出願の米国仮特許出願第60/974,360号の優先権の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明の1つの態様は、1つ以上の共有結合付加物を有してなる1つ以上のフラーレン誘導体を含む組成物に関する。本発明はまた、1つ以上の共有結合付加物を有してなる1つ以上のフラーレン誘導体を含む、半導体、光ダイオード、太陽電池、光検知器、およびトランジスタにも関する。
【背景技術】
【0003】
有機太陽光発電の分野には進展が見られるが、しかしながら、電力変換効率(η)の増大は依然として開発目標とされている。ηを増大させるための方法の1つは、例えばN型半導体など、材料の変更および最適化を通して行うものである。最大のηを実現する装置は、バルクへテロ接合構造においてP型ポリマーと混合するN型半導体として、フラーレン誘導体、典型的には、フェニル−C61−酪酸メチルエステル([60]PCBM)またはフェニル−C71−酪酸メチルエステル([70]PCBM)を使用する(概要については、非特許文献1参照)。フラーレン誘導体は、逆の移動速度よりも早い前方への電子移動、溶液の処理可能性、および良好な電子の移動度を含めた、本願の望ましい特性を有する。
【0004】
ηは、開路電圧(VOC)の機能ならびに充填比および短絡回路電流の関数であり、充填比および短絡回路電流が安定を保つ場合、またはVOCの増大未満の要素によって還元される場合、VOCの増大につながる材料および/または処理条件の変更は、より高いη値をもたらす。VOCは、言い換えれば、供与体(P型)のHOMOおよび受容体(N型)のLUMOの関数であることが判明しており(非特許文献2)、VOCの最大化には、受容体のLUMOおよび供与体のHOMOのレベルのより良好な適合が望ましい。実施に用いられる一般的なP型材料のほとんどすべてにおいて、P型のHOMOとのより良好な適合、およびその結果としてのVOCの増大を達成するためには、受容体のLUMOの増大が望ましい。
【0005】
しかしながら、電子の移動度(これは短絡回路電流の決定における強力な因子である)および溶液処理を可能にするのに十分な溶解性などの他の特性を維持しつつ、フラーレン誘導体のLUMOを変更することは、困難である(非特許文献2)。したがって、[60]PCBMおよび[70]PCBMのLUMO([70]PCBMのLUMOは[60]PCBMと実質的に同一である)と比較してLUMOが増大し、適正な電子の移動度、溶解度、および他の特性を維持するフラーレン誘導体が必要とされている。
【0006】
限定はしないが、光検出装置、トランジスタ、および非線形の光学用途など、有機太陽光発電以外の有機エレクトロニクス用途では、[60]PCBMおよび[70]PCBMよりも高いLUMOを有するN型を組み入れることが望ましい。C70よりも分子量が大きいフラーレンはC60およびC70よりも低いLUMOを有し、一部の事例では、C70誘導体とC84誘導体の間に存在するであろう中間値を得るために、これらの分子量の大きいフラーレンのLUMOをより高く調節することが望ましいであろう。
【0007】
以前に、非特許文献2では、幾つかの化合物について[60]PCBMのフェニルにメトキシ基を付加することによって、[60]PCBMに関するLUMOの増大を達成している。しかしながら、[60]PCBMと比較して最大の増大を示す分子についてのLUMOの増大は、[60]PCBMよりもわずかに〜44meV高いだけであり、合成された分子のほとんどは、[60]PCBMよりも合成がさらに複雑になることに加えて、不十分な溶解性を有していた(したがって処理可能性は低減した)。
【0008】
以前、フラーレン多付加誘導体の混合物が、有機太陽光発電において試験され(非特許文献3)、ここで試験された混合物は[60]PCBMのモノ付加体、ビス付加体、およびトリス付加体で構成された。この多付加体の混合物は、[60]PCBMの通常の合成手順の副生成物であった。モノ、ビス、およびトリス付加体のさまざまな相対量に関して試験した組成物には規格は定められておらず、その混合物は試験した有機太陽光発電装置に粗末な結果しか与えないことが分かった。また、さまざまな化合物のLUMOレベルについての測定または論述も報告されていない。
【0009】
さらには、ビスインデンC60誘導体の異性体混合物を含む組成物を有機太陽光発電装置において試験した。特許文献1を参照のこと。ビスインデンC60誘導体は、純度「約95%」として特徴付けられた。不純物の同定は明記されておらず、誘導体の合成に用いた出発原料のC60またはC70組成物についても報告されていない。加えて、この組成物の還元電位またはLUMOレベル、または所望の不純物レベルについての測定または論述も提供されていない。
【0010】
特許文献2では、有機太陽光発電の活性層に、フラーレン誘導体のさまざまな多付加体を使用する仮定上の可能性について言及している。しかしながら、その文献は必要とされる不純物、または組成物における望ましいであろう量、さまざまな番号が付された付加体のLUMOレベルの変化、または装置の開路電圧に予想される影響については言及していない。
【0011】
より望ましい電子の特性(より高いLUMOおよび適正な電子の移動度)を有することに加えて、有機溶媒における望ましい溶解性およびP型との良好な混和性を有し、望ましい形態をもたらす、新しいN型もまた必要とされている。形態は、有機電子装置の性能の強力な決定要因であり、N型の溶解性の変動によって首尾よく変えることができる。特に、ポリチオフェンと共にバルク・へテロ接合構造に用いた場合には、N型とP型の分離が見られ、さらに望ましい形態を得るための戦略は、添加剤の使用を包含している。
【0012】
非特許文献4は、形態を変え、処理可能性を改善することを目的とした、エステルにおけるアルキル鎖の伸長を利用した、[60]PCBMに対するN型の溶解性の変化の結果について記載している。しかしながら、装置フィルムに存在するフラーレン誘導体の結晶構造のボール・トゥ・ボールの格子間距離の増大に起因して、電子の移動度が低減する可能性があることから、アルキル鎖の増加は性能の低下を示した。したがって、溶解性および/または混和性が変化したN型化合物は、形態の調整にとっては天然のフラーレンの生来の特性を保持することが望ましく、N型として用いられるか、またはP型/N型システムへの添加剤として用いられており、ここで、添加剤は、混和性を増強または変化させるか、さもなければP型に対するN型の析出挙動を変化させる。P型/N型システムの混合および析出に作用する役割のみをしうる、N型として活性ではない新規化合物も望まれている。これらの化合物は、装置フィルムにおけるフラーレン誘導体の結晶内の電子の移動度を保持するため、C60と比較してコンパクトな付加構造、すなわちフラーレンと比較して過度に大きくない付加部分を有することが望ましい。
【0013】
最後に、フラーレン誘導体は、N型半導体として、同時二極性半導体として、および生物学的用途、ポリマー添加剤(物質または電子の特性を変えるため)、および当技術分野で既知の他の用途におけるラジカルスカベンジなどの他の用途にも有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】国際公開第2008/018931号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2004/073082号パンフレット
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】Scharber, M.C. et al., Adv. Mater. 2006, 18, 789-794
【非特許文献2】Kooistra, F.B., et al, Organic Letters, (9), 4, pp 551 - 554, 2007
【非特許文献3】Gebeyehu, D., Synthetic Metals, 118, pp 1-9, 2001
【非特許文献4】Zheng et al., J. Phys. Chem. B 2004, 108 (32), 11921-11926
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
N型または同時二極性半導体として有用であり、また、生物学的用途におけるラジカルスカベンジ、ポリマー添加剤(物質または電子の特性を変えるための)、および当技術分野で既知の他の用途など、フラーレンとして当技術分野で知られている他の用途を有する、フラーレン誘導体の組成物および化合物を提供することが本発明の目的である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】スキーム1の代表的な反応生成物。2から40を超えるフラーレン単位、またはそれ以上の大環状体も形成される。
【図2】PCBM(実線)およびビスPCBM(破線)について行ったサイクリック・ボルタンメトリーの測定。図はビスPCBMの位置異性体の一般化した化学構造を示す(すなわち、上の付加体と比較して、下に示す付加体は、さまざまな[6,6]位置においてシクロプロパン式に付加している)。
【図3】ビスPCBM電子のみの装置の内蔵電圧および直列抵抗について修正した電圧に対する電流密度のプロット。データ(記号)は、電界依存性の移動度を伴う空間電荷制限電流を用いて適合させた(実線)。
【図4】P3HT:PCBMおよびP3HT:ビスPCBMの太陽電池の外部量子効率のプロット。
【図5】1000W/m2のハロゲン・ランプの照明下でのP3HT:PCBMおよびP3HT:ビスPCBMの太陽電池の電圧に対する電流密度のプロット。
【図6】それぞれ、ビスPCBMと1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、および1,6−ヘキサンジオールとの共重合体に基づいた、3種類のパールネックレス型の大環状体のMALDI−TOFスペクトル。a)n=1;b)n=2;c)n=3;d)n=3:スキーム3に示す反応から入手した。
【図7】フラーレン大環状体の合成の間に形成される可能性のある中間体の構造、およびそれらに相当する質量。
【図8】実施例1で調製され、用いられたビス付加[60]PCBMのHPLCスペクトル。ビス付加[60]PCBMの3つの主要な位置異性体に対応する、吸収スペクトル(グラフ上部)に見られる3つのピーク。HPLCのグラフ上部にはモノ付加体またはトリス付加体は見られず、組成物中0.1mol%未満であることを示唆した。
【図9】実施例3における第1の還元電位を得るのに用いられるビス付加[70]PCBMのHPLCスペクトル。モノ付加体([70]PCBM)およびトリス付加体(トリス付加[70]PCBM)のレベルは、それぞれ0.1%未満である。
【図10】3,4−OMe−[60]PCBMモノ付加体、およびビス、トリス、およびテトラ付加体の調製のための合成スキーム。
【図11】メタノフラーレン化合物の混合物である、モノ−メトキシ−モノ−PCBMおよびモノ−メトキシ−ビス−PCBMの調製のための合成スキーム。
【図12】[60]PCBMのビス付加体およびトリス付加体の合成スキーム。
【図13】[70]PCBMのビス付加体およびトリス付加体の調製のための合成スキーム。
【図14】a)[60]PCBM、ビス付加[60]PCBM、トリス付加[60]PCBM;およびb)C60、メトキシ、モノ−メトキシ−モノ−PCBM、およびモノ−メトキシ−ビス−PCBMのDPVの結果。約0.3Vのピークは、対照であるフェロセンに対応する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の組成物はフラーレンの多付加体の特性を利用する。フラーレン多付加誘導体は、通常、フラーレン誘導体の合成の間に、典型的には、ビス付加体、トリス付加体、および、通常は例えば最小当量の付加反応生成物の利用によって最小限に抑えることが望ましいことからさらに少量である、4つ以上の多付加体の混合物の形態で形成される。多付加体(ビス以上)は、フラーレンの対称性に起因して、典型的には位置異性体の形態で入手される。
【0019】
本発明の組成物は、実質的に純粋なビス付加体、実質的に純粋なトリス付加体、実質的に純粋なテトラ付加体、実質的に純粋なペンタ付加体、実質的に純粋なヘキサ付加体、および実質的に純粋なより高次の加数の付加体など、所定の付加数において実質的に純粋である。複数の付加物の付加(ここでnは付加物の数である)が、それより少ない数の付加物を有する誘導体と比較して、フラーレン誘導体のLUMO値が増大する効果を有しうることが判明した。言い換えれば、n+1個の付加物を有する多くのフラーレン誘導体は、π系のフラーレン球の崩壊に起因して、n個の付加物を有する同一の誘導体よりも大きいLUMOを有する。複数の付加物に伴うLUMOの増大の効果は、一般に、付加部分が、例えば、非常に強力には電子を吸引しない、または例えば当技術分野で既知のN−アルキル化プラトー付加体などのカチオン基からなる付加物など、フラーレンアニオンを極めて安定化するものでないことを条件として、作用する。
【0020】
しかしながら、nの数が異なるとLUMO値が異なることから、それぞれ所定のN型組成は、異なるLUMOレベルを有する化合物が、装置において電子トラップまたは正孔トラップとして作用する際に、異なるnを有する誘導体における特定の耐性レベル未満で純粋であることが重要である。電子トラップは、化合物が主成分と比較して小さいLUMOを有する不純物として存在する場合に生じる(すなわち、不純物は、例えばC60では理論上17%である、パ−コレ−ション閾値未満の量で存在する化合物のことを称しうる)。正孔トラップは、化合物が主成分と比較して大きいLUMOを有する不純物として存在する場合に生じる(すなわち、不純物は、例えばC60では理論上17%である、パ−コレ−ション閾値未満の量で存在する化合物のことを称しうる)。所定の用途に望ましいフラーレン誘導体の多付加体よりも大きい分子量の非誘導体化フラーレン、未反応のフラーレンまたはフラーレン誘導体などの他の化合物、または主要化合物とは顕著に異なるLUMOを有する他の化合物は、有機エレクトロニクス用途における適正な性能のための特定の濃度未満に保たれる必要がある。電子トラップとして作用する化合物は、正孔トラップとして作用する化合物とは異なる耐性レベルを有しうる。LUMOレベルにおける相対的差異は、同様に異なる耐性レベルを生じさせることができる。例えば、化合物1が化合物2よりも大きい、主成分に対するLUMOの差異を有する場合、これは主成分と比較して小さいLUMOの差異を有し、よって化合物1の耐性レベルは、それがより強力な電子または正孔トラップであることから、化合物2未満でありうる。正孔トラップについても同様である。
【0021】
[60]PCBM(ビス付加[60]PCBM)の実質的に純粋なビス付加体は[60]PCBMよりも大きい、〜100meVであるLUMO値を有するが、それでもなお適正な電子移動度を維持し、通常の有機エレクトロニクス用途において良好な溶解性および処理可能性を有することが判明した。当技術分野で周知のように、P3HTが溶媒アニール技術を用いて処理されたP型として用いられる有機太陽光発電装置のVOC(G. Li, et al., Nat. Mater. 4, 864 (2005)参照)は、同様に処理された[60]PCBMを取り込んだ装置よりも約0.15V大きく、標準的な試験条件下で検証して、[60]PCBMを使用して同一条件下で行ったセルについての3.8%に対し、4.5%のnを与えた。したがって、[60]PCBMを実質的に純粋なビス付加[60]PCBMに置き換えることにより、セルの性能は因子を非常に顕著な増大である1.2も改善し、P3HTでは、実質的に純粋なビス付加[60]PCBMがP型のHOMOと良好に適合することから、明らかに、この系におけるさらに適した電子受容体である。より大きいLUMOに起因して、ビス付加[60]PCBMは、いろいろな異なるP型化合物および異なる装置の構造、およびさまざまな処理条件下に適合するLUMO受容体へ、より良好な供与体HOMOを提供する。この性能の増大は、モノ付加体およびトリス付加体の濃度レベルが特定のレベル未満である場合にのみ見られることについても留意すべきである。この場合は、濃度レベルはN型組成の約0.1mol%であった。しかしながら、モノ付加体およびトリス付加体のレベルもまた高くなる場合があり、異なる可能性があり、適正な装置性能が得られる。
【0022】
上記の場合にはビス付加[60]PCBMである主成分のLUMOレベルを変化させる化合物は、LUMOを変化させるその化合物がトラップとして作用しうる閾値未満のレベルで組成物中に存在することが重要である。これは、典型的には約20mol%未満であるが、フラーレン組成物全体に関して約0.1mol%以下でありうる。C60およびC70はほとんど同一のLUMOを有し、したがって互いに電子トラップとして作用しない。しかしながら、[60]PCBMおよびトリス付加[60]PCBMは、それらがビス付加[60]PCBMとは顕著に異なるLUMOを有することから、約20%未満のレベルで存在すべきであり、最高の性能では約0.1%の低さでありうる。また、未反応のC76、C78、およびC84ならびにこれらの分子量より大きいフラーレン、ならびにこれらのモノまたは多付加誘導体も、それらがC60およびC70ならびにC60およびC70誘導体よりも顕著に低いLUMOを有することから、主成分に応じて電子または正孔トラップとして作用しうる。また、主成分は、C76、C78、およびC84ならびにこれらよりも大きい分子量のフラーレンが20mol%未満、またはさらに好ましくは0.1mol%未満のレベルで存在する、C60またはC70誘導体であることが望ましい。
【0023】
未反応のC60またはC70は、他の事例では、約10mol%未満、または約0.1mol%未満のレベルで存在しうるが、主成分がC60および/またはC70の多付加体である一部の事例では、約20%の高いレベルで存在しうる。
【0024】
本明細書に記載される組成物は、これらの化合物が顕著な電子または正孔トラップでないかぎり、本明細書で言及しない化合物も含みうる。
【0025】
上述の例の[70]PCBMおよびトリス付加[70]PCBMのレベルは、上述の[60]PCBMおよびトリス付加[60]PCBMにとって望ましいレベルと同様であり、これは、一般に、付加部分および付加部分の数が同一の場合に[60]および[70]誘導体のLUMOレベルが比較的類似しうるような事例である。
【0026】
本明細書に記載される多付加体組成物は、ビス付加[60]PCBMおよびビス付加[70]PCBMの混合物など、国際出願第PCT/US07/72965号パンフレット(参照することによりその全体が本明細書に援用される)に記載されるような、[60]PCBMおよび[70]PCBMのモノ付加体、およびC60およびC70のトリスおよびより高次の付加体、ならびに未反応のフラーレンのレベルが上述の耐性レベル内に調節される、C60およびC70誘導体の混合物でありうる。
【0027】
トリス付加[60]PCBMの組成物は、それぞれn付加体がその後に付加されることによってもたらされるLUMOの増大値に起因して、実質的に純粋なテトラ付加体、ペンタ付加体、ヘキサ付加体、およびより高次(ヘキサよりも高次)の付加体の半導体として、我々にとって望ましい電子特性および物理的特性を有することも同様に想定されており、ここで、[60]PCBM、ビス付加[60]PCBM、4つ以上の付加物を有する多付加体、および未反応のフラーレンなど、異なるLUMOを有する化合物の濃度レベルは、程度の差こそあれ、フラーレンのLUMOに応じて決まる。大雑把に言えば、PCBM付加体の付加は、特定のフラーレンに応じて、多付加体および用途、電子の移動度などの他の特性に不利な影響を与える可能性があるが、LUMOを約100meV増加させうる。
【0028】
同様に、より小さいLUMOを有するさまざまな種が上記概説した制限内に調節される、テトラ、ペンタ、またはヘキサ以上の付加体の組成物もまた、想定されている。
【0029】
ジアゾアルカンの付加(通常、PCBMの生産に用いられる)以外の付加反応によって形成される、フラーレンの多付加体も想定されており、当技術分野で周知である。例えば、国際出願第PCT/US07/72965号パンフレット(参照することによりその全体が本明細書に援用される)に記載されるように、別名プラトー付加体として知られるフラーロピロリジンの形成に用いられるプラトー反応を用いて、多付加−プラトー付加体を形成してもよい。国際出願第PCT/US07/72965号パンフレット(参照することによりその全体が本明細書に援用される)に記載されるさまざまな化学技術を用いて、ディールス・アルダー・フラーレンの多付加誘導体、ジアゾリンの多付加誘導体、ビンゲルの多付加誘導体、ケトラクタムの多付加体、またはアザフレロイドの多付加体を形成して差し支えなく、これらはすべて、国際出願第PCT/US07/72965号パンフレット(参照することによりその全体が本明細書に援用される)に記載されている。便利にLUMOを変化させる能力のを提供するフラーレン多付加誘導体の概念は、上述の誘導体に限られないが、フラーレンケージの電子構造に起因して、フラーレンの一般的特徴である。
【0030】
本発明の多付加体は通常、位置異性体混合物の形態で存在し、例えば、ビス付加体は幾つかの位置異性体の形態で存在し、フラーレンの第1の付加物とは異なる位置に第2の付加物を付加する結果となる。C84などの異なる分子量のフラーレンも、典型的には異性体の混合物として用いられ、これらのフラーレンはフラーレン多付加誘導体のさらに複雑な混合物を生じる。
【0031】
フラーレン誘導体を形成する付加反応に使用する場合、比較的高い次数の反応性の二重結合を有する対称なフラーレンは、容易に多付加体を形成する。
【0032】
本発明の多付加体は、モノ付加体に用いたのと同様の合成を用いて容易に入手できるが、一部の事例では、多付加体の生成を増大させるために、より多い当量の付加反応物質の使用を通じて最適化される。多付加体は、通常、例えば固定相としてのシリカゲル、およびトルエン、クロロホルム、クロロベンゼン、オルト−ジクロロベンゼン、または他の一般的なフラーレン溶媒を用いた、カラム・クロマトグラフィの使用を通じて、フラーレン合成におけるモノ付加体から精製される。同様に、これらのカラム・クロマトグラフィを用いて、所望の組成物の調製の必要に応じて、モノ付加体、ビス付加体、トリス付加体、テトラ付加体、ペンタ付加体、ヘキサ付加体、および6つ以上の付加物を有する付加体の濃度を変化させることによって、本発明の組成物を調製してもよい。
【0033】
モノ、ビス、トリス、およびより高次の付加体は顕著に異なる溶解度を有することから、結晶化などの他の調製方法も使用して差し支えない。付加物が天然のフラーレンにさらなる溶解性を提供する場合には、付加物が増加するに従い、誘導体はさらに溶解性を増す。あるいは、付加物が溶解性を低下させる場合には、より高い次数の付加体はそれより低次の付加体よりも溶解性が劣る。
【0034】
HPLC、活性炭吸着、クロマトグラフィ、またはろ過;錯化、および他の方法を使用して異なる数の付加体成分を分離し、本明細書に記載される組成物を生成して差し支えない。
【0035】
本明細書に記載される多くの多付加体組成物の利点は、それらが典型的な合成手法でフラーレン誘導体を形成することである。モノ、ビス、トリス、および他の多付加体の相対量は、付加反応物質の当量の増加、温度変化、または当技術分野で周知の他の所定の反応条件の最適化によって最適化することができる。
【0036】
ある場合には、本明細書に記載される発明は、酸化によってさらに反応して、PCBMの付加物に加えて1つ以上のエポキシド単位を形成する[60]PCBMなど、所定の分子上の個々の構成付加物が異なる多付加体を含みうる。ある場合には、フラーレンのモノ付加体または多付加体を合成および単離し、次いでさらに適切な反応条件下で反応させることが好ましいが、しかしながら、一部の事例では、モノ付加体または多付加体の中間体の単離は必要ではない。多付加体が1種類以上の付加物で構成される本発明の事例では、化合物をより低いまたはより高いLUMO値で限定する一般則は、フラーレンの付加物の数および種類に応じて変化するが、これは、上に概説したのと同一である。
【0037】
さらには、例えば、スキーム1に示すように、ジブチル・スズオキシドを触媒として使用する、ビス付加[60]PCBMとジオールとのエステル交換による、大環状構造を有するポリマー化合物の合成に、フラーレン多付加誘導体を前駆体として使用できることが判明した。スキーム1に示すエステル交換は当技術分野で周知であり、合成技法に関しては、本明細書の実施例2に示されている。
【0038】
これらの大環状ポリマー化合物は優れた溶解性を示し、新しい種類の有機半導体として、または、例えば薄いフィルムの形態を変化させることが望ましい、有機エレクトロニクス用途における添加剤として、あるいは、限定はしないが半導体またはラジカルスカベンジなど、フラーレンが用いられることが知られている他の用途に有用である。
【化1】

【0039】
スキーム1。ビス付加[60]PCBM(n=1,2,3)の、ジブチル・スズオキシド(DBTO)およびα,ω−ジオールとのエステル交換。スキーム1の代表的な低分子量の反応生成物を図1に示す。
【0040】
本発明の一部の例におけるこれらの大環状化合物は、主成分であるN型の溶解性および/または析出挙動を改善するための添加剤として、バルク・ヘテロ接合光ダイオードなどの有機電子用途に利用されうる。例えば、ビス付加[60]PCBMに基づく大環状ポリマーは、非常に溶解性であることから、C60を、N型およびP型の成分の混合に使用する溶媒に溶解させる、および/またはN型/P型混合物の析出挙動を変化させることによって、望ましい方法で装置フィルムの形態を変化させることを目的として、添加剤として、例えば約0.1%、約1%、約5%、または例えば約50%以上の濃度など約10mol%以上の濃度で存在するC60と組み合わせて、フラーレン誘導体組成物に用いられうる。ビス付加[60]PCBMの大環状ポリマーは、C60よりも高いLUMOを有することから、正孔トラップ能力は大きくはないが、望ましい形態に変化させるには十分な量で存在して差し支えない。同様に、異なるフラーレンまたは異なるジオールを基礎とする他の大環状化合物を、限定はしないが[60]PCBMまたは[70]PCBMなどの他の主成分と組み合わせて使用してもよい。同様に、C70または他のフラーレンである主成分を、添加剤としてのビス大環状ポリマーとともに使用してもよい。
【0041】
上記と類似して、国際出願第PCT/US07/72965号パンフレット(参照することによりその全体が本明細書に援用される)に記載される、メタノフラーレン多付加体、プラトー多付加誘導体;ディールス・アルダー・フラーレン多付加誘導体;ジアゾリン多付加誘導体;ビンゲル多付加誘導体;ケトラクタム多付加体;およびアザフレロイド多付加体など他の多付加体で形成される、フラーレン含有大環状ポリマーを形成することができ、ここで誘導体は末端エステル基、または他の反応基を含み、それによって誘導体部分が反応し、誘導体部分間に化学結合を形成し、大環状ポリマー化合物を形成しうる。
【0042】
定義
「多付加体」とは、付加部分が、モノ付加体を生成したのと同一または異なる化学反応条件に供されるモノ付加体の連続的反応によって調製される、モノ付加体部分と同一または異なる2つ以上の付加部分を有するフラーレン誘導体のことをいう。例えば、多付加体は、モノ付加体を、通常モノ付加体の調製に用いるものと比較して、追加当量の付加反応物質の存在下または不存在下で、追加の反応物質と反応させ続けることにより形成することができ、あるいはモノ付加体の単離およびその後の反応を通じて多付加体を形成する。「多付加体」は、異性体の混合物の形態で存在していても、存在していなくてもよく、ここで、付加部分の相対位置は異なっている。「多付加体」はまた個々の付加部分が同一または異なる化合物のことも称する。フラーレンは任意の炭素数のものであって差し支えなく、例えば、C60、C70、C76、C78、C84、C90、または他のフラーレンが挙げられる。
【0043】
「ビス付加体」とは上述の多付加体のことをいい、ここで2つの付加部分はフラーレンのコアに化学的に結合している。2つの部分は同一であっても異なっていてもよい。同様に、「トリス付加体」とは、同一または異なる3つの付加物のを有することをいい、「テトラ付加体」は4つのことをいい、ペンタは5つ、ヘキサは6つ、などである。
【0044】
「ビス(付加)[60]PCBM」は、1つ以上の位置異性体の形態で存在する、次の一般構造:
【化2】

【0045】
の分子のことをいう。
【0046】
「トリス(付加)[60]PCBM」は、1つ以上の位置異性体の形態で存在する、次の一般構造:
【化3】

【0047】
の分子のことをいう。
【0048】
「テトラ(付加)[60]PCBM」は、1つ以上の位置異性体の形態で存在する、次の一般構造:
【化4】

【0049】
の分子のことをいう。
【0050】
上記と同様に、「ビス(付加)[70]PCBM」、「トリス(付加)[70]PCBM」、および「テトラ(付加)[70]PCBM」は、上記構造と類似し、ここでC60はC70で置換され、位置異性体混合物の形態で存在する。同様に、ペンタ付加体、ヘキサ付加体、およびさらに高次数の付加体は、それぞれ5、6、またはそれ以上の数の位置異性体の混合物からなる分子のことをいう。
【0051】
「主成分」とは、組成物中の他の成分と比較して最も高い割合で存在する、本組成物の化合物のことをいう。
【0052】
「メタノフラーレン」の多付加体とは、一般式:
【化5】

【0053】
のことをいう。
【0054】
−C(X)(Y)−基は、周知のジアゾアルカンの付加反応を経て得られるようにメタノ−架橋を介してフラーレンに結合し(W. Andreoni (ed.), The chemical Physics of Fullerenes 10 (and 5) Years Later, 257 - 265, Kluwer, 1996参照)、XおよびYはアリール、アルキル、または、ジアゾアルカン前駆体の修飾、またはジアゾアルカンの付加の後、フラーレン誘導体の修飾によって、ジアゾアルカンの付加を介して適切に結合することができる他の化学的部分である。1つの実施の形態では、Xは非置換のアリールであり、Yは酪酸メチルエステルである。この分子は一般にPCBMと称される。メタノフラーレン誘導体の別の例はThCBMであり、ここでXはチオフェニルであり、Yは酪酸メチルエステルである。モノ付加誘導体では、nは1であり、ビス付加誘導体ではnは2である。[60]メタノフラーレンとはC60に基づく化合物のことをいい、[70]メタノフラーレンとはC70に基づく化合物のことをいう。
【0055】
プラトーの多付加誘導体;ディールス・アルダー・フラーレンの多付加誘導体;ジアゾリンの多付加誘導体;ビンゲルの多付加誘導体;ケトラクタムの多付加体;およびアザフレロイド多付加体の定義は、国際出願第PCT/US07/72965号パンフレット(参照することによりその全体が本明細書に援用される)に記載されており、ここで国際出願第PCT/US07/72965号パンフレット(参照することによりその全体が本明細書に援用される)に記載される1つ以上の付加部分はフラーレンのコアに結合しており、通常、位置異性体の混合物の形態で存在する。
【0056】
「フラーレン誘導体付加部分」とは、本明細書では、フラーレンに化学的に結合し、モノ付加体、ビス付加体、またはより高次の付加体を形成する化学物質のことをいう。例えば、ビス付加[60]PCBMのフラーレン誘導体付加部分は、フラーレンの2つの位置に化学的に結合するPCBM部分であり、PCBM部分の結合位置が変化する位置異性体の混合物の形態で存在する。
【0057】
「フラーレン含有大環状ポリマー」とは、本明細書では、図1に示す化合物のことをいい、約2〜約100,000のフラーレン単位を含みうる。
【0058】
「2以上の異なる付加部分からなる多付加体」の例を次に示す:
【化6】

【0059】
上記例では、2つの異なる付加部分(PCBM部分およびエポキシド部分)が存在し、トリス付加体を形成している。この化合物は当技術分野で周知のようにPCBMを合成し、次いでPCBMを単離して、または単離せずに、空気または酸素の存在下でPCBMに光(UVおよび/または可視光線)を曝露することにより生産されうる。同様に、エポキシドの代わりに、PCBMが、本明細書で言及した、または当技術分野で既知の1つ以上のプラトー、ディールス・アルダー、また他の種類のフラーレン誘導体でさらに誘導体化された、異なる付加部分で構成される多付加体が調製されうる。その効果は、フラーレンの二重結合の電子構造の破壊を増大させてLUMOを増大させることである。
【0060】
あるいは、この文脈で言及した、または当技術分野で既知の合成技法で調製した、この文脈で言及した、または当技術分野で既知の、プラトー、ディールス・アルダー、または他の種類のフラーレン誘導体の1つ以上を最初に形成し、その後、この文脈で言及した、または当技術分野で既知の合成技法で調製した、この文脈で言及した、または当技術分野で既知の、プラトー、ディールス・アルダー、または他の種類のフラーレン誘導体で誘導体化してもよい。有用なN型組成を形成するため、約20mol%未満、または約0.1mol%以下にN型組成に由来する異なる数の付加物の化合物を排除するためには、本明細書のほかの場所に記載するような配慮がなされるべきである。同様に、一部の用途では、未反応のフラーレンを約20%以下、または約10%以下、または約1%以下のレベルまで排除することもまた望ましいであろう。2以上の異なる付加部分の多付加体もまたC70、C76、C78、C84、C90、または他のフラーレンを用いて形成されて差し支えなく、それらはさまざまな位置異性体の混合物として存在していて構わない。
【0061】
「フラーレン2量体」とは、Komatsu K.1;Fujiwara K.;Tanaka T.;Murata Y.,“The Fullerene dimer C120 and related carbon allotropes,” Carbon, Volume 38, Number 11, 2000, pp. 1529-1534 (6)に記載されるようにC120など、互いに共有結合した2つのフラーレンのことをいう。同様に「フラーレン2量体」は、Lebedkin S.;Ballenweg S.;Gross J.;Taylor R.;Kratschmer W., Tetrahedron Letters, Volume 36, Number 28, 10 July 1995 , pp. 4971-4974 (4)に記載されるようにC120Oなどの架橋を介して互いに結合した2つのフラーレンのことをいう。これらフラーレン2量体は、C70、C76、C78、C84およびC90についても可能であり、C60とC70から形成されるなど、異なる分子量の2つのフラーレン間にも生じうる。
【0062】
「内包フラーレン」とは、次の参考文献に記載されるものなど、フラーレンのケージ内に含まれた金属または非金属元素または化合物を有するフラーレン(例えば、C60、C70、C76、C78、C84およびC90)のことをいう:Rep. Prog. Phys. 63, 843 (2000); Phys. Rev. B 64, 125402 (2001); J. Phys. Chem. B 105, 5839 (2001); Adv. Mater. Proc. Mater. Sci. Forum 282, 115 (1998); Chem. Phys. Lett. 317, 490 (2000); J. Chem. Phys. 117, 3484 (2002); J. Chem. Phys. 112, 2834 (2000); Chem. Commun. (2004) 1206; Phys. Rev. B. 72, 153411 (2005); Chem. Mater. 9 1773 (1997); M. S. Dresselhaus, G. Dresselhaus, P.C. Eklund, "Science of Fullerenes and Carbon Nanotubes, Academic Press, San Diego, 1996, pp. 132-133.; J. Am. Chem. Soc 123 181-182 (2001); Nucl. Instruments and Methods in Physic Research B 243 277-281 (2006); J. Radioanal. Nuclear Chem. 255(1) 155-158 (2003); Phys. Chem. A 104 3940-3942 (2000); J. Am. Chem. Soc. 129 5131-5138 (2007)。
【0063】
本発明の他の実施の形態
明細書および特許請求の範囲に亘って説明した実施の形態に加えて、本願発明者らは次の実施の形態も意図している:
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、
組成物。
【0064】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0065】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0066】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0067】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0068】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0069】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0070】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0071】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0072】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0073】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0074】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0075】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0076】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0077】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0078】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0079】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0080】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0081】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0082】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0083】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0084】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0085】
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、組成物。
【0086】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0087】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0088】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0089】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0090】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0091】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0092】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0093】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0094】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0095】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0096】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0097】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0098】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0099】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0100】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0101】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0102】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0103】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0104】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0105】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0106】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0107】
1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
4つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、
組成物。
【0108】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0109】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0110】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0111】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0112】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0113】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0114】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0115】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0116】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0117】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0118】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0119】
ある実施の形態では、4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0120】
1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、5つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体と、を含む組成物。
【0121】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0122】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0123】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0124】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0125】
ある実施の形態では、5つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0126】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0127】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0128】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0129】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0130】
ある実施の形態では、5つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0131】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0132】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0133】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0134】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0135】
ある実施の形態では、5つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0136】
1つ以上のフラーレンヘキサ付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
6つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、組成物。
【0137】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0138】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0139】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0140】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0141】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0142】
ある実施の形態では、6つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0143】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0144】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0145】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0146】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0147】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0148】
ある実施の形態では、6つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0149】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0150】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0151】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0152】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0153】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0154】
ある実施の形態では、6つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0155】
ある実施の形態では、1つ以上の未反応のフラーレンをさらに有してなる組成物は、0mol%〜約20mol%、0mol%〜約10mol%、0mol%〜約2mol%、または0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0156】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は、ビス付加[60]PCBMまたはビス付加[70]PCBMである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体は、トリス付加[60]PCBMまたはトリス付加[70]PCBMである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は、テトラ付加[60]PCBMまたはテトラ付加[70]PCBMである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体はペンタ付加[60]PCBMまたはペンタ付加[70]PCBMである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンヘキサ付加誘導体は、ヘキサ付加[60]PCBMまたはヘキサ付加[70]PCBMである。ある実施の形態では、フラーレン多付加誘導体は、多付加[60]PCBMまたは多付加[70]PCBMである。
【0157】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は、ビス付加[60]PCBMおよびビス付加[70]PCBMの組合せである。ある実施の形態では、フラーレントリス付加誘導体はトリス付加[60]PCBMおよびトリス付加[70]PCBMの組合せである。ある実施の形態では、フラーレンテトラ付加誘導体はテトラ付加[60]PCBMおよびテトラ付加[70]PCBMの組合せである。ある実施の形態では、フラーレンペンタ付加誘導体はペンタ付加[60]PCBMおよびペンタ付加[70]PCBMの組合せである。ある実施の形態では、フラーレンヘキサ付加誘導体はヘキサ付加[60]PCBMおよびヘキサ付加[70]PCBMの組合せである。ある実施の形態では、フラーレン多付加誘導体は、多付加[60]PCBMおよび多付加[70]PCBMの組合せである。
【0158】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体はビスメタノフラーレンである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレントリス付加誘導体はトリスメタノフラーレンである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体は、テトラメタノフラーレンである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体はペンタメタノフラーレンである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンヘキサ付加誘導体は、ヘキサメタノフラーレンである。ある実施の形態では、1つ以上のフラーレン多付加誘導体は、メタノフラーレンである。
【0159】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は、ビス付加[60]メタノフラーレンおよびビス付加[70]メタノフラーレンの組合せである。ある実施の形態では、フラーレントリス付加誘導体はトリス付加[60]メタノフラーレンおよびトリス付加[70]メタノフラーレンの組合せである。ある実施の形態では、フラーレンテトラ付加誘導体はテトラ付加[60]メタノフラーレンおよびテトラ付加[70]メタノフラーレンの組合せである。ある実施の形態では、フラーレンペンタ付加誘導体はペンタ付加[60]メタノフラーレンおよびペンタ付加[70]メタノフラーレンの組合せである。ある実施の形態では、フラーレンヘキサ付加誘導体はヘキサ付加[60]メタノフラーレンおよびヘキサ付加[70]メタノフラーレンの組合せである。ある実施の形態では、フラーレン多付加誘導体は、[60]メタノフラーレン多付加体および[70]メタノフラーレン多付加体の組合せである。
【0160】
前述の組成物のある実施の形態では、フラーレン誘導体は、メタノフラーレン誘導体、プラトー・フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択される。
【0161】
前述のある実施の形態では、フラーレン誘導体は、メタノフラーレン誘導体、プラトー・フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択され、前記フラーレン誘導体はC60誘導体である。
【0162】
ある実施の形態では、フラーレン誘導体は、メタノフラーレン誘導体、プラトー・フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、アザフレロイド・フラーレン誘導体、およびフラーレン誘導体からなる群より選択され、ここで前記フラーレン誘導体はC70誘導体である。
【0163】
ある実施の形態では、フラーレン誘導体は、メタノフラーレン誘導体、プラトー・フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択され、前記フラーレン誘導体はC60誘導体およびC70誘導体であり、前記付加体の種類および数は同一である。
【0164】
組成物は、実質的にフラーレンビス付加誘導体からなり、ここで前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
フラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
フラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある。
【0165】
ある実施の形態では、フラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0166】
ある実施の形態では、フラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0167】
ある実施の形態では、フラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、フラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0168】
ある実施の形態では、フラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0169】
ある実施の形態では、フラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0170】
ある実施の形態では、フラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、フラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0171】
ある実施の形態では、フラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0172】
ある実施の形態では、フラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0173】
ある実施の形態では、フラーレンモノ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、フラーレントリス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0174】
前述の組成物のある実施の形態では、フラーレンはC60である。
【0175】
前述の組成物のある実施の形態では、フラーレンはC70である。
【0176】
ある実施の形態では、フラーレン誘導体は、メタノフラーレン誘導体、プラトー付加フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択される。
【0177】
ある実施の形態では、フラーレン付加誘導体はメタノフラーレン誘導体である。
【0178】
ある実施の形態では、メタノフラーレン誘導体は、PCBMフラーレン誘導体、ThCBM誘導体、3,4−OMe−PCBM誘導体、PCB−Cn2n+1誘導体およびメトキシPCBM誘導体からなる群より選択される。
【0179】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は、ビス付加[60]PCBMフラーレン誘導体、ビス付加[70]PCBMフラーレン誘導体、ビス付加[60]ThCBMフラーレン誘導体、ビス付加[70]ThCBMフラーレン誘導体、3,4−OMe−[60]PCBMビス付加体、3,4−OMe−[70]PCBMビス付加体、ビス付加[60]PCB−C4、ビス付加[70]PCB−C4、ビス付加[60]PCB−C8、ビス付加[70]PCB−C8、モノ−メトキシ−モノ[60]PCBM、およびモノ−メトキシ−モノ[70]PCBMからなる群より選択される。
【0180】
実質的にフラーレントリス付加誘導体からなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
フラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
フラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、
組成物。
【0181】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0182】
ある実施の形態では、フラーレンテトラ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0183】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、フラーレンテトラ付加誘導体は0mol%〜約2mol%の累積範囲にある。
【0184】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0185】
ある実施の形態では、フラーレンテトラ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0186】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、フラーレンテトラ付加誘導体は0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【0187】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0188】
ある実施の形態では、フラーレンテトラ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0189】
ある実施の形態では、フラーレンビス付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、フラーレンテトラ付加誘導体は0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にある。
【0190】
前述の組成物のある実施の形態では、フラーレンはC60である。
【0191】
前述の組成物のある実施の形態では、フラーレンはC70である。
【0192】
ある実施の形態では、フラーレン誘導体は、メタノフラーレン誘導体、プラトー付加フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、アザフレロイド・フラーレン誘導体、および他のフラーレントリス付加誘導体からなる群より選択される。
【0193】
ある実施の形態では、フラーレン誘導体はメタノフラーレン誘導体である。
【0194】
ある実施の形態では、メタノフラーレン誘導体は、PCBMフラーレン誘導体、ThCBM誘導体、3,4−OMe−PCBM誘導体、PCB−Cn2n+1誘導体、およびメトキシPCBM誘導体からなる群より選択される。
【0195】
ある実施の形態では、フラーレントリス付加誘導体は、トリス付加[60]PCBMフラーレン誘導体、トリス付加[70]PCBMフラーレン誘導体、トリス付加[60]ThCBMフラーレン誘導体、トリス付加[70]ThCBMフラーレン誘導体、3,4−OMe−[60]PCBMトリス付加体、3,4−OMe−[70]PCBMトリス付加体、トリス付加[60]PCB−C4、トリス付加[70]PCB−C4、ビス付加[60]PCB−C8、ビス付加[70]PCB−C8、モノメトキシ−ビス付加[60]PCBMおよびモノメトキシ−ビス付加[70]PCBMからなる群より選択される。
【0196】
繰り返し単位を有してなる大環状ポリマーを含む組成物であって、
前記繰り返し単位が、独立して、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体であり、前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が複数の鎖を介して共有結合し、前記鎖のそれぞれが、少なくとも1つのへテロ原子を含む、組成物。
【0197】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は、ビスメタノフラーレン誘導体、ビスプラトー付加フラーレン誘導体、ビスディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ビスジアゾリン・フラーレン誘導体、ビスビンゲル・フラーレン誘導体、ビスケトラクタム・フラーレン誘導体、ビスアザフレロイド・フラーレン誘導体、および他のフラーレンビス付加誘導体からなる群より選択される。
【0198】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は、C60、C70、C76、C78、C84、またはC90の誘導体である。
【0199】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は、C60、C70、C76、C78、C84、またはC90の誘導体の組合せであり、付加物の種類は同一である。
【0200】
ある実施の形態では、1つ以上のビスフラーレン付加誘導体は、ビス付加[60]PCBMフラーレン誘導体またはビス付加[70]PCBMフラーレン誘導体である。
【0201】
ある実施の形態では、本発明は、バルク・ヘテロ接合光ダイオードにおける形態を改善するための添加剤としての、前述の組成物のいずれか1つの使用に関する。
【0202】
ある実施の形態では、本発明は、有機エレクトロニクス用途における半導体としての、前述の組成物のいずれか1つの使用に関する。
【0203】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つを有してなる、半導体に関する。
【0204】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つを有してなる、光ダイオードに関する。
【0205】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つを有してなる、太陽光発電装置に関する。
【0206】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つを有してなる、太陽電池に関する。
【0207】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つを有してなる、光検知器に関する。
【0208】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つを有してなる、トランジスタに関する。
【0209】
組成物は、1つ以上のフラーレン誘導体を有してなり、
各フラーレン誘導体は正確にn個の付加物を有し、
nが独立して2以上であり、
前記誘導体化フラーレンは、独立して、C60、C70、C76、C78、C84またはC90であり、
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体は、第1の初期還元電位を有し、
第1の初期還元電位よりも大きい、約50meV〜150meVの第2の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約5mol%であり、
第1の初期還元電位よりも大きい、150meV〜約250meVの第3の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約2mol%であり、
第1の初期還元電位より少なくとも約100meV少ない第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約10mol%である。
【0210】
ある実施の形態では、誘導体化フラーレンはC60またはC70である。ある実施の形態では、誘導体化フラーレンはC60である。ある実施の形態では、誘導体化フラーレンはC70である。
【0211】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位よりも大きい、約50meV〜150meVの第2の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約2mol%である。
【0212】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位よりも大きい、約50meV〜150meVの第2の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約0.5mol%である。
【0213】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位よりも大きい、約50meV〜150meVの第2の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約0.1mol%である。
【0214】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位よりも大きい、150meV〜約250meVの第3の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約0.5mol%である。
【0215】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位よりも大きい、150meV〜約250meVの第3の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約0.1mol%である。
【0216】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位より少なくとも約100meV少ない第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約5mol%である。
【0217】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位より少なくとも約100meV少ない第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約2mol%である。
【0218】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位より少なくとも約100meV少ない第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約0.5mol%である。
【0219】
ある実施の形態では、第1の初期還元電位より少なくとも約100meV少ない第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量は、0mol%〜約0.1mol%である。
【0220】
組成物は、1つ以上のフラーレン誘導体を有してなり、
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体は、正確にn個の付加物を有し、
nは独立して2以上であり、
前記誘導体化フラーレンは、独立して、C60、C70、C76、C78、C84またはC90であり、
n−2以下の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約2mol%であり、
n−1の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約5mol%であり、
n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量がが0mol%〜約10mol%である。
【0221】
ある実施の形態では、誘導体化フラーレンはC60またはC70である。ある実施の形態では、誘導体化フラーレンはC60である、ある実施の形態では、誘導体化フラーレンはC70である。
【0222】
ある実施の形態では、n−2以下の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量は0mol%〜約0.5mol%である。ある実施の形態では、n−2以下の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量は0mol%〜約0.1mol%である。ある実施の形態では、n−1の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量は0mol%〜約2mol%である。ある実施の形態では、n−1の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量は0mol%〜約0.5mol%である。ある実施の形態では、n−1の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量は0mol%〜約0.1mol%である。
【0223】
ある実施の形態では、n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量は0mol%〜約5mol%である。ある実施の形態では、n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量は0mol%〜約2mol%である。ある実施の形態では、n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量は0mol%〜約0.5mol%である。ある実施の形態では、n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量がは0mol%〜約0.1mol%である。
【0224】
ある実施の形態では、本発明は前述の組成物のいずれか1つに関し、ここで最大mol%で存在するフラーレン誘導体は、単一の位置異性体、3つ以下の位置異性体、6つ以下の位置異性体、9つ以下の位置異性体、または12個以下の位置異性体のいずれかからなる。
【0225】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つに関し、ここで前記フラーレンはフラーレン2量体である。
【0226】
ある実施の形態では、本発明は前述の組成物のいずれか1つに関し、ここで前記フラーレンは内包フラーレンである。
【0227】
ある実施の形態では、本発明は、N型有機エレクトロニクス用途における半導体としての、前述の組成物のいずれか1つの使用に関する。
【0228】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つを有してなる、光ダイオードに関する。
【0229】
ある実施の形態では、本発明は、前述の組成物のいずれか1つを有してなる、太陽光発電装置に関する。
【0230】
ある実施の形態では、本発明は、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体を触媒の存在または非存在下で反応させて、大環状ポリマーを含む反応生成物を得ることによる、フラーレン含有大環状ポリマーの調製方法に関する。
【0231】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体は、ビスメタノフラーレン誘導体、ビスプラトー付加フラーレン誘導体、ビスディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ビスジアゾリン・フラーレン誘導体、ビスビンゲル・フラーレン誘導体、ビスケトラクタム・フラーレン誘導体、およびビスアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択される。
【0232】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体はC60、C70、C76、C78、C84、またはC90の誘導体である。
【0233】
ある実施の形態では、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体はC60、C70、C76、C78、C84、またはC90の誘導体の組合せであり、付加体の種類および数は同一である。
【0234】
ある実施の形態では、1つ以上のビスフラーレン付加誘導体は、ビス付加[60]PCBMフラーレン誘導体またはビス付加[70]PCBMフラーレン誘導体である。
【0235】
ある実施の形態では、大環状ポリマーは、約2〜約100,000のフラーレン誘導体単位を有してなる。
【0236】
ある実施の形態では、本発明は大環状ポリマーを有してなる組成物に関し、ここで前記繰り返し単位は、多付加体の架橋を達成するため、多付加体に化学結合した任意の炭素数のジオールを有するか、または有しない、フラーレンビス付加誘導体である。
【0237】
ある実施の形態では、本発明はフラーレン含有大環状ポリマーを生成する方法に関し、ここで、フラーレン誘導体部分が化学活性部分を含んでいる、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が一緒に、触媒下または非触媒下で、前記フラーレン誘導体上の化学反応部位において反応し、ポリマーを形成する。
【0238】
ある実施の形態では、本発明は大環状ポリマー組成物、または上記フラーレン含有大環状ポリマーを生成する方法に関し、ここでフラーレンビス付加誘導体は、ビスメタノフラーレン、ビス付加[60]PCBM、ビス付加[70]PCBM、ビスプラトー付加体;ビスディールス・アルダー・フラーレン誘導体;ビスジアゾリン誘導体;ビスビンゲル誘導体;ビスケトラクタム;またはビスアザフレロイド;または当技術分野で既知の任意の他のビスフラーレン誘導体であり、ここで前記フラーレンビス付加誘導体はC60、C70、C76、C78、C84、C90、またはC60、C70、C76、C78、C84、C90ビス付加体の組合せを含み、前記付加体の種類および数は同一である。
【0239】
ある実施の形態では、本発明は大環状ポリマー組成物、また大環状ポリマーの生成方法に関し、ここで前記大環状ポリマーは2〜100,000のフラーレン誘導体単位を有してなる。
【0240】
ある実施の形態では、本発明は、バルク・ヘテロ接合光ダイオードにおける形態を改善するための添加剤としての上述の大環状化合物の使用に関する。
【0241】
ある実施の形態では、本発明は、有機エレクトロニクス用途における半導体としての上述の大環状化合物の使用に関する。
【0242】
ある実施の形態では、本発明は、上記大環状化合物のいずれか1つを含む光ダイオードに関する。
【0243】
ある実施の形態では、本発明は、上記大環状化合物のいずれか1つを含む太陽電池に関する。
【0244】
ある実施の形態では、本発明は、上記大環状化合物のいずれか1つを含む光検知器に関する。
【0245】
ある実施の形態では、本発明は、上記大環状化合物のいずれか1つを含むトランジスタに関する。
【0246】
ある実施の形態では、本発明は、上記大環状化合物のいずれか1つを含む太陽光発電装置に関する。
【実施例】
【0247】
一般的に説明してきた本発明は、単に本発明のある態様及び実施の形態を例証する目的で含まれ、本発明の範囲を限定することを意図していない次の実施例を参照することにより、さらに容易に理解されよう。
【0248】
実施例1
多付加体の合成、電子の移動度の測定、およびN型半導体としての利用
標準的な[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)と比較して100mVの低い電子親和力を有する[60]フラーレンビス付加体(ビスPCBM)を提供する。この受容体の最低空分子軌道(LUMO)レベルの上昇により、ポリマーの開路電圧:ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)に基づいたフラーレンバルクのヘテロ接合太陽電池が0.15Vだけ増大する。結果として、供与体から受容体材料への電子移動におけるエネルギー損失が低減される。高い電流および充填比を維持することで、P3HT:ビスPCBMの太陽電池では、4.5%の認定された電力変換効率が報告されている。
【0249】
太陽光発電から判断すると、ポリマー:フラーレンバルクのヘテロ接合(BHJ)太陽電池は、広範囲の、柔軟性のある、さらに重要なことには、低価格の再生可能なエネルギー源としての有望な候補と考えられている。1この範囲にもたらされたかなりの進展にもかかわらず、安定性の問題に加えて比較的低い電力変換効率がこれらの装置の障害となっている。この分野でなされた努力のかなりの部分は、供与体としてのポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)および受容体としての[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)に基づく太陽電池の製作を最適化してきた。2-4特に、熱および溶媒アニールによる改善は、最大約80%の外部の量子効率および優れた90%の内部量子効率を有し、約4%の電力変換効率を生じる装置が作られる状況をもたらす。観察される量子効率から、この供与体および受容体の組合せには改善の余地があまりないことは明らかである。
【0250】
P3HT:PCBM系の電子のレベルを解析する場合、顕著な損失機構が認められる;共役ポリマーにおける高い励起子結合エネルギーに起因して、光吸収の際に、自由キャリアではなく、むしろ励起子が生じる。電子の受容体に混合することにより、受容体へと飛び移ることが電子にとってエネルギー的に有利になり、それにより励起子が崩壊される。供与体から受容体への電子移動が生じると、励起していない供与体の最低空分子軌道(LUMO)は受容体のLUMOよりも高い0.3〜0.5eVを必要とする。5,6しかしながら、P3HTの場合、このエネルギー差は1.1eVと非常に大きい。開路電圧は励起した供与体のHOMOと受容体のLUMOの差異によって最終的に制限されることから、これは、結果として、最適化には至らない開路電圧Vocを生じることにつながる。6,7供与体または受容体側において、このエネルギー相殺を低減させるには2つの方法が存在する。励起していない供与体のLUMOを低下させ、次にポリマーのバンドギャップを低下させる際に、吸収は、一定の開路電圧を維持する一方で、より低いエネルギーの方向にシフトする。この試みでは、それは主に、太陽スペクトルと共に供与体の吸収の重複が促進されるために成立する光電流である。8ポリマー:フラーレンBHJ太陽電池9についての近年開発された装置モデルの利用により、励起していない供与体のLUMOの低下が、最終的にはほぼ6.5%の効率を生じることが計算されている。10この効率はさらに、これらの低いバンドギャップ・ポリマーをタンデム配置で適用することによって増進することができる。11,12他方では、受容体のLUMOの上昇は、セルの吸収に影響を与えないより高い開路電圧を生じることに直接つながるであろう。第2の方法は、理論上は単層の太陽電池にとってさらに有益であり、LUMOの相殺が0.5eVに低減される場合、8.4%の推定効率をもたらすことがわかった。10これまで、例えばポリマー受容体13または代替となるフラーレン14などのPCBMと比較して高いLUMOを有する受容体は、不十分な電荷輸送、不十分な電荷分離または形態の問題など、マイナスの副作用の損害を受けている。
【0251】
本願では、我々は、新規フラーレン系のN型半導体材料として、[60]PCBMのビス付加類似体であるビスPCBMを導入する。ビスPCBMは、通常、PCBMの調製において、副生成物として得られる(Hummelen, et al. Journal of Organic Chemistry, 60, pp. 532 - 538, 1995)。その材料は多数の位置異性体で構成される。これらの異性体(フラーレンケージ上のさまざまな位置に第2の付加物を有するに一般式)を図2に示す。ビス付加体の純粋な混合物(モノ付加体およびより高次の付加体を含まない)がそのように用いられた(モノ付加PCBMおよびトリス付加PCBMおよびそれより低次の付加PCBMがそれぞれ約0.1mol%存在した)。ビスPCBMは、ビスPCBMおよびPCBMについての環状のボルタンメトリー(CV)の比較から分かるように、実質的にPCBMよりも高いLUMOを有する(図2)。約100meVのLUMOレベルの増大が見られ、LUMOは真空レベルよりも低い3.7eVまで上昇した。
【0252】
次の工程として、フラーレンの付加的官能性が電荷輸送特性にマイナスの副作用を有するか否かを明らかにするために、もとのビスPCBMの層を調査した。約70nmのポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホナート)(PEDOT:PSS)で被覆した酸化インジウムスズ(ITO)の層と、サマリウム(5nm)/アルミニウム(100nm)の上部電極の間のビスPCBMの層を挟むことにより、フラーレンを通じた電子の輸送を測定した。PEDOT:PSS(5.2eV)の仕事関数がビスPCBMのHOMO(6.1eV)よりもかなり低いことから、フラーレン内へのホール注入は無視することができ、電子のみが順方向バイアスで流れる。図3は、182nmの厚さを有し、内蔵電圧およびコンタクトの直列抵抗について補正された印加電圧を有する、ビスPCBMの電子のみの装置のJ−V特性を示している。これらの単一のキャリア装置を通じた輸送は空間電荷が制限され、7×10-82/Vsの低電場電子移動度を生じる結果となる。ビスPCBMについて測定した電子の移動度は、同一条件下で測定して、通常のPCBM(2×10-72/Vs)について報告されている値よりもわずかに低いのみである。16
次に、溶媒アニール技術を使用して、ビスPCBMをポリマー:フラーレンの太陽電池における受容体として用いた。2混合物を2日間攪拌することにより、P3HTおよびビスPCBMを1:1.2の重量比で1,2−ジクロロベンゼン(ODCB)に溶解した。混合物をPEDOT:PSSで被覆されたITO上に回転成形し、閉じたペトリ皿で48時間放置乾燥させた。溶媒アニールの後、短い(5分間)熱アニール工程を110℃にて行った。装置を仕上げるため、サマリウム(5nm)/アルミニウム(100nm)のトップコンタクトを蒸発させた。P3HT:ビスPCBMの最適な活性層の厚さは、約250〜300nmであることが判明した。製作の後、サンプルを評価し、最良のセルを窒素充填した容器内に入れて、装置性能を正確に決定するため、オランダエネルギー研究センター(ECN)に送付した。対照として、通常のPCBMを1:1の重量比で有するP3HTセルを、同一の製作手順で製作した。これらのセルの最適な厚さはビスPCBMよりも幾分高く、約350nmであった。
【0253】
図4は、P3HT:ビスPCBMおよびP3HT:PCBMの太陽電池について、ECNにおいて決定された外部量子効率を示している。形状が似ていても、通常のPCBM装置は、恐らくはより厚い活性層に起因して、わずかに高い外部量子効率をもたらす結果となる。EQEの測定から、AM1.5の条件下の短絡回路電流は、P3HT:PCBMの104A/m2に対し、P3HT:ビスPCBMについては96A/m2であると推定された。図5は、ハロゲン・ランプを用いて1000W/m2の照度の下で測定されたJ−V特性を示している。P3HT:ビスPCBMセルの開路電圧は、P3HT:PCBMを用いたセルよりも0.15V高く、合計0.73Vに達した。EQEの測定から予想されるように、P3HT:ビスPCBMでは、短絡回路電流はわずかに低いだけである。Vocの促進に起因して、ビスPCBMは、P3HTとの組合せで、明らかに優れた受容体である。効率を正確に見積もるためには、較正測定が必要である。WXS−300S−50ソーラーシミュレータ(WACOM Electric Co.社製)からの1000W/m2の模擬的なAM1.5照度下で、我々の最良のセルを測定した。それぞれシミュレータランプの最近のスペクトル、ドイツ国フライブルク所在のFraunhofer ISEで較正された用いたフィルタ処理したSi対照セル、およびポリマー:フラーレンセルの各スペクトル応答を用いて、0.992の不整合因子を算出した。これらの認定された測定は、0.724Vの開路電圧、68%の充填比、および91.4A/m2の短絡回路電流をもたらした。得られた電力変換効率は、0.16cm2の活性域を有するP3HT:ビスPCBMの太陽電池で4.5%に達する。1cm2のより広い活性域を備えた装置は62%に至る充填比の軽度の低下を示し、結果として4.1%の効率を生じた。EQEの測定による短絡回路電流の計算値とAM1.5電流との相違は、恐らくはEQEの測定の間にバイアス照明が存在しないことによるものである。4.5%の効率は、我々の最良のP3HT:PCBMセルの3.8%の認定された効率と比較して、1.2大きい因子に関するものである。この改善は、完全にVocの増大によるものである。例えば、近年、低いバンドギャップ・セルは5%の効率が要求されていることから、他のポリマー:フラーレン系にも同様の改善が予想される。17
参考文献:
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4 W. Ma, C. Yang, X. Gong, K. Lee, and A. J. Heeger, Adv. Funct. Mater.15, 1617 (2005).
5 J. J. M. Halls, J. Cornill, D. A. dos Santos, R. Silbey, D.-H. Hwang, A. B. Holmes, J. L. Brebas, and R. H. Friend, Phys. Rev. B 60, 5721 (1999).
6 C. J. Brabec, C. Winder, N. S. Sariciftci, J. C. Hummelen, A. Dhanabalan, P. A. van Hal, and R. A. J. Janssen, Adv. Funct. Mater. 12, 709 (2002)
7 L. J. A. Koster, V. D. Mihailetchi, R. Ramaker, and P. W. M. Blom, Appl. Phys. Lett. 86, 123509 (2005)
8 D. Muehlbacher, M. Scharber, M. Morana, Z. Zhu, D. Waller, R. Gaudiana, C. Brabec, Adv. Mater. 18, 2884 (2006)
9 L. J. A. Koster, E. C. P. Smits, V. D. Mihailetchi, P. W. M. Blom, Phys. Rev B 72, 085205 (2005).
10 L. J. A. Koster, V. D. Mihailetchi, P. W. M. Blom, Appl. Phys. Lett. 88, 093511 (2006)
11 A. Hadipour, B. de Boer, J. Wildeman, F. B. Kooistra, J. C. Hummelen, M. G. R. Turbiez, M. M. Wienk, R. A. J. Janssen, P. W. M. Blom, Adv. Funct. Mater. 16, 1897 (2006)
12 J.Y. Kim, K. Lee, N.E. Coates, D. Moses, T. Nguyen, M.Dante, A.J. Heeger, Science
317, 222 (2007)
13 C.R. McNeill, A.Abrusci, J. Zaumseil, R. Wilson, M.J. McKiernan, J.H. Burroughes, J.J.M. Halls, N.C. Greenham, R.H. Friend, Appl. Phys. Lett., 90, 193506 (2007)
14 F. B. Kooistra, J. Knol, F. Kastenberg, L. M. Popescu, W. J. H. Verhees, J. M. Kroon, and J. C. Hummelen Org. Lett. 9 551 (2007).
15 F. B. Kooistra, F. Brouwer and, J. C. Hummelen, to be published.
16 V. D. Mihailetchi, J. K. J. van Duren, P. W. M. Blom, J. C. Hummelen, R. A. J. Janssen, J. M. Kroon, M. T. Rispens, W. J. H. Verhees, M. M. Wienk, Adv. Funct. Mater. 13, 43 (2003)
17 J. Peet, J. Y. Kim, N. E. Coates, W. L. Ma, D. Moses, A. J. Heeger and G. C. Bazan, Nature Mat. 9, 497, (2007)。
【0254】
実施例2
フラーレンビス付加誘導体を前駆体として用いたフラーレン大環状化合物の合成および特性
Kroto、Smalley、およびCurlによるC60の発見1以来、バックミンスターフラーレン、C60を含む三次元構造が幅広く研究されている。これらの構造は、通常、球形、弓形、または帯形のいずれかを有する共役系を有する、フラーレンの錯化能力に基づいている。2ペンダント型のフラーレンを有する大環状体はDiederichら3によって提示された。今般初めて、独特のパールネックレス型の構造を形成するフラーレン含有大環状体が調製された。MALDI−TOFスペクトルは、最大8つ以上に至るフラーレンを含有する環をはっきりと示している。
【0255】
大環状体の合成は、近年かなりの注目を集めており、多くの例が知られている:環状構造を含む天然の生成物の合成4、アミノ酸から誘導した大環状体5、環状オリゴマー化6、ピロールおよびポルフィリン環状構造7、および共役大環状体。8ポリマー科学では、重縮合反応の間の環状構造の形成は、広範囲に亘り研究されている。9ほとんどのポリマー環系はポリエステルの重縮合反応の間に形成される。これらのタイプの反応に最も幅広く用いられる触媒の1つは、アルキルスズオキシド化合物である。10アルキルスズオキシドの触媒の効率の由来は、最近、Michelによって精査された。11触媒種は、ジアルキルスズオキシドがポリマーエステルの官能基と反応するときにその場(in situ)形成される、2量体のアルコキシジスタンノキサン化合物(1)である(スキーム2参照)。最初に、アルコキシジスタンノキサンが形成され、これがエステルと連係する。その後に続くアルコール分解により、エステル交換した生成物を生じる。
【化7】

【0256】
スキーム2:ジアルキルスズオキシドが触媒するエステル交換の触媒サイクル。10b
Baumhofらは、触媒としてジブチル・スズオキシド(DBTO)を用いて、この反応が小分子のエステル交換反応にも適用可能であることを示した。12我々は、以前にこの手法を我々の研究室で適用し、フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)上でエステル交換反応を行った。13フラーレン含有ポリマーを合成しようという努力の一環として、触媒としてジブチル・スズオキシドを使用し、PCBM(2)の純粋なビス付加体をさまざまなα,ω−ジオールと共にエステル交換反応に供した(スキーム1参照)。しかしながら、大環状構造の形成が見られた。恐らくは、反応が行われた低濃度条件が(フラーレンの低い溶解性に起因して)環状構造の形成を促進したと思われる。フラーレンは溶液中で凝集体を形成することが知られていることから、我々は、溶液中でのフラーレン凝集体の形成がなおさら環状構造の形成に有利に働いた可能性があることを提言する。興味深いことに、形成される最大の構造でさえも、溶媒(o−ジクロロベンゼン)から沈殿することはなかった。大環状体の溶解性は、例えば、有機エレクトロニクスにおける、これらの構造の応用の可能性を広げるものである。
【0257】
次に、我々は、大環状を完全に特徴付けることができるようにするため、2つのフラーレン(4)のみからなる環の選択的合成を試みた(スキーム3参照)。最初に、触媒としてDBTOを用いて、ビスPCBM(2)を大過剰の1,6−ビスヘキサノール(40当量)と反応させることによりエステル交換した。ビスエステル化生成物(3)を首尾よく得た。この生成物を次に、再び触媒としてDBTOを適用して、化学量論的方法でビスPCBM(2)と反応させた。しかしながら、反応は、さまざまな大きさの環の混合物を生じた。
【化8】

【0258】
スキーム3:2つのフラーレンからなる大環状の選択的合成の試み。
【0259】
すべての生成物をMALDI−TOF分光法によって分析した。大量の大環状構造に加えて、微量のさまざまな(開鎖)中間体が反応混合物中に存在することが判明した。スズ錯体は見られなかった。これは、適用した洗浄および沈殿法に起因する可能性がある(実験手順の項を参照)。最大の環状構造は、最も長いα,ω−ジオール、すなわち1,6−ヘキサンジオールを用いたときに見られた。より長いアルキル鎖は、大環状体の溶解性を増大させるとともに、分子内エステル交換を促進し、溶液中により長い構造が形成され、そこにとどまる存在するように思われる。
【0260】
それぞれ1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、および1,6−ヘキサンジオールを用いたビスPCBMの共重合体(すなわち、n=1,2,3)に基づいた、3種類のパールネックレス型の大環状体のMALDI−TOFスペクトルが図6に示されている(原寸のスペクトルについてはS.I.を参照)。環が最大で5つまでのフラーレン部分を含有する、最小の大環状体の構造および非同位体の質量は、図1に示されている。MALDI−TOFスペクトルは、最大で8つまでのフラーレン部分を含有する、大環状体の非常に好ましい構造を明白に示している(質量:9234.97amu.;図6d)。最大で環状18量体までで観察された質量パターンは、実験誤差範囲内の、環状構造について計算した模擬的な同位体分布パターンに適合する。言い換えれば、18量体までの構造では、それらの構造が18(H2O)または32(MeOH)単位よりも大きい質量を有することから、少なくとも大多数において、開環した直鎖状のポリマーが存在しないことは明らかである。
【0261】
図6a〜dの差込図では、MALDI−TOFスペクトルは最も大きい質量領域で拡大している。これらの大きい質量ピークに確信を持って環状構造を割り当てることはできないが、この環化/重合方法は非常に効果的であり、少なくとも42のフラーレン単位を含有する、最大で〜48.500の質量を有する、ポリマー状/環状フラーレン構造をもたらすことを例証している。
【0262】
環状構造に加えて、中間体開環化合物の構造に対応する質量ピークも観察されている。これらの中間体はモノおよびジ−エステル化されたビスPCBM、ならびにいくつかの開環カルボン酸化合物である。15しかしながら、最大強度のシグナルは、大環状構造に見られる。我々は、その上、大きい質量構造を得るためには、最初に開環ビスエステル交換したビスPCBM(すなわち、α,ω−ジオール)を合成し、その後、これをビスPCBMと反応させることが好ましい、図6cおよび6dに示すスペクトルの差異から差し引く(スキーム3参照)。興味深いことに、図6dのスペクトルは化合物3の質量シグナル(1272amu)を示さず、完全な転換を示唆している。さらには、1155の質量シグナルは、DBTOが化合物3に付加するときに、分子内エステル化が生じていることを証明している。
【0263】
最後に、我々は、真のパールネックレス型の大環状構造を形成するフラーレン大環状体を合成した。これらの構造は依然として溶解性であり、したがって溶液処理可能であることから、我々はそれらがフラーレン系の分子電子用途に適用可能であることを想定している。これらの応用研究は現在進行中である。
【0264】
実験手順
Voyager−DE Pro装置でMALDI−TOFの測定を行った。スペクトルを、2量体のα−シアノ−4−ヒドロキシケイヒ酸、ブラジキン(bradikin)、アンギオテンシン、ACTH、およびインスリンの較正混合物を用いて較正した。マトリクスとしてS8を用いた。300〜10,000amuの範囲について、較正測定を行った。3500の低質量ゲートを適用し、低質量の大環状体をフィルタリングすることにより、より大きい質量が検出された。
【0265】
すべての試薬および溶媒は、標準的手法を用いて、受け取ったままの状態で、または精製して、用いた。Solenne BV社(オランダ国フローニンゲン所在)から無料で精製ビスPCBM(2)を入手した。
【0266】
環形成の典型的な手順は、50mlの火炎乾燥した三つ口フラスコをビスPCBM(2)(512mg、0.465mmol)およびo−ジクロロベンゼン(30ml)で満たした。得られた溶液を3つのN2/真空パージによってガス抜きした。その後、1,6−ヘキサンジオール(55mg、0.465mmol)およびDBTO(46.3mg、0.186mmol、0.4当量)を加えた。混合物を120℃で1週間攪拌した。得られた生成物の混合物をメタノールで沈殿させて遠心分離にかけ、茶色のペレットを生じた。情勢が無色になるまで、ペレットをトルエンで繰り返し洗浄した。上清(トルエン)層を合わせて真空乾燥し、354mgの大環状体を得た。
【0267】
支援情報
中間体の構造のリストをそれらの質量(同位体効果について補正していない)と共に図7に示す。MALDI−TOFスペクトルでは、しばしば、m/z+16および時には+17に対応する微小ピークが観察されたことに留意すべきである。フラーレンは酸素に幾分敏感であることから、これらの微小質量ピークはモノ酸化された構造から生じうる。しかしながら、仮想的な直線(開環)α−ヒドロキシ−ω−カルボン酸が、大環状類似体と比較して質量+18(またはシグナルがカルボン酸アニオンに由来する場合には、+17)を有することから、シグナルが開環オリゴマー起源であることを除外することはできない。
【0268】
参考文献:
1 H. W. Kroto, J. R. Heath, S. C. O’Brien, R. F. Curl, R. E. Smalley, Nature 1985, 318, 162.
2 T. Kawase, H. Kurata, Chem.Rev. 2006, 106, 5250.
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8 K. Nakao, M. Nishimura, T. Tamachi, Y. Kuwatani, H. Miyasaka, T. Nishinaga, M. Niyoda, J.Amer.Chem.Soc. 2006, 128, 16740
9 a) H. R. Kricheldorf, M. Rabenstein, D. Langanke, G. Schwarz, M. Schmidt, M. Maskos, R-P. Krueger, High Perform.Polym. 2001, 13, 5123. b) H. R. Kricheldorf, G. Schwarz, Macromol.Rapid.Commun. 2003, 24, 359. c) X-F. Yuan, A. J. Masters, C. V. Nicholas, C. Booth, Makromol.Chem. 1988, 189, 823. d) M. Gordon, G. R. Scantlebury. J.Chem.Soc.B. 1967, 1.
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11 M.-F. Llauro, A. Michel, C.R.Chimie, 2006, 9, 1363
12 P. Baumhof, R. Mazitschek, A. Giannis, Angew.Chem.Int.Ed., 2001, 40, 3672.
13 D. F. Kronholm, J. C. Hummelen and A. B. Sieval, USPATENT: US2005245606, 2005.
14 W. E. Wallace, C. M. Guttman, J. M. Antonucci, Polymer 41, 2219 2000.
実施例3
ビス付加[70]PCBMも、[60]PCBMについての手順と類似した方法で合成および調製し、LUMOレベルに正比例する第1の還元電位をサイクリック・ボルタンメトリーによって測定した。下記の表は、[60]PCBM、ビス付加[60]PCBM、およびビス付加[70]PCBMの第1の還元電位を示し、[70]PCBM(そのLUMOは[60]PCBMのものとほぼ同一である)と比較してビス付加[70]PCBMのLUMOの増大が、ビス付加[60]PCBMのLUMOの増大と同様に、約100meVであったことが分かる。よって、有機光ダイオードにおける性能の向上は、[70]PCBMと比較してビス付加[70]PCBMの方が期待でき、これはビス付加[60]PCBMとビス付加[70]PCBMの混合物についても同様に、密接な関係を有する;LUMOが似ていることから、それらは互いに電子または正孔トラップを示さず、半導体として任意の割合で一緒に用いて差し支えない。
【0269】

【0270】
図9は上記第1の還元電位を得るために用いたビス付加[70]PCBMのHPLCスペクトルである。モノ付加体([70]PCBM)およびトリス付加体(トリス付加[70]PCBM)のレベルはそれぞれ0.1%未満であった。
【0271】
実施例4
3,4−OMe−[60]PCBMモノ付加体、およびビス、トリス、およびテトラ付加体の合成(図10参照)
1.5Lのo−ジクロロベンゼン中、20.41gの3,4−OMe−BBMTに、N2下で2.55gのナトリウム・メトキシドを加えた。混合物を20分間攪拌し、16.93gのC60を加えた。混合物を30分間攪拌し、次にゆっくりと95〜100℃に加熱した。2時間後、400Wのナトリウムランプで照射し、反応を100℃で一晩、続行した。
【0272】
反応混合物を照明の下で<50℃に冷却し、真空濃縮した。未反応のC60(309mg)をカラム・クロマトグラフィ(シリカゲル、クロロベンゼン/酢酸エチル 95:5(v/v))で単離した。モノ付加体、およびビス付加体の混合物をクロロベンゼン/酢酸エチル 9:1(v/v)を用いて単離した。粗トリス付加体およびテトラ付加体は酢酸エチルの量をさらに増加させることにより(最大20体積%まで)単離した。
【0273】
純粋なモノ付加体を含む画分を合わせて、真空濃縮した。残渣をクロロベンゼンに溶解し、メタノールで沈殿させた。生成物をフィルタ上で単離し、メタノールおよびペンタンを用いて繰り返し洗浄した。50℃での真空乾燥により、文献ですでに報告されている分光特性を有する、5.52gの純粋な3,4−OMe−[60]PCBMを得た(F.B. Kooistra et al., Org. Lett. 2007, 551−554)。
【0274】
ビス付加体を第2のカラム・クロマトグラフィ(シリカゲル、トルエン/酢酸エチル 9:1(v/v))によってさらに精製した。材料をクロロホルムに再度溶解し、メタノールで沈殿させて単離し、モノ付加体について記載したように洗浄した。これにより、10.52gの3,4−OMe−[60]PCBMビス付加体を得た。
【0275】
トリス付加体およびテトラ付加体を、カラム・クロマトグラフィ(シリカゲル、5:1〜3:1(v/v)の範囲のトルエン/酢酸エチル混合液)を繰り返すことにより、精製した。それらをビス付加体について記載したように単離した。3,4−OMe−[60]PCBMのトリス付加体を7.71g、およびテトラ付加体を1.27g得た。
【0276】
ビス付加体:1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.72-6.84 (br. m, 6H); 4.11-3.85 (m, 12H); 3.78-3.57 (m, 6H); 3.18-1.94 (br. m, 12H) ppm. IR (KBr, cm-1): 2994; 2947; 2833; 2329; 1737; 1516; 1253; 1028; 527.
トリス付加体:1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.64-6.78 (br. m, 9H); 4.12-3.78 (m, 18H); 3.78-3.54 (m, 9H); 3.10-1.80 (br. m, 18H) ppm. IR (KBr, cm-1): 2948; 28335; 1737; 1516; 1253; 1027; 527.
テトラ付加体:1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.60-6.70 (br. m, 12H); 4.15-3.75 (m, 24H); 3.75-3.50 (m, 12H); 3.0-1.6 (br. m, 24H) ppm. IR (KBr, cm-1): 2949; 2835; 1737; 1516; 1254; 1028; 526.
実施例5
3,4−OMe−[70]PCBMモノ付加体およびビス付加体の合成
3,4−OMe−PCBM(異性体の混合物として)および3,4−OMe−[70]PCBMビス付加体を、出発材料としてC70(6.73g)、NaOMe(650mg)および3,4−OMe−BBMT(5.22g)を用い、対応する[60]PCBM誘導体について記載したのと同様の手法を使用して合成した。3,4−OMe−[70]PCBMのモノ付加体を4.03g、および3,4−OMe−[70]PCBMのビス付加体を3.45g得た。HPLC−MSではより高次の付加体が観察されたが、単離されなかった。
【0277】
モノ付加体:1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.50-6.64 (br. m, 3H); 4.02, 3.96, 3.81, 3.75, 3.70, 3.69, and 3.52 (multiple singlets of various intensities, total 9H); 2.58-2.30 (m, 4H); 2.30-1.78 (m, 2H) ppm. IR (KBr, cm-1): 2993; 2945; 2831; 1737; 1515; 1429; 1252; 1137; 1028; 795; 579; 534.
ビス付加体:1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.60-6.62 (br. m, 6H); 4.20-3.86 (m, 12H); 3.86-3.40 (m, 6H); 2.70-1.70 (br. m, 12H) ppm. IR (KBr, cm-1): 2994; 2947;2833; 1737; 1516; 1253; 1139; 1028; 535.
【化9】

【0278】
実施例6
ビス付加[60]PCB−C4の合成
6.0gのビス付加[60]PCBM、0.683mgのジブチル・スズオキシド、100mlのo−ジクロロベンゼン、および50mlの1−ブタノールの混合物を90℃で25時間、N2下で加熱した。反応を真空濃縮し、カラム・クロマトグラフィ(シリカゲル、トルエン)によって生成物を単離した。通常通りに沈殿および洗浄し、細かい暗褐色の粉末として4.93gのビス付加[60]PCB−C4を得た。1H NMRは、〜3mol%のモノブチル−エステル−モノメチルエステル・ビス付加体が存在することを示した。
【0279】
1H NMR (300MHz, CDCl3) d 8.22-7.06 (br. m, 10H); 4.22-3.95 (m, 4H); 3.20-1.75 (br. m, 12H); 1.72-1.48 (m, 4H); 1.48-1.34 (m, 4H); 1.07-0.85 (m, 6H) ppm. IR (KBr, cm-1): 3056; 2956; 2869; 2330; 1733; 1178; 1154; 700; 526.
【化10】

【0280】
実施例7
ビス付加[60]PCB−C8の合成
4.0gのビス付加[60]PCBM、0.460mgのジブチル・スズオキシド、100mlのo−ジクロロベンゼン、および50mlの1−オクタノールの混合物を90℃で2日間、N2下で加熱した。反応混合物を真空濃縮し、粗生成物をカラム・クロマトグラフィ(シリカゲル、トルエン)によって単離した。粗生成物をカラム・クロマトグラフィ(シリカゲル、トルエン)によってさらに精製した。通常のごとく沈殿および洗浄し、黒色固体として3.47gのビス付加[60]PCB−C8を得た。
【化11】

【0281】
実施例8
ビス付加[70]PCB−C4の合成
3.20gのビス付加[70]PCBM、200mgのジブチル・スズオキシド、50mlのo−ジクロロベンゼン、および25mlの1−ブタノールを用いて、ビス付加[60]PCB−C4について記載されるとおりに、ビス付加[70]PCB−C4を合成した。反応時間は2日間であった。遠心分離による単離後の全収量は2.88gの黒色粉末であった。1H NMRは〜2mol%のモノブチル-エステル-モノメチルエステル・ビス付加体が存在することを示した。
【0282】
1H NMR (300MHz, CDCl3) d 8.10-7.10 (br. m, 10H); 4.22-3.83 (m, 4H); 3.7-2.7 (br. m, 12H); 1.70-1.50 (m, 4H); 1.50-1.20 (m, 4H); 1.05-0.80 (m, 6H). IR (KBr, cm-1): 2956; 2869; 1733; 1177; 700; 578; 535.
【化12】

【0283】
実施例9
混合メタノフラーレン化合物:モノ−メトキシ−モノ−PCBMおよびモノ−メトキシ−ビス−PCBMの合成(図11参照)
メトキシ体の合成のため、所要のトシルヒドラゾン、メトキシ−トシルを、標準的手法を用いて、p−メトキシアセトフェノンとp−トルエンスルホン酸ヒドラジドをメタノール中で反応させることにより調製した。
【0284】
1.5Lのo−ジクロロベンゼン(ODCB)中、6.37gのメトキシ−トシルにN2下で1.08gのNaOMeを加えた。10分間の攪拌の後、14.4gのC60を加えた。10分後、混合物を95℃までゆっくりと加熱し、一晩反応させた。加熱を停止し、反応混合物を150Wのナトリウムランプで照射すると同時に、HPLCが[6,6]メタノフラーレンのメトキシ体への完全な転換を示すまで冷却した。反応混合物を真空濃縮した。カラム・クロマトグラフィ(シリカゲル、ODCB/ヘプタン 1:1(v/v))を繰り返すことにより、純粋なメトキシを得た。沈殿、洗浄、および乾燥後、茶色の固体として8.18gのメトキシ体を得た。
【0285】
600mlのODCB中、3.38gのBBMTおよび490mgのNaOMeの混合物に、N2下で6.0gのメトキシ体を加えた。得られた混合物をゆっくりと95℃まで加熱した。4時間後、150Wのナトリウムランプを用いて照射を開始し、混合物を95℃で一晩反応させた。反応混合物を照射の下で<50℃に冷却し、真空濃縮した。カラム・クロマトグラフィ(シリカゲル、トルエン、その後トルエン/酢酸エチル 49:1(v/v))により、未反応のメトキシ体(1.33g)およびモノ−メトキシ−モノ−PCBMおよびモノ−メトキシ−ビス−PCBMの混合物を得た。第2のカラム・クロマトグラフィ(シリカゲル;最初にトルエン、次にトルエン/酢酸エチル 99:1(v/v))によってこの混合物をさらに精製し、通常の沈殿、洗浄、および乾燥の後、3.73gのモノ−メトキシ−モノ−PCBMおよび1.63gのモノ−メトキシ−ビス−PCBMを得た。
【0286】
メトキシ:1H NMR (300MHz, CS2/CDCl3 (2:1 (v/v)) d 7.85 (m, 2H); 7.04 (m, 2H); 3.90 (s, 3H); 2.54 (s, 3H) ppm. IR (KBr, cm-1): 2997; 2975; 2924; 2832; 2328; 1608; 1513; 1427; 1249; 1028; 826; 626.
モノ−メトキシ−モノ−PCBM:1H NMR (300MHz, CDCl3) d 8.18-6.98 (br. m, 9H); 3.99-3.80 (m, 3H); .3.76-3.57 (m, 3H); 3.18-1.90 (br. m, 9H) ppm. IR (KBr, cm-1): 2947; 2833; 2330; 1738; 1513; 1249; 1174; 1034; 829; 700; 527.
モノ−メトキシ−ビス−PCBM:1H NMR (300MHz, CDCl3) d 8.20-6.80 (br. m, 14H); 4.00-3.50 (br. m, 9H); 3.10-1.65 (br. m, 15H) ppm. IR (KBr, cm-1): 2947; 2835; 2332; 1738; 1514; 1249; 1174; 1034; 830; 700; 526.
実施例10
[60]PCBMビス付加体およびトリス付加体(図12参照)
反応物質としてBBMTを使用して、3,4−OMe−PCBMの多付加体について記載したとおりに、[60]PCBMのビスおよびトリス付加体の合成を行った。反応混合物を3つの画分に分けた(カラム・クロマトグラフィ、シリカゲル):最初に、未反応のC60および粗[60]PCBMを、1,2,4−トリメチルベンゼンを用いて単離した。その後、ビス付加体およびトリス付加体の混合物をトルエン/酢酸エチル 3:1(v/v)を使用して単離した。これらをさらに第2のシリカゲルカラム上で分離した:最初に溶離液としてトルエンを使用して[60]PCBMのビス付加体を単離し、その後、トルエン/酢酸エチル 19:1(v/v)で[60]PCBMのトリス付加体を単離した。
【0287】
実施例11
[70]PCBMビス付加体およびトリス付加体(図13参照)
出発材料としてC60の代わりにC70を使用して、[60]PCBMのビス付加体およびトリス付加体について記載されるとおりに、[70]PCBMのビス付加体およびトリス付加体の合成を行った。ビス付加体およびトリス付加体の混合物をトルエン/酢酸エチル 9:1(v/v)を用いて単離し、シリカゲル上のカラム・クロマトグラフィにより、溶離液としてトルエンを用いて、[70]PCBMのビス付加体および[70]PCBMのトリス付加体に分離した。
【0288】
ビス付加[70]PCBMは、実施例1に記載する太陽電池において、ビス付加[60]PCBMの代わりをし、ビス付加[60]PCBMと同様のVOCおよび電力変換効率を与えた。
【0289】
実施例12
CVおよびDPVの測定:初期還元電位
サイクリック・ボルタンメトリー(CV)および示差パルスボルタンメトリー(DPV)の測定を行い、メタノフラーレンの初期還元電位を決定した。結果を図14a〜bに示す。方法についての詳細は文献に示されている(Kooistra et al, Organic Letters 2007, herein incorporated by reference)。内部標準としてのフェロセンに対して、すべての化合物を測定し、DPV測定を用いる値を下記表Iに示す。
【0290】
CV測定は、メタノフラーレンの第2および第3の還元を含む、すべての還元が可逆的であることを示した。CV測定は同様の結果を示したが、幾分制度が劣る。初期還元電位は化合物のLUMOのエネルギーの相対的測定を提供する。初期還元電位とは、最初のまたは唯一の電子のフラーレンへの移動のことをいう。
【表1】

【0291】
実施例13
国際公開第2008/006071号パンフレット(参照することにより本明細書に援用される)の表1に提供されるデータは、バルク・ヘテロ接合有機太陽光発電装置の性能において、異なるLUMOレベルを有する不純物の影響を示している。C60は、上記実施例12に示されるように、例えば[60]PCBMなどのC60モノ付加誘導体よりも受容体として約100meV強力である。国際公開第2008/006071号パンフレットの表1は、C60の〜約2.5mol%までの不純物レベルが耐容可能であることを示している;しかしながら、N型組成全体に関して13mol%におけるC60の追加は、性能を、10%を超えて(すなわち、[60]PCBMのモノ付加体の電力変換効率(PCE)=3.0からPCE=2.6まで)低下させる。
【0292】
付加物の数が2つ以上異なるフラーレンおよびフラーレン誘導体は、上記実施例12に見られるように、第1の還元電位が約200meV以上異なる;この影響は付加物の種類とは無関係である。国際公開第2008/006071号パンフレットの表1は、主要なフラーレンのN型成分と200meV〜300meV異なるフラーレン化合物の不純物が、バルク・ヘテロ接合の有機太陽光発電装置の性能を保つための耐性レベルがはるかに低いことを示している:4mol%のPCBMモノ付加誘導体および、C76、C78、およびC84のThCBM誘導体(およそC76/C78/C84=1/1/2の比で)の付加は、ThCBMではPCE=4.1からPCE=0.2まで、およびPCE=3.9からPCE=0.1まで装置性能を低下させた。
【0293】
ReedおよびBolskar(Chem. Rev. 2000, 100, 1075-1120)は、C76(−0.83)、C78(−0.72;−0.64)、およびC84(−0.67)の初期還元電位、またはそれぞれ約−0.98の初期還元電位を有するC60またはC70よりも電子受容能力が強い、150meV〜300meVをそれぞれ有することについて記載している。[84]PCBMの初期還元電位は[60]PCBMよりも約250meV強力な電子受容体において測定されている。この情報に基づいて、主要なN型よりも、約150meV〜250meV以上強い電子受容能力の4mol%のフラーレン化合物、または約250meV以上強い電子受容能力の2mol%のフラーレン化合物は厳密に回避しなければならず、理想的には、約200meVのフラーレン化合物は、最高の性能のためには0.1mol%〜0.5mol%より下に制限されるべきである。
【0294】
よって、N型組成では、主要なN型成分がn個の付加物を有する場合、N型組成の化合物のn−2以下の付加物の数に関するモル組成は0mol%〜約2mol%、0mol%〜約0.5mol%、または0mol%〜約0.1%であり;化合物の付加物の数がn−1のモル組成は0mol%〜約10mol%、0mol%〜約5mol%、0mol%〜約2mol%であり;化合物の付加物がn+1以上のモル組成は、0mol%〜10mol%;0mol%〜約5mol%、0mol%〜約2mol%、0mol%〜約0.5mol%、または0mol%〜約0.1mol%である。
【0295】
実施例14
フラーレンとo−キノジメタンとの反応はよく知られているおり(Segura et al. Chem. Rev. 1999, 99, 3199-3246)、ディールス・アルダー・フラーレン付加体を与える。フラーレンの化学では一般的なように、ビス、トリス、およびより高次の付加体も形成され、Segura et al. Chem. Rev. 1999, 99, 3199-3246に記載されるように、シリカゲルカラム上で、またはBuckyprep(Cosmocil社製)または5−PBB(Cosmocil社製)などの典型的なカラムを用いるHPLCによって、分離することができる。Puplovskisらは(Tetrahedron Lett. 1997, 38, 285)本明細書に記載されるモノディールス・アルダーの第1の還元電位を測定し、モノPCBMに見られる値と同じ、親C60と比較して100meV弱い電子受容体であり、したがって、異なる数の付加体の不純物レベルおよび他の不純物について本明細書に与えられる規格が適合することを見出した。Frechetは、バルク・ヘテロ接合有機太陽装置におけるこれらのディールス・アルダー付加体を試験し(MRS Spring meeting 2007 lecture Z1.4 (Symposium Z) on April 10, 2007 “Optimizing Materials for Bulk heterojunction Polymer : Fullerene Photovultaics”, by Kevin Sivula (presenting author), B.C. Thompson, S.A. Backer, D.F. Kavulak, J.M.J. Frechet)、P3HTと組み合わせた[60]PCBMと同等の性能であることを発見した。ディールス・アルダーおよび、ディールス・アルダー−メタノフラーレン化合物の混合物を形成するための一般的な反応スキームを以下に示す。ディールス・アルダー付加体は、単一の位置異性体(Segura et al. Chem. Rev. 1999, 99, 3199-3246、またはThilgen et al. “Spacer-Controlled Multiple Functionalization of Fullerenes,” Topics in Current Chemistry (2004) 248: 1−61, Springer-Verlag Berlin Heidelbergに記載される合成技術によって形成される)、または複数の位置異性体の混合物のいずれかでありうる。o−キノジメタンの付加反応によって形成されるディールス・アルダー・フラーレン誘導体化合物、およびディールス・アルダー−メタノフラーレン混合物、または他の付加物タイプの化合物の組成物を使用することができ、例えば、次の組成物が挙げられる:
主成分は、例えば次のうちの1つである:ビスディールス・アルダー;トリスディールス・アルダー;テトラキス−ディールス・アルダー;モノ−ディールス・アルダー−モノメタノフラーレン;モノディールス・アルダー−ビスメタノフラーレン;ビスディールス・アルダー−モノメタノフラーレン;モノディールス・アルダー−トリスメタノフラーレン;ビスディールス・アルダー−ビスメタノフラーレン;トリスディールス・アルダー−モノメタノフラーレン、ここでn−1の付加物は、フラーレン組成物に対して0mol%〜約10mol%、0mol%〜約5mol%、または0mol%〜約1mol%であるり;n−2以下の付加物は、フラーレン組成物に対して累積的に、0mol%〜約2mol%、0mol%〜約0.5mol%、または0mol%〜約0.1mol%であり;n+1以上の付加物は、累積的に、フラーレン組成物に対して0mol%〜約10%である。
【化13】

【0296】
実施例15
フラーレンの多付加体混合物の別の例では、実施例1にあるように、最初にビスPCBMを合成し(規定されるn−1およびn−2の付加体の純度レベルで)、その後、C60をこのビスPCBMで置換し、続いてSeguraら(Chem. Rev. 1999, 99, 3199-3246)のo−キノジメタン+フラーレンの合成に関する任意の手法でビスPCBM、モノディールス・アルダーC60のトリス付加体の混合物を得る。混合物は、C60、PCBMのモノ付加体、およびPCBMのビス付加体、およびテトラ付加体が累積的に1mol%未満になるように、Buckyprep(Cosmocil社製)または5−PBB(Cosmocil社製)などの典型的なカラムを使用して、シリカゲルカラムまたはHPLCによって>99mol%まで精製される。C60、C70、および他のフラーレンについてもこの手法に従うことができる。ビスPCBMは、C60よりもo−ジクロロベンゼンにほぼ100倍以上溶解性であることから、これらの多付加体混合物は、o−キノジメタン反応の効率をかなり大幅に促進させることが可能である。これは、さらに効率的な分離も可能にする。
【0297】
実施例16
フラーレンの多付加体混合物の別の例は、最初にHummelenら(J. Org. Chem.1995, 60, 532−538)に記載されるモノPCBMを合成し(規定されるn−1およびn−2の付加体の純度レベルで)、次に、C60をこのビスPCBMで置換し、続いてSeguraら(Chem. Rev. 1999, 99, 3199-3246)のo−キノジメタン+フラーレンの合成に関する任意の手法でビスPCBM、モノディールス・アルダーC60のトリス付加体の混合物を得る。混合物は、C60、PCBMのモノ付加体、およびPCBMのビス付加体、およびテトラ付加体が累積的に1mol%未満になるように、Buckyprep(Cosmocil社製)または5−PBB(Cosmocil社製)などの典型的なカラムを使用して、シリカゲルカラムまたはHPLCによって>99mol%まで精製される。C60、C70、および他のフラーレンについてもこの手法に従うことができる。モノPCBMは、C60よりもo−ジクロロベンゼンに約10倍以上溶解性であることから、これらの多付加体混合物は、o−キノジメタン反応の効率をかなり大幅に促進させることが可能である。これは、さらに効率的な分離も可能にする。
【0298】
実施例17
典型的な多付加体のフラーレン付加合成では、複数の位置異性体が形成される。本明細書に記載されるような組成物を、位置異性体の数が低減されるか、または単一の位置異性体の形態で得ることは、特定の状況では有利でありうる。個々の位置異性体のLUMOは異なっていてもよく(例えば、Nierengarten et al., HELVETIC CHIMICA ACTA Vol. 80 (1997). p. 2238参照)、位置異性体が少なく、不規則の度合いが高い混合物と比較して、結晶構造の形成が少ないという位置異性体混合物の傾向に基づいた、さらに少数の位置異性体または単一の位置異性体と比較して、位置異性体の混合物についての電子の移動度は低減することができる。
【0299】
TLCおよびHPLCの試行(シリカ、トルエン、またはトルエン/シクロヘキサンの混合物)は、ビス付加[60]PCB−C4の合成から得られるビス付加体の混合物を画分に分けて、それぞれ、限られた数の、存在する異性体の総量をそれぞれ含めることができることを例証している。したがって、1gのビス付加[60]PCB−C4混合物を2つの画分に分ける(カラム・クロマトグラフィ、シリカゲル、トルエン)。これらを通常通りに単離し、HPLCおよびCVによって検査した。1回目(最初の溶出画分)は515mg、2回目は355mgの材料であった。CVの結果を下記表IIに示す。
【表2】

【0300】
上記のように、異性体画分は異なる全還元電位を有する。さらなる分別は、異性体の混合物全体とは顕著に異なる還元電位を有する画分を与えることができる。シリカゲルカラムを備えた予備的スケールのHPLCを用いて、より大量に調製することができる。
【0301】
拘束されたビス付加体の合成
単一の異性体のフラーレン多付加誘導体を構築するための技術は、当技術分野で周知である。これら技術の外観については、参照することによりその全体が本明細書に援用される、例えばThilgen et al., “Spacer-Controlled Multiple Functionalization of Fullerenes,” Topics in Current Chemistry (2004) 248: 1-61, Springer-Verlag Berlin Heidelbergを参照のこと。有機光ダイオードなどの有機エレクトロニクス装置におけるN型領域の高い結晶化度および低い不規則化に起因して、単一異性体の化合物の電子の移動度がより大きくなりうることから、単一異性体のビス、トリス、およびより高次の付加体は有用である。一部の拘束された多付加体反応では、2つまたは3つの位置異性体形成など、1つ以上の異性体を形成することができ、これらは、上記の理由から、より多数の位置異性体を含有する混合物にとって有利でありうる。
【0302】
参照による取り込み
本明細書で引用した特許および公開された特許出願のすべては、参照することにより本明細書に援用される。
【0303】
等価物
当業者は、本明細書に記載される発明の特定の実施の形態の多くの等価物を、日常的な実験以上のものを用いずに、認識し、確認することができよう。これら等価物は添付する特許請求の範囲に包含されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンが、C60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、、
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、
組成物。
【請求項2】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項7】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項8】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項9】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項10】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項11】
前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項12】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項13】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項14】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項15】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項16】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項17】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項18】
前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項19】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項20】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項21】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項22】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項23】
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、
組成物。
【請求項24】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項25】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項26】
前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項27】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項28】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項29】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項30】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項31】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項32】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項33】
前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項34】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項35】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項36】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項37】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項38】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項39】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項40】
前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項41】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項42】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項43】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項44】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記4つ以上の付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項23記載の組成物。
【請求項45】
1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
4つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体は0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、
組成物。
【請求項46】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項47】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項48】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項49】
前記4つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項50】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項51】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項52】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項53】
前記4つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項54】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項55】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項56】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項57】
前記4つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項45記載の組成物。
【請求項58】
1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンがC60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
5つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、
組成物。
【請求項59】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項60】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項61】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項62】
前記1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項63】
前記5つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項64】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項65】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項66】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項67】
前記1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項68】
前記5つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項69】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項70】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項71】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項72】
前記1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項73】
前記5つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項58記載の組成物。
【請求項74】
1つ以上のフラーレンヘキサ付加誘導体を有してなる組成物であって、
前記フラーレンが、C60、C70、C76、C78、C84、またはC90であり、
1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にあり、
6つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、
組成物。
【請求項75】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項76】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項77】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項78】
前記1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項79】
前記1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項80】
前記6つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項81】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項82】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項83】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項84】
前記1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある。
【請求項85】
前記1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項86】
前記6つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項87】
前記1つ以上のフラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項88】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項89】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項90】
前記1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項91】
前記1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項92】
前記6つを超える付加物を有する1つ以上のフラーレン多付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項74記載の組成物。
【請求項93】
0mol%〜約20mol%の累積範囲にある、1つ以上の未反応のフラーレンをさらに有してなることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項94】
0mol%〜約10mol%の累積範囲にある、1つ以上の未反応のフラーレンをさらに有してなることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項95】
0mol%〜約2mol%の累積範囲にある、未反応のフラーレンをさらに有してなることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項96】
0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にある1つ以上の未反応のフラーレンをさらに有してなることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項97】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体がビス付加[60]PCBMまたはビス付加[70]PCBMであることを特徴とする請求項1〜22いずれか1項記載の組成物。
【請求項98】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体がトリス付加[60]PCBMまたはトリス付加[70]PCBMであることを特徴とする請求項23〜44いずれか1項記載の組成物。
【請求項99】
前記1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体がテトラ付加[60]PCBMまたはテトラ付加[70]PCBMであることを特徴とする請求項45〜57いずれか1項記載の組成物。
【請求項100】
前記1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体がペンタ付加[60]PCBMまたはペンタ付加[70]PCBMであることを特徴とする請求項58〜73いずれか1項記載の組成物。
【請求項101】
前記1つ以上のフラーレンヘキサ付加誘導体がヘキサ付加[60]PCBMまたはヘキサ付加[70]PCBMであることを特徴とする請求項74〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項102】
前記フラーレン多付加誘導体が多付加[60]PCBMまたは多付加[70]PCBMであることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項103】
前記フラーレンビス付加誘導体がビス付加[60]PCBMおよびビス付加[70]PCBMの組合せであることを特徴とする請求項1〜22いずれか1項記載の組成物。
【請求項104】
前記フラーレントリス付加誘導体がトリス付加[60]PCBMおよびトリス付加[70]PCBMの組合せであることを特徴とする請求項23〜44いずれか1項記載の組成物。
【請求項105】
前記フラーレンテトラ付加誘導体がテトラ付加[60]PCBMおよびテトラ付加[70]PCBMの組合せであることを特徴とする請求項45〜57いずれか1項記載の組成物。
【請求項106】
前記フラーレンペンタ付加誘導体がペンタ付加[60]PCBMおよびペンタ付加[70]PCBMの組合せであることを特徴とする請求項58〜73いずれか1項記載の組成物。
【請求項107】
前記フラーレンヘキサ付加誘導体がヘキサ付加[60]PCBMおよびヘキサ付加[70]PCBMの組合せであることを特徴とする請求項74〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項108】
前記フラーレン多付加誘導体が多付加[60]PCBMおよび多付加[70]PCBMの組合せであることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項109】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体がビスメタノフラーレンであることを特徴とする請求項1〜22いずれか1項記載の組成物。
【請求項110】
前記1つ以上のフラーレントリス付加誘導体がトリスメタノフラーレンであることを特徴とする請求項23〜44いずれか1項記載の組成物。
【請求項111】
前記1つ以上のフラーレンテトラ付加誘導体がテトラメタノフラーレンであることを特徴とする請求項45〜57いずれか1項記載の組成物。
【請求項112】
前記1つ以上のフラーレンペンタ付加誘導体がペンタメタノフラーレンであることを特徴とする請求項58〜73いずれか1項記載の組成物。
【請求項113】
前記1つ以上のフラーレンヘキサ付加誘導体がヘキサメタノフラーレンであることを特徴とする請求項74〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項114】
前記1つ以上のフラーレン多付加誘導体がメタノフラーレンであることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項115】
前記フラーレンビス付加誘導体がビス付加[60]メタノフラーレンおよびビス付加[70]メタノフラーレンの組合せであることを特徴とする請求項1〜22いずれか1項記載の組成物。
【請求項116】
前記フラーレントリス付加誘導体がトリス付加[60]メタノフラーレンおよびトリス付加[70]メタノフラーレンの組合せであることを特徴とする請求項23〜44いずれか1項記載の組成物。
【請求項117】
前記フラーレンテトラ付加誘導体がテトラ付加[60]メタノフラーレンおよびテトラ付加[70]メタノフラーレンの組合せであることを特徴とする請求項45〜57いずれか1項記載の組成物。
【請求項118】
前記フラーレンペンタ付加誘導体がペンタ付加[60]メタノフラーレンおよびペンタ付加[70]メタノフラーレンの組合せであることを特徴とする請求項58〜73いずれか1項記載の組成物。
【請求項119】
前記フラーレンヘキサ付加誘導体がヘキサ付加[60]メタノフラーレンおよびヘキサ付加[70]メタノフラーレンの組合せであることを特徴とする請求項74〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項120】
前記フラーレン多付加誘導体が[60]メタノフラーレン多付加体および[70]メタノフラーレン多付加体の組合せであることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項121】
前記フラーレン誘導体が、メタノフラーレン誘導体、プラトー・フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択されることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項122】
前記フラーレン誘導体が、メタノフラーレン誘導体、プラトー・フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択され、前記フラーレン誘導体がC60誘導体であることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項123】
前記フラーレン誘導体が、メタノフラーレン誘導体、プラトー・フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、アザフレロイド・フラーレン誘導体、およびフラーレン誘導体からなる群より選択され、前記フラーレン誘導体がC70誘導体であることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項124】
前記フラーレン誘導体が、メタノフラーレン誘導体、プラトー・フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択され、前記フラーレン誘導体がC60誘導体およびC70誘導体であり、付加体の種類および数が同一であることを特徴とする請求項1〜92いずれか1項記載の組成物。
【請求項125】
C60、C70、C76、C78、C84、またはC90である、フラーレンビス付加誘導体、
0mol%〜約20mol%の累積範囲にあるフラーレンモノ付加誘導体、および
0mol%〜約20mol%の累積範囲にあるフラーレントリス付加誘導体、
から実質的に構成される、組成物。
【請求項126】
前記フラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項127】
前記フラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項128】
前記フラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記フラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項129】
前記フラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項130】
前記フラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項131】
前記フラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記フラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項132】
前記フラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項133】
前記フラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項134】
前記フラーレンモノ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記フラーレントリス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項125記載の組成物。
【請求項135】
前記フラーレンがC60であることを特徴とする請求項125〜134いずれか1項記載の組成物。
【請求項136】
前記フラーレンがC70であることを特徴とする請求項125〜134いずれか1項記載の組成物。
【請求項137】
前記フラーレン誘導体が、メタノフラーレン誘導体、プラトー付加フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、およびアザフレロイド・フラーレン誘導体からなる群より選択されることを特徴とする請求項125〜134いずれか1項記載の組成物。
【請求項138】
前記フラーレン付加誘導体がメタノフラーレン誘導体であることを特徴とする請求項125〜134いずれか1項記載の組成物。
【請求項139】
前記メタノフラーレン誘導体が、PCBMフラーレン誘導体、ThCBM誘導体、3,4−OMe−PCBM誘導体、PCB−Cn2n+1誘導体およびメトキシPCBM誘導体からなる群より選択されることを特徴とする請求項125〜134いずれか1項記載の組成物。
【請求項140】
前記フラーレンビス付加誘導体が、ビス付加[60]PCBMフラーレン誘導体、ビス付加[70]PCBMフラーレン誘導体、ビス付加[60]ThCBMフラーレン誘導体、ビス付加[70]ThCBMフラーレン誘導体、3,4−OMe−[60]PCBMビス付加体、3,4−OMe−[70]PCBMビス付加体、ビス付加[60]PCB−C4、ビス付加[70]PCB−C4、ビス付加[60]PCB−C8、ビス付加[70]PCB−C8、モノ−メトキシ−モノ[60]PCBM、およびモノ−メトキシ−モノ[70]PCBMからなる群より選択されることを特徴とする請求項125〜134いずれか1項記載の組成物。
【請求項141】
C60、C70、C76、C78、C84、またはC90である、フラーレントリス付加誘導体、
0mol%〜約20mol%の累積範囲にあるフラーレンビス付加誘導体、および
0mol%〜約20mol%の累積範囲にあるフラーレンテトラ付加誘導体、
から実質的に構成される、組成物。
【請求項142】
前記フラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項143】
前記フラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項144】
前記フラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあり、前記フラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約2mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項145】
前記フラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項146】
前記フラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項147】
前記フラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあり、前記フラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約0.5mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項148】
前記フラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項149】
前記フラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項150】
前記フラーレンビス付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあり、前記フラーレンテトラ付加誘導体が0mol%〜約0.1mol%の累積範囲にあることを特徴とする請求項141記載の組成物。
【請求項151】
前記フラーレンがC60であることを特徴とする請求項141〜150いずれか1項記載の組成物。
【請求項152】
前記フラーレンがC70であることを特徴とする請求項141〜150いずれか1項記載の組成物。
【請求項153】
前記フラーレン誘導体が、メタノフラーレン誘導体、プラトー付加フラーレン誘導体、ディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ジアゾリン・フラーレン誘導体、ビンゲル・フラーレン誘導体、ケトラクタム・フラーレン誘導体、アザフレロイド・フラーレン誘導体、および他のフラーレントリス付加誘導体からなる群より選択されることを特徴とする請求項141〜150いずれか1項記載の組成物。
【請求項154】
前記フラーレン誘導体がメタノフラーレン誘導体であることを特徴とする請求項141〜150いずれか1項記載の組成物。
【請求項155】
前記メタノフラーレン誘導体が、PCBMフラーレン誘導体、ThCBM誘導体、3,4−OMe−PCBM誘導体、PCB−Cn2n+1誘導体およびメトキシPCBM誘導体からなる群より選択されることを特徴とする請求項141〜150いずれか1項記載の組成物。
【請求項156】
前記フラーレントリス付加誘導体が、トリス付加[60]PCBMフラーレン誘導体、トリス付加[70]PCBMフラーレン誘導体、トリス付加[60]ThCBMフラーレン誘導体、トリス付加[70]ThCBMフラーレン誘導体、3,4−OMe−[60]PCBMトリス付加体、3,4−OMe−[70]PCBMトリス付加体、トリス付加[60]PCB−C4、トリス付加[70]PCB−C4、ビス付加[60]PCB−C8、ビス付加[70]PCB−C8、モノメトキシ−ビス付加[60]PCBMおよびモノメトキシ−ビス付加[70]PCBMからなる群より選択されることを特徴とする請求項141〜150いずれか1項記載の組成物。
【請求項157】
繰り返し単位を有してなる大環状ポリマーを含む組成物であって、
前記繰り返し単位が、独立して、1つ以上のフラーレンビス付加誘導体であり、
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が、複数の鎖を介して共有結合し、ここで前記鎖のそれぞれが少なくとも1つのへテロ原子を含む、
組成物。
【請求項158】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が、ビスメタノフラーレン誘導体、ビスプラトー付加フラーレン誘導体、ビスディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ビスジアゾリン・フラーレン誘導体、ビスビンゲル・フラーレン誘導体、ビスケトラクタム・フラーレン誘導体、ビスアザフレロイド・フラーレン誘導体、および他のフラーレンビス付加誘導体からなる群より選択されることを特徴とする請求項157記載の組成物。
【請求項159】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体がC60、C70、C76、C78、C84、またはC90の誘導体であることを特徴とする請求項157または158記載の組成物。
【請求項160】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体がC60、C70、C76、C78、C84、またはC90の誘導体の組合せであり、付加物の種類が同一であることを特徴とする請求項157または158記載の組成物。
【請求項161】
前記1つ以上のビスフラーレン付加誘導体が、ビス付加[60]PCBMフラーレン誘導体またはビス付加[70]PCBMフラーレン誘導体であることを特徴とする請求項157または158記載の組成物。
【請求項162】
バルク・ヘテロ接合光ダイオードにおける形態を改善するための添加剤としての請求項1〜161いずれか1項記載の組成物の使用方法。
【請求項163】
有機エレクトロニクス用途における半導体としての請求項1〜161いずれか1項記載の組成物の使用方法。
【請求項164】
請求項1〜161いずれか1項記載の組成物を有してなる、半導体。
【請求項165】
請求項1〜161いずれか1項記載の組成物を有してなる、光ダイオード。
【請求項166】
請求項1〜161いずれか1項記載の組成物を有してなる、太陽電池。
【請求項167】
請求項1〜161いずれか1項記載の組成物を有してなる、光検知器。
【請求項168】
請求項1〜161いずれか1項記載の組成物を有してなる、トランジスタ。
【請求項169】
フラーレン含有大環状ポリマーの調製方法であって、
1つ以上のフラーレンビス付加誘導体を触媒の存在下または非存在下で反応させて、前記大環状ポリマーを有してなる反応性生物を得る工程を有してなる、調製方法。
【請求項170】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が、ビスメタノフラーレン誘導体、ビスプラトー付加フラーレン誘導体、ビスディールス・アルダー・フラーレン誘導体、ビスジアゾリン・フラーレン誘導体、ビスビンゲル・フラーレン誘導体、ビスケトラクタム・フラーレン誘導体、ビスアザフレロイド・フラーレン誘導体、および他のフラーレンビス付加誘導体からなる群より選択されることを特徴とする請求項169記載の方法。
【請求項171】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が、C60、C70、C76、C78、C84、またはC90の誘導体であることを特徴とする請求項169または170記載の方法。
【請求項172】
前記1つ以上のフラーレンビス付加誘導体が、C60、C70、C76、C78、C84、またはC90の誘導体の組合せである、付加体の種類および数が同一であることを特徴とする請求項169または170記載の方法。
【請求項173】
前記1つ以上のビスフラーレン付加誘導体が、ビス付加[60]PCBMフラーレン誘導体またはビス付加[70]PCBMフラーレン誘導体であることを特徴とする請求項169または170記載の方法。
【請求項174】
前記大環状ポリマーが、約2〜約100,000のフラーレン誘導体単位を有してなることを特徴とする請求項169〜173いずれか1項記載の方法。
【請求項175】
1つ以上のフラーレン誘導体を有してなる組成物であって、
各フラーレン誘導体が正確にn個の付加物を有し、
nが独立して2以上であり、
前記フラーレン誘導体が独立してC60、C70、C76、C78、C84またはC90であり、
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体が第1の初期還元電位を有し、
前記第1の初期還元電位よりも大きい約50meV〜150meVの第2の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約5mol%であり、
前記第1の初期還元電位よりも大きい約150meV〜250meVの第3の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約2mol%であり、
前記第1の初期還元電位よりも小さい少なくとも約100meVの第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約10mol%である、
組成物。
【請求項176】
前記誘導体化フラーレンがC60またはC70であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項177】
前記誘導体化フラーレンがC60であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項178】
前記誘導体化フラーレンがC70であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項179】
前記第1の初期還元電位よりも大きい約50meV〜150meVの第2の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約2mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項180】
前記第1の初期還元電位よりも大きい約50meV〜150meVの第2の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約0.5mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項181】
前記第1の初期還元電位よりも大きい約50meV〜150meVの第2の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約0.1mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項182】
前記第1の初期還元電位よりも大きい約150meV〜250meVの第3の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約0.5mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項183】
前記第1の初期還元電位よりも大きい約150meV〜250meVの第3の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約0.1mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項184】
前記第1の初期還元電位よりも小さい少なくとも約100meVの第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約5mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項185】
前記第1の初期還元電位よりも小さい少なくとも約100meVの第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約2mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項186】
前記第1の初期還元電位よりも小さい少なくとも約100meVの第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約0.5mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項187】
前記第1の初期還元電位よりも小さい少なくとも約100meVの第4の初期還元電位を有するフラーレン誘導体の合計量が、0mol%〜約0.1mol%であることを特徴とする請求項175記載の組成物。
【請求項188】
1つ以上のフラーレン誘導体を有してなる組成物であって、
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体が正確にn個の付加物を有し、
nが独立して2以上であり、
前記誘導体化フラーレンが独立してC60、C70、C76、C78、C84またはC90であり、
n−2以下の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約2mol%であり、
n−1の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約5mol%であり、
n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約10mol%である、
組成物。
【請求項189】
前記誘導体化フラーレンがC60またはC70であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項190】
前記誘導体化フラーレンがC60であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項191】
前記誘導体化フラーレンがC70であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項192】
n−2以下の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約0.5mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項193】
n−2以下の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約0.1mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項194】
n−1の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約2mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項195】
n−1の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約0.5mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項196】
n−1の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約0.1mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項197】
n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約5mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項198】
n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約2mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項199】
n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約0.5mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項200】
n+1以上の付加物を有するフラーレン誘導体の合計量が0mol%〜約0.1mol%であることを特徴とする請求項188記載の組成物。
【請求項201】
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体が単一の位置異性体からなることを特徴とする請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物。
【請求項202】
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体が3つ以下の位置異性体からなることを特徴とする請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物。
【請求項203】
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体が6つ以下の位置異性体からなることを特徴とする請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物。
【請求項204】
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体が9つ以下の位置異性体からなることを特徴とする請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物。
【請求項205】
最大mol%で存在する前記フラーレン誘導体が12個以下の位置異性体からなることを特徴とする請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物。
【請求項206】
前記フラーレンがフラーレン2量体であることを特徴とする請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物。
【請求項207】
前記フラーレンが内包フラーレンであることを特徴とする請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物。
【請求項208】
N型有機エレクトロニクス用途における半導体としての請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物の使用。
【請求項209】
請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物を含む、光ダイオード。
【請求項210】
請求項1〜161または請求項175〜200のうちいずれか1項記載の組成物を含む、太陽光発電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2011−504168(P2011−504168A)
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526042(P2010−526042)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/077208
【国際公開番号】WO2009/039490
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(509007274)
【氏名又は名称原語表記】SOLENNE BV
【Fターム(参考)】