説明

フルーツ調の着臭剤

本発明は、香料成分(フルーツタイプ)としての、式(I)[式中、RはC〜C−アルキル又はアルケニル基を示し、Rはメチル又はエチル基を示し、RはC〜C−アルキル又はアルケニル基を示し、かつ式(I)は8〜12個の炭素原子を有する]の化合物のその立体異性体のいずれか一つ又はこれらの混合物の形での使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、香料の分野に関する。詳細には、本発明は、フルーティーな香りを有するいくつかのジエステル化合物に関する。
【0002】
本発明は、香料工業における前記化合物の使用並びに前記化合物を含有する組成物又は製品に関する。
【0003】
背景技術
我々の知る限りにおいて、本発明の化合物は、香料成分として報告又は示唆されていない。例えば、本発明による化合物のいくつかが、合成の内容において報告されている。
【0004】
いくつかの類似物は、文献においてフレーバー成分として報告されている。特に、これはエチルアセチルラクテート(http://www.thegoodscentscompany.com/data/rwl582561.htmlにおいて報告)が引用されてもよく、かつ、フレーバー用途のためにのみ記載されている。さらにこの化合物は、数多くのパイナップル成分の一つとして報告されている(Journal of Essential Oil Research, 2001, 13. 314参照)。
【0005】
しかしながら、これら先行技術文献は、式(I)の化合物の任意の官能的特性であるか、あるいは、前記化合物の香料分野における用途を報告又は示唆するものではない。
【0006】
発明の詳細な説明
立体異性体のいずれか一つ又はこれらの混合物の形で、式(I)
【化1】

[式中、RはC〜C−アルキル基又はアルケニル基を示し、Rはメチル基又はエチル基を示し、RはC〜C−アルキル基又はアルケニル基を示し、かつ、前記化合物(I)は8〜12個の炭素原子を有する]の化合物又が、香料成分として、例えばフルーツタイプの香調を付与するために使用できることが見出された。
【0007】
本発明の特別な実施態様によれば、前記化合物(I)はC又はC10化合物である。
【0008】
本発明の特別な実施態様によれば、前記R基は、C又はC−アルキル基、例えばエチル又はn−プロピル基又はイソプロピル基を示すものであってもよい。
【0009】
本発明の特別な実施態様によれば、前記R基はメチル基を示すものであってもよい。
【0010】
本発明の特別な実施態様によれば、前記R基はC〜C−アルキル基、例えばエチル基又はn−プロピル基、イソプロピル基又はt−ブチル基を示すものであってもよい。
【0011】
本発明の特別な実施態様によれば、前記R基はC又はC−アルキル基を示し、Rはメチル基を示し、RはC〜C−アルキル基を示し、かつ前記R又はRの一つは分枝アルキル基を示し、かつ、他方は直鎖アルキル基を示す。
【0012】
10個の炭素原子を有し、その際、R、R及びRのすべてがアルキル基である、式(I)の化合物は、さらに新規化合物であるが、但し、(1S)−2−エトキシ−1−メチル−2−オキソエチルピルベートを除くものであって、かつ、これは本発明のもう一つの対象である。
【0013】
本発明による化合物の制限のない例として、本発明の好ましい実施態様を示し、かつ、ベルベット様のフルーティー−アプリコット/ミラベルタイプのノートを有する、(−)−プロピル−(2S)−2−(イソブチリルオキシ)プロパノエートを挙げることができる。
【0014】
実際に、この化合物がさらにトップノートとしてフルーツ様−アプリコットの香りを付与するものであってもよく、その際、前記トップノートは、食品様(alimentary)のノートよりもむしろアプリコットピールを想起されるフレッシュなエーテル様のノートである。このトップノートは、実際に、他の公知のアプリコットタイプの化合物、例えばラクトン(例えばウンデカラクトンガンマ)又はベロウトン(2,2,5−トリメチル−5−ペンチル−1−シクロペンタノン;Firmenich SA社製)が、強い食品様のアスペクトを有するアプリコットタイプのボトムノートのみを付与することが知られていることからも驚異的である。
【0015】
さらに、(−)−(S)−1−(エトキシカルボニル)エチルピバレートを挙げてもよく、これは、フルーティー−アロマティックの香りを有し、公知の香料成分であるイソペンチレート(1,3−ジメチル−3−ブテニルイソブチレート;Firmenich SA社製)の一つと極めて近い。
【0016】
本発明の化合物のもう一つの例は、(−)−エチル(S)−2−(プロパノイルオキシ)プロパノエートにより示され、この場合、これは、フローラルのアスペクトを有するフルーティ−ぶどう酒様のノートを有する。
【0017】
これら本発明による化合物の香りは、従来のもの(すなわち、エチル2−アセトキシプロパノエートと比較した場合に、本発明による化合物は、従来の化合物の特徴である、ハーブ様のノートを明らかに欠くことにより区別される。これは、さらに本発明によるすべての化合物にあてはまる。
【0018】
前記に示すように、本発明は、香料成分としての式(I)の化合物の使用に関する。いいかえれば、これは、香料組成物又は香料製品の香り特性を付与、増強、改善又は変更するための方法に関し、この場合、この方法は、前記組成物又は製品に対して、少なくとも1種の式(I)の化合物の効果的な量を添加することを含む。「式(I)の化合物の使用」とは、さらに、化合物(I)を含有する任意の組成物の使用であると理解され、かつ、活性成分として香料工業において有利に使用することができる。
【0019】
前記組成物は、実際に香料組成物として有利に使用することができるものであり、さらに本発明の対象である。
【0020】
したがって、本発明の他の対象は香料組成物に関し、この組成物は:
i)香料成分として、前記に示す少なくとも1種の本発明による化合物;
ii)香料キャリア及び香料ベースから成る群から選択される、少なくとも1種の成分、及び
iii)場合によっては、少なくとも1種の香料アジュバント、
を含有する。
【0021】
「香料キャリア」とは、ここでは、香料の点から実際にニュートラルな材料、すなわち、香料成分の官能特性を何ら変更することのない材料を意味する。前記キャリアは液体であってもよい。
【0022】
液体キャリアとしては、制限のない例として、乳化系、すなわち、溶剤及び界面活性剤系、又は香料において通常使用される溶剤を挙げることができる。香料において通常使用される溶剤の性質及び型の詳細な説明は、網羅することはできない。しかしながら、制限のない例として、溶剤、例えばジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、ベンジルベンゾエート、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノール又はクエン酸エチルを挙げることができ、これらは、通常最もよく使用されるものである。
【0023】
「香料ベース」とは、ここでは、少なくとも1種の香料補助成分を含有する組成物を意味する。
【0024】
前記香料補助成分は、一般式(I)ではない。さらに、「香料補助成分」とは、ここでは、快楽的効果を付与するために、香料調製物又は香料組成物中で使用される化合物を意味する。いいかえれば、このような補助成分は、香料成分として考慮されるべきであって、当業者には、組成物の香りを積極的な方法又は快適な方法で付与又は変更することが可能であって、かつ香りを有するばかりではないと理解されなければならない。
【0025】
このベース中に存在する香料補助成分の性質及びタイプは、ここではより詳細な記載を保証するものではなく、いずれにせよ網羅できるものではなく、当業者が、一般的知識に基づいて、かつ用途又は適用及び望ましい官能的効果にしたがって、これを選択できるものである。一般的用語において、これらの香料補助成分は、アルコール、ラクトン、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペノイド、窒素含有又は硫黄含有複素環式化合物及びエッセンシャルオイルのように種々の化学物質群に属するものであり、かつ前記香料補助成分は、天然又は合成起源であってもよい。これら補助成分の多くは、いかなる場合でも、たとえばS. Arctander、Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, USAによる参考資料又はそのより最近の版、あるいは同様の性質の研究論文並びに香料の分野における放棄された特許文献に挙げられている。前記補助成分はさらに、制御された方法で、種々のタイプの香料化合物を放出することが知られた化合物であってもよいと理解される。
【0026】
香料キャリア及び香料ベースの双方を含む組成物に関しては、前記に示すもの以外の適した香料キャリアが、さらにエタノール、水/エタノール混合物、リモネン又は他のテルペン、イソパラフィン、例えば商標Isopar(R)(Exxon Chemical社製)として知られもの又はグリコールエーテル及びグリコールエーテルエステル、例えば商標Dowanol(R)(Dow Chemical Company社製)として公知のものであってもよい。
【0027】
「香料アジュバント」とは、ここでは、付加的な利点、例えば色、特別な光安定性、耐薬品性等を付与することが可能な成分を意味する。香料ベース中で使用されるアジュバントの性質及びタイプの詳細な説明については網羅することができないが、しかしながら、前記成分が当業者に公知であることを示さなければならない。
【0028】
少なくとも1種の式(I)の化合物及び少なくとも1種の香料キャリアから成る本発明による組成物は、少なくとも1種の式(I)の化合物、少なくとも1種の香料キャリア、少なくとも1種の香料ベース及び場合によっては少なくとも1種の香料アジュバントを含有する香料組成物と同様に、本発明の特別な実施態様を示す。
【0029】
本明細書中において、前記組成物中で、1種又はそれ以上の式(I)の化合物が重要であることを挙げることは有用であり、それというのも、本発明の種々の化合物の香調を有し、これによってその仕事における新規手段を生じさせるパヒュームのアコードをハピューマーが調整することを可能にするためである。
【0030】
好ましくは、本発明の化合物において、出発材料、中間生成物又は最終生成物として必要とされる、化学合成から直接的に、例えば適当な精製なしに生じる任意の混合物は、本発明による香料組成物とみなすことはできない。
【0031】
さらに、本発明による化合物は、有利には、現代香料のすべての分野において、前記化合物(I)が添加された消費製品の香りを積極的に付与又は変更するために使用することができる。したがって:
i)香料成分として、前記に示すような少なくとも1種の式(I)の化合物であるか、あるいは、本発明による香料組成物、及び
ii)消費製品ベース
を含む賦香製品もまた、本発明の対象である。
【0032】
明りょう性のために、「消費製品ベース」とは、本明細書中では、香料成分に適合する消費製品を意味するものであることを示さなければならない。いいかえれば、本発明による賦香製品は、機能的配合物と同様に付加的な利益をもたらす薬剤、これは消費製品、例えば洗剤又はエアフレッシュナーに相当するもの及び少なくとも1種の本発明による化合物の官能的効果量を含む。
【0033】
消費製品の成分の性質及びタイプは、ここでは詳細に記載しないけれども、いかなる場合においても網羅できるものではなく、当業者であれば、その一般的知識及び前記製品の性質及び望ましい効果にしたがって選択することが可能である。
【0034】
適した消費製品ベースの例は、固体又は液体洗剤及び繊維柔軟剤並びに香料において通常の他の製品、すなわち、パヒューム、コロン又はアフターシェイブローション、賦香せっけん、シャワー又はバスソルト、ムース、オイル又はジェル、衛生製品又はヘアケア製品、例えばシャンプー、ボディケア製品、デオドラント又は制汗剤、エアフレッシュナー及びさらには化粧品を含む。洗剤としては、意図する用途、たとえば洗剤組成物又は洗浄又は種々の表面の清浄化のためのクリーニング製品、たとえばテキスタイル、皿又は硬質表面処理を意図したものであり、いずれにせよこれらは、家庭的又は工業的用途を意図するものである。他の賦香製品は布用消臭剤、アイロン水、紙、ワイプ又は漂白剤である。
【0035】
前記消費製品ベースのいくつかは、本発明による化合物のための攻撃的な媒体を示してもよく、そのため、早期分解からこれを保護するために、例えばカプセル化による保護が必要とされてもよい。
【0036】
本発明による化合物の割合は、広い数値範囲で異なって、種々の前記製品又は組成物中に添加することができる。これらの数値は、本発明による化合物を香料補助成分、溶剤又は当該技術分野において通常使用される添加剤と一緒に混合する場合に、賦香すべき製品の性質及び望ましい官能的効果並びに使用されるベース中の補助成分の性質に依存する。
【0037】
例えば、香料組成物の場合における典型的な濃度は、添加した組成物の質量に対して0.1〜20質量%の大きさ又はそれ以上の本発明による化合物である。これよりも低い濃度、例えば0.001〜1質量%の大きさの場合には、これら化合物が、賦香製品に添加される場合に使用することができ、その際、%は製品の質量に対する。
【0038】
本発明による化合物は、以下の実施例に示す方法にしたがって製造することができる。
【0039】

本発明は、以下の例にしたがい詳細に記載することができ、その際、略記は当該技術分野における通常の意味を有し、温度は摂氏度(℃)を示し、NMRスペクトルデータは、CDCl中で(別記しない限りにおいて)H及び3Cに対して360又は400MHzで記録され、化学シフトδは、標準としてのTMSに対してppmで示され、カップリング定数JはHzで示される。
【0040】
例1
式(I)の化合物の合成
(−)−プロピル(2S)−2−(イソブチリルオキシ)プロパノエートの製造
ジクロロメタン(300ml)中の(−)−プロピルラクテート(26.40g、0.2モル、[α]20=−6゜(1.6%、CHCl)、トリエチルアミン(30.36g、0.3モル)の溶液に対して、0℃で、塩化イソブチリル(32.44g、0.3モル)をゆっくりと添加した。0℃で30分後及び室温で2.5時間後に、混合物を氷冷した250mlの7%水性HClを用いて急冷し、かつその後に有機相を重炭酸塩水溶液、水で洗浄し、かつ硫酸ナトリウム上で乾燥させた。ジクロロメタンの蒸発により生じた残留物を、フィッシャーカラムを用いて分画し、31.26g(B.p.10ミリバール=93〜94゜、収率=77.3%)の>99%純度の(−)−プロピル−(2S)−2−(イソブチリルオキシ)−プロパノエートが得られた。
【0041】

【0042】
(−)−エチル(S)−2−(プロパノイルオキシ)プロパノエートの製造
(−)−エチルラクテート(20.0g、0.17モル、[α]20=−10.5゜(ニート))を、塩化プロピオニルで、前記に示したようにしてエステル化した(B.p1ミリバール=31゜、収率=83%)。
【0043】

【0044】
(−)−(S)−1−(エトキシカルボニル)エチルピバレートの製造
(−)−エチルラクテート(20.0g、0.17モル、[α]20=−10.5゜(ニート))を、塩化ピバロイルで、前記に示したようにしてエステル化した(B.p3ミリバール=83゜、収率=77%)

【0045】
例2
香料組成物の製造
洗剤のための香料組成物を、以下の成分を混合することによって製造した:
【表1】

ジプロピレングリコール中
**イソプロピルミリステート中
1)ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−ナフト[2,1−b]フラン;Firmenich SA Switzerland社製
2)Firmenich SA Switzerland社製
3)テトラヒドロ−4−メチル−2−フェニル−2H−ピラン;Firmenich SA Switzerland社製
4)メチルジヒドロジャスモネート;Firmenich SA Switzerland社製
5)メチルイオノン;Firmenich SA Switzerland社製
6)1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン;IFF, USA社製
7)3,7−ジメチル−2/3,6−ノナジエンニトリル;Giveudan SA, Switzerland社製
8)シス−7−P−メンタノール;Firmenich SA Switzerland社製
9)1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン;Firmenich SA Switzerland社製
10)メチル2,2−ジメチル−6−メチレン−1−シクロヘキサンカルボキシレート;Firmenich SA Switzerland社製
11)2−tert−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート;IFF,USA社製
12)1,3−ウンデカジエン−5−エン;Firmenich SA Switzerland社製
任意のフルーツ様のノートに欠く本来の香料ベースに対して、(−)−プロピル(2S)−2−(イソブチリルオキシ)プロパノエート50質量部の添加は、新鮮なアプリコットを想起させるフルーティーなベルベット様のトップノートを付与する。
【0046】
例3
香料組成物の製造
男性用オーデコロンのための香料組成物は、以下の成分を混合することによって製造した:
【表2】

ジプロピレングリコール中
1)トリメチル−13−オキサビシクロ−[10.1.0]−トリデカ−4,8−ジエン;Firmenich SA, Switzerland社製
2)Firmenich SA, Switzerland社製
3)香料組成物;Firmenich SA, Switzerland社製
4)ペンタデセノイド;Firmenich SA, Switzerland社製
5)メチルジヒドロジャスモネート;Firmenich SA, Switzerland社製
6)1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン;IFF, USA社製
7)4/3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド;IFF, USA社製
8)3−メチル−(4/5)−シクロペンタデセノン;Firmenich SA, Switzerland社製
9)3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール;Firmenich SA, Switzerland社製
10)(1S,1’R)−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパンペート;Firmenich SA, Switzerland社製
11)メチルセドリルケトン;IFF, USA社製
150質量部の(−)−プロピル−(2S)−2−(イソブチリルオキシ)プロパノエートの添加は、グリーン−ハーバルのコノテーションを付与する本来のコロンに対して、フルーティーなフレッシュネスを付与し、この場合、これはラバンジンと極めてよくなじみ、かつエチル2−アセトキシプロパノエートの使用により提供されるノートとは極めて異なるものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
香料成分としての、式I
【化1】

[式中、RはC〜Cアルキル又はアルケニル基を示し、Rはメチル又はエチル基を示し、RはC〜C−アルキル又はアルケニル基を示し、かつ前記化合物(I)は8〜12個の炭素原子を有する]の化合物のその立体異性体のいずれか一つ又はこれらの混合物の形での使用。
【請求項2】
前記化合物が、8又は10個の炭素原子を有する、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記化合物が、(−)−プロピル−(2S)−2−(イソブチリルオキシ)プロパノエートである、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
i)請求項1から3までのいずれか1項に記載の、少なくとも1種の式(I)の化合物、
ii)香料キャリア及び香料ベースから成る群から選択された少なくとも1種の成分、及び
iii)場合によっては少なくとも1種の香料アジュバント
を含有する組成物の形での香料成分。
【請求項5】
i)請求項1から3までのいずれか1項に記載の少なくとも1種の式(I)の化合物、及び
ii)消費製品ベース
を含有する賦香製品。
【請求項6】
消費製品ベースが固体又は液体洗剤、繊維柔軟剤、パヒューム、コロン又はアフターシェイブローション、賦香石けん、シャワー又はバスソルト、ムース、オイル又はジェル、衛生製品、ヘアケア製品、シャンプー、ボディケア製品、デオドラント又は制汗剤、エアフレッシュナー、化粧品、布用消臭剤、アイロン水、紙、ワイプ又は漂白剤である、請求項5に記載の賦香製品。
【請求項7】
立体異性体のいずれか一つ又はこれらの混合物の形の、式I
【化2】

[式中、RはC〜C−アルキル基を示し、Rはメチル又はエチル基を示し、RはC〜C−アルキル基を示し、かつ前記化合物(I)は10個の炭素原子を有する]の化合物、但し、(1S)−2−エトキシ−1−メチル−2−オキソエチルピルベートを除く。
【請求項8】
(−)−プロピル(2S)−2−(イソブチリルオキシ)プロパノエートである、請求項7に記載の化合物。

【公表番号】特表2011−524437(P2011−524437A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512242(P2011−512242)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【国際出願番号】PCT/IB2009/052171
【国際公開番号】WO2009/147565
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(390009287)フイルメニツヒ ソシエテ アノニム (146)
【氏名又は名称原語表記】FIRMENICH SA
【住所又は居所原語表記】1,route des Jeunes, CH−1211 Geneve 8, Switzerland
【Fターム(参考)】