説明

フレキシブルコンテナ排出部の折畳装置

【課題】フレキシブルコンテナの排出部の折り畳み作業が容易にできるようにする。
【解決手段】フレキシブルコンテナ排出部の折畳装置は、軸心2を縦向きにしたフレキシブルコンテナ1の下部が筒形状の排出部5とされ、平面視で、ある一方向Frに直交する方向を左右として排出部5の左右各側部を重ねることにより形成された板形状の排出部5を、ジグザグ形状に折り畳み可能とするものである。板形状の排出部5を左右から挟むよう配置されると共に、それぞれ一方向Frで所定間隔をあけて配置される左、右押圧体18,19群を設ける。左押圧体18と右押圧体19とを一方向Frで交互に配置し、左、右押圧体18,19群を左右方向での相対移動により互いに噛合可能とする。噛合時における各押圧体18,19の押圧により板形状の排出部5がジグザグ形状に折り畳まれるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂粉粒体などの対象物を主に大量輸送する場合に使用されるフレキシブルコンテナに関し、具体的には、フレキシブルコンテナの使用に備えるため、予め、フレキシブルコンテナの筒形状の排出部を板形状としたものを、ジグザグ形状に折り畳み可能とする新規なフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記フレキシブルコンテナには、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、フレキシブルコンテナは、軸心を縦向きとして見たときの上下方向の中途部を構成して径大の筒形状をなし、内部に粉粒体などの対象物を収容可能とするコンテナ本体と、このコンテナ本体の上部に取り付けられ、内部の注入通路を通して上記対象物を上記コンテナ本体内に注入可能とする径小の筒形状注入部と、上記コンテナ本体の下部に取り付けられ、内部の排出通路を通して上記コンテナ本体内の対象物を外部に排出可能とする径小の筒形状排出部とを備えている。
【0003】
そして、上記フレキシブルコンテナは、例えば、次のようにして使用される。
【0004】
即ち、まず、フレキシブルコンテナの使用に備え、上記排出部を折り畳んで縛り付け、これにより、この排出部内の排出通路を閉じるよう保形する。次に、上記フレキシブルコンテナを吊り下げ状態にし、上記注入部内の注入通路を通して対象物を上記コンテナ本体内に注入し、その後、上記注入通路を閉じれば、上記フレキシブルコンテナへの対象物の収容が終了する。
【0005】
次に、上記フレキシブルコンテナを車両などにより所望位置にまで輸送して、上記排出部の縛り付けを解除すれば、その排出通路を通して上記コンテナ本体から対象物が排出される。そして、この対象物は何らかの目的に供される。
【0006】
また、上記フレキシブルコンテナの使用後に、このフレキシブルコンテナを再び使用する場合には、このフレキシブルコンテナを洗浄するなどした後、改めて、上記排出部の上記した折り畳みが行われ、その後の使用に備えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−174339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記したように、フレキシブルコンテナの使用に備えて、上記排出部を折り畳む場合、従来では、この折り畳み作業は全て手作業で行われていた。
【0009】
しかし、上記フレキシブルコンテナは、例えば、そのコンテナ本体の直径が1m、高さが1,5m、上記注入部と排出部とのそれぞれ直径が0.6m、高さが0.5mであるなど、全体形状が大きく、かつ、重いものである。しかも、上記フレキシブルコンテナの排出部を折り畳むときの作業では、指先に大きい操作力が必要とされ、このため、上記フレキシブルコンテナの排出部の折り畳み作業は、極めて煩雑なものとなっている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、フレキシブルコンテナの排出部の折り畳み作業が容易にできるようにすることである。
【0011】
請求項1の発明は、軸心2を縦向きにしたフレキシブルコンテナ1の下部が筒形状の排出部5とされ、平面視(図3)で、ある一方向Frに直交する方向を左右として上記排出部5の左右各側部を重ねることにより形成された板形状の排出部5を、ジグザグ形状に折り畳み可能とするフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置であって、
上記板形状の排出部5を左右から挟むよう配置されると共に、それぞれ上記一方向Frで所定間隔をあけて配置される左、右押圧体18,19群を設け、左押圧体18と右押圧体19とを上記一方向Frで交互に配置し、これら左、右押圧体18,19群を左右方向での相対移動により互いに噛合可能とし、この噛合時における上記各押圧体18,19の押圧により上記板形状の排出部5がジグザグ形状に折り畳まれるようにしたことを特徴とするフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置である。
【0012】
請求項2の発明は、上記左、右押圧体18,19群が互いに噛合するとき、上記一方向Frでの上記左、右押圧体18,19群の中央部における左、右押圧体18,19の噛合が先行し、これに後続して上記一方向Frでの上記左、右押圧体18,19群の前、後端部側に向かって上記左、右押圧体18,19が順次噛合するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置である。
【0013】
請求項3の発明は、上記噛合した左、右押圧体18,19の上方域で、ジグザグ形状に折り畳まれた上記排出部5を上記一方向Frでの前後方向から挟圧可能とする一対の挟圧体27,27を設けたことを特徴とする請求項1、もしくは2に記載のフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置である。
【0014】
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
【発明の効果】
【0015】
本発明による効果は、次の如くである。
【0016】
請求項1の発明は、軸心を縦向きにしたフレキシブルコンテナの下部が筒形状の排出部とされ、平面視で、ある一方向に直交する方向を左右として上記排出部の左右各側部を重ねることにより形成された板形状の排出部を、ジグザグ形状に折り畳み可能とするフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置であって、
上記板形状の排出部を左右から挟むよう配置されると共に、それぞれ上記一方向で所定間隔をあけて配置される左、右押圧体群を設け、左押圧体と右押圧体とを上記一方向で交互に配置し、これら左、右押圧体群を左右方向での相対移動により互いに噛合可能とし、この噛合時における上記各押圧体の押圧により上記板形状の排出部がジグザグ形状に折り畳まれるようにしている。
【0017】
このため、上記折畳装置によりフレキシブルコンテナの排出部の折り畳み作業をしようとする場合には、まず、上記左、右押圧体群の間に板形状にした排出部を挿入する。次に、上記押圧体群を噛合させると、この噛合時における上記各押圧体の押圧により上記板形状の排出部がジグザグ形状に屈曲されて折り畳まれる。これにより、上記排出部の折り畳み作業が終り、上記フレキシブルコンテナはその後の使用に備えられる。よって、上記フレキシブルコンテナの排出部の折り畳み作業は、この作業を手作業に依っていた従来の技術に比べて、極めて容易にできる。
【0018】
請求項2の発明は、上記左、右押圧体群が互いに噛合するとき、上記一方向での上記左、右押圧体群の中央部における左、右押圧体の噛合が先行し、これに後続して上記一方向での上記左、右押圧体群の前、後端部側に向かって上記左、右押圧体が順次噛合するようにしている。
【0019】
このため、上記したように左、右押圧体群が互いに噛合して、これら各押圧体が上記フレキシブルコンテナの排出部を押圧するとき、上記各押圧体は、上記排出部を上記一方向の中央部側から各端部側に向けて順次押圧することから、上記各押圧体が同時に押圧することに比べて、これら各押圧体が上記排出部に与える摩擦力は経時的に小さいままに抑制される。よって、上記各押圧体の押圧により上記排出部をジグザグ形状に折り畳む際、この排出部に無用に大きい外力が与えられることが防止されて、この排出部の折り畳みが円滑、かつ、精度よくできる。
【0020】
請求項3の発明は、上記噛合した左、右押圧体の上方域で、ジグザグ形状に折り畳まれた上記排出部を上記一方向での前後方向から挟圧可能とする一対の挟圧体を設けている。
【0021】
このため、上記のように折り畳まれたフレキシブルコンテナの排出部を、上記一対の挟圧体により挟圧させれば、上記排出部の折り畳み形状を、よりコンパクトにできる。よって、上記フレキシブルコンテナをその後の使用に備える場合に、その取り扱いが、より容易にできるなど有益である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】折畳装置の平面図である。
【図2】折畳装置を一方向に向かって見た図である。
【図3】図1の部分拡大作用説明図ある。
【図4】作用を説明する折畳装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明のフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置に関し、フレキシブルコンテナの排出部の折り畳み作業が容易にできるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
【0024】
即ち、フレキシブルコンテナ排出部の折畳装置は、軸心を縦向きにしたフレキシブルコンテナの下部が筒形状の排出部とされ、平面視で、ある一方向に直交する方向を左右として上記排出部の左右各側部を重ねることにより形成された板形状の排出部を、ジグザグ形状に折り畳み可能とするものである。上記板形状の排出部を左右から挟むよう配置されると共に、それぞれ上記一方向で所定間隔をあけて配置される左、右押圧体群が設けられる。左押圧体と右押圧体とが上記一方向で交互に配置され、これら左、右押圧体群は左右方向での相対移動により互いに噛合可能とされ、この噛合時における上記各押圧体の押圧により上記板形状の排出部がジグザグ形状に折り畳まれるようにしている。
【実施例】
【0025】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
【0026】
図4において、符号1は、フレキシブルコンテナである。このフレキシブルコンテナ1は、軸心2を縦向きとして見たときの上下方向の中途部を構成して径大の筒形状をなし、内部に粉粒体などの対象物を収容可能とするコンテナ本体3と、このコンテナ本体3の上部に取り付けられ、内部の注入通路を通して上記対象物を上記コンテナ本体3内に注入可能とする径小の筒形状注入部4と、上記コンテナ本体3の下部に取り付けられ、内部の排出通路を通して上記コンテナ本体3内の対象物を外部に排出可能とする径小の筒形状排出部5とを備えている。
【0027】
各図中、符号8は、上記軸心2が縦向きとなるよう吊り下げ装置9により着脱可能に吊り下げられた上記フレキシブルコンテナ1の下部の排出部5を、所定形状に屈曲させて折り畳み可能とする折畳装置である。また、上記吊り下げ装置9は、上記のように吊り下げた上記フレキシブルコンテナ1を上下方向かつ水平方向の所望方向に移動可能とするものである。
【0028】
ここで、図1〜3において、水平なある一方向を矢印Frで示し、この一方向Frに直交する水平方向を左右とする。この条件下で、上記折畳装置8は、上記フレキシブルコンテナ1の排出部5の左右各側部を重ねることにより形成された板形状の排出部5を、ジグザグ形状に屈曲して折り畳み可能とするものである(図3中一点鎖線)。
【0029】
上記折畳装置8は、工場の床面など固定側部材に支持される基台12と、左右方向で互いに離れて上記基台12上に支持される左右一対の架台13,14と、これら左、右架台13,14の間に形成され、上記一方向Frで貫通すると共に上方に向かって開く溝形状の空間部15とを備え、この空間部15に上記板形状の排出部5が上記吊り下げ装置9の作動により挿入可能とされる。
【0030】
上記空間部15に挿入されたフレキシブルコンテナ1の排出部5を左右から挟むよう配置されると共に、それぞれ上記一方向Frで所定の等間隔をあけて配置される左、右押圧体18,19郡が設けられている。これら左押圧体18と右押圧体19とは上記一方向Frで交互に等ピッチにて配置されている。上記各押圧体18,19は、それぞれ左右方向に長く延び、その長手方向の断面が縦向きとされたフラットバーにより形成され、互いに同形同大とされている。
【0031】
上記左、右架台13,14に支持され、上記左、右押圧体18,19をそれぞれ左右方向(その長手方向)にのみ往、復移動するよう案内する左、右ガイド体21,22が設けられている。つまり、上記各押圧体18,19は、上記各ガイド体21,22により上記各架台13,14に対し左右方向にのみ往、復移動可能に支持されている。
【0032】
上記各押圧体18,19をそれぞれ個別に移動駆動させる空気圧シリンダ式のアクチュエータ23が設けられる。これら各アクチュエータ23は上記各押圧体18,19に連動手段24を介し連結されている。
【0033】
具体的には、上記各アクチュエータ23の伸長動作Aに連動して上記各押圧体18,19は上記空間部15内に向かって所定寸法だけ往移動Bさせられる(図1〜3中一点鎖線)。一方、上記各アクチュエータ23の収縮動作Cに連動して上記各押圧体18,19は上記空間部15内から上記所定寸法だけ復移動Dさせられる(図1〜3中実線)。上記各アクチュエータ23に対し圧縮空気を供給、排出可能する電磁弁は、電気操作盤により自動制御にて作動させられるようになっている。
【0034】
上記各押圧体18,19は、通常は、復移動Dした状態に保たれている(図1〜3中実線)。そして、上記電気操作盤のスタートスイッチをONすれば、上記各アクチュエータ23が伸長動作Aして、上記各押圧体18,19がそれぞれ往移動Bする。すると、これら各押圧体18,19は左右方向で互いに接近するよう相対移動し、上記一方向Frで互いに隙間をあけて噛合可能とされる(図1〜3中一点鎖線)。
【0035】
そして、上記左、右押圧体18,19群の間の空間部15に上記フレキシブルコンテナ1の板形状の排出部5を挿入して上記したように各押圧体18,19群を噛合させれば、これら各押圧体18,19の押圧により上記板形状の排出部5はジグザグ形状に屈曲させられて折り畳まれる(図3中一点鎖線)。
【0036】
図3において、上記したように、電気操作盤のスタートスイッチをONすれば、上記左、右押圧体18,19はそれぞれ往移動Bして互いに噛合するが、この場合、自動制御により、上記左、右押圧体18,19群のうち、上記一方向Frで中央に位置する押圧体18(No.1)が、まず、往移動Bし、次に、この押圧体18(No.1)に隣接する一対の押圧体19(No.2)が往移動Bし、以下、上記一方向Frでの上記押圧体18,19群の前、後端部側に向かって、上記各押圧体18,19が順次往移動Bすることとされている。
【0037】
つまり、上記左、右押圧体18,19群が互いに噛合するとき、上記一方向Frでの上記左、右押圧体18,19群の中央部における左、右押圧体18,19の噛合が先行し、これに後続して上記一方向Frでの上記左、右押圧体18,19群の前、後端部側に向かって上記左、右押圧体18,19が順次噛合することとされている。
【0038】
図4において、上記噛合した左、右押圧体18,19群の上方近傍域で、前記したようにジグザグ形状に折り畳まれた上記排出部5を上記一方向Frでの前後方向から挟圧可能とする一対の挟圧体27,27が設けられている。
【0039】
全図において、上記各挟圧体27は、軸心が縦向きの枢支軸29により上記左、右架台13,14にそれぞれ枢支されている。上記各挟圧体27をそれぞれ個別に回動駆動させる空気圧シリンダ式の他のアクチュエータ30が設けられる。
【0040】
具体的には、これら各他のアクチュエータ30の伸長動作Eに連動して、上記各挟圧体27は上記噛合した上記左、右押圧体18,19群の上方近傍域に向かって往回動Fさせられる(図1,2中一点鎖線、図4)。一方、上記各他のアクチュエータ30の収縮動作Gに連動して、上記各挟圧体27は上記空間部15の左右外側方がわに向かって復回動Hさせられる(図1〜3中実線)。これにより、上記空間部15にフレキシブルコンテナ1の排出部5を挿入するときに上記各挟圧体27が邪魔になることが防止される。
【0041】
上記電気操作盤の他のスタートスイッチをONすれば、上記各他のアクチュエータ30が伸長動作Eして、上記各挟圧体27がそれぞれ往回動Fし、これら各挟圧体27は、上記したように折り畳まれた上記排出部5を、上記一方向Frでの前後方向から挟圧し、この排出部5の折り畳み形状を、よりコンパクトなものとする。
【0042】
上記構成によれば、板形状の排出部5を左右から挟むよう配置されると共に、それぞれ上記一方向Frで所定間隔をあけて配置される左、右押圧体18,19群を設け、左押圧体18と右押圧体19とを上記一方向Frで交互に配置し、これら左、右押圧体18,19群を左右方向での相対移動により互いに噛合可能とし、この噛合時における上記各押圧体18,19の押圧により上記板形状の排出部5がジグザグ形状に折り畳まれるようにしている。
【0043】
このため、上記折畳装置8によりフレキシブルコンテナ1の排出部5の折り畳み作業をしようとする場合には、まず、上記左、右押圧体18,19群の間の空間部15内に板形状にした排出部5を挿入する。次に、上記各押圧体18,19をそれぞれ上記空間部15内に向かって往移動Bさせて上記押圧体18,19群を噛合させる。すると、この噛合時における上記各押圧体18,19の押圧により上記板形状の排出部5がジグザグ形状に屈曲されて折り畳まれる。
【0044】
次に、上記のように折り畳まれた排出部5を面ファスナー付のバンドなどで縛り付けて保形する。次に、上記各押圧体18,19を復移動Dさせて上記排出部5から離反させれば、上記排出部5の折り畳み作業が終り、上記フレキシブルコンテナ1はその後の使用に備えられる。
【0045】
よって、上記フレキシブルコンテナ1の排出部5の折り畳み作業は、この作業を手作業に依っていた従来の技術に比べて、極めて容易にできる。
【0046】
また、前記したように、左、右押圧体18,19群が互いに噛合するとき、上記一方向Frでの上記左、右押圧体18,19群の中央部における左、右押圧体18,19の噛合が先行し、これに後続して上記一方向Frでの上記左、右押圧体18,19群の前、後端部側に向かって上記左、右押圧体18,19が順次噛合するようにしている。
【0047】
このため、上記したように左、右押圧体18,19群が互いに噛合して、これら各押圧体18,19が上記フレキシブルコンテナ1の排出部5を押圧するとき、上記各押圧体18,19は、上記排出部5を上記一方向Frの中央部側から各端部側に向けて順次押圧することから、上記各押圧体18,19が同時に押圧することに比べて、これら各押圧体18,19が上記排出部5に与える摩擦力は経時的に小さいままに抑制される。よって、上記各押圧体18,19の押圧により上記排出部5をジグザグ形状に折り畳む際、この排出部5に無用に大きい外力が与えられることが防止されて、この排出部5の折り畳みが円滑、かつ、精度よくできる。
【0048】
また、前記したように、噛合した左、右押圧体18,19の上方域で、ジグザグ形状に折り畳まれた上記排出部5を上記一方向Frでの前後方向から挟圧可能とする一対の挟圧体27,27を設けている。
【0049】
このため、上記のように折り畳まれたフレキシブルコンテナ1の排出部5を、上記一対の挟圧体27,27により挟圧させれば、上記排出部5の折り畳み形状を、よりコンパクトにできる。よって、上記フレキシブルコンテナ1をその後の使用に備える場合に、その取り扱いが、より容易にできるなど有益である。
【0050】
なお、以上は図示のれによるが、フレキシブルコンテナ1は新たに製造されたものであってもよく、再使用されるものであってもよい。また、上記各アクチュエータ23,30は電動式のものであってもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 フレキシブルコンテナ
2 軸心
5 排出部
8 折畳装置
12 基台
13 架台
14 架台
15 空間部
18 押圧体
19 押圧体
21 ガイド体
22 ガイド体
27 挟圧体
A 伸長動作
B 往移動
C 収縮動作
D 復移動
E 伸長動作
F 往回動
G 収縮動作
H 復回動
Fr 一方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸心を縦向きにしたフレキシブルコンテナの下部が筒形状の排出部とされ、平面視で、ある一方向に直交する方向を左右として上記排出部の左右各側部を重ねることにより形成された板形状の排出部を、ジグザグ形状に折り畳み可能とするフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置であって、
上記板形状の排出部を左右から挟むよう配置されると共に、それぞれ上記一方向で所定間隔をあけて配置される左、右押圧体群を設け、左押圧体と右押圧体とを上記一方向で交互に配置し、これら左、右押圧体群を左右方向での相対移動により互いに噛合可能とし、この噛合時における上記各押圧体の押圧により上記板形状の排出部がジグザグ形状に折り畳まれるようにしたことを特徴とするフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置。
【請求項2】
上記左、右押圧体群が互いに噛合するとき、上記一方向での上記左、右押圧体群の中央部における左、右押圧体の噛合が先行し、これに後続して上記一方向での上記左、右押圧体群の前、後端部側に向かって上記左、右押圧体が順次噛合するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置。
【請求項3】
上記噛合した左、右押圧体の上方域で、ジグザグ形状に折り畳まれた上記排出部を上記一方向での前後方向から挟圧可能とする一対の挟圧体を設けたことを特徴とする請求項1、もしくは2に記載のフレキシブルコンテナ排出部の折畳装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−103796(P2013−103796A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248739(P2011−248739)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(510284532)大阪コンテナーサービス株式会社 (2)
【出願人】(511276079)東日本コンテナーサービス株式会社 (1)
【出願人】(511276080)中日本コンテナーサービス株式会社 (1)
【出願人】(511276091)水島コンテナーサービス株式会社 (1)
【出願人】(511276105)北九州コンテナーサービス株式会社 (1)
【出願人】(507315690)株式会社TDS (5)
【Fターム(参考)】