説明

ブチル系ゴム組成物及びこれを用いた車輌用フレキシブルホース

【課題】ブチル系ゴムの樹脂加硫における加硫速度を速め、加硫度を高くすると共に、加硫後の伸びを増加させる一方、高温使用時の強度も向上させ得るブチル系ゴム組成物及びこれを用いた車輌用フレキシブルホースを提供する。
【解決手段】ブチル系ゴム組成物において、このブチル系ゴム組成物を構成するゴム100質量部に対し、メタアクリル酸亜鉛が0.5〜3.0質量部含有されてなると共に、加硫系が樹脂加硫系であるブチル系ゴム組成物。また、ホース断面が複数層から構成された車輌用フレキシブルホース1において、少なくともその内面ゴム層3が、前記ブチル系ゴム組成物からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブチル系ゴムの加硫速度、及び加硫後のゴム組成物のゴム特性を改善したブチル系ゴム組成物及びこれを用いた車輌用フレキシブルホースに関する。
【背景技術】
【0002】
カーエアコン用の冷媒ガスの輸送等に用いられる従来例に係る複合フレキシブルホースは、通常図2に示す様に、内側から内管11、接着剤層15、中間ゴム層12、繊維補強層13及び最外層の外面ゴム層14を積層して形成されており、最内層の内管11には、ガスバリア性を保持させるためにポリアミド樹脂が一般的に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
或いは、R134a冷媒の透過係数を更に低減する方策として、最内層にブチル系ゴムに鱗片状の充填材を添加した硫黄加硫系の低ガス透過性の冷媒輸送用ゴムホースが提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
しかしながら、最内層に硫黄加硫系のブチル系ゴムを使用した場合、特殊な条件下において金属配管或いは圧縮機の金属部分を腐食させる場合がある。そこで、一般的には、硫黄を用いない樹脂加硫系の適用が考えられるのであるが、樹脂加硫系は硫黄加硫系に比べ加硫の立ち上がりが遅く、加硫後の破断伸びも小さくなる。
【0005】
加硫後の伸びの低下を少なくする方法としては、クレー、タルク等の白色系充填剤の添加が一般的に行なわれている。しかしながら、これらの白色系充填剤の添加は、ブチル系ゴムの加硫を遅らせる上、強度低下も引き起こし、ホースとして求められる口金具の加締強度が不十分になるという問題があった。
【0006】
ところで、発泡弾性層が、ゴム成分100質量部に対して、充填材として少なくともメタクリル酸亜鉛またはメタクリル酸と酸化亜鉛の混合物を5〜60質量部含有している熱硬化性エラストマー組成物を、発泡剤により発泡させた発泡ゴムロールが提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、この従来例は、耐摩耗性が高く、安定したセルが形成された発泡弾性層を有し、低コストで高い生産性が確保できる発泡ゴムロールの提供を目的とするものであって、本発明の目的とは異なる。
【0007】
一方、車輌用エアコンホースは、自動車のボンネット内の高温雰囲気下で使用されることから、実使用上からは高温時の強度が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平1−110143号公報
【特許文献2】特開平10−47552号公報
【特許文献3】特許第4160613号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ブチル系ゴムの加硫時に硫黄を用いない樹脂加硫の条件下において鋭意検討の結果、メタアクリル酸金属塩を用いることによって、上述した種々の問題を解消し得るという知見を得てなしたものであって、本発明の目的は、ブチル系ゴムの樹脂加硫における加硫速度を速め、加硫度を高くすると共に、加硫後の伸びを増加させる一方、高温使用時の強度も向上させ得るブチル系ゴム組成物及びこれを用いた車輌用フレキシブルホースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るブチル系ゴム組成物が採用した手段は、ブチル系ゴム組成物において、このブチル系ゴム組成物を構成するゴム100質量部に対し、メタアクリル酸亜鉛が0.5〜3.0質量部含有されてなると共に、加硫系が樹脂加硫系であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項2に係る車輌用フレキシブルホースが採用した手段は、ホース断面が複数層から構成された車輌用フレキシブルホースにおいて、少なくともその内面ゴム層が、請求項1に記載のブチル系ゴム組成物からなることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の請求項3に係る車輌用フレキシブルホースが採用した手段は、請求項2に記載の車輌用フレキシブルホースにおいて、前記車輌用フレキシブルホースが、前記内面ゴム層と、この内面ゴム層の外側に設けられた少なくとも一層の繊維補強層と、この繊維補強層の外側に設けられた外面ゴム層とからなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1に係るブチル系ゴム組成物によれば、ブチル系ゴム組成物において、このブチル系ゴム組成物を構成するゴム100質量部に対し、メタアクリル酸亜鉛が0.5〜3.0質量部含有されてなるので、加硫時の初期立ち上がりが早く、結果的に加硫速度が向上する。また、加硫度が高くなるため、加硫後の伸びが増加する一方、高温使用時の強度も向上する。更に、前記ブチル系ゴム組成物の加硫系が樹脂加硫系であるので、金属部品に接触する製品に採用したとしても、硫黄加硫系の様に前記金属部品を腐食させることがない。
【0014】
一方、本発明の請求項2に係る車輌用フレキシブルホースによれば、ホース断面が複数層から構成された車輌用フレキシブルホースにおいて、少なくともその内面ゴム層が、請求項1に記載のブチル系ゴム組成物からなるので、伸びが大きくフレキシブル性が高い上、高温使用時の強度も高い車輌用フレキシブルホースが得られる。また、輸送される流体が、金属配管等の金属部位に接触することがあったとしても、硫黄加硫系の様に前記金属部位を腐食させることがない。
【0015】
また、本発明の請求項3に係る車輌用フレキシブルホースによれば、前記車輌用フレキシブルホースが、前記内面ゴム層と、この内面ゴム層の外側に設けられた繊維補強層と、この繊維補強層の外側に設けられた外面ゴム層とからなるので、伸びが大きく配管し易い上、高温雰囲気においても強度の高い車輌用フレキシブルホースが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態2に係る車輌用フレキシブルホース及びその製造方法を説明するための部分切断図である。
【図2】従来例に係る複合フレキシブルホースの斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
先ず、本発明の実施の形態1に係るブチル系ゴム(IIR)組成物について説明する。
本発明の実施の形態1に係るブチル系ゴム組成物は、メタアクリル酸亜鉛(C10Zn)が含有されてなるものである。そして、前記ブチル系ゴムの加硫時には、硫黄を用いない樹脂加硫の条件下において加硫される。
【0018】
前記ブチル系ゴム組成物は、イソブチレンとイソプレンの共重合体であって、耐熱、耐寒、耐候性、耐薬品性および耐屈曲亀裂性に優れる上、ガス透過性が低いという特性を有する。前記ブチル系ゴム組成物は、塩素化ブチルゴムや臭素化ブチルゴム等のハロゲン化ブチルゴムを基礎とする組成物でも良い。また、このブチル系ゴム組成物の樹脂加硫剤としては、フェノール樹脂を用いることができる。
【0019】
更に、本発明の実施の形態1に係るブチル系ゴム組成物は、ゴム100質量部に対しメタアクリル酸亜鉛を0.5〜3.0質量部添加し、前記フェノール樹脂を加硫剤として加硫させるのが好ましい。前記メタアクリル酸亜鉛の添加量が、ブチル系ゴム100質量部に対し0.5質量部未満であると、加硫速度が遅く、破断強度も低くなる一方、3.0質量部を超えるとゴム練機への粘着が大きく、加工性が著しく悪化するためである。
【0020】
次に、本発明の実施の形態1に係るブチル系ゴム組成物の製造方法について、以下手順に従って説明する。
先ず、原料ゴム(クロロブチル1066)100質量部に対し、FEFカーボン、タルク、ステアリン酸、酸化マグネシウム、ポリエチレングリコール及びアルキルフェノール樹脂を、夫々表1に示す通りの量だけ配合し、ニーダーで混練した後24時間室温で冷却した(A練り)。
【0021】
次いで、表1に示す通り、前記A練り品に酸化亜鉛を5.0質量部配合し比較例−1とした。更に、比較例−2として、比較例−1に対しメタアクリル酸亜鉛を0.3質量部、比較例−3としてトリアリル・イソシアヌレートを2.0質量部、比較例−4としてN,N’−m−フェニレン・ジマレイミドを2.0質量部、実施例−1〜4としてメタアクリル酸亜鉛を夫々0.5〜3.0質量部ずつ配合し、オープンロールにて混練りした(B練り)。
【0022】
そして、本発明に係るブチル系ゴム組成物によれば、メタアクリル酸亜鉛がゴム100質量部に対し0.5〜3.0質量部含有されてなるので、加硫時の初期立ち上がりが早く、結果的に加硫速度が向上する。また、加硫度が高くなるため、加硫後の伸びが増加する一方、高温使用時の強度も向上するという格別な効果が得られる。
【実施例】
【0023】
<比較例−1>
表1に示す様に、先ず、原料ゴムであるクロロブチル1066(ゴム)100質量部に対し、加硫剤であるアルキルフェノール樹脂を5.0質量部、その他FEFカーボン等加硫に寄与しない原料を添加した後、上記実施の形態1に係るブチル系ゴム組成物の製造方法に従ってA練りを実施する。次いで、このA練りを完了した原料に、加硫活性剤として従来より用いられている酸化亜鉛5.0質量部を添加し、B練りして未加硫ゴムを作成する。
【0024】
【表1】

【0025】
そして、この未加硫ゴムの加硫曲線をJIS K6300−2(2001年)に従って、キャラストメーターIIF型(JSR株式会社製)を用いて温度160℃で60分試験し、下記条件により測定した結果を表2に示す。
・チャート速度:300mm/h
・トルクレンジ:490.3N・cm(片側フルスケール)
【0026】
【表2】

【0027】
ここで、表2記載の記号を説明すると、tc(10)、tc(50)、tc(90)は、夫々トルク最大値(M)の10%値、50%値、90%値に至った加硫時間(分)を示し、値が小さいほど、早期に加硫が進むことを示す。また、Mはトルク最小値を示し、M+10%M、M+50%M、M+90%M、は夫々、tc(10)、tc(50)、tc(90)時点のトルク値を示す。
【0028】
更に、前記未加硫ゴムを、温度160℃で40分加硫して加硫ゴムとし、この加硫ゴムのショアー硬度をJIS K6253(2006年)に従って、その他の物性をJIS K6251(2004年)に従って測定した結果を表3に示す。
【0029】
【表3】

【0030】
<比較例−2>
比較例−1の配合に対し、メタアクリル酸亜鉛を0.3質量部追加し、比較例−1と全く同様な方法で未加硫ゴムを作成した。そして、この未加硫ゴムの加硫曲線を比較例−1と同様に測定した。更には、前記未加硫ゴムを比較例−1と同一条件で加硫し、この加硫ゴムの物性を比較例−1と同様に測定した。測定結果を表2,3に示す。
【0031】
<比較例−3,4>
前記A練りを完了した原料に、従来より過酸化物加硫を行う際の共架橋剤として用いられている、比較例−3においてはトリアリル・イソシアヌレートを、比較例−4においてはN,N’−m−フェニレン・ジマレイミドを夫々2.0質量部添加した後B練りを行った以外は、前記比較例−1と全く同様な方法で未加硫ゴムを作成した。そして、この未加硫ゴムの加硫曲線を比較例−1と同様に測定した。更には、前記未加硫ゴムを比較例−1と同一条件で加硫し、この加硫ゴムの物性を比較例−1と同様に測定した。測定結果を表2,3に示す。
【0032】
<実施例−1〜4>
前記A練りを完了した原料に、表1に示す通り、メタアクリル酸亜鉛を夫々0.5〜3.0質量部添加した後B練りを行った以外は、前記比較例−1と全く同様な方法で未加硫ゴムを作成した。そして、この未加硫ゴムの加硫曲線を比較例−1と同様に測定した。更には、前記未加硫ゴムを比較例−1と同一条件で加硫し、この加硫ゴムの物性を比較例−1と同様に測定した。測定結果を表2,3に示す。
【0033】
比較例1は、表3に示す通り、実施例−1〜4に対し破断強度(Tb)が低値である。また、表2に示す通り、tc(10)、tc(50)、tc(90)の各値が大きいことから加硫速度が遅く、最大トルク(M)も低いため高温時強度は低いと推測される。比較例2は、表3に示す通りゴム物性は実施例−1〜4と同等であり、表2に示す通り最大トルク(M)も同等であるが、tc(10)、tc(50)、tc(90)値が大きいことから加硫速度が遅い。
【0034】
一方、比較例3は、表3に示す通り100%伸び時応力(M100)、破断強度(Tb)が低い。また、表2に示す通り、最大トルク(M)が低く、比較例−1と同様、高温時強度は低いと推定される。また、比較例4は、表3に示す通り、実施例−1〜4に対しショアー硬度(Hs)、100%伸び時応力(M100)が高く、破断強度(Tb)、及び伸び(Eb)が低く、ゴム弾性が低いことが分かる。
【0035】
メタアクリル酸亜鉛を配合することにより、表3に示す通り、破断強度(Tb)、ショアー硬度(Hs)等に影響を与えず、伸び(Eb)を大きくし、更には表2に示す通り、最大トルク(M)が大きくなることから、高温時の強度が高くなっていることが分かる。その理由としては、ゴムの加硫時に付加、或いは架橋したメタアクリル酸亜鉛が、マトリックス中の極性物質、ZnCl、Cl−Zn−OH、フェノール樹脂と錯体を形成し、下記の構造式(化1)或いは(化2)に示す通りクラスター化するためである。
【0036】
発達したクラスターは耐熱性を有し、温度185℃でも溶解し難く、キュラストトルクを上昇させる作用がある。しかし、通常のフィラーと異なって弾性挙動に富むことから、破断強度(Tb)、100%伸び時の応(M100)力、硬さ(Hs)等の物性の変化が生じないと考えられる。
【0037】
【化1】

【0038】
【化2】

【0039】
次に、前記実施の形態1において説明したブチル系ゴム組成物を、車輌用フレキシブルホースに適用した本発明の実施の形態2につき、以下図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態2に係る車輌用フレキシブルホース及びその製造方法を説明するための部分切断図である。
【0040】
本発明の実施の形態2に係る車輌用フレキシブルホース1は、図1に例示した様に、最内層の内面ゴム層3と、この内面ゴム層3の外側に設けられた繊維補強層4と、この繊維補強層4の外側に設けられた外面ゴム層5とからなる。そして、本発明の実施の形態2に係る車輌用フレキシブルホース1は、前記内面ゴム層3及び外面ゴム層5のうち、少なくとも内面ゴム層3が前記ブチル系ゴム組成物からなる。このブチル系ゴム組成物は、前述した様に極めてガス透過性が小さく、耐熱性に優れているからである。
【0041】
また、外面ゴム層5のゴム材質としては、前記ブチル系ゴム組成物でも良いがEPDMが好ましい。このEPDMは、耐熱性、耐候性、耐オゾン性に優れるためである。
【0042】
繊維補強層4について説明すると、複数本の補強糸を引き揃えて内面ゴム層3の外周面に、交差させて編み込みしつつ巻き付け構成されている。前記補強糸は、複数本のポリエステル糸を加撚して構成されたものが強度上好ましい。前記繊維補強層4は複数層ある場合もある。
【0043】
次に、この様な車輌用フレキシブルホース1の製造方法について、同図1を参照しながら説明する。先ず、走行する50〜100m程度の長さを有するゴムまたは樹脂製のマンドレル2の外周に、押出機から金型を介して未加硫の前記ブチル系ゴム組成物を押し出し、内面ゴム層3を形成する。次いで、この内面ゴム層3の外周に、編組機から繰出された補強糸によってブレード構造とした繊維補強層4を形成し、更にこの繊維補強層4の外周に、他の押出機から押し出された外面ゴム層5を積層して、未加硫の車輌用フレキシブルホース1を形成する。
【0044】
次いで、未加硫の車輌用フレキシブルホース1を、図示しないオーブンに導入し、加熱して前記内面ゴム層3及び外面ゴム層5を加硫する。この様なゴム層3,5の加硫に要する加熱温度と加熱時間は、使用されるゴム原料の架橋特性によって多少の違いはあるが、前記ブチル系ゴム組成物の場合は、160℃前後の温度で40分程度の加熱時間が必要である。加硫後の車輌用フレキシブルホース1を冷却した後、その一端に水圧を負荷してマンドレル2を抜き取る。
【0045】
以上説明した通り、本発明に係るブチル系ゴム組成物によれば、このブチル系ゴム組成物を構成するゴム100質量部に対し、メタアクリル酸亜鉛が0.5〜3.0質量部含有されてなるので、加硫時の初期立ち上がりが早く、結果的に加硫速度が向上する。また、加硫後の伸びが増加する一方、高温使用時の強度も向上する。更に、前記ブチル系ゴム組成物の加硫系が樹脂加硫系であるので、金属部品に接触する製品に採用されたとしても、硫黄加硫系の様に前記金属部品を腐食させることがない。
【0046】
一方、本発明に係る車輌用フレキシブルホースによれば、ホース断面が複数層から構成された車輌用フレキシブルホースにおいて、少なくともその内面ゴム層が、上記ブチル系ゴム組成物からなるので、伸びが大きくフレキシブル性が高い上、高温使用時の強度も高い車輌用フレキシブルホースが得られる。更に、輸送される流体が、金属配管等の金属部位に接触する構成であったとしても、前記金属部位を腐食させることがない。そのため、車輌用エアコンホースに好適である。
【0047】
尚、上記実施の形態2においては、本発明に係る車輌用フレキシブルホースは、加硫後の製品としてはストレート形状を有するものを例に説明したが、本発明に係る車輌用フレキシブルホースは、この様なホース形態に限定されることなく、例えば、任意の3次元形状を有するマンドレル等の金型により、未加硫の車輌用フレキシブルホースに賦形し、この賦形した状態のまま加硫することによって車輌用曲がりホースとすることも可能である。
【符号の説明】
【0048】
1:車輌用フレキシブルホース,
2:マンドレル,
3:内面ゴム層,
4:繊維補強層,
5:外面ゴム層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブチル系ゴム組成物において、このブチル系ゴム組成物を構成するゴム100質量部に対し、メタアクリル酸亜鉛が0.5〜3.0質量部含有されてなると共に、加硫系が樹脂加硫系であることを特徴とするブチル系ゴム組成物。
【請求項2】
ホース断面が複数層から構成された車輌用フレキシブルホースにおいて、少なくともその内面ゴム層が、請求項1に記載のブチル系ゴム組成物からなることを特徴とする車輌用フレキシブルホース。
【請求項3】
前記車輌用フレキシブルホースが、前記内面ゴム層と、この内面ゴム層の外側に設けられた少なくとも一層の繊維補強層と、この繊維補強層の外側に設けられた外面ゴム層とからなることを特徴とする請求項2に記載の車輌用フレキシブルホース。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−157508(P2011−157508A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21453(P2010−21453)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(000233619)株式会社ニチリン (69)
【Fターム(参考)】