説明

ブラインドリベット

ブラインドリベット200は、変形可能なマンドレルヘッド218を有するマンドレル214を備え、ブラインドリベットが、接合される一対の部品220、222内の異なる大きさの一対の心合わせされた開口部内に受け入れられたときに、マンドレルヘッドは、マンドレル及びそのヘッド部がリベット本体から引き抜かれる前に、変形し、かつリベット本体202の変形を生じさせるように適合されており、ブラインドリベットが、両方の開口部により定められる内面と係合するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はブラインドリベットに関し、具体的には、変形可能なマンドレルヘッドを備えたマンドレルを有するブラインドリベットに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、引用により本明細書に組み入れられる2009年8月24日に出願された米国特許仮出願番号第61/236,270号に基づく利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
ブラインドリベットは、ナットとボルト又はねじとによる締結が用いられる場合に生じるような、費用がかかりかつ労働集約的な作業を回避する費用効果が大きい方法であるので、自動車製造工程のような製造工程で、部品を互いに接合する手段としてブラインドリベットを用いる。ブラインドリベットは、当該技術分野で周知であり、2つの材料片を材料の片側からのアクセスによって互いに取り付けるために用いられる。図1aから図1dは、2つの材料片102を互いに接合するために用いられる、ステム破断型リベットとして知られるブラインドリベット100を示す。ブラインドリベット100は、一端にフランジ106を有する円筒形リベット本体部分104を有する。マンドレル107は、細長いマンドレルステム108と、一端にヘッド部分110とを有しており、マンドレル107のヘッド部分110がリベット本体部分104のフランジ106が延びる側とは反対側の端部と係合するように、リベット本体部分104を通して送られる。
【0003】
図1aを参照すると、ブラインドリベット100は、フランジ106が材料片102の一方と係合するように、互いに接合される材料片102内の2つの重なり合った開口部を通して送られる。力F1が、材料片102から遠ざかる方向に、マンドレルステム108にかけられ、力F2も、力F1とは反対方向にフランジ部分106にかけられる。図1b及び図1cを参照すると、マンドレルステム108にかけられる力F1により、マンドレルヘッド110は、ブラインドリベット100のリベット本体部分104に対して力を及ぼすことになる。このような力は、互いに接合される材料片102の方に向かってマンドレルヘッド110が引っ張られるにつれて、リベット本体部分104の変形を生じさせ、その結果、付加的なフランジ部分114が生成される。
【0004】
マンドレルヘッド110は、付加的なフランジ部分114が材料102と係合する位置まで、ブラインドリベット100のリベット本体部分104を通して引っ張られる。典型的には、マンドレルヘッド110はマンドレルステム108より硬い材料で作られているので、付加的なフランジ部分114が材料102と係合した後で、力F1がさらにかけられると、マンドレルステム108は、破断してマンドレルヘッド110から分離する。このプロセスに従うと、2つの材料片102はそれによって互いに接合され、フランジ106と付加的なフランジ部分114とによって所定位置に保持される。
【0005】
引き抜き型ブラインドリベットもまた当該技術分野において公知である。引き抜き型リベットは、マンドレルステムが破断してマンドレルヘッドから分離するのではなく、マンドレルヘッドが、ブラインドリベットのリベット本体部分を貫通して完全に引き抜かれ、マンドレルステムと共に処分される点でも、説明されたステム破断ステム破断型リベットとは異なる。特許文献1は、このような引き抜き型ブラインドリベットを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,497,6037号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のステム破断型及び引き抜き型のブラインドリベットに伴う問題は、異なる大きさの開口部が貫通した材料片を確実に接合するのが困難なことである。さらに図1dを参照すると、もし、材料片102の一方が他方よりわずかに幅広の開口部を有していたならば、ブラインドリベット100のリベット本体部分104は、幅広い方の開口部により定められる内面と完全には係合することができないことになる。そうすると、わずかに幅広の開口部を有する材料片が横方向に動くことを許すことになり得る。従来は、この問題は、小さい方の開口部を有する材料片102により幅広の開口部を穿孔して、接合される2つの材料片102における開口部が実質的に同じ大きさになるようにすることにより是正される。このことは、製造プロセスを複雑にし、その費用を増大させる。本発明の好ましい実施形態は、従来技術の上述の欠点のうちの1つ又はそれ以上を克服しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、
被加工物と当接するフランジと、マンドレルのマンドレルヘッドを受けるための孔を有する、該フランジから延びる細長い部分とを有するリベット本体と、
上記の孔内に配置されるように適合されたマンドレルヘッドと、該マンドレルヘッドから延びるマンドレルステムとを有するマンドレルと
を含むブラインドリベットが提供され、
リベットは、フランジが被加工物と係合するように、第1の方向で被加工物の開口部内に受けられるように適合され、マンドレルヘッドは、第1の方向とは反対の第2の方向でマンドレルヘッドがリベット本体から引き抜かれる結果として変形するように、かつ上記の細長い部分の変形を生じさせるように適合されている。
【0009】
変形可能なマンドレルヘッドを用いることにより、ブラインドリベットを用いて、異なる大きさの開口部が貫通した材料片を互いに固定的に取り付けることができるという利点が提供される。別の好ましい実施形態において、マンドレルヘッドは、テーパ付けられた断面を有する。好ましい実施形態において、マンドレルヘッドは、実質的に部分円錐断面を有する。このことにより、マンドレルヘッドがその変形前にリベット本体部分にわずかに入り込むことが可能となり、リベット本体部分が、貫通する開口部の周りで均一に変形するという利点が提供される。
【0010】
さらに別の好ましい実施形態において、細長い部分は、その外面上に配置された、被加工物の開口部と係合するための複数の第1のリブを有する。これにより、被加工物に対するリベットのグリップが向上し、そのことによって、リベットに対する被加工物の回転及びその逆の被加工物に対するリベットの回転が最小にされるという利点が提供される。好ましい実施形態において、複数の第1のリブは、細長い部分の長手方向軸と実質的に平行に延びる。
【0011】
別の好ましい実施形態においては、フランジは、そのうえに配置された、被加工物内の開口部の縁と係合するための複数の第2のリブを有する。これにより、被加工物に対するリベットのグリップが向上し、そのことによって、リベットに対する被加工物の回転及びその逆に被加工物に対するリベットの回転が最小にされるという利点が提供される。さらに別の好ましい実施形態において、複数の第2のリブは、細長い部分の長手方向軸に対して横方向に延びる。好ましい実施形態において、上記の孔は、細長い部分の長さ全体にわたって延びる。
【0012】
ここで、本発明の好ましい実施形態を、例示のみの目的で、いかなる制限的な意味合いももたずに、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来技術のステム破断型ブラインドリベットの使用時の複数の断面図を示す。
【図2】本発明のブラインドリベットの斜視図を示す。
【図3】図2のブラインドリベットの使用時の複数の断面図を示す。
【図4】本発明に用いることができる様々なリベット本体部分の複数の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図2は、本発明を具体化する引き抜き型ブラインドリベット200を示す。ブラインドリベット200は、軸206に沿って完全に貫通する孔204を有する、円筒形のリベット本体部分202を有する。リベット本体部分202は、一端においてそこから延びるフランジ部分208を有するとともに、部分的にリブが付けられた外面210を有する。フランジ部分208もまた、リベット本体部分202の方向に面したフランジの側面上にリブ付き表面212を有する。細長いマンドレルステム216と、変形可能なマンドレルヘッド218とを有するマンドレル214が、リベット本体部分202内の孔204を貫通して延びている。マンドレルヘッド218は、リベット本体部分202を貫通する孔204より幅広である。マンドレルは、取り付け前に、ステムとリベット本体の孔との間の締まり嵌めによってリベット本体に固定される。
【0015】
ここで、図2のブラインドリベット200の動作を、図3を参照して説明する。図3aに示されるように、それぞれ、大きい開口部221及び小さい開口部223が貫通した材料片220と222とが、貫通する開口部が心合わせされるように、互いに係合状態で配置される。次いで、ブラインドリベット200が、2つの開口部のうちの小さい方を有する材料222の表面にフランジ部分208が当接するように、材料片220、222内の心合わせされた開口部を通して送られる。次いで、力F1が、マンドレルステム216に対して、軸206に沿ってリベット本体部分202から遠ざかる方向にかけられ、力F2が、フランジ部分208に対して、力F1とは反対方向に、リベット本体202の方向にかけられる。力F1は、マンドレルステム216をリベット本体部分202から遠ざかる方向に引っ張り、リベット本体部分202を貫通する孔204の中にマンドレルヘッド218が引き込まれるようにさせる。マンドレルヘッド218のマンドレルステム216に隣接する側のテーパ付けされた表面は、マンドレル214がリベット本体部分202から遠ざかる方向に引っ張られるにつれて、リベット本体部分202と係合するようになる。
【0016】
図3bを参照すると、マンドレル214がリベット本体部分202から遠ざかる方向に引っ張られるにつれて、マンドレルヘッド218は、リベット本体部分202に対して力を及ぼすことによりこれを変形させ、その結果として付加的なフランジ部分224が生成される。マンドレルヘッド218がリベット本体部分202内の孔204を貫通してさらに引き抜かれるにつれて、付加的なフランジ部分224が材料片220の表面と係合するようになる、図3bに示される状況が生じる。この時点で、材料片220、222は、フランジ部分208と、リベット本体の末端又はブラインド端の付加的なフランジ部分224とによって互いに接合され、保持される。しかしながら、リベット本体部分202と、材料片220、222の両方を貫通して延びる開口部の内面との間には、すき間226が存在する。
【0017】
マンドレルヘッド218が、リベット本体部分202内の孔204を貫通してさらに引き抜かれるためには、マンドレルヘッド218は、初期状態のマンドレルヘッドの幅より狭い、材料片220内の大きい方の開口部を通って嵌合するように変形されなければならない。図3cは、材料片220内の大きい方の開口部を通って嵌合するのに十分な量だけ変形されたマンドレルヘッド218を示す。マンドレルヘッド218がこの開口部を通って引き抜かれるにつれて、リベット本体部分202は、材料片220内の開口部により定められる内面と係合するようにさらに変形する。しかしながら、この時点では、リベット本体部分202と、材料片222を貫通して延びる小さい方の開口部の内面との間に、依然としてすき間226が存在する。
【0018】
マンドレルヘッド218がリベット本体部分202内の孔204を貫通してさらに引き抜かれるにつれて、マンドレルヘッド218は、材料片220内の大きい方の開口部を通って引き抜かれた後のマンドレルヘッド218の幅よりも狭い、材料片222内の小さい方の開口部を通って嵌合することができるように、さらに変形する。したがって、マンドレルヘッド218は、材料片222内の小さい方の開口部を通って引き抜かれることができるのに十分な量だけ変形され、この開口部を通って引き抜かれるにつれて、リベット本体部分202は、材料片222内の小さい方の開口部により定められる内面と係合するように、再度さらに変形される。マンドレルステム216及びマンドレルヘッド218は次いで、図3dに示されるように、リベット本体部分202から完全に分離するように引き抜かれる。
【0019】
このプロセスに従うと、2つの材料片220、222は、互いに相対運動しないように接合される。リベット本体部分202の外面上のリブ210(図2参照)は、材料片220、222に対するリベット本体部分202のグリップを向上させるように両方の材料片220、222内の開口部の内面と係合し、そのことにより、リベット本体部分202の周りでの接合された材料片220、222の回転が防止される。マンドレルヘッド218が、リベット本体部分202内の孔204から引き抜かれるにつれて、リベット本体部分202の外面と、したがってそこから延びるフランジ208とが、フランジ208のリブ付き表面212(図2参照)が材料片222に対して押し付けられるように変形し、そのことにより、材料片222に対するリベット本体部分202の回転が防止される。リベット本体は、そのことにより、正常な使用中には被加工物に恒久的に締結される。
【0020】
本発明のブラインドリベット200により接合される材料片が導電体である場合には、ブラインドリベット200は、アース又は接地導通を有する2つの材料片の間の接合部を形成することができる。例えば、被加工物220は、電線に取り付けられた導電性金属アイレットであり、被加工物222は、自動車両、又はコンピュータ若しくはサーバのシャーシのような電子機器筐体のスタンピングされた鋼パネルである。パネル状の被加工物222は、電気が導電性アイレット220からこの被加工物に流れると、接地された導電体として働く。代替的に、被加工物222をアイレットとし、被加工物220を接地パネルとしてもよく、この場合、フランジ208のリブ212は、アイレット222に食い込み、その回転を阻止する。これらの例において、ブラインドリベットのリブ210、212によって、隣接するパネルに対する導電性アイレットの回転を阻止することが望ましい。
【0021】
図4は、その他の種々のリベット本体部分202の外面構成を示す。具体的には、図4a及び図4dは部分的にスプラインが付けられたリベット本体部分202’を示し、図4b、図4c、図4e及び図4fは、それぞれ、部分的に(202’’)及び全体に(202’’’)リブが付けられた外面を有するリベット本体部分を示す。図4c及び図4fの実施形態において、リベット本体区域の外面は、本体区域上の軸方向に細長いリブと、フランジの裏側の横方向に細長いリブとの間に切れ目がない(すなわち、円柱状に滑らかである)。
【0022】
当業者であれば、上述の実施形態は、例示のみの目的で、いかなる制限的な意味合いももたずに説明されたものであり、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱することなく、種々の改変及び修正が可能であることを理解するであろう。例えば、本発明のブラインドリベットは、2より多くの材料を互いに接合するために用いることができる。
【符号の説明】
【0023】
100、200:ブラインドリベット
102、220、222:材料片
104、202、202’、202’’、202’’’:リベット本体部分
106、208:フランジ
107、214:マンドレル
108、216:マンドレルステム
110、218:マンドレルヘッド
114、224:付加的なフランジ
204:孔
206:軸
210、212:リブ
221:大きい開口部
223:小さい開口部
226:すき間
【図1a】

【図1b】

【図1c】

【図1d】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラインドリベット組立体であって、
少なくともブラインドリベット取り付け前には実質的に円筒形の貫通孔を有する中間部と、前記中間部の工具端から横方向に延びるフランジと、前記フランジの裏側から延びるリブの組とを有するリベット本体と、
軸方向に細長いステムと、前記ステムのブラインド端部に隣接して延びる横方向に拡がったヘッドとを含むマンドレルとを備え、前記ステムは、ブラインドリベット取り付け前に前記リベット本体の前記孔を貫通して延びており、前記ヘッドは、ブラインドリベットの取り付け中に、前記リベット本体を完全に貫通して引き抜かれるにつれて変形する
ことを特徴とするブラインドリベット組立体。
【請求項2】
前記リベットにより互いに締結される少なくとも2つの被加工物をさらに備え、前記被加工物の内部開口部は、意図的に異なる横方向寸法を有し、前記リベット本体の前記中間部は、前記マンドレルヘッドが前記リベット本体を貫通して引き抜かれるときに、横方向に拡がって前記内部開口部を満たすことを特徴とする請求項1に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項3】
前記被加工物のうちの少なくとも一方が、電気を伝導することを特徴とする請求項2に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項4】
前記被加工物のうちの少なくとも一方が、電気アイレットであり、前記リブによるその係合によって回転が阻止されることを特徴とする請求項2に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項5】
少なくともリベット取り付け前には前記リベット本体の外面から突出している、軸方向に細長いリブの組をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項6】
前記リベット本体の前記外面が円柱状に滑らかであり、前記軸方向に細長いリブと前記フランジ上の前記リブとの間に切れ目がないことを特徴とする請求項5に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項7】
前記軸方向に細長いリブは、リベット取り付け前には前記細長いマンドレル軸と平行であることを特徴とする請求項5に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項8】
前記フランジと、前記リベット本体の横方向に拡がった末端部とが、リベット取り付け後に、前記締結された被加工物の外面を越えて軸方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項9】
前記リベット本体の前記中間部は、リベット取り付け後に、横方向に拡がったブラインド末端部と前記フランジとの間の外面において軸方向の段差を有することを特徴とする請求項1に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項10】
前記リブの各々は、前記中間部に近いほど、より大きい距離だけ前記フランジから軸方向に突出するように角度が付けられ、前記フランジの前記リブは、前記リベット本体の前記中間部にも接触することを特徴とする請求項1に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項11】
前記リベット本体の前記ブラインド端部は、リベット取り付け後に、前記フランジ及び前記中間部から遠ざかる方向に外向きにかつ後方に突出することを特徴とする請求項1に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項12】
前記マンドレルは、リベット取り付け前に締まり嵌めにより前記リベット本体に固定され、前記マンドレルの前記ステムは、少なくともリベット取り付け前には、実質的に滑らかであり、前記リベット本体と前記ステムのテーパ付けされた工具端との間に切れ目がないことを特徴とする請求項1に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項13】
ブラインドリベット組立体であって、
少なくともブラインドリベット取り付け前には実質的に円筒形の貫通孔を有する中間部と、前記中間部の一端から横方向に延びるフランジと有するリベット本体と、
軸方向に細長いステムと、前記ステムのブラインド端部に隣接して延びる横方向に拡がったヘッドとを含み、前記ステムが、ブラインドリベット取り付け前に前記リベット本体の前記孔を貫通して延びている、マンドレルと、
前記リベットにより互いに締結される被加工物とを備え、前記被加工物の内部開口部は、意図的に異なる横方向寸法を有し、前記リベット本体の前記中間部の外面は、ブラインドリベットの取り付け中に、前記マンドレルヘッドが変形されて前記リベット本体を貫通して完全に引き抜かれるときに、軸方向に段差がつくようにして横方向に拡がって、前記内部開口部を完全に満たすことを特徴とするブラインドリベット組立体。
【請求項14】
前記リベット本体の前記フランジの裏側から延びるリブの組をさらに備え、前記フランジの前記リブが、前記被加工物のうち隣接する一方と係合し、それらの間の回転運動を阻止することを特徴とする請求項13に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項15】
前記フランジの前記リブの各々は、前記中間部に近いほど、より大きい距離だけ前記フランジから軸方向に突出するように角度が付けられたことを特徴とする請求項14に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項16】
前記被加工物のうちの一方が、電気アイレットであることを特徴とする請求項13に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項17】
前記中間部の前記外面上に配置された、リベット取り付け前には前記軸方向に細長いステムと平行である、軸方向に細長いリブをさらに備え、前記被加工物のうちの少なくとも一方が、導電体であり、前記リブによるその係合によって回転が阻止されることを特徴とする請求項13に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項18】
前記フランジと、前記リベット本体の横方向に拡がった末端部分とが、リベット取り付け後に、前記締結された被加工物の外面を越えて軸方向に延びていることを特徴とする請求項13に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項19】
リベット取り付け前には前記細長いマンドレル軸と平行な、軸方向に細長いリブをさらに備え、前記リブの各々は、リベット取り付け前には三角形の断面形状を有することを特徴とする請求項13に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項20】
前記リベット本体の前記ブラインド端部は、リベット取り付け後に、前記フランジ及び前記中間部から遠ざかる方向に外向きにかつ後方に突出し、前記マンドレルは、リベット取り付け前に、締まり嵌めによって前記リベット本体に固定されることを特徴とする請求項13に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項21】
前記被加工物のうちの少なくとも一方が、接地された自動車両のパネルであることを特徴とする請求項13に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項22】
前記被加工物のうちの少なくとも一方が、接地された電子機器筐体の一部であることを特徴とする請求項13に記載のブラインドリベット組立体。
【請求項23】
ブラインドリベット組立体であって、
少なくともリベット取り付け前には実質的に円筒形の貫通孔を有する軸方向に細長い中間部と、前記中間部の工具端から横方向に延びるフランジとを有するブラインドリベット本体と、
軸方向に細長いステムと、前記ステムのブラインド端部に隣接して延びる横方向に拡がったヘッドとを含み、前記ステムが、リベット取り付け前に前記ブラインドリベット本体の前記孔を貫通して延びており、かつ締まり嵌めにより前記孔に固定される、マンドレルと
前記ブラインドリベット本体により互いに締結された被加工物とを備え、前記被加工物のうちの少なくとも一方は、接地として働くとともに、電気を伝導し、前記被加工物の内部開口部は、異なる横方向寸法を有し、前記ブラインドリベット本体の前記中間部の外面は、リベット取り付け中に、前記マンドレルヘッドが変形されて前記ブラインドリベット本体を貫通して完全に引き抜かれるときに、軸方向に段差がつくようにして横方向に拡がって、前記内部開口部を完全に満たし、
前記ブラインドリベット本体の前記フランジの裏側から延び、前記被加工物のうち隣接する一方と係合し、それらの間の回転運動を阻止するリブの第1の組と、
前記ブラインドリベット本体から半径方向に突出し、リベット取り付け前には細長いマンドレル軸と平行であり、前記被加工物の前記開口部と係合し、前記被加工物の互いに対する回転を阻止する、軸方向に細長いリブの第2の組と、
リベット取り付け後に、締結された前記被加工物の隣接する外面を越えて軸方向に延び、リベット取り付け後に、前記フランジ及び前記中間部から遠ざかる方向に外向きにかつ後方に突出する、横方向に拡がった前記ブラインドリベット本体のブラインド端部と
をさらに備えることを特徴とするブラインドリベット組立体。
【請求項24】
ブラインドリベットを被加工物に締結する方法であって、
(a)予め組み立てられたブラインドリベット本体とマンドレルとを、被加工物の、異なる内径を有する穴の中に挿入するステップと、
(b)リベット取り付け中に、前記リベット本体のフランジから延びる突出部を、前記被加工物の隣接する一方と係合するように押しつけるステップと、
(c)リベット取り付け中に、前記マンドレルのヘッドを、前記リベット本体を完全に貫通して引き抜くステップと、
(d)前記リベット本体の外面上の軸方向に細長い構造が前記被加工物の前記内径と係合するように押しつけられるよう、ステップ(c)中に、前記リベット本体の一部の外径を増大させるステップと、
(e)前記突出部と前記構造との係合によって、前記被加工物の回転を阻止するステップと、
(f)リベット取り付け中に、前記リベット本体と前記被加工物との間のすき間を防ぐよう、前記被加工物の前記穴を前記リベット本体の隣接する部分で満たすステップと、
(g)前記リベットを前記被加工物に恒久的に取り付けるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
前記リベットを通して、前記被加工物のうちの一方から他方へ、少なくとも部分的に電気を供給するステップをさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記リベット本体のブラインド端部が、前記フランジから遠ざかるように軸方向に延び、かつ取り付けられた前記リベット本体の軸方向の中心線から遠ざかるように外向きに延びるように、前記リベット本体のブラインド端部を拡げるステップをさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
リベット取り付け中に前記マンドレルヘッドを変形し、前記リベット本体の外側孔がリベット取り付け後に塞がれないようにするステップをさらに含み、前記被加工物が、異なる厚さを有し、薄い方の被加工物が、より大きい内径の穴を有することを特徴とする請求項24に記載の方法。

【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【公表番号】特表2013−502551(P2013−502551A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526856(P2012−526856)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/046111
【国際公開番号】WO2011/028440
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(504075577)ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー (117)
【Fターム(参考)】