説明

ブレーキキャリパアセンブリ

ブレーキパッドの端部とキャリパハウジングとの間に取り付けられる当接ブロックは、キャリパハウジングに対して移動しないように、モノリシック構造体として形成されている。当接ブロックは、対応するブレーキパッドの端部に向いている前面を有しており、該前面には凹部が形成されている。凹部には取り付け穴部が貫通するように形成されている。取り付け穴部は前面に対して鋭角の角度だけ傾斜している。当接ブロックは、キャリパハウジングの凹部に収容されており、締め付け具によってキャリパハウジングに締め付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良が施された車両用ブレーキキャリパアセンブリに関し、詳しくは、改良が施されたキャリパ当接プレートに関する。
【背景技術】
【0002】
図6及び図7を参照すると、周知のブレーキキャリパアセンブリは、キャリパハウジング20と、1対のブレーキパッド22と、ブレーキパッドをキャリパアセンブリ20に移動可能に取り付けるための取り付けアセンブリと、を備えている。図6及び図7は、キャリパハウジングの半分のみが示されているが、図示されていないもう半分は、この図示された半分と機能が同じである。キャリパハウジング20は、1つ又はそれ以上のピストン(図示せず)を備えており、該ピストンは、典型的にはブレーキマスタシリンダから加圧されたブレーキ液を受けるとともに、ブレーキパッド22の後側のバッキングプレートに対して接近或いは離反するように移動する。
【0003】
1対のブレーキパッド22は、互いに対向しており、ブレーキロータ(図示せず)の両側に取り付けられている。ブレーキパッド22は、前方摩擦材と、後方バッキングプレートと、を備えている。概して、前方摩擦材は、後方バッキングプレートに接着又はその他の手法で取り付けられている。後方バッキングプレートは、ブレーキパッドの周面を形成するように延びている。ピストンの作動/不作動時において、1対のブレーキパッド22は、互いに接近或いは離反するような相対移動を行う。その際、1対のブレーキパッド22の前方の摩擦材は、1対のブレーキパッドの前方摩擦材の間に配置されているブレーキロータに対して係脱する。
【0004】
ブレーキパッド取付アセンブリの形態は数多くある。或る1形態において、2つ又はそれ以上のロッド24はキャリパハウジングの両側間で延びている。また、この2つ又はそれ以上のロッド24は、ブレーキパッド22に形成された対応する開口を通る。また、ロッド24は、ブレーキパッド22をキャリパハウジング20の所定の位置に適宜に位置決めして保持するのに役立つ取り付けクリップ(図示せず)を弾性的に収容する。
【0005】
キャリパハウジング20の内面は凹部26を有しており、この凹部26内にブレーキパッドが収容されている。凹部26の形状及び大きさは、ブレーキパッド22(即ち、摩擦材の前面)がキャリパハウジング20の内表面30と通常概ね面一となるとともに、ピストンの影響によって外方に移動してキャリパハウジング20の内表面30から突出するような、形状及び大きさである。従って、凹部26は、後壁26aと1対の端壁26bとによって形成されており、ピストンはこの後壁26aを通り抜けて、ブレーキパッド22の後表面にあるバッキングプレートに向かって延びる。キャリパハウジングの凹部26を形成する端壁26bは、ブレーキパッド22の端面22aに隣接しているが、該端面22aから僅かに離れている。バッキングプレートに形成されている端面22aは、摩擦材の外方で延びており、ブレーキパッド22の周面を形成する。ブレーキパッド22の上面及び下面は概ね露出しているが、この露出している構成は必須ではない。
【0006】
ブレーキパッド22の後表面にあるバッキングプレートは、前述したように、キャリパハウジングのピストンに係合している。バッキングプレートの端面22aは、キャリパハウジング20の凹部26の対応する端壁26bに向いている。キャリパハウジングの端壁26bとブレーキパッド22とは、典型的に、短い距離だけ互いに離れている。また、ブレーキパッドのバッキングプレートの金属素材とキャリパハウジングの金属素材とは、通常、異なる。バッキングプレート及びキャリパハウジングは、時間の経過とともに腐食する傾向がある。例えば、キャリパハウジングは、通常、アルミニウム、アルミニウム合金又はマグネシウム合金等の軽くて比較的軟性の素材で形成されているのに対して、ブレーキパッドのバッキングプレートは、従来、鋼等の硬くて耐久性のある素材で形成されている。
【0007】
ブレーキが掛かったとき、バッキングプレートの端面22aは、キャリパハウジング20の端壁26bと係合する。ブレーキパッド22の摩擦材が回転しているブレーキロータに係合したときブレーキパッド22にはトルク力が発生し、このトルク力は、バッキングプレートの端面22aがキャリパハウジング20の端壁26bに接触したときにキャリパハウジング20に伝達されると考えられている。しかし、キャリパハウジング20は、従来、ブレーキパッドのバッキングプレートの素材よりも軟らかい素材で形成されているので、バッキングプレートとキャリパハウジングとが係合することによって、この比較的軟らかい素材で形成されたキャリパハウジングの端壁26bは摩耗或いは変形する。
【0008】
上記の問題に対処するために、当業界では、ブレーキパッドの端面22aに向いているキャリパハウジングの端壁26bに薄い当接プレート28を取り付けて、ブレーキが掛けられたときにバッキングプレートを受け止めるのが周知となっている。この周知の当接プレート28は、図8及び図9に示されており、薄いプレート状本体28aと、中央に位置する取り付けタブ28bと、を備えている。当接プレート28を受け止めるために、キャリパハウジングの凹部26の端壁26bには、傾斜ノッチ部26cが形成されており、該傾斜ノッチ部26cは、当接プレート28の取り付けタブ28bを収容するようになっている。傾斜ノッチ部26cは、端壁26bの平面に対して鋭角、好ましくは、約45度だけ傾斜した平面を有している。
【0009】
当接プレート28の本体28aは、概ね平坦であり、U字形状をしている。また、本体28aは、キャリパハウジングの端壁26bの対応する表面と向かい合った状態で配置されている。プレート状本体28aは、キャリパハウジングの端壁26bを覆うように延びている。本体28aの長さは、ブレーキパッドの端面22aの長さに概ね等しく、本体28aの幅は、キャリパハウジングの端壁26bの幅及びブレーキパッドの厚さに概ね等しい。取り付けタブ28bは、本体28aと一体的に形成されている。また、取り付けタブ28bは、プレート状本体28aの平面とは面一にならないように曲げられており、この曲げられた取り付けタブ28bは、キャリパハウジングの端壁26bに形成された傾斜ノッチ部26cに形成された取り付け表面に固定される。好ましくは、ねじ32が取り付けタブ28bに形成された穴部28cに挿通されて、端壁26bの傾斜ノッチ部26cを通る雌ねじが形成された穴部に螺入されることによって、当接プレート28はキャリパハウジング20に固定される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の構成は、ブレーキパッドの端面22aとキャリパハウジング20との接触を防止するのには有効である。しかし、このような構成は、かなり喧しい音を発することが分かっている。当接プレート28は薄くて実質的には質量が無いことが重要であるとともに、当接プレート28の本体28aに上端のみが繋がっている取り付けタブ28bのみがキャリパハウジングの端壁26bに固定されることが重要である。
【0011】
当接プレートの使用中、本体28aの端部28dは曲がったりズレたりしてキャリパハウジングの端壁26bとの係合状態を解消する可能性があり、また、ブレーキが掛けられたとき、この端部28dは、振動即ちキャリパハウジング20に対して繰り返し係脱して、使用者にとっては不快な雑音を発生させる可能性があると考えられている。当接プレート28が歪む可能性を否定できない理由として、当接プレート28は、比較的薄くてこわさが低く、また、当接プレート28は、ブレーキパッドのバッキングプレートの端面22aを受け止めるために安定した係合面を備えるのに十分強固でないことが考えられる。また、当接プレート28の本体28aの中間にある取り付けタブ28bをねじによってキャリパハウジング20に固定しているだけで、本体28aの端部28dはキャリパハウジング20に対して固着されていないので、当接プレートは歪むと考えられている。この点に関しては、取り付けタブ28bが本体28aとは別個に形成されており該本体28aの平面とは面一にならないように曲げられているので、取り付けタブ28dは、当接プレート28、特に、当接プレート28の端部28dを強く支持できない、即ち、端部28dをキャリパハウジングに強固に取り付けることができず、本体28aは時間の経過と共に歪む即ち曲がってしまうと考えられている。
【0012】
従って、従来が抱える問題を回避又は最小限にするような改良が施された構造が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ディスクブレーキキャリパアセンブリに使用される改良が施された当接ブロックと、改良が施された当接ブロックを内包する改良が施されたキャリパアセンブリと、に関する。
【0014】
本発明によると、ブレーキパッド当接ブロックはモノリシック本体を備えており、該モノリシック本体は、キャリパハウジングに強固に固着されるようになっている。当接ブロックは、概ね矩形状で金属製の一体型ピースで形成されている。当接ブロックには取り付け凹部及び取り付け穴部が形成されている。取り付け凹部は平面を有しており、該平面は、当接ブロックの外面に対して傾斜している。取り付け穴部は、取り付け凹部の平面に対して概ね直交している。
【0015】
本発明の上記及び以下で述べる特徴は、添付の図面を参照するとともに以下の記載から明白である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図3〜図5Aを参照すると、本発明の改良が施されたキャリパ当接ブロック50が示されている。キャリパ当接ブロック50は、概ね直方体形状のモノリシック(monolithic)構造、即ち、一体構造をしている。詳しくは、当接ブロック50は、矩形状のトルク受け前面52と、矩形状の後面54と、上端60と、下端62と、第1側面56と、第2側面58と、を有している。当接ブロック50の第1側面56は、ブレーキロータ(図示せず)に向いており、当接ブロック50の第2側面58は、キャリパハウジング20’に向いている。図面から分かるように、前面52及び後面54は、第1側面56及び第2側面58よりも全体的に大きく、第1側面56及び第2側面58は、上端60及び下端62よりも全体的に大きい。
【0017】
当接ブロック50の前面52及び後面54の周の寸法は、対応するブレーキパッド22の寸法とキャリパハウジング20’の形状に合うように概ねなっている。詳しくは、前面52の長さはブレーキパッド22のバッキングプレートの端面22aの長さに概ね等しく、前面52の幅はブレーキパッド22の幅(深さ)に概ね等しい。後面54の周の寸法は、図示されるように、前面52の周の寸法に近く、後面54は、キャリパハウジング20’に取り付けられるようになっている。
【0018】
当接ブロック50の前面52及び第1側面56には、取り付け凹部又は取り付けノッチ部64が形成されている。取り付け凹部又はノッチ部64は、概ね平坦な底64aを有しており、底64aは、当接ブロック50に形成されている取り付け穴部64bを通り抜ける締め付け具66を受け止める。詳しくは、図3〜図5Aに示されるように、取り付け穴部64bは、取り付け凹部64の平坦な底64aに概ね直交して延びており、当接ブロック50の前面52に対して約60度傾斜しており、当接ブロック50の後面54を通過する。
【0019】
好ましくは、当接ブロックに形成されている取り付け穴部64bは、締め付け具66よりも直径が僅かに大きくなっており、もって、締め付け具66は、当接ブロック50には螺入されない。同様に、締め付け具66を収容するキャリパハウジングに形成された穴部の上部は比較的大きくなっており、もって、この上部には該締め付け具66が遊嵌するようになっており、キャリパハウジングの穴部の下部のみに雌ねじが形成されており、この下部に締め付け具が螺嵌される。当接ブロック50において締め付け具66が遊嵌(即ち、締め付け具がしっかりと収容されないこと)されることによって、ブレーキロータから締め付け具へのトルク力の伝達は防止されるか又は最小限に抑えられ、このトルク力は、当接ブロック50を介してキャリパハウジング20’に伝達する。また、当接ブロックの取り付け穴部64b及びキャリパハウジングの穴部の上部が比較的大きいので、キャリパハウジング20’に対して当接ブロック50を位置決め及び整列(アライメント)させながら該穴部64b及び該穴部の上部への締め付け具の挿入を容易に行うことができる。これによって、当接ブロック50をキャリパハウジング20’にかなり容易に組み付けることができる。
【0020】
キャリパハウジング20’は、改良が施された当接ブロックを収容するために、前述の従来のキャリパハウジング20を変形しれものである。詳しくは、キャリパハウジング20’は、当接ブロック50が収容される凹部68を備えている。凹部68は、断面L字状であり、第1の壁70と端壁72とによって画成されている。端壁72は、当接ブロック50の後面54を向かい合った状態で受け止めており、端壁72の寸法は、当接ブロックの後面54の寸法に合う寸法となっている。端壁72は、雌ねじが形成された穴部を有しており、この穴部は、当接ブロック50を貫通するように形成された取り付け穴部64bを通り抜ける取り付けねじ66を収容する。第1の壁70は、当接ブロック50の第2側面を向かい合った状態で受け止めており、当接ブロックの第2側面58の寸法に概ね合った寸法を有している。
【0021】
キャリパハウジング20’の端壁72に形成されている雌ねじ形成取り付け穴部は、端壁72の表面に対して傾斜(即ち60度の角度で傾斜)している。このような傾斜した姿勢で取り付け穴部を形成することによって、キャリパハウジング20’の第1の壁70と端壁72との間に形成されている隅部内に当接ブロック50を押し戻すことが容易になり、当接ブロック50をキャリパハウジング20’に比較的に安定させた状態で固く取り付けることができると考えられる。
【0022】
本発明の当接ブロック50は、熱による歪みが発生しないように実質的な質量を有しており、対応するブレーキパッド22の影響によるねじり即ち曲げが起こらないように十分な厚みを有している。少なくとも当接ブロック50が幾つかの部分に区分されていないモノリシック構造であることが理由で、当接ブロック50の後面54及び第2側面58は、キャリパハウジング20’と完全に向かい合った状態で接触しており、当接表面(前面52)はブレーキパッド22の端面22aを受け止める安定した面となる。当接ブロックの上端及び下端は、所定の位置でキャリパハウジング20’と係合した状態を保つ。従って、当接ブロック50は、キャリパハウジング20’に対して移動しないので、ブレーキアセンブリの動作中において発生する雑音は最小限に抑えられる。
【0023】
前述した当接ブロック50は好ましい一例であるが、本発明の範囲及び趣旨から逸脱しなければ、当接ブロック50とは異なる設計が施された当接ブロック及び取り付け構造も使用可能である。例えば、図5Bには変形例としての当接ブロック50’が図示されている。当接ブロック50’において、前面52’及び後面54’には取り付け穴部64が形成されており、該穴部64は、キャリパハウジング20’の端壁72内に直交して延びている。取り付け穴部64は、当接ブロック50’の前面及び後面に概ね直交している。取り付け穴部は、図示されるように、さら穴になっており、締め付け具66’と直接螺合しないように、該締め付け具66’よりも僅かに大きくなっている。好ましくは、前述の第1実施例のように、キャリパハウジング20’の穴部の下部のみに雌ねじが形成されており、該穴部の上部は、締め付け具66’よりも僅かに大きい。従って、締め付け具66’とキャリパハウジング20’とが直接繋がっている箇所は、締め付け具66’の下部とキャリパハウジングの穴部の下部とが螺合している箇所のみである。当接ブロック50’は、第1の壁70と端壁72との間の隅部から離れた状態で示されているが、この隅部に当接ブロック50’を密着させて収容してもよい。図示されていないが、締め付け具66、66’は、当接ブロックの第1側面56及び第2側面58に形成された取り付け穴を通り抜けて、キャリパハウジング20’の第1の壁70内に突入するようにしてもよい。更に、締め付け具をスライド可能に収容するために、当接ブロックに形成された穴を締め付け具よりも僅かに大きくするようにしてもよく、締め付け具66、66’の端部を、キャリパハウジング20’の第1の壁70の雌ねじが形成された穴部内に螺入させてもよい。
【0024】
特定の実施例を用いて本発明を説明したが、本発明の範囲はこの実施例に限定されない。本発明は、特許請求の範囲によってのみ定義される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の当接ブロックを内包するブレーキキャリパハウジングの一部の正面図。
【図2】図1に示されたブレーキキャリパハウジングの一部の平面図。
【図3】本発明の当接ブロックの平面図。
【図4】当接ブロックの斜視図。
【図5A】当接ブロック及びブレーキキャリパハウジングの断面図。
【図5B】本発明に係わる別実施例における当接ブロック及びブレーキキャリパハウジングの断面図。
【図6】周知の当接プレートを内包するブレーキキャリパハウジングの一部の正面図。
【図7】図6に示されたブレーキキャリパハウジングの一部の正面図。
【図8】周知の当接プレートの正面図。
【図9】周知の当接プレートの斜視図。
【図10】周知の当接プレート及びブレーキキャリパハウジングの断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキキャリパアセンブリに使用される当接ブロックであって、
前記当接ブロックは、前面と、後面と、第1側面と、第2側面と、を有するモノリシック構造体であり、
前記後面は、前記ブレーキキャリパアセンブリのキャリパハウジングと係合するようになっており、
前記前面は、前記ブレーキキャリパアセンブリのブレーキパッドの端部に向いており、前記前面は、前記ブレーキパッドの端部の表面を受け止めるようになっており、前記前面には凹部が形成されており、前記凹部の底面は、前記前面に対して傾斜しており、前記凹部の底面及び前記当接ブロックの前記後面には取り付け穴部が形成されており、前記取り付け穴部は、前記凹部の底面に対して直交するように延びており、前記取り付け穴部は、前記当接ブロックを前記キャリパハウジングに固着できるようにするために締め付け具を収容するようになっていることを特徴とする当接ブロック。
【請求項2】
前記取り付け穴部は、前記締め付け具が前記取り付け穴部に遊嵌されるように、前記締め付け部よりも僅かに大きくなっている請求項1に記載の当接ブロック。
【請求項3】
ブレーキキャリパアセンブリであって、
L字状断面の1対の凹部を備えるキャリパハウジングと、
前記キャリパハウジングに固着されているブレーキパッドと、
1対の当接ブロックと、
を備えており、
前記ブレーキパッドは、前面と、後面と、1対の端面と、を有しており、前記後面は、前記キャリパハウジングに隣接しており、
前記1対の当接ブロックの各々は、前記キャリパハウジングと前記ブレーキパッドの前記1対の端面の各々との間に位置するように、前記キャリパハウジングの前記1対の凹部の各々内に取り付けられており、前記各当接ブロックはモノリシック構造体であり、
前記モノリシック構造体は、前面と、後面と、第1側面と、第2側面と、を有しており、
前記モノリシック構造体の前記後面及び前記第2側面は、前記キャリパハウジングと係合するようになっており、前記モノリシック構造体の前記前面は、前記ブレーキパッドの端面に向いており、前記モノリシック構造体の前記前面は、前記ブレーキパッドの前記端面を受け止めるようになっており、前記モノリシック構造体の前記前面には凹部が形成されており、前記凹部の底面は、前記モノリシック構造体の前記前面に対して傾斜しており、前記凹部の前記底面及び前記モノリシック構造体の前記後面には取り付け穴部が形成されており、前記取り付け穴部は、前記凹部の底面に対して直交するように延びており、前記取り付け穴部には締め付け具が通っており、前記締め付け具は、前記キャリパハウジング内に延びていることを特徴とするブレーキキャリパアセンブリ。
【請求項4】
前記凹部は前記第1側面にも形成されている請求項3に記載のブレーキキャリパアセンブリ。
【請求項5】
前記取り付け穴部は、前記モノリシック構造体の前記前面に対して60度の角度だけ傾斜して形成されている請求項3に記載のブレーキキャリパアセンブリ。
【請求項6】
前記取り付け穴部は、前記締め付け具が前記取り付け穴部に遊嵌されるように、前記締め付け具よりも僅かに大きくなっている請求項3に記載のブレーキキャリパアセンブリ。
【請求項7】
前記取り付け穴部は、前記締め付け具が前記取り付け穴部に遊嵌されるように、前記締め付け具よりも僅かに大きくなっている請求項5に記載のブレーキキャリパアセンブリ。
【請求項8】
前記キャリパハウジングには取り付け穴部が形成されており、前記締め付け具は、前記キャリパハウジングの前記取り付け穴部内に延びており、前記キャリパハウジングの前記取り付け穴部の上部は前記締め付け具よりも僅かに大きくなっており、前記キャリパハウジングの前記取り付け穴部の下部には雌ねじが形成されており、もって、前記締め付け具は前記キャリパハウジングの前記取り付け穴部に螺嵌される請求項5に記載のブレーキキャリパアセンブリ。
【請求項9】
前記キャリパハウジングには取り付け穴部が形成されており、前記締め付け具は、前記キャリパハウジングの前記取り付け穴部内に延びており、前記キャリパハウジングの前記取り付け穴部の上部は前記締め付け具よりも僅かに大きくなっており、前記キャリパハウジングの前記取り付け穴部の下部には雌ねじが形成されており、もって、前記締め付け具は前記キャリパハウジングの前記取り付け穴部に螺嵌される請求項7に記載のブレーキキャリパアセンブリ。
【請求項10】
ブレーキキャリパアセンブリであって、
L字状断面の1対の凹部を備えるキャリパハウジングと、
前記キャリパハウジングに固着されているブレーキパッドと、
1対の当接ブロックと、
を備えており、
前記ブレーキパッドは、前面と、後面と、1対の端面と、を有しており、前記後面は、前記キャリパハウジングに隣接しており、
前記1対の当接ブロックの各々は、前記ブレーキパッドの前記1対の端面の各々と前記キャリパハウジングとの間に位置するように、前記キャリパハウジングの前記1対の凹部の各々内に取り付けられており、前記各当接ブロックはモノリシック構造体であり、
前記モノリシック構造体は、前面と、後面と、第1側面と、第2側面と、を有しており、前記モノリシック構造体の前記後面及び前記第2側面の少なくとも一方は前記キャリパハウジングと向かい合った状態で係合して配設されており、前記モノリシック構造体の前記前面は、前記ブレーキパッドの前記端面に向いており、前記モノリシック構造体の前記前面は、前記端面を受け止めるようになっており、前記モノリシック構造体の前記第1側面及び前記前面の一方には取り付け穴部が形成されており、前記取り付け穴部は、前記第1側面及び前記前面の前記一方に対して直交するように延びており、前記取り付け穴部には締め付け具が通っており、前記締め付け具は前記キャリパハウジング内に延びており、前記取り付け穴部は、前記締め付け具が前記取り付け穴部に遊嵌されるように、前記締め付け具よりも僅かに大きくなっており、前記締め付け具は、前記キャリパハウジング内に螺嵌されていることを特徴とするブレーキキャリパアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−529642(P2009−529642A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500639(P2009−500639)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際出願番号】PCT/US2007/069137
【国際公開番号】WO2007/140141
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】