説明

ブレーキブースタ

本発明は、ブレーキブースタ100であって、マスタブレーキシリンダ10用の電動モータ16を備え、電動モータ16は、伝達手段15を介して、マスタブレーキシリンダ10の押圧ピストン11と連結されていて、かつブレーキペダル33により押圧ピストン11に伝達されるブレーキ圧を増幅するものに関し、伝達手段15は、カムディスク伝動装置を備えており、カムディスク伝動装置は、押圧ピストン11と作用結合されていて、かつマスタブレーキシリンダ10内に押圧ピストン11を移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキブースタであって、マスタブレーキシリンダ用の電動モータを備え、電動モータは、伝達手段を介して、マスタブレーキシリンダの押圧ピストンと連結されていて、かつブレーキペダルにより押圧ピストンに伝達されるブレーキ圧を増幅するものに関する。
【0002】
背景技術
一般的に、外力支援式のブレーキ設備は、摩擦媒体(たとえばブレーキディスクまたはブレーキドラム)とホイールアクチュエータ(たとえばホイールブレーキシリンダを有するブレーキキャリパ)とを備えている。ブレーキアクチュエータは、付属のブレーキ管路を介してマスタブレーキシリンダと接続されている。さらにマスタブレーキシリンダは、ブレーキペダルと連結されている。ブレーキブースタは、ブレーキペダルとマスタブレーキシリンダとの間に配置されていて、運転手からブレーキペダルに及ぼされるペダル力を増幅するために、外部エネルギ(たとえば圧縮空気、負圧または電気エネルギ)を利用する。一般的な増幅係数は、乗用車では、5〜10の範囲である。
【0003】
従来慣用のディーゼルエンジン、ならびにガソリン直噴によりまたはスロットルバルブ無しに混合気形成を行うガソリンエンジンを備えた車両では、負圧により駆動されるニューマチック式のブレーキブースタに対して追加的に、負圧ポンプが必要である。さらにニューマチック式のブレーキブースタの所要構造スペースは、必要なブレーキ力増幅に関係する。ニューマチック式のブレーキブースタの直径は、30cmまでの値を有することができる。
【0004】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第102007016136号明細書において、車両ブレーキ系統用の電気機械式のブレーキブースタが開示されており、このブレーキブースタは、ブレーキ力増幅用の電動モータと電動モータに連結されたマスタブレーキシリンダとを備えている。電動モータは、スピンドルねじと結合されている。スピンドルねじは、プランジャと連行体とを介して、マスタブレーキシリンダに連結されている。電動モータの作動状態では、電動モータは、スピンドルねじを駆動し、ブレーキペダルを介して導入されたブレーキ力を増幅するために、プランジャをマスタブレーキシリンダに対して移動させる。
【0005】
発明の開示
本発明の課題は、改善されたコンパクトなブレーキブースタを提供することである。
【0006】
この課題は、請求項1に記載のブレーキブースタにより解決される。本発明の好適な態様は、従属請求項に記載されている。
【0007】
本発明によれば、ブレーキブースタは、特にコンパクトに構成可能であり、電動モータをマスタブレーキシリンダと連結する伝達手段が、カムディスク伝動装置を備えており、カムディスク伝動装置は、マスタブレーキシリンダの押圧ピストンと作用結合されており、カムディスク伝動装置は、マスタブレーキシリンダ内に押圧ピストンを移動させる。
【0008】
その利点によれば、ブレーキブースタは、負圧を用いずに運転可能であり、同時にカムディスク伝動装置を用いた伝達手段により、伝達部分および/または変向部分が構造スペースに関して最適化してマスタブレーキシリンダに配置される。
【0009】
本発明による別の態様によれば、カムディスク伝動装置は、少なくとも1つのカムディスクを備えており、カムディスクの周面に対応して転動装置が配置されている。転動装置は、押圧ピストンと連結されていて、かつカムディスクの周面に沿って転動するように、設計されている。その利点によれば、ブレーキ力増幅の所望の経過をカムディスクの周面の構造に関してフレキシブルに適合させることができる。
【0010】
本発明による別の態様によれば、押圧ピストンは、押圧ピストンの延長部を介して直接に転動装置と結合されている。このようにすると、ブレーキブースタは、特に頑丈に形成することができる。
【0011】
本発明による別の態様によれば、第1のカムディスクが、第1の平歯車と結合されており、第2のカムディスクが、第2の平歯車と結合されており、第1および第2の両方の平歯車は、少なくとも1つの第3の平歯車と連結されており、平歯車に取り付けられたカムディスクは、転動装置を作動させる。このようにすると、マスタブレーキシリンダの押圧ピストンは、変向なく直接に作動可能であるので、マスタブレーキシリンダはブレーキブースタと共に特にコンパクトな構造で相互に位置調整されている。
【0012】
本発明による別の態様によれば、押圧ピストンは、ロッカアームを介して、転動装置と結合されており、ロッカアームは、傾動軸線に関する収容部を備えている。その利点によれば、転動装置によるカムディスクの周面の接触運動が、マスタブレーキシリンダの押圧ピストンの移動方向に対して平行に行われ、したがって提供される構造スペースを所望に利用することができる。
【0013】
本発明による別の態様によれば、カムディスクの周方向輪郭は、渦巻き状または楕円状に形成されている。この周方向輪郭は、特にブレーキ圧を均等に増幅するために適切である。
【0014】
本発明による別の態様によれば、カムディスクは、係止装置を備えており、係止装置は、係止要素とばね要素とを備えており、係止装置は、係止要素が転動装置をカムディスクに沿って連行することによりブレーキペダルを出発位置に引っ張る。その利点によれば、電気駆動装置またはハイブリッド駆動装置を備えた車両において、ブレーキペダルを出発位置に移動させることができる。
【0015】
本発明による別の態様によれば、ブレーキブースタは、戻し調節装置、特に渦巻きばねを備えており、戻し調節装置は、カムディスクおよびハウジングと連結されている。ブレーキ圧の増幅に際して、戻し調節装置は、ハウジングに対してプリロードを掛けられて、プリロードによりカムディスクを出発位置に回動させる。その利点によれば、電動モータは、ブレーキブースタを運転するために、専ら一方向に通電すればよく、したがってより経済的な構成が得られる。
【0016】
本発明による別の態様によれば、カムディスク伝動装置は、別の伝動装置、特に遊星歯車伝動装置または平行軸歯車伝動装置を介して、電動モータと連結されている。このようにすると、電動モータは、伝動装置が設けられていないブレーキブースタよりも小さく、かつけより経済的に構成することができる。
【0017】
本発明による別の態様によれば、ブレーキブースタは、制御機器と接続されており、制御機器は、ブレーキペダルを介して及ぼされるブレーキ圧に基づいてブレーキブースタの電動モータの通電を制御する。このようにすると、車両における所望のブレーキ圧ならびに所望のブレーキ特性を相応に多様に適合させることができる。
【0018】
以下に、図面に基づいて本発明を詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1の態様におけるブレーキブースタの概略的な立体図である。
【図2】第2の態様におけるブレーキブースタの概略的な立体図である。
【図3】第3の態様におけるブレーキブースタの概略的な側面図である。
【図4】第4の態様におけるブレーキブースタの概略的な立体図である。
【0020】
図1には、第1の態様におけるブレーキブースタ100を概略的に立体図で示す。ブレーキブースタ100は、電動モータ16と図示していない遊星歯車伝動装置とを備えている。電動モータ16は、固定要素24を用いて車両に固定されていて、接続部17を介して車載電源および制御機器50と接続されている。カムディスク15は、伝動装置の出力軸32上に配置されている。カムディスク15は、周面18を備えており、周面18の周方向輪郭は、電動モータ16の回転モーメント経過に相応に適合されていて、渦巻き状に形成されている。カムディスク15の周面18に対応して転動装置19が配置されている。転動装置19は、支承ピン20により、ロッカアーム14の第1の端部に取り付けられている。ロッカアーム14は、中央部分に収容部21を備えており、収容部21は、傾動(旋回)軸線22に対応して設けられている。ロッカアーム14の、転動装置19とは反対側の第2の端部で、ロッカアーム14は、マスタブレーキシリンダ10の押圧ピストン11と結合されている。マスタブレーキシリンダ10は、さらにピストンロッド12と複数の管路接続部23とを備えている。ピストンロッド12は、結合ヘッド13を介して、ブレーキペダルと結合されている。さらにピストンロッド12および押圧ピストン11は、マスタブレーキシリンダのハウジング内に配置されたピストンと結合されている。
【0021】
ブレーキペダルを介して形成されたブレーキ圧をマスタブレーキシリンダ10内で増幅するために、制御機器50により電動モータ16が通電される。その際、電動モータ16は、伝達手段として、カムディスク15を備えたカムディスク伝動装置を駆動し、カムディスク15の周面18では、カムディスク15の回転に際して転動装置19が周面18に沿って転動する。転動装置19のスムーズな転動を保証するために、転動装置19は、転がり軸受けを介して支承ピン20上に配置されている。転動装置19は、カムディスク15の周方向輪郭に接触して運動する。カムディスク15が電動モータ16により時計回り方向に回動させられると、ロッカアーム14は、外側へ押圧される。その際、ロッカアーム14の第2の端部は、押圧ピストン11をマスタブレーキシリンダ10内に押し込む。押圧ピストン11の移動方向に対して横向きの力を押圧ピストン11に及ぼさないようにするために、ロッカアーム14の第2の端部は、押圧ピストン11と結合されておらず、押圧ピストン11の軸方向端面に当接している。押圧ピストン11の移動方向に対して横向きの力により、押圧ピストンおよびマスタブレーキシリンダ10のハウジングの製造における狭いトレランス範囲に基づいて、マスタブレーキシリンダ10内で押圧ピストン11が傾斜することになる。
【0022】
ピストンロッド12は、ピストンロッドヘッド13を介して導入されるブレーキペダルからの力が押圧ピストン11に伝達されるように、設計されている。このようにすると、マスタブレーキシリンダに接続されたブレーキ回路により電気的な支援がなくてもブレーキが作動可能である、ということが保証される。
【0023】
図2には、第2の態様におけるブレーキブースタ200を概略的に立体図で示す。以下において同一の構成要素には同一の符号を設けている。ここでは、ブレーキブースタ200は、図1に示す電動モータ16を備えている。電動モータ16は、伝達手段としての伝動装置47と接続されており、対向する2つのカムディスク15,49は、それぞれ平行軸歯車としての平歯車25,48と結合されている。カムディスク伝動装置の第1のカムディスク15を備えた第1の平歯車25は、第2のカムディスク49を備えた第2の平歯車48に対向するように配置されており、その際、カムディスク15,49は、相互に間隔を有している。両方の平歯車25,48には、駆動軸27上に配置された少なくとも1つの第3の平歯車26が対応して配置されている。カムディスク15,49の各周面18にそれぞれ転動装置19が接触して運動する。ここでは転動装置19は、直接に押圧ピストン11と結合されている。第2の平歯車48の外向きの端面に、渦巻きばね44が配置されており、渦巻きばね44は、内側で、平歯車48と結合されていて、外側の端部で、図示していないハウジングと結合されている。
【0024】
カムディスク15を回動させるために、電動モータ16は、第3の平歯車27を備えた駆動軸27を駆動する。両方の平歯車15,49の回動により、カムディスク15が回動する。両方のカムディスク15の回動は、押圧ピストン11の必要な移動に変換される。その際、伝達手段として、カムディスク駆動装置が、平行軸歯車伝動装置と連結されている。その際、力分配は、平行軸歯車伝動装置およびカムディスク伝動装置の歯列段を介して調節可能である。ブレーキブースタ200は、押圧ピストン11の移動方向に対して横向きの力が押圧ピストン11に導入されないように、設計されている。このために駆動軸27は、転動方向19に対してかつブレーキブースタの押圧ピストン11の移動方向に対して直交方向に配置されている。渦巻きばね44は、カムディスク15,49の回動後にカムディスク15,49を再び出発位置にもたらすための戻し調節装置として働く。このために渦巻きばね44は、図示していないハウジングと第1の平歯車25との間にプリロード(予負荷)を掛けて組み込まれている。第1の平歯車25の回動により、渦巻きばね44に再びプリロードが掛けられる。ブレーキ系統が運転手により解除させると、図1に示す制御機器50がカムディスク15,49を出発位置に移動させるか、またはカムディスク15,49は、ブレーキ系統に残る液圧により押し戻される。ブレーキシ系統に残る液圧がカムディスク15,49の完全な押し戻しを保証しないので、プリロードの掛けられた渦巻きばね44がカムディスク15,49を出発位置に回動させる。本態様では、渦巻きばね44が両方の平歯車25,48の1つに配置されていれば十分である。複数の渦巻きばね44を用いてもよい。戻し調節装置は、電動モータ16に配置してもよい。戻し調節装置の使用は好適であり、電動モータ16は、1つの回動方向の通電に関して設計すればよい。
【0025】
図3には、第3の態様におけるブレーキブースタ300を概略的に側面図で示す。ブレーキブースタ300は、楕円形の周面30を有するカムディスク伝動装置のカムディスク29を備えている。周面30に対応して転動装置19が配置されており、転動装置19は、延長部28を介してスリーブ11と直接に結合されている。カムディスク29は、概略的に示す、ウォーム伝動装置を備えた駆動装置31により回動させられ、その際、カムディスク29の対称的な構成により、180°の最大回動範囲が提供される。その結果として、180°の範囲内で、マスタブレーキシリンダ10内で圧力を形成するための最大移動区間を提供すればよい。ウォーム伝動装置の代わりに、電動モータ16は、カムディスクと直接に結合可能であるか、または単段または多段の伝動装置、たとえばねじ歯車伝動装置、平行軸歯車伝動装置、遊星歯車伝動装置またはスライドウェッジ伝動装置を介して結合可能である。図2と同様に、力分配もしくは伝達は、ウォーム伝動装置およびカムディスク29により調節される。カムディスク29は、同じく2つのカムディスク15,29を備えたダブルカムディスク群として、図2に示すように、駆動装置31と連結可能である。
【0026】
図4には、第4の態様におけるブレーキブースタ400を概略的に立体図で示す。ブレーキブースタ400は、トライアングル39を介して、ブレーキペダル33およびマスタブレーキシリンダ34と連結されている。カムディスク伝動装置のカムディスク15における駆動装置の構造は、図1に示す構造に相当する。トライアングル39は、第1の掛止点37でブレーキペダル33および車両と結合されている。第2の掛止点で、トライアングル39は、マスタブレーキシリンダ34の押圧ピストン43と結合されている。第3の掛止点36には、転動装置19が配置されている。転動装置19に対応して、カムディスク15に係止装置46が配置されている。係止装置46は、係止要素38とばね要素41とを備えている。係止装置46は、旋回点42に回動可能に支承されている。さらにトライアングル39に連行部材40が配置されている。ブレーキ圧の増幅は、カムディスク15が反時計回り方向に回動されて行われる。その際、カムディスク15は、転動装置19を、時計回り方向に第1の掛止点37を中心に押圧する。さらに押圧ピストン43は、マスタブレーキシリンダ34内に移動させられ、これによりブレーキシステム内の圧力が増幅される。
【0027】
図示の配置構造は、電気車両またはハイブリッド駆動装置を備えた車両において、マスタブレーキシリンダ34の作動後にブレーキペダル33を再び出発位置に動かすために必要とされる。ブレーキペダル33が運転手により作動させられると、ブレーキペダルは、ピストンロッド12をマスタブレーキシリンダ34内に押し込む。さらに図示していないセンサにより、ブレーキペダル33の移動が記録される。制御機器50は、電動モータ16を制御し、カムディスク15は、ブレーキペダル33の移動に応じてガイドされるので、押圧ピストン43を介してブレーキ圧が高められる。押圧ピストン43の最大移動距離を実現するために、カムディスク15は、約300°回動させられる。別の角度も考えられる。
【0028】
ブレーキペダル33を押し下げられた位置から戻すために、連行装置40は、ブレーキペダル33を包囲するように設計されている。転動装置19および係止装置46は、ブレーキペダル33を出発位置に引っ張る働きをする。図示の出発位置に到達するために、カムディスク15は、電動モータ16により、調節された位置からさらに反時計回り方向に回動可能であるので、転動装置19は、外向きの周面18を介して出発位置の付近に転動する。係止要素38の外側輪郭は、転動装置19がカムディスク15の周面18に沿って転動して戻されるように、設計されている。係止装置46の回動後に、電動モータ21は、カムディスク15を時計回り方向に回動させ、その際、転動装置19は、係止要素38と周面18との間で出発位置に移動させられる。その際、係止装置46は、トライアングル39が右側へ引っ張られるように転動装置19をクランプする。その際、連行部材40が、同じくブレーキペダル33を出発位置に引き戻す。
【0029】
ブレーキペダル33を戻すために、択一的に、電動モータ16を、ブレーキ過程の終了後に、係止装置が転動装置19に係合するまで時計回り方向に出発位置に向かって移動させることが考えられる。そのあとでカムディスク15は、ブレーキペダル33をトライアングル39および転動装置19により出発位置に引き戻すために、反時計回り方向に回動させられる。
【0030】
図示の係止装置46の代わりに、係止装置16を、カムディスク15の幾何学形状に組み込んで、ブレーキペダル33の戻りを実現することも考えられる。このために周面18は、係止装置46の付近で転動装置19が周面18によりカムディスクに固定されるように、構成されており、その際には、転動装置19の面とカムディスク15の周面18とが相互にブロックし、転動装置19の転動が防止され、これによりブレーキペダル33の引き戻しが実現される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキブースタ(100;200;300;400)であって、
マスタブレーキシリンダ(10)用の電動モータ(16)を備え、電動モータ(16)は、伝達手段(15;49;29)を介して、マスタブレーキシリンダ(10)の押圧ピストン(11)と連結されていて、かつブレーキペダル(33)により押圧ピストン(11)に伝達されるブレーキ圧を増幅するものにおいて、
伝達手段(15;49;29)は、カムディスク伝動装置を備えており、カムディスク伝動装置は、押圧ピストン(11)と作用結合されていて、かつマスタブレーキシリンダ(10)内に押圧ピストン(11)を移動させることを特徴とする、ブレーキブースタ(100;200;300;400)。
【請求項2】
カムディスク伝動装置は、少なくとも1つのカムディスク(15;49;29)を備えており、カムディスク(15;49;29)の周面(18;30)に対応して転動装置(19)が配置されており、転動装置(19)は、押圧ピストン(11)と連結されていて、かつカムディスク(15)の周面に沿って転動するように、設計されている、請求項1記載のブレーキブースタ(100;200;300;400)。
【請求項3】
押圧ピストン(11)は、押圧ピストン(11)の延長部を介して直接に転動装置(19)と結合されている、請求項1または2記載のブレーキブースタ(300)。
【請求項4】
第1のカムディスク(15)が、第1の平歯車(25)と結合されており、第2のカムディスク(49)が、第2の平歯車(48)と結合されており、第1および第2の両方の平歯車(25,48)は、少なくとも1つの第3の平歯車(26)と連結されており、第1および第2の両方のカムディスク(15,49)は、転動装置(19)を作動させる、請求項3記載のブレーキブースタ(200)。
【請求項5】
押圧ピストン(11)は、ロッカアーム(14)を介して、転動装置(19)と結合されており、ロッカアーム(14)は、傾動軸線(22)に関する収容部(21)を備えている、請求項1または2記載のブレーキブースタ(100)。
【請求項6】
カムディスク伝動装置(15,49;29)は、トライアングル(39)を備えており、トライアングル(39)の第1の掛止点(37)が、ブレーキペダル(33)と結合されており、トライアングル(39)の第2の掛止点(35)が、押圧ピストン(43)と結合されており、トライアングル(39)の第3の掛止点(36)に対応して転動装置(19)が配置されている、請求項1または2記載のブレーキブースタ(400)。
【請求項7】
カムディスク(15,49;29)の周面(18;30)は、渦巻き状または楕円状に形成されている、請求項2から6までのいずれか1項記載のブレーキブースタ(100;200;300;400)。
【請求項8】
カムディスク(15)は、係止装置(46)を備えており、係止装置(46)は、係止要素(38)とばね要素(41)とを備えており、係止装置(46)は、係止要素(38)が転動装置(19)をカムディスク(15)に沿って連行することによりブレーキペダル(33)を出発位置に引っ張るように、設計されている、請求項2から7までのいずれか1項記載のブレーキブースタ(100;200;300;400)。
【請求項9】
戻し調節装置、特に渦巻きばね(44)が、カムディスク(15)およびハウジングと連結されていて、かつブレーキ圧の増幅に際してハウジングに対してプリロードを掛けられて、プリロードによりカムディスク(15,49;30)を出発位置に回動させるように、設計されている、請求項2から8までのいずれか1項記載のブレーキブースタ(100;200;300;400)。
【請求項10】
カムディスク伝動装置(15,49;29)は、別の伝動装置(47)により、特に遊星歯車伝動装置により、電動モータ(16)と連結されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のブレーキブースタ(100;200;300;400)。
【請求項11】
当該ブレーキブースタ(100;200;300;400)は、制御機器(50)と接続されており、制御機器(50)は、ブレーキペダル(33)を介して及ぼされるブレーキ圧に基づいて当該ブレーキブースタ(100;200;300;400)の電動モータ(16)の通電を制御するように、設計されている、請求項1から10までのいずれか1項記載のブレーキブースタ(100;200;300;400)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−505159(P2013−505159A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529172(P2012−529172)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060600
【国際公開番号】WO2011/032758
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】