説明

ブース収受処理管理システムおよびブース収受処理管理方法

【課題】
本発明の目的は、料金所におけるブース収受処理管理を行うブース収受処理管理システムおよびブース収受処理管理方法を提供することである。
【解決手段】
料金所のブース内に設置される料金収受装置に入力される、車種別収受データと路側機等の自動台数計測器とに基づいて算出される収受金額等のブース収受データと、収受単位毎に、料金事務所において料金所集計処理装置に入力される、実際に料金所ブースで収受した現金金額等の勤務収受データとを照合し、料金所のブース内における収受処理の監査データを収受単位毎に導出する。この監査データに基づいて収受監査が行われる。また、勤務単位毎の誤操作の発生状況、および処理件数のカウントに基づく処理速度が管理される。これにより、監査データに基づく適切な誤操作防止対策の立案を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブース収受処理管理システムおよびブース収受処理管理方法に関し、特に料金所に設置される料金収受装置に入力される車種データなどの収受データおよび料金所に設置される路側機により取得される車両の通過台数データとに基づいて算出される収受金額をはじめとする料金所収受データと、料金所事務所に設置される料金所集計処理装置に接続される勤務申告端末に入力される勤務収受データとを料金所集計処理装置において照合することにより、ブース収受処理管理を行うブース収受処理管理システムおよびブース収受処理管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有料道路の料金所においてETCシステムの運用が開始されて以来、有料道路の料金所における支払い手段が一段と多様化してきている。この結果、収受員による料金収受業務が複雑化し、収受装置の誤操作の増加や、実際の収受金額と通過車両に基づいた予定収受金額との差額の発生が懸念される。このような状況から、収受員の勤務単位毎の収受処理データを集計する。そして、収受員毎の誤操作の発生状況、および処理件数のカウントに基づく処理速度を把握して管理する。これにより、収受員の監査を行い、監査データに基づく適切な誤操作防止対策および収受員の配置計画の立案を実施することが必要となっている。
【0003】
上記の技術分野に関連して、特公昭60−010675号公報に開示されている「有料道路における通行料金収受装置」では、 磁気情報を記録するための磁気記録領域および印字情報を印字するための印字領域を有する通行券を用い、かつ、この通行券を発行する入口用と通行券を確認する出口用とに選択的に使用可能なものであって、磁気記録領域および印字領域に情報が付与された通行券を投入する投入口と、磁気記録領域および印字領域に情報が付与されていない未使用の通行券を多数保管しておくホッパと、このホッパから通行券を一枚ずつ取り出す取出手段と、この取出手段により取り出された通行券および投入口から投入された通行券を搬送する搬送手段と、この搬送手段の搬送途上で通行券の磁気記録領域に対して情報の書込み、もしくは読取りを行う磁気ヘッド手段と、同じく搬送手段の搬送途上で通行券の印字領域に情報を印字する印字手段と、搬送手段より搬出された通行券を排出口もしくはスタッカに振分ける振分け手段とを具備し、入口用として使用するときは、通行券をホッパから取り出し情報を磁気記録および印字して排出口へ放出し、出口用として使用するときは、通行券を投入口から受入れその磁気情報を読み取ってスタッカに収容する構成とした有料道路における通行料金収受装置が提案されている。
【0004】
また、特開10−134219号公報に開示されている「有料道路の料金収受システム」では、 料金所に進入する車両の車種を判別する車種判別装置と、料金所に設けられ、収受員の操作入力に基づいて料金収受処理を行なう料金処理機と、料金処理機による処理データを集計処理すると共に、車種判別装置により自動判別された車種に基づく収受演算を行なって帳票を作成する集計処理装置とを具備したことを特徴とする有料道路の料金収受システムが提案されている。
【0005】
【特許文献1】特公昭60−010675号公報
【特許文献2】特開10−134219号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、料金所に設置される料金収受装置に入力される車種データなどの収受データおよび料金所に設置される路側機により取得される車両の通過台数データとに基づいて算出される収受金額をはじめとする料金所収受データと、料金所事務所に設置される料金所集計処理装置に接続される勤務申告端末に入力される勤務収受データとを料金所集計処理装置において照合することにより、ブース収受処理管理を行うブース収受処理管理システムおよびブース収受処理管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用する括弧付き符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0008】
本発明のブース収受処理管理システム(1)は、料金所のブース内に設置される料金収受装置(111)と、料金収受装置に接続されて料金所を通過する通行車両をカウントする路側機(6)と、料金所事務所に設置される料金所集計処理装置(50)とを備え、料金所集計処理装置が、料金所集計処理装置に接続される勤務申告端末(2)に入力される勤務収受データ(16A,18A)と、料金収受装置から送られてくる路側機により取得される通行車両のカウントデータ(17)および料金収受装置に入力されるブース収受データ(16,18、19)に基づいて決定される料金所収受データ(16、17,18、19)とを照合することにより料金所における収受監査を行う。
【0009】
また、本発明のブース収受処理管理システム(1)において、勤務収受データは、1回の勤務単位毎の収受金額データ(16A)と、回収した回数券等の枚数に基づく操作回数データ(18A)とを備え、ブース収受データは、1回の勤務単位毎に前記料金収受装置に入力される収受金額データ(16)と、路側機器によるカウント数に基づいて決定される通過台数データ(17)と、非現金車の収入区分別台数を示す操作回数データ(18)と、現金車の車種別台数を示す車種データ(19)とを備える。
【0010】
また、本発明のブース収受処理管理システム(1)における、路側機(6)は、踏板(150)と光学式車両台数計測機(140)とを備え、踏板と光学式車両台数計測機とを組み合わせて通行車両の有無を認識する。
【0011】
また、本発明のブース収受処理管理システム(1)は、さらに、料金収受装置(111)に接続された領収書発行機(112)を備え、領収書発行機は、1回の収受処理毎に領収書を発行する。
【0012】
また、本発明のブース収受処理管理システム(1)における料金収受装置(111)は、ETCカードおよび磁気カードを読み取って処理することが可能である。
【0013】
また、本発明のブース収受処理管理システム(1)における料金収受装置(111)は、勤務カード読み込み部を備え、勤務カード読み込み部に挿入される勤務カードの種別を判別することにより、ブース収受処理に対応するか、保守処理に対応するかを決定する。
【0014】
また、本発明のブース収受処理管理システム(1)における料金所は複数であり、料金収受装置(111)は、複数の料金所のそれぞれに備えられ、料金所事務所に設置される料金所集計処理装置(50)には、規定数量以内の範囲で複数の料金所のそれぞれに備えられる料金収受装置が接続される。
【0015】
また、本発明の料金収受システム(100)は、請求項1から7までのいづれか一項に記載のブース収受処理管理システム(1)を備える。
【0016】
また、本発明のブース収受処理管理方法は、料金所のブース内に設置される料金収受装置(111)と、料金収受装置に接続されて料金所を通過する通行車両をカウントする路側機(6)と、料金所事務所に設置される料金所集計処理装置(50)とを備えるブース収受処理管理システム(1)におけるブース収受処理管理方法であって、料金所集計処理装置(50)に接続される勤務申告端末(2)に入力される勤務収受データ(16A,18A)と、料金収受装置(111)から送られてくる路側機(6)により取得される通行車両のカウントデータ(17)および料金収受装置に入力されるブース収受データ(16,18、19)に基づいて決定される料金所収受データ(16、17,18、19)とを照合する照合ステップと、照合ステップの結果に基づいて料金所における収受監査データを作成する監査データ作成ステップとを有する。
【0017】
また、本発明のブース収受処理管理方法における勤務収受データは、1回の勤務単位毎の収受金額データ(16A)と、回収した回数券等の枚数に基づく操作回数データ(18A)とを備え、ブース収受データは、1回の勤務単位毎に前記料金収受装置に入力される収受金額データ(16)と、路側機器によるカウント数に基づいて決定される通過台数データ(17)と、非現金車の収入区分別台数を示す操作回数データ(18)と、現金車の車種別台数を示す車種データ(19)とを備える。
【0018】
また、本発明のブース収受処理管理方法は、照合ステップの前に、踏板と光学式車両台数計測機とを組み合わせて通行車両をカウントする通行車両カウントステップを備える。
【0019】
また、本発明のブース収受処理管理方法は、さらに、1回の収受処理毎に領収書を発行する領収書発行ステップを備える。
【0020】
また、本発明のブース収受処理管理方法は、ブース収受処理管理システム(1)起動後に、料金収受装置(111)の勤務カード読み込み部に挿入される勤務カードの種別を判別する判別ステップと、判別ステップの判別結果に基づいて、ブース収受処理に対応するか、保守処理に対応するかを決定する処理種別決定ステップとを備える。
【0021】
また、本発明のブース収受処理管理プログラムは、請求項9から13までの少なくとも一項に記載のブース収受処理管理方法を実現し、コンピュータ読み込み可能である。
【発明の効果】
【0022】
本発明により、料金所に設置される料金収受装置に入力される車種別データなどの収受データおよび料金収受装置に接続される路側機により取得される通過車両のカウントデータとに基づいて算出される収受金額をはじめとする料金所収受データと、料金所事務所に設置される料金所集計処理装置に接続される勤務申告端末に入力される勤務収受データとを料金所集計処理装置において照合することにより、ブース収受処理管理を行うブース収受処理管理システムおよびブース収受処理管理方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
添付図面を参照して、本発明によるブース収受処理管理システムおよびブース収受処理管理方法を実施するための最良の形態を以下に説明する。
【0024】
本発明によるブース収受処理管理システムは、料金所事務所に設置される料金所集計処理装置において、収受単位毎に、料金所のブース内に設置される料金収受装置に直接入力される現金車の車種別データと路側機により取得される通過車両カウントデータとによって求められる収受金額等のブース収受データと、同じく収受単位毎に、料金事務所において料金所集計処理装置に打ち込まれる実際に収受した現金金額等の勤務収受データとを照合し、料金所のブース内における収受処理の監査データを収受単位毎に導出する。この監査データに基づいて収受監査が行われる。また、勤務単位毎の誤操作の発生状況、および処理件数のカウントに基づく処理速度が管理される。これにより、監査データに基づく適切な誤操作防止対策の立案を実施することができる。また、信頼性の高いブース収受処理管理システムおよび当該システムを備えた料金収受システムを実現することができる。
【0025】
(実施の形態1)ブース収受処理管理システム
図1に、本発明の実施の形態1に係わるブース収受処理管理システムのブロック構成を示す。本発明のブース収受処理管理システム1は、料金所のブース内に設置される料金収受装置111と、料金所事務所内に設置される料金所集計処理装置50とを備えている。料金収受装置111には、クレジットカード処理装置4と、プリペイドカード処理装置5と、領収書発行機112と、料金所を通過する通過車両を自動カウントする路側機6とを備えている。また、料金収受装置111は、ETCカード処理装置3を備えている。料金所集計処理装置50には、勤務申告端末2が接続されている。料金収受装置111と料金所集計処理装置50とは回線で接続されており、料金収受装置111と料金所集計処理装置50との間でデータの送受信が可能である。
【0026】
図2に、料金収受装置111の概略構成図を示す。料金収受装置111は、入力部11と、ETCカード処理装置3と、通信ボード12と、CPU13と、メモリ14とを備えている。メモリ14には、予めブース収受管理プログラム15が格納されている。入力部11と、ETCカード処理装置3と、通信ボード12と、CPU13と、メモリ14とは、それぞれバスライン10で接続されている。料金収受装置111のメモリ14には、路側機6が検知した通過車両の通過信号に基づいて計測された通過車両の通過台数データ17、入力部11から入力される非現金車の収入区分台数を示す操作回数データ18、入力部11から入力される現金車の収入区分台数を示す車種データ19、および車種データ19に基づいて作成される車種別料金テーブルを参照して算出される収受すべき金額を示す収受金額データ16が格納される。そして、メモリ14に格納される収受金額データ16、通過台数データ17、操作回数データ18、車種データ19は、収受勤務単位毎に、上記回線を介して料金所事務所内に設置される料金所集計処理装置50に送信される。
【0027】
図3に、料金所集計処理装置50の概略構成図を示す。料金所集計処理装置50は、表示部21と、帳票出力部22と、通信ボード23と、CPU24と、メモリ25とを備えている。メモリ25には、予め収受データ照合プログラム26が格納されている。表示部21と、帳票出力部22と、通信ボード23と、CPU24と、メモリ25とは、それぞれバスライン20で接続されている。料金所集計処理装置50のメモリ25には、料金収受装置111から通信ボード23を介して送信されてくる収受金額データ16、通過台数データ17、操作回数データ18、車種データ19と、料金所集計処理装置50に接続された勤務申告端末2から収受勤務単位毎に入力される、実際に収受した現金金額を示す収受金額データ16Aと、ブースにおいて回収した回数券の枚数に基づき入力される操作回数データ18Aとが格納される。
【0028】
(実施の形態1における動作フロー)
図4に基づいて、本発明の実施の形態1に係わるブース収受処理管理システム1の動作フローを示す。本実施の形態に係わるブース収受処理管理システム1が起動すると、料金所のブース内に設置される料金収受装置111のCPU13が、メモリ14に格納されているブース収受処理管理プログラム15を読み込んで実行する。ブース収受処理管理プログラム15が実行されると、料金収受装置111の図示せぬ勤務カード読み込み部に挿入される勤務カードの種別に基づいて、システムにて現在対応すべき処理区分が判別される(ステップS01)。ステップS01において、勤務形態が保守作業であると判別されると、料金収受装置111のCPU13は、ブース収受処理管理プログラム15に従って保守対応処理を起動する(ステップS08)。そして、一連の保守作業が行われた後に保守作業終了を通知する操作が行われると、CPU13は保守処理終了信号を受信する(ステップS09)。この終了信号の受信に基づいて、CPU13は、メモリ14内に一時保存されている図示せぬ保守記録データを、通信ボード12を介して料金所集計処理装置50に送信する(ステップS10)。
【0029】
一方、ステップS01において、勤務形態が収受作業であると判別されると、料金収受装置111のCPU13は、ブース収受処理管理プログラム15に従って収受対応処理を起動する(ステップS02)。そして、一連の収受処理作業が行われた後に収受処理作業終了を通知する操作が行われると、CPU13は収受処理終了信号を受信する(ステップS03)。この終了信号の受信に基づいて、CPU13は、メモリ14内に一時保存される収受金額データ16、通過台数データ17、操作回数データ18、車種データ19を、通信ボード12を介して料金所集計処理装置50に送信する(ステップS04)。料金所集計処理装置50においては、通信ボード23を介して料金収受装置111から受信した収受金額データ16、通過台数データ17、操作回数データ18、車種データ19と、料金所集計処理装置50に接続される勤務申告端末2から勤務単位毎に入力される収受金額データ16Aおよび操作回数データ18Aとに基づいて、料金所ブースにおける勤務単位毎の収受監査用データが作成される。特に、(a)勤務申告端末2から勤務単位毎に入力される収受金額データ16Aと、料金収受装置111から送信されてくる収受金額データ16との照合、(b)勤務申告端末2から勤務単位毎に入力される操作回数データ18Aと料金収受装置111から送信されてくる車種データ19との合計台数と、料金収受装置111から送信されてくる通過台数データ17との照合、(c)料金収受装置111から送信されてくる非現金車の操作回数データ18と、勤務申告端末2に入力される回収した回数券等の枚数に基づいた操作回数データ18Aとの照合が行われる(ステップS06)。これにより、特に勤務申告端末2から勤務単位毎に入力される、実際に収受した現金金額を示す収受金額データ16Aと、ブースで収受したであろうと予測される収受金額データ16との差額が判明する。
【0030】
料金所集計処理装置50によって作成された料金所ブースにおける勤務単位毎の収受監査用データは、必要に応じて料金所集計処理装置50に備えられる表示部21および帳票出力部22に表示、または出力される。これにより、料金収受装置111における勤務単位毎の誤操作状況および収受金額の照合結果が通知される(ステップS07)。
【0031】
この収受監査用データに基づいて収受監査が行われる。また、勤務単位毎の誤操作の発生状況、および処理件数(操作回数データ18、車種データ19)のカウントに基づく処理速度が管理される。これにより、監査データに基づく適切な誤操作防止対策の立案を実施することができ、また、信頼性の高いブース収受処理管理システムおよび当該システムによる料金収受管理方法を実現することができる。
【0032】
(実施の形態2)料金収受システム
図5に、本実施の形態に係わる料金収受システム100の概略構成図を示す。本実施の形態の料金収受システム100は、料金所110と、料金事務所120と、料金所110に面して敷設される車両進入路に備えられる信号灯130、車両台数計測機140、および踏み板150とを備えている。車両台数計測機140と踏み板150とは、実施の形態1における路側機6に対応する。料金所110は、料金収受装置111、領収書発行機112、クレジットカード処理装置4、およびプリペイドカード処理装置5を備えている。料金事務所120は、勤務申告端末121、料金所集計処理装置50、無停電電源装置123、プリペイドカード再発行機124を備えている。
【0033】
本実施の形態に備わる、料金所110のブース内に設置される料金収受装置111と、料金収受装置111にそれぞれ接続される領収書発行機112、クレジットカード処理装置4、およびプリペイドカード処理装置5と、料金事務所120内に設置される料金所集計処理装置50とは、実施の形態1に係わるブース収受処理管理システム1を構成する。
【0034】
以下に、本実施の形態に係わる料金収受システム100における動作原理について説明する。本実施の形態に係わる料金収受システム100の料金所110に面して敷設される車両進入路に車両が進入してくると、車両進入路に備えられる信号灯130により、当該車両前方の車両の有無に基づいて車両の進入可否が制御される。そして、信号灯130により当該車両へ、料金所への進入が許可されると、料金所110において、収受員の操作入力による当該車両に対する料金収受作業が行われる。この際、料金所110内に設置されている料金収受装置111、領収書発行機112、クレジットカード処理装置4、およびプリペイドカード処理装置5によるデータ処理が行われ、一連の処理終了後に、このデータは料金事務所50内に設置されている料金所集計処理装置50へと送信される。そして、料金所集計処理装置50においては、受信した当該データに基づいて通行料金の集計処理を行うと共に、車両台数計測機140および踏み板150により自動判別された通過車両台数に基づく収受演算、あるいは図示せぬETC読み取り装置から送信されてくる料金収受データに基づく収受演算が行われる。このため、料金収受システムにおいては、実際に料金所の料金所ブースで収受して、収受勤務単位毎に料金事務所の料金所集計処理装置に入力される現金の収受金額データと、収受勤務単位毎に導出される収受金額データとを確実に収受監査して両者が一致しているかを確認しなければならない。
【0035】
本実施の形態に係わる料金収受システム100は、実施の形態1に示したブース収受処理管理システム1を備えている。このため、料金所110ブース内での勤務単位毎の収受処理作業における誤操作の発生状況、および、操作回数データ18、18Aに基づく処理速度が管理される。これにより、本実施の形態においては、適切な誤操作防止対策の立案を実施することができ、信頼性の高い料金収受システム100を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態1に係わるブース収受処理管理システムのブロック構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係わるブース収受処理管理システムに備わる料金収受装置の概略構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係わるブース収受処理管理システムに備わる料金所集計処理装置の概略構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係わるブース収受処理管理システムの動作フローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2に係わる料金所収受システムの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1…ブース収受処理管理システム
2…勤務申告端末
3…ETCカード処理装置
4…クレジットカード処理装置
5…プリペイドカード処理装置
6…路側機
10、20…バスライン
11…入力部
12、23…通信ボード
13、24…CPU
14、25…メモリ
15…ブース処理管理プログラム
16、16A…収受金額データ
17…通過台数データ
18、18A…操作回数データ
19…車種データ
21…表示部
22…帳票出力部
26…収受データ照合プログラム
27…路側機通過台数データ
50…料金所集計処理装置
100…料金収受システム
110…料金所
111…料金収受装置
112…領収書発行機
120…料金事務所
121…勤務申告端末
123…無停電電源装置
124…プリペイドカード再発行機
130…信号灯
140…車両台数計測機
150…踏板(4接点)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
料金所のブース内に設置される料金収受装置と、
前記料金収受装置に接続されて前記料金所を通過する通行車両をカウントする路側機と、
料金所事務所に設置される料金所集計処理装置と
を具備し、
前記料金所集計処理装置が、前記料金所集計処理装置に接続される勤務申告端末に入力される勤務収受データと、前記料金収受装置から送られてくる前記路側機により取得される前記通行車両のカウントデータおよび前記料金収受装置に入力されるブース収受データに基づいて決定される料金所収受データとを照合することにより前記料金所における収受監査を行うブース収受処理管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のブース収受処理管理システムにおいて、
前記勤務収受データは、1回の勤務単位毎の収受金額データと、回収した回数券等の枚数に基づく操作回数データとを備え、
前記ブース収受データは、前記1回の勤務単位毎に前記料金収受装置に入力される収受金額データと、前記路側機器によるカウント数に基づいて決定される通過台数データと、非現金車の収入区分別台数を示す操作回数データと、現金車の車種別台数を示す車種データとを備えるブース収受処理管理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のブース収受処理管理システムにおいて、
前記路側機は、踏板と光学式車両台数計測機とを備え、前記踏板と前記光学式車両台数計測機とを組み合わせて前記通行車両の有無を認識するブース収受処理管理システム。
【請求項4】
請求項1から3までの少なくとも一項に記載のブース収受処理管理システムにおいて、
さらに、前記料金収受装置に接続された領収書発行機を備え、
前記領収書発行機は、1回の収受処理毎に領収書を発行するブース収受処理管理システム。
【請求項5】
請求項1から4までの少なくとも一項に記載のブース収受処理管理システムにおいて、
前記料金収受装置は、ETCカードおよび磁気カードを読み取って処理することが可能であるブース収受処理管理システム。
【請求項6】
請求項1から5までの少なくとも一項に記載のブース収受処理管理システムにおいて、
前記料金収受装置は、勤務カード読み込み部を備え、
前記勤務カード読み込み部に挿入される前記勤務カードの種別を判別することにより、ブース収受処理に対応するか、保守処理に対応するかを決定するブース収受処理管理システム。
【請求項7】
請求項1から6までの少なくとも一項に記載のブース収受処理管理システムにおいて、
前記料金所は複数であり、前記料金収受装置は、前記複数の料金所のそれぞれに備えられ、
前記料金所事務所に設置される前記料金所集計処理装置には、規定数量以内の範囲で前記複数の料金所のそれぞれに備えられる前記料金収受装置が接続されるブース収受処理管理システム。
【請求項8】
請求項1から7までのいづれか一項に記載のブース収受処理管理システムを備えた
料金収受システム。
【請求項9】
料金所のブース内に設置される料金収受装置と、前記料金収受装置に接続されて前記料金所を通過する通行車両をカウントする路側機と、料金所事務所に設置される料金所集計処理装置とを具備するブース収受処理管理システムにおけるブース収受処理管理方法であって、
前記料金所集計処理装置に接続される勤務申告端末に入力される勤務収受データと、前記料金収受装置から送られてくる前記路側機により取得される前記通行車両のカウントデータおよび前記料金収受装置に入力されるブース収受データに基づいて決定される料金所収受データとを照合する照合ステップと、
前記照合ステップの結果に基づいて前記料金所における収受監査データを作成する監査データ作成ステップと
を具備するブース収受処理管理方法。
【請求項10】
請求項9に記載のブース収受処理管理方法において、
前記勤務収受データは、1回の勤務単位毎の収受金額データと、回収した回数券等の枚数に基づく操作回数データとを備え、前記ブース収受データは、前記1回の勤務単位毎に前記料金収受装置に入力される収受金額データと、前記路側機器によるカウント数に基づいて決定される通過台数データと、非現金車の収入区分別台数を示す操作回数データと、現金車の車種別台数を示す車種データとを備えるブース収受処理管理方法。
【請求項11】
請求項9または10に記載のブース収受処理管理方法において、
前記照合ステップの前に、前記踏板と前記光学式車両台数計測機とを組み合わせて前記通行車両をカウントする通行車両カウントステップを備えるブース収受処理管理方法。
【請求項12】
請求項9から11までの少なくとも一項に記載のブース収受処理管理方法において、
さらに、1回の収受処理毎に領収書を発行する領収書発行ステップを備えるブース収受処理管理方法。
【請求項13】
請求項9から12までの少なくとも一項に記載のブース収受処理管理方法において、
前記ブース収受処理管理システム起動後に、前記料金収受装置の勤務カード読み込み部に挿入される前記勤務カードの種別を判別する判別ステップと、
前記判別ステップの判別結果に基づいて、ブース収受処理に対応するか、保守処理に対応するかを決定する処理種別決定ステップと
を具備するブース収受処理管理方法。
【請求項14】
請求項9から13までの少なくとも一項に記載のブース収受処理管理方法を実現するためのコンピュータ読み込み可能なブース収受処理管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−268418(P2006−268418A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−85420(P2005−85420)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】