説明

プッシュツートーク呼ペーシングのための装置及び方法

ポータブル通信デバイス(10)には、サイレントプッシュツートーク(PTT)呼ペーシングが搭載されている。このポータブル通信デバイスは(10)は、触覚アラートを生成する触覚アラートジェネレータ(56)と、触覚アラートジェネレータ(56)用のコントローラ(58)と、触覚アラートジェネレータ(56)用のコントローラ(58)と動作可能に通信するプッシュツートーク(PTT)プロセッサ(38)とを備える。このPTTプロセッサ(38)は、受信したPTT呼状態プロンプトを触覚信号(105)にエンコードし、触覚アラートジェネレータに、受信したPTT呼状態プロンプトを示す触覚アラートを生成させる触覚信号(110)を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、ポータブル通信デバイスに関するものであり、より詳しくは、サイレントプシューツートーク(PTT)呼ペーシング(call pacing:呼 歩調合わせ)を含むポータブル通信デバイス及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
技術の進歩により、ポータブル通信デバイス、例えば、移動電話、パーソナルデジタルアシスタント、移動端末及びその類は、万人に対してより手ごろなものになっている。ポータブル通信デバイスは、より大きな処理能力及び記憶装置を搭載して製造されているので、これらは、より多用途なものととなり、また、多くの機能、例えば、2つ以上のポータブル通信デバイス間のダイレクト無線通信機能を組み込んでいる。このダイレクト無線通信は、一般的には、「ウォーキートーキー」あるいは「プッシュツートーク」(PTT)通信と呼ばれている。ウォーキートーキーあるいはプッシュツートーク(PTT)タイプの通信サービスは、通信サービスプロバイダからより広く利用可能なものとなっており、これに応じて、通信規格は、そのような機能あるいはサービスを提供するように適合されている。
【0003】
PTT通信は、ユーザに、宛先電話番号へのダイヤルをすることなく、1つ以上のパーティあるいはグループと通信することを可能にする。PTTシステムでは、ポータブル通信デバイスは、リモートサーバとの上り方向の通信及び下り方向の通信に対して1つの周波数を使用する。一般的には、PTTシステムは、話している間はボタンを押下して保持することをユーザに要求し、受信モードあるいは聞き取りモードへ切り替えるためには、そのボタンを解除することを要求する。グループ内の聞き手は、自身のボタンを押下することで応答することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のPTT通信は、通常、PTTでの対話を伴う音声信号(時には、大音量の)によって認識される。例えば、PTT通信は、典型的には、いくつかのかなり大音量の「DOOO−DEEP」音声信号を含んでいる。この音声信号は、様々な呼状態を示すために使用される。この呼状態とは、PTT通信セッション中での、例えば、着信会話要求、フロア(floor:発言権)がオープンされている、フロアの制御を有しているユーザ及びその類がある。このタイプの音声信号によって駆動される呼ペーシング(コールペーシング:call pacing)は、PTT通信に対する構造を提供する一方、いくつかのユーザと第三者には、これらの音声信号を不快なものと感じさせる、そうでなければ、混乱させるものとなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の観点より、ポータブル通信デバイス及び関連のアプリケーションプログラムに対して、PTT通信セッション中に、様々な呼状態の信号を生成するために、バイブレーションバーストを使用するサイレントプッシュツートーク(PTT)呼ペーシングを提供するための要望が存在している。
【0006】
本発明の構成の1つは、PTT呼状態プロンプトを受信し、受信したPTT呼状態プロンプトを触覚信号へエンコーディングし、受信したPTT呼状態プロンプトを示す触覚アラートを生成することを含む、プッシュツートーク(PTT)通信セッションのペーシングを行う方法に関するものである。
【0007】
本発明の別の構成に従えば、触覚アラートは、1つ以上のバイブレーションバーストを含んでいる。
【0008】
本発明の別の構成に従えば、1つ以上のバイブレーションバーストを生成することは、バイブレーションモータの回転数が約1回転から約3回転までしか発生ないように、そのバイブレーションモータをパルス駆動することを含んでいる
本発明の別の構成に従えば、エンコーディングすることは、(i)バイブレーション強度、(ii)バイブレーション期間、及び(iii)バイブレーションデューティサイクルの少なくとも1つによって区別可能なバイブレーションバースト群からなる触覚アラートのセットを生成することを含んでいる。
【0009】
本発明の別の構成に従えば、エンコーディングすることは、PTT呼状態プロンプトに関連する音声信号を抑制することと、その抑制された音声信号を1つ以上のバイブレーションバーストに置換することを含んでいる。
【0010】
本発明の別の構成に従えば、区別可能な触覚アラートのそれぞれは、1つ以上のPTT呼状態プロンプトの指示である。
【0011】
本発明の別の構成に従えば、PTT呼状態プロンプトは、(i)着信会話要求、(ii)PTT通信フロアがオープンされていることの指示、(iii)PTT通信フロアの制御の許可、(iv)PTT通信フロアの制御の拒否、(v)PTT通信セッションに対するユーザの到来あるいは離脱、及び(vi)PTT通信セッションの終了の少なくとも1つを含んでいる。
【0012】
本発明の別の構成は、ポータブル通信デバイスに関するものである。これは、触覚アラートを生成する触覚アラートジェネレータと、触覚アラートジェネレータ用のコントローラと、触覚アラートジェネレータ用のコントローラと動作可能に通信するプッシュツートーク(PTT)プロセッサとを含んでいる。このPTTプロセッサは、受信したPTT呼状態プロンプトを触覚信号にエンコードし、触覚アラートジェネレータに、受信したPTT呼状態プロンプトを示す触覚アラートを生成させる触覚信号を生成する。
【0013】
本発明の別の構成に従えば、触覚アラートは、1つ以上のバイブレーションバーストを含んでいる。
【0014】
本発明の別の構成に従えば、PTT呼状態プロンプトは、(i)着信会話要求、(ii)PTT通信フロアがオープンされていることの指示、(iii)PTT通信フロアの制御の許可、(iv)PTT通信フロアの制御の拒否、(v)PTT通信セッションに対するユーザの到来あるいは離脱、及び(vi)PTT通信セッションの終了の少なくとも1つを含んでいる。
【0015】
本発明の別の構成に従えば、触覚アラートジェネレータは、バイブレータである。
【0016】
本発明の別の構成に従えば、バイブレータは、モータによって駆動される軸方向のオフセット平衡錘である。
【0017】
本発明の別の構成に従えば、バイブレータは、1つ以上のバイブレーションバーストを生成する。
【0018】
本発明の別の構成に従えば、バイブレーションバーストは、回転数が約1回転から約3回転までの平衡錘によって生成される。
【0019】
本発明の別の構成に従えば、バイブレータは、圧電バイブレーション素子を備える。
【0020】
本発明の別の構成に従えば、ポータブル通信デバイスは、移動電話である。
【0021】
本発明の別の構成は、装置可読媒体に記憶されているプログラムに関連するものであり、このプログラムは、ポータブル通信デバイスで使用するのに適している。このプログラムがポータブル通信デバイスのメモリにロードされ、実行されることで、ポータブル通信デバイスに、受信したPTT呼状態プロンプトを触覚信号にエンコーディングさせて、触覚振動を生成させ、その触覚信号は、触覚アラートジェネレータに、受信したPTT呼状態プロンプトを示す触覚アラートを生成させる。
【0022】
本発明の別の構成は、プログラムは、触覚アラートジェネレータに、受信したPTT呼状態プロンプトを示す1つ以上のバイブレーションバーストを生成させる。
【0023】
本発明の別の構成は、ポータブル通信デバイスは、メモリと、アプリケーションプログラムを実行するプロセッサとを含み、このプログラムは、ポータブル通信デバイスに、受信したPTT呼状態プロンプトを触覚信号にエンコードさせ、かつ触覚アラートジェネレータに、受信したPTT呼状態プロンプトを示す触覚アラートを生成させる触覚信号を生成させる。
【0024】
本発明のこれらの特徴及び更なる特徴は、以下の説明及び添付の図面を参照することで明らかであろう。この説明及び図面では、本発明の特定の実施形態が、本発明の原理に採用できるいくつかの方法を示すことで詳細に開示されるが、本発明は、その範囲内で、これに応じて制限されるものではないことが理解されるであろう。むしろ、本発明は、特許請求の範囲の精神及び用語内に到達するあらゆる変更、変形及び等価物を含んでいる。
【0025】
一実施形態に関して記載される及び説明される特徴は、同一の方法であるいは同様の方法で、1つ以上の実施形態、あるいはそれらの組合せ、あるいはそれに代えて、他の実施形態の特徴に使用することができる。
【0026】
用語「備える/備えている」は、本明細書で使用される場合には、説明される特徴、整数値、ステップあるいは構成要素の存在を特定するために使用されるが、1つ以上の他の特徴、整数値、ステップ、構成要素あるいはそれらのグループの存在あるいは追加を除外するものではないことが強調されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下の詳細説明では、同様の構成要素は、本発明の様々な実施形態が示されるかどうかに関わらず、同一の参照番号が与えられる。本発明を明確かつ簡潔な方法で説明するために、図面は、縮尺通りである必要がない場合があり、また、様々な特徴は、多少は概要的な構成で示している場合がある。
【0028】
本発明の構成は、PTT通信セッション中での、サイレント呼ペーシング用のポータブル通信デバイスと方法を含んでいる。
【0029】
本明細書で使用される、用語「ポータブル通信デバイス」は、ポータブル無線通信機器を含んでいる。用語「ポータブル無線通信機器」は、以下では、移動電話、移動デバイス、移動無線端末あるいは移動端末と呼ぶこともあるが、この「ポータブル無線通信機器」は、あらゆる電子機器を含むものであり、これには、限定されるものではないが、移動電話、ページャー、コミュニケーター、即ち、電子オーガナイザー、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、あるいはその類が含まれる。本発明は、ポータブル通信デバイスに関して説明する一方で、本発明がポータブル通信デバイスに限定されることが意図されるものではなく、プッシュツートーク(PTT)通信と併せて使用することができる任意のタイプの電子機器にも適用できることが理解されるべきである。
【0030】
図1をまず参照すると、通信システム10は、モバイルネットワーク12、例えば、モバイルセルラー電話ネットワークを含み、これは、複数のポータブル通信デバイス14と16間の音声通信及びデータ転送の少なくとも一方のような通信を容易にするものである。このポータブル通信デバイス14と16は、例えば、移動電話、移動端末あるいはその類である。通信システム10と少なくとも2つのポータブル通信デバイス14、16は、例えば、PTTアプリケーションプログラムを搭載することによって、PTT通信をサポートする。本明細書に含まれる説明のために、ポータブル通信デバイス14は、ポータブル通信デバイス16とのPTTセッションを開始するあるいはアクティベートすることに関して説明される。しかしながら、以下でより完全に説明される方法が、任意の適切なポータブル通信デバイスが、PTTセッションを開始するあるいはPTTセッションに参加するためのインビテーション(招待)に応答するかに関係なく、その任意の適切なポータブル通信デバイスによって実行できることが理解されるであろう。
【0031】
通信システム10は、ネットワークインフラストラクチャ18を含んでいる。その一部は、本発明の構成に関係するポータブル通信デバイスによって使用される、あるいはそうでなければアクセスされる。ポータブル通信デバイス14、16は、任意の適切な通信規格に従って、互いとの対話、及びネットワークインフラストラクチャとの対話の少なくとも一方を行うことができ、この通信規格は、限定されるものではないが、高度移動電話サービス(AMPS)、デジタル高度移動電話サービス(D−AMPS)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、移動通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元アクセス(CDMA)、ボイスオーバーIP(VoIP)、セッション開始プロトコル(SIP)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)あるいはその類を含んでいる。換言すれば、特定の通信システム設計、アーキテクチャあるいは通信規格に本発明を制限することなく、本発明の構成を説明するために、図1の通信システムが示されている。
【0032】
ネットワークインフラストラクチャ18は、参照番号20で示される、1つ以上のアプリケーションサーバと、アプリケーションサーバ20によってアクセス可能なあるいは使用可能なデータを記憶するメモリのような記憶装置22とを含んでいる。アプリケーションサーバの少なくとも1つは、プッシュツートーク(PTT)通信サーバ24である。PTT通信サーバ24を含むアプリケーションサーバ18は、通信システムに様々な機能を提供するコンピュータサーバである。以下でより完全に説明するように、ポータブル通信デバイス14と16は、典型的なPTT通信セッション中に発生する、いくつかの呼状態あるいは呼状態プロンプトを示すための、サイレント呼ペーシングを提供するように動作可能である。
【0033】
図2は、本発明の構成に従う、ポータブル通信デバイス14、15の機能ブロック図を示している。ポータブル通信デバイス14、16は、ポータブル通信デバイスの全体動作を制御するためのコントローラ30を含んでいる。このコントローラ30は、任意の市販の利用可能なマイクロプロセッサあるいはカスタムプロセッサであっても良い。メモリ32は、メモリ装置の全体階層の代表を示していて、これには、本発明の構成に従うポータブル通信デバイスの機能を実現するために使用されるソフトウェア及びデータを含んでいる。
【0034】
図示の実施形態では、メモリ32は、例えば、I/Oデバイスドライバのようなデバイスドライバ34、参照番号36で示されるアプリケーションプログラム、本明細書でより完全に説明されるサイレントPTT呼ペーシング機能をサポートするプッシュツートーク(PTT)アプリケーションプログラム38(PTTプロセッサとも呼ばれる)、及びアプリケーションプログラムデータ40を含んでいる。I/Oデバイスドライバは、ディスプレイ42のようなデバイス及び他の入力/出力ポート群と通信するために、PTTアプリケーションプログラム38を含むアプリケーションプログラム36によって、プロセッサ30(あるいはメモリ32に記憶されているオペレーティングシステム(不図示)によって)を介してアクセスされるソフトウェアルーチンを含んでいる。
【0035】
PTTアプリケーションプログラム38を含む、アプリケーションプログラム36は、ポータブル通信デバイス14、16の様々な機能、例えば、電子メール、インターネットアクセス、コンタクトマネージャ及びその類を実現するプログラムを備えている。以下でより完全に説明するように、PTTアプリケーションプログラム38は、PTT通信を容易にするプログラムを備えていて、これには、PTT通信に関与している間に発生する、いくつかの呼状態あるいは呼状態プロンプトを開始するためのサイレント呼ペーシングを含んでいる。
【0036】
コンピュータプログラミング、特に、移動電話用のアプリケーションプログラミングの当業者は、本明細書で提供される記載を考慮することで、PTTアプリケーションプログラム38(及び、PTTアプリケーションプログラム38と、移動電話において提示される他のアプリケーションプログラム36との間の任意のインタフェース)に関して、本明細書で説明される機能を動作させ、かつ実行するために、移動電話をどのようにプログラムするかは自明であると考えるであろう。従って、専用のプログラミングコードについての詳細は、説明を簡単にするために省略している。また、サイレントPTT呼ペーシングを含むPTT通信機能が、本発明に従って、プロセッサと、メモリ32のPTTアプリケーションプログラム38(単独で、あるいは他のアプリケーションプログラムと制御モジュールとともに)を介して実行される一方で、これらの機能は、本発明の範囲を逸脱することなく、専用のハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアあるいはそれらの組み合わせを介して実行することもできる。
【0037】
図2を参照して続けると、コントローラ30は、ディスプレイ42、ユーザインタフェースユニット44、トランスミッター/レシーバー46(通常、トランシーバとも呼ばれる)、及び、例えば、音声処理回路であるオーディオプロセッサ48のような音声処理回路とのインタフェースを有する。図示される実施形態では、ユーザインタフェースユニット44は、キーパッド50とPTTアクチュエータ52を含んでいる、あるいはこれらと動作可能に接続されている。このPTTアクチュエータ52は、例えば、PTT機能を開始するために使用されるボタンである。また、このPTT機能には、典型的なPTT通信セッション中での、例えば、PTT通信セッションの開始、フロアの制御の取得及びその類がある。PTTアクチュエータ52は、別構成の専用のユーザインタフェースボタンとして示されているが、PTT機能を提供するために、移動電話上の他の既存のボタンあるいはキー群、例えば、キーパッド50の1つ以上のキー群(いわゆる「ソフトキー」)が採用されても良いことが理解されるであろう。換言すれば、本発明は、特定の構成あるいは配置のPTTアクチュエータに制限されることが意図されるものではない。
【0038】
ディスプレイ42、キーパッド50とPTTアクチュエータ52は、ユーザに、移動電話14、16との対話を可能にするユーザユーザフェースユニット44の一部である。例えば、キーパッド50は、ユーザに、番号をダイヤルし、コマンド及びデータを入力し、オプションを選択することを可能にする。ディスプレイ42は、ユーザに、様々な情報、例えば、ダイヤル番号、記憶済の情報、及びPTTアプリケーションプログラム38を含む様々なアプリケーションからの出力を見ることを可能にする。以下でより完全に説明するように、PTTアクチュエータ52は、ユーザに、PTTセッションを開始することを可能にする。このPTTセッションには、例えば、PTT通信セッションに参加するための1つ以上の他のユーザを招待すること、及び移動電話によって提供されるサイレント呼ペーシング信号に応じてあるいはそれに基づいて、PTT通信セッション中に話すためのフロアの制御を取得することの少なくとも一方が含まれる。
【0039】
アンテナ54は、トランスミッター/レシーバー46が、従来のようなアンテナ54を介して信号を送受信するような、トランスミッター/レシーバー46に接続されている。ポータブル通信デバイス14、16は、トランスミッター/レシーバー46から送受信される音声信号を処理するためのオーディオプロセッサ48を含んでいる。このオーディオプロセッサ48には、スピーカー58とマイクロフォン60に接続されていて、これらは、ユーザに、ポータブル通信デバイスを介して聞くことと話すこととを可能にする。
【0040】
ポータブル通信デバイス14、16は、触覚アラートジェネレータ(tactile alert generator:触覚によるアラートを生成するジェネレータ)である、例えば、図2に示されるバイブレータ56(触覚呼ペーシングジェネレータとも呼ばれる)を含んでいて、これは、触覚アラートジェネレータ56用のコントローラ58に動作可能に接続されている。触覚アラートジェネレータ56は、コントローラ58からの駆動信号に応じて、例えば、移動装置用のバイブレーション知覚あるいはムーブメント知覚のような、触覚によるフィードバックを提供するように動作可能な任意のデバイスあるいはメカニズムを含んでいても良い。触覚アラートジェネレータは、モータによって駆動される軸方向のオフセット平衡錘(offset counterweight)、圧電素子、ソレノイド素子、MEMSデバイスあるいはその類を含むことができる。コントローラ58は、集積回路モータードライバのような、任意の適切なモーターコントローラあるいはドライバを含むことができる。適切なドライバの例には、マキシムインテグレイテッド社製のMAX1749がある。本発明は、特定の触覚アラートジェネレータあるいは特定の触覚アラートジェネレータ用の特定のコントローラに制限することが意図されるものではない。以下でより完全に説明するように、PTTアプリケーションプログラムは、コントローラ用のコマンド信号、例えば、触覚アラートジェネレータのオンオフの調整、触覚アラートジェネレータのパルス駆動及びその類のためのコマンド信号を生成して、以下でより完全に説明されるような、サイレントPTT呼ペーシングを達成するために触覚アラートジェネレータの適切な制御あるいは駆動を提供する。
【0041】
本発明の開示は、用語「サイレント呼ペーシング(silent call pacing)」、「サイレントPTT呼ペーシング」あるいはその類を引用する、あるいは、そうでなければ、使用する。当業者は、これらの用語が、バイブレータあるいは他の触覚アラートジェネレータによって提供される信号あるいはアラートのような、触覚呼ペーシングアラートあるいは信号を提供することに関係する、相対的に静かな音を含むことを意味していることを理解するであろう。一実施形態では、用語「サイレント呼ペーシング」、「サイレントPTT呼ペーシング」あるいはその類は、任意の呼ペーシングを含むことを意味するものであるが、これには、様々なPTT呼状態を示すために以前より使用されている、従来の(及び通常は、大音量による)「DOOO−DEEP」音声信号を含んでいない。加えて、本発明の構成は、触覚アラート、例えば、バイブレーションバースト(vibration bursts)、他の「サイレント」アラート、即ち、PTT呼ペーシング用に使用されている従来の「DOOO−DEEP」音声信号以外のアラートを使用する、サイレントPTT呼ペーシングに関して説明されるが、点滅光及びその類のような視覚的なアラートが採用されても良い。
【0042】
説明を簡単にするために、図3及び図4のフローチャートあるいは図は、ポータブル通信デバイス14、16の関連動作の1つ以上の構成を示す一連のステップあるいは機能ブロックを含んでいるが、いくつかのステップあるいは機能ブロックが、本発明の構成に従って、本明細書で示されるように、異なる順序で発生しても良いし、他のステップあるいは機能ブロックと同時に発生しても良いように、本発明の構成は、ステップ群あるいは機能ブロック群の順序に制限されないことが理解され、かつ明らかであるべきである。また、関連動作の構成の不図示のステップ群あるいは機能ブロック群が、本発明の構成に従う方法で実現するために必要とされても良い。また、関連動作の構成の追加のステップ群あるいは機能ブロック群が、本発明の範囲から逸脱することなく追加されても良い。
【0043】
本発明の構成は、PTT通信セッションに関して説明される。当業者は、一般的には、PTT通信セッションに関係する信号フローが、アクティベーション要求を送信することによって、例えば、適切なアクチュエータあるいはPTT呼ボタンを操作することによって、PTT通信セッションをアクティベートするあるいは開始するための、あるユーザの試行動作を含んでいることが明らかであろう。適切なサーバ、例えば、PTT通信サーバは、PTT通信チャネルが利用可能であるかを検証し、次に、チャネルを、要求先の移動電話へ割り当てる。要求先の移動電話のユーザによって提供される任意のメッセージがPTT通信サーバによって受信され、そして、各受信先あるいは招待される移動電話へ中継される。PTT通信セッションが一旦、少なくとも2つの移動電話の間で確立されると、その時点で、1つのパーティだけが話すことができ、あるいは、そうでなければ、データを送信することができる。典型的には、このことは、ユーザが、移動電話のPTTアクチュエータを押下してそのまま保持することによって達成される(フロアの制御の取得とも呼ばれる)。典型的には、フロア制御は、制御を行うPTT通信セーバによって許可されるあるいはそうでなければ確立される。ユーザは、ユーザがフロアの制御を持っている間、話すことを継続することができる。ユーザが話すことを終了すると、ユーザがPTTアクチェエータを解除することによって、フロアの制御を放棄する。これによって、PTT通信セッションの別の参加者が、フロアの制御の取得後、話すことができるようになる。
【0044】
図3を参照すると、呼あるいは通信セッション、例えば、プッシュツートーク(PTT)呼あるいは通信セッションの、ペーシングの方法が、機能ブロック100で開始する。ここでは、ポータブル通信デバイスは、PTT呼状態プロンプトを受信することができる。いくつかのPTT呼状態プロンプトを受信することができ、これには、限定されるものではないが、着信会話要求、PTT通信のフロアがオープンされていることの指示、PTT通信のフロアの制御の許可、PTT通信のフロアの制御の拒否、PTT通信セッションへのユーザの参加あるいは退出、PTT通信セッションの終了及びその類を含んでいることを、当業者は理解するであろう。もちろん、他の呼状態プロンプトが、本発明の範囲を逸脱することなく受信されても良い。加えて、本発明の構成は、PTT通信セッションのサイレント呼ペーシングに関して説明されるが、本発明の構成は、ユーザが呼ペーシングアラートあるいは信号を期待する、他の通信セッションにおけるサイレントあるいは触覚呼ペーシングに適用可能であることも理解されるであろう。
【0045】
機能ブロック105において、受信されたPTT呼状態プロンプトは、触覚信号(あるいは他のサイレント呼ペーシング信号)にエンコードされる。一実施形態では、受信されたPTT呼状態のエンコーディングは、受信された呼状態プロンプトを示す触覚信号を提供する、あるいはそうでなければ取得することを含んでいる。これは、各受信されたPTT呼状態プロンプトに対して識別可能なあるいはそうでなければ認識可能な触覚アラートあるいは信号を提供することを含んでいても良い。例えば、各PTT呼状態プロンプトは、識別可能なあるいはそうでなければ認識可能なバイブレーションバーストあるいはバイブレーションバースト群にエンコードされても良い。エンコーディングは、バイブレーションバースト群で構成される触覚アラートのセットを生成することを含み、このバイブレーションバースト群は、(i)バイブレーション強度、(ii)バイブレーション期間、(iii)バイブレーションデューティサイクルの少なくともいずれかによって区別可能である。このようなバイブレーションバースト群は、例えば、グループ内で、1つ、2つあるいは3つのバイブレーションバースト群を含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、用語「バイブレーションバースト」は、触覚アラートジェネレータ56によって、例えば、触覚アラートジェネレータをパルス駆動することによって、生成されるあるいはそうでなければ提供されるバイブレーションの1つ以上のバーストを含んでいて、そうすることで、本実施形態では、触覚アラートジェネレータは、モータによって駆動される軸方向のオフセット平衡錘で構成されるバイブレータである場合には、少ないモータ回転数(motor revolustions)で生成される。例えば、バイブレータは、モータ回転数が1または2、モータ回転数が2または3、モータ回転数が4または5、あるいはその他、相対的に小さい数のモータ回転数を生成するようにパルス駆動されても良い。本明細書に含まれる議論の目的は、バイブレーションバーストが、少ないモータ回転数を含むことが理解されるであろう。このように、PTT呼状態プロンプトのエンコーディングは、受信されるPTT個状態プロンプトに依存して、1つ、2つ、3つあるいはそれ以上のバイブレーションバーストを生成すること含むことができる。
【0046】
上述のように、PTT呼状態プロンプトの典型的な例には、制限されるものではないが、着信会話要求の指示、PTTフロアがオープンされていることの指示、ユーザがフロアの制御を有していて、話すことが自由であることの指示、先にフロアの制御が別のユーザに取得されていることによってフロアの制御を取得するための試行が拒否されていることの指示、PTT通信セッションに存在する他のすべてのユーザによって呼が終了されていることの指示、1人以上のユーザが会話に参加しているあるいは離脱していることの指示及びその類を含んでいる。本発明は、様々な呼状態プロンプトの特定のエンコーディングに制限されないことが理解されるであろう。例えば、本発明は、例えば、1つのバイブレーションバーストがフロアがオープンされていることを指示すること、またはユーザがフロアの制御を取得していることを指示することに制限されることに意図されるものではなく、あるいは、2つのバイブレーションバーストが、ユーザがフロアの制御を取得することに失敗していることを指示することに制限されることに意図されるものではない。換言すれば、以下で説明されるバイブレーションバーストは、様々なPTT呼状態プロンプトのエンコーディング用のバイブレーションバーストパターン群を示すものである。
【0047】
一実施形態では、様々な受信された呼状態プロンプトの触覚アラートあるいは信号、例えば、1つ以上のバイブレーションバーストへのエンコーディングは、音声トーン、例えば、「DOOO−DEEP」音声トーンを抑制する、あるいはそうでなければ適切な触覚アラートへ置換することを含んでいる。従来の音声トーンは電話内で内部的に生成される、一方、対応するバイブレーション信号を、単に、従来の音声トーンを抑制し、従来の音声トーンを適切な触覚アラートに置換するためのコマンドを電話へ発行することを必要とする。しかしながら、いくつかの場合、適切なアプリケーションサーバ、例えば、PTT通信サーバは、音声シグナリングトーンを生成し、これは、音声チャネルを介して送信されても良い。この場合に適切な触覚アラートを生成するために、移動電話は、1つ以上の方法でエンコーディングを提供することができる。これには、制限されるものではないが、トーンを抑制するためのネットワークメッセージング/シグナリングと所望の触覚アラートの生成に依存すること、例えば、ユーザが通話等を開始する前にサーバトーンが常に到来して、例えば、最初の100ミリ秒(あるいはそれよりも長いあるいは短い時間間隔で)はサイレントにするあるいは抑制することができる場合に、従来の音声トーンを抑制するタイミングに依存すること、あるいは触覚アラートシグナリングを提供するためのコンテキストとすべての音声トーンの抑制に依存することを含んでいる。他の方法が、サイレントにするために採用されても良く、あるいはそうでなければ、必要であれば、サーバが生成する音声トーンを抑制するために採用されても良いことには当業者は理解するであろう。
【0048】
ステップ110で、触覚アラート、例えば、1つ以上のバイブレーションバーストは、移動電話によってどのPTT呼状態プロンプトが受信されていて、また、ユーザがどんな動作を要求されているかをユーザに示すために生成される。
【0049】
図4を参照すると、2人のユーザ間あるいは2つの移動電話間のPTT会話あるいは通信セッションを示す信号フロー図が示される。図4に示される実施形態は、移動電話14を介するユーザと、移動電話16を介するユーザとの間のPTT会話を含んでいる。本実施形態の説明を通して、PTTアクチュエータ52、例えば、移動電話の右側に配置されている専用のPTTボタンについて言及する。これは、例えば、イベント132に示されるように押下されるか、あるいはイベント134に示されるように離される。図4は、各PTT呼状態プロンプトに対して、与えられる触覚アラートのセット、例えば、バイブレーションバーストのセットを含んでいる、あるいはそうでなければ示しているが、本発明は、図4を参照して説明されるバイブレーションバーストの実際のシリーズあるいはセットに制限されることに意図されるものでないことは明らかであろう。むしろ、任意の適切な触覚アラートのセット、あるいは任意の適切なサイレントPTT呼ペーシングアラートのセットを、本発明の範囲から逸脱することなく採用することができる。また、図4に示され、かつ図4を参照して説明される様々なイベントは、多かれ少なかれ同時に発生しても良いことは明らかであろう。つまり、本発明の構成は、図4に示されるステップの順序あるいはイベントの発生順序に制限されるものではなく、本発明の構成に従って、いくつかのステップあるいはイベントは異なる順序で発生しても良いし、本明細書で示され、かつ説明される他のステップ群あるいはイベント群と同時に発生しても良い。
【0050】
ステップ130で、移動電話14は、例えば、コンタクトリストから移動電話16のユーザを選択し、PTTアクチュエータ52を押下して会話を要求することによって、移動電話16とのPTT呼あるいは通信セッションを開始する(イベント132)。移動電話16のユーザは、通常の着信呼バイブレーションアラート、例えば、通常の音声呼用に受信されるバイブレーションアラートとして呼ぶことができるあるいはみなすことができるものによって、着信呼を検知する。通常の音声呼用のバイブレーションアラートは、3つの拡張バイブレーションを含むことができ、それぞれ、図4では、「Bzzzzzzzzzt」で示されている。ステップ140で、移動電話14は、自動的に、押下されたPTTアクチュエータ52でフロアの制御を自動的に有し(イベント142)(呼が確立され、フロア制御がPTT通信サーバによって許可されていると想定する)、かつ移動電話16は、着信会話を受け付け、移動電話14のユーザの話していることを聞き取る(イベント144)。
【0051】
ステップ150で、話すことが終了すると、移動電話14のユーザが、PTTアクチュエータ52を解除する(イベント152)。この時点で、移動電話14と16の両ユーザは、所定のバイブレーションバースト、例えば、図4で「Zzzt」で示される、1つの短いバイブレーションバーストを受信する。上述のように、移動電話は、バイブレータ56(図2)をパルス駆動するためのPTTアプリケーションプログラム38とバイブレータコントローラ58を制御することによって、短いバイブレーションバーストを提供することができ、これは、例えば、バイブレータのおよそ1回点のモータ回転から5回点のモータ回転の間の任意の回転によって提供される。
【0052】
ステップ160で、移動電話16のユーザは、フロアの制御を獲得するための試行時に、PTTアクチュエータを押下することができる(イベント164)。フロアの制御を取得するためのこの試行に応じて、移動電話16のユーザは、フロアの制御が許可されていることを示す1つの短いバイブレーションバースト(Zzztで示される)、あるいは移動電話16のユーザの前にフロアの制御を取得している別のユーザであることを示す、2つの短いバイブレーションバースト(Zzzt Zzztで示される)を受信することができる。会話のこの段階で、移動電話16のユーザがフロアの制御を取得する場合、ユーザは、移動電話16のユーザが話していることを聞き取ることができる、移動電話14のユーザと話すことができる(イベント162)。
【0053】
ステップ170で、移動電話16のユーザは、ユーザが話すことを終了すると、PTTアクチュエータを解除することができる。この時点で、移動電話14と16のユーザそれぞれは、触覚アラート、例えば、フロアがオープンであることを示す1つのバイブレーションバースト(Zzzt)を受信することができる。ステップ180で、どちらかのパーティが呼を終了すると、移動電話14と16のユーザは、触覚アラート、例えば、PTT通信セッションが終了されているあるいはそうでなければ終了していることを示す、3つの短いバイブレーションバースト(図4では、Zzzt.Zzzt.Zzztで示される)を受信することになる。
【0054】
本発明の構成は、サイレントPTT呼ペーシングを用いて説明されているが、本発明の構成は、所与の信号あるいはインジケータ(指示)が移動電話のユーザによって期待されている場合に、移動電話を使用して任意の呼あるいは対話をページングすることに適用可能であることは明らかであろう。加えて、本発明の構成は、例えば、触覚アラートジェネレータのモータをパルス駆動することによって生成される、1つ以上の短いバイブレーションバーストを使用して、様々なPTT呼状態をエンコーディングすることについて説明しているが、PTT呼状態のエンコーディングの他の方法が採用されても良いことは明らかであろう。これには、限定されるものではないが、バイブレーションの強度、バイブレーションの期間、デューティサイクル及びバイブレーションバーストの数を変化させることを含んでいる。
【0055】
当業者には明らかなように、本発明のコンピュータプログラム要素及び回路要素の少なくとも一方は、ハードウェア及びソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコート等)の少なくとも一方で実現されても良い。本発明は、コンピュータプログラム製品の形態であっても良く、これは、コンピュータ使用可能あるいはコンピュータ可読記憶媒体によって実現することができ、これは、命令実行システムによってあるいはそれととともに使用するために、その媒体に組み込まれる、コンピュータ使用可能あるいはコンピュータ可読プログラム命令である、「コード」あるいは「コンピュータプログラム」を有している。本明細書の内容において、コンピュータ使用可能あるいはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置あるいはデバイスによってあるいはそれとともに使用するために、プログラムを、含み、記憶し、通信し、伝播し、あるいはトランスポートすることができる任意の媒体であっても良い。コンピュータ使用可能あるいはコンピュータ可読媒体は、例えば、制限されるものではないが、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、あるいは半導体システム、装置、デバイス、あるいはインターネットのような伝送媒体であっても良い。コンピュータ使用可能あるいはコンピュータ可読媒体は、プログラムが記憶されている紙あるいは別の適切な媒体とすることができる。これは、例えば、その紙あるいは別の適切な媒体を光学的にスキャニングして、コンパイルして、解釈して、あるいはそうでなければ、適切な方法で処理することによって、そのプログラムを電子的にキャプチャすることができるからである。本明細書で示される、コンピュータプログラム製品と任意のソフトウェア及びハードウェアは、実施形態における本発明の機能を実行するための様々な手段を構成する。
【0056】
本発明の特定の実施形態が、本明細書で示されている。当業者は、本発明が、他の環境において他の用途を有していることを容易に認識するであろう。事実、多くの実施形態及び実装が可能である。特許請求の範囲は、上述の特定の実施形態に本発明の範囲を制限するために意図されているものではない。加えて、任意の記載(〜手段(means for))は、ミーンズプラスファンクション(means-plus-function)の要素及び請求項を示すことを意図するものであり、これに対して、請求項で、単語「手段(means)」を含んでいるとしても、記載「〜手段(means for)」を特に使用していない任意の要素は、ミーンズプラスファンクションとして理解されることを意図するものでない。
【0057】
本発明は、実施形態あるいは実施形態群に関して示され、かつ説明されているが、等価の変更及び変形が発生し得るることは、本明細書と添付の図面を読み、理解する当業者には自明であろう。上述の要素(コンポーネント、アセンブル、装置、構成等)によって実行される様々な機能に関し、そのような要素を示すために使用される用語(「〜手段」の引用を含む)は、明示されない限り、本明細書で例示される本発明の実施形態あるいは実施形態群における機能を実行する開示の構成と構造的に等価でないとしても、記載される要素の特定の機能を実行する任意の要素に対応することが意図されている。加えて、本発明の特定の特徴は、1つ以上のいくつかの例示の実施形態だけについて説明されているが、そのような特徴は、任意の所与のあるいは特定のアプリケーションに対して要望され、かつ有効となるような、他の実施形態の1つ以上の他の特徴と組み合わされても良い。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の構成で実行される、ポータブル通信デバイスを含むプッシュツートーク通信をサポートする通信システムの概要図である。
【図2】本発明の実施形態に従うポータブル通信デバイスの概要図である。
【図3】本発明の実施形態に従うポータブル通信デバイスの関連動作を示すフローチャートあるいは図である。
【図4】本発明の実施形態に従うプッシュツートーク通信セッション中の、ポータブル通信デバイスの関連動作を示す例示の信号フロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プッシュツートーク(PTT)通信セッションのペーシングを行う方法であって、
PTT呼状態プロンプトを受信するステップ(100)と、
前記受信したPTT呼状態プロンプトを触覚信号へエンコーディングするステップ(105)と、
前記受信したPTT呼状態プロンプトを示す触覚アラートを生成するステップ(110)と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記触覚アラートは、1つ以上のバイブレーションバーストを含んでいる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上のバイブレーションバーストを生成することは、バイブレーションモータ(56)の回転数が約1回転から約3回転までしか発生ないように、前記バイブレーションモータ(56)をパルス駆動することを含んでいる
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記エンコーディングするステップ(105)は、(i)バイブレーション強度、(ii)バイブレーション期間、及び(iii)バイブレーションデューティサイクルの少なくとも1つによって区別可能なバイブレーションバースト群からなる触覚アラートのセットを生成することを含んでいる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記エンコーディングするステップ(105)は、PTT呼状態プロンプトに関連する音声信号を抑制することと、その抑制された音声信号を1つ以上のバイブレーションバーストに置換することを含んでいる
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
区別可能な触覚アラートのそれぞれは、1つ以上のPTT呼状態プロンプトの指示である
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記PTT呼状態プロンプトは、(i)着信会話要求(130)、(ii)PTT通信フロアがオープンされていることの指示(170)、(iii)PTT通信フロアの制御の許可(140)、(iv)PTT通信フロアの制御の拒否、(v)PTT通信セッションに対するユーザの到来あるいは離脱、及び(vi)PTT通信セッションの終了(180)の少なくとも1つを含んでいる
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ポータブル通信デバイス(10)であって、
触覚アラートを生成する触覚アラートジェネレータ(56)と、
前記触覚アラートジェネレータ(56)用のコントローラ(58)と、
前記触覚アラートジェネレータ(56)用の前記コントローラ(58)と動作可能に通信するプッシュツートーク(PTT)プロセッサ(38)とを備え、
前記PTTプロセッサ(38)は、
受信したPTT呼状態プロンプトを触覚信号(105)にエンコードし、
前記触覚アラートジェネレータに、前記受信したPTT呼状態プロンプトを示す触覚アラートを生成させる、触覚信号(110)を生成する
ことを特徴とするポータブル通信デバイス。
【請求項9】
前記触覚アラートは、1つ以上のバイブレーションバーストを含んでいる
ことを特徴とする請求項8に記載のポータブル通信デバイス。
【請求項10】
前記PTT呼状態プロンプトは、(i)着信会話要求(130)、(ii)PTT通信フロアがオープンされていることの指示(170)、(iii)PTT通信フロアの制御の許可(140)、(iv)PTT通信フロアの制御の拒否、(v)PTT通信セッションに対するユーザの到来あるいは離脱、及び(vi)PTT通信セッションの終了(180)の少なくとも1つを含んでいる
ことを特徴とする請求項9に記載のポータブル通信デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−538088(P2009−538088A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511998(P2009−511998)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/045040
【国際公開番号】WO2007/139580
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】