プラズマディスプレイパネル
【課題】本発明は蛍光体層の手始め時点を調節して蛍光体層の厚さ及び幅が均一なプラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】プラズマディスプレイパネルは、基板400と、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)蛍光体層420cとを含む。基板400のダミー領域で赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の蛍光体層400の内で少なくとも何れか一つの手始め位置が残りの他の蛍光体層の手始め位置と異なる。
【解決手段】プラズマディスプレイパネルは、基板400と、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)蛍光体層420cとを含む。基板400のダミー領域で赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の蛍光体層400の内で少なくとも何れか一つの手始め位置が残りの他の蛍光体層の手始め位置と異なる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラズマディスプレイパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にプラズマディスプレイパネルは、隔壁に区画された放電セル(Cell) 内に蛍光体層を含み、放電セルに駆動信号を印加するように複数の電極(Electrode)を備える。
【0003】
このようなプラズマディスプレイパネルは、放電セルに駆動信号を印加すれば放電セル内に充填されている放電ガスが真空紫外線(Vacuum Ultraviolet rays)を発生する。このような真空紫外線が放電セル内に形成された蛍光体を発光させて映像を具現する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、蛍光体層の手始め時点を調節して蛍光体層の厚さ及び幅が均一なプラズマディスプレイパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
プラズマディスプレイパネルは基板及び赤色、緑色及び青色の蛍光体層を含み、基板のダミー領域で赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの手始め位置が残り他の蛍光体層の手始め位置と異なる。一方、プラズマディスプレイパネルは基板及び赤色、緑色及び青色蛍光体層を含み、基板のダミー領域で赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの長さが残り他の蛍光体層の長さより長い。
【0006】
また、プラズマディスプレイパネルは基板上部に形成された誘電体層、複数の隔壁及び赤色、緑色及び青色蛍光体層を含み、隔壁の末端から赤色(Red)、緑色(Green) 及び青色(Blue)蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの末端に至る距離は隔壁の末端から残り他の蛍光体層の末端に至る距離と異なる。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、 プラズマディスプレイパネルを駆動するための駆動部の全体大きさを減らすことができたり、製造単価を低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下では本発明による具体的な実施形態を添付された図面を参照して説明する。
【0009】
図1は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの構造を説明するための図である。
【0010】
先ず、図1を注意深くみれば、本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルでは、互いに並んだ第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)が形成される前面基板101と、前述の第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)と交差する第3電極(113、X)が形成される背面基板111が一定な間隔を置いて合着される。
【0011】
第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)が形成された前面基板101の上部には、第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)を覆うように誘電体層104が形成される。
【0012】
このような上部誘電体層104は第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)の放電電流を制限して第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)の間を絶縁させる。
【0013】
上部誘電体層104上面には放電条件を容易くするための保護層105が形成される。 保護層105は酸化マグネシウム(MgO)などの材料を上部誘電体層104上部に蒸着する方法などを通じて形成されることができる。
【0014】
背面基板111上には第3電極(113、X)が形成されて、第3電極(113、X)が形成された背面基板111の上部には第3電極(113、X)を覆うように下部誘電体層115が形成される。
【0015】
下部誘電体層115は第3電極(113、X)の間にお互いに絶縁させる。
【0016】
下部誘電体層115の上部には放電セルを区切るための隔壁が形成される。
【0017】
隔壁によって形成された放電セル内には色を表現するための赤色(Red:R)、緑色(Green: G)、青色(Blu:B)蛍光体が形成される。この場合、赤色(R)、緑色(G) 、青色(B)放電セル以外に白色(White:W)または黄色(Yellow :Y) の蛍光体が放電セル内に形成されることができる。
【0018】
隔壁によって形成された放電セル構造はストライプタイプ(Stripe Type)、 ウェルタイプ(Well Type)、デルタタイプ(Delta Type)、蜂の巣タイプなどに形成されることができる。
【0019】
また、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の放電セルの幅は、実質的に等しいのかもしれない。しかし、プラズマディスプレイ装置で映像を視聴するとき、映像に対するユーザー(user)の視感特性を向上させるために各放電セルの幅を調節することができる。
【0020】
このような場合、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の放電セル別に幅を皆異なるようにすることもできるが、図2のように、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)放電セルの内で二つの放電セルの幅を残り放電セルの幅と異なるようにすることもできる。
【0021】
また、下部基板に含まれた隔壁は、図1に示す隔壁112の構造だけではなく、多様な形象の隔壁の構造も可能である。
【0022】
図3A〜図3Bは本発明の一実施形態による隔壁の構造を説明するための図である。
【0023】
図3Aを参照すれば、隔壁112は第1隔壁112aと第2隔壁112bを含み、第1隔壁112aの高さ(h2)と第2隔壁112bの高さ(h1)がお互いに異なる。この場合、示すのように、第1隔壁112aと第2隔壁112bの内高さが高い第1隔壁112aはお互いに異なる色の蛍光体が形成された放電セルを区切って、高さが低い第2隔壁112bは同一色の蛍光体が形成された放電セルを区切る。
【0024】
このような隔壁構造はプラズマディスプレイパネル製造の時排気特性を向上させて、放電セルに蛍光体塗布の時隣合う放電セル間に発生されることができる蛍光体混色を防止する。
【0025】
映像が表示される領域で形成された第1隔壁112aの高さ(h2)と第2隔壁112bの高さ(h1)の間の差は10μmないし35μmの範囲を持つ。このような隔壁の高さの差のしきい値で排気特性だけでなく隔壁の構造的信頼性を持つことができる。
【0026】
図3Bを参照すれば、第1隔壁112aまたは第2隔壁112bの内少なくとも何れか一つ隔壁上部に隔壁の長さ方向で長いグルブ(B)が形成される。
このような隔壁構造はプラズマディスプレイパネルの排気特性を向上させる。
【0027】
このような隔壁構造は図3Aのようにプラズマディスプレイパネルの排気特性を向上させるだけでなく蛍光体混色を防止する。
【0028】
本発明の一実施形態で隔壁は背面基板111にだけ形成されるようになっているが、隔壁112は前面基板101または背面基板111の内何れか一つに形成されることができる。
【0029】
図4は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの放電セル内に形成された蛍光体層を説明するための図である。
【0030】
図4を参照すれば、放電セル内に形成された赤色(R)、緑色(G)、青色(B)蛍光体層114は厚さが実質的に皆等しいとか少なくとも一つの蛍光体層の厚さが相違することができる。
【0031】
例えば、放電セル内に形成された赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)蛍光体層114 の内少なくとも何れか一つの厚さが残り蛍光体層厚さと異なる場合には図4のように緑色(G)または青色(B)の蛍光体層114の厚さ(t2、t3)が赤色(R)蛍光体層114の厚さ(t1)よりさらに厚いことがある。
【0032】
この場合、青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの厚さは赤色蛍光体層の厚さより2μm乃至3μm位さらに厚いことがある。
【0033】
このような蛍光体層の厚さ差のしきい値で発光効率特性と同時に蛍光体色温度特性を向上させることができる。
【0034】
また、緑色(G)蛍光体層114の厚さ(t2)は青色(B)蛍光体層114の厚さ(t3)と相違することができる。
【0035】
一方、以上では本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの一例のみを示して説明したこととして、本発明が以上で説明した構造のプラズマディスプレイパネルに限定されるのではないことを明らかにしておく。例えば、ここに以上の説明では番号104の上部誘電体層及び符号115の下部誘電体層がそれぞれ一つの層(Layer)の場合のみを示しているが、このような上部誘電体層及び下部誘電体層の内の一つ以上は複数の層で成すことも可能である。
【0036】
共に、隔壁112と対応される前面基板101上の特定位置に外部光の反射を減らしてコントラスト特性を向上させるようにブラック層(図示せず)がさらに形成されることができる。
【0037】
また、背面基板111上に形成される第3電極213は幅や厚さが実質的に一定することもできるが、放電セル内部での幅や厚さが放電セル外部での幅や厚さと異なることもできる。例えば、放電セル内部での幅や厚さが放電セル外部でのそれよりさらに広いとか厚いことがある。
【0038】
このように、本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置に含まれることができるプラズマディスプレイパネルの構造は多様に変更されることができる。
【0039】
図5A及び図5Bは本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの電極構造を示す図である。
【0040】
図5Aを注意深くみれば、第1電極102または第2電極103の内少なくとも一つは複数の層からなる。
【0041】
特に有効放電セル内で発生した光を外部に放出させ、同時に駆動効率を確保するために第1電極102または第2電極103の内少なくとも一つは、銀(Ag)のように実質的に電気伝導度が高い材質を含むバス電極(102b、103b)とインジウムティンオキサイド(Indium Tin Oxide:ITO)のような透明な材質を含む透明電極(102a、103a)を含むようにすることができる。
【0042】
また、第1電極102と第2電極103が、透明電極とバス電極(102b、103b)を含む場合には、バス電極(102b、103b)による外部光の反射を防止する透明電極(102a、103a)とバス電極(102b、103b)の間にブラック層(Black Layer:220、221)がさらに備えることができる。
【0043】
図5Bを参照すれば、第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)は単一層(One Layer)からなる。この場合、第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)は、不透明な電気伝導性の金属材質を含むことができる。例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などのような電気伝導性が、優秀な材質やインジウム-ティン-オキサイド(ITO)に比べて低廉な材質であることができる。
【0044】
また、第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)は、上部誘電体層104より色が暗い(濃い)ことがある。
【0045】
このように、第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)が単一層の場合は、複数の層から成った第1電極及び第2電極の製造工程に比べて工程が単純で製造費用も節減することができる。
【0046】
一方、第1電極(102、Y)と前面基板の間及び第2電極(103、Z)と前面基板101の間それぞれには、前面基板101の変色を防止して第1電極(102、Y)または第2電極(103、Z)の内少なくとも何れか一つよりさらに暗い色を持つブラック層(Black Layer:300a、300b)がさらに備えられる。このようなブラック層(300a、300b)は、電極のマイグレイション現象を防止することができる。また外部光の反射率を減らしてコントラスト特性を向上させることができる。この場合、ブラック層(300a、300b)の材質は実質的に暗い系列の色を帯びるルテニウム(Ru)を含むことができる。
【0047】
図6は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層の位置を説明するための図である。
【0048】
図6を参照すれば、基板400は映像が表示されないダミー領域(Dummy Area、400)と映像が表示される有効領域(Active Area、410)で分けることができる。
【0049】
基板400上部に形成された蛍光体層420は赤色(R)蛍光体層420c、緑色(G)蛍光体層420b及び青色(B)蛍光体層420aを含み、ここで、赤色(R)蛍光体層420c、緑色(G)蛍光体層420b及び青色(B)蛍光体層420aの内少なくとも何れか一つの手始め位置は残り他の蛍光体層の手始め位置と異なる。
【0050】
赤色(R)蛍光体層420c、緑色(G)蛍光体層420b及び青色(B)の蛍光体層420aの手始め位置がそれぞれお互いに異なることがある。また、青色(B)蛍光体層420aの手始め位置が緑色(G)蛍光体層420b及び赤色(R)蛍光体層420cの手始め位置よりさらに先に進んで、同時に緑色(G)蛍光体層420bの手始め位置が赤色(R)蛍光体層420cの手始め位置よりさらに先に進むようにすることができる。この場合、青色(B)蛍光体層420a、緑色(G)蛍光体層420b及び赤色(R)の蛍光体層420cの手始め位置はダミー領域400に位置する。
【0051】
例えば、隔壁430の末端から青色(B)蛍光体層420aの末端に至る距離(d1)と隔壁430の末端から緑色蛍光体層420bの末端に至る距離(d2)及び隔壁430の末端から赤色蛍光体層420cの末端に至る距離(d3)はすべて異なることがある。
【0052】
また図7aのように、隔壁430の末端から青色(B)蛍光体層420aの末端に至る距離(d1)は、隔壁430の末端から緑色蛍光体層420bの末端に至る距離(d2)と隔壁430の末端から赤色蛍光体層420cの末端に至る距離(d2)よりさらに短いことがある。
【0053】
また、図7bのように、隔壁430の末端から青色(B)蛍光体層420aの末端に至る距離(d1)と隔壁430の末端から緑色蛍光体層420bの末端に至る距離(d1)は隔壁430の末端から赤色蛍光体層420cの末端に至る距離(d2)よりさらに短いことがある。
【0054】
図8は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層の長さを説明するための図である。
【0055】
基板上部に形成された青色蛍光体層420aの長さ(L1)、緑色蛍光体層420bの長さ(L2)及び赤色蛍光体層420cの内少なくとも何れか一つの蛍光体層の長さは残り蛍光体層の長さと異なることがある。
【0056】
一つの例として、図8に示すように、青色(B)蛍光体層420aの長さ(L1)が緑色(G)蛍光体層420bの長さ(L2)及び赤色(R)蛍光体層420cの長さ(L3) よりさらに長く、緑色(G)蛍光体層420bの長さ(L2)が赤色(R)蛍光体層420cの長さ(L3)よりさらに長く形成することができる。
【0057】
図9A〜図9Dは本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図である。
【0058】
先ず、図9Aを注意深くみれば、蛍光体層はディスフェンシング(Dispensing)法を通じて形成されることができる。例えば、ディスフェンシング装置500がノズル(Nozzle、510)を通じてペースト(Paste)またはスラりー(Slurry) 状態の蛍光体材料を基板520から隔壁530によって区画された放電セル内にディスフェンシングして、以後に乾燥または塑性工程を経って蛍光体層を形成する。
【0059】
一方、蛍光体をペースト状態またはスラりー状態で放電セル内に塗布する工程において、蛍光体材料がノズル510で最初にディスフェンシングされるとき、ノズル510内部と外部の環境差によって、図9Bのように蛍光体材料540のディスフェンシングされる量がばらつく。
【0060】
これによって、図9Bに示すP領域のように、ディスフェンシングされた蛍光体材料540の厚さがばらつくようになる。したがって、安定的な蛍光体ディスフェンシングをしようとすれば、蛍光体材料540をディスフェンシングし始めた位置から所定距離位基板にディスフェンシングした後こそ蛍光体材料540を基板に均一にディスフェンシングすることができる。
【0061】
この場合、蛍光体材料の種類によって所定距離を異にすることができる。例えば、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の蛍光体材料の性質がそれぞれ異なり、これによりディスフェンシングが始まった位置からディスフェンシングが安定することができる位置までの距離が赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の蛍光体材料別にそれぞれ異なる。
【0062】
すなわち、図9Cのように、青色(B)蛍光体材料540aは、ディスフェンシングが始まった位置からP1領域ではディスフェンシングがばらつき、緑色(G)蛍光体材料540bは、ディスフェンシングが始まった位置から、P1領域よりも小さいP2領域においてディスフェンシングがばらつく。赤色(R)蛍光体材料540cは、ディスフェンシングが始まった位置から、P1及びP2領域よりも小さいP3領域においてディスフェンシングがばらつく。すなわち、青色(B)蛍光体材料540aは、P1領域以後にディスフェンシングが均一になり、緑色(G)蛍光体材料540bは、P2領域以後にディスフェンシングが均一になる。赤色(R)蛍光体材料540cは、P3領域以後にディスフェンシングが均一になる。
【0063】
したがって、青色(B)蛍光体層420aの手始め位置を、緑色(G)蛍光体層420b及び赤色(R)蛍光体層420cの手始め位置より先に進むようにすれば有効領域410の蛍光体層420の厚さを均一に形成することができる。
【0064】
一方、上記図9Aのディスフェンシング装置500がディスフェンシング工程をより安定的に遂行するようにするため、図9Dのように隔壁550の末端部分の幅(W2)を他の部分の幅(W1)よりさらに広くする。
【0065】
このように、隔壁550を形成するようにすれば、ディスフェンシング装置500が隔壁550を感知(Detecting)するのがより容易になる。このため、ディスフェンシング工程をより安定的に遂行することが可能となる。
【0066】
また図9Dのように隔壁550を形成するようにすれば、隔壁550の構造的安全性が向上する。
【0067】
図10は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置で映像階調表現方法を説明するための図である。
【0068】
図10を注意深くみれば、本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置で映像の階調(Gray Level)を表現するための方法は先ず一つのフレームを発光回数が異なる多くのサブフィールドに分ける。
【0069】
また、複数のサブフィールドそれぞれはまたすべての放電セルを初期化させるためのリセット期間(Reset Period)、放電する放電セルを選択するためのアドレス期間(Address Period)及び放電回数によって階調を具現するサステイン期間(Sustain Period)で分けることができる。
【0070】
一つのフレームを構成する複数のサブフィールド数は、表現しようとする階調値によって異なるように構成することができる。
【0071】
例えば、256階調で映像を表示しようとする場合に一つのフレームは、8個のサブフィールド(SF1乃至SF8)で構成することができるし、あるいは、各サブフィールドのサステイン期間に供給されるサステイン信号の個数を調節して該当するサブフィールドの階調加重値を設定することができる。
【0072】
例えば、第1サブフィールドの階調加重値を20で設定し、第2サブフィールドの階調加重値を21で設定する方法で、各サブフィールドの階調加重値が2n(ただ、n= 0、1、2、 3、4、5、6、7)の割合で増加するように各サブフィールドの階調加重値を決めることができる。このように各サブフィールドで階調加重値によって各サブフィールドのサステイン期間で供給されるサステイン信号の個数を調節することにより、多様な映像の階調を具現するようになる。
【0073】
また、一つのフレームで階調加重値の大きさが増加する手順によってサブフィールドが配列されることができるが、一つのフレームでサブフィールドが階調加重値が減少する手順によって配列されることもできる。また、階調加重値にかかわらずがランダムにサブフィールドが配列されることもできる。
【0074】
図11は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置駆動のときに一つのサブフィールド期間の内、電極に供給される駆動波形を示す図である。
【0075】
図11を参照すれば、先ず、リセット期間以前のフリー(Pre)リセット期間で第1電極(Y)に第1下降ランプ(Ramp-Down)信号が供給され、同時に、第1電極(Y)に第1下降ランプ信号が供給されるうちに第1下降ランプ信号と反対極性方向のフリーサステイン信号(Psus)が第2電極(Z)に供給されるようにすることができる。
【0076】
この場合、第1電極(Y)に供給される第1下降ランプ信号は、第1電圧(V10)まで漸進的に立ち下げることができる。
【0077】
また、フリーサステイン信号の電圧(Vpz)は、以後のサステイン期間で供給されるサステイン信号(SUS)の電圧(Vs)と実質的に等しい電圧である。
【0078】
このように、フリーリセット期間で第1電極(Y)に第1下降ランプ信号が供給され、第2電極(Z)に正極性のフリーサステイン信号が供給されれば、第1電極(Y)上に正極性の壁電荷(Wall Charge)が蓄積し、第2電極(Z)上には第1電極(Y)と反対極性の壁電荷が蓄積する。
【0079】
これによって、以後のリセット期間にプラズマディスプレイパネルに形成されたすべての放電セルで初期化を安定的に遂行することができるようになる。
【0080】
同時に、リセット期間において、第1電極(Y)に供給される上昇ランプ信号(Ramp-Up)の電圧を低くしても、すべての放電セルに対して、以後アドレス放電のための初期化がし易くなる。
【0081】
このようなフリーリセット期間は、一フレームのサブフィールドの内で一番目サブフィールドのリセット期間以前に配列することができるし、フレームのサブフィールドの内で一番目、二番目または一番目から三番目までのサブフィールドのリセット期間以前に含めることができる。
【0082】
また、フリーリセット期間はすべてのサブフィールドに含めないこともある。
【0083】
フリーリセット期間以後、初期化のためのリセット期間には第1電極(Y)で上昇ランプ(Ramp-Up)信号と下降ランプ信号(Ramp-down)が供給され、第2電極(Z)では正極性信号(Sp)が供給される。
【0084】
上昇ランプ信号は、第2電圧電(V20)から第3電圧(V30)まで第1傾きに漸進的に上昇する第1上昇ランプ信号と、第3電圧(V30)から第4電圧(V40)まで第2傾きに上昇する第2上昇ランプ信号を含めることができる。
【0085】
この場合、第2上昇ランプ信号の第2傾きは、第1傾きよりさらに緩やかであるのが望ましい。このように、第2傾きが第1傾きよりもさらに緩やかになれば、セットアップ放電によって発生する光の量を低減させることができ、コントラスト(Contrast)特性を向上させることができる。
【0086】
正極性信号(Sp)は、上昇ランプが供給されるうちにあるいは第1電極に印加された上昇ランプの終了時点以前に第2電極に供給されるようにすることができる。
【0087】
また、正極性信号の幅は、以後のサステイン期間で第1電極または第2電極の内で少なくとも何れか一つに供給されるサステイン信号の内で一番広いサステイン信号の幅よりさらに小さくすることが望ましい。
【0088】
正極性信号の電圧の大きさ(ΔV)は、サステイン期間において、第1電極(Y)または第2電極(Z)の内の一つ以上に供給されるサステイン信号(SUS)の電圧の大きさと略等しくなるのが望ましい。このようなセットアップ期間では、上昇ランプ信号によって放電セル内には弱いセットアップ放電が起きる。このセットアップ放電によって放電セル内には所定の壁電荷(Wall Charge)が蓄積されるようになる。
【0089】
また、正極性信号(Sp)は放電セル内で過度に積もった壁電荷の量を減らして以後アドレス期間やサステイン期間に誤放電発生を少なくすることができるようにする。
【0090】
セットアップ期間以後のセットダウン(Set-Down)期間では、上昇ランプ信号と反対極性方向の第2下降ランプ(Ramp-Down)信号が第1電極(Y)に供給される。
【0091】
第2下降ランプ信号は、第2電圧(V20)から第5電圧(V50)まで漸進的に立ち下がることができる。これによって、放電セル内で微弱な消去放電(Erase Discharge)が発生する。この消去放電によって放電セル内にはアドレス放電が安定するように起きることができるほどの壁電荷が均一に残留される。リセット期間以後のアドレス期間では、第2下降ランプ信号の第5電圧(V50)から漸次的に上昇して所定の電圧(Vyb)まで上昇した後、一定に維持するスキャンバイアス信号が第1電極(Y)に供給される。
【0092】
同時に、スキャンバイアス信号の電圧(Vyb)からスキャン電圧(ΔVy)位立ち下がるスキャン信号(Scan)がすべての第1電極(Y1〜Yn)に供給される。
【0093】
この場合、スキャン信号(Scan)の幅はサブフィールドによって可変的なことがある。すなわち、時間的に遅く配列されたサブフィールドでのスキャン信号(Scan)の幅が以前に配列されたサブフィールドでのスキャン信号(Scan)の幅より小さくなることがある。
【0094】
また、スキャン信号(Scan)が第1電極(Y)に供給される時、スキャン信号に対応されるように第3電極(X)にデータ電圧の大きさ(ΔVd)位上昇するデータ信号(Data)が供給されることができる。
【0095】
このようなスキャン信号(Scan)の電圧とデータ信号のデータ電圧(Vd)の間の電圧差とリセット期間に生成された壁電荷による壁電圧が加わりながら放電セル内にはアドレス放電が発生される。
【0096】
一方、第2電極(Z)にはアドレス期間に発生される放電が不安定になることを防止するためにサステインバイアス信号が供給される。
【0097】
このようなサステインバイアス信号は、正極性信号(Sp)と一定な時間差をおいて第2電極に供給される。この場合、正極性信号が第2電極に印加された後、前記サステインバイアス信号が第2電極に印加になるまでの所定時間は正極性信号の幅よりさらに長くなる。
【0098】
また、正極性信号の幅をaとして、正極性信号印加後前記サステインバイアス信号が印加されるまでの所定期間をbとする時、前記正極性信号の幅対比前記所定期間の比(a/b)は1以上10以下の範囲を持つ時、リセット期間及びアドレス期間に安定した放電を発生させる。
【0099】
サステインバイアス信号の印加時点は、スキャンバイス信号が第1電極に印加される時点と対応される時点であることができる。あるいは図面に示されていないが、リセット期間のセットダウン期間やアドレス期間が始まる頃にサステインバイアス信号が第2電極に供給される。
【0100】
サステインバイアス信号の電圧(Vzb)は、サステイン期間で供給されるサステイン信号(SUS)の電圧よりは小さくグラウンドレベル(GND)の電圧よりは大きい。また、 サステインバイアス信号の電圧(Vzb)は正極性信号(Sp)の電圧より小さい。
【0101】
以後、映像表示のためのサステイン期間では第1電極(Y)または第2電極(Z)内の一つ以上にサステイン信号(SUS)が供給される。
【0102】
このようなサステイン信号(SUS)は、アドレス放電によって選択された放電セル内の壁電圧とサステイン信号(SUS)の所定電圧が加わりながら第1電極(Y)と第2電極(Z)の間にサステイン放電、すなわち表示放電が生じるようになる。
【0103】
図12A及び図12Bは図11に示す上昇ランプ信号及び第2下降ランプ信号の変形例を説明するための図である。
【0104】
先ず、図12Aを注意深くみれば、上昇ランプ信号は、第3電圧(V30)までは急激に上昇した以後に第3電圧(V30)から第4電圧(V40)まで漸進的に上昇する形態である。
【0105】
このように上昇ランプの傾きを異なるように変更することも可能である。
【0106】
次に、図12Bを注意深くみれば、第2下降ランプ信号は、第3電圧(V30)から電圧が漸進的に立ち下がる形態である。
【0107】
このように、第2下降ランプ信号は電圧が立ち下がる時点を異なりに変更することも可能である。
【0108】
図13は図11に示すサステイン信号の変形例を説明するための図である。
【0109】
図13を注意深くみれば、第1電極(Y)に正(+)のサステイン信号と負(-)のサステイン信号が交互的に供給する間第2電極(Z)にはバイアス信号を供給する。また、反対に第1電極(Y)にバイアス信号を供給する間第2電極(Z)に正(+)のサステイン信号と負(-)のサステイン信号を交互的に供給することができる。
【0110】
バイアス信号はグラウンドレベル(GND)の電圧を維持するのが望ましい。
【0111】
このように、第1電極(Y)または第2電極(Z)の内何れか一つの電極にだけサステイン信号を供給する場合にはサステイン期間に第1電極(Y)と第2電極(Z)を駆動するための駆動ボードは単一個で形成することができる。
【0112】
これによって、プラズマディスプレイパネルを駆動するための駆動部の全体大きさを減らすことができるし、製造単価を低減させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの構造を説明するための図。
【図2】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの放電セル構造を説明するための図。
【図3A】本発明の一実施形態による隔壁の構造を説明するための図。
【図3B】本発明の一実施形態による隔壁の構造を説明するための図。
【図4】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの放電セル内に形成された蛍光体層を説明するための図。
【図5A】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの電極構造を示す図。
【図5B】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの電極構造を示す図。
【図6】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層の位置を説明するための図。
【図7A】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの他の蛍光体層の位置を説明するための図。
【図7B】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの他の蛍光体層の位置を説明するための図。
【図8】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層の長さを説明するための図である。
【図9A】本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図。
【図9B】本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図。
【図9C】本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図。
【図9D】本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図。
【図10】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置で映像階調表現方法を説明するための図。
【図11】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置駆動の時一つのサブフィールド期間の内電極に供給される駆動波形を示す図。
【図12A】図11に示す上昇ランプ信号及び第2下降ランプ信号の変形例を説明するための図。
【図12B】図11に示す上昇ランプ信号及び第2下降ランプ信号の変形例を説明するための図。
【図13】図11に示すサステイン信号の変形例を説明するための図。
【技術分野】
【0001】
本発明はプラズマディスプレイパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にプラズマディスプレイパネルは、隔壁に区画された放電セル(Cell) 内に蛍光体層を含み、放電セルに駆動信号を印加するように複数の電極(Electrode)を備える。
【0003】
このようなプラズマディスプレイパネルは、放電セルに駆動信号を印加すれば放電セル内に充填されている放電ガスが真空紫外線(Vacuum Ultraviolet rays)を発生する。このような真空紫外線が放電セル内に形成された蛍光体を発光させて映像を具現する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、蛍光体層の手始め時点を調節して蛍光体層の厚さ及び幅が均一なプラズマディスプレイパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
プラズマディスプレイパネルは基板及び赤色、緑色及び青色の蛍光体層を含み、基板のダミー領域で赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの手始め位置が残り他の蛍光体層の手始め位置と異なる。一方、プラズマディスプレイパネルは基板及び赤色、緑色及び青色蛍光体層を含み、基板のダミー領域で赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの長さが残り他の蛍光体層の長さより長い。
【0006】
また、プラズマディスプレイパネルは基板上部に形成された誘電体層、複数の隔壁及び赤色、緑色及び青色蛍光体層を含み、隔壁の末端から赤色(Red)、緑色(Green) 及び青色(Blue)蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの末端に至る距離は隔壁の末端から残り他の蛍光体層の末端に至る距離と異なる。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、 プラズマディスプレイパネルを駆動するための駆動部の全体大きさを減らすことができたり、製造単価を低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下では本発明による具体的な実施形態を添付された図面を参照して説明する。
【0009】
図1は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの構造を説明するための図である。
【0010】
先ず、図1を注意深くみれば、本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルでは、互いに並んだ第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)が形成される前面基板101と、前述の第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)と交差する第3電極(113、X)が形成される背面基板111が一定な間隔を置いて合着される。
【0011】
第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)が形成された前面基板101の上部には、第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)を覆うように誘電体層104が形成される。
【0012】
このような上部誘電体層104は第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)の放電電流を制限して第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)の間を絶縁させる。
【0013】
上部誘電体層104上面には放電条件を容易くするための保護層105が形成される。 保護層105は酸化マグネシウム(MgO)などの材料を上部誘電体層104上部に蒸着する方法などを通じて形成されることができる。
【0014】
背面基板111上には第3電極(113、X)が形成されて、第3電極(113、X)が形成された背面基板111の上部には第3電極(113、X)を覆うように下部誘電体層115が形成される。
【0015】
下部誘電体層115は第3電極(113、X)の間にお互いに絶縁させる。
【0016】
下部誘電体層115の上部には放電セルを区切るための隔壁が形成される。
【0017】
隔壁によって形成された放電セル内には色を表現するための赤色(Red:R)、緑色(Green: G)、青色(Blu:B)蛍光体が形成される。この場合、赤色(R)、緑色(G) 、青色(B)放電セル以外に白色(White:W)または黄色(Yellow :Y) の蛍光体が放電セル内に形成されることができる。
【0018】
隔壁によって形成された放電セル構造はストライプタイプ(Stripe Type)、 ウェルタイプ(Well Type)、デルタタイプ(Delta Type)、蜂の巣タイプなどに形成されることができる。
【0019】
また、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の放電セルの幅は、実質的に等しいのかもしれない。しかし、プラズマディスプレイ装置で映像を視聴するとき、映像に対するユーザー(user)の視感特性を向上させるために各放電セルの幅を調節することができる。
【0020】
このような場合、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の放電セル別に幅を皆異なるようにすることもできるが、図2のように、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)放電セルの内で二つの放電セルの幅を残り放電セルの幅と異なるようにすることもできる。
【0021】
また、下部基板に含まれた隔壁は、図1に示す隔壁112の構造だけではなく、多様な形象の隔壁の構造も可能である。
【0022】
図3A〜図3Bは本発明の一実施形態による隔壁の構造を説明するための図である。
【0023】
図3Aを参照すれば、隔壁112は第1隔壁112aと第2隔壁112bを含み、第1隔壁112aの高さ(h2)と第2隔壁112bの高さ(h1)がお互いに異なる。この場合、示すのように、第1隔壁112aと第2隔壁112bの内高さが高い第1隔壁112aはお互いに異なる色の蛍光体が形成された放電セルを区切って、高さが低い第2隔壁112bは同一色の蛍光体が形成された放電セルを区切る。
【0024】
このような隔壁構造はプラズマディスプレイパネル製造の時排気特性を向上させて、放電セルに蛍光体塗布の時隣合う放電セル間に発生されることができる蛍光体混色を防止する。
【0025】
映像が表示される領域で形成された第1隔壁112aの高さ(h2)と第2隔壁112bの高さ(h1)の間の差は10μmないし35μmの範囲を持つ。このような隔壁の高さの差のしきい値で排気特性だけでなく隔壁の構造的信頼性を持つことができる。
【0026】
図3Bを参照すれば、第1隔壁112aまたは第2隔壁112bの内少なくとも何れか一つ隔壁上部に隔壁の長さ方向で長いグルブ(B)が形成される。
このような隔壁構造はプラズマディスプレイパネルの排気特性を向上させる。
【0027】
このような隔壁構造は図3Aのようにプラズマディスプレイパネルの排気特性を向上させるだけでなく蛍光体混色を防止する。
【0028】
本発明の一実施形態で隔壁は背面基板111にだけ形成されるようになっているが、隔壁112は前面基板101または背面基板111の内何れか一つに形成されることができる。
【0029】
図4は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの放電セル内に形成された蛍光体層を説明するための図である。
【0030】
図4を参照すれば、放電セル内に形成された赤色(R)、緑色(G)、青色(B)蛍光体層114は厚さが実質的に皆等しいとか少なくとも一つの蛍光体層の厚さが相違することができる。
【0031】
例えば、放電セル内に形成された赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)蛍光体層114 の内少なくとも何れか一つの厚さが残り蛍光体層厚さと異なる場合には図4のように緑色(G)または青色(B)の蛍光体層114の厚さ(t2、t3)が赤色(R)蛍光体層114の厚さ(t1)よりさらに厚いことがある。
【0032】
この場合、青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの厚さは赤色蛍光体層の厚さより2μm乃至3μm位さらに厚いことがある。
【0033】
このような蛍光体層の厚さ差のしきい値で発光効率特性と同時に蛍光体色温度特性を向上させることができる。
【0034】
また、緑色(G)蛍光体層114の厚さ(t2)は青色(B)蛍光体層114の厚さ(t3)と相違することができる。
【0035】
一方、以上では本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの一例のみを示して説明したこととして、本発明が以上で説明した構造のプラズマディスプレイパネルに限定されるのではないことを明らかにしておく。例えば、ここに以上の説明では番号104の上部誘電体層及び符号115の下部誘電体層がそれぞれ一つの層(Layer)の場合のみを示しているが、このような上部誘電体層及び下部誘電体層の内の一つ以上は複数の層で成すことも可能である。
【0036】
共に、隔壁112と対応される前面基板101上の特定位置に外部光の反射を減らしてコントラスト特性を向上させるようにブラック層(図示せず)がさらに形成されることができる。
【0037】
また、背面基板111上に形成される第3電極213は幅や厚さが実質的に一定することもできるが、放電セル内部での幅や厚さが放電セル外部での幅や厚さと異なることもできる。例えば、放電セル内部での幅や厚さが放電セル外部でのそれよりさらに広いとか厚いことがある。
【0038】
このように、本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置に含まれることができるプラズマディスプレイパネルの構造は多様に変更されることができる。
【0039】
図5A及び図5Bは本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの電極構造を示す図である。
【0040】
図5Aを注意深くみれば、第1電極102または第2電極103の内少なくとも一つは複数の層からなる。
【0041】
特に有効放電セル内で発生した光を外部に放出させ、同時に駆動効率を確保するために第1電極102または第2電極103の内少なくとも一つは、銀(Ag)のように実質的に電気伝導度が高い材質を含むバス電極(102b、103b)とインジウムティンオキサイド(Indium Tin Oxide:ITO)のような透明な材質を含む透明電極(102a、103a)を含むようにすることができる。
【0042】
また、第1電極102と第2電極103が、透明電極とバス電極(102b、103b)を含む場合には、バス電極(102b、103b)による外部光の反射を防止する透明電極(102a、103a)とバス電極(102b、103b)の間にブラック層(Black Layer:220、221)がさらに備えることができる。
【0043】
図5Bを参照すれば、第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)は単一層(One Layer)からなる。この場合、第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)は、不透明な電気伝導性の金属材質を含むことができる。例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などのような電気伝導性が、優秀な材質やインジウム-ティン-オキサイド(ITO)に比べて低廉な材質であることができる。
【0044】
また、第1電極(102、Y)及び第2電極(103、Z)は、上部誘電体層104より色が暗い(濃い)ことがある。
【0045】
このように、第1電極(102、Y)と第2電極(103、Z)が単一層の場合は、複数の層から成った第1電極及び第2電極の製造工程に比べて工程が単純で製造費用も節減することができる。
【0046】
一方、第1電極(102、Y)と前面基板の間及び第2電極(103、Z)と前面基板101の間それぞれには、前面基板101の変色を防止して第1電極(102、Y)または第2電極(103、Z)の内少なくとも何れか一つよりさらに暗い色を持つブラック層(Black Layer:300a、300b)がさらに備えられる。このようなブラック層(300a、300b)は、電極のマイグレイション現象を防止することができる。また外部光の反射率を減らしてコントラスト特性を向上させることができる。この場合、ブラック層(300a、300b)の材質は実質的に暗い系列の色を帯びるルテニウム(Ru)を含むことができる。
【0047】
図6は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層の位置を説明するための図である。
【0048】
図6を参照すれば、基板400は映像が表示されないダミー領域(Dummy Area、400)と映像が表示される有効領域(Active Area、410)で分けることができる。
【0049】
基板400上部に形成された蛍光体層420は赤色(R)蛍光体層420c、緑色(G)蛍光体層420b及び青色(B)蛍光体層420aを含み、ここで、赤色(R)蛍光体層420c、緑色(G)蛍光体層420b及び青色(B)蛍光体層420aの内少なくとも何れか一つの手始め位置は残り他の蛍光体層の手始め位置と異なる。
【0050】
赤色(R)蛍光体層420c、緑色(G)蛍光体層420b及び青色(B)の蛍光体層420aの手始め位置がそれぞれお互いに異なることがある。また、青色(B)蛍光体層420aの手始め位置が緑色(G)蛍光体層420b及び赤色(R)蛍光体層420cの手始め位置よりさらに先に進んで、同時に緑色(G)蛍光体層420bの手始め位置が赤色(R)蛍光体層420cの手始め位置よりさらに先に進むようにすることができる。この場合、青色(B)蛍光体層420a、緑色(G)蛍光体層420b及び赤色(R)の蛍光体層420cの手始め位置はダミー領域400に位置する。
【0051】
例えば、隔壁430の末端から青色(B)蛍光体層420aの末端に至る距離(d1)と隔壁430の末端から緑色蛍光体層420bの末端に至る距離(d2)及び隔壁430の末端から赤色蛍光体層420cの末端に至る距離(d3)はすべて異なることがある。
【0052】
また図7aのように、隔壁430の末端から青色(B)蛍光体層420aの末端に至る距離(d1)は、隔壁430の末端から緑色蛍光体層420bの末端に至る距離(d2)と隔壁430の末端から赤色蛍光体層420cの末端に至る距離(d2)よりさらに短いことがある。
【0053】
また、図7bのように、隔壁430の末端から青色(B)蛍光体層420aの末端に至る距離(d1)と隔壁430の末端から緑色蛍光体層420bの末端に至る距離(d1)は隔壁430の末端から赤色蛍光体層420cの末端に至る距離(d2)よりさらに短いことがある。
【0054】
図8は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層の長さを説明するための図である。
【0055】
基板上部に形成された青色蛍光体層420aの長さ(L1)、緑色蛍光体層420bの長さ(L2)及び赤色蛍光体層420cの内少なくとも何れか一つの蛍光体層の長さは残り蛍光体層の長さと異なることがある。
【0056】
一つの例として、図8に示すように、青色(B)蛍光体層420aの長さ(L1)が緑色(G)蛍光体層420bの長さ(L2)及び赤色(R)蛍光体層420cの長さ(L3) よりさらに長く、緑色(G)蛍光体層420bの長さ(L2)が赤色(R)蛍光体層420cの長さ(L3)よりさらに長く形成することができる。
【0057】
図9A〜図9Dは本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図である。
【0058】
先ず、図9Aを注意深くみれば、蛍光体層はディスフェンシング(Dispensing)法を通じて形成されることができる。例えば、ディスフェンシング装置500がノズル(Nozzle、510)を通じてペースト(Paste)またはスラりー(Slurry) 状態の蛍光体材料を基板520から隔壁530によって区画された放電セル内にディスフェンシングして、以後に乾燥または塑性工程を経って蛍光体層を形成する。
【0059】
一方、蛍光体をペースト状態またはスラりー状態で放電セル内に塗布する工程において、蛍光体材料がノズル510で最初にディスフェンシングされるとき、ノズル510内部と外部の環境差によって、図9Bのように蛍光体材料540のディスフェンシングされる量がばらつく。
【0060】
これによって、図9Bに示すP領域のように、ディスフェンシングされた蛍光体材料540の厚さがばらつくようになる。したがって、安定的な蛍光体ディスフェンシングをしようとすれば、蛍光体材料540をディスフェンシングし始めた位置から所定距離位基板にディスフェンシングした後こそ蛍光体材料540を基板に均一にディスフェンシングすることができる。
【0061】
この場合、蛍光体材料の種類によって所定距離を異にすることができる。例えば、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の蛍光体材料の性質がそれぞれ異なり、これによりディスフェンシングが始まった位置からディスフェンシングが安定することができる位置までの距離が赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の蛍光体材料別にそれぞれ異なる。
【0062】
すなわち、図9Cのように、青色(B)蛍光体材料540aは、ディスフェンシングが始まった位置からP1領域ではディスフェンシングがばらつき、緑色(G)蛍光体材料540bは、ディスフェンシングが始まった位置から、P1領域よりも小さいP2領域においてディスフェンシングがばらつく。赤色(R)蛍光体材料540cは、ディスフェンシングが始まった位置から、P1及びP2領域よりも小さいP3領域においてディスフェンシングがばらつく。すなわち、青色(B)蛍光体材料540aは、P1領域以後にディスフェンシングが均一になり、緑色(G)蛍光体材料540bは、P2領域以後にディスフェンシングが均一になる。赤色(R)蛍光体材料540cは、P3領域以後にディスフェンシングが均一になる。
【0063】
したがって、青色(B)蛍光体層420aの手始め位置を、緑色(G)蛍光体層420b及び赤色(R)蛍光体層420cの手始め位置より先に進むようにすれば有効領域410の蛍光体層420の厚さを均一に形成することができる。
【0064】
一方、上記図9Aのディスフェンシング装置500がディスフェンシング工程をより安定的に遂行するようにするため、図9Dのように隔壁550の末端部分の幅(W2)を他の部分の幅(W1)よりさらに広くする。
【0065】
このように、隔壁550を形成するようにすれば、ディスフェンシング装置500が隔壁550を感知(Detecting)するのがより容易になる。このため、ディスフェンシング工程をより安定的に遂行することが可能となる。
【0066】
また図9Dのように隔壁550を形成するようにすれば、隔壁550の構造的安全性が向上する。
【0067】
図10は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置で映像階調表現方法を説明するための図である。
【0068】
図10を注意深くみれば、本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置で映像の階調(Gray Level)を表現するための方法は先ず一つのフレームを発光回数が異なる多くのサブフィールドに分ける。
【0069】
また、複数のサブフィールドそれぞれはまたすべての放電セルを初期化させるためのリセット期間(Reset Period)、放電する放電セルを選択するためのアドレス期間(Address Period)及び放電回数によって階調を具現するサステイン期間(Sustain Period)で分けることができる。
【0070】
一つのフレームを構成する複数のサブフィールド数は、表現しようとする階調値によって異なるように構成することができる。
【0071】
例えば、256階調で映像を表示しようとする場合に一つのフレームは、8個のサブフィールド(SF1乃至SF8)で構成することができるし、あるいは、各サブフィールドのサステイン期間に供給されるサステイン信号の個数を調節して該当するサブフィールドの階調加重値を設定することができる。
【0072】
例えば、第1サブフィールドの階調加重値を20で設定し、第2サブフィールドの階調加重値を21で設定する方法で、各サブフィールドの階調加重値が2n(ただ、n= 0、1、2、 3、4、5、6、7)の割合で増加するように各サブフィールドの階調加重値を決めることができる。このように各サブフィールドで階調加重値によって各サブフィールドのサステイン期間で供給されるサステイン信号の個数を調節することにより、多様な映像の階調を具現するようになる。
【0073】
また、一つのフレームで階調加重値の大きさが増加する手順によってサブフィールドが配列されることができるが、一つのフレームでサブフィールドが階調加重値が減少する手順によって配列されることもできる。また、階調加重値にかかわらずがランダムにサブフィールドが配列されることもできる。
【0074】
図11は本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置駆動のときに一つのサブフィールド期間の内、電極に供給される駆動波形を示す図である。
【0075】
図11を参照すれば、先ず、リセット期間以前のフリー(Pre)リセット期間で第1電極(Y)に第1下降ランプ(Ramp-Down)信号が供給され、同時に、第1電極(Y)に第1下降ランプ信号が供給されるうちに第1下降ランプ信号と反対極性方向のフリーサステイン信号(Psus)が第2電極(Z)に供給されるようにすることができる。
【0076】
この場合、第1電極(Y)に供給される第1下降ランプ信号は、第1電圧(V10)まで漸進的に立ち下げることができる。
【0077】
また、フリーサステイン信号の電圧(Vpz)は、以後のサステイン期間で供給されるサステイン信号(SUS)の電圧(Vs)と実質的に等しい電圧である。
【0078】
このように、フリーリセット期間で第1電極(Y)に第1下降ランプ信号が供給され、第2電極(Z)に正極性のフリーサステイン信号が供給されれば、第1電極(Y)上に正極性の壁電荷(Wall Charge)が蓄積し、第2電極(Z)上には第1電極(Y)と反対極性の壁電荷が蓄積する。
【0079】
これによって、以後のリセット期間にプラズマディスプレイパネルに形成されたすべての放電セルで初期化を安定的に遂行することができるようになる。
【0080】
同時に、リセット期間において、第1電極(Y)に供給される上昇ランプ信号(Ramp-Up)の電圧を低くしても、すべての放電セルに対して、以後アドレス放電のための初期化がし易くなる。
【0081】
このようなフリーリセット期間は、一フレームのサブフィールドの内で一番目サブフィールドのリセット期間以前に配列することができるし、フレームのサブフィールドの内で一番目、二番目または一番目から三番目までのサブフィールドのリセット期間以前に含めることができる。
【0082】
また、フリーリセット期間はすべてのサブフィールドに含めないこともある。
【0083】
フリーリセット期間以後、初期化のためのリセット期間には第1電極(Y)で上昇ランプ(Ramp-Up)信号と下降ランプ信号(Ramp-down)が供給され、第2電極(Z)では正極性信号(Sp)が供給される。
【0084】
上昇ランプ信号は、第2電圧電(V20)から第3電圧(V30)まで第1傾きに漸進的に上昇する第1上昇ランプ信号と、第3電圧(V30)から第4電圧(V40)まで第2傾きに上昇する第2上昇ランプ信号を含めることができる。
【0085】
この場合、第2上昇ランプ信号の第2傾きは、第1傾きよりさらに緩やかであるのが望ましい。このように、第2傾きが第1傾きよりもさらに緩やかになれば、セットアップ放電によって発生する光の量を低減させることができ、コントラスト(Contrast)特性を向上させることができる。
【0086】
正極性信号(Sp)は、上昇ランプが供給されるうちにあるいは第1電極に印加された上昇ランプの終了時点以前に第2電極に供給されるようにすることができる。
【0087】
また、正極性信号の幅は、以後のサステイン期間で第1電極または第2電極の内で少なくとも何れか一つに供給されるサステイン信号の内で一番広いサステイン信号の幅よりさらに小さくすることが望ましい。
【0088】
正極性信号の電圧の大きさ(ΔV)は、サステイン期間において、第1電極(Y)または第2電極(Z)の内の一つ以上に供給されるサステイン信号(SUS)の電圧の大きさと略等しくなるのが望ましい。このようなセットアップ期間では、上昇ランプ信号によって放電セル内には弱いセットアップ放電が起きる。このセットアップ放電によって放電セル内には所定の壁電荷(Wall Charge)が蓄積されるようになる。
【0089】
また、正極性信号(Sp)は放電セル内で過度に積もった壁電荷の量を減らして以後アドレス期間やサステイン期間に誤放電発生を少なくすることができるようにする。
【0090】
セットアップ期間以後のセットダウン(Set-Down)期間では、上昇ランプ信号と反対極性方向の第2下降ランプ(Ramp-Down)信号が第1電極(Y)に供給される。
【0091】
第2下降ランプ信号は、第2電圧(V20)から第5電圧(V50)まで漸進的に立ち下がることができる。これによって、放電セル内で微弱な消去放電(Erase Discharge)が発生する。この消去放電によって放電セル内にはアドレス放電が安定するように起きることができるほどの壁電荷が均一に残留される。リセット期間以後のアドレス期間では、第2下降ランプ信号の第5電圧(V50)から漸次的に上昇して所定の電圧(Vyb)まで上昇した後、一定に維持するスキャンバイアス信号が第1電極(Y)に供給される。
【0092】
同時に、スキャンバイアス信号の電圧(Vyb)からスキャン電圧(ΔVy)位立ち下がるスキャン信号(Scan)がすべての第1電極(Y1〜Yn)に供給される。
【0093】
この場合、スキャン信号(Scan)の幅はサブフィールドによって可変的なことがある。すなわち、時間的に遅く配列されたサブフィールドでのスキャン信号(Scan)の幅が以前に配列されたサブフィールドでのスキャン信号(Scan)の幅より小さくなることがある。
【0094】
また、スキャン信号(Scan)が第1電極(Y)に供給される時、スキャン信号に対応されるように第3電極(X)にデータ電圧の大きさ(ΔVd)位上昇するデータ信号(Data)が供給されることができる。
【0095】
このようなスキャン信号(Scan)の電圧とデータ信号のデータ電圧(Vd)の間の電圧差とリセット期間に生成された壁電荷による壁電圧が加わりながら放電セル内にはアドレス放電が発生される。
【0096】
一方、第2電極(Z)にはアドレス期間に発生される放電が不安定になることを防止するためにサステインバイアス信号が供給される。
【0097】
このようなサステインバイアス信号は、正極性信号(Sp)と一定な時間差をおいて第2電極に供給される。この場合、正極性信号が第2電極に印加された後、前記サステインバイアス信号が第2電極に印加になるまでの所定時間は正極性信号の幅よりさらに長くなる。
【0098】
また、正極性信号の幅をaとして、正極性信号印加後前記サステインバイアス信号が印加されるまでの所定期間をbとする時、前記正極性信号の幅対比前記所定期間の比(a/b)は1以上10以下の範囲を持つ時、リセット期間及びアドレス期間に安定した放電を発生させる。
【0099】
サステインバイアス信号の印加時点は、スキャンバイス信号が第1電極に印加される時点と対応される時点であることができる。あるいは図面に示されていないが、リセット期間のセットダウン期間やアドレス期間が始まる頃にサステインバイアス信号が第2電極に供給される。
【0100】
サステインバイアス信号の電圧(Vzb)は、サステイン期間で供給されるサステイン信号(SUS)の電圧よりは小さくグラウンドレベル(GND)の電圧よりは大きい。また、 サステインバイアス信号の電圧(Vzb)は正極性信号(Sp)の電圧より小さい。
【0101】
以後、映像表示のためのサステイン期間では第1電極(Y)または第2電極(Z)内の一つ以上にサステイン信号(SUS)が供給される。
【0102】
このようなサステイン信号(SUS)は、アドレス放電によって選択された放電セル内の壁電圧とサステイン信号(SUS)の所定電圧が加わりながら第1電極(Y)と第2電極(Z)の間にサステイン放電、すなわち表示放電が生じるようになる。
【0103】
図12A及び図12Bは図11に示す上昇ランプ信号及び第2下降ランプ信号の変形例を説明するための図である。
【0104】
先ず、図12Aを注意深くみれば、上昇ランプ信号は、第3電圧(V30)までは急激に上昇した以後に第3電圧(V30)から第4電圧(V40)まで漸進的に上昇する形態である。
【0105】
このように上昇ランプの傾きを異なるように変更することも可能である。
【0106】
次に、図12Bを注意深くみれば、第2下降ランプ信号は、第3電圧(V30)から電圧が漸進的に立ち下がる形態である。
【0107】
このように、第2下降ランプ信号は電圧が立ち下がる時点を異なりに変更することも可能である。
【0108】
図13は図11に示すサステイン信号の変形例を説明するための図である。
【0109】
図13を注意深くみれば、第1電極(Y)に正(+)のサステイン信号と負(-)のサステイン信号が交互的に供給する間第2電極(Z)にはバイアス信号を供給する。また、反対に第1電極(Y)にバイアス信号を供給する間第2電極(Z)に正(+)のサステイン信号と負(-)のサステイン信号を交互的に供給することができる。
【0110】
バイアス信号はグラウンドレベル(GND)の電圧を維持するのが望ましい。
【0111】
このように、第1電極(Y)または第2電極(Z)の内何れか一つの電極にだけサステイン信号を供給する場合にはサステイン期間に第1電極(Y)と第2電極(Z)を駆動するための駆動ボードは単一個で形成することができる。
【0112】
これによって、プラズマディスプレイパネルを駆動するための駆動部の全体大きさを減らすことができるし、製造単価を低減させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの構造を説明するための図。
【図2】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの放電セル構造を説明するための図。
【図3A】本発明の一実施形態による隔壁の構造を説明するための図。
【図3B】本発明の一実施形態による隔壁の構造を説明するための図。
【図4】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの放電セル内に形成された蛍光体層を説明するための図。
【図5A】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの電極構造を示す図。
【図5B】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの電極構造を示す図。
【図6】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層の位置を説明するための図。
【図7A】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの他の蛍光体層の位置を説明するための図。
【図7B】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの他の蛍光体層の位置を説明するための図。
【図8】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層の長さを説明するための図である。
【図9A】本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図。
【図9B】本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図。
【図9C】本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図。
【図9D】本発明の蛍光体塗布特性を説明するための図。
【図10】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置で映像階調表現方法を説明するための図。
【図11】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイ装置駆動の時一つのサブフィールド期間の内電極に供給される駆動波形を示す図。
【図12A】図11に示す上昇ランプ信号及び第2下降ランプ信号の変形例を説明するための図。
【図12B】図11に示す上昇ランプ信号及び第2下降ランプ信号の変形例を説明するための図。
【図13】図11に示すサステイン信号の変形例を説明するための図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上部に形成された赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層を含み、
前記基板のダミー領域で前記赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの手始め位置が残り他の蛍光体層の手始め位置と異なることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
【請求項2】
前記赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層の手始め位置はそれぞれ互いに異なることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項3】
前記緑色(Green)蛍光体層の手始め位置は前記赤色蛍光体層の手始め位置より先に進むようになっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項4】
前記青色蛍光体層の手始め位置は前記赤色蛍光体層の手始め位置より先に進むようになっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項5】
前記青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも一つの厚さは、前記赤色蛍光体層 の厚さより厚くなっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項6】
前記青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの厚さは、前記赤色蛍光体層の厚さより2μm乃至3μmさらに厚くなっていることを特徴とする、請求項5記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項7】
前記青色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項8】
前記緑色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項9】
基板と、
前記基板上部に形成された赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層を含み、
前記基板のダミー領域で前記緑色(Green)蛍光体層及び青色(Blue)の蛍光体層の内の少なくとも何れか一つの長さは、前記赤色(Red)蛍光体層の長さより長くなっていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
【請求項10】
前記プラズマディスプレイパネルは前記各蛍光体層を区切る隔壁をさらに含み、
前記隔壁の末端の部分の幅は前記隔壁の残り部分の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項9記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項11】
前記青色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項9記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項12】
前記緑色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項9記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項13】
基板上部に形成された誘電体層と、
前記誘電体層上部に形成された複数の隔壁と、
前記隔壁の間に形成された蛍光体層を含み、
前記蛍光体層は赤色、緑色及び青色の蛍光体層を備えて、
前記隔壁の末端(edge)から、前記赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの末端に至る距離は、前記隔壁の末端から残り他の蛍光体層の末端に至る距離と異なるプラズマディスプレイパネル。
【請求項14】
前記赤色、緑色及び青色の蛍光体層の内で少なくとも一つの長さは、映像が表示されなかったダミー領域で残り蛍光体層の長さと異なることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項15】
前記赤色、緑色及び青色の蛍光体層にそれぞれ対応して前記誘電体層上部に前記各蛍光体層が形成されない誘電体層の第1部分、第2部分及び第3部分の長さの内の少なくとも何れか一つの部分の長さは、残り部分の長さと異なることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項16】
前記青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも一つの厚さは、前記赤色蛍光体層 の厚さより厚くなっていることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項17】
前記青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの厚さは、前記赤色蛍光体層の厚さより2μm乃至3μmさらに厚くなっていることを特徴とする、請求項16記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項18】
前記青色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項19】
前記緑色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項20】
前記隔壁の末端の部分の幅は前記隔壁の残り部分の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項1】
基板と、
前記基板上部に形成された赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層を含み、
前記基板のダミー領域で前記赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの手始め位置が残り他の蛍光体層の手始め位置と異なることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
【請求項2】
前記赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層の手始め位置はそれぞれ互いに異なることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項3】
前記緑色(Green)蛍光体層の手始め位置は前記赤色蛍光体層の手始め位置より先に進むようになっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項4】
前記青色蛍光体層の手始め位置は前記赤色蛍光体層の手始め位置より先に進むようになっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項5】
前記青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも一つの厚さは、前記赤色蛍光体層 の厚さより厚くなっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項6】
前記青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの厚さは、前記赤色蛍光体層の厚さより2μm乃至3μmさらに厚くなっていることを特徴とする、請求項5記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項7】
前記青色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項8】
前記緑色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項9】
基板と、
前記基板上部に形成された赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層を含み、
前記基板のダミー領域で前記緑色(Green)蛍光体層及び青色(Blue)の蛍光体層の内の少なくとも何れか一つの長さは、前記赤色(Red)蛍光体層の長さより長くなっていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
【請求項10】
前記プラズマディスプレイパネルは前記各蛍光体層を区切る隔壁をさらに含み、
前記隔壁の末端の部分の幅は前記隔壁の残り部分の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項9記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項11】
前記青色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項9記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項12】
前記緑色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項9記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項13】
基板上部に形成された誘電体層と、
前記誘電体層上部に形成された複数の隔壁と、
前記隔壁の間に形成された蛍光体層を含み、
前記蛍光体層は赤色、緑色及び青色の蛍光体層を備えて、
前記隔壁の末端(edge)から、前記赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの末端に至る距離は、前記隔壁の末端から残り他の蛍光体層の末端に至る距離と異なるプラズマディスプレイパネル。
【請求項14】
前記赤色、緑色及び青色の蛍光体層の内で少なくとも一つの長さは、映像が表示されなかったダミー領域で残り蛍光体層の長さと異なることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項15】
前記赤色、緑色及び青色の蛍光体層にそれぞれ対応して前記誘電体層上部に前記各蛍光体層が形成されない誘電体層の第1部分、第2部分及び第3部分の長さの内の少なくとも何れか一つの部分の長さは、残り部分の長さと異なることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項16】
前記青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも一つの厚さは、前記赤色蛍光体層 の厚さより厚くなっていることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項17】
前記青色蛍光体層及び緑色蛍光体層の内で少なくとも何れか一つの厚さは、前記赤色蛍光体層の厚さより2μm乃至3μmさらに厚くなっていることを特徴とする、請求項16記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項18】
前記青色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項19】
前記緑色蛍光体層の幅は前記赤色蛍光体層の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項20】
前記隔壁の末端の部分の幅は前記隔壁の残り部分の幅より広くなっていることを特徴とする、請求項13記載のプラズマディスプレイパネル。
【図11】
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【公開番号】特開2008−98136(P2008−98136A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−33830(P2007−33830)
【出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
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