説明

プラズマ処理された熱安定性の構造体及びその製造

本発明は、繊維及びこの繊維の表面に共有結合した被覆を含む構造体であって、200℃で熱安定であることを特徴とするものに関する。本発明は、この構造体の製造方法、この構造体を含有する燃料電池及びガス拡散層、並びに燃料電池及びガス拡散層でのこの構造体の使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維及びこの繊維の表面に共有結合した被覆を含む熱安定性の平面構造体であって、200℃で熱安定であるものに関する。この熱安定性の構造体は、多くの工業的用途において、特に燃料電池におけるガス拡散層又はガス拡散層の構成要素として重要である。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、連続的に供給される燃料と酸化剤との化学的な反応エネルギーを電気エネルギーに変換するガルバニック電池である。特に重要であるのは水素−酸素燃料電池である。負極で水素が酸化され、正極で酸素が還元される。
【0003】
このような燃料電池は、特定の形式で配置された層により構成されている。実際の化学反応が行なわれる触媒層は、膜の両側に存在している。触媒層には、前記膜とは反対側に微孔層(Microporous Layer、MPL)が続いていてもよく、その微孔層には通常、ガス拡散層(Gas Diffusion Layer、GDL)が配設されている。ガス拡散層では電気化学的な反応が起こらないにもかかわらず、このガス拡散層は、反応物質を反応位置に供給し、生成された水を電極から除去するという機能において重要な役割を果たしている。
【0004】
従来技術によれば、ガス拡散層はカーボン紙からなるか又は炭素繊維からなる不織布からなっていることが多い。ガス拡散層及び微孔層の疎水性を高めるための方法は公知である。その場合、ガス拡散層は、フルオロポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレンで被覆される。この被覆は、例えば含浸により行なうことができる。
【0005】
一方、含浸のような湿式化学的な方法と異なり、プラズマ被覆(プラズマ蒸着)は、マトリクスの物理化学的性質、つまり構造体のバルク相を変化させない処理を示す。さらに、プラズマ処理は、湿式化学的な処理に比して相対的に安価である。
【0006】
ここで、特開2002−25562号公報は、カーボン紙からなるガス拡散層をフッ化炭化水素化合物で被覆する方法が記載されている。この被覆は、プラズマ中でカーボン紙を処理することによって行なわれる。しかし、特開2002−25562号公報には不織布の表面処理は開示されていない。
【0007】
国際公開第2006/048649号及び国際公開第2006/048650号パンフレットには、種々の表面のプラズマ被覆の方法が開示されている。しかし、不織布の被覆は開示されていない。
【0008】
燃料電池は高温で作動する。例えばPEM燃料電池の場合には、作動温度60〜120℃が通常である。しかし、燃料電池の構成によっては、200℃までの作動温度にも達する。別の燃料電池の場合には、部分的になお著しく高くなるものもある。
【0009】
しかし、従来技術で公知のプラズマ被覆した不織布は、一般的に熱安定性が低い。このことによって、表面被覆が時間とともに攻撃され、被覆によって得られた性質、例えば疎油性又は疎水性が失われることになる。
【発明の概要】
【0010】
したがって、本発明の課題は、熱安定である被覆された不織布を提供することである。この不織布は、特に燃料電池におけるガス拡散層としての使用に適している。また、この不織布は、簡単で且つ省エネルギーで環境を汚染しない方式で製造可能でなければならない。
【0011】
意外にも、本発明の課題は、添付の特許請求の範囲による構造体、その製造、使用、ガス拡散層及び燃料電池によって解決される。
【0012】
本発明の対象はとりわけ、繊維及びこの繊維の表面に共有結合した被覆を含む構造体であって、200℃で熱安定なものに関する。
【0013】
本発明による被覆反応が実施される前の構造体を、以下、「出発材(出発布)」と呼ぶ。不織布(しばしばフリースとも呼ばれる)は、個々の(ばらの)繊維からなる繊維平面構造体である。これに対して織物、編物及びメリヤス編物は糸(繊維を紡いだもの)から、そして膜はフィルムから製造される。
【0014】
本発明による被覆された構造体及び出発材は多孔質である。このことは、内部に空洞が存在していて、それらが相互に結合しており、それにより、例えばガスがこの構造体の片側からもう一方の側に到達することができるということを意味する。よって、プラズマ中での被覆の際には、出発材の内部の繊維にも到達可能である。
【0015】
本発明によれば、多孔質である上記のような出発材が被覆に適当である。しかし、従来技術で公知の全ての繊維平面構造体、例えば不織布、編物及び編物を出発材として使用することができる。
【0016】
有利な実施形態では、本発明による構造体はバインダを含まない。このことは、特に経済的である。
【0017】
本発明による被覆された構造体は、200℃で熱安定である。有利には、この構造体は150℃、250℃、300℃、350℃又は380℃の温度で安定である。
【0018】
この場合、「安定である」とは、被覆された構造体の構造が、上記温度で変化しないか又は実質的に変化しないことを意味する。特に、被覆は、繊維から剥がれないか又は実質的に剥がれないことが望ましい。有利な実施形態では、繊維から剥がれる量は、被覆の10%、5%又は2%より少ない。
【0019】
本発明による「熱安定性」とは、構造体を比較的長期間にわたって上記温度に曝した場合に安定のままであることを意味する。有利には、その安定性は、少なくとも1、5又は24時間得られるのが望ましい。特に有利には、その安定性は、5又は10日を超える、特に有利には100日を超える熱処理の場合でも得られるのが望ましい。被覆された構造体は、200℃で少なくとも1時間安定であるならば、特に熱安定である。
【0020】
この安定性の測定には様々な手段がある。例えば被覆された構造体は、高められた温度で疎水性又は撥油性の性質(疎油性)が得られ続けるならば、熱安定である。
【0021】
この場合、疎油性は、例えばAATCC(米国繊維化学技術・染色技術協会)の試験方法118−2002に従って測定することができる。しかし、従来技術で公知の他の試験方法を使用することもできる。
【0022】
有利な実施形態では、熱安定であるとは、118−2002 AATCC規格に従って測定した値の下がり分が、熱処理後に2以下、特に有利には1以下であることを意味する。
【0023】
しかし、この安定性の測定には、表面が被覆されたことによって得られる他の物質特性の変化を追跡してもよい。
【0024】
よって、概括的には、被覆によって得られる性質が熱によって実質的に変化しない場合に、安定性があるとする。この安定性の測定は、分析的方法、例えば分光計測又は顕微鏡検査に基づいて行なってもよいし、このような方法によって補足してもよい。
【0025】
別の有利な実施形態では、本発明による構造体は疎油性(撥油性)である。この性質は、例えば、「撥油(Oil Repellency)」若しくは「炭化水素抵抗(Hydrocarbon Resistance)」試験とも呼ばれるAATCC(米国繊維化学技術染色技術協会(American Association of Textile Chemists and Colorists))の試験方法118−2002に従って「油値(oelwert)」(「撥油度」とも呼ばれる)を測定することによって決定できる。この試験方法によれば、種々の表面張力を有する特定の系列の炭化水素からなる標準化された試験液の滴を不織布表面に付与し、その濡れ性を検査する。結果として「撥油度」が得られ、これは、その構造体表面を濡らさない最も高く番付けされた試験液の番号に相当する。有利には、本発明による材料は、この試験方法では少なくとも2、特に有利には少なくとも4又は少なくとも6の値を示す。
【0026】
別の有利な実施形態では本発明による構造体は疎水性である。「疎水性である」とは、その構造体が水でほとんど濡らすことができないことを特に意味する。疎水性は、液滴を置く方法によって静的若しくは動的な接触角として測定することができる。
【0027】
しかし、本発明による構造体は親水性であってもよい。これは、その構造体が、水によく濡らすことができるものであることを特に意味する。
【0028】
本発明によれば、炭素繊維からなる構造体が特に適している。これは、有利には被覆されていないものであるが、既に被覆を有していてもよい。しかし、糸(繊維)を形成するポリマーとしては、考慮される使用目的に応じて、様々なポリマーを使用することができる。有機ポリマーの例は、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレート単位若しくはポリブチレンテレフタレート単位を含むコポリマー、ポリアミド、特に脂肪族ジアミンとジカルボン酸から、脂肪族アミノカルボン酸から、若しくは脂肪族ラクタムから誘導されたポリアミド、或いはアラミド、つまり芳香族ジアミンとジカルボン酸から誘導されたポリアミド、ポリビニルアルコール、ビスコース、セルロース、ポリオレフィン、例えばポリエチレン若しくはポリプロピレン、ポリスルホン、例えばポリエーテルスルホン若しくはポリフェニレンスルホン、ポリアリーレンスルフィド、例えばポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリイミドないしはポリベンゾイミダゾール、或いはこれらのポリマー2種以上の混合物である。
【0029】
出発材は、例えば疎水性ポリマー、つまり特にフルオロポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、又は導電性材料とそのような疎水性ポリマーとの混合物で被覆されていてもよい。導電性材料としては、カーボンブラック、グラファイト又は金属を使用することができる。その場合、フルオロポリマーを、これら導電性材料のためのバインダ材料として使用することができる。フルオロポリマーは、例えば不織布、編物又はその他の繊維平面構造体の繊維のためのバインダ材料としても使用することができる。フルオロポリマーは、この場合、単に例示的なバインダとして見なすことができる。
【0030】
構造体の部分的若しくは全体的な表面の被覆又は少なくとも部分的に入り込んだ被覆のいずれもが、本願による被覆と見なされる。この場合、特に、被覆は、被覆された構造体のバルク相、つまりマトリクスに入り込む含浸に基づくものであってよい。この場合、被覆は、構造体のマトリクス全体を濡らしていてもよいし、完全に染み通っていてもよい。被覆が部分的にのみマトリクス中に入り込んでいてもよい。刷毛塗り又はドクター塗布によって、被覆、例えばMPL(micro porous layer)を得ることができる。刷毛塗り又はドクター塗布によって比較的厚い被覆を得ることができる。
【0031】
上記の被覆、特に含浸を、被覆されていない出発材のプラズマ処理後に初めて施与することもできる。先行のプラズマ処理によって出発材は疎水化され、それにより、被覆が出発材の内部に深く入り込みすぎることが回避される。
【0032】
しかし、あらゆる被覆、特に含浸による被覆とプラズマ被覆との組合せによって、従来技術で公知の方法では達成できなかった製品特性が得られる。しかし、既に被覆された構造体、特に既に被覆された不織布のプラズマ処理によって、著しく高い熱安定性を達成することができる。
【0033】
出発材としては、ガス拡散層を使用することができる。ガス拡散層は被覆されていなくてもよいし、微孔層が設けられていてもよいし、疎水化され且つ被覆されていてもよい。ガス拡散層が疎水化されていて且つ微孔層で被覆されていることも可能である。
【0034】
プラズマ被覆物には、有利にはフッ素化炭化水素が含まれる。これは特に、少なくとも1つのC=C二重結合を有するフッ素化炭化水素である。炭素原子8〜15個、特に炭素原子10〜13個を有するフッ素化炭化水素が、特に有利である。フッ素化アルコールとメタクリル酸若しくはアクリル酸とからのエステルも適当である。フッ素化炭化水素は、次式で示されるヘプタデカフルオロデシルアクリレート(HDFDA)及びヘプタデカフルオロデセン(HDFD)からなる群から特に選択される。
【0035】
【化1】

【0036】
【化2】

【0037】
この化合物は、構造体表面に共有結合している。したがって、本発明による構造体は、この化合物と前記出発材との反応生成物である。
【0038】
表面層の構造は、化学的には正確には定義されていないが、プラズマ中で活性化された繊維への低分子の出発物質の架橋付加物である。「低分子」とは、反応前の出発物質が高分子ではないということを意味する。「高分子」とは、20個より多い、特に15個より多いモノマー単位からなる化学化合物を特に意味する。この低分子の出発物質は、繊維に共有結合した後に、例えば炭素−炭素二重結合が単結合となり、その2つの炭素原子のうち一方が繊維と共有結合することによって化学的に変化しているものであってよい。よって、被覆が低分子化合物(例えばHDFD)であるか、又は低分子化合物を含有するという要件は、本願の範囲内では、低分子化合物を被覆の製造に使用したという要件と同じ意味である。
【0039】
被覆された不織布の製造に必要な出発材は、湿式、乾式若しくはその他の方式での任意且つ自体公知の方法で製造することができる。例えば、スパンボンド法、カーディング法、メルトブロー法、湿式不織布法、静電紡糸法又は空気力学的な不織布製造法を使用することができる。よって、機能化された不織布には、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、短繊維不織布、湿式不織布又はこれら不織布のハイブリッド中間物、例えばメルトブローン/湿式不織布若しくはメルトブローン/短繊維不織布が含まれる。
【0040】
本発明による構造体は、種々の直径範囲の任意の繊維種からなっていてよい。典型的な繊維直径は、0.01〜200μm、有利には0.05〜50μmの範囲内で変動する。フィラメント(エンドレス繊維)の他、この構造体は短繊維からなっていてもよいし、短繊維を含むものであってもよい。ホモフィル繊維(Homofilfaser)の他、ヘテロフィル繊維(Heterofilfaser)、充填繊維(gefuellte Fasern)又は種類の異なる繊維の混合物を使用することもできる。通常、機能化された構造体は、0.05〜500g/mの単位面積当りの重量を有する。1〜150g/mの小さな単位面積当りの重量を有する機能化された構造体は特に有利に使用される。
【0041】
本発明による機能化された構造体は、例えば機械的若しくは流体力学的な針によるか、又は化学的若しくは熱的な固化による方法によって固化(ボンディング)することができる。
【0042】
本発明による機能化された構造体は、有利にはプラズマ処理によって製造される。その場合、出発材の繊維は、少なくとも1つの低分子化合物と共有結合する。被覆は繊維の表面で行なわれる。構造体が多孔質であるので、プラズマ内の被覆は構造体の内部の繊維にも行なわれる。
【0043】
得られた表面層の安定性は、特別な措置によってさらに高めることができる。例えば、プラズマに架橋作用を有する化合物を添加することもできるし、或いは構造体の実際の機能化の前にプラズマ処理によって繊維の活性化を機能化物質(官能化物質)の添加なしに行うこともできるし、或いは多層が形成される複数回の機能化を実施することもできる。
【0044】
本発明による繊維の機能化の場合には、少量だけが繊維表面に析出される。このことは、繊維上に形成された層がわずかな厚みを有することに現れている。この層は、有利には比較的均一に形成される。しかし、被覆の厚みが局所的に変化していること、層の厚みが薄いか又は被覆のない領域も得られることもあり得る。有利には、このような領域は構造体の表面の10%未満、特に5%未満である。このような領域は、プラズマ処理された機能化された構造体の例えば内部に存在していてよい。しかし、本発明により機能化された構造体の全ての繊維が表面層を有していると有利である。
【0045】
上記の事項を背景に、プラズマ処理を構造体の片面だけに実施してもよいし、構造体の両面で実施してもよいし、構造体のマトリクス全体の内部で実施してもよい。また、プラズマ処理によって被覆勾配が生じる場合もある。
【0046】
層の厚みは、有利な実施形態で、200nm未満、有利な実施形態で100nm未満若しくは50nm未満、特に有利には5〜100nmである。層の直径は、例えばX線光電子分光法(XPS)によって測定することができる。この方法によって、100nmまでの層厚みを測定することができ、この厚みは、この表面分析方法の理論的な情報深さに相当する。より大きな層厚みは、AFM、エリプソメトリ(偏光解析)又はREMによって測定することができる。
【0047】
本発明の対象は、200℃で熱安定である被覆された構造体を製造するための方法であって、
a)少なくとも1種の低分子有機化合物、及び
b)出発材
の反応をプラズマ中で実施し、これにより、低分子化合物が出発材に共有結合している被覆された熱安定の構造体を得ることを特徴とする、方法でもある。
【0048】
反応生成物として、被覆された構造体が得られる。この構造体内では、出発材が有機化合物と共有結合している。生成物中、構造体の繊維の表面は被覆されている。この製造方法によって、上述の構造体が製造可能である。前記方法では、上述の出発材、特に繊維及びフッ素化炭化水素が使用可能である。
【0049】
プラズマは、通常、静電場をかけることによって発生させる。プラズマ処理は、有利な実施形態では、プラズマ室中で出発材をプラズマ放電に連続的に案内することによって行われる。典型的なウェブ速度は0.5〜400m/分である。プラズマ室内は、有利には数千kVの高い静電場となっている。この室中に、繊維を被覆する化合物が吹きつけられる。プラズマの作用下で、構造体及び化合物は化学的に活性化され、共有結合を形成する。表面がフッ素化化合物で被覆された構造体が得られる。
【0050】
プラズマは、有利な実施形態で、平面的に構造体の体積全体にわたるのが望ましい。
【0051】
本発明の有利な実施形態では、有機化合物a)がプラズマ室に吹きつけられ、それにより、その有機化合物が微細に分散した状態で存在し、出発材b)がプラズマ中を輸送される。
【0052】
プラズマとしては、本発明によれば、大気圧で点弧するプラズマを使用すると有利であり、これは、国際公開第03/84682号パンフレット又は国際公開第03/86031号パンフレットに記載されている。国際公開第03/86031号パンフレットで開示された、材料を被覆するための大気圧プラズマの生成のための装置も適している。プラズマ処理の条件下で、フッ素化炭化水素は、構造が実質的に維持されたままで活性化され、繊維表面と出会うことにより共有結合を生じる。
【0053】
本発明の特に有利な実施形態では、例えば国際公開第2006/048649号パンフレット及び国際公開第2006/048650号パンフレットで使用されたプラズマの発生方法が利用される。この方法については、特に国際公開第2006/048649号パンフレット及び国際公開第2006/048650号パンフレットのそれぞれの特許請求の範囲、それぞれの段落[0056]及び実施例1がここで明示的に引用される。
【0054】
上記2つの公開公報の方法では、平衡状態にないプラズマが大気圧下に生じる。このために、少なくとも1つの電極が、入口及び出口のある誘電体容器内に配置されている装置が使用される。有利には、2つの電極の少なくとも一方に無線周波数の高電圧がかけられる。
【0055】
本願に記載の方法では、反応ガスとモノマーとの混合物が容器中に加圧下で吹きつけられる。その際、プラズマが発生する。このフレーム類似の(flammenaehnlich)低温のプラズマが、ノズルの下側で案内される出発材に向けられる。前記混合物から、出発材表面上でモノマーが重合する。
【0056】
実施例1〜3を実行した方法に対する実施例4を実行した方法の実質的な相違は、実施例4の場合には、出発材がプラズマ領域を案内されていないことである。したがって、この出発材は損傷を受けない。この方法の利点は、プラズマが比較的高いエネルギーを有していてもよいことである。
【0057】
本発明によるプラズマ処理は、ヘリウム若しくはアルゴンといった不活性ガスとして希ガスを例えば含有する酸化若しくは有利には非酸化の雰囲気中で実施される。プラズマ中でさらなる反応性ガス若しくは添加剤を添加することは、省略することができる。
【0058】
有利には、プラズマ中の作業圧力は、0.7〜1.3バール、有利には0.9〜1.1バールである。大気圧での処理の実施は特に有利である。
【0059】
本発明の有利な実施形態では、プラズマに少なくとも2つの反応性の基、有利にはエチレン性不飽和基、特に有利には少なくとも2つのビニル基を有する架橋剤が添加される。
【0060】
先に定義した方法のさらに有利な別法は、化合物との実際の反応前に、不活性ガス雰囲気中でか又は空気と一緒でのプラズマ処理によって出発材を別個に活性化することである。
【0061】
本発明によれば、多層を形成する複数回のプラズマ処理も可能である。本発明による構造体は、プラズマ中で溶剤なしで製造可能である。
【0062】
本発明の構造体は、燃料電池におけるガス拡散層(Gas Diffusion Layer、GDL)又はガス拡散層の構成要素としての卓越した適性を示す。この構造体は、少量のみの機能化材料を有し、簡単且つ省エネルギーで環境を汚染しない方法で製造することができる。さらに、この構造体は、特にガス輸送に関する際だって良好な特性を示す。さらに、この構造体は、極めて良好な電気的特性、つまり良好な導電性を示す。このことは、プラズマ処理が、構造体の電気的性質をほとんど損なわないことに関連する。
【0063】
特に、本発明による構造体は、PEM(Polymer Electrolyte Membrane)燃料電池におけるガス拡散層として使用することができる。しかし、DMFC(Direct Methanol Fuel Cells)燃料電池への使用も可能である。さらに、電解槽におけるガス拡散電極としての使用が可能である。
【0064】
本発明による構造体を含むか又はこの構造体からなるガス拡散層もまた、本発明の対象である。
【0065】
本発明のさらなる対象は、本発明による構造体又は本発明によるガス拡散層を含む燃料電池である。
【0066】
また、本発明による構造体の燃料電池での使用も本発明の対象である。その場合、構造体は、ガス拡散層又はガス拡散層の構成要素として使用することができる。特に有利な本発明による使用は、例えば燃料電池中での、高められた温度、例えば150℃、200℃、250℃、300℃、350℃又は380℃でのガス拡散層としての構造体の使用である。これらの温度は、様々の燃料電池の作動温度に相当する。
【0067】
本発明による被覆方法の実施では、出発材は前処理されていてもよいし且つ/又は別の層と結合していてもよい。例えば、燃料電池のための本発明による構造体の製造では、出発材はプラズマ被覆前に微孔層(Microporous Layer、MPL)と結合していてもよい。このような微孔層は公知であり、通常、疎水性バインダと結合した微細に分散された炭素(特にカーボンブラック)からなる。
【0068】
本発明の別の実施形態では、出発材を、本発明による被覆前にまず、場合によってはカーボンブラックと結合させたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなる被覆物で、公知方法により含浸させる。このようにして繊維表面を先ず疎水化する。続いて、本発明による被覆をプラズマ中で行なう。
【0069】
本発明の対象はまた、本発明による熱安定である被覆構造体を含むガス拡散層であって、微孔層と結合させたものである。その場合、燃料電池及びガス拡散層に使用することができる層の別の配置及び変形形態も実施可能である。
【0070】
本願に記載の構造体が不織布、織物、編物又はテキスタイルとして形成されていてもよいことを明示的に指摘する。
【0071】
極めて具体的には、ここに記載の構造体が、例えば欧州特許出願公開第1328947号明細書に記載されているように出発材として導電性不織布を含んでもよい。欧州特許出願公開第1328947号明細書の内容が本願の開示に含まれることは明らかである。
【0072】
上記文献では、炭化及び/又は黒鉛化されており、密度0.1g/cm〜0.5g/cm、厚み80μm〜500μm及び不織布ウェブ内で10〜300S/cm及び不織布ウェブに対して垂直に30〜220S/cmの導電率を有する導電性不織布が開示されている。
【0073】
この不織布は、壊れることなく折ったり丸めたりすることかでき、よって特に燃料電池での使用に適している。
【0074】
この導電性不織布は、炭素繊維のための前段階としての前酸化された(praeoxidierten)繊維から得られ、この繊維は場合によっては、バインダ繊維として使用される前駆体繊維30重量%まで並びに繊度0.5〜6.7dtexの水溶性繊維30重量%までと混合され、単位面積当りの重量60〜300g/mの繊維ウェブ(Faserflor)へと堆積され、繊維ウェブの圧力100〜300バールでの高圧流体噴射によって固化され、固化された繊維フリースのカレンダー処理によってその初期厚みの50〜90%に圧縮され、保護ガス雰囲気下に800℃〜2500℃で炭化及び/又は黒鉛化されている。
【0075】
このようにして得られた導電性不織布は、不織布の層の厚み方向に流路構造を有する。前酸化された繊維並びに場合によってはバインダ繊維及び水溶性繊維は均質に混合され、繊維ウェブへと堆積される。単位面積当りの重量30〜300g/mの繊維ウェブが固化ユニットに送られ、そこで繊維は圧力100〜300バールでの高エネルギー水流によって混ぜ合わされ(渦巻かれ)、絡み合わされる。この処理の後、繊維の一部は、不織布のZ方向(厚み)の向きの配向を示す。
【0076】
有利には、上記導電性不織布は、バインダ繊維と前酸化された繊維との重量比0:1〜1:3の混合物80〜90重量%及び繊度0.8〜3.3dtexの水溶性繊維10〜20重量%が使用される不織布である。繊維のこの組成及び微細さによって、気孔率70〜95の導電性不織布が得られる。有利には、導電性不織布はさらに、一方が温度10〜40℃で水溶性であり、もう一方が温度80〜120℃で水溶性である2種の異なる水溶性繊維が使用されている導電性不織布である。水溶性が異なる繊維の使用によって、既に繊維ウェブの水流固化の際に温度10〜40℃で繊維が溶出し、特定の流路がフリース層内に形成され、この流路によって、気体透過性が改善され、さらにこれにより得られたガス拡散層においては発生した反応水の排出が改善される。80〜120℃の温度範囲内で初めて水溶性を示す繊維は、固化されたフリース中に残留し、湿った状態でその粘着性によってバインダ繊維となる。さらにフリースは、まだ湿った状態でカレンダーに通されて圧縮される。
【0077】
有利には、導電性不織布は、前記水溶性繊維の相互の比が3:1〜1:3である導電性不織布である。この比によって、ガス拡散層の剛性及び気孔率が調節可能となる。
【0078】
特に有利であるのは、孔径が異なる複数の繊維層から構成され、その各層の繊維が異なる繊度を有する導電性不織布である。複数の繊維層からなる導電性不織布の進歩的な構造は、プロトン交換膜のための輸送反応及び生成した反応水の排出を促進する。
【0079】
特に有利には、前駆体繊維として部分架橋されたフェノール樹脂繊維、ポリエステル繊維及び/又はポリプロピレン繊維、前酸化された繊維としてPAN(ポリアクリロニトリル)繊維のホモポリマー、コポリマー及び/又はターポリマー、セルロース繊維及び/又はフェノール樹脂繊維、並びに水溶性繊維としてPVA(ポリビニルアルコール)繊維が使用された導電性不織布である。
【0080】
このような繊維の不織布から得られたガス拡散繊維層は、十分に炭化することができる一方、その気孔分布及びその剛性についても十分に調節することができる。
【0081】
特に有利には、疎水化剤、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の施与(塗布)によって疎水化された導電性不織布である。疎水化によって、相境界面における輸送過程を一層改善することができる。
【0082】
導電性不織布は、
a)前酸化された繊維を、場合によってはバインダ繊維として使用される炭化可能な(carbonisierfaehlig)前駆体繊維30重量%まで及び水溶性繊維30重量%までとの混合下で、混合し、
b)乾式法で梳綿機及び/又はカーディング装置を用いて単位面積当りの重量60〜300g/mの繊維ウェブへと堆積し、
c)圧力100〜300バールでの高圧流体噴射によって固化し、
d)残留水分10〜50%まで予備乾燥し、
e)押圧20〜1000N/cm及び温度100〜400℃でカレンダー処理し、
f)温度800〜2500℃で炭化及び/又は黒鉛化する
方法で製造される。
【0083】
有利には、前記製造は、前記ステップで、
a)繊度0.8〜3.3dtex及び繊維長さ30〜70mmの繊維を使用し、
b)単位面積当りの重量30〜180g/mの繊維ウェブを堆積し、
e)押圧40〜700N/cm及び温度180〜300℃でカレンダー処理し、
f)温度1000〜1800℃で炭化並びに黒鉛化する
ことによって行なわれる。
【0084】
特に有利には、前記ステップで、
e)少なくとも2つの不織布層を一緒にカレンダー処理する。
【0085】
導電性不織布は、密度0.1g/cm〜0.25g/cmで、電極及びガス拡散層のための基材として使用することができる。
【0086】
導電性不織布は、密度0.25g/cm〜0.40g/cmで、固体高分子形燃料電池のガス拡散層として使用することができる。
【0087】
導電性不織布は、密度0.40g/cm〜0.50g/cmで、スーパーキャパシタの電極として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】実施例1による未処理の出発不織布の走査型電子顕微鏡(REM)写真である。
【図2】実施例1によるプラズマ被覆した不織布の走査型電子顕微鏡(REM)写真である。
【発明を実施するための形態】
【0089】
【実施例1】
【0090】
主として炭素繊維からなる不織布を、大気圧プラズマ中で、例えば国際公開第06086031号パンフレット及び国際公開第04068916号パンフレットに記載されている装置で機能化した。
【0091】
不活性ガスとしてヘリウムを使用した。反応性物質としてヘプタデカフルオロデシルアクリレート(HDFDA)及びヘプタデカフルオロデセン(HDFD)からの1:1(体積/体積)混合物を使用した。プラズマ処理は酸素の排除下で行った。
【実施例2】
【0092】
主として炭素繊維からなる不織布を、大気圧プラズマ中で、例えば国際公開第06086031号パンフレット及び国際公開第04068916号パンフレットに記載されている装置で機能化した。
【0093】
試料は、ヘリウム酸素混合物中のプラズマ中で活性化した。続いて機能化を実施し、その際、ヘリウムを不活性ガスとして使用した。反応性物質としてヘプタデカフルオロデシルアクリレート(HDFDA)及びヘプタデカフルオロデセン(HDFD)からの1:1(体積/体積)混合物を使用した。プラズマ処理は酸素の排除下で行った。
【実施例3】
【0094】
主として炭素繊維からなる不織布を、大気圧プラズマ中で、例えば国際公開第06086031号パンフレット及び国際公開第04068916号パンフレットに記載されているる装置で機能化した。
【0095】
試料は、ヘリウム酸素混合物中のプラズマ中で活性化した。続いて機能化を実施し、その際、ヘリウムを不活性ガスとして使用した。反応性物質としてヘプタデカフルオロデセン(HDFD)を使用した。プラズマ処理は酸素の排除下で行った。
【実施例4】
【0096】
主として炭素繊維からなる不織布を、大気圧プラズマ中で、例えば国際公開第06068650号パンフレット及び国際公開第06048649号パンフレットに記載される装置で機能化した。
【0097】
不活性ガスとしてヘリウムを使用した。反応性物質としてヘプタデカフルオロデシルアクリレート(HDFDA)を使用した。プラズマ処理は酸素の排除下で行った。
【0098】
不織布の特徴判定
それぞれ疎油性をAATCCの試験方法118−2002に従って測定した。結果を表1に示す。
【0099】
熱安定性の測定:
実施例1〜4に従って得られた被覆された不織布を、一定時間空気中で高温に曝した。続いて、撥油度をAATCCの試験方法118−2002に従って測定した。結果を表1に示す。本発明により製造された被覆された不織布は、200℃での高い熱安定性を示した。
【0100】
表1:
高められた温度で空気中で貯蔵した場合の不織布の熱安定性。数値はそれぞれ撥油度を示している。(−)は、「測定されず」を表わす。
【0101】
【表1】

【0102】
また、実施例1の被覆された不織布を走査型電子顕微鏡(REM)によって検査し、被覆されていない出発不織布と比較した。結果を図1及び2に示す。
【0103】
REM写真では、被覆のある構造と被覆のない構造の違いは分からない。このことは、本発明による被覆が著しく薄いことを示している。典型的な湿式化学的な被覆方法では、これに対応する写真における違いは、被覆の厚みからはっきり認識される。
【0104】
XPS分光法を用いて、実施例1の被覆された不織布及び未処理の不織布の元素組成を求めた。結果を表2に示す。
【0105】
表2:
XPS分光法を用いて測定した不織布表面の元素組成。原子の相対濃度を原子パーセントで示す。
【0106】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維及び該繊維の表面に共有結合した被覆を含み、200℃で熱安定である、構造体。
【請求項2】
前記繊維が、炭素繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ビスコース繊維、セルロース繊維、ポリオレフィン繊維、特にポリエチレン繊維又はポリプロピレン繊維、ポリスルホン繊維、特にポリエーテルスルホン繊維又はポリフェニレンスルホン繊維、ポリアリーレンスルフィド繊維、特にポリフェニレンスルフィド繊維、ポリカーボネート繊維、ポリイミド繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、或いはこれらのうちの2つ以上の混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
不織布としての構造が、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、短繊維不織布、湿式不織布、又はこれら不織布のハイブリッド媒体からなる群から選択されている、請求項1又は2に記載の構造体。
【請求項4】
前記被覆が、フッ素化不飽和モノマー又は環状有機モノマーを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の構造体。
【請求項5】
前記フッ素化モノマーが、ヘプタデカフルオロデシルアクリレート及びヘプタデカフルオロデセンからなる群から選択されている、請求項4に記載の構造体。
【請求項6】
前記被覆が、疎水性及び/又は疎油性である、請求項1から5のいずれか1項に記載の構造体。
【請求項7】
導電性である、請求項1から6のいずれか1項に記載の構造体。
【請求項8】
前記被覆が、厚み<200nmを有する、請求項1から7のいずれか1項に記載の構造体。
【請求項9】
燃料電池のためのガス拡散層として形成されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の構造体。
【請求項10】
前記被覆が、繊維にプラズマ被覆によって施与されている、請求項1から9のいずれか1項に記載の構造体。
【請求項11】
炭化及び/又は黒鉛化されており、密度0.1g/cm〜0.5g/cm及び厚み80μm〜500μmであり、不織布ウエブ内で10〜300S/cm及び不織布ウェブに対して垂直に30〜220S/cmの導電率を有する導電性不織布として形成されている、請求項1から10のいずれか1項に記載の構造体。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の構造体を含む、ガス拡散層。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載の構造体又はガス拡散層を含む、燃料電池。
【請求項14】
200℃で熱安定である被覆された構造体の製造方法であって、プラズマ中で、
a)少なくとも1種の低分子有機化合物、及び
b)出発材
の反応を実施し、これにより、前記低分子化合物が出発材に共有結合している被覆された熱安定の構造体を得る、方法。
【請求項15】
前記出発材が繊維からなるか又は繊維を含み、該繊維が、炭素繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ビスコース繊維、セルロース繊維、ポリオレフィン繊維、特にポリエチレン繊維又はポリプロピレン繊維、ポリスルホン繊維、特にポリエーテルスルホン繊維又はポリフェニレンスルホン繊維、ポリアリーレンスルフィド繊維、特にポリフェニレンスルフィド繊維、ポリカーボネート繊維、ポリイミド繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、或いはこれらのうちの2つ以上の混合物からなる群から選択されている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記低分子有機化合物が、フッ素化不飽和モノマー又は環状有機モノマーを含む、請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記フッ素化モノマーが、ヘプタデカフルオロデシルアクリレート及びヘプタデカフルオロデセンからなる群から選択されている、請求項16に記載の構造体。
【請求項18】
有機化合物a)をプラズマ室中に吹きつけ、それにより、前記有機化合物が微細に分散した形で存在し、出発物質b)をプラズマ中で輸送させる、請求項14から17のいずれか1項に記載の被覆された構造体の製造方法。
【請求項19】
プラズマを、静電場をかけることによって発生させる、請求項14から18のいずれか1項に記載の被覆された構造体の製造方法。
【請求項20】
前記反応を、圧力0.7〜1.3バール及び非酸化雰囲気中で実施する、請求項14から19のいずれか1項に記載の被覆された構造体の製造方法。
【請求項21】
前記反応を、大気圧で実施する、請求項14から20のいずれか1項に記載の被覆された構造体の製造方法。
【請求項22】
プラズマに、少なくとも2つの反応性の基、有利にはエチレン性不飽和基、特に有利には少なくとも2つのビニル基を有する架橋剤を添加する、請求項14から21のいずれか1項に記載の被覆された構造体の製造方法。
【請求項23】
前記出発材b)を、前記反応の実施前に、不活性ガス雰囲気中で又は空気と一緒にプラズマ処理によって活性化させる、請求項14から22のいずれか1項に記載の被覆された構造体の製造方法。
【請求項24】
請求項14から22のいずれか1項に記載の方法によって得られる、不織布。
【請求項25】
ガス拡散層又はガス拡散層の構成要素としての、請求項1から11のいずれか1項又は請求項24に記載の構造体の使用。
【請求項26】
燃料電池での、請求項1から11のいずれか1項又は請求項24に記載の構造体又は請求項12に記載のガス拡散層の使用。
【請求項27】
温度200℃での、請求項25又は26に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−514111(P2010−514111A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541798(P2009−541798)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/010064
【国際公開番号】WO2008/080454
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(501479868)カール・フロイデンベルク・カーゲー (73)
【氏名又は名称原語表記】Carl Freudenberg KG
【住所又は居所原語表記】Hoehnerweg 2−4, D−69469 Weinheim, Germany
【Fターム(参考)】