説明

プリン受容体アンタゴニストとしてのトリアゾロ[4,5−d]ピリミジン誘導体およびその使用

プリン受容体アンタゴニストとして作用することができる式(I)の化合物、上記化合物を含む薬学的組成物、および上記化合物を作製する方法が開示される。上記化合物および組成物は、プリン受容体の機能亢進と関係がある障害の処置または予防に使用することができる。1つの態様においては、本発明により、障害の処置方法が提供される。この処置方法には、有効用量の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、プリン受容体の遮断によって処置することができる障害の処置が必要な被験体に投与する工程が含まれる。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、ならびに、それらの互変異性体、立体異性体、薬学的に許容される塩および溶媒和物:
【化8】

式中、
はフェニルまたはヘテロアリールであり、該フェニル基または該ヘテロアリール基は、アルキル、アルコキシ、ハロ、または−CNで必要に応じて置換され得る;
は、Hまたはアルキルである;
は、Hまたはアルキルである;
あるいは、RとRは、それらに結合した原子と一緒に、3員〜8員の飽和もしくは部分的に飽和した炭化水素環を形成するか、または、O、N(R)、およびSから選択される環構成要素を含む4員〜8員の飽和もしくは部分的に飽和した複素環を形成する;
は、H、アルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、ここでは、該アルキルは、ハロ、アルコキシ、またはヘテロシクロアルキルで必要に応じて置換され得る;
ただし、Rが、フラン−2−イルまたは5−メチル−フラン−2−イルであり、RとRがいずれもHである場合は、Rは、ヘテロシクロアルキル、およびアルキル(ハロ、アルコキシ、もしくはヘテロシクロアルキルによって置換されている)から選択される;
は、Hまたはアルキルである;
ここで、
ヘテロアリールは、N、N(R)、S、およびOから選択される1つもしくは2つの環構成要素を含む5員もしくは6員の芳香環である;
アルキル(またはアルコキシ基のアルキル基)は、10個までの炭素原子を含む直鎖または分枝した炭化水素である;
ヘテロシクロアルキルは、C結合したかまたはN結合した3員〜10員の非芳香族の単環であり、ここでは、該ヘテロシクロアルキル環には、N、N(R)、S(O)、およびOから別々に選択される1個、2個、もしくは3個の環構成要素が含まれる;
は、Hまたはアルキルである;
qは、0、1、または2である。
【請求項2】
が、フェニル、2−フラニル、2−ピロリル、2−イミダゾリル、2−オキサゾリル、および2−チアゾリルから選択され、ここでは、それぞれが必要に応じて、アルキルまたはアルコキシで置換され得る、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、5−メチル−フラン−2−イルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
とRが、それらに結合した原子と一緒に、テトラヒドロピリル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、またはシクロヘキシル環を形成する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
とRが、Hおよび(C〜C)アルキルから別々に選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
が、H、(C〜C)アルキル、およびテトラヒドロフラニルから選択され、ここでは、該(C〜C)アルキルは、フルオロ、(C〜C)アルコキシ、およびテトラヒドロフラニルで必要に応じて置換され得る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
が、Hおよびテトラヒドロフリルから選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
以下から選択される、請求項1に記載の化合物、ならびに、それらの薬学的に許容される塩および溶媒和物:
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[2−イソプロピルオキシエトキシ]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−シクロペンチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[4−ヒドロキシテトラヒドロピラン−4−イル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
S−7−フェニル−3−(6−[テトラヒドロフラン−3−イル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−フェニル−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−フェニル−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−シクロペンチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−フェニル−3−(6−[1−ヒドロキシシクロブチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−フェニル−3−(6−[メトキシメチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
S−7−(3−メトキシフェニル)−3−(6−[テトラヒドロフラン−3−イル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
S−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[テトラヒドロフラン−3−イル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−メトキシフェニル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−シクロペンチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−メトキシフェニル)−3−(6−[4−ヒドロキシテトラヒドロピラン−4−イル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−メトキシフェニル)−3−(6−[1−ヒドロキシシクロブチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−メトキシフェニル)−3−(6−[メトキシメチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
S−7−(3−シアノフェニル)−3−(6−[テトラヒドロフラン−3−イル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−シアノフェニル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−シアノフェニル)−3−(6−[4−ヒドロキシテトラヒドロピラン−4−イル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−シアノフェニル)−3−(6−[1−ヒドロキシシクロブチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−メトキシフェニル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−シアノフェニル)−3−(6−[メトキシメチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
S−7−(4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(6−[テトラヒドロフラン−3−イル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−シクロペンチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(6−[4−ヒドロキシテトラヒドロピラン−4−イル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[1−ヒドロキシシクロブチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(6−[1−ヒドロキシシクロブチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(6−[メトキシメチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[ジフルオロメチルオキシメチル]−ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−フェニル−3−(6−[4−ヒドロキシテトラヒドロピラン−4−イル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[2−エトキシエトキシメチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[テトラヒドロフラン−2−イルメチル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[テトラヒドロフラン−3−イルメチル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[1−メトキシ−1−メチルエチル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−シアノフェニル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−シクロペンチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(6−[2,2,2−トリフルオロエチル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
S−7−(チアゾール−2−イル)−3−(6−[テトラヒドロフラン−3−イル]オキシメチルピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(6−[1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]ピリド−2−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン。
【請求項9】
薬学的に許容される担体と、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む薬学的組成物。
【請求項10】
有効用量の請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、プリン受容体の遮断によって処置することができる障害の処置が必要な被験体に投与することを含む、障害の処置方法。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の、プリン受容体の遮断によって処置することができる障害の処置のための医薬品の製造における使用。
【請求項12】
前記プリン受容体がアデノシンA2A受容体である、請求項10に記載の方法または請求項11に記載の使用。
【請求項13】
前記障害が、パーキンソン病、不穏下肢症候群、夜間ミオクロヌス、薬剤誘発性のパーキンソニズム、脳炎後のパーキンソニズム、中毒によって誘導されたパーキンソニズム、または外傷後のパーキンソン病、進行性核上性麻痺、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、ウィルソン病、ハレルフォルデン・スパッツ病、進行性淡蒼球萎縮、ドーパ反応性ジストニー−パーキンソニズム、およびジスキネジーを生じる脳幹神経節の痙性または他の障害から選択される運動障害である、請求項10に記載の方法または請求項11に記載の使用。
【請求項14】
前記運動障害がパーキンソン病である、請求項10に記載の方法または請求項11に記載の使用。
【請求項15】
前記処置に、前記被験体に前記運動障害の処置に有用な追加薬を投与することがさらに含まれる、請求項10に記載の方法または請求項11に記載の使用。
【請求項16】
前記運動障害の処置に有用な前記追加薬が、パーキンソン病の処置に有用な薬物である、請求項15に記載の方法または使用。
【請求項17】
前記追加薬が、L−DOPAまたはドーパミンアゴニストである、請求項16に記載の方法または使用。
【請求項18】
前記障害が、鬱病、認知障害もしくは記憶障害、急性もしくは慢性の疼痛、ADHD、またはナルコレプシーである、請求項10に記載の方法または請求項11に記載の使用。
【請求項19】
前記認知障害もしくは記憶障害がアルツハイマー病である、請求項18に記載の方法または使用。

【公表番号】特表2011−525898(P2011−525898A)
【公表日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515594(P2011−515594)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際出願番号】PCT/GB2009/001605
【国際公開番号】WO2009/156737
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(509244950)バーナリス・(アール・アンド・ディ)・リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】VERNALIS (R&D) LTD.
【Fターム(参考)】