プルーム安定性及び加熱効率が改善されたマイクロ波プラズマノズル
マイクロ波プラズマを発生するためのシステムおよび方法が開示されている。本発明は、ガスフロー管(40)と、ガスフロー管(40)内に配置されガスフロー管(40)の出口付近に先端部(33)を持つロッド状コンダクタ(34)とを備えるノズル(26)を提供する。ロッド状コンダクタ(34)の部分(34)はマイクロ波キャビティ(24)内に延びて、キャビティ(24)を通過するマイクロ波を受信する。受信されたマイクロ波は先端部(33)に集中され、ガスを加熱しプラズマにする。マイクロ波プラズマノズル(26)はまた、ロッド状コンダクタ(34)とガスフロー管(40)との間に位置し、管(40)を流動するガスに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイド(36)もまた備えている。マイクロ波プラズマノズル(26)はさらに、ガスフロー管(40)を通る際のマイクロ波のパワー損失を緩和するための遮蔽メカニズム(108)も備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ発生器に関し、より詳細には、マイクロ波を使って発生させることのできるプラズマプルームを放出するノズルを持つ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラズマ生成の進歩が盛んになりつつある。典型的には、プラズマは正帯電イオン、中性物質および電子からなる。一般に、プラズマは熱平衡および熱非平衡プラズマの2つの分類に細分化される。熱平衡とは、正電荷イオン、中性物質、および電子を含むあらゆる物質の温度が同じであることを意味する。
【0003】
プラズマはまた局所的熱平衡(LTE)および非LTEプラズマにも分類でき、この場合、このような細分化は典型的にはプラズマの圧力に関連している。「局所的熱平衡(LTE)」という用語はすべてのプラズマ物質の温度がプラズマの局所化領域において同じである熱動的状態を意味する。
【0004】
高プラズマ圧力はプラズマにおいて単位時間間隔当たりで多数の衝突をもたらし、これによりプラズマを含む物質間に十分なエネルギー交換を生み、そしてこれによりプラズマ物質の温度が等しくなる。一方、プラズマ圧力が低いとプラズマの物質同士の衝突が不十分となることによりプラズマ物質の温度が安定しなくなる場合がある。
【0005】
非LTEまたは単なる非熱プラズマでは、イオンおよび中性物質の温度は通常100℃未満であるが、電子の温度は摂氏数万℃までにもなり得る。従って、非LTEプラズマは大量のエネルギーを消費することなくパワフルな用途および繊細な用途にも使える高反応性ツールとして機能できる。この「高温冷却性」によりさまざまな用途についてさまざまな処理可能性および商業上の好機が得られる。パワフルな用途としては金属蒸着システムおよびプラズマカッタが挙げられ、繊細な用途としてはプラズマ表面洗浄システムおよびプラズマディスプレイ装置が挙げられる。
【0006】
このような用途の1つとしてプラズマ殺菌が挙げられる。プラズマ殺菌は、プラズマを使って抵抗力の高い内生胞子をはじめとする細菌生物を死滅させる。殺菌は末端用途の医療および歯科装置、材料、および繊維の安全性を確実にするための重要な工程である。病院および産業で使用されている既存の殺菌方法はオートクレーブ、酸化エチレンガス(EtO)、乾燥加熱、およびガンマ光線または電子光線の照射が挙げられる。これらの技術は対処し克服しなければならない多数の問題点を抱えている。かかる問題としては、熱感応性および熱による破壊、有害副産物の形成、作業が高費用である、および全体のサイクル継続時間が不十分であるといった点が挙げられる。その結果、健康管理事務所および産業は長い間、さまざまな熱感応性電子構成部材および設備をはじめとする広範囲の医療材料の構造を破壊することなく、大幅に短時間で、室温付近で機能できる殺菌技術を必要としていた。
【0007】
従来の殺菌法を使ってこれらの変更を行い新規の医療材料および装置とすることは非常に困難であった。1つのアプローチでは、過酸化水素から発生された低圧プラズマ(または等価的に大気圧未満のプラズマ)を使っていた。しかしながら、このプロセスは複雑でありまたバッチプロセス単位の作業費用が高いため、病院ではこの技術の使用は非常に特定の用途に限られていた。また、低圧プラズマシステムは、解毒および部分的な殺菌のほとんどを引き起こすラジカルを持つプラズマを発生するが、これはプロセスの作業効率に悪影響を与える。
【0008】
プラスチック表面の予備処理のような表面処理のための大気圧プラズマを発生させることも可能である。大気圧プラズマを発生させる方法の1つが特許文献1(Fornselら)によって教示されている。特許文献1の図1には、高周波数発生器でピン状電極18と管状導電筐体10との間に高電圧を印加するようにしたプラズマノズルが開示されている。その結果、ピン状電極18と管状導電筐体10との間で、加熱メカニズムとしての放電が生成される。
【0009】
大気圧プラズマを発生させる他の方法が、特許文献2(Yamamotoら)に記載されている。Yamamotoらは高周波放電プラズマ発生器を開示しており、高周波電力が適切な放電ガスの流れに供給されてこのガスの流れの中に高周波放電を生じさせるというものである。これにより非常に高温のイオン化ガスのプラズマ炎が生み出される。Yamamotoらは引き込み式なコンダクタロッド30および公報の図3に示す関連する構成部材を使用して、複雑なメカニズムを使ってプラズマを開始している。Yamamotoらはまた同軸状の導波管3も備えており、これはコンダクタであり周波数電力搬送経路を形成するものである。
【特許文献1】米国特許第6,677,550号公報
【特許文献2】米国特許第3,353,060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1の手法、ならびに高電圧交流またはパルス化直流を使ってノズルに内にアークを誘導しおよび/または電気放出を使ってプラズマを形成する他の既存のシステムは、さまざまな効率上の欠点を抱えている。これは、初期のプラズマがノズル内で発生されて狭いスリットによって案内されるためである。このアレンジメントにより活性ラジカルのいくらかがノズル内で失われてしまう。他にもこのノズル設計は電力消費が大きくプラズマ温度が高くなるという点でも問題を抱えている。
【0011】
また、特許文献2の構成の問題としては、プラズマのイオンおよび中性物質の温度が5,000℃から10,000の範囲であることが挙げられる。このような温度は殺菌の対象となる製品を簡単に破壊してしまうため殺菌には有用でない。
【0012】
プラズマを発生させる従来の方法の1つとしてマイクロ波の使用がある。しかしながら、既存のマイクロ波技術は次の1つ以上の欠点のために適切なプラズマは発生せず、または殺菌には極端に不十分なプラズマをせいぜい発生するにすぎない。欠点とはすなわち、プラズマ温度が高いこと、プラズマのエネルギーフィールドが低いこと、作業費用が高いこと、殺菌に非常に長い作業処理時間がかかること、装置の初期費用が高いこと、または真空システムを使った低圧を使うこと(典型的には大気圧未満)である。従って、1)現在利用できる殺菌システムよりも安価であり、2)比較的低温のプラズマを発生するノズルを使用し、および3)大気圧で作動するため真空設備が必要でない殺菌システムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、大気圧を使って比較的低温のマイクロ波を発生するためのさまざまなシステムおよび方法を提供するものである。これらのシステムは単位当たりの費用が安価であり、より安価な作業費用、より小さい電力消費、短時間の殺菌の作業処理時間で大気圧にて作動する。比較的低温のマイクロ波プラズマは、既存のプラズマ発生システムとは異なり、大気圧で作動し作業効率のより改善されたノズルによって生成される。
【0014】
真空チャンバにともなう低圧プラズマとは対照的に、大気圧プラズマは数多くの独特の利点をユーザーに提供する。大気圧プラズマシステムはコンパクトなパッケージングを使用するためシステムを簡単に構成でき、その結果、高価な真空チャンバおよびポンプシステムが必要でなくなる。また、大気圧プラズマシステムはさらに別に設備を要することなくさまざまな環境に設置でき、それらの作業費用およびメンテナンス要件は最小限である。実際、大気圧プラズマ殺菌システムの主な特徴は、より早い作業処理サイクルで使いやすいやり方で感熱性対象物を殺菌できる能力である。大気圧プラズマ殺菌は、酸素原子および水素ラジカルを含む反応性中性物質、およびプラズマ発生紫外線の直接的な効果を実現し、これらはすべて細菌細胞膜を攻撃し破壊する。従って、出願人は有効かつ安価な殺菌装置として大気圧プラズマを発生できる装置の必要性を認識した。
【0015】
本発明の1つの側面によると、マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルが開示されている。このマイクロ波プラズマノズルは、その中にガスが流されるガスフロー管を備えており、このガスフロー管は実質的にマイクロ波を透過させる材料からなる出口部を持っている。この出口部は、エッジを備えるセクション、およびこのエッジの近位にあるガスフロー管の部分と呼ばれる。ノズルはまた、ガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタも備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近傍に配置された先端部を備える。また、ロッド状コンダクタとガスフロー管との間に配置されたうず巻状ガイドを備えることも可能である。このうず巻状ガイドは、ロッド状コンダクタの長軸に対して角度が付けられた少なくとも1つの流路を持っており、この流路に沿って通過するガスにロッド状コンダクタの周りで螺旋状の流動方向を付与する。うず巻状ガイド内部に(単一または複数の)流路を提供することが可能であり、および/または(単一または複数の)流路はうず巻状ガイドの外側表面に配置されたチャネルでうず巻状ガイドとガスフロー管との間にあってもよい。
【0016】
本発明の他の側面によると、マイクロ波およびガスからプラズマを発生するためのマイクロ波プラズマノズルは、中にガス流体を通すためのガスフロー管、このガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタ、およびロッド状コンダクタとガスフロー管との間に配置されたうず巻状ガイドを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近位に配置された先端部を持っている。うず巻状ガイドは、ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を持っており、この流路に沿って通過するガスにロッド状コンダクタの周りでつるまき状の流動方向を付与する。
【0017】
本発明のさらに他の側面によると、マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルは、ガスが流されるガスフロー管、ガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタ、ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽、およびロッド状コンダクタと接地遮蔽との間に配置されて接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近傍に配置された先端部を持っている。接地遮蔽はガス流体を受け取るための穴を持っており、この穴はガスフロー管の外部表面に取り付けられている。
【0018】
本発明のさらに他の側面によると、プラズマを発生するための装置が提供される。この装置は、ガス流路の一部を形成している壁を持つマイクロ波キャビティ、およびガスが流されるガスフロー管を備えており、このガスフロー管はマイクロ波キャビティに接続されている入口部を持ち、ガスフロー管は誘電材料からなる出口部を持っている。ノズルもまた、ガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近傍に配置された先端部を持っている。ロッド状コンダクタの一部はマイクロ波キャビティ内に配置されており、そこを通過するマイクロ波を受信することができる。マイクロ波プラズマノズルはまた、ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための手段も備えることができる。マイクロ波パワー損失を緩和するための手段はガスフロー管の一部に隣接して配置された遮蔽を備えることができる。この遮蔽はガスフロー管の外部および/または内部に提供できる。ノズルにはまたガスフロー管の一部に隣接して配置される接地遮蔽も提供できる。ガスフロー管を通る際のマイクロ波損失を緩和するための遮蔽メカニズムもまた提供できる。遮蔽メカニズムはガスフロー管内に配置される内側遮蔽管、またはガスフロー管を覆う接地遮蔽であってよい。
【0019】
本発明の他の側面によると、プラズマ発生システムは、マイクロ波キャビティ、およびマイクロ波キャビティに機能的に接続されたノズルを備えている。ノズルは誘電材料からなる出口部を持つガスフロー管、ガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタ、マイクロ波キャビティに接続されガスフロー管の外部表面に配置された接地遮蔽、およびロッド状コンダクタと接地遮蔽との間に配置され接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダを備えている。ロッド状コンダクタは、ガスフロー管の出口部の近位に配置された先端部、およびマイクロ波キャビティ内に配置されてマイクロ波を収集する部分を持っている。接地遮蔽はガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和し、ガス流体を受け取るための穴を持っている。
【0020】
本発明の他の側面によると、プラズマ発生システムが開示されている。プラズマ発生システムは、マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器、マイクロ波発生器に接続されこれに電力を提供するための電源、ガス流路の一部を形成している壁を持つマイクロ波キャビティ、マイクロ波キャビティに動作可能に接続されこれにマイクロ波を搬送するための導波管、マイクロ波キャビティから反射されたマイクロ波を放散させるためのアイソレータ、ガスが流されるガスフロー管であって、誘電材料からなる出口部と、マイクロ波キャビティに接続された入口部とを持つガスフロー管、およびガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近傍に配置された先端部を持っている。ロッド状コンダクタの一部はマイクロ波キャビティ内に配置され、マイクロ波を受け取るかまたは収集する。うず巻状ガイドもまたロッド状コンダクタとガスフロー管との間に配置させることができる。うず巻状ガイドはロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を持ち、この流路に沿って通過するガスにロッド状コンダクタの周りで螺旋状の流動方向を付与する。
【0021】
本発明の他の側面によると、プラズマ発生システムが開示されている。プラズマ発生システムは、マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器、マイクロ波発生器に接続されこれに電力を提供するための電源、マイクロ波キャビティ、マイクロ波キャビティに動作可能に接続されマイクロ波をマイクロ波キャビティに搬送する導波管、ガスが流されるガスフロー管であって、このガスフロー管は誘電材料からなる出口部を持ち、ガスフロー管に配置されたロッド状コンダクタ、マイクロ波キャビティに接続されガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するよう構成された接地遮蔽、およびロッド状コンダクタと接地遮蔽との間に配置され接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近位に配置された先端部を持っている。ロッド状コンダクタの一部はマイクロ波キャビティ内に配置されマイクロ波を受け取るか収集する。接地遮蔽はガス流体を受け取るための穴を持ち、ガスフロー管の外部表面に配置されている。
【0022】
本発明のさらに他の側面によると、マイクロ波を使ってプラズマを発生するための方法が提供される。この方法は、マイクロ波キャビティを準備する工程、ガスフロー管の軸方向に配置されるガスフロー管およびロッド状コンダクタを準備する工程、ロッド状コンダクタの第1の部分をガスフロー管の出口部の隣に位置させロッド状コンダクタの第2の部分をマイクロ波キャビティ内に配置する工程、ガスをガスフロー管に供給する工程、マイクロ波をマイクロ波キャビティに伝搬する工程、伝搬されたマイクロ波を少なくともロッド状コンダクタの第2の部分を使って受信する工程、およびガスをガスフロー管に供給する工程で提供されたガスと、受信する工程で受信されたマイクロ波を使うことでプラズマを発生させる工程を具備している。
【0023】
本発明のこれらおよび他の利点および特徴は、以下により完全に説明される本発明の詳細を読むことで当業者にとってより明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は、本発明の1つの実施態様に係る、マイクロ波キャビティおよびノズルを持つ、マイクロ波プラズマを発生させるためのシステムの概略図である。図示するように、参照符号10で示されるシステムは、マイクロ波キャビティ24;マイクロ波をマイクロ波キャビティ24に供給するためのマイクロ波供給ユニット11;マイクロ波をマイクロ波供給ユニット11からマイクロ波キャビティ24へと伝搬するための導波管13;およびマイクロ波キャビティ24に接続されマイクロ波キャビティ24からマイクロ波を受信しガスタンク30から受容されるガスおよび/ガス混合物を使って大気プラズマを発生するためのノズル26を備えている。市販のスライディングショート32をマイクロ波キャビティ24に取り付けて、マイクロ波位相を調整することにより、マイクロ波キャビティ24内におけるマイクロ波エネルギー分布を制御することができる。
【0025】
マイクロ波供給ユニット11は、マイクロ波をマイクロ波キャビティ24に供給するものであり、マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器12;マイクロ波発生器12に電力を供給するための電源14;および、マイクロ波発生器12に向かって伝搬する反射マイクロ波を放散させるためのダミーロード16と反射マイクロ波をダミーロード16へと向かわせるためのサーキュレータ18とを持つアイソレータ15を備える。
【0026】
他の実施態様では、マイクロ波供給ユニット11は、マイクロ波のフラックスを測定するための結合器20;およびマイクロ波キャビティ24から反射されたマイクロ波を緩和するためのチューナ22をさらに備えることができる。図1に示すマイクロ波供給ユニット11の構成部材は公知であり本願では説明の目的でのみ挙げるにすぎない。また、マイクロ波供給ユニット11を、マイクロ波をマイクロ波キャビティ24に供給する能力を持つシステムと本発明から逸脱することなく取り替えることも可能である。同様に、スライディングショート32を、マイクロ波供給ユニット11内に構成できる位相シフタと取り替えてもよい。典型的には、位相シフタはアイソレータ15と結合器20との間に搭載される。
【0027】
図2は、図1の線A−Aに沿ったマイクロ波キャビティ24およびノズル26の部分断面図である。図示されるように、マイクロ波キャビティ24は、ガスタンク30からのガスを通すためのガスチャネル42を形成している壁41;およびマイクロ波発生器12から搬送されるマイクロ波を含むためのキャビティ43を備えている。ノズル26は、ガスチャネル42を形成しているキャビティまたは構造体で封止されてそこからガスを受け取るためのガスフロー管40、マイクロ波キャビティ24内に設けられてマイクロ波キャビティ24内でマイクロ波キャビティ24からマイクロ波を受け取るためのロッド状コンダクタ34;およびロッド状コンダクタ34とガスフロー管40との間に設けられたうず巻状ガイド36を備えている。うず巻状ガイド36はそれぞれの素子を所定の位置に固定して保持するように設計できる。
【0028】
ガスフロー管40の出口部の少なくともいくつかの部分は導電材料から作成できる。ガスフロー管の外側部分の一部として使用される導電材料は遮蔽として作用し、プラズマ効率を改善する。導電材料を使う出口部の一部は、例えば、ガスフロー管の出口エッジに配置できる。
【0029】
図3は、図2に示すノズル26の分解斜視図である。図3に示すように、ロッド状コンダクタ34およびガスフロー管40はそれぞれ、うず巻状ガイド36の内側および外側周辺に係合できる。ロッド状コンダクタ34はマイクロ波キャビティ24からマイクロ波を受信するためのアンテナとして機能し、受信されたマイクロ波を先細り先端部33に集中させてガスフロー管40を通って流れるガスを使ってプラズマ28を発生させる。ロッド状コンダクタ34はマイクロ波を伝導できる材料であればどのような材料からでも作成してよい。ロッド状コンダクタ34は銅、アルミニウム、白金、金、銀、および他の導電材料から作成できる。ロッド状コンダクタという用語は、円形断面、卵形断面、楕円形断面、または長楕円形断面のようなさまざまな断面、またはそれらのどのような組み合わせも持つコンダクタを網羅することを意図している。ロッド状コンダクタの断面はその2つの部分があいまって鋭角(または鋭利な先端)を形成しマイクロ波がこの領域に集中して装置の効率を低下させるような断面を持たないことが好ましい。
【0030】
ガスフロー管40はノズル26全体を機械的に支持しており、エネルギー損失の非常に低い状態でマイクロ波が通過できる材料であればどのような材料からでも作成してよい。かかる材料は好ましくは石英または他の従来の誘電材料であり得るが、これらに制限されることはない。
【0031】
うず巻状ガイド36は少なくとも1つの流路またはチャネル38を持っている。単一の流路38(または複数の流路)は図2に示すように管を通って流動するガスにロッド状コンダクタ34の回りで螺旋状の流動方向を付与する。螺旋状ガス流路37はプラズマ28の長さを長くし安定性を高くできる。螺旋状ガス流路37はまた、螺旋状ガス流路37がなければプラズマを生み出すのに必要とされるであろう長さよりもコンダクタの長さを短くできる。好ましくは、うず巻状ガイド36はセラミック材料から作成される。うず巻状ガイド36は高温にさらされても耐えることのできる非導電材料であればどのような材料からでも作成できる。例えば、やはりマイクロ波透過材料である高温プラスチックがうず巻状ガイド36に使われる。
【0032】
図3では、それぞれの貫通穴または流路38はロッド状コンダクタの長軸に対して角度をつけた状態で概略的に表されており、単一または複数の流路を通って流れるガスにつるまき状またはらせん状の流れが付与されるように形作ることができる。しかしながら、単一または複数の流路は流路がロッド状コンダクタの回りに渦を巻く流動を起こすものであれば他の形状の流路形状であってもよい。
【0033】
図2に戻って、マイクロ波キャビティ壁41はガスタンク30からのガスを入れるためのガスチャネルを形成している。ガスフロー管40の入口部は壁41の一部に接続されている。図4(A)〜(C)は、図2に示されるガス供給システムのさまざまな実施態様を表しており、これらは図2の相手部材に類似の構成部材を備えている。
【0034】
図4(A)は、図2に示すマイクロ波キャビティおよびノズルアレンジメントの他の実施態様の部分断面図である。この実施態様では、マイクロ波キャビティ44は、ガスタンク30に接続されているガス流動チャネル46を形成している壁47を備える。ノズル48はロッド状コンダクタ50、マイクロ波キャビティ壁46に接続されているガスフロー管54、およびうず巻状ガイド52を備えている。この実施態様では、ガスフロー管54はエネルギー損失の非常に低い状態でマイクロ波を通過させる材料であればどのような材料からでも作成してよい。その結果、ガスフロー管54を流れるガスは、ロッド状コンダクタ50の先細り先端部に到着する前にマイクロ波キャビティ44内であらかじめ加熱できる。第1の他の実施態様では、ガスフロー管54の上部53は誘電材料のようなマイクロ波を実質的に透過させる材料から作成してよく、一方、他の部分55は、出口部がマイクロ波を実質的に透過させる材料を持つ状態で導電材料から作成してよい。
【0035】
第2の他の実施態様では、ガスフロー管54の部分53は誘電材料から作成でき、部分55は2つの部分、すなわち、ガスフロー管54の出口部付近にある誘電材料からなる小部分、および導電材料からなる小部分を備えてよい。第3の他の実施態様では、ガスフロー管54の部分53は誘電材料から作成でき、部分55は2つの部分、すなわち、ガスフロー管54の出口部付近にある導電材料からなる小部分、および誘電材料からなる小部分を備えてよい。図2の場合と同様に、ロッド状コンダクタ50の一部によって受信されたマイクロ波は先細り先端部に集中され、ガスを加熱してプラズマ56にする。
【0036】
図4(B)は、図2に示すマイクロ波キャビティおよびノズルの他の実施態様の部分断面図である。図4(B)では、マイクロ波キャビティ58全体が、ガスタンク30に接続されているガス流動チャネルを形成している。ノズル60は、ロッド状コンダクタ62、マイクロ波キャビティ58に接続されているガスフロー管66、およびうず巻状ガイド64を備えている。図2の場合と同様に、ロッド状コンダクタ62の一部によって受信されたマイクロ波は先細り先端部に集中され、ガスを加熱してプラズマ68にする。
【0037】
図4(C)は、図2に示すマイクロ波キャビティおよびノズルのさらに他の実施態様の部分断面図である。図4(C)では、ノズル72は、ロッド状コンダクタ74、ガスタンク30に接続されたガスフロー管78、およびうず巻状ガイド76を備えている。この実施態様では、図4(A)、図4(B)のシステムとは異なり、マイクロ波キャビティ70はガスタンク30に直接接続されていない。ガスフロー管78を、実質的にマイクロ波を透過させる材料から作成することで、ガスがロッド状コンダクタ74の先細り先端部に到着する前にマイクロ波キャビティ70内であらかじめ加熱されるようにしてよい。図2の場合と同様に、ロッド状コンダクタ74の一部によって収集されたマイクロ波は先細り先端部に集中され、ガスを加熱してプラズマ80にする。この実施態様では、タンク30からのガスの流れはマイクロ波キャビティへと延びているガスフロー管78を通過する。そしてガスは、うず巻状ガイド76を通って流動し、先細り先端部付近で加熱されプラズマ80にされる。
【0038】
図2に示すように、ロッド状コンダクタ34の部分35はキャビティ43内に挿入され、マイクロ波を受け取り収集する。そして、これらのマイクロ波はコンダクタ34の表面に沿って移動し先細り先端部に集中される。移動するマイクロ波の一部はガスフロー管40を通る際に失われる場合があるため、図5(A)〜(B)に示すように、遮蔽メカニズムを使ってノズルの効率および安全性を改善できる。
【0039】
図5(A)は、図2に示すノズルの他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル90は、ロッド状コンダクタ92、ガスフロー管94、うず巻状ガイド96、およびガスフロー管94を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための内側遮蔽98を備えている。内側遮蔽98は管の形状とでき、うず巻状ガイド96の外側周辺に沿って形成されたくぼみ内に設けることができる。内側遮蔽はロッド状コンダクタ92の回りの螺旋状の流動方向をさらに制御し、ガスフロー管94とロッド状コンダクタ92との間の隙間を変化させることによってプラズマの安定性を高める。
【0040】
図5(B)は、図2に示すノズルの他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル100はロッド状コンダクタ102、ガスフロー管104、うず巻状ガイド106、およびガスフロー管104を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽108を備えている。接地遮蔽108はガスフロー管104の一部を覆うことができ、銅のような金属から作成できる。内側遮蔽98と同様、接地遮蔽108はロッド状コンダクタ102の回りの螺旋状の流動方向をさらに制御し、ガスフロー管104とロッド状コンダクタ102との間の隙間を変化させることによってプラズマの安定性を高める。
【0041】
図2および図4(A)〜(C)に示されたノズルに適用される主な加熱のメカニズムはロッド状コンダクタの先端部に集中されまたこの先端部で放出されるマイクロ波であり、この場合、ノズルは殺菌用非LTEプラズマを生み出すことができる。イオンおよび中性物質の温度は100℃未満とできるが、一方、電子の温度は摂氏数万℃までにもなり得る。電子温度を高めノズル効率を高めるために、図5(C)〜図5(F)に示すように、ノズルはガスがガスフロー管内にある状態でガスを電子的に励起させる、さらなるメカニズムを備えることができる。
【0042】
図5(C)は、図2に示すノズルのさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル110はロッド状コンダクタ112、ガスフロー管114、うず巻状ガイド116、およびガスフロー管114内を流れるガスを電子的に励起させるための一対の外側磁石118を備えている。一対の外側磁石118はそれぞれが、ガスフロー管114の外側表面の周りに設けられた例えば半円形の断面を持つ筒の一部として形作ることができる。
【0043】
図5(D)は、図2に示すノズルのさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル120はロッド状コンダクタ122、ガスフロー管124、うず巻状ガイド126、およびガスフロー管124内にうず巻状ガイド126によって固定され、ガスフロー管125を流れるガスを電子的に励起させるための一対の内側磁石128を備えている。一対の内側磁石128はそれぞれが、例えば半円形の断面を持つ筒の一部として形作ることができる。
【0044】
図5(E)は、図2に示すノズルのさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル130はロッド状コンダクタ132、ガスフロー管134、うず巻状ガイド136、一対の外側磁石138、および内側遮蔽140を備えている。外側磁石138はそれぞれが、例えば半円形の断面を持つ管の一部として形作られる。他の実施態様では、内側遮蔽140はほぼ管の形状である。
【0045】
図5(F)は、図2に示すノズルの他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル142は、ロッド状コンダクタ144、ガスフロー管146、うず巻状ガイド148、アノード150、およびカソード152を備えている。アノード150およびカソード152は、電源(簡素化のため図示せず)に接続されている。このアレンジメントでは、アノード150およびカソードにより、ガスフロー管146を流れるガスを電子的に励起することが可能となる。アノードおよびカソードは電磁界を発生するがこれはガスが磁界を通過する際にガスを充填するものである。これによりプラズマにより高いエネルギー電位を持たせることができその結果プラズマの平均寿命期間が改善される。
【0046】
図5(A)〜(F)は、図2に示すノズルのさまざまな実施態様の断面図である。図4(A)〜(C)に示すノズルの代わりに、図5(A)〜(F)に示されるさまざまな他の実施態様もまた使えることが理解されるはずである。
【0047】
図2、図3に示す例では、ガスフロー管40はまっすぐな管として例示されている。しかしながら、図6(A)、(B)に示すように、ガスフロー管40の断面形状をその長さに沿って変えて、螺旋状の流動方向37を先端部33に向かわせるようにしてよい。例えば、図6(A)はノズル26(図2)の他の実施態様の部分断面図である。図示されるように、ノズル160はロッド状コンダクタ166、およびストレート部163と円錐台形部164とを有するガスフロー管162を備えている。図6(B)はノズル26のさらに他の実施態様の断面図であり、この場合、ガスフロー管170はストレート部173、および例えばベル状部172のような曲線部を持っている。
【0048】
図6(C)は、ノズル26(図2)のさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル176はロッド状コンダクタ182およびガスフロー管178を持ってよく、この場合、ガスフロー管178はストレート部180、およびプラズマプルームの長さを長くしプルームの安定性を改善するための延長案内部181を持っている。図6(D)は、ノズル26のさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル184はロッド状コンダクタ188およびガスフロー管186を持ってよく、この場合、ガスフロー管186はストレート部187、およびプラズマプルームの形状を改変するためのプルーム改変部183を持っている。
【0049】
図6(E)および図6(F)はそれぞれ、図6(D)に示すガスフロー管186の斜視図および上面図である。ガスフロー管186の入口192はほぼ円形の形状であってよく、一方出口190はほぼ細いスリットの形状であってよい。プルーム改変部183はプラズマプルームの断面形状を先細り先端部におけるほぼ円形から出口190におけるほぼ狭いストリップへと変更できる。
【0050】
図6(G)は、ノズル26のさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル193はロッド状コンダクタ194およびガスフロー管195を持ってよく、この場合、ガスフロー管195はストレート部196、およびプラズマプルームの直径を拡大するためのプルーム拡大部197を持っている。
【0051】
図6(H)および図6(I)はそれぞれ、図6(G)に示すガスフロー管195の斜視図および上面図である。プルーム拡大部197はほぼベル型形状を持ってよく、この場合、プルーム拡大部197の出口199は入口よりも大きな直径を持っている。プラズマがロッド状コンダクタの先端部から出口199へと移動するにつれて、プラズマプルームの直径は大きくなり得る。
【0052】
図2に示すように、マイクロ波はマイクロ波キャビティ24内へと延びているロッド状コンダクタ34の受信部35によって受け取られる。これらのマイクロ波はロッド状コンダクタを下り先細り先端部33へと向かう。より詳細には、マイクロ波はロッド状コンダクタ34によって受け取られその表面に沿って移動する。マイクロ波の浸透および移動の原因である表皮の深さはマイクロ波周波数とコンダクタ材料の関数である。マイクロ波浸透距離はミリメートル未満とできる。従って、中空部201を持つ図7(A)のロッド状コンダクタ200は、ロッド状コンダクタの他の実施態様である。
【0053】
いくつかの貴金属が良好なマイクロ波コンダクタであることは公知である。従って、ロッド状コンダクタの性能を妥協させることなく装置の単価を安くするには、ロッド状コンダクタの表皮層を良好なマイクロ波コンダクタである貴金属から製造すると同時に、コアの内部により安価な導電材料を使うとよい。図7(B)はロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図であり、ロッド状コンダクタ202は、貴金属から製造される表皮層206と、より安価な導電材料から製造されているコア層204とを備えている。
【0054】
図7(C)は、ロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図である。このロッド状コンダクタ208は、円錐状に先細りとなっている先端部210を備えている。他の断面の変形例もまた使用できる。例えば、円錐状に先細りの先端部210はロッドコンダクタ208の他の部分よりもプラズマによってより早くに腐食する可能性があるため、定期的に取り替える必要がある場合がある。
【0055】
図7(D)は、ロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図であり、ロッド状コンダクタ212は鋭利な先端部の代わりにとがっていない先端部214を持っておりその寿命が長くなっている。
【0056】
図7(E)は、ロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図であり、ロッド状コンダクタ216は適切な固定メカニズム222(この場合は、先細り部218はスクリュー端部222を使って円筒状部220にねじ込める)によって円筒状部分220に固定されている先細り部218を備え、交換が簡単かつ迅速に行えるようになっている。
【0057】
図7(F)〜(I)は、ロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図を示している。図示されるように、ロッド状コンダクタ221、224、228、および234はそれぞれの相手部材34(図2)、200(図7(A))、202(図7(B))、および216(図7(E))にそれぞれ類似であるが、プラズマによる腐食率を小さくするためにとがっていない先端部を持つ点が異なっている。
【0058】
図8は、本発明の他の実施態様に係る、マイクロ波キャビティ及びノズルを持つマイクロ波プラズマを発生するためのシステムの概略図である。図示するように、システムは、マイクロ波キャビティ324;マイクロ波をマイクロ波キャビティ324に供給するためのマイクロ波供給ユニット311;マイクロ波をマイクロ波供給ユニット311からマイクロ波キャビティ324へと搬送するための導波管313;およびマイクロ波キャビティ324からマイクロ波を受け取り、ガスタンク330から受け取られたガスおよび/またはガス混合物を使って大気プラズマ328を発生するための、マイクロ波キャビティ324に接続されたノズル326を備えることができる。システム310はシステム10(図1)に似ているが、ノズル326がガスタンク330からガスラインまたは管343を介して直接ガスを受け入れるようになっている点で異なっている。
【0059】
図9は、図8の線B−Bに沿った、マイクロ波キャビティ324およびノズル326の部分断面図を表している。図示されるように、ノズル500は、ガスフロー管508;ガスフロー管508を通るマイクロ波損失を緩和するために設けられ、キャビティ壁342で封止され、ガスフロー管508がぴったりと嵌合されている接地遮蔽510;マイクロ波キャビティ324内に配置された部分504を持ち、マイクロ波キャビティ324内でマイクロ波キャビティ324に存在するマイクロ波を受信するロッド状コンダクタ502;ロッド状コンダクタ502と接地遮蔽510との間に配置され、接地遮蔽510に対してロッド状コンダクタ502を確実に保持するよう構成されている位置ホルダ506;およびガスラインまたは管343を接地遮蔽510に結合するためのガス供給メカニズム512を備えている。位置ホルダ506、接地遮蔽510、ロッド状コンダクタ502、およびガスフロー管508は、それぞれうず巻状ガイド36(図2)、接地遮蔽108(図5(B))、ロッド状コンダクタ34(図3)、およびガスフロー管40(図3)と同じ材料から製造してよい。例えば、接地遮蔽510は金属から、好ましくは銅から製造してよい。ガスフロー管508は一般的な誘電材料から、好ましくは石英から製造してよい。
【0060】
図9に図示するように、ノズル500は、ガス供給メカニズム512を通してガスを受容できる。ガス供給メカニズム512はガスライン343を接地遮蔽510に結合でき、例えば、米国、インディアナ州のインディアナポリスに所在するSMC社によって製造されている油圧式ワンタッチ取り付け具(モデル番号KQ2H05−32)であってよい。ガス供給メカニズム512の一端は、接地遮蔽360の穿孔または穴514のエッジに形成されている雌ねじと噛み合うねじ付きボルトを持っている(図10に図示するとおり)。本発明は、ガスライン343を接地遮蔽510に結合できる他の適切なタイプのガス供給メカニズムを使って実施できることがわかる。
【0061】
図10は、図9に図示するノズル336の分解斜視図である。図示するように、ロッド状コンダクタ502および接地遮蔽510はそれぞれ位置ホルダ506の内側および外側周辺部と係合できる。ロッド状コンダクタ502はマイクロ波キャビティ324からマイクロ波を受信するアンテナとして作用する部分504を持っている。受信されたマイクロ波はロッド状コンダクタ502に沿って移動し、ガスフロー管508を通って流動するガスを使ってプラズマ505を発生する。ロッド状コンダクタ34の場合(図3)と同様に、ロッド状コンダクタという用語は、円形断面、楕円形断面、長円形断面、または長楕円形断面のようなさまざまな断面、またはそれらのどのような組み合わせも持つコンダクタを網羅することを意図している。
【0062】
ロッド状コンダクタ502は、図7(A)〜(I)に表されるさまざまな実施態様のうちの1つであり得ることが分かる。例えば、図11(A)はノズル520の他の実施態様を表しており、図7(F)に描かれているロッド状コンダクタ221と同じロッド状コンダクタ524を持っている。
【0063】
図11(B)は、図9に示されるノズルの他の実施態様の断面図である。図示されるように、ノズル534はロッド状コンダクタ536、接地遮蔽538、接地遮蔽538の内側表面にぴったりと嵌合された外側表面を持つガスフロー管540、位置ホルダ542、およびガス供給メカニズム544を備えることができる。ガスフロー管540は壁に穴を持つことでガス通路を形成でき、位置ホルダ542の外側周辺に沿って形成されたくぼみに固定できる。
【0064】
参照符号508のガスフロー管(図10)は、図6(A)−図6(I)に表される実施態様に類似の他の実施態様を持ってよい。例えば、図11(C)−図11(E)は、プルーム改変部552、延長案内部564、およびプルーム拡大部580をそれぞれ持つノズル500の他の実施態様の断面図である。
【0065】
図12は、参照符号600で表されるフローチャートであり、図1および図8に描かれるシステムを使ってマイクロ波プラズマを発生するためのアプローチとして取られる例示的な工程を表している。工程602では、マイクロ波キャビティ、およびガスフロー管およびロッド状コンダクタを持つノズルが設けられて、この場合、ロッド状コンダクタはガスフロー管の軸方向に配置される。次に、工程604で、ロッド状コンダクタの一部がマイクロ波キャビティ内に配置される。また、ロッド状コンダクタの先端部はガス流動の出口に隣接して位置される。そして、工程606で、ガスがガスフロー管に注入され、そして工程608で、マイクロ波がマイクロ波キャビティに導入される。次に、工程610で、搬送されたマイクロ波がロッド状コンダクタの構成された部分に受信される。その結果、工程612で、受信されたマイクロ波はロッド状コンダクタの先端部に集中され、ガスを加熱してプラズマにする。
【0066】
本発明をその具体的な実施態様を参照して説明してきたが、上述のものは本発明の好ましい実施態様に関連しており、以下の特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく改変を行い得ることが理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1の実施態様に係る、マイクロ波キャビティおよびノズルを持つプラズマ発生システムの概略図である。
【図2】マイクロ波キャビティおよびノズルの図1に示すA−A線に沿った部分断面図である。
【図3】図3は、図2に表すノズルに備えられているガスフロー管、ロッド状コンダクタおよびうず巻状ガイドの分解図である。
【図4】(A)〜(C)は、マイクロ波キャビティおよびノズルの他の実施態様を示す、図1に示す線A−Aに沿った部分断面図である。
【図5】(A)〜(F)は、図2に示すガスフロー管、ロッド状コンダクタおよびうず巻状ガイドの他の実施例の断面図であり、ノズル効率を改善するさらに他の構成部材を含む態様を示している。
【図6】(A)〜(D)は、図2に示すガスフロー管の他の実施態様の断面図であり、ガスフロー管の出口部の4つの異なる形状を含む構成を示している。(E)〜(F)はそれぞれ、図6(D)に表すガスフロー管の斜視図および上面図である。(G)は、図2に示すガスフロー管のさらに他の実施態様の断面図を示している。(H)、(I)はそれぞれ、図6(G)に表すガスフロー管の斜視図および上面図である。
【図7】(A)〜(I)は、図2に示すロッド状コンダクタの他の実施態様である。
【図8】本発明の第2の実施態様に係る、マイクロ波キャビティおよびノズルを持つプラズマ発生システムの概略図である。
【図9】図8に示すB−B線に沿ったマイクロ波キャビティおよびノズルの部分断面図である。
【図10】図9に示すノズルの分解斜視図である。
【図11】(A)〜(E)は、図9に示すノズルの他の実施態様の断面図であり、ノズルのガスフロー管およびロッド状コンダクタのさまざまな構成を含む態様を示している。
【図12】本発明に係る図1および図8に示すシステムを使ってマイクロ波プラズマを発生させるための例示的な工程を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
11 マイクロ波供給ユニット
12 マイクロ波発生器
13 導波管
14 電源
15 アイソレータ
16 ダミーロード
18 サーキュレータ
24 マイクロ波キャビティ
26 ノズル
28 プラズマ
34 ロッド状コンダクタ
36 うず巻状ガイド
37 螺旋状ガス流路
40 ガスフロー管
41 壁
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ発生器に関し、より詳細には、マイクロ波を使って発生させることのできるプラズマプルームを放出するノズルを持つ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラズマ生成の進歩が盛んになりつつある。典型的には、プラズマは正帯電イオン、中性物質および電子からなる。一般に、プラズマは熱平衡および熱非平衡プラズマの2つの分類に細分化される。熱平衡とは、正電荷イオン、中性物質、および電子を含むあらゆる物質の温度が同じであることを意味する。
【0003】
プラズマはまた局所的熱平衡(LTE)および非LTEプラズマにも分類でき、この場合、このような細分化は典型的にはプラズマの圧力に関連している。「局所的熱平衡(LTE)」という用語はすべてのプラズマ物質の温度がプラズマの局所化領域において同じである熱動的状態を意味する。
【0004】
高プラズマ圧力はプラズマにおいて単位時間間隔当たりで多数の衝突をもたらし、これによりプラズマを含む物質間に十分なエネルギー交換を生み、そしてこれによりプラズマ物質の温度が等しくなる。一方、プラズマ圧力が低いとプラズマの物質同士の衝突が不十分となることによりプラズマ物質の温度が安定しなくなる場合がある。
【0005】
非LTEまたは単なる非熱プラズマでは、イオンおよび中性物質の温度は通常100℃未満であるが、電子の温度は摂氏数万℃までにもなり得る。従って、非LTEプラズマは大量のエネルギーを消費することなくパワフルな用途および繊細な用途にも使える高反応性ツールとして機能できる。この「高温冷却性」によりさまざまな用途についてさまざまな処理可能性および商業上の好機が得られる。パワフルな用途としては金属蒸着システムおよびプラズマカッタが挙げられ、繊細な用途としてはプラズマ表面洗浄システムおよびプラズマディスプレイ装置が挙げられる。
【0006】
このような用途の1つとしてプラズマ殺菌が挙げられる。プラズマ殺菌は、プラズマを使って抵抗力の高い内生胞子をはじめとする細菌生物を死滅させる。殺菌は末端用途の医療および歯科装置、材料、および繊維の安全性を確実にするための重要な工程である。病院および産業で使用されている既存の殺菌方法はオートクレーブ、酸化エチレンガス(EtO)、乾燥加熱、およびガンマ光線または電子光線の照射が挙げられる。これらの技術は対処し克服しなければならない多数の問題点を抱えている。かかる問題としては、熱感応性および熱による破壊、有害副産物の形成、作業が高費用である、および全体のサイクル継続時間が不十分であるといった点が挙げられる。その結果、健康管理事務所および産業は長い間、さまざまな熱感応性電子構成部材および設備をはじめとする広範囲の医療材料の構造を破壊することなく、大幅に短時間で、室温付近で機能できる殺菌技術を必要としていた。
【0007】
従来の殺菌法を使ってこれらの変更を行い新規の医療材料および装置とすることは非常に困難であった。1つのアプローチでは、過酸化水素から発生された低圧プラズマ(または等価的に大気圧未満のプラズマ)を使っていた。しかしながら、このプロセスは複雑でありまたバッチプロセス単位の作業費用が高いため、病院ではこの技術の使用は非常に特定の用途に限られていた。また、低圧プラズマシステムは、解毒および部分的な殺菌のほとんどを引き起こすラジカルを持つプラズマを発生するが、これはプロセスの作業効率に悪影響を与える。
【0008】
プラスチック表面の予備処理のような表面処理のための大気圧プラズマを発生させることも可能である。大気圧プラズマを発生させる方法の1つが特許文献1(Fornselら)によって教示されている。特許文献1の図1には、高周波数発生器でピン状電極18と管状導電筐体10との間に高電圧を印加するようにしたプラズマノズルが開示されている。その結果、ピン状電極18と管状導電筐体10との間で、加熱メカニズムとしての放電が生成される。
【0009】
大気圧プラズマを発生させる他の方法が、特許文献2(Yamamotoら)に記載されている。Yamamotoらは高周波放電プラズマ発生器を開示しており、高周波電力が適切な放電ガスの流れに供給されてこのガスの流れの中に高周波放電を生じさせるというものである。これにより非常に高温のイオン化ガスのプラズマ炎が生み出される。Yamamotoらは引き込み式なコンダクタロッド30および公報の図3に示す関連する構成部材を使用して、複雑なメカニズムを使ってプラズマを開始している。Yamamotoらはまた同軸状の導波管3も備えており、これはコンダクタであり周波数電力搬送経路を形成するものである。
【特許文献1】米国特許第6,677,550号公報
【特許文献2】米国特許第3,353,060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1の手法、ならびに高電圧交流またはパルス化直流を使ってノズルに内にアークを誘導しおよび/または電気放出を使ってプラズマを形成する他の既存のシステムは、さまざまな効率上の欠点を抱えている。これは、初期のプラズマがノズル内で発生されて狭いスリットによって案内されるためである。このアレンジメントにより活性ラジカルのいくらかがノズル内で失われてしまう。他にもこのノズル設計は電力消費が大きくプラズマ温度が高くなるという点でも問題を抱えている。
【0011】
また、特許文献2の構成の問題としては、プラズマのイオンおよび中性物質の温度が5,000℃から10,000の範囲であることが挙げられる。このような温度は殺菌の対象となる製品を簡単に破壊してしまうため殺菌には有用でない。
【0012】
プラズマを発生させる従来の方法の1つとしてマイクロ波の使用がある。しかしながら、既存のマイクロ波技術は次の1つ以上の欠点のために適切なプラズマは発生せず、または殺菌には極端に不十分なプラズマをせいぜい発生するにすぎない。欠点とはすなわち、プラズマ温度が高いこと、プラズマのエネルギーフィールドが低いこと、作業費用が高いこと、殺菌に非常に長い作業処理時間がかかること、装置の初期費用が高いこと、または真空システムを使った低圧を使うこと(典型的には大気圧未満)である。従って、1)現在利用できる殺菌システムよりも安価であり、2)比較的低温のプラズマを発生するノズルを使用し、および3)大気圧で作動するため真空設備が必要でない殺菌システムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、大気圧を使って比較的低温のマイクロ波を発生するためのさまざまなシステムおよび方法を提供するものである。これらのシステムは単位当たりの費用が安価であり、より安価な作業費用、より小さい電力消費、短時間の殺菌の作業処理時間で大気圧にて作動する。比較的低温のマイクロ波プラズマは、既存のプラズマ発生システムとは異なり、大気圧で作動し作業効率のより改善されたノズルによって生成される。
【0014】
真空チャンバにともなう低圧プラズマとは対照的に、大気圧プラズマは数多くの独特の利点をユーザーに提供する。大気圧プラズマシステムはコンパクトなパッケージングを使用するためシステムを簡単に構成でき、その結果、高価な真空チャンバおよびポンプシステムが必要でなくなる。また、大気圧プラズマシステムはさらに別に設備を要することなくさまざまな環境に設置でき、それらの作業費用およびメンテナンス要件は最小限である。実際、大気圧プラズマ殺菌システムの主な特徴は、より早い作業処理サイクルで使いやすいやり方で感熱性対象物を殺菌できる能力である。大気圧プラズマ殺菌は、酸素原子および水素ラジカルを含む反応性中性物質、およびプラズマ発生紫外線の直接的な効果を実現し、これらはすべて細菌細胞膜を攻撃し破壊する。従って、出願人は有効かつ安価な殺菌装置として大気圧プラズマを発生できる装置の必要性を認識した。
【0015】
本発明の1つの側面によると、マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルが開示されている。このマイクロ波プラズマノズルは、その中にガスが流されるガスフロー管を備えており、このガスフロー管は実質的にマイクロ波を透過させる材料からなる出口部を持っている。この出口部は、エッジを備えるセクション、およびこのエッジの近位にあるガスフロー管の部分と呼ばれる。ノズルはまた、ガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタも備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近傍に配置された先端部を備える。また、ロッド状コンダクタとガスフロー管との間に配置されたうず巻状ガイドを備えることも可能である。このうず巻状ガイドは、ロッド状コンダクタの長軸に対して角度が付けられた少なくとも1つの流路を持っており、この流路に沿って通過するガスにロッド状コンダクタの周りで螺旋状の流動方向を付与する。うず巻状ガイド内部に(単一または複数の)流路を提供することが可能であり、および/または(単一または複数の)流路はうず巻状ガイドの外側表面に配置されたチャネルでうず巻状ガイドとガスフロー管との間にあってもよい。
【0016】
本発明の他の側面によると、マイクロ波およびガスからプラズマを発生するためのマイクロ波プラズマノズルは、中にガス流体を通すためのガスフロー管、このガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタ、およびロッド状コンダクタとガスフロー管との間に配置されたうず巻状ガイドを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近位に配置された先端部を持っている。うず巻状ガイドは、ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を持っており、この流路に沿って通過するガスにロッド状コンダクタの周りでつるまき状の流動方向を付与する。
【0017】
本発明のさらに他の側面によると、マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルは、ガスが流されるガスフロー管、ガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタ、ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽、およびロッド状コンダクタと接地遮蔽との間に配置されて接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近傍に配置された先端部を持っている。接地遮蔽はガス流体を受け取るための穴を持っており、この穴はガスフロー管の外部表面に取り付けられている。
【0018】
本発明のさらに他の側面によると、プラズマを発生するための装置が提供される。この装置は、ガス流路の一部を形成している壁を持つマイクロ波キャビティ、およびガスが流されるガスフロー管を備えており、このガスフロー管はマイクロ波キャビティに接続されている入口部を持ち、ガスフロー管は誘電材料からなる出口部を持っている。ノズルもまた、ガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近傍に配置された先端部を持っている。ロッド状コンダクタの一部はマイクロ波キャビティ内に配置されており、そこを通過するマイクロ波を受信することができる。マイクロ波プラズマノズルはまた、ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための手段も備えることができる。マイクロ波パワー損失を緩和するための手段はガスフロー管の一部に隣接して配置された遮蔽を備えることができる。この遮蔽はガスフロー管の外部および/または内部に提供できる。ノズルにはまたガスフロー管の一部に隣接して配置される接地遮蔽も提供できる。ガスフロー管を通る際のマイクロ波損失を緩和するための遮蔽メカニズムもまた提供できる。遮蔽メカニズムはガスフロー管内に配置される内側遮蔽管、またはガスフロー管を覆う接地遮蔽であってよい。
【0019】
本発明の他の側面によると、プラズマ発生システムは、マイクロ波キャビティ、およびマイクロ波キャビティに機能的に接続されたノズルを備えている。ノズルは誘電材料からなる出口部を持つガスフロー管、ガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタ、マイクロ波キャビティに接続されガスフロー管の外部表面に配置された接地遮蔽、およびロッド状コンダクタと接地遮蔽との間に配置され接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダを備えている。ロッド状コンダクタは、ガスフロー管の出口部の近位に配置された先端部、およびマイクロ波キャビティ内に配置されてマイクロ波を収集する部分を持っている。接地遮蔽はガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和し、ガス流体を受け取るための穴を持っている。
【0020】
本発明の他の側面によると、プラズマ発生システムが開示されている。プラズマ発生システムは、マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器、マイクロ波発生器に接続されこれに電力を提供するための電源、ガス流路の一部を形成している壁を持つマイクロ波キャビティ、マイクロ波キャビティに動作可能に接続されこれにマイクロ波を搬送するための導波管、マイクロ波キャビティから反射されたマイクロ波を放散させるためのアイソレータ、ガスが流されるガスフロー管であって、誘電材料からなる出口部と、マイクロ波キャビティに接続された入口部とを持つガスフロー管、およびガスフロー管内に配置されたロッド状コンダクタを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近傍に配置された先端部を持っている。ロッド状コンダクタの一部はマイクロ波キャビティ内に配置され、マイクロ波を受け取るかまたは収集する。うず巻状ガイドもまたロッド状コンダクタとガスフロー管との間に配置させることができる。うず巻状ガイドはロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を持ち、この流路に沿って通過するガスにロッド状コンダクタの周りで螺旋状の流動方向を付与する。
【0021】
本発明の他の側面によると、プラズマ発生システムが開示されている。プラズマ発生システムは、マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器、マイクロ波発生器に接続されこれに電力を提供するための電源、マイクロ波キャビティ、マイクロ波キャビティに動作可能に接続されマイクロ波をマイクロ波キャビティに搬送する導波管、ガスが流されるガスフロー管であって、このガスフロー管は誘電材料からなる出口部を持ち、ガスフロー管に配置されたロッド状コンダクタ、マイクロ波キャビティに接続されガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するよう構成された接地遮蔽、およびロッド状コンダクタと接地遮蔽との間に配置され接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダを備えている。ロッド状コンダクタはガスフロー管の出口部の近位に配置された先端部を持っている。ロッド状コンダクタの一部はマイクロ波キャビティ内に配置されマイクロ波を受け取るか収集する。接地遮蔽はガス流体を受け取るための穴を持ち、ガスフロー管の外部表面に配置されている。
【0022】
本発明のさらに他の側面によると、マイクロ波を使ってプラズマを発生するための方法が提供される。この方法は、マイクロ波キャビティを準備する工程、ガスフロー管の軸方向に配置されるガスフロー管およびロッド状コンダクタを準備する工程、ロッド状コンダクタの第1の部分をガスフロー管の出口部の隣に位置させロッド状コンダクタの第2の部分をマイクロ波キャビティ内に配置する工程、ガスをガスフロー管に供給する工程、マイクロ波をマイクロ波キャビティに伝搬する工程、伝搬されたマイクロ波を少なくともロッド状コンダクタの第2の部分を使って受信する工程、およびガスをガスフロー管に供給する工程で提供されたガスと、受信する工程で受信されたマイクロ波を使うことでプラズマを発生させる工程を具備している。
【0023】
本発明のこれらおよび他の利点および特徴は、以下により完全に説明される本発明の詳細を読むことで当業者にとってより明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は、本発明の1つの実施態様に係る、マイクロ波キャビティおよびノズルを持つ、マイクロ波プラズマを発生させるためのシステムの概略図である。図示するように、参照符号10で示されるシステムは、マイクロ波キャビティ24;マイクロ波をマイクロ波キャビティ24に供給するためのマイクロ波供給ユニット11;マイクロ波をマイクロ波供給ユニット11からマイクロ波キャビティ24へと伝搬するための導波管13;およびマイクロ波キャビティ24に接続されマイクロ波キャビティ24からマイクロ波を受信しガスタンク30から受容されるガスおよび/ガス混合物を使って大気プラズマを発生するためのノズル26を備えている。市販のスライディングショート32をマイクロ波キャビティ24に取り付けて、マイクロ波位相を調整することにより、マイクロ波キャビティ24内におけるマイクロ波エネルギー分布を制御することができる。
【0025】
マイクロ波供給ユニット11は、マイクロ波をマイクロ波キャビティ24に供給するものであり、マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器12;マイクロ波発生器12に電力を供給するための電源14;および、マイクロ波発生器12に向かって伝搬する反射マイクロ波を放散させるためのダミーロード16と反射マイクロ波をダミーロード16へと向かわせるためのサーキュレータ18とを持つアイソレータ15を備える。
【0026】
他の実施態様では、マイクロ波供給ユニット11は、マイクロ波のフラックスを測定するための結合器20;およびマイクロ波キャビティ24から反射されたマイクロ波を緩和するためのチューナ22をさらに備えることができる。図1に示すマイクロ波供給ユニット11の構成部材は公知であり本願では説明の目的でのみ挙げるにすぎない。また、マイクロ波供給ユニット11を、マイクロ波をマイクロ波キャビティ24に供給する能力を持つシステムと本発明から逸脱することなく取り替えることも可能である。同様に、スライディングショート32を、マイクロ波供給ユニット11内に構成できる位相シフタと取り替えてもよい。典型的には、位相シフタはアイソレータ15と結合器20との間に搭載される。
【0027】
図2は、図1の線A−Aに沿ったマイクロ波キャビティ24およびノズル26の部分断面図である。図示されるように、マイクロ波キャビティ24は、ガスタンク30からのガスを通すためのガスチャネル42を形成している壁41;およびマイクロ波発生器12から搬送されるマイクロ波を含むためのキャビティ43を備えている。ノズル26は、ガスチャネル42を形成しているキャビティまたは構造体で封止されてそこからガスを受け取るためのガスフロー管40、マイクロ波キャビティ24内に設けられてマイクロ波キャビティ24内でマイクロ波キャビティ24からマイクロ波を受け取るためのロッド状コンダクタ34;およびロッド状コンダクタ34とガスフロー管40との間に設けられたうず巻状ガイド36を備えている。うず巻状ガイド36はそれぞれの素子を所定の位置に固定して保持するように設計できる。
【0028】
ガスフロー管40の出口部の少なくともいくつかの部分は導電材料から作成できる。ガスフロー管の外側部分の一部として使用される導電材料は遮蔽として作用し、プラズマ効率を改善する。導電材料を使う出口部の一部は、例えば、ガスフロー管の出口エッジに配置できる。
【0029】
図3は、図2に示すノズル26の分解斜視図である。図3に示すように、ロッド状コンダクタ34およびガスフロー管40はそれぞれ、うず巻状ガイド36の内側および外側周辺に係合できる。ロッド状コンダクタ34はマイクロ波キャビティ24からマイクロ波を受信するためのアンテナとして機能し、受信されたマイクロ波を先細り先端部33に集中させてガスフロー管40を通って流れるガスを使ってプラズマ28を発生させる。ロッド状コンダクタ34はマイクロ波を伝導できる材料であればどのような材料からでも作成してよい。ロッド状コンダクタ34は銅、アルミニウム、白金、金、銀、および他の導電材料から作成できる。ロッド状コンダクタという用語は、円形断面、卵形断面、楕円形断面、または長楕円形断面のようなさまざまな断面、またはそれらのどのような組み合わせも持つコンダクタを網羅することを意図している。ロッド状コンダクタの断面はその2つの部分があいまって鋭角(または鋭利な先端)を形成しマイクロ波がこの領域に集中して装置の効率を低下させるような断面を持たないことが好ましい。
【0030】
ガスフロー管40はノズル26全体を機械的に支持しており、エネルギー損失の非常に低い状態でマイクロ波が通過できる材料であればどのような材料からでも作成してよい。かかる材料は好ましくは石英または他の従来の誘電材料であり得るが、これらに制限されることはない。
【0031】
うず巻状ガイド36は少なくとも1つの流路またはチャネル38を持っている。単一の流路38(または複数の流路)は図2に示すように管を通って流動するガスにロッド状コンダクタ34の回りで螺旋状の流動方向を付与する。螺旋状ガス流路37はプラズマ28の長さを長くし安定性を高くできる。螺旋状ガス流路37はまた、螺旋状ガス流路37がなければプラズマを生み出すのに必要とされるであろう長さよりもコンダクタの長さを短くできる。好ましくは、うず巻状ガイド36はセラミック材料から作成される。うず巻状ガイド36は高温にさらされても耐えることのできる非導電材料であればどのような材料からでも作成できる。例えば、やはりマイクロ波透過材料である高温プラスチックがうず巻状ガイド36に使われる。
【0032】
図3では、それぞれの貫通穴または流路38はロッド状コンダクタの長軸に対して角度をつけた状態で概略的に表されており、単一または複数の流路を通って流れるガスにつるまき状またはらせん状の流れが付与されるように形作ることができる。しかしながら、単一または複数の流路は流路がロッド状コンダクタの回りに渦を巻く流動を起こすものであれば他の形状の流路形状であってもよい。
【0033】
図2に戻って、マイクロ波キャビティ壁41はガスタンク30からのガスを入れるためのガスチャネルを形成している。ガスフロー管40の入口部は壁41の一部に接続されている。図4(A)〜(C)は、図2に示されるガス供給システムのさまざまな実施態様を表しており、これらは図2の相手部材に類似の構成部材を備えている。
【0034】
図4(A)は、図2に示すマイクロ波キャビティおよびノズルアレンジメントの他の実施態様の部分断面図である。この実施態様では、マイクロ波キャビティ44は、ガスタンク30に接続されているガス流動チャネル46を形成している壁47を備える。ノズル48はロッド状コンダクタ50、マイクロ波キャビティ壁46に接続されているガスフロー管54、およびうず巻状ガイド52を備えている。この実施態様では、ガスフロー管54はエネルギー損失の非常に低い状態でマイクロ波を通過させる材料であればどのような材料からでも作成してよい。その結果、ガスフロー管54を流れるガスは、ロッド状コンダクタ50の先細り先端部に到着する前にマイクロ波キャビティ44内であらかじめ加熱できる。第1の他の実施態様では、ガスフロー管54の上部53は誘電材料のようなマイクロ波を実質的に透過させる材料から作成してよく、一方、他の部分55は、出口部がマイクロ波を実質的に透過させる材料を持つ状態で導電材料から作成してよい。
【0035】
第2の他の実施態様では、ガスフロー管54の部分53は誘電材料から作成でき、部分55は2つの部分、すなわち、ガスフロー管54の出口部付近にある誘電材料からなる小部分、および導電材料からなる小部分を備えてよい。第3の他の実施態様では、ガスフロー管54の部分53は誘電材料から作成でき、部分55は2つの部分、すなわち、ガスフロー管54の出口部付近にある導電材料からなる小部分、および誘電材料からなる小部分を備えてよい。図2の場合と同様に、ロッド状コンダクタ50の一部によって受信されたマイクロ波は先細り先端部に集中され、ガスを加熱してプラズマ56にする。
【0036】
図4(B)は、図2に示すマイクロ波キャビティおよびノズルの他の実施態様の部分断面図である。図4(B)では、マイクロ波キャビティ58全体が、ガスタンク30に接続されているガス流動チャネルを形成している。ノズル60は、ロッド状コンダクタ62、マイクロ波キャビティ58に接続されているガスフロー管66、およびうず巻状ガイド64を備えている。図2の場合と同様に、ロッド状コンダクタ62の一部によって受信されたマイクロ波は先細り先端部に集中され、ガスを加熱してプラズマ68にする。
【0037】
図4(C)は、図2に示すマイクロ波キャビティおよびノズルのさらに他の実施態様の部分断面図である。図4(C)では、ノズル72は、ロッド状コンダクタ74、ガスタンク30に接続されたガスフロー管78、およびうず巻状ガイド76を備えている。この実施態様では、図4(A)、図4(B)のシステムとは異なり、マイクロ波キャビティ70はガスタンク30に直接接続されていない。ガスフロー管78を、実質的にマイクロ波を透過させる材料から作成することで、ガスがロッド状コンダクタ74の先細り先端部に到着する前にマイクロ波キャビティ70内であらかじめ加熱されるようにしてよい。図2の場合と同様に、ロッド状コンダクタ74の一部によって収集されたマイクロ波は先細り先端部に集中され、ガスを加熱してプラズマ80にする。この実施態様では、タンク30からのガスの流れはマイクロ波キャビティへと延びているガスフロー管78を通過する。そしてガスは、うず巻状ガイド76を通って流動し、先細り先端部付近で加熱されプラズマ80にされる。
【0038】
図2に示すように、ロッド状コンダクタ34の部分35はキャビティ43内に挿入され、マイクロ波を受け取り収集する。そして、これらのマイクロ波はコンダクタ34の表面に沿って移動し先細り先端部に集中される。移動するマイクロ波の一部はガスフロー管40を通る際に失われる場合があるため、図5(A)〜(B)に示すように、遮蔽メカニズムを使ってノズルの効率および安全性を改善できる。
【0039】
図5(A)は、図2に示すノズルの他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル90は、ロッド状コンダクタ92、ガスフロー管94、うず巻状ガイド96、およびガスフロー管94を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための内側遮蔽98を備えている。内側遮蔽98は管の形状とでき、うず巻状ガイド96の外側周辺に沿って形成されたくぼみ内に設けることができる。内側遮蔽はロッド状コンダクタ92の回りの螺旋状の流動方向をさらに制御し、ガスフロー管94とロッド状コンダクタ92との間の隙間を変化させることによってプラズマの安定性を高める。
【0040】
図5(B)は、図2に示すノズルの他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル100はロッド状コンダクタ102、ガスフロー管104、うず巻状ガイド106、およびガスフロー管104を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽108を備えている。接地遮蔽108はガスフロー管104の一部を覆うことができ、銅のような金属から作成できる。内側遮蔽98と同様、接地遮蔽108はロッド状コンダクタ102の回りの螺旋状の流動方向をさらに制御し、ガスフロー管104とロッド状コンダクタ102との間の隙間を変化させることによってプラズマの安定性を高める。
【0041】
図2および図4(A)〜(C)に示されたノズルに適用される主な加熱のメカニズムはロッド状コンダクタの先端部に集中されまたこの先端部で放出されるマイクロ波であり、この場合、ノズルは殺菌用非LTEプラズマを生み出すことができる。イオンおよび中性物質の温度は100℃未満とできるが、一方、電子の温度は摂氏数万℃までにもなり得る。電子温度を高めノズル効率を高めるために、図5(C)〜図5(F)に示すように、ノズルはガスがガスフロー管内にある状態でガスを電子的に励起させる、さらなるメカニズムを備えることができる。
【0042】
図5(C)は、図2に示すノズルのさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル110はロッド状コンダクタ112、ガスフロー管114、うず巻状ガイド116、およびガスフロー管114内を流れるガスを電子的に励起させるための一対の外側磁石118を備えている。一対の外側磁石118はそれぞれが、ガスフロー管114の外側表面の周りに設けられた例えば半円形の断面を持つ筒の一部として形作ることができる。
【0043】
図5(D)は、図2に示すノズルのさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル120はロッド状コンダクタ122、ガスフロー管124、うず巻状ガイド126、およびガスフロー管124内にうず巻状ガイド126によって固定され、ガスフロー管125を流れるガスを電子的に励起させるための一対の内側磁石128を備えている。一対の内側磁石128はそれぞれが、例えば半円形の断面を持つ筒の一部として形作ることができる。
【0044】
図5(E)は、図2に示すノズルのさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル130はロッド状コンダクタ132、ガスフロー管134、うず巻状ガイド136、一対の外側磁石138、および内側遮蔽140を備えている。外側磁石138はそれぞれが、例えば半円形の断面を持つ管の一部として形作られる。他の実施態様では、内側遮蔽140はほぼ管の形状である。
【0045】
図5(F)は、図2に示すノズルの他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル142は、ロッド状コンダクタ144、ガスフロー管146、うず巻状ガイド148、アノード150、およびカソード152を備えている。アノード150およびカソード152は、電源(簡素化のため図示せず)に接続されている。このアレンジメントでは、アノード150およびカソードにより、ガスフロー管146を流れるガスを電子的に励起することが可能となる。アノードおよびカソードは電磁界を発生するがこれはガスが磁界を通過する際にガスを充填するものである。これによりプラズマにより高いエネルギー電位を持たせることができその結果プラズマの平均寿命期間が改善される。
【0046】
図5(A)〜(F)は、図2に示すノズルのさまざまな実施態様の断面図である。図4(A)〜(C)に示すノズルの代わりに、図5(A)〜(F)に示されるさまざまな他の実施態様もまた使えることが理解されるはずである。
【0047】
図2、図3に示す例では、ガスフロー管40はまっすぐな管として例示されている。しかしながら、図6(A)、(B)に示すように、ガスフロー管40の断面形状をその長さに沿って変えて、螺旋状の流動方向37を先端部33に向かわせるようにしてよい。例えば、図6(A)はノズル26(図2)の他の実施態様の部分断面図である。図示されるように、ノズル160はロッド状コンダクタ166、およびストレート部163と円錐台形部164とを有するガスフロー管162を備えている。図6(B)はノズル26のさらに他の実施態様の断面図であり、この場合、ガスフロー管170はストレート部173、および例えばベル状部172のような曲線部を持っている。
【0048】
図6(C)は、ノズル26(図2)のさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル176はロッド状コンダクタ182およびガスフロー管178を持ってよく、この場合、ガスフロー管178はストレート部180、およびプラズマプルームの長さを長くしプルームの安定性を改善するための延長案内部181を持っている。図6(D)は、ノズル26のさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル184はロッド状コンダクタ188およびガスフロー管186を持ってよく、この場合、ガスフロー管186はストレート部187、およびプラズマプルームの形状を改変するためのプルーム改変部183を持っている。
【0049】
図6(E)および図6(F)はそれぞれ、図6(D)に示すガスフロー管186の斜視図および上面図である。ガスフロー管186の入口192はほぼ円形の形状であってよく、一方出口190はほぼ細いスリットの形状であってよい。プルーム改変部183はプラズマプルームの断面形状を先細り先端部におけるほぼ円形から出口190におけるほぼ狭いストリップへと変更できる。
【0050】
図6(G)は、ノズル26のさらに他の実施態様の断面図である。図示するように、ノズル193はロッド状コンダクタ194およびガスフロー管195を持ってよく、この場合、ガスフロー管195はストレート部196、およびプラズマプルームの直径を拡大するためのプルーム拡大部197を持っている。
【0051】
図6(H)および図6(I)はそれぞれ、図6(G)に示すガスフロー管195の斜視図および上面図である。プルーム拡大部197はほぼベル型形状を持ってよく、この場合、プルーム拡大部197の出口199は入口よりも大きな直径を持っている。プラズマがロッド状コンダクタの先端部から出口199へと移動するにつれて、プラズマプルームの直径は大きくなり得る。
【0052】
図2に示すように、マイクロ波はマイクロ波キャビティ24内へと延びているロッド状コンダクタ34の受信部35によって受け取られる。これらのマイクロ波はロッド状コンダクタを下り先細り先端部33へと向かう。より詳細には、マイクロ波はロッド状コンダクタ34によって受け取られその表面に沿って移動する。マイクロ波の浸透および移動の原因である表皮の深さはマイクロ波周波数とコンダクタ材料の関数である。マイクロ波浸透距離はミリメートル未満とできる。従って、中空部201を持つ図7(A)のロッド状コンダクタ200は、ロッド状コンダクタの他の実施態様である。
【0053】
いくつかの貴金属が良好なマイクロ波コンダクタであることは公知である。従って、ロッド状コンダクタの性能を妥協させることなく装置の単価を安くするには、ロッド状コンダクタの表皮層を良好なマイクロ波コンダクタである貴金属から製造すると同時に、コアの内部により安価な導電材料を使うとよい。図7(B)はロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図であり、ロッド状コンダクタ202は、貴金属から製造される表皮層206と、より安価な導電材料から製造されているコア層204とを備えている。
【0054】
図7(C)は、ロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図である。このロッド状コンダクタ208は、円錐状に先細りとなっている先端部210を備えている。他の断面の変形例もまた使用できる。例えば、円錐状に先細りの先端部210はロッドコンダクタ208の他の部分よりもプラズマによってより早くに腐食する可能性があるため、定期的に取り替える必要がある場合がある。
【0055】
図7(D)は、ロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図であり、ロッド状コンダクタ212は鋭利な先端部の代わりにとがっていない先端部214を持っておりその寿命が長くなっている。
【0056】
図7(E)は、ロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図であり、ロッド状コンダクタ216は適切な固定メカニズム222(この場合は、先細り部218はスクリュー端部222を使って円筒状部220にねじ込める)によって円筒状部分220に固定されている先細り部218を備え、交換が簡単かつ迅速に行えるようになっている。
【0057】
図7(F)〜(I)は、ロッド状コンダクタのさらに他の実施態様の断面図を示している。図示されるように、ロッド状コンダクタ221、224、228、および234はそれぞれの相手部材34(図2)、200(図7(A))、202(図7(B))、および216(図7(E))にそれぞれ類似であるが、プラズマによる腐食率を小さくするためにとがっていない先端部を持つ点が異なっている。
【0058】
図8は、本発明の他の実施態様に係る、マイクロ波キャビティ及びノズルを持つマイクロ波プラズマを発生するためのシステムの概略図である。図示するように、システムは、マイクロ波キャビティ324;マイクロ波をマイクロ波キャビティ324に供給するためのマイクロ波供給ユニット311;マイクロ波をマイクロ波供給ユニット311からマイクロ波キャビティ324へと搬送するための導波管313;およびマイクロ波キャビティ324からマイクロ波を受け取り、ガスタンク330から受け取られたガスおよび/またはガス混合物を使って大気プラズマ328を発生するための、マイクロ波キャビティ324に接続されたノズル326を備えることができる。システム310はシステム10(図1)に似ているが、ノズル326がガスタンク330からガスラインまたは管343を介して直接ガスを受け入れるようになっている点で異なっている。
【0059】
図9は、図8の線B−Bに沿った、マイクロ波キャビティ324およびノズル326の部分断面図を表している。図示されるように、ノズル500は、ガスフロー管508;ガスフロー管508を通るマイクロ波損失を緩和するために設けられ、キャビティ壁342で封止され、ガスフロー管508がぴったりと嵌合されている接地遮蔽510;マイクロ波キャビティ324内に配置された部分504を持ち、マイクロ波キャビティ324内でマイクロ波キャビティ324に存在するマイクロ波を受信するロッド状コンダクタ502;ロッド状コンダクタ502と接地遮蔽510との間に配置され、接地遮蔽510に対してロッド状コンダクタ502を確実に保持するよう構成されている位置ホルダ506;およびガスラインまたは管343を接地遮蔽510に結合するためのガス供給メカニズム512を備えている。位置ホルダ506、接地遮蔽510、ロッド状コンダクタ502、およびガスフロー管508は、それぞれうず巻状ガイド36(図2)、接地遮蔽108(図5(B))、ロッド状コンダクタ34(図3)、およびガスフロー管40(図3)と同じ材料から製造してよい。例えば、接地遮蔽510は金属から、好ましくは銅から製造してよい。ガスフロー管508は一般的な誘電材料から、好ましくは石英から製造してよい。
【0060】
図9に図示するように、ノズル500は、ガス供給メカニズム512を通してガスを受容できる。ガス供給メカニズム512はガスライン343を接地遮蔽510に結合でき、例えば、米国、インディアナ州のインディアナポリスに所在するSMC社によって製造されている油圧式ワンタッチ取り付け具(モデル番号KQ2H05−32)であってよい。ガス供給メカニズム512の一端は、接地遮蔽360の穿孔または穴514のエッジに形成されている雌ねじと噛み合うねじ付きボルトを持っている(図10に図示するとおり)。本発明は、ガスライン343を接地遮蔽510に結合できる他の適切なタイプのガス供給メカニズムを使って実施できることがわかる。
【0061】
図10は、図9に図示するノズル336の分解斜視図である。図示するように、ロッド状コンダクタ502および接地遮蔽510はそれぞれ位置ホルダ506の内側および外側周辺部と係合できる。ロッド状コンダクタ502はマイクロ波キャビティ324からマイクロ波を受信するアンテナとして作用する部分504を持っている。受信されたマイクロ波はロッド状コンダクタ502に沿って移動し、ガスフロー管508を通って流動するガスを使ってプラズマ505を発生する。ロッド状コンダクタ34の場合(図3)と同様に、ロッド状コンダクタという用語は、円形断面、楕円形断面、長円形断面、または長楕円形断面のようなさまざまな断面、またはそれらのどのような組み合わせも持つコンダクタを網羅することを意図している。
【0062】
ロッド状コンダクタ502は、図7(A)〜(I)に表されるさまざまな実施態様のうちの1つであり得ることが分かる。例えば、図11(A)はノズル520の他の実施態様を表しており、図7(F)に描かれているロッド状コンダクタ221と同じロッド状コンダクタ524を持っている。
【0063】
図11(B)は、図9に示されるノズルの他の実施態様の断面図である。図示されるように、ノズル534はロッド状コンダクタ536、接地遮蔽538、接地遮蔽538の内側表面にぴったりと嵌合された外側表面を持つガスフロー管540、位置ホルダ542、およびガス供給メカニズム544を備えることができる。ガスフロー管540は壁に穴を持つことでガス通路を形成でき、位置ホルダ542の外側周辺に沿って形成されたくぼみに固定できる。
【0064】
参照符号508のガスフロー管(図10)は、図6(A)−図6(I)に表される実施態様に類似の他の実施態様を持ってよい。例えば、図11(C)−図11(E)は、プルーム改変部552、延長案内部564、およびプルーム拡大部580をそれぞれ持つノズル500の他の実施態様の断面図である。
【0065】
図12は、参照符号600で表されるフローチャートであり、図1および図8に描かれるシステムを使ってマイクロ波プラズマを発生するためのアプローチとして取られる例示的な工程を表している。工程602では、マイクロ波キャビティ、およびガスフロー管およびロッド状コンダクタを持つノズルが設けられて、この場合、ロッド状コンダクタはガスフロー管の軸方向に配置される。次に、工程604で、ロッド状コンダクタの一部がマイクロ波キャビティ内に配置される。また、ロッド状コンダクタの先端部はガス流動の出口に隣接して位置される。そして、工程606で、ガスがガスフロー管に注入され、そして工程608で、マイクロ波がマイクロ波キャビティに導入される。次に、工程610で、搬送されたマイクロ波がロッド状コンダクタの構成された部分に受信される。その結果、工程612で、受信されたマイクロ波はロッド状コンダクタの先端部に集中され、ガスを加熱してプラズマにする。
【0066】
本発明をその具体的な実施態様を参照して説明してきたが、上述のものは本発明の好ましい実施態様に関連しており、以下の特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく改変を行い得ることが理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1の実施態様に係る、マイクロ波キャビティおよびノズルを持つプラズマ発生システムの概略図である。
【図2】マイクロ波キャビティおよびノズルの図1に示すA−A線に沿った部分断面図である。
【図3】図3は、図2に表すノズルに備えられているガスフロー管、ロッド状コンダクタおよびうず巻状ガイドの分解図である。
【図4】(A)〜(C)は、マイクロ波キャビティおよびノズルの他の実施態様を示す、図1に示す線A−Aに沿った部分断面図である。
【図5】(A)〜(F)は、図2に示すガスフロー管、ロッド状コンダクタおよびうず巻状ガイドの他の実施例の断面図であり、ノズル効率を改善するさらに他の構成部材を含む態様を示している。
【図6】(A)〜(D)は、図2に示すガスフロー管の他の実施態様の断面図であり、ガスフロー管の出口部の4つの異なる形状を含む構成を示している。(E)〜(F)はそれぞれ、図6(D)に表すガスフロー管の斜視図および上面図である。(G)は、図2に示すガスフロー管のさらに他の実施態様の断面図を示している。(H)、(I)はそれぞれ、図6(G)に表すガスフロー管の斜視図および上面図である。
【図7】(A)〜(I)は、図2に示すロッド状コンダクタの他の実施態様である。
【図8】本発明の第2の実施態様に係る、マイクロ波キャビティおよびノズルを持つプラズマ発生システムの概略図である。
【図9】図8に示すB−B線に沿ったマイクロ波キャビティおよびノズルの部分断面図である。
【図10】図9に示すノズルの分解斜視図である。
【図11】(A)〜(E)は、図9に示すノズルの他の実施態様の断面図であり、ノズルのガスフロー管およびロッド状コンダクタのさまざまな構成を含む態様を示している。
【図12】本発明に係る図1および図8に示すシステムを使ってマイクロ波プラズマを発生させるための例示的な工程を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
11 マイクロ波供給ユニット
12 マイクロ波発生器
13 導波管
14 電源
15 アイソレータ
16 ダミーロード
18 サーキュレータ
24 マイクロ波キャビティ
26 ノズル
28 プラズマ
34 ロッド状コンダクタ
36 うず巻状ガイド
37 螺旋状ガス流路
40 ガスフロー管
41 壁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
実質的にマイクロ波を透過させる材料からなる出口部を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されたロッド状コンダクタと、
を備えることを特徴とするマイクロ波プラズマノズル。
【請求項2】
前記ロッド状コンダクタと前記ガスフロー管との間に配置され、前記ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を形成し、前記少なくとも1つの流路に沿って通過するガスに前記ロッド状コンダクタの回りに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイドをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項3】
前記ロッド状コンダクタは、円形の断面を持つことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項4】
前記ガスフロー管は、実質的にマイクロ波を透過する材料からなることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項5】
前記材料は、誘電材料であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項6】
前記材料は、石英であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項7】
前記ガスフロー管の一部の中に配置され、前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項8】
前記遮蔽は、導電材料を含むことを特徴とする請求項7に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項9】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置され、前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項10】
前記ガスフロー管の外部表面に配置され、前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽であって、ガス流を受け入れるための穴を持つ接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項11】
前記ロッド状コンダクタと前記接地遮蔽との間に配置され、前記接地遮蔽に対して前記ロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項12】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置される一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項13】
前記一対の磁石は、円筒の一部に類似した形状を有することを特徴とする請求項12に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項14】
前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置される一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項15】
前記一対の磁石は、円筒の一部に類似した形状を有することを特徴とする請求項14に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項16】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置される一対の磁石と、前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置される遮蔽と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項17】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置されるアノードと、前記ガスフロー管の他の部分に隣接して配置されるカソードと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項18】
前記ロッド状コンダクタの一部が中に配置されているマイクロ波キャビティをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項19】
前記マイクロ波キャビティは壁を備えており、前記マイクロ波キャビティの壁は前記ガスフロー管の入口に接続されているガス流路の一部を形成していることを特徴とする請求項18に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項20】
マイクロ波を受信するための前記ロッド状コンダクタの一部を中に持つマイクロ波キャビティをさらに備え、
前記マイクロ波キャビティの一部は、前記ガスフロー管の入口に接続されているガス流路の一部を形成していることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項21】
マイクロ波を受信するための前記ロッド状コンダクタの一部を中に持つマイクロ波キャビティをさらに備え、前記ガスフロー管は前記マイクロ波キャビティを完全に通って延びていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項22】
前記ガスフロー管の前記出口部は、円錐台形の形状とされていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項23】
前記ガスフロー管の前記出口部は、湾曲した断面を持つ部分を備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項24】
前記湾曲した断面を持つ部分は、ベル状部分を備えることを特徴とする請求項23に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項25】
前記ガスフロー管は、プラズマの長さを長くしプルームの安定性を改善するための延長案内部を備え、前記延長案内部は前記ガスフロー管の出口に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項26】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームを狭いストリップ型の形状にするためのプルーム改変部を備え、該プルーム改変部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項27】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームの断面直径を拡大するためのプルーム拡大部を備えており、該プルーム拡大部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項28】
前記ロッド状コンダクタは、その中に空間を区画する部分を備えていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項29】
前記ロッド状コンダクタは、2つの異なる材料からなることを特徴とする、請求項28に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項30】
前記ロッド状コンダクタは、卵形、楕円形、および長円形のうちの少なくとも1つを備える断面形状を持つことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項31】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項32】
前記ロッド状コンダクタは、取り外し可能な固定メカニズムによって接続されている2つの部分を備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項33】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の出口部の近傍に配置されたロッド状コンダクタと、
前記ロッド状コンダクタと前記ガスフロー管との間に配置され、前記ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を形成し、前記少なくとも1つの流路に沿って通過するガスに前記ロッド状コンダクタの回りに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイドと、
を備えることを特徴とするマイクロ波プラズマノズル。
【請求項34】
前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項35】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項36】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項37】
前記ガスフロー管を通過するガスを電子的に励起させるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項38】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項39】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項40】
前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項41】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項42】
前記ガスフロー管は、プラズマの長さを長くしプルームの安定性を改善するための延長案内部を備え、前記延長案内部は前記ガスフロー管の出口に取り付けられていることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項43】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームを狭いストリップ型の形状にするためのプルーム改変部を備え、該プルーム改変部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項44】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームの断面直径を拡大するためのプルーム拡大部を備えており、該プルーム拡大部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項45】
前記ガスフロー管は、石英からなることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項46】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の出口部の近傍に配置されたロッド状コンダクタと、
前記ガスフロー管の外部表面に配置され、ガス流を受け入れるための穴を持ち、前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽と、
前記ロッド状コンダクタと前記接地遮蔽との間に配置され、前記接地遮蔽に対して前記ロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダと、
を備えることを特徴とする、マイクロ波プラズマノズル。
【請求項47】
前記ガスフロー管は、前記位置ホルダの外側周辺に沿って形成されたくぼみに固定されていることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項48】
前記ガスフロー管は、プラズマの長さを長くしプルームの安定性を改善するための延長案内部を備え、前記延長案内部は前記ガスフロー管の出口に取り付けられていることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項49】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームを狭いストリップ型の形状にするためのプルーム改変部を備え、該プルーム改変部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項50】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームの断面直径を拡大するためのプルーム拡大部を備えており、該プルーム拡大部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項51】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項52】
前記ガスフロー管は、石英からなることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項53】
ガス流路の一部を形成している壁を持つマイクロ波キャビティと、
誘電材料を含む出口部と、前記マイクロ波キャビティに接続された入口部とを持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されると共にその一部が前記マイクロ波キャビティ内に配置されているロッド状コンダクタと、
を備えることを特徴とするプラズマ発生システム。
【請求項54】
前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項55】
前記ロッド状コンダクタと前記ガスフロー管との間に配置され、前記ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を形成し、前記少なくとも1つの流路に沿って通過するガスに前記ロッド状コンダクタの回りに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイドをさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項56】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項57】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項58】
前記ガスフロー管を通過するガスを電子的に励起させるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項59】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項60】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項61】
前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項62】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項63】
マイクロ波キャビティと、
誘電材料を含む出口部を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されると共にその一部が前記マイクロ波キャビティ内に配置されているロッド状コンダクタと、
前記ガスフロー管の外部表面に配置され、前記マイクロ波キャビティに結合されると共に前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するように構成され、ガス流を受け入れるための穴を持つ接地遮蔽と、
前記ロッド状コンダクタと前記接地遮蔽との間に配置され、前記接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダと、
を備えることを特徴とするプラズマ発生システム。
【請求項64】
マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器と、
前記マイクロ波発生器に接続され、これに電力を提供するための電源と、
ガス流路の一部を形成する壁を持つマイクロ波キャビティと、
前記マイクロ波キャビティに機能的に接続され、これにマイクロ波を伝搬するための導波管と、
前記マイクロ波キャビティから反射されるマイクロ波を放散させるためのアイソレータと、
誘電材料を含む出口部と、前記マイクロ波キャビティのガス流路に接続された入口部とを持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されると共にその一部が前記マイクロ波キャビティ内に配置されているロッド状コンダクタと、
前記ロッド状コンダクタと前記ガスフロー管との間に配置され、前記ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を形成し、前記少なくとも1つの流路に沿って通過するガスに前記ロッド状コンダクタの回りに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイドと、
を備えることを特徴とするプラズマ発生システム。
【請求項65】
前記アイソレータは、
反射されたマイクロ波を放散させるためのダミーロードと、
前記ダミーロードに取り付けられ、反射されたマイクロ波を前記ダミーロードに向かわせるためのサーキュレータと、
を備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項66】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項67】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項68】
前記マイクロ波キャビティ内でマイクロ波の位相を制御するための位相シフタをさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項69】
前記位相シフタは、スライディングショートであることを特徴とする請求項68に記載のプラズマ発生システム。
【請求項70】
前記ガスフロー管を通過するガスを電子的に励起させるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項71】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項72】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項73】
前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項74】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項75】
マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器と、
前記マイクロ波発生器に接続され、これに電力を提供するための電源、
マイクロ波キャビティと、
前記マイクロ波キャビティに機能的に接続され、これにマイクロ波を搬送するための導波管と、
前記マイクロ波キャビティから反射されるマイクロ波を放散させるためのアイソレータと、
誘電材料を含む出口部を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されると共にその一部が前記マイクロ波キャビティ内に配置されているロッド状コンダクタと、
前記ガスフロー管の外部表面に配置され、前記マイクロ波キャビティに結合されると共に前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するように構成され、ガス流を受け入れるための穴を持つ接地遮蔽と、
前記ロッド状コンダクタと前記接地遮蔽との間に配置され、前記接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダと、
を備えることを特徴とするプラズマ発生システム。
【請求項76】
前記アイソレータは、
反射されたマイクロ波を放散させるためのダミーロードと、
前記ダミーロードに取り付けられ、反射されたマイクロ波を前記ダミーロードに向かわせるためのサーキュレータと、
を備えることを特徴とする、請求項75に記載のプラズマ発生システム。
【請求項77】
前記マイクロ波キャビティ内でマイクロ波の位相を制御するための位相シフタをさらに備えることを特徴とする請求項75に記載のプラズマ発生システム。
【請求項78】
前記位相シフタは、スライディングショートであることを特徴とする請求項77に記載のプラズマ発生システム。
【請求項79】
マイクロ波キャビティを準備する工程と、
ガスフロー管と、このガスフロー管の軸方向に配置されたロッド状コンダクタとを準備する工程と、
前記ロッド状コンダクタの第1の部分を前記ガスフロー管の出口部に隣接させると共に、前記ロッド状コンダクタの第2の部分をマイクロ波キャビティ内に配置させる工程と、
前記ガスフロー管にガスを供給する工程と、
前記マイクロ波キャビティにマイクロ波を伝搬させる工程と、
前記伝搬されたマイクロ波を前記ロッド状コンダクタの少なくとも前記第2の部分を使って受信させる工程と、
前記ガスフロー管にガスを供給する工程で供給されたガスと、前記受信させる工程で受信さされたマイクロ波とを使ってプラズマを発生させる工程と、
を備えることを特徴とするマイクロ波を使用したプラズマ発生方法。
【請求項80】
前記プラズマを発生させる工程の前に、前記ガスフロー管にガスを供給する工程で供給されたガスを電子的に励起させる工程をさらに具備することを特徴とする請求項79に記載のプラズマ発生方法。
【請求項81】
前記プラズマを発生させる工程の前に、ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワーの損失を、遮蔽を使って緩和する工程をさらに具備することを特徴とする請求項79に記載のプラズマ発生方法。
【請求項82】
ガスを前記ガスフロー管に供給する工程は、
前記遮蔽を前記ガスフロー管の外部表面に配置する工程と、
ガス流路を前記遮蔽の壁に提供する工程と、
前記ガスを前記ガス流路に供給する工程と、
を具備することを特徴とする請求項81に記載のプラズマ発生方法。
【請求項83】
前記ガスフロー管に、ガスを供給する工程で供給されるガスに前記ロッド状コンダクタの周りで螺旋状の流動方向を付与する工程をさらに具備することを特徴とする請求項79に記載のプラズマ発生方法。
【請求項84】
前記ガスフロー管にガスを供給する工程は、
前記マイクロ波キャビティの壁にガス流路を提供する工程と、
前記マイクロ波キャビティの壁の前記ガス流路に前記ガスフロー管の入口部を接続する工程と、
前記ガス流路に前記ガスを供給する工程と、
を具備することを特徴とする請求項79に記載のプラズマ発生方法。
【請求項85】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
非導電性材料を含む出口部を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されているロッド状コンダクタと、
を備えることを特徴とするマイクロ波プラズマノズル。
【請求項86】
前記ガスフロー管の前記出口部は、導電材料を含むことを特徴とする請求項85に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項87】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
導電性材料を含む部分を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の出口部の近傍に配置されているロッド状コンダクタと、
前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための遮蔽と、
を備えることを特徴とするマイクロ波プラズマノズル。
【請求項1】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
実質的にマイクロ波を透過させる材料からなる出口部を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されたロッド状コンダクタと、
を備えることを特徴とするマイクロ波プラズマノズル。
【請求項2】
前記ロッド状コンダクタと前記ガスフロー管との間に配置され、前記ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を形成し、前記少なくとも1つの流路に沿って通過するガスに前記ロッド状コンダクタの回りに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイドをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項3】
前記ロッド状コンダクタは、円形の断面を持つことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項4】
前記ガスフロー管は、実質的にマイクロ波を透過する材料からなることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項5】
前記材料は、誘電材料であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項6】
前記材料は、石英であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項7】
前記ガスフロー管の一部の中に配置され、前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項8】
前記遮蔽は、導電材料を含むことを特徴とする請求項7に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項9】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置され、前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項10】
前記ガスフロー管の外部表面に配置され、前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽であって、ガス流を受け入れるための穴を持つ接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項11】
前記ロッド状コンダクタと前記接地遮蔽との間に配置され、前記接地遮蔽に対して前記ロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項12】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置される一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項13】
前記一対の磁石は、円筒の一部に類似した形状を有することを特徴とする請求項12に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項14】
前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置される一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項15】
前記一対の磁石は、円筒の一部に類似した形状を有することを特徴とする請求項14に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項16】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置される一対の磁石と、前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置される遮蔽と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項17】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置されるアノードと、前記ガスフロー管の他の部分に隣接して配置されるカソードと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項18】
前記ロッド状コンダクタの一部が中に配置されているマイクロ波キャビティをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項19】
前記マイクロ波キャビティは壁を備えており、前記マイクロ波キャビティの壁は前記ガスフロー管の入口に接続されているガス流路の一部を形成していることを特徴とする請求項18に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項20】
マイクロ波を受信するための前記ロッド状コンダクタの一部を中に持つマイクロ波キャビティをさらに備え、
前記マイクロ波キャビティの一部は、前記ガスフロー管の入口に接続されているガス流路の一部を形成していることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項21】
マイクロ波を受信するための前記ロッド状コンダクタの一部を中に持つマイクロ波キャビティをさらに備え、前記ガスフロー管は前記マイクロ波キャビティを完全に通って延びていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項22】
前記ガスフロー管の前記出口部は、円錐台形の形状とされていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項23】
前記ガスフロー管の前記出口部は、湾曲した断面を持つ部分を備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項24】
前記湾曲した断面を持つ部分は、ベル状部分を備えることを特徴とする請求項23に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項25】
前記ガスフロー管は、プラズマの長さを長くしプルームの安定性を改善するための延長案内部を備え、前記延長案内部は前記ガスフロー管の出口に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項26】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームを狭いストリップ型の形状にするためのプルーム改変部を備え、該プルーム改変部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項27】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームの断面直径を拡大するためのプルーム拡大部を備えており、該プルーム拡大部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項28】
前記ロッド状コンダクタは、その中に空間を区画する部分を備えていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項29】
前記ロッド状コンダクタは、2つの異なる材料からなることを特徴とする、請求項28に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項30】
前記ロッド状コンダクタは、卵形、楕円形、および長円形のうちの少なくとも1つを備える断面形状を持つことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項31】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項32】
前記ロッド状コンダクタは、取り外し可能な固定メカニズムによって接続されている2つの部分を備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項33】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の出口部の近傍に配置されたロッド状コンダクタと、
前記ロッド状コンダクタと前記ガスフロー管との間に配置され、前記ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を形成し、前記少なくとも1つの流路に沿って通過するガスに前記ロッド状コンダクタの回りに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイドと、
を備えることを特徴とするマイクロ波プラズマノズル。
【請求項34】
前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項35】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項36】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項37】
前記ガスフロー管を通過するガスを電子的に励起させるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項38】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項39】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項40】
前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項41】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項42】
前記ガスフロー管は、プラズマの長さを長くしプルームの安定性を改善するための延長案内部を備え、前記延長案内部は前記ガスフロー管の出口に取り付けられていることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項43】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームを狭いストリップ型の形状にするためのプルーム改変部を備え、該プルーム改変部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項44】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームの断面直径を拡大するためのプルーム拡大部を備えており、該プルーム拡大部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項45】
前記ガスフロー管は、石英からなることを特徴とする請求項33に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項46】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の出口部の近傍に配置されたロッド状コンダクタと、
前記ガスフロー管の外部表面に配置され、ガス流を受け入れるための穴を持ち、前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための接地遮蔽と、
前記ロッド状コンダクタと前記接地遮蔽との間に配置され、前記接地遮蔽に対して前記ロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダと、
を備えることを特徴とする、マイクロ波プラズマノズル。
【請求項47】
前記ガスフロー管は、前記位置ホルダの外側周辺に沿って形成されたくぼみに固定されていることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項48】
前記ガスフロー管は、プラズマの長さを長くしプルームの安定性を改善するための延長案内部を備え、前記延長案内部は前記ガスフロー管の出口に取り付けられていることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項49】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームを狭いストリップ型の形状にするためのプルーム改変部を備え、該プルーム改変部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項50】
前記ガスフロー管は、プラズマプルームの断面直径を拡大するためのプルーム拡大部を備えており、該プルーム拡大部は前記ガスフロー管の前記出口に取り付けられていることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項51】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項52】
前記ガスフロー管は、石英からなることを特徴とする請求項46に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項53】
ガス流路の一部を形成している壁を持つマイクロ波キャビティと、
誘電材料を含む出口部と、前記マイクロ波キャビティに接続された入口部とを持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されると共にその一部が前記マイクロ波キャビティ内に配置されているロッド状コンダクタと、
を備えることを特徴とするプラズマ発生システム。
【請求項54】
前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項55】
前記ロッド状コンダクタと前記ガスフロー管との間に配置され、前記ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を形成し、前記少なくとも1つの流路に沿って通過するガスに前記ロッド状コンダクタの回りに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイドをさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項56】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項57】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項58】
前記ガスフロー管を通過するガスを電子的に励起させるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項59】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項60】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項61】
前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項62】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項53に記載のプラズマ発生システム。
【請求項63】
マイクロ波キャビティと、
誘電材料を含む出口部を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されると共にその一部が前記マイクロ波キャビティ内に配置されているロッド状コンダクタと、
前記ガスフロー管の外部表面に配置され、前記マイクロ波キャビティに結合されると共に前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するように構成され、ガス流を受け入れるための穴を持つ接地遮蔽と、
前記ロッド状コンダクタと前記接地遮蔽との間に配置され、前記接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダと、
を備えることを特徴とするプラズマ発生システム。
【請求項64】
マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器と、
前記マイクロ波発生器に接続され、これに電力を提供するための電源と、
ガス流路の一部を形成する壁を持つマイクロ波キャビティと、
前記マイクロ波キャビティに機能的に接続され、これにマイクロ波を伝搬するための導波管と、
前記マイクロ波キャビティから反射されるマイクロ波を放散させるためのアイソレータと、
誘電材料を含む出口部と、前記マイクロ波キャビティのガス流路に接続された入口部とを持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されると共にその一部が前記マイクロ波キャビティ内に配置されているロッド状コンダクタと、
前記ロッド状コンダクタと前記ガスフロー管との間に配置され、前記ロッド状コンダクタの長軸に対して角度の付けられた少なくとも1つの流路を形成し、前記少なくとも1つの流路に沿って通過するガスに前記ロッド状コンダクタの回りに螺旋状の流動方向を付与するうず巻状ガイドと、
を備えることを特徴とするプラズマ発生システム。
【請求項65】
前記アイソレータは、
反射されたマイクロ波を放散させるためのダミーロードと、
前記ダミーロードに取り付けられ、反射されたマイクロ波を前記ダミーロードに向かわせるためのサーキュレータと、
を備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項66】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項67】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された接地遮蔽をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項68】
前記マイクロ波キャビティ内でマイクロ波の位相を制御するための位相シフタをさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項69】
前記位相シフタは、スライディングショートであることを特徴とする請求項68に記載のプラズマ発生システム。
【請求項70】
前記ガスフロー管を通過するガスを電子的に励起させるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項71】
前記ガスフロー管の一部に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項72】
前記ガスフロー管の外部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項73】
前記ガスフロー管の内部表面に隣接して配置された一対の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項74】
前記先端部は、先細りであることを特徴とする請求項64に記載のプラズマ発生システム。
【請求項75】
マイクロ波を発生するためのマイクロ波発生器と、
前記マイクロ波発生器に接続され、これに電力を提供するための電源、
マイクロ波キャビティと、
前記マイクロ波キャビティに機能的に接続され、これにマイクロ波を搬送するための導波管と、
前記マイクロ波キャビティから反射されるマイクロ波を放散させるためのアイソレータと、
誘電材料を含む出口部を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されると共にその一部が前記マイクロ波キャビティ内に配置されているロッド状コンダクタと、
前記ガスフロー管の外部表面に配置され、前記マイクロ波キャビティに結合されると共に前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するように構成され、ガス流を受け入れるための穴を持つ接地遮蔽と、
前記ロッド状コンダクタと前記接地遮蔽との間に配置され、前記接地遮蔽に対してロッド状コンダクタを固定して保持するための位置ホルダと、
を備えることを特徴とするプラズマ発生システム。
【請求項76】
前記アイソレータは、
反射されたマイクロ波を放散させるためのダミーロードと、
前記ダミーロードに取り付けられ、反射されたマイクロ波を前記ダミーロードに向かわせるためのサーキュレータと、
を備えることを特徴とする、請求項75に記載のプラズマ発生システム。
【請求項77】
前記マイクロ波キャビティ内でマイクロ波の位相を制御するための位相シフタをさらに備えることを特徴とする請求項75に記載のプラズマ発生システム。
【請求項78】
前記位相シフタは、スライディングショートであることを特徴とする請求項77に記載のプラズマ発生システム。
【請求項79】
マイクロ波キャビティを準備する工程と、
ガスフロー管と、このガスフロー管の軸方向に配置されたロッド状コンダクタとを準備する工程と、
前記ロッド状コンダクタの第1の部分を前記ガスフロー管の出口部に隣接させると共に、前記ロッド状コンダクタの第2の部分をマイクロ波キャビティ内に配置させる工程と、
前記ガスフロー管にガスを供給する工程と、
前記マイクロ波キャビティにマイクロ波を伝搬させる工程と、
前記伝搬されたマイクロ波を前記ロッド状コンダクタの少なくとも前記第2の部分を使って受信させる工程と、
前記ガスフロー管にガスを供給する工程で供給されたガスと、前記受信させる工程で受信さされたマイクロ波とを使ってプラズマを発生させる工程と、
を備えることを特徴とするマイクロ波を使用したプラズマ発生方法。
【請求項80】
前記プラズマを発生させる工程の前に、前記ガスフロー管にガスを供給する工程で供給されたガスを電子的に励起させる工程をさらに具備することを特徴とする請求項79に記載のプラズマ発生方法。
【請求項81】
前記プラズマを発生させる工程の前に、ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワーの損失を、遮蔽を使って緩和する工程をさらに具備することを特徴とする請求項79に記載のプラズマ発生方法。
【請求項82】
ガスを前記ガスフロー管に供給する工程は、
前記遮蔽を前記ガスフロー管の外部表面に配置する工程と、
ガス流路を前記遮蔽の壁に提供する工程と、
前記ガスを前記ガス流路に供給する工程と、
を具備することを特徴とする請求項81に記載のプラズマ発生方法。
【請求項83】
前記ガスフロー管に、ガスを供給する工程で供給されるガスに前記ロッド状コンダクタの周りで螺旋状の流動方向を付与する工程をさらに具備することを特徴とする請求項79に記載のプラズマ発生方法。
【請求項84】
前記ガスフロー管にガスを供給する工程は、
前記マイクロ波キャビティの壁にガス流路を提供する工程と、
前記マイクロ波キャビティの壁の前記ガス流路に前記ガスフロー管の入口部を接続する工程と、
前記ガス流路に前記ガスを供給する工程と、
を具備することを特徴とする請求項79に記載のプラズマ発生方法。
【請求項85】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
非導電性材料を含む出口部を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の前記出口部の近傍に配置されているロッド状コンダクタと、
を備えることを特徴とするマイクロ波プラズマノズル。
【請求項86】
前記ガスフロー管の前記出口部は、導電材料を含むことを特徴とする請求項85に記載のマイクロ波プラズマノズル。
【請求項87】
マイクロ波とガスとを用いてプラズマを発生させるためのマイクロ波プラズマノズルであって、
導電性材料を含む部分を持ち、その中にガスが流されるガスフロー管と、
前記ガスフロー管内に配置され、その先端部が前記ガスフロー管の出口部の近傍に配置されているロッド状コンダクタと、
前記ガスフロー管を通る際のマイクロ波パワー損失を緩和するための遮蔽と、
を備えることを特徴とするマイクロ波プラズマノズル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2008−506235(P2008−506235A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−520452(P2007−520452)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/023886
【国際公開番号】WO2006/014455
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(507005816)アマランテ テクノロジーズ,インク. (3)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/023886
【国際公開番号】WO2006/014455
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(507005816)アマランテ テクノロジーズ,インク. (3)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】
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