プログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置、及びゲームシステム
【課題】 キャラクタの髪型について多様な表現を行うことが可能なプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びゲームシステムを提供すること。
【解決手段】 キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトBOと、ベースオブジェクトBOに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトPOとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、プレーヤによって選択された1のベースオブジェクトBO及び少なくとも1のパーツオブジェクトPOを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する設定情報記憶部と、前記設定情報に基づいて、ベースオブジェクトBO及びパーツオブジェクトPOをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【解決手段】 キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトBOと、ベースオブジェクトBOに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトPOとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、プレーヤによって選択された1のベースオブジェクトBO及び少なくとも1のパーツオブジェクトPOを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する設定情報記憶部と、前記設定情報に基づいて、ベースオブジェクトBO及びパーツオブジェクトPOをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置、及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のポリゴンが設定されるオブジェクト空間(仮想的な3次元空間)内において、仮想カメラ(所与の視点)から見える画像を生成する画像生成システム(ゲームシステム)が知られており、いわゆる仮想現実を体験できるものとして人気が高い。
【0003】
このような画像生成システムでは、キャラクタの各パーツオブジェクトをプレーヤに選択させてキャラクタのカスタマイズを行うものが知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2006−268406号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像生成システムでは、キャラクタの髪型全体を1つのパーツオブジェクトとして扱っており、髪型のカスタマイズのバリエーションに制限があった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、キャラクタの髪型について多様な表現を行うことが可能なプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する設定情報記憶部と、
前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0007】
また本発明は上記各部を含むゲーム装置に関係する。また本発明はコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶した情報記憶媒体に関係する。
【0008】
本発明によれば、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトとの組み合わせによりキャラクタの髪型を表現することができ、キャラクタの髪型について多様な表現を行うことができる。
【0009】
(2)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記パーツオブジェクトを取り付ける位置に応じて異なる複数の前記ベースオブジェクトを記憶するようにしてもよい。
【0010】
本発明によれば、ベースオブジェクトにパーツオブジェクトを取り付けた場合に不自然な表現となってしまうことを防止することができる。
【0011】
(3)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記ベースオブジェクトをキャラクタ毎に記憶するようにしてもよい。
【0012】
本発明によれば、キャラクタの骨格や背の高さに応じて異なるベースオブジェクトを用意することで、キャラクタ毎に自然な髪型の表現を行うことができる。
【0013】
(4)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記パーツオブジェクトをキャラクタ毎に記憶するようにしてもよい。
【0014】
本発明によれば、キャラクタの骨格や背の高さに応じて異なるパーツオブジェクトを用意することで、キャラクタ毎に自然な髪型の表現を行うことができる。
【0015】
(5)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
所与のキャラクタに対応するベースオブジェクトに設定されたボーンにスケール値を与えることにより当該ベースオブジェクトを変形して作成されたキャラクタ毎の前記ベースオブジェクトと、所与のキャラクタに対応するパーツオブジェクトに設定されたボーンに前記スケール値を反映させることにより当該パーツオブジェクトの位置を変更して作成されたキャラクタ毎の前記パーツオブジェクトとを記憶するようにしてもよい。
【0016】
本発明によれば、キャラクタ毎のベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを簡単に作成して記憶させることができる。
【0017】
(6)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記描画部が、
プレーヤによって選択された色情報に基づき前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画するようにしてもよい。
【0018】
本発明によれば、プレーヤによって選択された色情報を用いて多様な髪型の表現を行うことができる。
【0019】
(7)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記パーツオブジェクトに設定された物理シミュレーション情報に基づいて、前記パーツオブジェクトを動作させる処理を行う動作処理部としてさらにコンピュータを機能させるようにしてもよい。
【0020】
(8)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記描画部が、
キャラクタに対応付けられた前記ベースオブジェクトと前記パーツオブジェクトの組み合わせに応じて、前記パーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションの少なくとも1つを変化させて前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画するようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトとの組み合わせにより髪型の多様な表現を行うことができる。
【0022】
(9)また本発明は、ゲーム装置とサーバと情報処理装置がネットワークを介してデータを送受信することができるゲームシステムであって、
前記情報処理装置が、
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトの中から1のベースオブジェクトを選択し、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトの中から少なくとも1のパーツオブジェクトを選択するための選択情報を前記サーバに送信する通信制御部を含み、
前記サーバが、
前記情報処理装置から送信された前記選択情報に基づいて、プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を生成する設定部と、
前記ゲーム機に前記設定情報を送信する処理を行う通信制御部とを含み、
前記ゲーム装置が、
複数の前記ベースオブジェクトと、複数の前記パーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
前記サーバから送信された前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部とを含むことを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトをそれぞれ選択することができ、キャラクタの髪型について多様なカスタマイズを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0025】
1.構成
図1に本実施形態のゲームシステムの構成の一例を示す。
【0026】
本実施形態のゲームシステムは、複数のゲーム装置10とサーバ30と情報処理装置40(プログラム実行可能な携帯電話、携帯型ゲーム装置、PC等)とを含む。ゲーム装置10及び情報処理装置40とサーバ30はインターネット等のネットワーク20を介して接続されている。ネットワーク20は、インターネットや専用回線、移動体通信網でもよいし、有線または無線のLAN回線でもよい。
【0027】
情報処理装置40は、通信制御部42を含む。通信制御部42は、操作部からの操作データに基づき、キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトの中から1のベースオブジェクトを選択し、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトの中から少なくとも1のパーツオブジェクトを選択するための選択情報をサーバ30に送信する。
【0028】
サーバ30は、設定部32、通信制御部34、記憶部36を含む。設定部32は、情報処理装置40から送信された選択情報に基づいて、プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタ及びプレーヤIDに対応付ける設定情報を生成し、記憶部36に記憶させる。通信制御部34は、ゲーム機10に前記設定情報を送信する処理を行う。
【0029】
図2に本実施形態のゲーム装置10の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のゲーム装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0030】
操作部160は、プレーヤがオブジェクト(キャラクタ、移動体)の操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、或いは筺体などにより実現できる。
【0031】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。記憶部170は、ワーク領域として使用される主記憶部172と、最終的な表示画像等が記憶される描画バッファ174と、オブジェクトのモデルデータが記憶されるオブジェクトデータ記憶部176と、各オブジェクトに対応付けられたテクスチャが記憶されるテクスチャ記憶部178と、オブジェクトの画像の生成処理時にZ値が記憶されるZバッファ179とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0032】
特に本実施形態のオブジェクトデータ記憶部176は、キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶する。
【0033】
またオブジェクトデータ記憶部176は、前記パーツオブジェクトを取り付ける位置に応じて異なる複数の前記ベースオブジェクトを記憶するようにしてもよい。
【0034】
またオブジェクトデータ記憶部176は、前記ベースオブジェクトをキャラクタ毎に記憶するようにしてもよい。
【0035】
またオブジェクトデータ記憶部176は、前記パーツオブジェクトをキャラクタ毎に記憶するようにしてもよい。またオブジェクトデータ記憶部176は、キャラクタ毎に記憶された前記パーツオブジェクトを動作させるための物理シミュレーション情報を記憶するようにしてもよい。
【0036】
またオブジェクトデータ記憶部176は、所与のキャラクタに対応するベースオブジェクトに設定されたボーンにスケール値を与えることにより当該ベースオブジェクトを変形して作成されたキャラクタ毎の前記ベースオブジェクトと、所与のキャラクタに対応するパーツオブジェクトに設定されたボーンに前記スケール値を反映させることにより当該パーツオブジェクトの位置を変更して作成されたキャラクタ毎の前記パーツオブジェクトとを記憶するようにしてもよい。
【0037】
また本実施形態の記憶部170は、設定情報記憶部177を含む。設定情報記憶部177は、プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する。
【0038】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0039】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0040】
通信部196は外部(例えばサーバ30、他のゲーム装置10)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0041】
なお、サーバが有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体180や記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して画像生成システムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0042】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。ここでゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0043】
この処理部100は記憶部170内の主記憶部172をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0044】
処理部100は、通信制御部108、オブジェクト空間設定部110、移動・動作処理部112、仮想カメラ制御部114、描画部120、音生成部130を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0045】
通信制御部108は、前記設定情報の送信要求を通信部196を介してサーバ30に送信し、サーバ30から送信された前記設定情報を通信部196を介して受信する処理を行う。また通信制御部108は、操作部160によりプレーヤが入力した操作データを通信部196を介して他のゲーム装置10に送信する処理と、他のゲーム装置10から送信された操作データを通信部196を介して受信する処理を行う。
【0046】
オブジェクト空間設定部110は、キャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)や光源をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。例えば、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義であり、例えば、ワールド座標系でのX、Y、Z軸の各軸の正方向からみて時計回りに回る場合における回転角度)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0047】
特に本実施形態のオブジェクト空間設定部110は、設定情報記憶部177に記憶された設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定する。
【0048】
移動・動作処理部112は、オブジェクト(キャラクタ、移動体オブジェクト等)の移動・動作演算(移動・動作シミュレーション)を行う。すなわち操作部160によりプレーヤが入力した操作データや、他のゲーム装置10から送信された操作データや、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)、物理法則(物理シミュレーション情報)などに基づいて、オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させたり、オブジェクトを動作(モーション、アニメーション)させたりする処理を行う。具体的には、オブジェクトの移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)や動作情報(オブジェクトを構成する各パーツの位置、或いは回転角度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。なおフレームは、オブジェクトの移動・動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。
【0049】
また移動・動作処理部112(動作処理部)は、前記パーツオブジェクトに設定された物理シミュレーション情報に基づいて、前記パーツオブジェクトを動作させる処理を行うようにしてもよい。
【0050】
仮想カメラ制御部114は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、ワールド座標系における仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(例えば、X、Y、Z軸の各軸の正方向からみて時計回りに回る場合における回転角度)を制御する処理を行う。要するに、視点位置、視線方向、画角を制御する処理を行う。例えば、仮想カメラ制御部114は、仮想カメラを移動体オブジェクトの移動に追従させる制御を行うようにしてもよい。すなわち、仮想カメラによりオブジェクト(例えばキャラクタ、移動体オブジェクト)を後方から撮影するために、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。この場合には、移動・動作処理部112で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
【0051】
描画部120は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像(前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトが構成要素として設定されたキャラクタの画像)を生成し、表示部190に出力する。いわゆる3次元ゲーム画像を生成する場合には、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。なお頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
【0052】
頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム、第1のシェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換、例えばワールド座標変換、視野変換(カメラ座標変換)、クリッピング処理、射影変換(視点を基準とした透視変換、投影変換)、ビューポート変換(スクリーン座標変換)、光源計算等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。ジオメトリ処理後のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)は、オブジェクトデータ記憶部176に保存される。
【0053】
そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム、第2のシェーダプログラム)に従って、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を描画バッファ174(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0054】
なお頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現される。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、従来のハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
【0055】
そして描画部120は、オブジェクトを描画する際にテクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
【0056】
テクスチャマッピングは、記憶部170のテクスチャ記憶部178に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングするための処理である。具体的には、オブジェクトの頂点やピクセルに設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部170のテクスチャ記憶部178からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出す。そして、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
【0057】
隠面消去処理としては、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ179(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行うことができる。すなわちオブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバッファ179に格納されるZ値を参照する。そして参照されたZバッファ179のZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファ179のZ値を新たなZ値に更新する。
【0058】
αブレンディング(α合成)は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)のことである。
【0059】
なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
【0060】
また描画部120は、プレーヤによって選択された色情報(設定情報記憶部177に記憶された設定情報に格納された色情報)に基づき前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画するようにしてもよい。すなわちプレーヤによって選択された色情報に基づき前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを構成するプリミティブの描画ピクセルの色を設定するようにしてもよい。
【0061】
また描画部120は、設定情報記憶部177に記憶された設定情報を参照して、キャラクタに対応付けられた前記ベースオブジェクトと前記パーツオブジェクトの組み合わせに応じて、前記パーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションの少なくとも1つを変化させて前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画するようにしてもよい。
【0062】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0063】
なお、本実施形態の画像生成システムは、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。また複数のプレーヤがプレイする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末(ゲーム機、携帯電話)を用いて分散処理により生成してもよい。
【0064】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
【0065】
2−1.概要
本実施形態のゲームは、オンラインの格闘ゲームであり、各プレーヤは格闘ゲームに登場する自キャラクタの髪型を携帯電話等の情報処理装置40を用いてカスタマイズすることができる。
【0066】
すなわち、プレーヤが情報処理装置40を用いてサーバ30にアクセスすると情報処理装置40の表示部に、キャラクタをカスタマイズするためのカスタマイズ画面が表示される。プレーヤは、このカスタマイズ画面において、キャラクタの種類、服装、髪型等を複数の選択肢の中から選択することができる。特に髪型については、髪形のベースとなる複数のベースオブジェクトと、ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトの中から、1のベースオブジェクトと少なくとも1のパーツオブジェクトを選択することができる。またプレーヤは、カスタマイズ画面において、髪型の色(色情報)を選択することもできる。またプレーヤは、プレーヤIDを記憶するICカードを持っており、当該ICカード表面に印刷されたプレーヤID(カード番号)を前記カスタマイズ画面において入力する。
【0067】
図3に、プレーヤが選択可能なベースオブジェクトとパーツオブジェクトの一例を示す。図3に示すように、本実施形態では、大きく分けて3つのベースオブジェクト「ポニーテール」「ツインテール」「オールバック」が用意され、各ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトが用意されている。なお、各パーツオブジェクトは「後ろ髪」と「前髪」に分類され、それぞれから1つずつ選択することができる。但し、パーツオブジェクト「右前髪」と「左前髪」については同時に選択することもできる。
【0068】
図4に、本実施形態の設定情報の一例を示す。設定情報200は、サーバ30の記憶部36に記憶され、各プレーヤがカスタマイズ画面において選択したキャラクタ220、1のベースオブジェクト230、少なくとも1のパーツオブジェクト240、髪型の色250等を特定するための情報を、当該プレーヤがカスタマイズ画面において入力したプレーヤID210に対応付けて格納する。
【0069】
プレーヤがゲーム開始時にICカードをゲーム装置10に備わるカードリーダにセットすると、ゲーム装置10はICカードからプレーヤIDを読み取り、読み取ったプレーヤIDをサーバ30に送信する。サーバ30は、ゲーム装置10からプレーヤIDを受信すると、当該プレーヤIDに対応する設定情報をゲーム装置10に送信する。またサーバ30は、当該プレーヤの対戦相手となる他のプレーヤのプレーヤIDに対応する設定情報をゲーム装置10に送信する。そしてゲーム装置10は、サーバ30から送信された設定情報200において特定されるベースオブジェクトとパーツオブジェクトを、設定情報において特定されるキャラクタの構成要素として設定する。なお、キャラクタ(キャラクタオブジェクト)、ベースオブジェクト、パーツオブジェクトの各モデルデータは、予めゲーム装置10のオブジェクトデータ記憶部176に記憶されている。
【0070】
このように本実施形態によれば、プレーヤは、情報処理装置40を用いてキャラクタのカスタマイズを行った後は、サーバ30に接続されたいずれのゲーム装置10においても、自身がカスタマイズしたキャラクタが登場するゲームを行うことができる。
【0071】
2−2.ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの詳細
次に、本実施形態のベースオブジェクトとパーツオブジェクトの詳細について説明する。
【0072】
本実施形態では、キャラクタの髪型のベースとなるベースオブジェクトとして、パーツオブジェクトを取り付ける位置や数に応じて異なる複数のベースオブジェクトが用意されている。
【0073】
図5(A)、図5(B)は、本実施形態のベースオブジェクト「ポニーテールA」について説明するための図である。図5(A)は、ベースオブジェクトBOとして「ポニーテールA」が選択され、「ポニーテールA」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪A」、「右前髪A」、「左前髪A」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示し、図5(B)は、「ポニーテールA」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪B」、「前髪B」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示す。
【0074】
図5(A)、図5(B)に示すように、「ポニーテールA」は、1束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部の1箇所において取り付けられるベースオブジェクトBOであり、1束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが取り付けられた場合に自然な表現となるように、後ろ髪の取り付け位置(1つの結び目)に向かって髪の毛が集まる態様をしている。また「ポニーテールベースA」には、前髪を表すパーツオブジェクトPOを少なくとも1つ取り付けることができる。
【0075】
図6は、本実施形態のベースオブジェクト「ポニーテールB」、「ポニーテールC」について説明するための図である。図6に示すように、「ポニーテールB」、「ポニーテールC」は、「ポニーテールA」と同様に、1束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部の1箇所において取り付けられるベースオブジェクトBOであり、後ろ髪の取り付け位置(1つの結び目)に向かって髪の毛が集まる態様をしているが、「ポニーテールB」は、後ろ髪の取り付け位置(結び目)が「ポニーテールA」よりも上に設けられ、「ポニーテールC」は、結び目が「ポニーテールA」よりも下に設けられている。
【0076】
図7(A)、図7(B)は、本実施形態のベースオブジェクト「ツインテールA」について説明するための図である。図7(A)は、ベースオブジェクトBOとして「ツインテールA」が選択され、「ツインテールA」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪D」、「左前髪A」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示し、図7(B)は、「ツインテールA」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪E」、「前髪B」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示す。
【0077】
図7(A)、図7(B)に示すように、「ツインテールA」は、2束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部の2箇所において取り付けられるベースオブジェクトBOであり、2束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが取り付けられた場合に自然な表現となるように、後ろ髪の2つの取り付け位置(2つの結び目)のそれぞれに向かって髪の毛が集まる態様をしている。
【0078】
図8は、本実施形態のベースオブジェクト「ツインテールB」について説明するための図である。図8に示すように、「ツインテールB」は、「ツインテールA」と同様に、2束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部の2箇所において取り付けられるベースオブジェクトBOであり、後ろ髪の2つの取り付け位置(2つの結び目)に向かって髪の毛が集まる態様をしているが、後ろ髪の2つの取り付け位置(2つの結び目)が「ツインテールA」よりも下に設けられている。
【0079】
図9(A)、図9(B)は、本実施形態のベースオブジェクト「オールバック」について説明するための図である。図9(A)は、ベースオブジェクトBOとして「オールバック」が選択され、「オールバック」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪G」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示し、図9(B)は、「オールバック」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪H」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示す。
【0080】
図9(A)、図9(B)に示すように、「オールバック」は、後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部全体に取り付けられるベースオブジェクトBOであり、「ポニーテール」や「ツインテール」のような結び目はなく、髪の毛が後方に向かって流れる態様をしている。
【0081】
このように本実施形態によれば、キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶しておき、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトとの組み合わせによりキャラクタの髪型を表現することにより、髪型全体を表すオブジェクトを複数記憶する場合に比べて、オブジェクトのデータ量を抑えつつ、キャラクタの髪型について多様な表現を行うことができる。
【0082】
また本実施形態によれば、後ろ髪を表すパーツオブジェクトを取り付ける位置や数(結び目の位置や数)に応じて態様の異なる複数のベースオブジェクトを用意することにより、ベースオブジェクトに後ろ髪を表すパーツオブジェクトを取り付けた場合に不自然な表現となってしまうことを防止することができる。
【0083】
2−3.ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの作成
本実施形態では、オブジェクトデータ記憶部176は、複数種類のベースオブジェクトと各ベースオブジェクトに取り付け可能な複数種類のパーツオブジェクトをキャラクタの種類毎に記憶している。これは、キャラクタ毎に頭部の形状、背の高さ(頭部の位置)が異なるため、ベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを取り付けるキャラクタによって、ベースオブジェクトの形状や、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの取り付け位置(キャラクタのローカル座標系での位置)を変える必要があるからである。
【0084】
本実施形態では、1のキャラクタに対応するベースオブジェクトとパーツオブジェクトから、他の複数のキャラクタのそれぞれに対応するベースオブジェクトとパーツオブジェクトを予め作成し記憶しておく。
【0085】
図10(A)、図10(B)は、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの作成について説明するための図である。
【0086】
図10(A)、図10(B)に示すように、ベースオブジェクトBOにはボーンBB(ベース骨)が設定され、パーツオブジェクトPOにはボーンVB(仮想パーツ骨)とボーンPB(パーツ骨)が設定されている。ベースオブジェクトBOと仮想パーツ骨VBは、ベース骨BBに親子関係付けされ、パーツ骨PBは、仮想パーツ骨PBに位置コンストレインされ、パーツオブジェクトPOはパーツ骨PBにスキンバインドされている。パーツ骨PBは、複数のボーンと関節により構成されるスケルトンであり、パーツオブジェクトPOを動作させるために設定されている。
【0087】
例えばキャラクタA用のベースオブジェクトBOからキャラクタB用のベースオブジェクトBOを作成する際には、キャラクタA用のベースオブジェクトBOに設定されたベース骨BBに対してスケール値を入力することにより、キャラクタBの骨格(頭部の形状)に合せてキャラクタA用のベースオブジェクトBOを変形して、キャラクタB用のベースオブジェクトBOを作成する。なおスケール値はベース骨BBの3軸方向のそれぞれに対して入力することができる。
【0088】
ここで、ベース骨BBに入力されたスケール値は仮想パーツ骨VBに反映され、仮想パーツ骨VBの位置と大きさが変化する。またパーツ骨PBは、仮想パーツ骨VBに位置コンストレインされているため、大きさは変化せず位置のみが変化し、パーツオブジェクトPOも同様に位置のみが変化する。
【0089】
すなわち、キャラクタA用のベースオブジェクトBOとパーツオブジェクトPOを図10(B)に示すように関連付けた状態で、当該ベースオブジェクトBOのベース骨BBに対してスケール値を入力することにより、キャラクタA用のベースオブジェクトBOの変形にあわせてキャラクタA用のパーツオブジェクトPOの位置(取り付け位置)を変更して、キャラクタB用のパーツオブジェクトPOを作成する。
【0090】
このように本実施形態によれば、1のキャラクタのベースオブジェクトとパーツオブジェクトから、他のキャラクタの骨格に合せて変形させたベースオブジェクトと、当該ベースオブジェクトの変形に合せて取り付け位置を変化させたパーツオブジェクトとを容易に作成することができる。
【0091】
2−4.パーツオブジェクトの動作
図11は、本実施形態のパーツオブジェクトの動作について説明するための図である。
【0092】
図11に示すように、本実施形態では、パーツオブジェクトPOに設定されたボーンPB(パーツ骨)を、パーツオブジェクトPOの重さや慣性力等の物理シミュレーション情報に基づき制御することで、パーツオブジェクトPOを動作(モーション)させる処理を行う。
【0093】
さらに本実施形態では、パーツオブジェクトPOがキャラクタの体にめり込まないようにするために、キャラクタの骨格に沿った形状のヒットオブジェクトHOを、物理シミュレーション情報としてパーツオブジェクトPOに設定し、パーツオブジェクトPOがヒットオブジェクトHOによって弾かれるようにパーツオブジェクトPOの動作を制御している。
【0094】
ここで、キャラクタの骨格はキャラクタ毎に異なるため、図11に示すように、キャラクタA用のパーツオブジェクトPOに対してはキャラクタAの骨格に合せたヒットオブジェクトHOを設定し、キャラクタB用のパーツオブジェクトPOに対してはキャラクタBの骨格に合せたヒットオブジェクトHOを設定する。このようにすると、キャラクタの骨格に応じてパーツオブジェクトPOの動作を制御することができる。
【0095】
2−5.ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの組み合わせに応じた描画
図12(A)、図12(B)は、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの組み合わせに応じた描画について説明するための図である。
【0096】
本実施形態では、キャラクタに対応付けられたベースオブジェクトとパーツオブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせになった場合には、当該パーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションの少なくとも1つを変化させる。具体的には、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの所定の組み合わせに対応する形状情報、スケール情報、色情報、モーションデータ等をテーブルデータとして記憶しておき、このテーブルデータを参照してパーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションを変化させる。
【0097】
例えば図12(A)に示すように、ベースオブジェクトBOとして「オールバック」が選択され、パーツオブジェクトPOとして「前髪C」が選択された場合には、ベースオブジェクトBOに取り付けるパーツオブジェクトPOの形状等を変化させずに描画する。一方、図12(B)に示すように、パーツオブジェクトPOとして「前髪C」に加えて「後ろ髪G」が選択された場合には、ベースオブジェクトBOに取り付ける「前髪C」のパーツオブジェクトPOの形状を前後方向に拡大する処理を行って描画する。このとき、「前髪C」或いは「後ろ髪G」のパーツオブジェクトPOを所定のモーションで動作させるようにしてもよいし、「前髪C」及び「後ろ髪G」のパーツオブジェクトPOとベースオブジェクトBOとを所定の色(テーブルデータに設定された色情報)で描画するようにしてもよい。
【0098】
このように本実施形態によれば、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトとの組み合わせにより髪型の多様な表現を行うことができる。
【0099】
3.処理
次に、本実施形態のゲーム装置10の処理の一例について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0100】
まず、通信制御部108は、カードリーダにセットされたICカードから読み取った、自機のプレーヤのプレーヤIDをサーバ30に送信する(ステップS10)。次に、通信制御部108は、サーバ30から送信された設定情報200を受信し、設定情報記憶部177に記憶させる(ステップS12)。
【0101】
次に、オブジェクト空間設定部110は、設定情報200に基づいて、自機のプレーヤによって選択されたベースオブジェクト及びパーツオブジェクトであって自機のプレーヤによって選択されたキャラクタ用のベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを、自機のプレーヤによって選択されたキャラクタの構成要素として設定する(ステップS14)。
【0102】
次に、オブジェクト空間設定部110は、設定情報200に基づいて、対戦相手となる他機のプレーヤによって選択されたベースオブジェクト及びパーツオブジェクトであって当該他機のプレーヤによって選択されたキャラクタ用のベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを、他機のプレーヤによって選択されたキャラクタの構成要素として設定する(ステップS16)。
【0103】
次に、オブジェクト空間設定部110は、自機のプレーヤのキャラクタと他機のプレーヤのキャラクタとをオブジェクト空間に配置する(ステップS18)。
【0104】
次に、移動・動作演算部112は、操作部160からの操作データに基づき自機のプレーヤのキャラクタの移動・動作演算を行い、他のゲーム装置10から送信された操作データに基づき他機のプレーヤのキャラクタの移動・動作演算を行う(ステップS20)。
【0105】
次に、描画部120は、オブジェクト空間を仮想カメラから見た画像であって、自機のプレーヤのキャラクタと他機のプレーヤのキャラクタとを含む画像を生成する(ステップS22)。このとき描画部120は、設定情報200を参照して、各キャラクタに対応する色情報250に基づいて、各キャラクタのベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを描画する。
【0106】
次に、処理部100は、処理を続けるか否かを判断し(ステップS24)、処理を続ける場合には、ステップ20の処理に進む。
【0107】
4.変形例
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0108】
例えば、本実施形態では、プレーヤが情報処理装置40を用いてサーバ30にアクセスしてキャラクタをカスタマイズする場合について説明したが、ゲーム装置10の表示部190にキャラクタをカスタマイズするためのカスタマイズ画面を表示させ、プレーヤがゲーム装置10においてキャラクタの髪型等をカスタマイズできるようにしてもよい。この場合、ゲーム装置10の処理部100は、操作部160からの操作データに基づき、プレーヤによって選択された1のベースオブジェクト及び少なくとも1のパーツオブジェクトを、プレーヤによって選択されたキャラクタの構成要素として設定する処理を行う設定部を含む。
【0109】
また本実施形態では、複数種類のベースオブジェクトと各ベースオブジェクトに取り付け可能な複数種類のパーツオブジェクトをキャラクタの種類毎に記憶する場合について説明したが、プレーヤによって選択された1のベースオブジェクト及び少なくとも1のパーツオブジェクトを、プレーヤによって選択されたキャラクタの構成要素として設定する(キャラクタに取り付ける)際に、当該1のベースオブジェクト及び少なくとも1のパーツオブジェクトを、設定されるキャラクタの種類に応じて形状及び位置(キャラクタのローカル座標系での位置)を変更して設定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本実施形態のゲームシステムの構成の一例を示す図。
【図2】本実施形態のゲーム装置10の機能ブロック図の一例を示す図。
【図3】プレーヤが選択可能なベースオブジェクトとパーツオブジェクトの一例を示す図。
【図4】設定情報の一例を示す図。
【図5】図5(A)、図5(B)は、ベースオブジェクト「ポニーテールA」について説明するための図。
【図6】ベースオブジェクト「ポニーテールB」、「ポニーテールC」について説明するための図。
【図7】図7(A)、図5(B)は、ベースオブジェクト「ツインテールA」について説明するための図。
【図8】ベースオブジェクト「ツインテールB」について説明するための図。
【図9】図9(A)、図9(B)は、ベースオブジェクト「オールバック」について説明するための図。
【図10】図10(A)、図10(B)は、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの作成について説明するための図。
【図11】パーツオブジェクトの動作について説明するための図である。
【図12】図12(A)、図12(B)は、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの組み合わせに応じた描画について説明するための図である。
【図13】本実施形態のゲーム装置の処理の一例を示すフローチャート図。
【符号の説明】
【0111】
10 ゲーム装置、30 サーバ、32 設定部、34 通信制御部、40 情報処理装置、42 通信制御部、100 処理部、108 通信制御部、110 オブジェクト空間設定部、112 移動・動作処理部、114 仮想カメラ制御部、120 描画部、130 音生成部、160 操作部、170 記憶部、176 オブジェクトデータ記憶部、177 設定情報記憶部、180 情報記憶媒体、190 表示部、192 音出力部、196 通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置、及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のポリゴンが設定されるオブジェクト空間(仮想的な3次元空間)内において、仮想カメラ(所与の視点)から見える画像を生成する画像生成システム(ゲームシステム)が知られており、いわゆる仮想現実を体験できるものとして人気が高い。
【0003】
このような画像生成システムでは、キャラクタの各パーツオブジェクトをプレーヤに選択させてキャラクタのカスタマイズを行うものが知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2006−268406号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像生成システムでは、キャラクタの髪型全体を1つのパーツオブジェクトとして扱っており、髪型のカスタマイズのバリエーションに制限があった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、キャラクタの髪型について多様な表現を行うことが可能なプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する設定情報記憶部と、
前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0007】
また本発明は上記各部を含むゲーム装置に関係する。また本発明はコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶した情報記憶媒体に関係する。
【0008】
本発明によれば、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトとの組み合わせによりキャラクタの髪型を表現することができ、キャラクタの髪型について多様な表現を行うことができる。
【0009】
(2)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記パーツオブジェクトを取り付ける位置に応じて異なる複数の前記ベースオブジェクトを記憶するようにしてもよい。
【0010】
本発明によれば、ベースオブジェクトにパーツオブジェクトを取り付けた場合に不自然な表現となってしまうことを防止することができる。
【0011】
(3)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記ベースオブジェクトをキャラクタ毎に記憶するようにしてもよい。
【0012】
本発明によれば、キャラクタの骨格や背の高さに応じて異なるベースオブジェクトを用意することで、キャラクタ毎に自然な髪型の表現を行うことができる。
【0013】
(4)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記パーツオブジェクトをキャラクタ毎に記憶するようにしてもよい。
【0014】
本発明によれば、キャラクタの骨格や背の高さに応じて異なるパーツオブジェクトを用意することで、キャラクタ毎に自然な髪型の表現を行うことができる。
【0015】
(5)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
所与のキャラクタに対応するベースオブジェクトに設定されたボーンにスケール値を与えることにより当該ベースオブジェクトを変形して作成されたキャラクタ毎の前記ベースオブジェクトと、所与のキャラクタに対応するパーツオブジェクトに設定されたボーンに前記スケール値を反映させることにより当該パーツオブジェクトの位置を変更して作成されたキャラクタ毎の前記パーツオブジェクトとを記憶するようにしてもよい。
【0016】
本発明によれば、キャラクタ毎のベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを簡単に作成して記憶させることができる。
【0017】
(6)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記描画部が、
プレーヤによって選択された色情報に基づき前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画するようにしてもよい。
【0018】
本発明によれば、プレーヤによって選択された色情報を用いて多様な髪型の表現を行うことができる。
【0019】
(7)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記パーツオブジェクトに設定された物理シミュレーション情報に基づいて、前記パーツオブジェクトを動作させる処理を行う動作処理部としてさらにコンピュータを機能させるようにしてもよい。
【0020】
(8)また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記描画部が、
キャラクタに対応付けられた前記ベースオブジェクトと前記パーツオブジェクトの組み合わせに応じて、前記パーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションの少なくとも1つを変化させて前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画するようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトとの組み合わせにより髪型の多様な表現を行うことができる。
【0022】
(9)また本発明は、ゲーム装置とサーバと情報処理装置がネットワークを介してデータを送受信することができるゲームシステムであって、
前記情報処理装置が、
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトの中から1のベースオブジェクトを選択し、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトの中から少なくとも1のパーツオブジェクトを選択するための選択情報を前記サーバに送信する通信制御部を含み、
前記サーバが、
前記情報処理装置から送信された前記選択情報に基づいて、プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を生成する設定部と、
前記ゲーム機に前記設定情報を送信する処理を行う通信制御部とを含み、
前記ゲーム装置が、
複数の前記ベースオブジェクトと、複数の前記パーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
前記サーバから送信された前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部とを含むことを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトをそれぞれ選択することができ、キャラクタの髪型について多様なカスタマイズを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0025】
1.構成
図1に本実施形態のゲームシステムの構成の一例を示す。
【0026】
本実施形態のゲームシステムは、複数のゲーム装置10とサーバ30と情報処理装置40(プログラム実行可能な携帯電話、携帯型ゲーム装置、PC等)とを含む。ゲーム装置10及び情報処理装置40とサーバ30はインターネット等のネットワーク20を介して接続されている。ネットワーク20は、インターネットや専用回線、移動体通信網でもよいし、有線または無線のLAN回線でもよい。
【0027】
情報処理装置40は、通信制御部42を含む。通信制御部42は、操作部からの操作データに基づき、キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトの中から1のベースオブジェクトを選択し、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトの中から少なくとも1のパーツオブジェクトを選択するための選択情報をサーバ30に送信する。
【0028】
サーバ30は、設定部32、通信制御部34、記憶部36を含む。設定部32は、情報処理装置40から送信された選択情報に基づいて、プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタ及びプレーヤIDに対応付ける設定情報を生成し、記憶部36に記憶させる。通信制御部34は、ゲーム機10に前記設定情報を送信する処理を行う。
【0029】
図2に本実施形態のゲーム装置10の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のゲーム装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0030】
操作部160は、プレーヤがオブジェクト(キャラクタ、移動体)の操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、或いは筺体などにより実現できる。
【0031】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。記憶部170は、ワーク領域として使用される主記憶部172と、最終的な表示画像等が記憶される描画バッファ174と、オブジェクトのモデルデータが記憶されるオブジェクトデータ記憶部176と、各オブジェクトに対応付けられたテクスチャが記憶されるテクスチャ記憶部178と、オブジェクトの画像の生成処理時にZ値が記憶されるZバッファ179とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0032】
特に本実施形態のオブジェクトデータ記憶部176は、キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶する。
【0033】
またオブジェクトデータ記憶部176は、前記パーツオブジェクトを取り付ける位置に応じて異なる複数の前記ベースオブジェクトを記憶するようにしてもよい。
【0034】
またオブジェクトデータ記憶部176は、前記ベースオブジェクトをキャラクタ毎に記憶するようにしてもよい。
【0035】
またオブジェクトデータ記憶部176は、前記パーツオブジェクトをキャラクタ毎に記憶するようにしてもよい。またオブジェクトデータ記憶部176は、キャラクタ毎に記憶された前記パーツオブジェクトを動作させるための物理シミュレーション情報を記憶するようにしてもよい。
【0036】
またオブジェクトデータ記憶部176は、所与のキャラクタに対応するベースオブジェクトに設定されたボーンにスケール値を与えることにより当該ベースオブジェクトを変形して作成されたキャラクタ毎の前記ベースオブジェクトと、所与のキャラクタに対応するパーツオブジェクトに設定されたボーンに前記スケール値を反映させることにより当該パーツオブジェクトの位置を変更して作成されたキャラクタ毎の前記パーツオブジェクトとを記憶するようにしてもよい。
【0037】
また本実施形態の記憶部170は、設定情報記憶部177を含む。設定情報記憶部177は、プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する。
【0038】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0039】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0040】
通信部196は外部(例えばサーバ30、他のゲーム装置10)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0041】
なお、サーバが有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体180や記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して画像生成システムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0042】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。ここでゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0043】
この処理部100は記憶部170内の主記憶部172をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0044】
処理部100は、通信制御部108、オブジェクト空間設定部110、移動・動作処理部112、仮想カメラ制御部114、描画部120、音生成部130を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0045】
通信制御部108は、前記設定情報の送信要求を通信部196を介してサーバ30に送信し、サーバ30から送信された前記設定情報を通信部196を介して受信する処理を行う。また通信制御部108は、操作部160によりプレーヤが入力した操作データを通信部196を介して他のゲーム装置10に送信する処理と、他のゲーム装置10から送信された操作データを通信部196を介して受信する処理を行う。
【0046】
オブジェクト空間設定部110は、キャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)や光源をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。例えば、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義であり、例えば、ワールド座標系でのX、Y、Z軸の各軸の正方向からみて時計回りに回る場合における回転角度)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0047】
特に本実施形態のオブジェクト空間設定部110は、設定情報記憶部177に記憶された設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定する。
【0048】
移動・動作処理部112は、オブジェクト(キャラクタ、移動体オブジェクト等)の移動・動作演算(移動・動作シミュレーション)を行う。すなわち操作部160によりプレーヤが入力した操作データや、他のゲーム装置10から送信された操作データや、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)、物理法則(物理シミュレーション情報)などに基づいて、オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させたり、オブジェクトを動作(モーション、アニメーション)させたりする処理を行う。具体的には、オブジェクトの移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)や動作情報(オブジェクトを構成する各パーツの位置、或いは回転角度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。なおフレームは、オブジェクトの移動・動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。
【0049】
また移動・動作処理部112(動作処理部)は、前記パーツオブジェクトに設定された物理シミュレーション情報に基づいて、前記パーツオブジェクトを動作させる処理を行うようにしてもよい。
【0050】
仮想カメラ制御部114は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、ワールド座標系における仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(例えば、X、Y、Z軸の各軸の正方向からみて時計回りに回る場合における回転角度)を制御する処理を行う。要するに、視点位置、視線方向、画角を制御する処理を行う。例えば、仮想カメラ制御部114は、仮想カメラを移動体オブジェクトの移動に追従させる制御を行うようにしてもよい。すなわち、仮想カメラによりオブジェクト(例えばキャラクタ、移動体オブジェクト)を後方から撮影するために、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。この場合には、移動・動作処理部112で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
【0051】
描画部120は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像(前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトが構成要素として設定されたキャラクタの画像)を生成し、表示部190に出力する。いわゆる3次元ゲーム画像を生成する場合には、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。なお頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
【0052】
頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム、第1のシェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換、例えばワールド座標変換、視野変換(カメラ座標変換)、クリッピング処理、射影変換(視点を基準とした透視変換、投影変換)、ビューポート変換(スクリーン座標変換)、光源計算等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。ジオメトリ処理後のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)は、オブジェクトデータ記憶部176に保存される。
【0053】
そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム、第2のシェーダプログラム)に従って、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を描画バッファ174(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0054】
なお頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現される。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、従来のハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
【0055】
そして描画部120は、オブジェクトを描画する際にテクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
【0056】
テクスチャマッピングは、記憶部170のテクスチャ記憶部178に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングするための処理である。具体的には、オブジェクトの頂点やピクセルに設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部170のテクスチャ記憶部178からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出す。そして、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
【0057】
隠面消去処理としては、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ179(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行うことができる。すなわちオブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバッファ179に格納されるZ値を参照する。そして参照されたZバッファ179のZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファ179のZ値を新たなZ値に更新する。
【0058】
αブレンディング(α合成)は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)のことである。
【0059】
なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
【0060】
また描画部120は、プレーヤによって選択された色情報(設定情報記憶部177に記憶された設定情報に格納された色情報)に基づき前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画するようにしてもよい。すなわちプレーヤによって選択された色情報に基づき前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを構成するプリミティブの描画ピクセルの色を設定するようにしてもよい。
【0061】
また描画部120は、設定情報記憶部177に記憶された設定情報を参照して、キャラクタに対応付けられた前記ベースオブジェクトと前記パーツオブジェクトの組み合わせに応じて、前記パーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションの少なくとも1つを変化させて前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画するようにしてもよい。
【0062】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0063】
なお、本実施形態の画像生成システムは、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。また複数のプレーヤがプレイする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末(ゲーム機、携帯電話)を用いて分散処理により生成してもよい。
【0064】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
【0065】
2−1.概要
本実施形態のゲームは、オンラインの格闘ゲームであり、各プレーヤは格闘ゲームに登場する自キャラクタの髪型を携帯電話等の情報処理装置40を用いてカスタマイズすることができる。
【0066】
すなわち、プレーヤが情報処理装置40を用いてサーバ30にアクセスすると情報処理装置40の表示部に、キャラクタをカスタマイズするためのカスタマイズ画面が表示される。プレーヤは、このカスタマイズ画面において、キャラクタの種類、服装、髪型等を複数の選択肢の中から選択することができる。特に髪型については、髪形のベースとなる複数のベースオブジェクトと、ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトの中から、1のベースオブジェクトと少なくとも1のパーツオブジェクトを選択することができる。またプレーヤは、カスタマイズ画面において、髪型の色(色情報)を選択することもできる。またプレーヤは、プレーヤIDを記憶するICカードを持っており、当該ICカード表面に印刷されたプレーヤID(カード番号)を前記カスタマイズ画面において入力する。
【0067】
図3に、プレーヤが選択可能なベースオブジェクトとパーツオブジェクトの一例を示す。図3に示すように、本実施形態では、大きく分けて3つのベースオブジェクト「ポニーテール」「ツインテール」「オールバック」が用意され、各ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトが用意されている。なお、各パーツオブジェクトは「後ろ髪」と「前髪」に分類され、それぞれから1つずつ選択することができる。但し、パーツオブジェクト「右前髪」と「左前髪」については同時に選択することもできる。
【0068】
図4に、本実施形態の設定情報の一例を示す。設定情報200は、サーバ30の記憶部36に記憶され、各プレーヤがカスタマイズ画面において選択したキャラクタ220、1のベースオブジェクト230、少なくとも1のパーツオブジェクト240、髪型の色250等を特定するための情報を、当該プレーヤがカスタマイズ画面において入力したプレーヤID210に対応付けて格納する。
【0069】
プレーヤがゲーム開始時にICカードをゲーム装置10に備わるカードリーダにセットすると、ゲーム装置10はICカードからプレーヤIDを読み取り、読み取ったプレーヤIDをサーバ30に送信する。サーバ30は、ゲーム装置10からプレーヤIDを受信すると、当該プレーヤIDに対応する設定情報をゲーム装置10に送信する。またサーバ30は、当該プレーヤの対戦相手となる他のプレーヤのプレーヤIDに対応する設定情報をゲーム装置10に送信する。そしてゲーム装置10は、サーバ30から送信された設定情報200において特定されるベースオブジェクトとパーツオブジェクトを、設定情報において特定されるキャラクタの構成要素として設定する。なお、キャラクタ(キャラクタオブジェクト)、ベースオブジェクト、パーツオブジェクトの各モデルデータは、予めゲーム装置10のオブジェクトデータ記憶部176に記憶されている。
【0070】
このように本実施形態によれば、プレーヤは、情報処理装置40を用いてキャラクタのカスタマイズを行った後は、サーバ30に接続されたいずれのゲーム装置10においても、自身がカスタマイズしたキャラクタが登場するゲームを行うことができる。
【0071】
2−2.ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの詳細
次に、本実施形態のベースオブジェクトとパーツオブジェクトの詳細について説明する。
【0072】
本実施形態では、キャラクタの髪型のベースとなるベースオブジェクトとして、パーツオブジェクトを取り付ける位置や数に応じて異なる複数のベースオブジェクトが用意されている。
【0073】
図5(A)、図5(B)は、本実施形態のベースオブジェクト「ポニーテールA」について説明するための図である。図5(A)は、ベースオブジェクトBOとして「ポニーテールA」が選択され、「ポニーテールA」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪A」、「右前髪A」、「左前髪A」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示し、図5(B)は、「ポニーテールA」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪B」、「前髪B」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示す。
【0074】
図5(A)、図5(B)に示すように、「ポニーテールA」は、1束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部の1箇所において取り付けられるベースオブジェクトBOであり、1束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが取り付けられた場合に自然な表現となるように、後ろ髪の取り付け位置(1つの結び目)に向かって髪の毛が集まる態様をしている。また「ポニーテールベースA」には、前髪を表すパーツオブジェクトPOを少なくとも1つ取り付けることができる。
【0075】
図6は、本実施形態のベースオブジェクト「ポニーテールB」、「ポニーテールC」について説明するための図である。図6に示すように、「ポニーテールB」、「ポニーテールC」は、「ポニーテールA」と同様に、1束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部の1箇所において取り付けられるベースオブジェクトBOであり、後ろ髪の取り付け位置(1つの結び目)に向かって髪の毛が集まる態様をしているが、「ポニーテールB」は、後ろ髪の取り付け位置(結び目)が「ポニーテールA」よりも上に設けられ、「ポニーテールC」は、結び目が「ポニーテールA」よりも下に設けられている。
【0076】
図7(A)、図7(B)は、本実施形態のベースオブジェクト「ツインテールA」について説明するための図である。図7(A)は、ベースオブジェクトBOとして「ツインテールA」が選択され、「ツインテールA」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪D」、「左前髪A」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示し、図7(B)は、「ツインテールA」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪E」、「前髪B」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示す。
【0077】
図7(A)、図7(B)に示すように、「ツインテールA」は、2束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部の2箇所において取り付けられるベースオブジェクトBOであり、2束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが取り付けられた場合に自然な表現となるように、後ろ髪の2つの取り付け位置(2つの結び目)のそれぞれに向かって髪の毛が集まる態様をしている。
【0078】
図8は、本実施形態のベースオブジェクト「ツインテールB」について説明するための図である。図8に示すように、「ツインテールB」は、「ツインテールA」と同様に、2束の後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部の2箇所において取り付けられるベースオブジェクトBOであり、後ろ髪の2つの取り付け位置(2つの結び目)に向かって髪の毛が集まる態様をしているが、後ろ髪の2つの取り付け位置(2つの結び目)が「ツインテールA」よりも下に設けられている。
【0079】
図9(A)、図9(B)は、本実施形態のベースオブジェクト「オールバック」について説明するための図である。図9(A)は、ベースオブジェクトBOとして「オールバック」が選択され、「オールバック」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪G」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示し、図9(B)は、「オールバック」に取り付けるパーツオブジェクトPOとして「後ろ髪H」が選択された場合のキャラクタの髪型のカスタマイズ例を示す。
【0080】
図9(A)、図9(B)に示すように、「オールバック」は、後ろ髪を表すパーツオブジェクトPOが後頭部全体に取り付けられるベースオブジェクトBOであり、「ポニーテール」や「ツインテール」のような結び目はなく、髪の毛が後方に向かって流れる態様をしている。
【0081】
このように本実施形態によれば、キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶しておき、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトとの組み合わせによりキャラクタの髪型を表現することにより、髪型全体を表すオブジェクトを複数記憶する場合に比べて、オブジェクトのデータ量を抑えつつ、キャラクタの髪型について多様な表現を行うことができる。
【0082】
また本実施形態によれば、後ろ髪を表すパーツオブジェクトを取り付ける位置や数(結び目の位置や数)に応じて態様の異なる複数のベースオブジェクトを用意することにより、ベースオブジェクトに後ろ髪を表すパーツオブジェクトを取り付けた場合に不自然な表現となってしまうことを防止することができる。
【0083】
2−3.ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの作成
本実施形態では、オブジェクトデータ記憶部176は、複数種類のベースオブジェクトと各ベースオブジェクトに取り付け可能な複数種類のパーツオブジェクトをキャラクタの種類毎に記憶している。これは、キャラクタ毎に頭部の形状、背の高さ(頭部の位置)が異なるため、ベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを取り付けるキャラクタによって、ベースオブジェクトの形状や、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの取り付け位置(キャラクタのローカル座標系での位置)を変える必要があるからである。
【0084】
本実施形態では、1のキャラクタに対応するベースオブジェクトとパーツオブジェクトから、他の複数のキャラクタのそれぞれに対応するベースオブジェクトとパーツオブジェクトを予め作成し記憶しておく。
【0085】
図10(A)、図10(B)は、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの作成について説明するための図である。
【0086】
図10(A)、図10(B)に示すように、ベースオブジェクトBOにはボーンBB(ベース骨)が設定され、パーツオブジェクトPOにはボーンVB(仮想パーツ骨)とボーンPB(パーツ骨)が設定されている。ベースオブジェクトBOと仮想パーツ骨VBは、ベース骨BBに親子関係付けされ、パーツ骨PBは、仮想パーツ骨PBに位置コンストレインされ、パーツオブジェクトPOはパーツ骨PBにスキンバインドされている。パーツ骨PBは、複数のボーンと関節により構成されるスケルトンであり、パーツオブジェクトPOを動作させるために設定されている。
【0087】
例えばキャラクタA用のベースオブジェクトBOからキャラクタB用のベースオブジェクトBOを作成する際には、キャラクタA用のベースオブジェクトBOに設定されたベース骨BBに対してスケール値を入力することにより、キャラクタBの骨格(頭部の形状)に合せてキャラクタA用のベースオブジェクトBOを変形して、キャラクタB用のベースオブジェクトBOを作成する。なおスケール値はベース骨BBの3軸方向のそれぞれに対して入力することができる。
【0088】
ここで、ベース骨BBに入力されたスケール値は仮想パーツ骨VBに反映され、仮想パーツ骨VBの位置と大きさが変化する。またパーツ骨PBは、仮想パーツ骨VBに位置コンストレインされているため、大きさは変化せず位置のみが変化し、パーツオブジェクトPOも同様に位置のみが変化する。
【0089】
すなわち、キャラクタA用のベースオブジェクトBOとパーツオブジェクトPOを図10(B)に示すように関連付けた状態で、当該ベースオブジェクトBOのベース骨BBに対してスケール値を入力することにより、キャラクタA用のベースオブジェクトBOの変形にあわせてキャラクタA用のパーツオブジェクトPOの位置(取り付け位置)を変更して、キャラクタB用のパーツオブジェクトPOを作成する。
【0090】
このように本実施形態によれば、1のキャラクタのベースオブジェクトとパーツオブジェクトから、他のキャラクタの骨格に合せて変形させたベースオブジェクトと、当該ベースオブジェクトの変形に合せて取り付け位置を変化させたパーツオブジェクトとを容易に作成することができる。
【0091】
2−4.パーツオブジェクトの動作
図11は、本実施形態のパーツオブジェクトの動作について説明するための図である。
【0092】
図11に示すように、本実施形態では、パーツオブジェクトPOに設定されたボーンPB(パーツ骨)を、パーツオブジェクトPOの重さや慣性力等の物理シミュレーション情報に基づき制御することで、パーツオブジェクトPOを動作(モーション)させる処理を行う。
【0093】
さらに本実施形態では、パーツオブジェクトPOがキャラクタの体にめり込まないようにするために、キャラクタの骨格に沿った形状のヒットオブジェクトHOを、物理シミュレーション情報としてパーツオブジェクトPOに設定し、パーツオブジェクトPOがヒットオブジェクトHOによって弾かれるようにパーツオブジェクトPOの動作を制御している。
【0094】
ここで、キャラクタの骨格はキャラクタ毎に異なるため、図11に示すように、キャラクタA用のパーツオブジェクトPOに対してはキャラクタAの骨格に合せたヒットオブジェクトHOを設定し、キャラクタB用のパーツオブジェクトPOに対してはキャラクタBの骨格に合せたヒットオブジェクトHOを設定する。このようにすると、キャラクタの骨格に応じてパーツオブジェクトPOの動作を制御することができる。
【0095】
2−5.ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの組み合わせに応じた描画
図12(A)、図12(B)は、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの組み合わせに応じた描画について説明するための図である。
【0096】
本実施形態では、キャラクタに対応付けられたベースオブジェクトとパーツオブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせになった場合には、当該パーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションの少なくとも1つを変化させる。具体的には、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの所定の組み合わせに対応する形状情報、スケール情報、色情報、モーションデータ等をテーブルデータとして記憶しておき、このテーブルデータを参照してパーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションを変化させる。
【0097】
例えば図12(A)に示すように、ベースオブジェクトBOとして「オールバック」が選択され、パーツオブジェクトPOとして「前髪C」が選択された場合には、ベースオブジェクトBOに取り付けるパーツオブジェクトPOの形状等を変化させずに描画する。一方、図12(B)に示すように、パーツオブジェクトPOとして「前髪C」に加えて「後ろ髪G」が選択された場合には、ベースオブジェクトBOに取り付ける「前髪C」のパーツオブジェクトPOの形状を前後方向に拡大する処理を行って描画する。このとき、「前髪C」或いは「後ろ髪G」のパーツオブジェクトPOを所定のモーションで動作させるようにしてもよいし、「前髪C」及び「後ろ髪G」のパーツオブジェクトPOとベースオブジェクトBOとを所定の色(テーブルデータに設定された色情報)で描画するようにしてもよい。
【0098】
このように本実施形態によれば、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトとの組み合わせにより髪型の多様な表現を行うことができる。
【0099】
3.処理
次に、本実施形態のゲーム装置10の処理の一例について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0100】
まず、通信制御部108は、カードリーダにセットされたICカードから読み取った、自機のプレーヤのプレーヤIDをサーバ30に送信する(ステップS10)。次に、通信制御部108は、サーバ30から送信された設定情報200を受信し、設定情報記憶部177に記憶させる(ステップS12)。
【0101】
次に、オブジェクト空間設定部110は、設定情報200に基づいて、自機のプレーヤによって選択されたベースオブジェクト及びパーツオブジェクトであって自機のプレーヤによって選択されたキャラクタ用のベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを、自機のプレーヤによって選択されたキャラクタの構成要素として設定する(ステップS14)。
【0102】
次に、オブジェクト空間設定部110は、設定情報200に基づいて、対戦相手となる他機のプレーヤによって選択されたベースオブジェクト及びパーツオブジェクトであって当該他機のプレーヤによって選択されたキャラクタ用のベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを、他機のプレーヤによって選択されたキャラクタの構成要素として設定する(ステップS16)。
【0103】
次に、オブジェクト空間設定部110は、自機のプレーヤのキャラクタと他機のプレーヤのキャラクタとをオブジェクト空間に配置する(ステップS18)。
【0104】
次に、移動・動作演算部112は、操作部160からの操作データに基づき自機のプレーヤのキャラクタの移動・動作演算を行い、他のゲーム装置10から送信された操作データに基づき他機のプレーヤのキャラクタの移動・動作演算を行う(ステップS20)。
【0105】
次に、描画部120は、オブジェクト空間を仮想カメラから見た画像であって、自機のプレーヤのキャラクタと他機のプレーヤのキャラクタとを含む画像を生成する(ステップS22)。このとき描画部120は、設定情報200を参照して、各キャラクタに対応する色情報250に基づいて、各キャラクタのベースオブジェクト及びパーツオブジェクトを描画する。
【0106】
次に、処理部100は、処理を続けるか否かを判断し(ステップS24)、処理を続ける場合には、ステップ20の処理に進む。
【0107】
4.変形例
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0108】
例えば、本実施形態では、プレーヤが情報処理装置40を用いてサーバ30にアクセスしてキャラクタをカスタマイズする場合について説明したが、ゲーム装置10の表示部190にキャラクタをカスタマイズするためのカスタマイズ画面を表示させ、プレーヤがゲーム装置10においてキャラクタの髪型等をカスタマイズできるようにしてもよい。この場合、ゲーム装置10の処理部100は、操作部160からの操作データに基づき、プレーヤによって選択された1のベースオブジェクト及び少なくとも1のパーツオブジェクトを、プレーヤによって選択されたキャラクタの構成要素として設定する処理を行う設定部を含む。
【0109】
また本実施形態では、複数種類のベースオブジェクトと各ベースオブジェクトに取り付け可能な複数種類のパーツオブジェクトをキャラクタの種類毎に記憶する場合について説明したが、プレーヤによって選択された1のベースオブジェクト及び少なくとも1のパーツオブジェクトを、プレーヤによって選択されたキャラクタの構成要素として設定する(キャラクタに取り付ける)際に、当該1のベースオブジェクト及び少なくとも1のパーツオブジェクトを、設定されるキャラクタの種類に応じて形状及び位置(キャラクタのローカル座標系での位置)を変更して設定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本実施形態のゲームシステムの構成の一例を示す図。
【図2】本実施形態のゲーム装置10の機能ブロック図の一例を示す図。
【図3】プレーヤが選択可能なベースオブジェクトとパーツオブジェクトの一例を示す図。
【図4】設定情報の一例を示す図。
【図5】図5(A)、図5(B)は、ベースオブジェクト「ポニーテールA」について説明するための図。
【図6】ベースオブジェクト「ポニーテールB」、「ポニーテールC」について説明するための図。
【図7】図7(A)、図5(B)は、ベースオブジェクト「ツインテールA」について説明するための図。
【図8】ベースオブジェクト「ツインテールB」について説明するための図。
【図9】図9(A)、図9(B)は、ベースオブジェクト「オールバック」について説明するための図。
【図10】図10(A)、図10(B)は、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの作成について説明するための図。
【図11】パーツオブジェクトの動作について説明するための図である。
【図12】図12(A)、図12(B)は、ベースオブジェクトとパーツオブジェクトの組み合わせに応じた描画について説明するための図である。
【図13】本実施形態のゲーム装置の処理の一例を示すフローチャート図。
【符号の説明】
【0111】
10 ゲーム装置、30 サーバ、32 設定部、34 通信制御部、40 情報処理装置、42 通信制御部、100 処理部、108 通信制御部、110 オブジェクト空間設定部、112 移動・動作処理部、114 仮想カメラ制御部、120 描画部、130 音生成部、160 操作部、170 記憶部、176 オブジェクトデータ記憶部、177 設定情報記憶部、180 情報記憶媒体、190 表示部、192 音出力部、196 通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する設定情報記憶部と、
前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記パーツオブジェクトを取り付ける位置に応じて異なる複数の前記ベースオブジェクトを記憶することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記ベースオブジェクトをキャラクタ毎に記憶することを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3において、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記パーツオブジェクトをキャラクタ毎に記憶することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
所与のキャラクタに対応するベースオブジェクトに設定されたボーンにスケール値を与えることにより当該ベースオブジェクトを変形して作成されたキャラクタ毎の前記ベースオブジェクトと、所与のキャラクタに対応するパーツオブジェクトに設定されたボーンに前記スケール値を反映させることにより当該パーツオブジェクトの位置を変更して作成されたキャラクタ毎の前記パーツオブジェクトとを記憶することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記描画部が、
プレーヤによって選択された色情報に基づき前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記パーツオブジェクトに設定された物理シミュレーション情報に基づいて、前記パーツオブジェクトを動作させる処理を行う動作処理部としてさらにコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記描画部が、
キャラクタに対応付けられた前記ベースオブジェクトと前記パーツオブジェクトの組み合わせに応じて、前記パーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションの少なくとも1つを変化させて前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項1乃至8のプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項10】
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する設定情報記憶部と、
前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを、対応するキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部とを含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
ゲーム装置とサーバと情報処理装置がネットワークを介してデータを送受信することができるゲームシステムであって、
前記情報処理装置が、
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトの中から1のベースオブジェクトを選択し、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトの中から少なくとも1のパーツオブジェクトを選択するための選択情報を前記サーバに送信する通信制御部を含み、
前記サーバが、
前記情報処理装置から送信された前記選択情報に基づいて、プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を生成する設定部と、
前記ゲーム機に前記設定情報を送信する処理を行う通信制御部とを含み、
前記ゲーム装置が、
複数の前記ベースオブジェクトと、複数の前記パーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
前記サーバから送信された前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部とを含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項1】
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する設定情報記憶部と、
前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記パーツオブジェクトを取り付ける位置に応じて異なる複数の前記ベースオブジェクトを記憶することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記ベースオブジェクトをキャラクタ毎に記憶することを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3において、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
前記パーツオブジェクトをキャラクタ毎に記憶することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記オブジェクトデータ記憶部が、
所与のキャラクタに対応するベースオブジェクトに設定されたボーンにスケール値を与えることにより当該ベースオブジェクトを変形して作成されたキャラクタ毎の前記ベースオブジェクトと、所与のキャラクタに対応するパーツオブジェクトに設定されたボーンに前記スケール値を反映させることにより当該パーツオブジェクトの位置を変更して作成されたキャラクタ毎の前記パーツオブジェクトとを記憶することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記描画部が、
プレーヤによって選択された色情報に基づき前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記パーツオブジェクトに設定された物理シミュレーション情報に基づいて、前記パーツオブジェクトを動作させる処理を行う動作処理部としてさらにコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記描画部が、
キャラクタに対応付けられた前記ベースオブジェクトと前記パーツオブジェクトの組み合わせに応じて、前記パーツオブジェクトの形状、大きさ、色、モーションの少なくとも1つを変化させて前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを描画することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項1乃至8のプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項10】
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトと、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を記憶する設定情報記憶部と、
前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトを、対応するキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部とを含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
ゲーム装置とサーバと情報処理装置がネットワークを介してデータを送受信することができるゲームシステムであって、
前記情報処理装置が、
キャラクタの髪型のベースとなる複数のベースオブジェクトの中から1のベースオブジェクトを選択し、前記ベースオブジェクトに取り付け可能な複数のパーツオブジェクトの中から少なくとも1のパーツオブジェクトを選択するための選択情報を前記サーバに送信する通信制御部を含み、
前記サーバが、
前記情報処理装置から送信された前記選択情報に基づいて、プレーヤによって選択された1の前記ベースオブジェクト及び少なくとも1の前記パーツオブジェクトを、プレーヤのキャラクタに対応付ける設定情報を生成する設定部と、
前記ゲーム機に前記設定情報を送信する処理を行う通信制御部とを含み、
前記ゲーム装置が、
複数の前記ベースオブジェクトと、複数の前記パーツオブジェクトとを記憶するオブジェクトデータ記憶部と、
前記サーバから送信された前記設定情報に基づいて、前記ベースオブジェクト及び前記パーツオブジェクトをキャラクタの構成要素としてオブジェクト空間に設定するオブジェクト空間設定部と、
オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成する描画部とを含むことを特徴とするゲームシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−134798(P2010−134798A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311547(P2008−311547)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年9月18日 インターネットアドレス「http://news.dengeki.com/elem/000/000/106/106734/index−2.html」、「http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080918_tekkenn6/」、「http://www.onlineplayer.jp/modules/topics/article.php?storyid=11148」、「http://www.tekken−official.jp/tk6br/top.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年9月19日 インターネットアドレス「http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20080919/ambn.htm」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年9月30日 株式会社エンターブレイン発行の「アルカディア(第102号)」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年10月30日 株式会社エンターブレイン発行の「アルカディア(第103号)」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年11月21日 株式会社エンターブレイン発行の「闘劇魂(第11号)」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成20年9月18日〜20日 社団法人日本アミューズメントマシン工業協会、全日本遊園施設協会主催の「第46回アミューズメントマシンショー」に出品
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年9月18日 インターネットアドレス「http://news.dengeki.com/elem/000/000/106/106734/index−2.html」、「http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080918_tekkenn6/」、「http://www.onlineplayer.jp/modules/topics/article.php?storyid=11148」、「http://www.tekken−official.jp/tk6br/top.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年9月19日 インターネットアドレス「http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20080919/ambn.htm」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年9月30日 株式会社エンターブレイン発行の「アルカディア(第102号)」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年10月30日 株式会社エンターブレイン発行の「アルカディア(第103号)」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年11月21日 株式会社エンターブレイン発行の「闘劇魂(第11号)」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成20年9月18日〜20日 社団法人日本アミューズメントマシン工業協会、全日本遊園施設協会主催の「第46回アミューズメントマシンショー」に出品
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]