説明

プロテインチロシンホスファターゼ阻害剤としてのジアミノピロロキナゾリン化合物

本発明は、哺乳動物において、プロテインチロシンホスファターゼ、特にPTPBを阻害するのに有用な、そして血中グルコース濃度を低下させるのに有用な、式(I)(式中、R、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは、本明細書及び特許請求の範囲で定義されたとおりである)で示されるジアミノピロロキナゾリン化合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプロテインチロシンホスファターゼ、特にPTPBを阻害するために有用であり、および哺乳動物の血液グルコース濃度を低下するために有用なジアミノピロロキナゾリン化合物に関する。これらの化合物は式I:
【0002】
【化26】

【0003】
(式中、
Aは、5員若しくは6員不飽和若しくは飽和炭化水素環、又はS、N若しくはOより選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員不飽和若しくは飽和環であり、
1は、水素若しくは低級アルキルであり、
Raは、水素、低級アルキル、
【0004】
【化27】

【0005】
であり、
Rb、Rc、Rd、Re及びRfは、互いに独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、低級アルケニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、アルキルスルファニル、パーフルオロ低級アルキル、パーフルオロ低級アルコキシ、アリール、ニトロ、低級アルカノイル、−NR、RS−、アルカノイル、アルカノイルアミノ、カルボキシ、アリールオキシ、カルボキシアリール、置換されたアルキル若しくは
【0006】
【化28】

【0007】
よりなる群から選ばれ、あるいは、
Rb、Rc、Rd、Re及びRfの2つは、フェニル環の隣接炭素原子上に存在する場合には、一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋又はフェニル環に融合した環系を形成することができ、該環系は、フェニル環に融合した1つ又は2つの環を含み、該系の該環の少なくとも1つは芳香族若しくはヘテロ芳香族環でありそして該系の残りの環は、もしあれば、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル環であり;
、R及びR14は、互いに独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
は低級アルキルであり;
13は、水素、低級アルキル、ベンジル若しくはフェニルであり;
10、R11及びR12は、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;そして
m、n、o及びvは、0〜4の独立した整数である)
又はその薬学的に許容されうる塩により特徴付けられる。
【0008】
プロテインチロシンホスファターゼ(PTPアーゼ)は、細胞増殖及び分化を調節するプロセスにおける重要な酵素である。これらの酵素の阻害は、チロシンリン酸化脱リン酸化が役割を演じる多重シグナリング経路のモジュレーションにおいて役割を演じることができる。PTPBは、そのクラスの酵素の原型的なメンバーとしてしばしば使用される特定のプロテインチロシンホスファターゼである。
【0009】
PTPアーゼ阻害剤は、糖尿病の処置のための潜在力のある治療剤として認識される。例えば、Moeller et al., 3(5):527-40, Current Opinion in Drug Discovery and Development, 2000;又はZhang,Zhong-Yin, 5:416-23,Current Opinion in Chemical Biology,2001参照。治療剤としてのPTPアーゼ阻害剤の有用性は、例えば、Expert Opin Insvestig Drugs, 12(2):223-33, Feb. 2003を含むいくつかの概説論文の論議の題目であった。
【0010】
特記しない限り、下記の定義は、本明細書で発明を説明するのに使用された種々の用語の意味及び範囲を説明及び定義するために示される。
【0011】
この明細書において、「低級」という用語は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子からなる基を意味するのに使用される。
【0012】
「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を表し、フッ素、塩素及び臭素が好ましい。
【0013】
「アルキル」という用語は、単独で又は他の基との組み合わせにおいて、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜16個の炭素原子、更に好ましくは1〜10個の炭素原子を有する分岐鎖状又は直鎖状一価飽和脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は、低級アルキルについて下記する如く置換されていてもよい。下記する低級アルキル基は、好ましいアルキル基である。
【0014】
本明細書で使用された、「低級アルキル」という用語は、単独で又は組み合わせにおいて、最大6個の炭素原子を含有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等を意味する。低級アルキル基は、置換されていなくてもよいか又は、シクロアルキル、ニトロ、アリールオキシ、アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、低級アルコキシ、低級アルカノイル、低級アルキルチオ、低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニル及び置換されたアミノから独立に選ばれる1個以上の基により置換されていてもよい。置換された低級アルキル基の例は、トリフルオロメチルを含む。
【0015】
「パーフルオロ低級アルキル」という用語は、低級アルキル基の水素のすべてがフッ素により置換されているか又は置き換えられているいかなる低級アルキル基も意味する。中でも好ましいパーフルオロ低級アルキル基は、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル等である。
【0016】
「パーフルオロ低級アルコキシ」という用語は、低級アルコキシ基の水素のすべてがフッ素により置換されているか又は置き換えられているいかなる低級アルコキシ基も意味する。中でも好ましいパーフルオロ低級アルキル基は、トリフルオロメトキシ、ペンタフルオロエトキシ、ヘプタフルオロプロポキシ等である。
【0017】
「アルカノイル」という用語は、基R−C(O)−(式中、Rは水素若しくはアルキルであり、そしてアルキルは上記のとおりである)を表す。「低級アルカノイル」という用語は、R−C(O)−(式中、Rは水素若しくは低級アルキルであり、そして低級アルキルは上記のとおりである)を表す。例は、ホルミル、アセチル等である。低級アルカノイル基は好ましいアルカノイル基である。
【0018】
「アルケニル」という用語は、単独で又は他の基との組み合わせにおいて、オレフィン結合と2〜20個、好ましくは2〜16個、更に好ましくは2〜10個の炭素原子を含む直鎖状又は分岐鎖状炭化水素残基を表す。下記する低級アルケニル基も好ましいアルケニル基である。「低級アルケニル」という用語は、オレフィン結合と2〜6個、好ましくは2〜4個の炭素原子を含む直鎖状又は分岐鎖状炭化水素残基、例えば、2−プロペニルを表す。
【0019】
「シクロアルキル」という用語は、置換されていないか又は置換されている単環式3〜7員シクロアルキル環を意味する。本発明に従う有用な置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、低級アルコキシ、低級アルカノイル、低級アルキル、アロイル、低級アルキルチオ、低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニル、アリール、ヘテロアリール及び置換されたアミノである。置換されていないシクロアルキルが好ましい。
【0020】
「アルコキシ」という用語は、基R’−O−(式中、R’はアルキルである)を表す。「低級アルコキシ」という用語は、最大6個の炭素原子を含む直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ等を意味する。
【0021】
「アリール」という用語は、置換されていないか又は慣用の置換基により置換されている単環又は二環式芳香族基、例えば、フェニル又はナフチルを意味する。好ましい置換基は、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、ハロゲン、低級アルキルチオ、低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニル、シアノ、ニトロ、パーフルオロアルキル、アルカノイル、アロイル、アリールアルキニル、低級アルキニル及び低級アルカノイルアミノである。特に好ましい置換基は、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ及びパーフルオロ低級アルキルである。本発明に従って使用することができるアリール基の例は、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、p−クロロフェニル、m−ヒドロキシフェニル、m−メチルチオフェニル、2−メチル−5−ニトロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、1−ナフチル等である。
【0022】
「低級アルキル−アリール」という用語は、1個以上の水素原子がアリール基により置換されている低級アルキル基を意味する。ベンジル等の如きいかなる慣用の低級アルキル−アリールも、本発明に従って使用することができる。アラルキルオキシという用語は、アリール低級アルコキシ基、例えば、ベンジルオキシ、フェニルエトキシ等を表す。
【0023】
「低級アルキレンジオキシ」という用語は、低級アルキレン鎖の端部に位置しそして分子の残部に連結している末端酸素を有する1〜6個の炭素原子を含有する二価の飽和炭化水素部分を示す。好ましい低級アルキレンジオキシ部分は、1,2−エチレンジオキシ、メチレンジオキシ、1,3−プロピレンジオキシである。一般に、好ましい低級アルキレンジオキシ部分は直鎖において形成される。
【0024】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、3〜4個の炭素原子と、酸素、窒素又は硫黄からなる群から選ばれる1個若しくは2個のヘテロ原子を含有する4〜6員単環式環を表す。複素環式アルキル基(heterocyclic alkyl)には、モルホリニル、テトラヒドロチオピラニル又はテトラヒドロピラニルが含まれる。
【0025】
「ヘテロ芳香族環」という用語は、4〜5個の炭素原子と、酸素、窒素又は硫黄よりなる群から選ばれる1〜2個のヘテロ原子を含有する一価の5又は6員単環式ヘテロ芳香族環を表す。好ましいヘテロ芳香族環には、チオフェニル、チアゾリル、ピリジニル、フラニル等が含まれる。
【0026】
本明細書で使用された「環系」は、特記しない限り、飽和又は不飽和であることができる1〜4個の融合した環を含む環系を示す。系内の環は、芳香族、シクロアルキル、ヘテロ芳香族又はヘテロシクロアルキル環から選ばれ、その際、シクロアルキル、ヘテロ芳香族及びヘテロシクロアルキル環は上記したとおりであり、そして芳香族は、単環式の置換されていないアリール、特にフェニルとして定義される。これらの用語の上記定義において、環系の与えられた環における環員の数は融合した環原子及び遊離の環原子の両方を反映する。
【0027】
「薬学的に許容されうる塩」という用語は、式、I、II、III、IV及びVの化合物の生物学的有効性及び性質を保持しておりそして適当な無毒性有機若しくは無機酸又は有機若しくは無機塩基から形成される慣用の酸付加塩又は塩基付加塩を表す。酸付加塩のサンプルは、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸,硫酸、スルファミン酸、リン酸及び硝酸から誘導された酸付加塩、並びに有機酸、例えばp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマール酸等から誘導された酸付加塩を含む。塩基付加塩のサンプルは、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化第四級アンモニウム、例えば水酸化テトラメチルアンモニウムから誘導された塩基付加塩を含む。薬学的化合物(即ち、薬物)を化学的に修飾して塩とすることは、化合物の改善された物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性及び溶解性を得るための薬化学者に周知の技術である。例えば、H. Ansel et al., Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems(6th Ed. 1995) at pp.196 and 1456-1457参照。
【0028】
詳細には、本発明は式I:
【0029】
【化29】

【0030】
(式中、
Aは、5員若しくは6員不飽和若しくは飽和炭化水素環、又はS、N若しくはOより選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員不飽和若しくは飽和環であり、
1は、水素若しくは低級アルキルであり、
Raは、水素、低級アルキル、
【0031】
【化30】

【0032】
であり、
Rb、Rc、Rd、Re及びRfは、互いに独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、低級アルケニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、アルキルスルファニル、パーフルオロ低級アルキル、パーフルオロ低級アルコキシ、アリール、ニトロ、低級アルカノイル、−NR、RS−、アルカノイル、アルカノイルアミノ、カルボキシ、アリールオキシ、カルボキシアルキル、置換されたアルキル若しくは
【0033】
【化31】

【0034】
よりなる群から選ばれ、あるいは、
Rb、Rc、Rd、Re及びRfの2つは、フェニル環の隣接炭素原子上に存在する場合には、一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋又はフェニル環に融合した環系を形成することができ、該環系は、フェニル環に融合した1つ又は2つの環を含み、該系の該環の少なくとも1つは芳香族若しくはヘテロ芳香族環でありそして該系の残りの環は、もしあれば、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル環であり;
、R及びR14は、互いに独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
は低級アルキルであり;
13は、水素、低級アルキル、ベンジル若しくはフェニルであり;
10、R11及びR12は、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;そして
m、n、o及びvは、0〜4の独立した整数である)
で示される化合物又はその薬学的に許容されうる塩に関する。
【0035】
本発明の好ましい実施態様は式(I−A):
【0036】
【化32】

【0037】
(式中、
’は、水素若しくは低級アルキルであり;
Ra”は、水素、低級アルキル、
【0038】
【化33】

【0039】
であり;
Rb”及びRc”は、独立に、水素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、パーフルオロ低級アルキル、ニトロ、ハロゲン、低級アルカノイル、−NR、RS−
【0040】
【化34】

【0041】
フェニル、ヒドロキシ、パーフルオロ低級アルコキシ若しくはフェノキシであり、あるいは、Rb”及びRc”は、フェニル環の隣接炭素原子上に存在する場合には、一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋又はフェニル環に融合した環系を形成し、該環系は、フェニル環に融合した1つ又は2つの環を含み、該系の該環の少なくとも1つは芳香族若しくはヘテロ芳香族環でありそして該系の残りの環は、もしあれば、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル環であり;
、R及びR14は、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
は低級アルキルであり;
13は、水素、低級アルキル、ベンジル若しくはフェニルであり;
10、R11及びR12は、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;そして
m、n、o及びvは、独立に、0〜4の整数である)
により特徴付けられる、上記に定義された化合物又はその薬学的に許容されうる塩に関する。
【0042】
上記した好ましい化合物は、R’が水素であり、Rb”及びRc”が隣接炭素原子上に置換されておりそして低級アルキレンジオキシ架橋を形成している化合物である。
【0043】
上記した他の好ましい化合物は、R’が水素であり、Rb”及びRc”が隣接炭素原子上に置換されており、そしてそれらの結合した炭素原子と一緒になって、融合した芳香族環を形成している化合物である。
【0044】
上記した他の好ましい化合物は、Ra”及びRb”がフェニル環の隣接炭素原子に結合しており、そして一緒になって融合したヘテロ芳香族環を形成しており、
’及びRa’が、独立に、水素若しくは低級アルキルである化合物である。
【0045】
上記した他の好ましい化合物は、Rb”及びRc”がフェニル環の隣接炭素原子に結合しており、そしてフェニルに融合した二環の環系を形成し、該環の1つはヘテロ芳香族環若しくはヘテロシクロアルキル環でありそして他方が芳香族環である、化合物である。
【0046】
上記した他の好ましい化合物は、R’及びRa”が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり、そしてRb”及びRc”が、独立に、水素、低級アルキル若しくは低級アルケニルである、化合物である。
【0047】
上記した他の化合物は、Rb”が低級アルケニルでありそしてRc”が水素である、化合物である。
【0048】
上記した他の化合物は、Rb”が低級アルキル若しくは水素でありそしてRc”が低級アルキルである、化合物である。
【0049】
上記した他の化合物は、R’及びRa”が水素若しくは低級アルキルであり、
Rb”及びRc”が、個々に、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシであり、そして
Rc”及びRb”の1つが水素以外である、化合物である。
【0050】
上記で定義した他の好ましい化合物は
’及びRa”が、水素若しくは低級アルキルであり、
Rb”が水素若しくはハロゲンであり、そして
Rc”が、ハロゲン、ニトロ、低級アルコキシ、フェノキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ低級アルキル、
【0051】
【化35】

【0052】
であり、
vが0〜4の整数であり;
12が水素若しくは低級アルキルである、
化合物である。
【0053】
上記で定義した他の好ましい化合物は
Rb”が水素若しくはハロゲンであり;そして
Rc”が、ニトロ、ハロゲン、フェノキシ、低級アルコキシ、ヒドロキシ若しくはヒドロキシアルキルである化合物である。
【0054】
上記で定義した他の好ましい化合物は
Ra”が水素であり、Rb”が
【0055】
【化36】

【0056】
であり;
Rc”が水素若しくは低級アルキルであり;
12が水素若しくは低級アルキルである化合物である。
【0057】
上記で定義した他の好ましい化合物は
Rb”及びRc”が、水素若しくは
【0058】
【化37】

【0059】
であり;
vが0〜4の整数であり;
’及びRa”が、水素若しくは低級アルキルであり;
Rb”及びRc”の1つが水素以外である化合物である。
【0060】
上記で定義した他の好ましい化合物は
’及びRa”が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
Rb”及びRc”が、水素、RN−、
【0061】
【化38】

【0062】
若しくはRSであり;
及びRが、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
が低級アルキルであり;
12が、水素若しくは低級アルキルであり;そして
Rb”及びRc”の1つが水素以外である化合物である。
【0063】
上記で定義した他の好ましい化合物は
Ra”が、
【0064】
【化39】

【0065】
であり;
13が、水素、フェニル、ベンジル若しくは低級アルキルであり;そして
m及びnは、独立に、0〜4の整数である化合物である。
【0066】
上記で定義した他の好ましい化合物は
Ra”が、
【0067】
【化40】

【0068】
であり;
10及びR11が、独立に、水素若しくは低級アルキルである化合物である。
【0069】
本発明の他の実施態様は、式(I−B):
【0070】
【化41】

【0071】
(式中、
【化42】


が、酸素、硫黄若しくは窒素よりなる群から選ばれる1〜2個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員ヘテロ芳香族環であり;
’が、水素若しくは低級アルキルであり;
Ra”が、水素、低級アルキル;
【0072】
【化43】

【0073】
であり;
Rc”及びRb”が、独立に、水素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、パーフルオロ低級アルキル、ニトロ、ハロゲン、低級アルカノイル、−NR、RS−、
【0074】
【化44】

【0075】
フェニル、ヒドロキシ、パーフルオロ低級アルコキシ若しくはフェノキシであり、又は
Rc”及びRb”が、ヘテロ芳香族環の隣接炭素原子上に存在する場合には、一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋又はヘテロ芳香族環に融合した環系を形成し、該環系は、ヘテロ芳香族環に融合した1つ又は2つの環を含み、該系の該環の少なくとも1つは芳香族若しくはヘテロ芳香族環でありそして該系の残りの環は、もしあれば、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル環であり;
、R及びR14が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
は低級アルキルであり;
13が、水素、低級アルキル、ベンジル若しくはフェニルであり;
10、R11及びR12が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;そして
m、n、o及びvが、0〜4の独立した整数である)
により特徴付けられる、上記に定義された化合物又はその薬学的に許容されうる塩に関する。
【0076】
上記で定義した好ましい化合物は、
【化45】


が、唯一のヘテロ原子として硫黄を含有するヘテロ芳香族環である化合物である。
【0077】
上記で定義した他の好ましい化合物は、Rb”及びRc”が、独立に、水素、ハロゲン若しくは低級アルキルである化合物である。
【0078】
上記で定義した他の好ましい化合物は
Rc”及びRb”が、水素若しくは
【0079】
【化46】

【0080】
であり;
12が、水素若しくは低級アルキルであり;そして
Rc”及びRb”の1つが水素以外である化合物である。
【0081】
上記で定義した他の好ましい化合物は
Rc”及びRb”が隣接炭素原子上でヘテロ原子環に結合しておりそしてそれらの結合した炭素原子と一緒になって融合したフェニル環を形成する化合物である。
【0082】
上記で定義した他の好ましい化合物は
【化47】


が、唯一のヘテロ原子として酸素原子を含有するヘテロ芳香族環である化合物である。
【0083】
上記で定義した他の好ましい化合物は
【化48】


が、窒素ヘテロ原子を含有するヘテロ芳香族環である化合物である。
【0084】
本発明のさらなる実施態様は、式(II):
【0085】
【化49】

【0086】
(式中、
Aは、5員若しくは6員不飽和若しくは飽和炭化水素、又はS、N若しくはOより選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有する6員不飽和若しくは飽和環であり;
Raは、水素若しくは低級アルキルであり;そして
Rb、Rc、Rd及びReは、互いに独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチル、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アリールオキシヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ、但し、Aが6員不飽和若しくは飽和環であるならば、Rfは、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチル、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アリールオキシヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれる)
により特徴付けられる上記で定義された化合物又はその薬学的に許容されうる塩に関する。
【0087】
本発明の他の実施態様は、式(III):
【0088】
【化50】

【0089】
(式中、
Raは、水素若しくは低級アルキルであり;
Rbは、水素、低級アルキル、ハロゲン、ニトロ、アセチル、アルコキシ、カルボキシ、アリールオキシ及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;
Rcは、個々に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;
Rdは、水素、低級アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシアルキル、アルキルスルファニル及びアセチルよりなる群から選ばれ;
Reは、水素、メトキシ、ハロゲン及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;そして
Rfは、水素、アルコキシ、低級アルキル若しくはハロゲンである)
により特徴付けられる上記で記載の化合物又はその薬学的に許容されうる塩に関する。
【0090】
本発明の他の好ましい実施態様は、式(IV)
【0091】
【化51】

【0092】
(式中、
Rb’は、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ニトロ、アセチル、カルボキシ、アリールオキシ、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;
Rd’及びRe’は、互いに独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ニトロ、アセチル、カルボキシ、アリールオキシ、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれるか、又は
Rd’及びRe’は、S、N及びOより選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員不飽和若しくは飽和環の一部を形成し;そして
Xは、S、N及びOよりなる群から選ばれる)
により特徴付けられる上記で記載された化合物に関する。
【0093】
好ましくは、Rb’は、水素若しくは低級アルキルである。
【0094】
本発明の更に他の態様は、式(V)
【0095】
【化52】

【0096】
(式中、
Ra、Rb及びRcは、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
Rdは、水素、低級アルキル、ハロゲン、ニトロ、アセチル、アルコキシ、カルボキシ、アリールオキシ及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;
Reは、個々に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;
Rfは、水素、低級アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシアルキル、アルキルスルファニル及びアセチルよりなる群から選ばれ;
Rgは、水素、メトキシ、ハロゲン及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ、そして
Rhは、水素、アルコキシ若しくは低級アルキル又はハロゲンである)
により特徴付けられる、上記した化合物又はその薬学的に許容されうる塩に関する。
【0097】
上記した好ましい化合物は、
Raが、水素、メチル、ビフェニル−4−イルメチル、ヒドロキシベンジル、ヒドロキシエチル、カルボキシメチル、2−ベンジルオキシエチル及びジメチルカルバモイルメチルから選ばれ;
Rbが水素若しくはメチルであり;
Rcが、水素、イソプロピル若しくはメチルであり;
Rdが、水素、アセチル、カルボキシ−エチル、クロロ、エトキシ、フルオロ、メトキシ、ニトロ、フェノキシ、トリフルオロメチル及びメチルよりなる群から選ばれ;
Reが、水素、クロロ、アミノ、メチル、ニトロ、フルオロ、アセチルアミノ、ヒドロキシメチル、メトキシ、ヒドロキシ、カルボキシメチル、カルボキシエチル、エトキシ、ホルマール、トリフルオロメチル及びイソプロピルよりなる群から選ばれ;
Rfが、水素、メトキシ、クロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、フェニル、エチル、t−ブチル、アセチル、エチルスルファニル、メチルスルファニル、ヒドロキシ、ビニル、エトキシ、カルボキシエチルよりなる群から選ばれ;
Rgが、水素、フルオロ、メトキシ、トリフルオロメチル及びクロロであり;そして
Rhが、水素、メトキシ、メチル若しくはフルオロである、上記の化合物である。
【0098】
上記した他の好ましい化合物は、Rd及びRe、Re及びRf、Rf及びRg、並びにRg及びRhの各々が、独立に、環状アレーン又は複素環基の一部を形成する、上記の化合物である。
【0099】
上記した他の好ましい化合物は、Rd及びRe、Re及びRf、Rf及びRg、並びにRg及びRhが、独立に、チオフェン、フェノキサンチン、インドール、ピリジンシクロアセチル又はアリール基よりなる群から選ばれるサイクリック環基の一部を形成する、上記の化合物である。
【0100】
式I、II、II、IV及びVの化合物の中でも、好ましくは、
Raが、水素、メチル、ビフェニル−4−イルメチル、ヒドロキシベンジル、ヒドロキシエチル、カルボキシメチル、2−ベンジルオキシエチル、及びジメチルカルバモイルメチルから選ばれ;
Rbが、水素若しくはメチルであり;
Rcが、水素、イソプロピル若しくはメチルであり;
Rdが、水素、アセチル、カルボキシ−エチル、クロロ、エトキシ、フルオロ、メトキシ、ニトロ、フェノキシ、トリフルオロメチル及びメチルよりなる群から選ばれ;
Reが、水素、クロロ、アミノ、メチル、ニトロ、フルオロ、アセチルアミノ、ヒドロキシメチル、メトキシ、ヒドロキシ、カルボキシメチル、カルボキシエチル、エトキシ、ホルマール、トリフルオロメチル及びイソプロピルよりなる群から選ばれ;
Rfが、水素、メトキシ、クロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、フェニル、エチル、t−ブチル、アセチル、エチルスルファニル、メチルスルファニル、ヒドロキシ、ビニル、エトキシ、カルボキシエチルよりなる群から選ばれ;
Rgが、水素、フルオロ、メトキシ、トリフルオロメチル及びクロロであり;そして
Rhが、水素、メトキシ、メチル若しくはフルオロである、
これらの化合物である。
【0101】
式I、II、III、IV及びVの化合物の中でも、好ましくは、Rd及びRe、Re及びRf、Rf及びRg、並びにRg及びRhの各々が、独立に、環状アレーン又は複素環基の一部を形成する、これらの化合物である。更に、Rd及びRe、Re及びRf、Rf及びRg、並びにRg及びRhが、独立に、チオフェン、フェノキサンチン、インドール、ピリジンシクロアセチル又はアリール基よりなる群から選ばれるサイクリック環基の一部を形成する、上記化合物である。
【0102】
上記式I−A及びI−Bの化合物の好ましい化合物は、R’が水素であるこれらの化合物である。R’が水素であるこれらのクラスの化合物の中でも特に好ましいものは、Ra”
が水素若しくは低級アルキルである、これらの化合物である。
【0103】
式I−Aの化合物の多くの異なる態様がある。式I−Aの化合物の主な態様は、第一に、Rb”及びRc”が、式I−Aの化合物のフェニル環上の隣接炭素原子上に存在しそして一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋を形成している、これらの化合物である。第2の主な態様は、Rb”及びRc”が、フェニル環の隣接炭素原子上に存在しそしてそれらの隣接した炭素原子と一緒になってフェニル環に融合した環系を形成している、式I−Aのこれらの化合物である。第3の主要な態様は、Rb”及びRc”が、個々に、フェニル環に連結されているこれらの化合物である。
【0104】
Rb”及びRc”が低級アルキレンジオキシ架橋を形成している第1の態様では、これらの架橋は、好ましくは、1〜3個の炭素原子を含有する。
【0105】
式I−Aの化合物の第2の主要な態様は、Rb”及びRc”が隣接炭素原子上に置換されており、そしてそれらの結合した炭素原子と一緒になって、式I−Aの化合物のフェニル環に融合した1〜3個の融合した環を含有する融合した環系を形成している、これらの化合物である。この態様の1つのクラスの化合物は、式I−Aの化合物のフェニル環に融合した環系が、1個のヘテロ芳香族環若しくはヘテロシクロアルキル環及び/又は1個のヘテロ芳香族環及び/又は1個の芳香族環を含有することができる、これらの化合物である。Rb”及びRc”が融合した芳香族環系を形成する態様では、R’は、好ましくは水素でありそしてRa”は、好ましくは水素若しくは低級アルキルである。式I−Aの化合物のこの第2の主要な態様では、他のクラスの化合物は、Rb”及びRc”が、それらの結合した炭素原子と一緒になって、単一の融合したヘテロ芳香族環又は芳香族環、例えばフェニルを形成する、これらの化合物である。この態様では、R’及びRa”は、好ましくは水素若しくは低級アルキルである。式I−Aの化合物のこの第2の主要な態様では、他のクラスの化合物は、Rb”及びRc”が、それらの結合した炭素原子と一緒になって、式Iの化合物のフェニル基に融合されている二環の融合した環系を形成する、これらの化合物である。これらの二環の環系は、両方共芳香族環であるか、又は1つのヘテロ芳香族環若しくは1つのヘテロシクロアルキル環及び1つの芳香族環であることができる。
【0106】
第3の主要な態様では、Rb”及びRc”は、式I−Aの化合物におけるフェニル部分に別々に結合した独立した基である。この態様内の化合物の1つは、Rb”及びRc”が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり、そしてRb”及びRc”が、独立に、水素、低級アルキル若しくは低級アルケニルである、化合物を含む。この好ましい群の化合物では、低級アルケニルは、2〜6個の炭素原子を含有しそしてその構造内に置換されていない二重結合を有する一価脂肪族炭化水素置換基を示す。Rb”が低級アルケニルである化合物の好ましい群は、Rc”が水素でありそしてR’及びRa”が、独立に、水素若しくは低級アルキルである、これらの化合物である。
【0107】
Rb”及びRc”が独立した置換基である式I−Aの化合物内の他のクラスの化合物は、Rb”及びRc”が、個々に、水素、ハロゲン、トリフルオロ低級アルキル、好ましくはトリフルオロメチル、及びトリフルオロ低級アルコキシ、好ましくはトリフルオロメトキシであり、Rb”及びRc”の1つが水素以外である、これらの化合物である。このクラスの化合物内には、R’及びRa”が水素若しくは低級アルキルであるこれらの化合物がある。
【0108】
Rb”及びRc”が個々の別々の置換基である態様内の他のクラスの化合物は、Rb”が水素若しくはハロゲンであり、そしてRc”が、ハロゲン、ニトロ、低級アルコキシ、フェノキシ、ヒドロキシ若しくはヒドロキシアルキルであるこれらの化合物である。このクラスの化合物の中では、R’及びRa”が水素若しくは低級アルキルである化合物が好ましい。この態様内の他のクラスの化合物は、Rb”がハロゲン若しくは水素である、これらの化合物である。他のクラスの化合物は、Rc”が、
【0109】
【化53】

【0110】
であり;
vが0〜4の整数であり;
12が水素若しくは低級アルキルである、これらの化合物である。この態様では、Rc”は、R12がHであるアルデヒド又はR12が低級アルキルであるケトンであることができる。これに関しても、Rb”及びRc”は、各々、低級カルボン酸基であることができる。
【0111】
Rb”及びRc”が独立した置換基である式I−Aの化合物の他の態様に従えば、R’及びRa”が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;そしてRb”及びRc”が水素、RS−、RN−、若しくは
【0112】
【化54】

【0113】
であり、あるいは
及びRは、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
は、低級アルキルであり;そして
Rb”及びRc”の1つが水素以外である、
これらの化合物である。
【0114】
更に、式I−Aの化合物におけるRb”及びRc”が、独立した置換基である本発明の態様に従えば、Ra”が、
【0115】
【化55】

【0116】
13が、水素、フェニル、ベンジル、低級アルキルであり;そして
m及びnが0〜4の整数である、これらのクラスの化合物である。この場合には、R’は、一般に、水素若しくは低級アルキル、好ましくは水素である。更に、Rb”及びRc”は、ハロゲン若しくはトリフルオロアルキル、好ましくは、トリフルオロメチルであることができ、その際Rb”及びRc”の1つはハロゲン若しくは水素である。
【0117】
Rb”及びRc”が別々の独立した置換基である他のクラスの化合物には、Ra”が、
【0118】
【化56】

【0119】
であり;
10及びR11が、独立に、水素若しくは低級アルキルであるこれらの化合物がある。この群の化合物において、R’は、水素若しくは低級アルキル、好ましくは、水素である。また、このクラスの化合物に関して、Rb”及びRc”は、好ましくは、水素若しくは低級アルコキシである。
【0120】
式I−Bの化合物は、式I−Aの化合物と同じ方法で種々の異なる態様を含む。第1の主要な態様は、Rb”及びRc”が一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋を形成する、これらの化合物である。第2は、Rb”及びRc”が、それらの隣接炭素原子と一緒になって、式I−Bの化合物のヘテロ芳香族環
【化57】


に融合した1個若しくは2個の芳香族、シクロアルキル若しくはヘテロ芳香族環を含有する環系を形成する、これらの化合物である。他方、本発明の第3の態様に従えば、式I−Bの化合物におけるRb”及びRc”が独立した個々の置換基であることができる化合物。この方法で形成された態様は、化合物I−Aに関して前記したのと同じである。
【0121】
更に、式I−Bの化合物は、その構造内に、ヘテロ芳香族環を含有するので、このヘテロ芳香族環は、唯一のヘテロ原子として硫黄、酸素及び/又は窒素を含有することができる。他方、この構造は、2個のヘテロ原子を含有することができ、その各々は、同じであるか又はその各々は酸素若しくは窒素の如き異なるヘテロ原子である。これらの化合物の1つのこのような態様では、ヘテロ芳香族環は唯一のヘテロ原子として硫黄を含有する。この態様では、Rb”及びRc”が、独立に、ハロゲン若しくは低級アルキルである、化合物のクラスが好ましい。更に、Rb”及びRc”が、独立に、水素、ハロゲン若しくは低級アルキルでありそしてR’及びRa”が水素及び低級アルキである、これらのクラスの化合物が特に好ましい。
【0122】
更に、式I−Bの化合物のヘテロ芳香族環がその環における唯一のヘテロ原子として硫黄原子を含有する式I−Bのこれらの化合物に関して、Rb”及びRc”が、水素若しくは
【0123】
【化58】

【0124】
であり;
12が水素若しくは低級アルキであり;そして
Rb”及びRc”が水素以外である、化合物のクラスが好ましい。この態様では、R’及びRa”が水素及び低級アルキである、これらの化合物が特に好ましい。
【0125】
上記したとおり、ヘテロ芳香族環の隣接した炭素原子に結合する場合に存在するRb”及びRc”は、それらの結合した炭素原子と一緒になって、融合した環系を形成することができる。この環系は、ヘテロ芳香族環又は芳香族環であることができる。好ましい融合した芳香族環は、フェニル環である。
【0126】
好ましい化合物は、
6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−エトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−エトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、6−(2,5−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−o−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔1,3〕ジオキソール−5−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−アミノ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−m−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ビフェニル−4−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(3−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−エチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−tert−ブチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−イソプロピル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ナフタレン−1−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3,5−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ナフタレン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−クロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
1−〔5−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−イル〕−エタノン、
6−(3−アミノ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−m−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ビフェニル−4−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(3−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−エチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−イソプロピル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−ナフタレン−1−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3,5−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
N−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−アセトアミド、
7−メチル−6−ナフタレン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
1−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、
1−〔5−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−イル〕−エタノン、
8−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−ベンズアルデヒド、
8−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−メタノール、
6−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,3−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(5−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
1−〔2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、
6−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−フラン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
2−〔1,3−ジアミノ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−エタノール、
〔1,3−ジアミノ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−酢酸、
(1,3−ジアミノ−6−チオフェン−2−イル−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−酢酸、
1−〔4−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、
6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−ブロモ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(4−エチルスルファニル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(4−メチルスルファニル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−p−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3,5−ジメチル−イソオキサゾール−4−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−7−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−フェノキサチイン−4−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,5−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,3−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−カルバルデヒド、
4−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェノール、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−3−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(2−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(5−イソプロピル−2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェノール、
7−メチル−6−(2−フェノキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−o−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(4−ビニル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−エトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,6−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−5−メトキシ−安息香酸、
6−(5−メトキシ−チオフェン−2−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,6−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−(2−ベンジルオキシ−エチル)−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メタンスルホニル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
N−〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−アセトアミド、
2−〔1,3−ジアミノ−6−(3−メトキシ−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−N,N−ジエチル−アセトアミド、
6−(2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−エチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−(2−メトキシ−エチル)−6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾフラン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
〔4−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
3−〔2−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、及び
3−〔4−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
よりなる群から選ばれる化合物及びその薬学的に許容されうる塩である。
【0127】
他の好ましい化合物は、
6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−エトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2−エトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,5−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−o−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔1,3〕ジオキソール−5−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3−アミノ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−m−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−ビフェニル−4−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(3−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−エチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−tert−ブチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3−イソプロピル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−ナフタレン−1−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3,5−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ−酢酸との化合物、
6−ナフタレン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2−クロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
1−〔5−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−イル〕−エタノン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3−アミノ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−m−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−ビフェニル−4−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(3−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−エチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3−イソプロピル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−ナフタレン−1−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3,5−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
N−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−アセトアミド、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−ナフタレン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
1−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、トリフルオロ酢酸との化合物、
1−〔5−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−イル〕−エタノン、トリフルオロ酢酸との化合物、
8−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−ベンズアルデヒド、
8−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−メタノール、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,3−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(5−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
1−〔2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−フラン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
2−〔1,3−ジアミノ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−エタノール、トリフルオロ酢酸との化合物、
〔1,3−ジアミノ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−酢酸、トリフルオロ酢酸との化合物、
(1,3−ジアミノ−6−チオフェン−2−イル−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−酢酸、トリフルオロ酢酸との化合物、
1−〔4−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−ブロモ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(4−エチルスルファニル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(4−メチルスルファニル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−p−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3,5−ジメチル−イソオキサゾール−4−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−7−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−フェノキサチイン−4−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,5−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,3−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−カルバルデヒド、トリフルオロ酢酸との化合物、
4−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェノール、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−3−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(2−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(5−イソプロピル−2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェノール、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(2−フェノキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−o−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メチル−6−(4−ビニル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−エトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(2,6−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−5−メトキシ−安息香酸、トリフルオロ酢酸との化合物、
6−(5−メトキシ−チオフェン−2−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,6−ジメチルフェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−(2−ベンジルオキシ−エチル)−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
7−メタンスルホニル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、トリフルオロ酢酸との化合物、
N−〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−アセトアミド、トリフルオロ酢酸との化合物、
2−〔1,3−ジアミノ−6−(3−メトキシ−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−N,N−ジエチル−アセトアミド、
6−(2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−エチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−(2−メトキシ−エチル)−6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾフラン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
〔4−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
3−〔2−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、及び
3−〔4−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸
よりなる群から選ばれる化合物及びその薬学的に許容されうる塩である。
【0128】
上記した特に好まししい化合物は、
7−エチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、及び
2−(1,3−ジアミノ−6−〔2−トリフルオロメチル−フェニル〕−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−エタノール、
よりなる群から選ばれる化合物及びその薬学的に許容されうる塩である。
【0129】
上記した他の特に好ましい化合物は、
7−エチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、及び
2−(1,3−ジアミノ−6−〔2−トリフルオロメチル−フェニル〕−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−エタノールトリフルオロ酢酸塩
からなる群から選ばれる化合物及びその薬学的に許容されうる塩である。
【0130】
上記した化合物の各々は、個々に、本発明の好ましい態様を構成する。薬学的に許容されうる塩及び/又は薬学的に許容されうるエステルではない上記した化合物は好ましい。上記した例に例示された個々の置換基の各々は、個々に好ましい。
【0131】
式(I)の化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有することができそして光学的に純粋なエナンチオマー、光学的に純粋なジアステレオマー又はジアステレオマーの混合物の形態で存在することができる。光学的に活性な形態は、例えば、ラセミ体の分割、不斉合成若しくは不斉クロマトグラフィー(キラル吸着剤又は溶離剤によるクロマトグラフィー)により得ることができる。本発明は、すべてのこのような形態を包含する。
【0132】
本発明における一般式(I)の化合物は、官能基において誘導体化して、in vivoで親化合物に戻し変換されうる誘導体を与えることができることは認識されるであろう。in vivoで一般式(I)の親化合物を製造することができる生理学的に許容されうる且つ代謝的を受けやすい誘導体も、本発明の範囲内にある。
【0133】
本発明の更なる観点は、式(XXI)
【0134】
【化59】

【0135】
の化合物を、式(XXII)
【0136】
【化60】

【0137】
(上記式中、R1、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びAは、上記した意味を有する)
と反応させることを含む、上記した式(I)の化合物の製造方法である。
【0138】
式XXIの化合物の式XXIIの化合物との該反応は、当業者に周知の方法により、例えば、下記する実施例及びスキームと同様にして、行うことができる。反応は、例えば、例えばDME又はETOHの如き溶媒中のPd(P(フェニル)を使用しそしてNaCO及びHOで処理することにより行うことができる。
【0139】
本発明の他の態様は、上記した方法により製造される、上記した化合物に関する。
【0140】
上記したとおり、本発明の化合物は、PTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患の治療及び/又は予防用の医薬として使用することができる。このような疾患の例は、高い血中グルコース濃度、特に糖尿病に基づく疾患である。発明の化合物は、in vitroでPTPBを阻害しそしてin vivoで血中グルコースレベルを低下させることが示された。かくして、本発明の化合物は、糖尿病の処置のために有用であろう。
【0141】
ゆえに、本発明は、上記した化合物及び薬学的に許容されうる担体及び/又は佐剤を含む医薬組成物にも関する。
【0142】
更に、本発明は、治療的に活性な物質として、特にPTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患の治療及び/又は予防のための治療的に活性な物質として使用するための上記した化合物に関する。このような疾患の例は、高い血中グルコース濃度に基づく疾患、特に糖尿病である。
【0143】
他の態様では、本発明は、PTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患を治療及び/又は予防する方法であって、上記した化合物をヒト又は動物に投与することを含む方法に関する。このような疾患の好ましい例は、高い血中グルコース濃度に基づく疾患、特に糖尿病である。
【0144】
本発明は、更に、PTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患を治療及び/又は予防するための上記した化合物の使用に関する。このような疾患の好ましい例は、高い血中グルコース濃度に基づく疾患、特に糖尿病である。
【0145】
更に、本発明は、PTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患の治療及び/又は予防用の医薬を製造するための上記した化合物の使用に関する。このような疾患の好ましい例は、高い血中グルコース濃度に基づく疾患、特に糖尿病である。このような医薬は、上記した化合物を含む。
【0146】
本発明の化合物は、経口的に、直腸内に又は非経口的に、例えば、静脈内に、筋肉内に、内皮に、鞘内に若しくは経皮的に、又は舌下に、あるいは眼科製剤として投与することができる。経口投与用のカプセル剤、錠剤、懸濁剤又は液剤、坐剤、注射剤、点眼剤、軟膏剤、又は噴霧液剤は、投与形態の例である。
【0147】
静脈内、筋肉内、経口又は吸入投与は、好ましい使用形態である。本発明の化合物を有効量で投与する投与量は、特定の活性成分の性質、患者の年齢及び要件及び投与方式に依存する。投与量は、いかなる慣用の手段によっても、例えば、用量限定臨床試験により決定することができる。一般に、約0.1〜100mg/kg体重/日の投与量が好ましく、1〜25mg/kg/日の投与量は特に好ましい。
【0148】
本発明は、更に、薬学的に有効量の本発明の化合物及び薬学的に許容されうる担体を含有する医薬組成物を含む。このような組成物は、いかなる慣用の手段によっても処方することができる。錠剤又は顆粒剤は、一連の結合剤、充填剤、担体又は希釈剤を含有することができる。液体組成物は、例えば、無菌の水−混和性溶液の形態にあることができる。カプセル剤は、活性成分に加えて充填剤又は粘稠化剤を含有することができる。更に、香味改良添加剤並びに保存剤、安定剤、水分保持剤及び乳化剤として通常使用される物質、並びに浸透圧を変えるための塩、緩衝剤及び他の添加剤を存在させることもできる。
【0149】
先に述べた担体物質及び希釈剤は、いかなる慣用の薬学的に許容されうる有機又は無機物質も含むことができ、例えば、水、ゼラチン、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、アラビアゴム、ポリアルキレングリコール等を含むことができる。
【0150】
経口単位剤形、例えば、錠剤及びカプセル剤は、好ましくは、本発明の化合物25mg〜1000mgを含有する。本発明の化合物は、慣用の手段により調製することができる。
【0151】
本発明に従えば、本発明の化合物及びその薬学的に許容されうる塩は、高い血中グルコース濃度と関連した病気の制御又は予防に有用である。本発明と関連した好ましい適応症は、糖尿病と関連した適応症である。
【0152】
投与量は、広い範囲内で変えることができ、そして、もちろん、各特定の症例において個々の要件に適合させなければならない。経口投与の場合、成人に対する投与量は、式I又はIIの化合物約0.01mg〜約1000mg/日、又はその薬学的に許容されうる塩の対応する量の範囲で変わることができる。日量は、単一用量として又は分割用量で投与することができ、そして更に、上限を超える必要がある場合には、上限を超えても良い。
【0153】
式(I)の化合物は、下記の方法、実施例に記載の方法又は類似した方法により製造することができる。個々の反応段階のための適切な反応条件は、当業者に知られている。出発物質は、商業的に入手可能であるか又は下記の方法、本明細書に列挙された参考文献に記載の方法若しくは実施例に記載の方法、又は当該技術分野で知られた方法により製造することができる。
【0154】
本発明の化合物を製造するための特定の方法は、下記のスキームに記載されている。スキームの各々に従う実施例は、スキムに記載の方法の詳しい説明を与える。
【0155】
【化61】

【0156】
化合物II:N,N−ジメチルホルムアミド(700mL)及びエタノール(1400mL)中の硫酸銀(100g、0.32モル)及びヨウ素(82g、0.32モル)の混合物を、5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インドールI(48g、0.29モル)で処理した。得られる混合物を25℃で1.5時間攪拌し、ろ過しそしてフィルターパッドを酢酸エチルで洗浄した。ろ液を真空中で濃縮して約500mLの容積とした。この溶液を1.0N水性チオ硫酸ナトリウム(100mL)及び飽和水性塩化ナトリウム溶液(400mL)で処理した。得られる沈殿をろ過により集め、水及び石油エーテルで洗浄し、真空中で乾燥して7−ヨード−5−ニトロ−2.3−ジヒドロ−1H−インドールII(83.9g、98.9%)を白色個体として得た。
【0157】
【表1】

【0158】
化合物III: エタノール(1200mL)及びイソプロパノール(20mL)中の7−ヨード−5−ニトロ−2.3−ジヒドロ−1H−インドールII(15g、51.7ミリモル)の25℃の溶液を、2.3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(13.6g、59.9ミリモル)で処理した。得られる溶液を65℃に加温し、1時間空気を通して泡立たせた。追加の0.57当量の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(6.8g、29.9ミリモル)を加え、反応を65℃で2時間攪拌し、次いで、真空中で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Silicaゲル60、230〜400メッシュ、90/10トルエン/酢酸エチル)により、7−ヨード−5−ニトロ−1H−インドールIII(13.07g、79%)を黄色固体として得た。
【0159】
【表2】

【0160】
化合物IV:メタノール(650ml)中の7−ヨード−5−ニトロ−1H−インドールIII(20g、69.4ミリモル)の25℃の溶液を、水(550ml)中の塩化アンモニウム(26.1g、485.8ミリモル)の溶液及び鉄粉末(13.6g、242.9ミリモル)により処理した。混合物を窒素雰囲気下に5時間100℃に加熱した。得られる混合物をセライトのパッドを通してろ過し、そしてセライトパッドを熱メタノールで洗浄した。ろ液を真空中で濃縮し、残留物を塩化メチレンと水とに分配しそして分離した。水性層のpHを水酸化アンモニウムによりpH=10に調節しそして塩化メチレンにより抽出した。一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮して250mlの容積とした。この溶液をジオキサン中の4.0M水性塩酸溶液で処理しそして25℃で2時間攪拌した。沈殿をろ過により集め、塩化メチレン及び石油エーテルで洗浄して、7−ヨード−1H−インドール−5−イルアミン塩酸塩IV(24.7g、定量的)を灰色の固体として得た:
【0161】
【表3】

【0162】
化合物V:N,N−ジメチルホルムアミド(400ml)中の7−ヨード−1H−インドール−5−イルアミン塩酸塩IV(24.6g、83.7ミリモル)の25℃の溶液をナトリウムジシアナアミド(18.6g、209ミリモル)で処理した。反応混合物を2時間50℃に加温し、真空中で濃縮し、残留物を水(500mL)で処理した。得られる混合物を25℃で2.5時間放置し、その期間黄色沈殿が生成した。沈殿をろ過により集めそして水で洗浄して、N”−シアノ−N−(7−ヨード−1H−インドール−5−イル)グアニジンV(22.59g、83%)を淡黄色固体として得た:
【0163】
【表4】

【0164】
化合物VI:2−メトキシエチルエーテル(50mL)中の N”−シアノ−N−(7−ヨード−1H−インドール−5−イル)グアニジンV(6.08g、18.7ミリモル)の溶液を、32.5時間175℃に加熱した。反応混合物を25℃に冷却し、得られる固体をろ過により除去しそしてメタノールで洗浄した。ろ液を真空中で濃縮して、褐色油を得た。残留物をメタノールに溶解し、次いでMerckシリカゲル60、230〜400メッシュ(25g)上に吸収させた。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Silicaゲル60、230〜400メッシュ、90/10/1塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム)により、6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンVI(3.61g、59%)を褐色固体として得た:
【0165】
【表5】

【0166】
【化62】

【0167】
化合物VII:カップリング反応は、慣用のアリールカップリング法、例えば、Suzukiカップリング法:(a)Suzuki et al., synth. commun. 1981, 11, 513、(b)Suzuki pure and Appl. Chem. 1985, 57, 1749-1758、(c)Suzuki et al., Chem. Rev. 1995, 95, 2457-2483、(d)Shieh et al., J. Org. Chem. 1992, 57, 379-381、(e)Martin et al., Acta Chemica Scandinavica. 1993, 47, 513により行うことができる。
【0168】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンVIのSuzukiカップリングを行うのに使用される典型的な条件は、適当な溶媒、例えば、水性エタノール若しくはTHF若しくはDMF若しくはエチレングリコール中で25℃〜125℃の範囲の温度で2〜18時間、水性塩基、例えば、炭酸水素ナトリウム若しくは炭酸ナトリウム若しくは水酸化バリウム若しくはトリエチルアミン溶液中のカップリング相手としてのアリール若しくはヘテロ芳香族ボロン若しくはエステル(例えば、Arがアリールとして定義される)、パラジウム触媒(2〜20モル%)、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(O)若しくは〔1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン〕ジクロロ−パラジウム(II)を使用して化合物VIIを生成させることを含む。
【0169】
あるいは、Stilleカップリング、例えば、Stille et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1986, 25, 508を利用して慣用のアリール又はヘテロ芳香族カップリング相手によりカップリング反応を行うことができる。
【0170】
Stille反応を行うのに使用される典型的な条件は、適当な無水溶媒、例えば、THF若しくはDMF若しくはエチレングリコール中で25℃〜125℃の範囲の温度で2〜18時間、カップリング相手としての有機スタンナン、パラジウム触媒(2〜20モル%)、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(O)若しくは〔1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン〕ジクロロ−パラジウム(II)、塩、例えば、フッ化カリウム若しくは塩化リチウムを使用して化合物VIIを生成させることを含む。
【0171】
【化63】

【0172】
化合物VIII:テトラヒドロフラン(20mL)中の6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンVI(400mg、1.23ミリモル)の25℃の溶液を、水酸化ナトリウム(98mg、2.46ミリモル)、ヨウ化メチル(0.09ml、1.48ミリモル)及び臭化テトラブチルアンモニウム(198mg、0.62ミリモル)で処理し、得られる混合物を25℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチル、水及び飽和水性塩化ナトリウム溶液で処理し、振とうしそして分離させた。水性相を酢酸エチルで抽出し、そして一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮して6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン(500mg)を黄色固体として得た。生成物を更に精製することなく次の反応に付した。6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンVIII。
【0173】
化合物IX:慣用のアリールカップリング法、例えば、Suzukiカップリング法:(a)Suzuki et al., synth. commun. 1981, 11, 513,(b)Suzuki pure and Appl. Chem. 1985, 57, 1749-1758,(c)Suzuki et al., Chem. Rev. 1995, 95, 2457-2483,(d)Shieh et al., J. Org. Chem. 1992, 57, 379-381,(e)Martin et al., Actia Chemica Scandinavica. 1993, 47, 513により、カップリング反応を行うことができる。
【0174】
VIIIのSuzukiカップリングを行うのに使用される典型的な条件は、適当な溶媒、例えば、水性エタノール若しくはTHF若しくはDMF若しくはエチレングリコール中で25℃〜125℃の範囲の温度で2〜18時間、水性塩基、例えば、炭酸水素ナトリウム若しくは炭酸カリウム若しくは水酸化バリウム若しくはトリエチルアミン溶液中のカップリング相手としてのアリール若しくはヘテロ芳香族ボロン酸若しくはエステル(例えば、Arがアリールとして定義される場合)、パラジウム触媒(2〜20モル%)、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(O)若しくは〔1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン〕ジクロロ−パラジウム(II)を使用して、6−アリール−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンXを生成させることを含む。
【0175】
あるいは、Stilleカップリング、例えば、Stille et al., Angew. Chem. Int. ed. Engl., 1986, 25, 508を利用して慣用のアリール又はヘテロ芳香族カップリング相手によりカップリング反応を行うことができる。
【0176】
Stille反応を行うのに使用される典型的な条件は、適当な無水溶媒、例えば、THF若しくはDMF若しくはエチレングリコール中で25℃〜125℃の範囲の温度で2〜18時間、カップリング相手としての有機スタンナン、パラジウム触媒(2〜20モル%)、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(O)若しくは〔1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン〕ジクロロ−パラジウム(II)、塩、例えば、フッ化カリウム若しくは塩化リチウムを使用して、化合物6−アリール−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンIXを生成させることを含む。
【0177】
【化64】

【0178】
化合物X:6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンVIのアルキル化、例えばテトラブチルアンモニウムブロミド、種々のハライド(例えば、RaBr若しくはRaI、(式中、Raは上記したとおりである))によって相間移動触媒を行うために使用される典型的な条件、適当な塩基、例えば、水酸化ナトリウムを使用して−78〜25℃の範囲の温度で、テトラヒドロフラン、DMFの如き適当な溶媒を使用して行って、6−ヨード−7−アルキル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンXIを得た。
【0179】
6−アリール−7−アルキル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンXI:慣用のアリールカップリング法、例えば、Suzukiカップリング法:(a)Suzuki et al., synth. commun. 1981, 11, 513、(b)Suzuki pure and Appl. Chem. 1985, 57, 1749-1758、(c)Suzuki et al., Chem. Rev. 1995, 95, 2457-2483、(d)Shieh et al., J. Org. Chem. 1992, 57, 379-381、(e)Martin et al., Acta Chemica Scandinavica. 1993, 47, 513によりカップリング反応を行うことができる。
【0180】
6−ヨード−7−アルキル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンXのSuzukiカップリングを行うのに使用される典型的な条件は、適当な溶媒、例えば、水性エタノール若しくはTHF若しくはDMF若しくはエチレングリコール中で25℃〜125℃の範囲の温度で2〜18時間、水性塩基、例えば、炭酸水素ナトリウム若しくは炭酸ナトリウム若しくは水酸化バリウム若しくはトリエチルアミン溶液中のカップリング相手としてのアリール若しくはヘテロ芳香族ボロン酸若しくはエステル(例えば、Arがアリールとして定義される場合)、パラジウム触媒(2〜20モル%)、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(O)若しくは〔1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン〕ジクロロ−パラジウム(II)を使用して、化合物Xを生成させることを含む。
【0181】
あるいは、Stilleカップリング、例えば、Stille et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1986, 25, 508を利用して慣用のアリール又はヘテロ芳香族カップリング相手によりカップリング反応を行うことができる。
【0182】
Stille反応を行うのに使用される典型的な条件は、適当な無水溶媒、例えば、THF若しくはDMF若しくはエチレングリコール中で25℃〜125℃の範囲の温度で2〜18時間、カップリング相手としての有機スタンナン、パラジウム触媒(2〜20モル%)、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(O)若しくは〔1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン〕ジクロロ−パラジウム(II)、塩、例えば、フッ化カリウム若しくは塩化リチウムを使用して、6−アリール−7−アルキル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンXIを生成させることを含む。
【0183】
本発明を下記の実施例により説明する。実施例において実施例2〜28の方法は、実施例1の方法により行った。実施例において、実施例30〜33の方法は、実施例29の方法により行った。実施例において、実施例35〜100の方法は、実施例34の方法により行った。実施例において、実施例106〜112の方法は、実施例105の方法により行った。実施例において、実施例114の方法は、実施例113の方法により行った。
【0184】
実施例
実施例1
6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン
【0185】
【化65】

【0186】
エチレングリコールジメチルエーテル(3.0mL)及びエタノール(3.0mL)中の6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン(322mg、0.99mmol)の25℃の溶液を、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンボロン酸(510mg、1.98mmol)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1.5mL)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(115mg、0.1mmol)で処理した。得られた混合物を80℃で18時間加熱し、冷却し、濾過し、単離された固体を酢酸エチルで洗浄した。濾液をシリカゲルに前吸収させ、フラッシュクロマトグラフィー(Merckシリカゲル60、230〜400メッシュ、90/10/1 塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム)により精製して、6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン(218mg、53.5%)を黄色の固体として得た。EI−HRMS m/e C181165(M+)での計算値411.0918、実測値411.0921。
【0187】
同様の方法により下記を得た。
実施例2
【0188】
【化66】

【0189】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−エトキシフェニルボロン酸から、6−(3−エトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=320におけるC18175O(M+H)+でのLRMS。
【0190】
実施例3
【0191】
【化67】

【0192】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−エトキシフェニルボロン酸から、6−(2−エトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=320におけるC18175O(M+H)+でのLRMS。
【0193】
実施例4
【0194】
【化68】

【0195】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−ニトロフェニルボロン酸から、6−(3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン1,3−ジアミンを生成した。EI−HRMS m/e C161262(M+)での計算値320.1022、実測値320.1020。
【0196】
実施例5
【0197】
【化69】

【0198】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,5−ジクロロフェニルボロン酸から、6−(2,5−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを生成した。EI−HRMS m/e C1611Cl25(M+)での計算値343.0391、実測値343.0392。
【0199】
実施例6
【0200】
【化70】

【0201】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−クロロチオフェン−2−ボロン酸から、6−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。(ES)+−HRMS m/e C1410ClN5S(M+H)での計算値316.0418、実測値316.0422。
【0202】
実施例7
【0203】
【化71】

【0204】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びo−トリルボロン酸から、6−o−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン1,3−ジアミンをオフホワイトの固体として生成した。EI−HRMS m/e C17155(M+H)+での計算290.1400、実測値290.1399。
【0205】
実施例8
【0206】
【化72】

【0207】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−アミノベンゼンボロン酸から、6−(3−アミノ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=291におけるC16146(M+H)+でのLRMS。
【0208】
実施例9
【0209】
【化73】

【0210】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−フルオロフェニルボロン酸から、6−(4−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=294におけるC1612FN5(M+H)+でのLRMS。
【0211】
実施例10
【0212】
【化74】

【0213】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−メチルフェニルボロン酸から、6−m−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=290におけるC17155(M+H)+でのLRMS。
【0214】
実施例11
【0215】
【化75】

【0216】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−ビフェニルフェニルボロン酸から、6−ビフェニル−4−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=352におけるC22175(M+H)+でのLRMS。
【0217】
実施例12
【0218】
【化76】

【0219】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−メチル−3−ニトロフェニルボロン酸から、6−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=335におけるC171462(M+H)+でのLRMS。
【0220】
実施例13
【0221】
【化77】

【0222】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−フルオロフェニルボロン酸から、6−(3−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=294におけるC1612FN5(M+H)+でのLRMS。
【0223】
実施例14
【0224】
【化78】

【0225】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−エチルフェニルボロン酸から、6−(4−エチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=335におけるC18175(M+H)+でのLRMS。
【0226】
実施例15
【0227】
【化79】

【0228】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−tert−ブチルベンゼンボロン酸から、6−(4−tert−ブチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=332におけるC20215(M+H)+でのLRMS。
【0229】
実施例16
【0230】
【化80】

【0231】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び(3−イソプロピルフェニル)ボロン酸から、6−(3−イソプロピル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=318におけるC19195(M+H)+でのLRMS。
【0232】
実施例17
【0233】
【化81】

【0234】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びベンゾ(B)チオフェン−2−ボロン酸から、6−ベンゾ〔b〕チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=332におけるC18135S(M+H)+でのLRMS。
【0235】
実施例18
【0236】
【化82】

【0237】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,4−ジクロロフェニルボロン酸から、6−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=344におけるC1611Cl25(M+H)+でのLRMS。
【0238】
実施例19
【0239】
【化83】

【0240】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び1−ナフタレンボロン酸から、6−ナフタレン−1−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=326におけるC20155(M+H)+でのLRMS。
【0241】
実施例20
【0242】
【化84】

【0243】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3,5−ジクロロフェニルボロン酸から、6−(3,5−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=344におけるC1611Cl25(M+H)+でのLRMS。
【0244】
実施例21
【0245】
【化85】

【0246】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びナフタレン−2−ボロン酸から、6−ナフタレン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=326におけるC20155(M+H)+でのLRMS。
【0247】
実施例22
【0248】
【化86】

【0249】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−クロロフェニルボロン酸から、6−(2−クロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=310におけるC1612ClN5(M+H)+でのLRMS。
【0250】
実施例23
【0251】
【化87】

【0252】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,4−ジメトキシフェニルボロン酸から、6−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=336におけるC181752(M+H)+でのLRMS。
【0253】
実施例24
【0254】
【化88】

【0255】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−アセチル−2−チオフェンボロン酸から、1−〔5−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−イル〕−エタノントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=324におけるC16135OS(M+H)+でのLRMS。
【0256】
実施例25
【0257】
【化89】

【0258】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−ホルミルフェニルボロン酸から、3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−ベンズアルデヒドを黄色の固体として生成した。(ES)+−HRMS m/e C17135O(M+H)+での計算304.1193、実測値304.1195。
【0259】
実施例26
【0260】
【化90】

【0261】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−クロロ−2−メトキシフェニルボロン酸から、6−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=340におけるC1714ClN5O(M+H)+でのLRMS。
【0262】
実施例27
【0263】
【化91】

【0264】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び(3−アセチルアミノフェニル)ボロン酸から、N−〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−アセトアミドトリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=333におけるC18166O(M+H)+でのLRMS。
【0265】
実施例28
【0266】
【化92】

【0267】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−(トリフルオロメチルベンゼン)ボロン酸から、6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを明褐色の固体として生成した。m/z=344におけるC171235(M+H)+でのLRMS。
【0268】
実施例29
3−〔2−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸
【0269】
【化93】

【0270】
3−(2−ブロモ−フェニル)−プロピオン酸(458mg、2.0mmol)、4,4,5,5,4′,4′,5′,5′−オクタメチル−〔2,2′〕ビ〔〔1,3,2〕ジオキサボロラニル〕(558mg、2.20mmol)、〔1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン〕ジクロロパラジウム(II)(132mg、0.18mmol)及び酢酸カリウム(589mg、6.0mmol)の混合物を95℃で2日間加熱した。得られた混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、シリカゲルパッド及び硫酸ナトリウムで濾過し、真空下で濃縮して3−〔2−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−プロピオン酸を得た。2.0M炭酸ナトリウム水溶液(0.5mL)、エタノール(1.5mL)及びエチレングリコールジメチルエーテル(1.5mL)中の6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン(実施例1で調製、100mg、0.31mmol)、3−〔2−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−プロピオン酸(102mg、0.37mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(71mg、0.06mmol)の溶液を95℃で18時間加熱した。得られた混合物を25℃に冷却し、メタノール及びテトラヒドロフランに溶解し、シリカゲルパッド及び硫酸ナトリウムで濾過した。濾液を真空下で濃縮した。HPLC(ShimadzuHPLC、Medchem製ODSAカラム、2×10cm、10μm、10〜90%CH3CN/H2Oと共に0.1%TFA)により、3−〔2−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸(12.5mg、12.1%)を得た。m/z=348におけるC191752(M+H)+でのLRMS。
【0271】
(B)同様の方法により下記を得た。
【0272】
実施例30
【0273】
【化94】

【0274】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び〔3−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−酢酸から、〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸を生成した。m/z=334におけるC181552(M+H)+でのLRMS。
【0275】
実施例31
【0276】
【化95】

【0277】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び〔4−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−酢酸から、〔4−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸を生成した。m/z=334におけるC181552(M+H)+でのLRMS。
【0278】
実施例32
【0279】
【化96】

【0280】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−〔3−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−プロピオン酸から、3−〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸を生成した。m/z=348におけるC191752(M+H)+でのLRMS。
【0281】
実施例33
【0282】
【化97】

【0283】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−〔4−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−プロピオン酸から、3−〔4−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸を生成した。m/z=348におけるC191752(M+H)+でのLRMS。
【0284】
実施例34
【0285】
【化98】

【0286】
6−(2,6−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン
エチレングリコールジメチルエーテル(10mL)中の6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン(1.68g、5.00mmol)の25℃の溶液を、エタノール(10mL)中2,6−ジメチルベンゼンボロン酸(1.50g、10.00mmol)、重炭酸ナトリウム(2.84g、26.80mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(3.31g、2.86mmol)で処理した。得られた混合物を80℃で3時間加熱した。得られた混合物をセライトパッドで濾過し、濾液を水(100mL)で希釈した。この溶液を、塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウムの95/5/0.5溶液(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merckシリカゲル60、230〜400メッシュ、90/5/0.5 塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム)により、6−(2,6−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン(100mg、6.34%)をオフホワイトの固体として得た。EI−HRMS m/e C19195(M+)での計算値317.1640、実測値317.1632。
【0287】
(B)同様の方法により下記を得た。
【0288】
実施例35
【0289】
【化99】

【0290】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3,4−メチレンジオキシフェニルボロン酸から、6−ベンゾ〔1,3〕ジオキソール−5−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=334におけるC181552(M+H)+でのLRMS。
【0291】
実施例36
【0292】
【化100】

【0293】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−アミノベンゼンボロン酸から、6−(3−アミノ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=305におけるC17166(M+H)+でのLRMS。
【0294】
実施例37
【0295】
【化101】

【0296】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−フルオロフェニルボロン酸から、6−(4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=308におけるC1714FN5(M+H)+でのLRMS。
【0297】
実施例38
【0298】
【化102】

【0299】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−メチルフェニルボロン酸から、7−メチル−6−m−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=304におけるC18175(M+H)+でのLRMS。
【0300】
実施例39
【0301】
【化103】

【0302】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−ビフェニルボロン酸から、6−ビフェニル−4−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=366におけるC23195(M+H)+でのLRMS。
【0303】
実施例40
【0304】
【化104】

【0305】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−メチル−3−ニトロフェニルボロン酸から、7−メチル−6−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=349におけるC181662(M+H)+でのLRMS。
【0306】
実施例41
【0307】
【化105】

【0308】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−フルオロフェニルボロン酸から、6−(3−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=308におけるC1714FN5(M+H)+でのLRMS。
【0309】
実施例42
【0310】
【化106】

【0311】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−エチルフェニルボロン酸から、6−(4−エチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=318におけるC19195(M+H)+でのLRMS。
【0312】
実施例43
【0313】
【化107】

【0314】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び(3−イソプロピルフェニル)ボロン酸から、6−(3−イソプロピル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=332におけるC20215(M+H)+でのLRMS。
【0315】
実施例44
【0316】
【化108】

【0317】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びベンゾ〔B〕チオフェン−2−ボロン酸から、6−ベンゾ〔b〕チオフェン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=346におけるC19155S(M+H)+でのLRMS。
【0318】
実施例45
【0319】
【化109】

【0320】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,4−ジクロロフェニルボロン酸から、6−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=358におけるC1713Cl25(M+H)+でのLRMS。
【0321】
実施例46
【0322】
【化110】

【0323】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び1−ナフタレンボロン酸から、7−メチル−6−ナフタレン−1−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=340におけるC21175(M+H)+でのLRMS。
【0324】
実施例47
【0325】
【化111】

【0326】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3,5−ジクロロフェニルボロン酸から、6−(3,5−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=358におけるC1713Cl25(M+H)+でのLRMS。
【0327】
実施例48
【0328】
【化112】

【0329】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び(3−アセチルアミノフェニル)ボロン酸から、N−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−アセトアミドトリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=347におけるC19186O(M+H)+でのLRMS。
【0330】
実施例49
【0331】
【化113】

【0332】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びナフタレン−2−ボロン酸から、7−メチル−6−ナフタレン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=340におけるC21175(M+H)+でのLRMS。
【0333】
実施例50
【0334】
【化114】

【0335】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−クロロフェニルボロン酸から、6−(2−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=324におけるC1714ClN5(M+H)+でのLRMS。
【0336】
実施例51
【0337】
【化115】

【0338】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,4−ジメトキシフェニルボロン酸から、6−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=350におけるC191952(M+H)+でのLRMS。
【0339】
実施例52
【0340】
【化116】

【0341】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−アセチルフェニルボロン酸から、1−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=332におけるC19175O(M+H)+でのLRMS。
【0342】
実施例53
【0343】
【化117】

【0344】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−アセチル−2−チオフェンボロン酸から、1−〔5−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−イル〕−エタノントリフルオロ−酢酸塩を白色の固体として生成した。m/z=338におけるC17155OS(M+H)+でのLRMS。
【0345】
実施例54
【0346】
【化118】

【0347】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び(3−ヒドロキシメチルフェニル)ボロン酸から、〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノールトリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=320におけるC18175O(M+H)+でのLRMS。
【0348】
実施例55
【0349】
【化119】

【0350】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,3−ジメチルフェニルボロン酸から、6−(2,3−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=318におけるC19195(M+H)+でのLRMS。
【0351】
実施例56
【0352】
【化120】

【0353】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,5−ジフルオロフェニルボロン酸から、6−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=326におけるC171325(M+H)+でのLRMS。
【0354】
実施例57
【0355】
【化121】

【0356】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−フルオロ−2−メトキシフェニルボロン酸から、6−(5−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=338におけるC1816FN5O(M+H)+でのLRMS。
【0357】
実施例58
【0358】
【化122】

【0359】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,5−ジメトキシフェニルボロン酸から、6−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=350におけるC191952(M+H)+で計算したLRMS m/z。
【0360】
実施例59
【0361】
【化123】

【0362】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−アセチルフェニルボロン酸から、1−〔2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=332におけるC19175O(M+H)+でのLRMS。
【0363】
実施例60
【0364】
【化124】

【0365】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−クロロチオフェン−2−ボロン酸から、6−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=330におけるC1512ClN5S(M+H)+でのLRMS。
【0366】
実施例61
【0367】
【化125】

【0368】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びフラン−2−ボロン酸から、6−フラン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=280におけるC15135O(M+H)+でのLRMS。
【0369】
実施例62
【0370】
【化126】

【0371】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−メチルチオフェン−2−ボロン酸から、7−メチル−6−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンをオフホワイトの固体として生成した。EI−HRMS m/e C1615ClN5S(M+H)+での計算値310.1121、実測値310.1125。
【0372】
実施例63
【0373】
【化127】

【0374】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−アセチルフェニルボロン酸から、1−〔4−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=332におけるC19175O(M+H)+でのLRMS。
【0375】
実施例64
【0376】
【化128】

【0377】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3,4−ジメトキシフェニルボロン酸から、6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=350におけるC191952(M+H)+でのLRMS。
【0378】
実施例65
【0379】
【化129】

【0380】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンボロン酸から、7−メチル−6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=374におけるC181435O(M+H)+でのLRMS。
【0381】
実施例66
【0382】
【化130】

【0383】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,6−ジフルオロフェニルボロン酸から、6−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=326におけるC171325(M+H)+でのLRMS。
【0384】
実施例67
【0385】
【化131】

【0386】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3,4−ジクロロフェニルボロン酸から、6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=358におけるC1713Cl25(M+H)+でのLRMS。
【0387】
実施例68
【0388】
【化132】

【0389】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−ブロモフェニルボロン酸から、6−(4−ブロモ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=368におけるC1714BrN5(M+H)+でのLRMS。
【0390】
実施例69
【0391】
【化133】

【0392】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−ニトロフェニルボロン酸から、7−メチル−6−(3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=335におけるC171462(M+H)+でのLRMS。
【0393】
実施例70
【0394】
【化134】

【0395】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−(エチルチオ)フェニルボロン酸から、6−(4−エチルスルファニル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=350におけるC19195S(M+H)+でのLRMS。
【0396】
実施例71
【0397】
【化135】

【0398】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−(メチルチオ)フェニルボロン酸から、7−メチル−6−(4−メチルスルファニル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=336におけるC18175S(M+H)+でのLRMS。
【0399】
実施例72
【0400】
【化136】

【0401】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−メチルフェニルボロン酸から、7−メチル−6−p−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=304におけるC18175(M+H)+でのLRMS。
【0402】
実施例73
【0403】
【化137】

【0404】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−クロロフェニルボロン酸から、6−(4−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=324におけるC1714ClN5(M+H)+でのLRMS。
【0405】
実施例74
【0406】
【化138】

【0407】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−ボロン酸から、6−(3,5−ジメチル−イソオキサゾール−4−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=309におけるC16166O(M+H)+でのLRMS。
【0408】
実施例75
【0409】
【化139】

【0410】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びベンゾチオフェン−7−ボロン酸から、6−(3,5−6−ベンゾ〔b〕チオフェン−7−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=346におけるC19155S(M+H)+でのLRMS。
【0411】
実施例76
【0412】
【化140】

【0413】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びフェノキサチイン−4−ボロン酸から、7−メチル−6−フェノキサチイン−4−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=412におけるC23175OS(M+H)+でのLRMS。
【0414】
実施例77
【0415】
【化141】

【0416】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−フルオロフェニルボロン酸から、6−(2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=308におけるC1714FN5(M+H)+でのLRMS。
【0417】
実施例78
【0418】
【化142】

【0419】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,4−ジフルオロベンゼンボロン酸から、6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=326におけるC171325(M+H)+でのLRMS。
【0420】
実施例79
【0421】
【化143】

【0422】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,5−ジメチルフェニルボロン酸から、6−(2,5−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=318におけるC19195(M+H)+でのLRMS。
【0423】
実施例80
【0424】
【化144】

【0425】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,3−ジクロロフェニルボロン酸から、6−(2,3−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=358におけるC1713Cl25(M+H)+でのLRMS。
【0426】
実施例81
【0427】
【化145】

【0428】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−ホルミル−3−チオフェンボロン酸から、3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−カルボアルデヒドトリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=324におけるC16135OS(M+H)+でのLRMS。
【0429】
実施例82
【0430】
【化146】

【0431】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び(4−ヒドロキシフェニル)ボロン酸から、4−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェノールトリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=306におけるC17155O(M+H)+でのLRMS。
【0432】
実施例83
【0433】
【化147】

【0434】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び1−ベンゾチオフェン−3−イルボロン酸から、6−ベンゾ〔b〕チオフェン−3−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=345におけるC19155S(M)+でのLRMS。
【0435】
実施例84
【0436】
【化148】

【0437】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び(2−ニトロフェニル)ボロン酸から、7−メチル−6−(2−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=335におけるC171462(M+H)+でのLRMS。
【0438】
実施例85
【0439】
【化149】

【0440】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−イソプロピル−2−メトキシベンゼンボロン酸から、6−(5−イソプロピル−2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=362におけるC21235O(M+H)+でのLRMS。
【0441】
実施例86
【0442】
【化150】

【0443】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び(3−ヒドロキシフェニル)ボロン酸から、3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェノールトリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=306におけるC17155O(M+H)+でのLRMS。
【0444】
実施例87
【0445】
【化151】

【0446】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−(フェノキシ)フェニルボロン酸から、7−メチル−6−(2−フェノキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=382におけるC23195O(M+H)+でのLRMS。
【0447】
実施例88
【0448】
【化152】

【0449】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−クロロフェニルボロン酸から、6−(3−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=324におけるC1714ClN5(M+H)+でのLRMS。
【0450】
実施例89
【0451】
【化153】

【0452】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びo−トリルボロン酸から、7−メチル−6−o−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=304におけるC18175(M+H)+でのLRMS。
【0453】
実施例90
【0454】
【化154】

【0455】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−ビニルフェニルボロン酸から、7−メチル−6−(4−ビニル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=316におけるC19175(M+H)+でのLRMS。
【0456】
実施例91
【0457】
【化155】

【0458】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−エトキシフェニルボロン酸から、6−(4−エトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=334におけるC19195O(M+H)+でのLRMS。
【0459】
実施例92
【0460】
【化156】

【0461】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−クロロ−4−フルオロフェニルボロン酸から、6−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=342におけるC1713ClFN5(M+H)+でのLRMS。
【0462】
実施例93
【0463】
【化157】

【0464】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−メトキシフェニルボロン酸から、6−(4−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=320におけるC18175O(M+H)+でのLRMS。
【0465】
実施例94
【0466】
【化158】

【0467】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び4−ブロモ−2−フルオロベンゼンボロン酸から、6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=386におけるC1713BrFN5(M+H)+でのLRMS。
【0468】
実施例95
【0469】
【化159】

【0470】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2,6−ジメトキシフェニルボロン酸から、6−(2,6−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=350におけるC191952(M+H)+でのLRMS。
【0471】
実施例96
【0472】
【化160】

【0473】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−tert−ブトキシカルボニル−4−メトキシフェニルボロン酸から、2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−5−メトキシ安息香酸トリフルオロ−酢酸塩を生成した。m/z=364におけるC191753(M+H)+でのLRMS。
【0474】
実施例97
【0475】
【化161】

【0476】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び5−メトキシチオフェンボロン酸から、6−(5−メトキシ−チオフェン−2−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを明黄色の固体として生成した。EI−HRMS m/e C16155OS(M+)での計算値325.0997、実測値325.0994。
【0477】
実施例98
【0478】
【化162】

【0479】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−メトキシフェニルボロン酸から、6−(2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを明褐色の固体として生成した。m/z=320におけるC18175O(M+H)+でのLRMS。
【0480】
実施例99
【0481】
【化163】

【0482】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びチオフェン−2−ボロン酸から、7−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを明黄色の固体として生成した。m/z=318におけるC15135S(M+Na)+でのLRMS。
【0483】
実施例100
【0484】
【化164】

【0485】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びベンゾ〔B〕フラン−2−ボロン酸から、6−ベンゾフラン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを黄色の固体として生成した。m/z=330におけるC19155O(M+H)+でのLRMS。
【0486】
実施例101
【0487】
【化165】

【0488】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−(トリフルオロメチル)ベンゼンボロン酸から、7−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを黄色の固体として生成した。m/z=358におけるC181435(M+H)+でのLRMS。
【0489】
実施例102
【0490】
【化166】

【0491】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び〔3−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−酢酸から、〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸を生成した。m/z=348におけるC191752(M+H)+でのLRMS。
【0492】
実施例103
【0493】
【化167】

【0494】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−〔2−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−プロピオン酸から、3−〔2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸を生成した。m/z=362におけるC201952(M+H)+でのLRMS。
【0495】
実施例104
【0496】
【化168】

【0497】
6−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−〔3−(4,4,5,5−テトラメチル−〔1,3,2〕ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル〕−プロピオン酸から、3−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸を生成した。m/z=362におけるC201952(M+H)+でのLRMS。
【0498】
実施例105
7−メタンスルホニル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1、3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩
【0499】
【化169】

【0500】
6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンVI及び2−チオフェンボロン酸(50mg、0.178mmol)から実施例1で記載されたように調製した6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン(実施例100)の、無水DMF(3ml)中のスラリーに、室温で、水素化ナトリウム(鉱油中60%、8mg、0.20mmol)を加え、混合物を室温で45分間撹拌した。上記混合物を氷浴で冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.016ml、0.207mmol)をゆっくりと滴加し、0℃で30分間撹拌した。次に混合物を室温まで温め、一晩撹拌した。更なる量の水素化ナトリウム(8mg)及びメタンスルホニルクロリド(0.016ml)を次の日に加えて反応を完了させ、混合物を室温で更に20時間撹拌した。混合物を蒸発乾固し、粗混合物を逆相HPLCにより精製して、7−メタンスルホニル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を明褐色の固体として得た。m/z=360におけるC1513522(M+H)+で計算したLRMS m/z。
【0501】
実施例106
【0502】
【化170】

【0503】
2−(1,3−ジアミノ−6−ヨード−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−エタノール及び2−(トリフルオロメチル)ベンゼンボロン酸から、2−〔1,3−ジアミノ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−エタノールトリフルオロ−酢酸塩をオフホワイトの固体として生成した。m/z=388におけるC191635O(M+H)+でのLRMS。
【0504】
実施例107
【0505】
【化171】

【0506】
(1,3−ジアミノ−6−ヨード−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−酢酸及び2−(トリフルオロメチル)ベンゼンボロン酸から、〔1,3−ジアミノ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−酢酸トリフルオロ−酢酸塩をオフホワイトの固体として生成した。m/z=402におけるC1914352(M+H)+でのLRMS。
【0507】
実施例108
【0508】
【化172】

【0509】
(1,3−ジアミノ−6−ヨード−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−酢酸及びチオフェン−2−ボロン酸から、(1,3−ジアミノ−6−チオフェン−2−イル−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−酢酸トリフルオロ−酢酸塩をオフホワイトの固体として生成した。m/z=340におけるC161352(M+H)+でのLRMS。
【0510】
実施例109
【0511】
【化173】

【0512】
7−(2−ベンジルオキシ−エチル)−6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び2−(トリフルオロメチル)ベンゼンボロン酸から、7−(2−ベンジルオキシ−エチル)−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩を明褐色の固体として生成した。m/z=478におけるC262235O(M+H)+でのLRMS。
【0513】
実施例110
【0514】
【化174】

【0515】
2−(1,3−ジアミノ−6−ヨード−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−N,N−ジエチル−アセトアミド及び3−メトキシフェニルボロン酸から、2−〔1,3−ジアミノ−6−(3−メトキシ−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−N,N−ジエチル−アセトアミドを黄色の固体として生成した。m/z=419におけるC232662(M+H)+でのLRMS。
【0516】
実施例111
【0517】
【化175】

【0518】
7−エチル−6−ヨード−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及びチオフェン−2−ボロン酸から、7−エチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンをオフホワイトの固体として生成した。1H NMR(DMSO−d,300MHz)d7.69(d,J=5.13Hz,1H),7.49(d,J=2.56Hz,1H),7.27(m,1H),7.18(m,1H),7.14(d,J=2.56Hz,1H),6.91(s,1H),6.81(broad s,2H),5.82(broad s,2H),3.82(q,J=6.96Hz,2H),0.99(t,J=6.96Hz,3H)。
【0519】
実施例112
【0520】
【化176】

【0521】
6−ヨード−7−(2−メチル−エトキシ)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン及び3−メトキシフェニルボロン酸から、7−(2−メトキシ−エチル)−6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを明褐色の固体として生成した。m/z=364におけるC202152(M+H)+でのLRMS。
【0522】
スキーム5は、8個のメチル誘導体の合成である。
【0523】
【化177】

【0524】
実施例113
8−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1、3−ジアミントリフルオロ酢酸塩
【0525】
【化178】

【0526】
濃硝酸(12mL)及び濃硫酸(40mL)の冷却された(0〜10℃)混合物に、Chem. Ber.; 14; 1881; 890での記載と同様な方法により調製された1−アセチル−2−メチル−インドリンXII(12.5g、0.017mol)を、反応の内部温度が10〜20℃に維持されるように小量ずつ加えた。得られた混合物を5〜10℃で一晩撹拌した。混合物を冷水300mLにゆっくりと注ぎ、形成された沈殿物を濾過により収集し、水で洗浄し、エタノール−6N HCl溶液に再溶解し、30分間還流下で温めた。得られた溶液を濃縮し、EtOAcを加え、溶液のpHを10に調整した。有機相を分離し、MgSO4で乾燥した。混合物を濾過し、蒸発させ、粗物質を、カラムクロマトグラフィー(50%EtOAc−ヘキサン)により精製して、2−メチル−5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インドールXIII 3.31g、26%を得た。m/z=179におけるC91022(M+H)+でのLRMS。
【0527】
N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)及びエタノール(100mL)中の硫酸銀(4.92g、0.0157mol)及びヨウ素(4g、0.00157mol)の混合物を、2−メチル−5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インドールXIII(3.31g,0.015mol)で処理し、得られた混合物を25℃で30分間撹拌してから、更なるヨウ素1gを加え、撹拌を2時間続けた。得られた反応混合物を濾過し、固体を酢酸エチルで洗浄してから、真空下で濃縮して、約50mLの容量にした。この溶液を、1.0Nチオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)及び飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)で処理した。得られた沈殿物を濾過により収集し、水及び石油エーテルで洗浄し、真空下で乾燥して、7−ヨード−2−メチル−5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インドールXIVを黄色の固体とした。m/z=305におけるC99IN22(M+H)+でのLRMS。
【0528】
メタノール(150mL)中の7−ヨード−2−メチル−5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インドールXIV(4.75g、0.0156mol)の溶液を、25℃で、水(150mL)中の塩化アンモニウム(5.22g、0.0976mol)の溶液及び鉄粉末(3g、0.0534mol)により処理した。混合物を窒素雰囲気下、100℃で6時間加熱した。反応混合物を熱いうちにセライトパッドで濾過し、高温メタノールで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、残渣を塩化メチレンと水に分配した。層を分離し、水層のpHを水酸化アンモニウムでpH=10に調整した。水層を塩化メチレンで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、50mLの容量にした。得られた溶液を、ジオキサン中の4.0M塩酸水溶液で処理し、次に25℃で1時間撹拌した。沈殿物を濾過により収集し、塩化メチレン及び石油エーテルで洗浄して、7−ヨード−2−メチル−1H−インドール−5−イルアミン塩酸塩XV(4.37g、81%)を灰色の固体として得た。m/z=275における遊離塩基C911IN2(M+H)+でのLRMS。
【0529】
メタノール(200mL)中の7−ヨード−2−メチル−1H−インドール−5−イルアミン塩酸塩XV(4.3g、12.39mmol)の溶液を、25℃で、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(2.8g、12.39mmol)により小量ずつ処理した。得られた暗色溶液を真空下で濃縮し、水と塩化メチレンに分配し、pHを水酸化アンモニウムの添加により10に調整し、有機層を分離し、濾過し、水層を塩化メチレン3×100mLで抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム及び木炭で乾燥した。混合物を濾過し、濃縮して容量100mLにしてから、4.0M HClジオキサン溶液20mlを加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、形成された沈殿物を濾過により単離し、エーテルで十分に洗浄し、乾燥して、7−ヨード−2−メチル−1H−インドール−5−イルアミン塩酸塩XVI(1.94g、58%)を灰色の固体として得た。m/z=273における遊離塩基C99IN2(M+H)+でのLRMS。
【0530】
N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の7−ヨード−2−メチル−1H−インドール−5−イルアミン塩酸塩XVII(1.9g、6.158mmol)の溶液を、25℃で、ナトリウムジシアンアミド(1.37g、15.397mmol)により処理し、次に45℃で4時間温めた。得られた混合物を濾過し、真空下で濃縮し、残渣を水(20mL)で処理した。得られた混合物を25℃で2.5時間放置し、その間に固体が形成した。固体を濾過により収集し、水で洗浄し、メタノールに再懸濁し、濾過し、乾燥して、N″−シアノ−N−(7−ヨード−2−メチル−1H−インドール−5−イル)グアニジンXVIII(0.88g、42%)を明灰色の固体として得た。m/z=338におけるC1110IN5(M−H)+でのLRMS。
【0531】
2−メトキシエチルエーテル(20mL)中のN″−シアノ−N−(7−ヨード−2−メチル−1H−インドール−5−イル)グアニジンXVIII(0.86g、2.54mmol)の溶液を175℃で28時間加熱した。反応混合物を25℃に冷却し、形成された固体を濾過により除去し、メタノールで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、残渣をメタノール及びエーテルで粉砕して、褐色の固体を得て、それを濾過により単離し、乾燥して、6−ヨード−8−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンXIX(120mg、14%)を褐色の固体として得た。m/z=340におけるC1110IN5(M+H)+でのLRMS。
【0532】
エチレングリコールジメチルエーテル(5.0mL)及びエタノール(2.5mL)中の6−ヨード−8−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンXIX(20mg、0.06mmol)の溶液を、25℃で、2−チオフェンボロン酸(11mg、0.09mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(2.5mL)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(0.3mg、0.0026mmol)により処理した。得られた混合物を80℃で3時間加熱し、冷却し、シリカゲルに前吸収させ、フラッシュクロマトグラフィー(Merckシリカゲル60,230〜400メッシュ、90/10/1 塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム)、続いて逆相HPLC(Zorbax21.2×100mmSB C18カラム、15分間、95/5〜5/95 水/アセトニトリル、0.075%TFA勾配)により精製して、8−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ−酢酸塩XX(4mg、25%)を凍結乾燥された固体として得た。m/z=296における遊離塩基C151352(M+H)+でのLRMS。
【0533】
(B)同様の方法により下記を得た。
【0534】
実施例114
【0535】
【化179】

【0536】
6−ヨード−8−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、2−(トリフルオロメチル)ベンゼンボロン酸から、8−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミンを凍結乾燥された固体として得た。m/z=358におけるC181435(M+H)+でのLRMS。
【0537】
実施例115
PTP1Bのインビトロでの阻害
酵素
ヒトPTP1B(1−321)をヒトcDNAライブラリから従来の分子生物学技術を使用してクローンした。cDNA配列は、公開されたヒトPTP1B配列(アクセッション番号M33689)と同一であった。タンパク質を、Barford D. et.al, J. MolBiol (1994) 239, 726-730で記載されたように、大腸菌から発現し、精製した。
【0538】
実施例116
プロティンチロシンホスファターゼ(PTPase)アッセイ
プロティンチロシンホスファターゼ活性の測定を、2つの方法のうちの1つを使用して実施した。
PTP1B阻害活性の測定のための第1の方法において、インスリン受容体チロシン自己リン酸化部位146(TRDI(pY)E)のアミノ酸配列に基づくチロシンリン酸化ペプチドを基質として使用した。反応条件は下記であった。
PTP1B(0.5〜2nM)を、37.5mMビス−トリス緩衝剤、pH6.2、140mM NaCl、0.05%BSA及び2nM DTTを含有する緩衝剤中で、化合物と共に15分間インキュベートした。反応は50μMの基質を添加することにより開始させた。室温(22〜25℃)で20分後、反応をKOHにより停止させ、遊離リン酸塩を、以前に記載されたように(Harder et al. 1994 Biochem J. 298; 395)、マラカイトグリーンを使用して測定した。
【0539】
プロティンチロシンホスファターゼのパネルにわたる一般的なプロティンチロシンホスファターゼ阻害活性の測定のために第2の方法を使用し、基質(6,8−ジフルオロ−4−メチルウンベリフェリルホスフェート(DiFMUP; Molecular Probes製)をそれぞれの酵素にKmで使用した。緩衝条件は、マラカイトグリーンアッセイと同一であった。反応をKOHで停止させた。この場合、脱リン酸化生成物が蛍光になり、蛍光を読みとった。(励起:360mM/発光:460nM)。
【0540】
動態学的試験のため、酵素を使用して反応を開始させ、10分後に反応を停止させる以外は、同じ緩衝条件を使用した。
【0541】
本発明の化合物のPTP1B阻害活性のIC50値(μM)は、0.1μM〜500μM、好ましくは1μM〜100μMの範囲であった。最も好ましい化合物は、<30.0μMのIC50を示した。
【0542】
幾つかの化合物とその対応するIC50値の例は下記である。
【0543】
【表6】

【0544】
実施例117
グルコース取込アッセイ
アッセイの前の日にSKMC培地を、高グルコースDMEM、25mMヘペス(Hepes)、pH7.0及び2%木炭/デキストランで19時間処置したFSBに代えた。
【0545】
アッセイの朝に細胞を低グルコース(5.5mMグルコース)DMEM、25mMヘペス、pH7.0及び0.5%BAS中で最大2時間飢餓状態にした。飢餓培地を除去し、1%DMS又は最終濃度1、0.1、0.05、0.01及び0.01μMにDSMOで希釈された試験化合物若しくは豚のインスリンのいずれかを含有する試験培地(150mM NaCl、25mMヘペス、pH7.0)に代えた。各アッセイポイントを三重に実施した。細胞を37℃で45分間インキュベートした。10μMのサイトカラシンB(CB)を適切なウエルに加えて、活性グルコース輸送(すなわちGLUT1&4)を停止させた。この時点で、2−デオキシ−D(U-14C)グルコース(Amersham、コードCFB195、200uCi/ml)を最終濃度0.8μCi/mlで全てのウエルに加えた。細胞をインキュベーターにおいて、37℃で更に45分間インキュベートした。次に細胞をPBS(RT)中で3回、非常に穏やかに洗浄した。次に0.05%NaOH溶液を20分間室温で加えて、細胞を溶解した。溶解物を、シンチレーション液5mlを含有するシンチレーションバイアルに移し、Beckman LS6500シンチレーションカウンタでカウントした。結果の分析:CBにより得られたカウント(受動グルコース輸送値)をPI(又は化合物)で得られたあらゆる値から減算して、活性グルコース輸送のみを評価した。PI(又は化合物)の存在下の値を、DMSO(対照)の存在下で得られた値により分割して、倍増を計算した。化合物は、0.05μMでグルコース取り込みを豚のインスリン反応の少なくとも25%増加させたとき、活性であると見なされた。
【0546】
実施例118
PTP1Bのインビボでの阻害:マウスモデルにおける血中グルコース濃度に対する化合物の効果
【0547】
抗糖尿病効果を測定するため、確立されたII型糖尿病及び肥満のげっ歯類インビボモデルで化合物を試験した。
【0548】
食餌誘発肥満C57BL6/Jマウス(DIOマウス)
高脂肪食餌を4〜6か月間維持して、II型糖尿病を有するマウスを発生させた(Diabetes vol. 37 Sept 1988)。雄C57B16/Jマウス(週齢3〜4週)を高脂肪食餌に4〜6か月付した。この時期の後、高血糖性及び高インシュリン性になり、40〜50gの体重となった。DIOマウス(n=10)の体重を計測し、経口処置の2時間前から絶食させた。投与の直前に、尾の一部を切り落とし、尾の静脈から血液を収集して、前投与血中グルコース読み取りを実施した。マウスを、化合物の単回投与(急性)又は1日1回で5日間(亜慢性)のいずれかにより処置した。急性試験では、グルコースを、一般に、処置の2時間後、4時間後、6時間後、8時間後で測定した。化合物は、ビヒクル処置動物と比較して統計的に有意に(p<0.05)グルコースを低下させる(>15%)ことを示したとき、活性であると見なされた。
【0549】
亜慢性(5日間)試験では、マウスをチューブによる栄養補給法で上記記載のように1日1回投与した。5日目に、グルコースを投与前(0時)及び投与2時間後で測定した。インスリン及びトリグリセリドを投与2時間後に測定した。化合物は、ビヒクル処置動物と比較して統計的に有意に(p≦0.05)グルコース、インスリン及びトリグリセリドを低下させることを示したとき、活性であると見なされた。
【0550】
例A
下記の成分を含有する錠剤は常法により製造できる。
成分 1錠当たり
式(I)の化合物 10.0−100.0mg
乳糖 125.0mg
トウモロコシデンプン 75.0mg
タルク 4.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
【0551】
例B
下記の成分を含有するカプセル剤は常法により製造できる。
成分 1カプセル当たり
式(I)の化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg
【0552】
実施例C
注射用液剤は下記の組成を有することができる。
式(I)の化合物 3.0mg
ゼラチン 150.0mg
フェノール 4.7mg
炭酸ナトリウム 最終pHが7になる量
注射液剤用水 1.0mlになる量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】


(式中、
Aは、5員若しくは6員不飽和若しくは飽和炭化水素環、又はS、N若しくはOより選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員不飽和若しくは飽和環であり、
1は、水素若しくは低級アルキルであり、
Raは、水素、低級アルキル、
【化2】


であり、
Rb、Rc、Rd、Re及びRfは、互いに独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、低級アルケニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、アルキルスルファニル、パーフルオロ低級アルキル、パーフルオロ低級アルコキシ、アリール、ニトロ、低級アルカノイル、−NR、RS−、アルカノイル、アルカノイルアミノ、カルボキシ、アリールオキシ、カルボキシアルキル、置換されたアルキル若しくは
【化3】


よりなる群から選ばれ、あるいは、
Rb、Rc、Rd、Re及びRfの2つは、フェニル環の隣接炭素原子上に存在する場合には、一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋又はフェニル環に融合した環系を形成することができ、該環系は、フェニル環に融合した1つ又は2つの環を含み、該系の該環の少なくとも1つは芳香族若しくはヘテロ芳香族環でありそして該系の残りの環は、もしあれば、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル環であり;
、R及びR14は、互いに独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
は低級アルキルであり;
13は、水素、低級アルキル、ベンジル若しくはフェニルであり;
10、R11及びR12は、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;そして
m、n、o及びvは、0〜4の独立した整数である)
で示される化合物又はその薬学的に許容されうる塩。
【請求項2】
式(I−A)
【化4】


(式中、
’は、水素若しくは低級アルキルであり;
Ra”は、水素、低級アルキル、
【化5】


であり;
Rb”及びRc”は、独立に、水素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、パーフルオロ低級アルキル、ニトロ、ハロゲン、低級アルカノイル、−NR、RS−
【化6】


フェニル、ヒドロキシ、パーフルオロ低級アルコキシ若しくはフェノキシであり、あるいは、Rb”及びRc”は、フェニル環の隣接炭素原子上に存在する場合には、一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋又はフェニル環に融合した環系を形成し、該環系は、フェニル環に融合した1つ又は2つの環を含み、該系の該環の少なくとも1つは芳香族若しくはヘテロ芳香族環でありそして該系の残りの環は、もしあれば、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル環であり;
、R及びR14は、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
は低級アルキルであり;
13は、水素、低級アルキル、ベンジル若しくはフェニルであり;
10、R11及びR12は、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;そして
m、n、o及びvは、独立に、0〜4の整数である)
により特徴付けられる、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容されうる塩。
【請求項3】
’が水素であり、そしてRb”及びRc”が隣接した炭素原子上に置換されておりそして低級アルキレンジオキシ架橋を形成する、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
’が水素であり、そしてRb”及びRc”が、隣接炭素原子上に置換されており、そしてそれらが結合した炭素原子と一緒になって、融合した芳香族環を形成している、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Ra”及びRb”が、フェニル環の隣接炭素原子上に置換されており、そして一緒になって、融合したヘテロ芳香族環を形成しており、
’及びRa’は、独立に、水素若しくは低級アルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
Rb”及びRc”がフェニル環の隣接炭素原子に結合しており、そして該フェニルに融合した二環の環系を形成し、該環の1つはヘテロ芳香族環又はヘテロシクロアルキル環であり、そして他方は芳香族環である、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
’及びRa”が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり、そしてRb”及びRc”が、独立に、水素、低級アルキル若しくは低級アルケニルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
Rb”が低級アルケニルであり、そしてRc”が水素である、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Rb”が低級アルキル若しくは水素であり、そしてRc”が低級アルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
’及びRa”が、水素若しくは低級アルキルであり、
Rb”及びRc”が、個々に、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシであり、そして
Rc”及びRb”の1つが水素以外である、請求項2に記載の化合物。
【請求項11】
’及びRa”が、水素若しくは低級アルキルであり、
Rb”が水素若しくはハロゲンであり、そして
Rc”が、ハロゲン、ニトロ、低級アルコキシ、フェノキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ低級アルキル、
【化7】


であり、
vが0〜4の整数であり;
12が水素若しくは低級アルキルである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項12】
Rb”が水素若しくはハロゲンであり;そして
Rc”が、ニトロ、ハロゲン、フェノキシ、低級アルコキシ、ヒドロキシ若しくはヒドロキシアルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Ra”が水素であり、Rb”が
【化8】


であり;
Rc”が水素若しくは低級アルキルであり;
12が水素若しくは低級アルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
Rb”及びRc”が、水素若しくは
【化9】


であり;
vが0〜4の整数であり;
’及びRa”が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
Rb”及びRc”の1つが水素以外である、請求項11に記載の化合物。
【請求項15】
’及びRa”が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
Rb”及びRc”が、水素、RN−、
【化10】


若しくはRSであり;
及びRが、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
が低級アルキルであり;
12が、水素若しくは低級アルキルであり;そして
Rb”及びRc”の1つが水素以外である、請求項2に記載の化合物。
【請求項16】
Ra”が、
【化11】


13が、水素、フェニル、ベンジル若しくは低級アルキルであり;そして
m及びnは、独立に、0〜4の整数である、請求項2に記載の化合物。
【請求項17】
Ra”が、
【化12】


であり;
10及びR11が、独立に、水素若しくは低級アルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項18】
式(I−B)
【化13】


(式中、
【化14】


が、酸素、硫黄若しくは窒素よりなる群から選ばれる1〜2個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員ヘテロ芳香族環であり;
’が、水素若しくは低級アルキルであり;
Ra”が、水素、低級アルキル;
【化15】


であり;
Rc”及びRb”が、独立に、水素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、パーフルオロ低級アルキル、ニトロ、ハロゲン、低級アルカノイル、−NR、RS−、
【化16】


フェニル、ヒドロキシ、パーフルオロ低級アルコキシ若しくはフェノキシであり、又は
Rc”及びRb”が、ヘテロ芳香族環の隣接炭素原子上に存在する場合には、一緒になって低級アルキレンジオキシ架橋又はヘテロ芳香族環に融合した環系を形成し、該環系は、ヘテロ芳香族環に融合した1つ又は2つの環を含み、該系の該環の少なくとも1つは芳香族若しくはヘテロ芳香族環でありそして該系の残りの環は、もしあれば、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル環であり;
、R及びR14が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;
は低級アルキルであり;
13が、水素、低級アルキル、ベンジル若しくはフェニルであり;
10、R11及びR12が、独立に、水素若しくは低級アルキルであり;そして
m、n、o及びvが、0〜4の独立した整数である)
により特徴付けられる、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容されうる塩。
【請求項19】
【化17】


が、唯一のヘテロ原子として硫黄を含有するヘテロ芳香族環である、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
Rb”及びRc”が、独立に、水素、ハロゲン若しくは低級アルキルである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
Rc”及びRb”が、水素若しくは
【化18】


であり;
12が、水素若しくは低級アルキルであり;そして
Rc”及びRb”の1つが水素以外である、
請求項19に記載の化合物。
【請求項22】
Rc”及びRb”が隣接炭素原子上でヘテロ原子環に結合しておりそしてそれらの結合した炭素原子と一緒になって融合したフェニル環を形成する、請求項19に記載の化合物。
【請求項23】
【化19】


が、唯一のヘテロ原子として酸素原子を含有するヘテロ芳香族環である、請求項18に記載の化合物。
【請求項24】
【化20】


が、窒素ヘテロ原子を含有するヘテロ芳香族環である、請求項18に記載の化合物。
【請求項25】
式(II)
【化21】


(式中、
Aは、5員若しくは6員不飽和若しくは飽和炭化水素、又はS、N若しくはOより選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有する6員不飽和若しくは飽和環であり;
Raは、水素若しくは低級アルキルであり;そして
Rb、Rc、Rd及びReは、互いに独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチル、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アリールオキシヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ、但し、Aが6員不飽和若しくは飽和環であるならば、Rfは、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチル、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アリールオキシヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれる)
により特徴付けられる請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容されうる塩。
【請求項26】
式(III)
【化22】


(式中、
Raは、水素若しくは低級アルキルであり;
Rbは、水素、低級アルキル、ハロゲン、ニトロ、アセチル、アルコキシ、カルボキシ、アリールオキシ及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;
Rcは、個々に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;
Rdは、水素、低級アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシアルキル、アルキルスルファニル及びアセチルよりなる群から選ばれ;
Reは、水素、メトキシ、ハロゲン及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;そして
Rfは、水素、アルコキシ、低級アルキル若しくはハロゲンである)
により特徴付けられる請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容されうる塩。
【請求項27】
式(IV)
【化23】


(式中、
Rb’は、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ニトロ、アセチル、カルボキシ、アリールオキシ、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれ;
Rd’及びRe’は、互いに独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシメチル、カルボキシアルキル、ニトロ、アセチル、カルボキシ、アリールオキシ、ホルミル及び置換されたアルキルよりなる群から選ばれるか、又は
Rd’及びRe’は、S、N及びOより選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員不飽和若しくは飽和環の一部を形成し;そして
Xは、S、N及びOよりなる群から選ばれる)
により特徴付けられる、請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−エトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−エトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,5−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−o−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔1,3〕ジオキソール−5−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−アミノ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−m−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ビフェニル−4−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(3−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−エチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−tert−ブチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−イソプロピル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ナフタレン−1−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3,5−ジクロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ナフタレン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−クロロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
1−〔5−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−イル〕−エタノン、
6−(3−アミノ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−m−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ビフェニル−4−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(3−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−エチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−イソプロピル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−ナフタレン−1−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3,5−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
N−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−アセトアミド、
7−メチル−6−ナフタレン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
1−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、
1−〔5−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−イル〕−エタノン、
8−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−ベンズアルデヒド、
8−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−メタノール、
6−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,3−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(5−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
1−〔2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、
6−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−フラン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
2−〔1,3−ジアミノ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−エタノール、
〔1,3−ジアミノ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−酢酸、
(1,3−ジアミノ−6−チオフェン−2−イル−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−酢酸、
1−〔4−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−エタノン、
6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−ブロモ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(3−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(4−エチルスルファニル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(4−メチルスルファニル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−p−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3,5−ジメチル−イソオキサゾール−4−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−7−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−フェノキサチイン−4−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,5−ジメチル−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,3−ジクロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−チオフェン−2−カルバルデヒド、
4−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェノール、
6−ベンゾ〔b〕チオフェン−3−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(2−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミントリフルオロ酢酸、
6−(5−イソプロピル−2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェノール、
7−メチル−6−(2−フェノキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−クロロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−o−トリル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(4−ビニル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−エトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,6−ジメトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−5−メトキシ−安息香酸、
6−(5−メトキシ−チオフェン−2−イル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2,6−ジメチルフェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−(2−ベンジルオキシ−エチル)−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メタンスルホニル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
N−〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−アセトアミド、
2−〔1,3−ジアミノ−6−(3−メトキシ−フェニル)−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル〕−N,N−ジエチル−アセトアミド、
6−(2−メトキシ−フェニル)−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−エチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−(2−メトキシ−エチル)−6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
6−ベンゾフラン−2−イル−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
〔4−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−酢酸、
3−〔2−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔2−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔3−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、
3−〔3−(1,3−ジアミノ−7−メチル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸、及び
3−〔4−(1,3−ジアミノ−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−6−イル)−フェニル〕−プロピオン酸
からなる群から選ばれる、請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物及びその薬学的に許容されうる塩。
【請求項29】
7−エチル−6−チオフェン−2−イル−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、
7−メチル−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−7H−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−1,3−ジアミン、及び
2−(1,3−ジアミノ−6−〔2−トリフルオロメチル−フェニル〕−ピロロ〔3,2−f〕キナゾリン−7−イル)−エタノール、
よりなる群から選ばれる請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物及びその薬学的に許容されうる塩。
【請求項30】
式(XXI)
【化24】


の化合物を、式(XXII)
【化25】


(式中、R、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びAは、請求項1〜29のいずれか1項に記載の意味を有する)
の化合物と反応させることを含む、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物の製造方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法により製造される、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項32】
請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物及び薬学的に許容されうる担体及び/又は佐剤を含む医薬組成物。
【請求項33】
治療的に活性な物質として使用するための請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項34】
PTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患を治療及び/又は予防するための治療的に活性な物質として使用するための請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項35】
請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物をヒト又は動物に投与することを含む、PTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患を治療及び/又は予防する方法。
【請求項36】
PTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患を治療及び/又は予防するための、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項37】
PTPB阻害剤によりモジュレートされる疾患の治療及び/又は予防用の医薬を製造するための請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項38】
疾患が糖尿病である、請求項34〜37のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項39】
実質的に本明細書に記載した新規な化合物、プロセス及び方法並びにこのような化合物の使用。

【公表番号】特表2006−528216(P2006−528216A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−529760(P2006−529760)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/EP2004/004896
【国際公開番号】WO2004/101568
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】