説明

ヘアトリートメント組成物

【課題】すすぎと使用後のなめらかな指通り感を高め、しなやかさと柔軟性の付与をさらに高め、外的ダメージによる毛先の広がりを抑えた毛束感のあるまとまりがあり、かつ粘膜への刺激性や継続的な使用の安全性をも考慮した、頭頂部から毛先まで指通りに優れ、べとつきのない使用感を付与出来るヘアトリートメント組成物を提供する。
【解決手段】(A)下記一般式(1)で示される分岐ポリグリセロール変性シリコーンと、(B)下記一般式(2)で示されるフッ素変性シリコーン含有し、かつ(C)ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤を含有する事を特徴とするヘアトリートメント組成物。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日常の外的要因であるUVダメージ、パーマ、カラーリング、過度のブラッシングやヘアドライヤーの熱により損傷を受け、キューティクルの損傷から生じる枝毛によるハネや、パサつきや乾燥して特に広がりがちな毛先に対して毛束感のあるまとまり感と、頭頂部から毛先まで指通りに優れ、べとつきのない使用感を付与出来るヘアトリートメント組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
過度のダメージを受けた毛髪に対してのインバスケア対策として、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアマスク等が知られている。これらのヘアトリートメント組成物には、直鎖アルキル基、アルケニル基や分岐したアルキル基を有するアミン化合物(特許文献1)や4級アンモニウム塩カチオン性界面活性剤(特許文献2)が配合されており、毛髪に対して滑り性やしっとり感、柔軟性や帯電防止性を付与する目的でヘアトリートメント組成物に配合されている。
【0003】
さらにトリートメント効果を高めるため、各種シリコーン(特許文献3,4)、高級アルコール、流動パラフィン、エステル油、ジメチルポリシロキサン、貝、魚、絹、植物ら由来から得られたペプチドもしくはタンパク質又はそれらの誘導体が配合され組成物として構成されている。シリコーンについては、分岐ポリグリセロール変性シリコーンと融点が40℃以上の賦形成分を含有し配合安定性に優れ、毛髪の保護/改質にも優れたものや(特許文献5)、窒素変性シリコーンとヒドロキシエーテルアミンとを組み合わせたものもある(特許文献6)。これらの成分が、使用中の湯または水によるすすぎ後も毛髪の表面に物理的付着や電荷的吸着、または浸透することにより、前記記載のトリートメント効果が得られることが知られている。
【0004】
さらにヘアトリートメント性を高める手段として、水と混合すると発熱する無機酸化物や無機塩を含有する1剤と水を含有する2剤とからなり、使用時に1剤と2剤とを混合することにより発生する反応熱を利用するもの(例えば、特許文献7参照)や、1剤目を使用後洗い流した後に2剤目を使用するという連続使用法によるもの(例えば、特許文献8参照)等、多剤式によるものが開示されている。

【特許文献1】特許第3980520号
【特許文献2】特許第3980521号
【特許文献3】特許第3449886号
【特許文献4】特開2000−290145号
【特許文献5】特開2005−97152号
【特許文献6】特開2007−161596号
【特許文献7】特許第3817058号
【特許文献8】特開2006−124278号
【0005】
しかしながら、直鎖アルキル基、アルケニル基または分岐したアルキル基を有するアミン化合物を配合したトリートメント組成物は、しっとり、滑らかな感触がある一方、毛髪への残留性から重みが生じてボリュームダウンしたり、夏季時には毛先にべとつきを感じたりしたりする点において十分満足のいく効果は得られてはいなかった。また、カチオン性界面活性剤はべとつきのない仕上がりと柔軟性がある一方、艶や滑らかさと毛先のまとまりに欠けていた。その欠点を補うために、例えばヒドロキシエーテル型カチオン性界面
活性剤と高重合メチルポリシロキサンを組み合わせたとしてもダメージヘア特有の毛先の広がりを抑えた毛束感のあるまとまり感と指通りの効果に限界があり、またすすぎ流し時の滑らかさや指どおりにも欠け、継続使用においても毛先まで艶感としなやかさと柔軟性、更には頭頂部から毛先まで指通りの良い使用感にも欠けている。
【0006】
さらに、頭髪の櫛通りの改善効果や枝毛の予防効果に優れる事からジメチルポリシロキサン、変性シリコーンやシリコーンガム等の非揮発性シリコーン油は毛髪表面で残留し、上滑り感、きしみ、毛先のパサつきに対して有効であるが、継続使用により残留分蓄積がかえって毛先の広がりやしなやかな指通りの阻害を引き起こす等の問題もある。また変性シリコーンを油剤として使用したものは毛髪への吸着性が高いものの、継続使用やその含有量によっては粘膜への刺激性や安全性が懸念され、しかも乾燥後の艶やかさやまとまり感には満足のいくものではなかった。
【0007】
またトリートメント性をの改善を企図した多剤式の利用では、特許文献7の様に発熱反応を使用時まで起こさせないために物理的に1剤とすることが不可能なものであり、またその安全面やインバス保管における反応性低下という製剤の安定性の問題が生じたり、特許文献8の様に1剤と2剤との作用機序が異なり、塗布するステップとして2剤に分けた場合、処理時間が長くなる等、簡易性という面において十分な満足が得られないものであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記事情において、本発明は従来の組成物や毛髪化粧料が有する利点を低下させることなく、すすぎと使用後の指通りの良いしっとりとした使用感を高め、さらに艶感と滑らかさを付与し、外的ダメージによる毛先の広がりを抑えたまとまり感もあり、かつ粘膜への刺激性や継続的な使用の安全性も考慮し、継続使用においても頭頂部から毛先まで指通りに優れ、べとつきのない使用感とを付与出来るヘアトリートメント組成物が求められていた。即ち、本発明の目的とするところは、これら課題を解消したヘアトリートメント組成物を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明者等は上記事情に鑑み、鋭意研究した結果、特定の分岐ポリグリセロール変性シリコーンと特定のフッ素変性シリコーンと特定のヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤とを配合する事により、しなやかさと柔軟性の付与及び毛先のまとまり感をさらに高め、かつ頭頂部から毛先まで指通りの良い使用感を付与出来る事を見出し、本発明を完成したものである。
【0010】
即ち、本発明は、(A)下記一般式(1)で示される分岐ポリグリセロール変性シリコーンと、(B)下記一般式(2)で示されるフッ素変性シリコーン含有し、かつ(C)下記一般式(3)で示されるヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤を含有する事を特徴とするヘアトリートメント組成物に関するものである。またヘアトリートメント組成物が、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分とのいずれか1種又は2種を含有する組成物を用い、使用前又は使用時に前記3種の成分を混合して用いることを特徴とする多剤式のヘアトリートメント組成物も本発明となる。
【化1】

〔式中、Rはグリセロール基又はグリシドール基が3個以上結合し、かつ、そのうちの少なくとも1つが分岐グリセロール基である分岐ポリグリセロール鎖、nは0〜10,000の整数を表す〕
【化2】

〔但し、上記一般式で、R1〜R3、R7、R9〜R12は、水酸基、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基から選ばれ、R4,R5は、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基から選ばれ、R6は炭素数1〜20のフッ素置換炭化水素基から選ばれ、R8は水酸基であり、lは0〜20000の整数、mは1〜20000の整数、nは0〜2000の整数、かつ各シロキサン単位はランダムに重合している〕
【化3】

〔式中、R21〜R24の少なくとも1つは、下記一般式(4)で表され、残りは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ベンジル基であり、X-は一価のアニオンを示す〕
【化4】

〔R30は直鎖または分岐した炭素数16〜24のアルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基、nは1〜5の整数〕
【発明の効果】
【0011】
本発明のヘアトリートメント組成物は、ダメージヘア特有の毛先の広がりを抑えた毛束感のあるまとまり感と、継続使用においても毛先まで艶感としなやかさと柔軟性、更には頭頂部から毛先まで指通りに優れ、べとつきのない使用感を付与出来、さらに配合安定性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0013】
本発明のヘアトリートメント組成物に含有される(A)分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、下記一般式(1)で示されるジメチルポリシロキサンの両末端にオキシフェニレン基を含有する連結基を介して分岐ポリグリセロール鎖が少なくとも1つ以上結合した公知の化合物であって、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、イミノ基、メルカプト基及びエポキシ基からなる群から選ばれる1つ以上の官能基を有するシリコーンに、酸性又は塩基性触媒の存在下、2,3−エポキシ−1−プロパノールを添加してグラフト重合させて製造するという特開2004−339244号公報に記載の方法等、一般に知られ
た方法で製造できる。市販品として、「ソフケアGS−G」(花王社製)等が良好な結果を例示できる原料として、艶やかで潤うまとまり感のある効果を付与できる。
【化5】

〔式中、Rはグリセロール基又はグリシドール基が3個以上結合し、かつ、そのうちの少なくとも1つが分岐グリセロール基である分岐ポリグリセロール鎖、nは0〜10,000の整数を表す〕
【0014】
この中で、フェニレン基に結合した、酸素原子とトリメチレン基の結合位置は特に限定されず、オルト位、メタ位、パラ位のいずれでも良い。また、グリセロール基、グリシドール基は、例えば下記構造式(6)、(7)、(8)、(9)で表される。
【0015】
【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【0016】
本発明のヘアトリートメント組成物に含有される(A)分岐ポリグリセロール変性シリコーンの30℃における粘度は、10,000〜500,000mPa・sであることが好ましく、しなやかな仕上がり感を付与できるという点から、20,000〜100,000mPa・sであることが特に好ましい。なおここで言う粘度とは、ブルックフィールド型粘度計を用いた化粧品原料基準・粘度測定法第二法にて測定したものを言う。
【0017】
さらに毛髪表面への高い親和性により吸着性を有する(A)分岐ポリグリセロール変性シリコーンは0.001〜1.0質量%含有させることが好ましく、洗い上がりの使用感から0.01〜0.5%質量含有させることがさらに好ましい。
【0018】
本発明で用いる(B)下記一般式(2)に示したフッ素変性シリコーンは、直鎖状のシロキサン主鎖を骨格とし、そこに水酸基とフッ素置換炭化水素基にて変性した構造を持ち、柔軟性と滑り感のある効果を付与する事を特徴とする。
【化10】

〔但し、上記一般式で、R1〜R3、R7、R9〜R12は、水酸基、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基から選ばれ、R4,R5は、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基から選ばれ、R6は炭素数1〜20のフッ素置換炭化水素基から選ばれ、R8は水酸基であり、lは0〜20000の整数、mは1〜20000の整数、nは0〜2000の整数、かつ各シロキサン単位はランダムに重合している〕
【0019】
各単位の中で、R1〜R5、R7、R9〜R12は、メチル基が最も安価に製造できることから好ましく、R6としてはフッ素化アルキル基が好ましく、特にトリフルオロプロピル基が中間原料の入手が容易であることから好ましい。R8は水酸基であり、(B)フッ素変性シリコーン中に水酸基が含まれる事により毛髪のきしみ感の低減に対して有効である。そのため、仮にn=0の場合でもR1〜R3、R7、R10〜R12の少なくとも1つのRが水酸基であることが好ましい。きしみ感の低減という観点からは、R1、R8およびR10が水酸基である場合が最も好ましい。l、m、nの値は小さいほど粘度が低く、大きいほど粘度が高くなる。(B)成分の性状はl+m+nの値が数十程度では液体の性状であり、その値が増えると粘凋な液体を経て、その値が数万では固体となる。
【0020】
(B)成分のフッ素変性シリコーンの性状が固体の場合には、環状シリコーンなどの揮発性シリコーンや、常温で1×10-42/s以下のジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、軽質流動イソパラフィン、常温で液状のフッ素変性シリコーン、パーフルオロポリエーテル、低級アルコールなどの液状化合物の1種以上を溶媒として、固体状の(B)成分を溶解または分散させて使用することが好ましい。この際の(B)成分の濃度は溶液の濃度に対して5〜70質量%の範囲にあることが好ましい。さらに、混合または分散を行う場合にはローラーミル、アトライター、押し出し混練機などの粉砕機、混合機、混練機を用いて混合することが好ましい。
【0021】
(B)成分のフッ素変性シリコーンは、アセトニトリルまたは酢酸メチル等の有機溶媒の存在下でフルオロアルキルメチルジクロロシラン(F(CF2)a24SiMeCl2[式中、Meはメチル基であり、aは2以上の整数である])と酸化亜鉛を反応させ、得られた反応混合物に水および塩酸等のプロトン酸を加えて攪拌するとした特開平5−86196号公報に記載の製造方法等、公知の製造方法に準じ製造できる。
【0022】
本発明のヘアトリートメント組成物では、(B)成分のフッ素変性シリコーンは0.001〜1.0質量%含有させることが好ましく、洗い上がりの使用感から0.01〜0.5質量%含有させることがより好ましい。
【0023】
本発明で用いる(C)下記一般式(3)に示したヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤は、例えば特許3980521号に記載されている以下の方法で製造することができる。
【化11】

〔式中、R21〜R24の少なくとも1つは、下記一般式(4)で表され、残りは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ベンジル基であり、X-は一価のアニオンを示す〕
【化12】

〔R30は直鎖又は分岐した炭素数16〜24のアルキル基、アルケニル基もしくはヒドロキシアルキル基、nは1〜5の整数〕
【0024】
式(10)は高級アルコール(1モル)とBF3エーテル錯体(BF3純分高級アルコール対0.5%)を仕込み、50〜90℃に加熱撹拌しながらエピクロルヒドリン1〜1.5モル)を1〜2時間かけて滴下し、更にそのままの温度で約5時間熟成を行い、1−クロロ−3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロパンを得る。また、得られた1−クロロ−3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロパンは減圧蒸留等を行い精製することも出来る。次に、式(11)は1−クロロ−3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロパン(1モル)と25%水酸化ナトリウム(1.5〜2モル)を仕込み50〜90℃で8時間熟成を行い、熟成後撹拌を止め2層分離し、水層をカット後に必要で有れば更に温水で洗浄し、脱水して1,2−エポキシ−3−アルコキシプロパン得る。また、得られた1,2−エポキシ−3−アルコキシプロパンは減圧蒸留等を行い精製することも出来る。
【化13】

【化14】

【0025】
次に、式(12)、(13)は1,2−エポキシ−3−アルコキシプロパン(1モルまたは2モル)に、ジメチルアミン(1〜1.5モル)またはモノメチルアミン(0.8〜1.2モル)のガスまたは水溶液を常温〜120℃で2〜3時間かけて添加し、同温度で5時間〜20時間熟成する。本反応にはアセトン等のケトン類やエタノール、イソプロパノール等の低級アルコールなどの溶剤を用いても良い。更に、同温で過剰のジメチルアミンまたはモノメチルアミン、及び溶剤、水を用いた場合はそれらを減圧留去し、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアミンを得る。得られたN−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアミンは減圧蒸留等で精製することも出来る。
【化15】

または
【化16】

【0026】
更に、式(14)、(15)は、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアミンにエタノール、イソプロパノール等の低級アルコールや水、低級アルコールと水との混合液を加え、70〜100℃でメチルクロライド等の4級化剤を5〜10時間かけて加え、目的のヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤が得られる。得られたヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤は、そのまま本発明品の配合成分として用いることもできるが、通常の精製方法により精製して用いることもできる。ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤は他の方法でも製造できるため、本発明において使用する(C)ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤の製造方法は特に限定されない。
【化17】

または
【化18】

〔R30、R21〜R24、Xは前記の意味を表し、Aはハロゲン原子である。〕
【0027】
本発明のヘアトリートメント組成物では(C)ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤は安定性とトリートメント効果の点より、一般式(4)で示されるR30がベヘニル基である事が好ましい。さらに(C)ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤はトリートメント組成物全体の量に対して0.1〜10.0質量%含有させることがトリートメント性の観点より好ましく、0.5〜5.0質量%がより好ましく、1.0〜3.5質量%が最も好ましい。
【0028】
更に本発明のヘアトリートメント組成物には、塗布時の伸びやすすぎ時のなめらかさ等から(D)高級アルコールを配合することができる。高級アルコールは炭素数が1 2 〜
3 0 の1 価アルコールであり、具体的にはミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、硬化菜種油アルコール、イソステアリルアルコールなどが挙げられる。これらのうち、1 種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。含有量としては0.1〜20質量%、好ましくは0.3〜15質量%、最も好ましくは0.5〜10質量%である。
【0029】
更に本発明のヘアトリートメント組成物には、(E)成分として、(C)成分以外のカチオン性界面活性剤を配合することができる。(C)成分以外のカチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、及びセチルトリエチルアンモニウムメチルサルフェート等を挙げることができる。その中でも特に、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムが好ましい。
【0030】
(E)成分は、1種又は2種以上を組み合わせてもよく、またその含有量は、毛髪のキューティクル剥離防止、やわらかさ、まとまりやすさ、しなやかさの付与の点から、本発明のヘアトリートメント組成物の0.01〜3.0質量%、特に0.1〜2.0質量%が好ましい。
【0031】
本発明のヘアトリートメント組成物を構成する(A)分岐ポリグリセロール変性シリコーンと、(B)フッ素変性シリコーン、(C)ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤は、予め(A)、(B)、(C)成分が同一組成物中に含有されていれば均一に分散しているため好ましいが、例えば(A)成分と(C)成分を含有する組成物と、(B)成分を含有する組成物を、使用する際に使用者の掌や別容器で簡易混合した後に毛髪へ塗布する方法や、(A)成分と(C)成分を含有する組成物と、(B)成分と(C)成分を含有する組成物を、使用する際に簡易混合した後に毛髪へ塗布する方法、または(A),(B),(C)それぞれ別に含有する3種の組成物を使用する際に簡易混合した後に毛髪へ塗布する等、3つの構成成分を多剤に分け、使用時に混合して3つの構成成分とする方法であっても良い。この様に使用時の簡易混合によると、不均一な状態で毛髪に塗布することで、毛髪又は毛先に対しダメージによる広がりを防止し、使用感としてしなやかさと柔軟性、毛先まで艶やかな潤いコーティングした指通りの良い使用感を付与する。
【0032】
多剤式とすることは、先に挙げたトリートメント性付与等による使用感の効果以外にも、商品を使用する際の面白さを演出したり、製剤の色を変える事で、綺麗さ・可愛らしさを演出したり等の効果も創出しえる。多剤式とする上で、コストや混合作業の手間等を考慮すると、2剤式であることが好ましい。また多剤とした各々の組成物がそれぞれ別の容器に収容され、それぞれ取り出して混合するとしたものでも構わないが、各々が同時に吐出できるタイプの容器に収容されることが好ましい。2剤が同時に吐出できる例としては、図1の様な2つのチューブがさらに大きなチューブに収容され、1回の押圧操作で2剤が同時に吐出されるものでも良いし、図2の様に2つのエアゾールに収容され、取り出しボタンを押下することで同時に吐出(この場合簡易混合されて1箇所から吐出)されるタイプの容器も好ましく利用できる。
【0033】
本発明のヘアトリートメント組成物には、本願発明の効果を損なわない範囲で、更にその他の成分を含有することができる。かかる成分としては、アニオン性界面活性剤,両性界面活性剤,ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、植物抽出物、ビタミン類、アルコール類、上記以外の油分、パール化剤、保湿成分、香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤等が挙げられる。
【0034】
本発明の毛髪化粧料の構成は、毛髪に使用する任意の化粧料に適用可能であり、ヘアトリートメント、ヘアコンディショナー、ヘアパック、ヘアスプレー、スタイリング剤等のいわゆる毛髪処理剤等が挙げられる。また、その使用形態も、毛髪に塗布し全体によくなじませた後にすすぎ流すものや、洗い流さないもの等いずれも含み得るが、本発明の毛髪化粧料は塗布後すすぎ流して使用するタイプのヘアトリートメントに特に好適である。
【実施例】
【0035】
以下に、本発明に関して実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0036】
本発明のヘアトリートメント組成物に含有される(A)分岐ポリグリセロール変性シリコーンと、(B)フッ素変性シリコーン含有し、かつ(C)ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤の3成分を同一組成物中に含有する組成物を表1に示す処方にて常法に従い製造し以下に示す評価を行った。
【0037】
なお(B)成分については、以下に示す(B1)と(B2)を使用した。
(B1)
下記一般式(2)において、R1、R8およびR10が水酸基、R2〜R5、R7、R9、R11、R12がメチル基、R6がトリフルオロプロピル基、l=10、m=5、n=10(但し、l、m、nは中心値であり、実際のポリマーは分布を持つ)化合物。
(B2)
下記一般式(2)で、R1、R10が水酸基、R2〜R5、R7、R11、R12がメチル基、R6がトリフルオロプロピル基、l=3400、m=150、n=0(但し、l、mは中心値であり、実際のポリマーは分布を持つ)化合物。

【化19】

【0038】
また(C)成分として、下記一般式(3)で、Xは塩素(Cl)、またR21は一般式(4)で示す基が付加され、R22〜R24はメチル基、R30およびn数は表1に示した化学式のものを使用した。
【化20】

〔式中、R21〜R24の少なくとも1つは、下記一般式(4)で表され、残りは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ベンジル基であり、X-は一価のアニオンを示す〕
【化21】

〔R30は直鎖または分岐した炭素数16〜24のアルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基、nは1〜5の整数〕
【0039】
<配合安定性評価方法>
ヘアトリートメント組成物を45℃で3ヶ月間保存し、目視で外観の変化(成分の分離、濁り、変色等)を観察し、下記基準で評価した。
○:成分の分離、濁り、変色が見られない。
×:成分の分離、濁り、変色が見られる。
【0040】
<感触評価に関する官能試験評価>
使用後の髪の仕上がり感試験法(ハーフヘッド法)
パネル(20人)がPOE(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムの20%水溶液にて洗髪後、頭髪を左右半々に分け、一方にコントロールとして以下に示すヘアトリートメント組成物を塗布し、他方に実施例および比較例に示すヘアトリートメント組成物をそれぞれ塗布し、同時に濯いだ後、毛髪を乾燥させ、左右の毛髪の艶感、毛先の潤い感、毛先のまとまり感及び毛先のべたつきのない指通り感を官能評価した。また、上記と同様の操作を1日1回行い、1週間連続使用を行った後の毛髪の仕上がり具合について、上記項目に従って官能評価を行った。
【0041】
コントロール(ヘアトリートメント組成物) (質量%)
・セタノール 4.0
・ベヘントリモニウムクロライド 2.0
(商品名:カチオンVB[東邦化学工業社製])
・濃グリセリン 2.0
・パラフィン 1.0
・高重合ジメチルポリシロキサンエマルジョン 2.0
(商品名:KM−902[信越化学工業社製])
・フェノキシエタノール 0.2
・イオン交換水 残 余
【0042】
評価の基準は次の通りに設定した(コントロールよりも良いと答えた人数で設定)。
4:良いと答えた人が18人以上
3:良いと答えた人が15人以上、18人未満
2:良いと答えた人が11人以上、15人未満
1:良いと答えた人が10人以下
【0043】
実施例1〜13、比較例1〜4
【表1】

【0044】
表1から明らかな通り、本発明の構成を満たす実施例では、いずれの項目においても良好な結果が得られた。一方本発明の構成のいずれかを欠く比較例では、いずれかの評価項目で劣り、本願発明の目的を満足することができないものであった。
【0045】
本発明のヘアトリートメント組成物に含有される(A)分岐ポリグリセロール変性シリコーンと、(B)フッ素変性シリコーン含有し、かつ(C)ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤の3成分を同一組成物中に含有せずに、使用時に簡易混合使用するトリートメント方法の評価を行った。
【0046】
<感触評価に関する官能試験評価>
使用後の髪の仕上がり感試験法(ハーフヘッド法)
パネル(20人)がPOE(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムの20%水溶液にて洗髪後、頭髪を左右半々に分け、表1に示した実施例11と同一の処方であって、(A),(B),(C)成分を同一組成物中に配合し均一攪拌して作製した1剤式の組成物をコントロールとして塗布し、もう一方には、表2に示す様に(A),(B),(C)成分を2剤に分けて使用直前に被験者が簡易混合をした2剤式の組成物を塗布した。2剤式の組成物の処方にあたっては、2剤を簡易混合することによって、実施例11と同一の配合比となる様に留意した。これらを同時にリンスした後、毛髪を乾燥させ、左右の毛髪の艶感、毛先の潤い感、毛先のまとまり感及び毛先の指通り良いコーティング感の仕上がり具合について以下の評価基準にて答えてもらい、そのを官能評価した。また、上記と同様の操作を1日1回行い、1週間連続使用を行った後の毛髪の仕上がり具合について、上記項目に従って官能評価を行った。その結果についても表2に示す。
【0047】
評価の基準は次の通りに設定し、各パネルより回答された値の平均値を求めた。
2:コントロール(1剤式:実施例11)よりも良い
1:コントロール(1剤式:実施例11)と同等である
0:コントロール(1剤式:実施例11)の方が良い
【0048】
実施例14〜17,11
【表2】

【0049】
表2より、(A),(B),(C)成分を2剤に分けて使用直前に被験者が簡易混合をした組成物の方が、「毛先の指通り良いコーディング感」においてコントロール(1剤式:実施例11)よりも良いと判断している事が判る。なお、表1で本発明の構成の一部を欠く比較例についても2剤に分けた評価を試みたが、表1の如く本発明の構成を欠くことによる感触の低下がそのまま現れ、2剤とすることによる評価をするまでもなかった。
【0050】
以下、実施例として、表1で用いた(C3)成分を配合してヘアトリートメント組成物を作製した。
【0051】
実施例18 へアトリートメント
(処方成分) (質量%)
ステアリルアルコール 6.5
セタノール 0.5
(C3)成分 2.0
濃グリセリン 1.0
プロピレングリコール 2.0
べへニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.0
(商品名:カチナールBMPA[東邦化学工業社製])
パラフィン 1.0
ヒドロキシプロピルトリモニウムハニー 0.1
(商品名:ハニーコート50[Arch Personal Products L.P.社製])
加水分解コンキオリン液 0.1
(商品名:真珠たん白抽出液[丸善製薬株式会社製])
加水分解コラーゲン液 0.1
(商品名:プロモイスWU−32R[成和化成社製])
加水分解シルク液 0.1
(商品名:フィブロイン溶液[KBセーレン社製])
ビス(ポリグリセリル−3オキシフェニルプロピル)ジメチコン 0.1
(商品名:ソフケアGS−G[花王社製]) (A)成分
ダイマージリノール酸
(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)0.5
(商品名:Plandool−L[日本精化社製])
ビスジグリセリルポリアシルアジペート−2 0.5
(商品名:ソフチザン649[SASOL社製])
(B2)成分 1.0
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチドデシル) 0.1
(商品名:エルデュウPS−203[味の素社製])
高重合ジメチコノールエマルジョン 2.0
(商品名:XS65−C2173
[モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン社製])
乳酸 0.4
グルタミン酸ナトリウム 0.1
メチルパラベン 0.1
フェノキシエタノール 0.2
香料 適 量
イオン交換水 残 余
【0052】
上記ヘアトリートメントは、乾燥後の毛先のまとまり感と、毛先の艶やかな潤いをコーティングした指通りの良い使用感の付与に優れるだけでなく、すすぎ時のリッチ感とべとつきのない指通りの良さも良好であった。又、配合安定性についても良好であった。
【0053】
実施例19 へアリンス
(処方成分) (質量%)
ステアリルアルコール 3.0
オクチルドデカノール 1.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
ポリキシエチレンセチルエーテル 1.3
(C3)成分 ・・・(C) 1.5
ヒドロキシプロピルトリモニウムハニー 0.1
(商品名:ハニーコート50[Arch Personal Products L.P.社製])
ツバキ種子抽出物(商品名:ツバキエキス[丸善製薬社製]) 0.1
ビス(ポリグリセリル−3オキシフェニルプロピル)ジメチコン 0.1
(商品名:ソフケアGS−G[花王社製]) ・・・(A)
ダイマージリノール酸
(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)1.0
(商品名:Plandool−L[日本精化社製])
(B2)成分 ・・・(B) 1.0
高重合ジメチルポリシロキサンエマルジョン 1.0
(商品名:KM−902[東レ・ダウコーニング社製])
フェノキシエタノール 0.3
メチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン液 0.05
(Kathon−CG[ROHM AND HAAS社製])
香料 適 量
イオン交換水 残 余
【0054】
上記ヘアリンスは、乾燥後の毛先のまとまり感と、毛先の艶やかな潤いをコーティングした指通りの良い使用感の付与に優れるだけでなく、すすぎ時のリッチ感とべとつきのない指通りの良さも良好であった。又、配合安定性についても良好であった。
【0055】
実施例20 へアコンディショナー
(処方成分) (質量%)
ステアリルアルコール 5.0
(C3)成分 ・・・(C) 2.0
濃グリセリン 2.0
パラフィン 1.0
ヒドロキシプロピルトリモニウムハニー 0.1
(商品名:ハニーコート50[Arch Personal Products L.P.社製])
オリーブ葉エキス(商品名:オリーブ葉抽出液BG[丸善製薬社製]) 0.1
ローズ水(商品名:バラ葉抽出液[香栄興業社製]) 0.1
加水分解コンキオリン液 0.1
(商品名:真珠たん白抽出液[丸善製薬株式会社製])
ビス(ポリグリセリル−3オキシフェニルプロピル)ジメチコン 0.1
(商品名:ソフケアGS−G[花王社製]) ・・・(A)
ダイマージリノール酸
(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)1.0
(商品名:Plandool−L[日本精化社製])
(B2)成分 ・・・(B) 1.0
高重合ジメチコノールエマルジョン 2.0
(商品名:XS65−C2173
[モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン社製])
メチルパラベン 0.1
フェノキシエタノール 0.2
香料 適 量
イオン交換水 残 余
【0056】
上記ヘアコンディショナーは、乾燥後の毛先のまとまり感と、毛先の艶やかな潤いをコーティングした指通りの良い使用感の付与に優れるだけでなく、すすぎ時のリッチ感とべとつきのない指通りの良さも良好であった。又、配合安定性についても良好であった。
【0057】
実施例21 へアマスク
(処方成分) (質量%)
セタノール 8.0
(C3)成分 ・・・(C) 4.0
濃グリセリン 3.0
クエン酸 適 量
クエン酸ナトリウム 適 量
セバシン酸ジエチル 0.1
グレープフルーツエキス 0.1
(商品名:グレープフルーツ抽出液[エスペリス社製])
加水分解コンキオリン液 0.1
(商品名:真珠たん白抽出液[丸善製薬株式会社製])
ビス(ポリグリセリル−3オキシフェニルプロピル)ジメチコン 0.1
(商品名:ソフケアGS−G[花王社製]) ・・・(A)
ダイマージリノール酸
(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)1.0
(商品名:Plandool−L[日本精化社製])
(B2)成分 ・・・(B) 1.0
高重合ジメチルポリシロキサンエマルジョン 3.0
(商品名:KM―910[信越化学工業社製])
メチルパラベン 0.1
フェノキシエタノール 0.2
香料 適 量
イオン交換水 残 余
【0058】
上記ヘアマスクは、乾燥後の毛先のまとまり感と、毛先の艶やかな潤いをコーティングした指通りの良い使用感の付与に優れるだけでなく、すすぎ時のリッチ感とべとつきのない指通りの良さも良好であった。又、配合安定性についても良好であった。
【0059】
本発明の実施例及び比較例の組成物に用いた香料を表3に示す。
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明により、処方配合安定性に優れ、毛髪又は毛先に対しダメージによる広がりを防止し、毛束感のあるまとまりと、頭頂部から毛先まで指通りに優れ、べとつきのない使用感を付与することが出来る為、従来になく使用感や仕上がり感が期待できるヘアトリートメント組成物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】2剤を同時に吐出させる容器の一例を示す(チューブタイプ)
【図2】2剤を同時に吐出させる容器の別の例を示す(エアゾールタイプ;簡易混合)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)で示される分岐ポリグリセロール変性シリコーンと、(B)下記一般式(2)で示されるフッ素変性シリコーン含有し、かつ(C)下記一般式(3)で示されるヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤を含有する事を特徴とするヘアトリートメント組成物。
【化1】

〔式中、Rはグリセロール基又はグリシドール基が3個以上結合し、かつ、そのうちの少なくとも1つが分岐グリセロール基である分岐ポリグリセロール鎖、nは0〜10,000の整数を表す〕
【化2】

〔但し、上記一般式で、R1〜R3、R7、R9〜R12は、水酸基、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基から選ばれ、R4,R5は、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基から選ばれ、R6は炭素数1〜20のフッ素置換炭化水素基から選ばれ、R8は水酸基であり、lは0〜20000の整数、mは1〜20000の整数、nは0〜2000の整数、かつ各シロキサン単位はランダムに重合している〕
【化3】

〔式中、R21〜R24の少なくとも1つは、下記一般式(4)で表され、残りは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ベンジル基であり、X-は一価のアニオンを示す〕
【化4】

〔R30は直鎖または分岐した炭素数16〜24のアルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基、nは1〜5の整数〕
【請求項2】
(C)成分の一般式(4)で示されるR30がベヘニル基である請求項1に記載のヘアトリートメント組成物。
【請求項3】
前記(A)分岐ポリグリセロール変性シリコーンと、(B)フッ素変性シリコーンと(C)ヒドロキシエーテル型カチオン性界面活性剤とのいずれか1種又は2種を含有する複数の組成物を用い、使用前又は使用時に前記3種の成分を混合して用いることを特徴とする多剤式ヘアトリートメント組成物。
【請求項4】
多剤式が2剤式である請求項3に記載のヘアトリートメント組成物。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−150218(P2010−150218A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−332803(P2008−332803)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】