説明

ヘッドジンバルアセンブリ、情報記録再生装置、ヘッドジンバルアセンブリの製造方法及びヘッドジンバルアセンブリの製造装置

【課題】スライダに設けられた近接場光発生素子と、これに光を供給する光供給部とを高精度に位置決めできるヘッドジンバルアセンブリを提供すること。
【解決手段】近接場光発生素子のスライダ側入射端を除く近傍に位置決め用反射膜を設け、光供給部とスライダに搭載された近接場光発生素子の入射端を接触させた後、光供給部から光を供給する。供給された光の一部は近接場光発生素子に入射し、残りは位置決め用反射膜で反射され、光供給部へ再入射する。この再入射した光を光検出器で受光し、光検出器の出力電気特性の変化を用いて前記光供給部と前記スライダとの位置決めする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光、特に近接場光を利用して記録媒体に各種の情報を記録するヘッドジンバルアセンブリ、情報記録再生装置、ヘッドジンバルアセンブリの製造方法及びヘッドジンバルアセンブリの製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理機器における情報記録再生装置は、装置自体を小型化した上でより大量の情報の記録再生を行うという要求にさらされている。そのため、情報を記録する媒体、例えばハードディスクドライブの磁気メディア等は、年々、記録密度が向上している。このような記録密度の高密度化に応えるためには、一つの記録単位である磁区(記録媒体上に設けられた小さな磁石)をより小さくかつ近接する必要があるが、小さくすると隣り合う磁区の影響や周囲の熱エネルギーなどにより、記録した磁区が意図せず反転する現象がおきる。このような現象を抑えるため、保持力の強い材料が記録媒体に採用されてきている。保持力の強い記録媒体は、意図しない反転現象を抑える代わりに、記録時により大きな磁界を与えなければ、磁区を反転させることができず、記録困難になってしまう。
【0003】
このような不具合を解消するため、光を照射することで、記録する磁区のみを加熱昇温させ、保磁力を低下させて書き換え記録を行う方式が提唱されている。年々進む記録密度の上昇のため、記録する磁区自体は非常に小さくなってきていることから、従来の光学系において限界とされてきた光の波長以下のサイズに集光し、加熱することが求められる。これを実現するために、近接場光を利用することで、より微小な領域に光を集光することができ、従来の光情報記録再生装置等を超える高い記録密度を実現することができるといわれている。
【0004】
このような光アシスト磁気記録方式を用いた情報記録再生装置は、様々なものが提案されているが、一例として、特許文献1に示される構成が知られている。この構成では、近接場光を発生させる記録素子を備えたヘッドスライダを記録媒体上でスキャンさせ、ヘッドスライダを記録媒体上の所望の位置に配置する。その後、記録素子から発する近接場光とヘッドスライダに搭載された記録コイルから発生する記録磁界を共に制御することで、記録媒体上の磁区を変化させ、情報の書き換え記録を行うことができるというものである。
【0005】
上述のようなヘッドスライダ搭載の記録素子には、外部から十分な強度の光を供給することが必要となる。光供給手段としては、特許文献1に示される光ファイバや薄膜光導波路等が知られている。高強度の光の供給には、さらに、光供給手段の出射端と記録素子の入射端とをサブミクロン以下の高精度に位置決めする必要がある。
【0006】
これに対して、記録素子を設けたスライダと光供給手段双方に位置合わせ用のマーク部を設け、それぞれのマーク部が同一位置になるよう、スライダと光供給手段のいずれか一方を移動させ、スライダと光供給手段とを高精度に位置決めする方法が特許文献2に開示されている。
【0007】
また、光供給手段の出射光を利用して、光供給手段の出射端にマーク部を形成し、このマーク部を用いて光供給部とスライダとの位置決めを行う方法が特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3903365号公報 図1
【特許文献2】特開2007−335028号公報 図11
【特許文献3】特開2008−293580号公報 図6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
光供給手段と記録素子との位置決めは、記録素子から発生する近接場光のエネルギーを検出しながら、最も高いエネルギー得られる位置で位置決めするのが最も確実な方法である。しかしながら、近接場光は直径数十nmサイズのごく微小な領域で発生する上、従来の遠視野の光学レンズ系では近接場光を検出できない。そのため、走査型近視野光顕微鏡等のプローブ顕微鏡を利用して近接場光を検出する手法があるが、記録素子を一つずつプローブ先端で走査しながら測定するため、測定時間がかかる。そのため、このような装置を利用して位置決めする手法では、量産することができない。
【0010】
また、特許文献2の位置決め方法では、光供給手段と記録素子双方に設けたマーク部同士を視認して位置決めを行う。これにより、マーク部を視認する必要があるため、光供給手段と記録素子の視認可能な場所にマーク部を固定しなければならず、光供給手段及び記録素子のうちのマーク部を除く限られた部分を把持しながら、光供給手段又は記録素子を移動させる必要がある。このため、光供給手段又は記録素子の把持領域が限定されており、それらのいずれかを確実に把持するまでに時間を要するとともに、高精度の位置決めが難しいという課題がある。
【0011】
また、特許文献3の位置決め方法では、出射する光を利用して光供給手段にマーク部を形成し、このマーク部の位置情報を元に記録素子と位置決めする。このマーク部は記録素子と接する面に形成されるが、位置決め時には記録素子に隠されるため、位置決め時にマーク部の位置検出はできない。そこで、基準点からのマーク部の位置を予め検出する必要があり、この時点での位置ズレが発生する。そのため、高い精度での位置決めは難しいという課題がある。
【0012】
そこで本発明は、このような事情を鑑みてなされたもので、その目的は、光供給手段と記録素子とを高精度に位置決めでき、かつ量産可能なヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドジンバルアセンブリの製造方法及びヘッドジンバルアセンブリの製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の手段を提供する。
本発明のヘッドジンバルアセンブリは、光源からの光を導波路を介して出射部から出射する光供給部と、記録媒体に対向して備えられ、出射部からの光を入射する入射部と、入射部の外縁に設けられて出射部からの光の一部を反射する反射部とを有し、入射部に入射した光を用いて近接場光を発生するスライダと、反射部による反射光の出力によって出射部と入射部とが位置決められることを特徴とする。
【0014】
かかる特徴によれば、反射部での反射光の出力を光検出器で検出することにより、その出力変化を利用して光供給部に備えられた出射部とスライダに備えられた入射部とを高精度で位置決めできるため、高強度の近接場光を生成することができる。そのため、高密度で安定した書き換え記録を実現できる。
【0015】
本発明のヘッドジンバルアセンブリは、記録媒体の表面に沿って延設された撓み部材と、撓み部材に固定された可撓基板とを備え、スライダおよび光供給部が可撓基板に備えられていることを特徴とする。
【0016】
かかる特徴によれば、反射部の反射光の光量を光検出器の出力電流に変換して検知できる。つまり、可撓基板とスライダとを対向させながら、スライダの入射部と光供給部の出射部との位置決めが可能となる。そのため、スライダ側の入射部を視認しながら位置調整する必要がなくなるため、スライダの入射部と光供給部の出射部とを容易且つ高精度に位置決めすることができる。
【0017】
本発明のヘッドジンバルアセンブリは、反射部がスライダの入射部の側方に複数備えられており、複数の反射部のそれぞれは互いに離間して備えられていることを特徴とする。
【0018】
かかる特徴によれば、反射部からの反射光量を光検出器で出力電流に変換し、反射部と出射部との相対位置を検知することができる。そのため、入射部と反射部との相対位置関係を予め設計しておくことで、反射部から所定位置だけ出射部を微動させることで、出射部をスライダの入射部に対向させながらの位置決め動作が可能となる。位置決めパットを視認しながら位置調整する必要がなくなり、入射部と出射部とを容易且つ高精度に位置決めすることができる。
【0019】
本発明のヘッドジンバルアセンブリは、可撓基板がスライダに接続される電気配線を備えることを特徴とする。
これにより、スライダに対する安定した電気信号の通信かつ安定した光の供給ができると同時に、スライダ自体の全高はほとんど変化しない。そのため、高強度の近接場光を生成でき、それと同時に、スライダが安定して浮上できるため、記録媒体とスライダとを近接させることができる。そのため、高密度で安定した書き換え記録を実現できる。
【0020】
本発明の情報記録再生装置は、ヘッドジンバルアセンブリと、記録媒体と、ヘッドジンバルアセンブリを先端に装着し、スライダを記録媒体の表面上の所定の位置に配置するキャリッジと、キャリッジを記録媒体の表面に平行な方向に回転させるアクチュエータとを備えていることを特徴とする。
【0021】
本発明は、光源からの光を導波路を介して出射部から出射する光供給部と、記録媒体に対向して備えられ、出射部からの光を入射する入射部を有し、入射部に入射した光を用いて近接場光を発生するスライダとを有するヘッドジンバルアセンブリの製造方法であって、基板上に記録媒体に向けて磁場を発生するための磁極と近接場光を発生する近接場光発生素子とを形成し、基板をダイシングすることによりスライダを形成するスライダ形成工程と、スライダの光供給部側の面に備えられ、光供給部が供給する光の一部を反射する反射部を入射部の外縁に形成する反射部形成工程と、光供給部の光伝播経路上で、反射部からの光の光強度を出力電流として検出する光検出工程と、出力電流に基づいて出射部と入射部との位置決めを行う光供給路固定工程とを備えることを特徴とする。
【0022】
かかる特徴によれば、スライダから生成される近接場光を測定することなく、光供給部とスライダとを高精度に位置決めして製造できるため、量産が可能となる。また、位置決め工程に視認が必要ないため、スライダや可撓基板を強固に把持でき、高精度の位置決めが容易となる。
【0023】
本発明のヘッドジンバルアセンブリの製造方法は、光供給路固定工程が、光検出工程で検出された出力電流が所定値となるように光供給部とスライダとの相対位置を微動させる微動工程を備え、所定値は、出射部と入射部とが接触しているときの出力電流の値であることを特徴とする。
【0024】
本発明のヘッドジンバルアセンブリの製造方法は、微動工程が、反射部からの反射光の出力電流値に基づいて、光供給部とスライダとの相対位置の微動を停止することを特徴とする。
【0025】
本発明のヘッドジンバルアセンブリの製造方法は、微動工程が、出力電流値が極小となった時に、光供給部とスライダとの相対位置の微動を停止することを特徴とする。
【0026】
本発明のヘッドジンバルアセンブリの製造方法は、反射部が、入射部の側方に複数備えられており、複数の反射部のそれぞれは、互いに離間して備えられていることを特徴とする。
【0027】
かかる特徴によれば、位置決めの指標に出力電気特性、特に利用が容易な出力電流を利用でき、簡易かつ高速、高精度の位置決めが可能となる。そのため、高性能のヘッドジンバルアセンブリの量産が可能となり、ヘッドジンバルアセンブリを安価に提供することができる。
【0028】
本発明は、光源からの光を光導波路を介して出射部から出射する光供給部と、記録媒体に対向して備えられ、出射部から光を入射する入射部を有し、入射部に入射した光を用いて近接場光を発生するスライダとを有するヘッドジンバルアセンブリの製造装置であって、基板上に記録媒体に向けて磁場を発生するための磁極と近接場光を発生する近接場光発生素子とを形成し、基板をダイシングすることによりスライダを形成するスライダ形成部と、スライダの光供給部側の面に備えられ、光供給部が供給する光の一部を反射する反射部を入射部の外縁に形成する反射部形成部と、光供給部の光伝播経路上で、反射部からの光の光強度を出力電流として検出する光検出部と、出力電流に基づいて出射部と入射部との位置決めを行う光供給路固定部とを備えることを特徴とする。
【0029】
本発明のヘッドジンバルアセンブリの製造装置は、光供給路固定部が、出力電流が所定値となるように光供給部とスライダとの相対位置を微動させる微動部を備え、所定値は、出射部と入射部とが接触しているときの出力電流の値であることを特徴とする。
【0030】
かかる特徴によれば、位置決めの指標に出力電気特性、特に利用が容易な出力電流を利用でき、簡易かつ高速、高精度の位置決め可能な製造装置の提供が可能となる。そのため、高性能のヘッドジンバルアセンブリの量産が可能となり、ヘッドジンバルアセンブリを安価に提供することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係るヘッドジンバルアセンブリおよびその製造方法、その製造装置によれば、スライダに搭載された近接場光発生素子と光供給部とを高精度に位置決めした上で固定できるため、高効率で近接場光を生成できる。また、近接場光発生素子と光供給部との相対位置情報を簡易に検出できるため、ヘッドジンバルアセンブリの量産が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るヘッドジンバルアセンブリを用いた情報記録再生装置の一実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るヘッドジンバルアセンブリを示す構成図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る可撓基板の構造を説明する説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るスライダの構造を説明する説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るスライダの製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る可撓基板とスライダとの位置決め方法を説明する説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るスライダの構造を説明する説明図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るスライダの構造を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る第1の実施形態を、図1から図6を参照して説明する。図1は、本発明に係るヘッドジンバルアセンブリを用いた情報記録再生装置1を示す構成図である。なお、情報記録再生装置1は、磁気記録層を有する記録媒体Dに対して、熱アシスト磁気記録方式で書き込みを行う装置である。
【0034】
図1に示すように情報記録再生装置1において、スライダ2が固定されたサスペンション3が、キャリッジ11に固定されている。スライダ2とサスペンション3を合わせて、ヘッドジンバルアセンブリ12と呼ぶ。円盤状の記録媒体Dはスピンドルモータ7によって所定の方向に回転する。キャリッジ11はピボット10を中心に回転可能になっており、制御部5からの制御信号によって制御されるアクチュエータ6によって回転し、スライダ2を記録媒体D表面の所定の位置に配置することができる。ハウジング9はアルミニウムなどから成る箱状(図1では説明を分かりやすくするため、ハウジング9の周囲を取り囲む周壁を省略している)ものであり、上記の部品をその内部に格納している。スピンドルモータ7はハウジング9の底面に固定されている。スライダ2は記録媒体Dに向けて磁場を発生させる磁極(図示略)と、近接場光スポットを発生する近接場光発生素子(図示略)と、記録媒体Dに記録された情報を再生する再生素子(図示略)を有している。磁極と再生素子は、サスペンション3およびキャリッジ11に沿って敷設された可撓基板13、キャリッジ11側面に設けられたターミナル14およびフラットケーブル4を介して制御部5に接続されている。制御部5は、電子回路と、電子回路に接続された光源および光検出器を備えている。
【0035】
記録媒体Dは1枚でも良いが、図1に示すように複数枚設けても良い。記録媒体Dの枚数が増えれば、ヘッドジンバルアセンブリ12の個数も増加する。図1では記録媒体Dの片面側のみにヘッドジンバルアセンブリ12が設けられている構成を示しているが、両面に設けても良い。よって、ヘッドジンバルアセンブリ12の個数は、最大で記録媒体Dの枚数の倍になる。これにより、情報記録再生装置の記録容量の増加及び装置の小型化を図ることができる。
【0036】
図2は本発明に係るヘッドジンバルアセンブリ12の拡大図である。サスペンション3は、ステンレス薄板を材料とする、ベースプレート201、ヒンジ202、ロードビーム203、フレクシャ204からなる。ベースプレート201は、その一部に設けられた取り付け穴201aにより、キャリッジ11に固定されている。ヒンジ202はベースプレート201とロードビーム203を接続している。ヒンジ202はベースプレート201とロードビーム203よりも薄くなっており、ヒンジ202を中心としてサスペンション3がたわむようになっている。フレクシャ204はロードビーム203、ヒンジ202に固定された細長い部材であり、ロードビーム203やベースプレート201よりも薄く、かつ略コ字型の開口205が設けられており、たわみやすく出来ている。フレクシャ204のロードビーム203との取り付け面との対面には、薄い板状の樹脂からなる可撓基板13が設けられている。フレクシャ204の先端部には、可撓基板13を経て、略直方体形状のスライダ2が固定されている。また、可撓基板13の他端は、制御部5に接続されている。制御部5の電子回路51と可撓基板13内の電気配線とが電気的に接続され、光源52および光検出器53と光導波路とが光学的に接続されている。
【0037】
図3は、可撓基板13の構造を説明する説明図である。
薄板上の樹脂からなる可撓基板13内部には、電気配線302と光導波路のコア303が設けられている。光導波路のコア303はフレクシャ204の開口205を架橋して設置されている。スライダ2側のコア303の一端面には略45度の斜面310が設けられ、斜面310面上には金属薄膜からなる反射膜(図示略)が設けられている。光導波路のコア303を他端から斜面310に向けて伝播する光は、斜面310の反射膜で反射し、スライダ2と固定される面(図3中、Z軸正側XY面)に出射する。この可撓基板13の表面のうち、光が出射する領域を可撓基板側光出射端320と呼ぶ。
【0038】
図4はスライダ2の構造を説明する説明図である。図4中、Z軸負側XY面で可撓基板13に接続および固定される。
スライダ2のZ軸正側XY面は、記録媒体D(図1)に対向する面である。この面はABS(Air Bearing Surface)と呼ばれており、微細な凹凸形状が設けられている。
【0039】
スライダ2のX軸負側の端部には、近接場光発生素子210が設けられている。さらに、可撓基板13との固定面上には、位置決め用反射膜250が設けられている。位置決め用反射膜250は、スライダ2の可撓基板13と向き合う面に備えられている。可撓基板13の可撓基板側光出射端320から出射する光のうち、近接場光発生素子210のスライダ側入射端220に入射しない光を位置決め用反射膜250が反射する。この反射光は、可撓基板側光出射端に入射し、光導波路のコア303を可撓基板側光出射端から逆方向に伝播する。この再入射した光を指標に、光導波路のコア303の出射端と近接場光発生素子210のスライダ側入射端220との位置決めを行う。
【0040】
位置決め用反射膜250は、近接場光発生素子210のスライダ側入射端220の周囲に備えられている。位置決め用反射膜250は金属膜からなり、可撓基板13と接する表面は、鏡面状に研磨することで、光反射率を向上させている。また、スライダ側入射端220および可撓基板側光出射端320も平滑に研磨され、出射および入射する光が界面で散乱しないことが望ましい。
【0041】
上述した構成では、記録媒体Dが回転すると、スライダ2に設けられたABSと記録媒体D間に生じた空気流の粘性から、スライダ2が浮上するための所望の圧力を発生する。スライダ2を記録媒体Dから離そうとする正圧とスライダ2を記録媒体Dに引き付けようとする負圧と、サスペンション3による押しつけ力の釣り合いで、スライダ2は所望の状態で浮上する。記録媒体Dとスライダ2のすきまの最低値は10nm程度もしくはそれ以下となっている。サスペンション3による押しつけ力は主にヒンジ202の弾性により発生している。また、記録媒体D表面のうねりに対して、ヒンジ202およびフレクシャ204がたわむことで、スライダ2は所望の浮上状態を維持することが出来る。
【0042】
また、可撓基板13に設けられた電気配線302は、スライダ2と電気的に接続されている。光源である半導体レーザから出射した光は、コア303を伝播し、斜面310で反射され、スライダ2に設けられた近接場光発生素子210に入射することで、スライダ2と光学的に接続されている。また、半導体レーザから出射し、コア303を伝播する光の一部は、近接場光発生素子210に入射せず、位置決め用反射膜250で反射され、コア303を逆方向に伝播し、光検出器であるフォトダイオードに入射し、出力電気特性へと変換される。このため、可撓基板13の電気配線302とコア303はそれぞれ制御部5と電気的および光学的に接続されているため、制御部5の電子回路51、半導体レーザおよびフォトダイオードとスライダ2とは、電気的および光学的に接続されていることになる。
【0043】
これにより、制御部5の電子回路からの信号により、スライダ2に設けられた磁極および再生素子を制御することができる。また、磁極近傍に設けられた近接場光発生素子210の近接場光により記録媒体Dの所望の領域を加熱することができる。これにより、記録媒体Dの情報を記録再生することが可能となる。
【0044】
次に、本発明のヘッドジンバルアセンブリの製造工程、特にスライダ2の製造方法および可撓基板13とスライダ2との位置決め方法について示す。
図5にスライダ2の製造方法を示す。なお、図5中の左側の図が、図4中スライダ2のZX平面と平行な断面を、右側の図が可撓基板13と接合するXY面を示している。
【0045】
まず、磁気情報の記録再生を行う磁気ヘッド構造が形成されたアルチック基板上に、下部クラッド層211を形成する(図5(a))。この上にレジストを塗布、露光および現像を行った後、金で薄膜215を形成する(図5(b))。レジストを除去した後、酸化タンタルを成膜し、エッチングで近接場光発生素子210の導波コア212を形成する(図5(c))。その後、別のレジストを塗布、露光および現像を行った後、アルミニウムで遮光膜214および位置決め用反射膜250を形成する(図5(d))。その後、レジストを除去した後、上部クラッド層213を形成する(図5(e))。
【0046】
その後、アルチック基板をダイシングして、バー状にし、ダイシング切断面を研磨した(図5(f))後、研磨面の片面にケミカルポリッシングやエッチング等でABS用の微細構造を形成する。そして、バー状の基板をダイシングし、スライダ2となる。
【0047】
なお、ここでは導波コア212に酸化タンタルを用いたが、導波コア212を伝播する光に対して透過率が高く、かつ下部クラッド層211及び上部クラッド層213に対して、所定の屈折率差を有し、微細構造が形成できる材料であれば、実施可能である。一例として、酸化シリコン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化スズカドミウム、光導波路用樹脂等が挙げられる。なお、同様に遮光膜214もアルミニウムだけ、位置決め用反射膜250も金およびアルミニウムだけではなく、導波コア212の伝播光に対して透過率が低く、かつ反射率の高い材料であれば、実施可能である。
【0048】
また、ここでは、アルチック基板、磁気ヘッド構造、近接場光発生素子の順に形成したが、アルチック基板の上に、まず、近接場光発生素子を形成し、その後、磁気情報の記録再生を行う磁気ヘッド構造を形成することも可能である。記録媒体D上で効果的に相互作用する、熱源である近接場光発生素子と磁気情報の記録再生を行う磁気ヘッドとの位置関係から決定すればよい。
【0049】
次に可撓基板13とスライダ2との位置決め方法を示す。
固定部に可撓基板13を把持し、微動部にスライダ2を把持する。その後、スライダ2と可撓基板13を設けたサスペンションの接合予定面の一部に、接着剤を塗布する。微動部を所定位置まで移動させ、スライダ2と可撓基板13の接合予定面同士を相対させる。その後、半導体レーザからコア303に光を伝播させる。コア303の伝播光は斜面310で反射し、可撓基板13から出射する。可撓基板側光出射端320と近接場光発生素子210のスライダ側入射端220との相対位置によって、出射光の一部は近接場光発生素子210に入射し、残りの一部の光は位置決め用反射膜250で反射され、再びコア303に入射する。再入射した光は、半導体レーザに向かう方向にコア303を伝播し、コア303に対して半導体レーザ背面に設置されたフォトダイオードに入射する。逆走してフォトダイオードに入射した光量は、フォトダイオードで電流に変換され、出力される。この出力電流の値を検知することで、位置決め用反射膜250で反射した光量を検出することができる。そこで、可撓基板13上で、微動部を用いてスライダ2をY方向に微動させると、フォトダイオードの出力電流は、図6に示すように、M字型の変化を示す。この出力電流変化におけるM字の中央で、スライダ2と可撓基板13とを位置決めし、微動部を停止する。
【0050】
また、X方向に対して、可撓基板13上でスライダ2を微動させた場合も、フォトダイオードの出力電流はM字型の変化を示す。X方向、Y方向ともに位置決めし、微動部を停止した後、予め塗布した接着剤を硬化させると、可撓基板側光出射端320と近接場光発生素子210のスライダ側入射端220との相互位置が最も近い位置で固定することができる。
【0051】
なお、本発明は、図6に示す出力電流変化を用いることに限定されず、フォトダイオードの出力が所定値となるように、スライダ2と可撓基板13との相対位置を微動させてもよい。この場合、所定値は、例えば、スライダ側入射端220と可撓基板側光出射端320とが接触している時の、フォトダイオードの出力電流の値である。
【0052】
なお、固定部に把持するのが可撓基板13、微動部に把持するのがスライダ2とは限らない。微動部に把持するのが可撓基板13、固定部に把持するのがスライダ2でも同様の位置決め方法の実行は可能である。
【0053】
また、フォトダイオードの設置位置は、コア303に対する半導体レーザ背面に限定されるものではない。コア303と半導体レーザ間にハーフミラー等を設置して、ハーフミラーから出射する光をフォトダイオードで受光する等の、半導体レーザを経由しない光路も設定可能である。
【0054】
さらに、光検出器はスライダ2と可撓基板13との位置決めのみに用いられるとは限らない。スライダ2と可撓基板13との位置決め後、光検出器は半導体レーザの出力をモニタすることが可能である。つまり、記録媒体Dに情報を記録している際に、半導体レーザが所望の光強度で出力しているかどうかを、光検出器で確認することが可能である。
これにより、可撓基板13のコア303を伝播した光の出射端とスライダ2の近接場光発生素子の入射端とが一致するよう位置決めすることができる。
【0055】
その後、可撓基板13の電気配線とスライダとをボールボンディングもしくはハンダバンプ、導電性接着剤等を用いて、電気的に接続する。
【0056】
このような構成によって、可撓基板の光出射位置と近接場光発生素子の入射端とが位置ずれなく構成でき、可撓基板とスライダとの位置決めを高精度に行うことができる。これにより、半導体レーザからの光がほとんど減衰することなく、近接場光発生素子に光を供給でき、高強度の近接場光をスライダから発することができる。よって、高性能な情報記録再生装置を提供することができる。また、生成される近接場光強度を確認することなく製造できるため、ヘッドジンバルアセンブリの量産が可能となる。
【0057】
さらに、可撓基板とスライダとの位置決め時に、スライダ側面に設けられたマーク等の位置を検出する必要がないため、可撓基板やスライダを把持する治具に対して把持領域の限定がなく、可撓基板やスライダを確実に把持できる。このため、安定かつ高精度の位置決めが可能となる。
【0058】
さらに、スライダに大きな光学部品を搭載しないため、スライダの全高はほとんど変化しない。そのため、スライダが安定浮上でき、スライダと記録媒体とを近接することが実現できる。よって、磁極、近接場光発生素子、再生素子と記録媒体Dとの距離を一定に保つことができるため、正確かつ安定した記録再生を実現することができる。
さらに、可撓基板13は電気配線、光導波路および近接場光発生素子との光接続部品を一体形成できるため、低コストの構成が可能になる。
【0059】
(第2の実施形態)
以下、本発明に係る第2の実施形態を、図7に説明する。第1の実施形態と同一箇所については同一符号を付して詳細な説明を省略する。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、位置検出配線を複数設けた点である。
【0060】
図7に示すように、位置決め用反射膜250は近接場光発生素子210のスライダ側入射端220周囲の単数に限るものではなく、複数でも構成できる。この場合、近接場光発生素子210のスライダ側入射端220を挟む形で、位置決め用反射膜250a、250bを設ける。第1の実施の形態同様に、フォトダイオードの出力電流から、位置決め用反射膜250a、250bの位置を検出した後、位置決め用反射膜250a、250bの中間に位置するスライダ入射端220の位置を検出できる。ただし、このように近接場光発生素子210のスライダ側入射端220の両隣に配置した位置決め用反射膜からは、位置決め用反射膜一組につき一方向(図中Y方向)のみの位置決めしかできない。そこで、位置決め用反射膜250a、250bのいずれかに、可撓基板側光出射端を合わせた後、スライダもしくは可撓基板をX方向に微動させる。位置決め用反射膜のX方向の中央位置を求めた後、スライダもしくは可撓基板をY方向に微動させ、上記した方法でスライダ側入射端220と可撓基板側光出射端とを位置決めすることができる。また、Y方向の位置決め用反射膜250a、250bとスライダ側入射端220の距離は設計上決定されたものであるため、設計した距離分を微動させて位置決めすることも可能である。
【0061】
また、図8に示すように、位置決め用反射膜250の形状にしてもよい。この場合、位置決め用反射膜250のY軸方向に長手の部分を利用して、まず、Y軸方向を決定する。その後、上記同様に、位置決め用反射膜250に囲まれたスライダ側入射端220と可撓基板側光出射端とを位置決めすることが可能となる。
これにより、可撓基板と近接場光発生素子との位置決めを複数の方向で行うことが可能である。
【0062】
(第3の実施形態)
各実施の形態に係るヘッドジンバルアセンブリの製造方法は、ヘッドジンバルアセンブリの製造装置に適用することもできる。具体的にヘッドジンバルアセンブリの製造装置は、光源からの光を光導波路のコア303を介して可撓基板側光出射端320から出射する光供給部と、記録媒体Dに対向して備えられ、可撓基板側光出射端320から光を入射するスライダ側入射端220を有し、スライダ側入射端220に入射した光を用いて近接場光を発生するスライダ2とを有するヘッドジンバルアセンブリの製造装置であって、基板上に記録媒体に向けて磁場を発生するための磁極(不図示)と近接場光を発生する近接場光発生素子(不図示)とを形成し、基板をダイシングすることによりスライダ2を形成するスライダ形成部(不図示)と、スライダ2の光供給部側の面に備えられ、光供給部が供給する光の一部を反射して光供給部に再入射させる位置決め用反射膜250をスライダ側入射端220の外縁に形成する反射部形成部(不図示)と、光供給部の光伝播経路上に、位置決め用反射膜250から再入射された光の光強度を出力電流として検出する光検出器53を設置する光検出器設置部(不図示)と、出力電流に基づいて可撓基板側光出射端320とスライダ側入射端220の位置決めを行う光供給路固定部(不図示)とを備えることを特徴とする。
【0063】
またヘッドジンバルアセンブリの製造装置は、光検出器53の出力電流が所定値となるように、光供給部とスライダ2との相対位置を微動させる微動部(不図示)を備え、所定値は、可撓基板13に設けられたコア303の光出射端と近接場光発生素子210とが接触しているときの、光検出器の出力電流の値であることを特徴とする。この微動部は、例えば、光検出器の出力電流を計測する計測部と、計測した出力電流値に基づいて光供給部及びスライダ2のいずれか一方を移動させる素子(例えば圧電素子)とを備える。
【0064】
なお、微動工程は、光検出器の出力電気特性である出力電流値が極小であることに基づいて、光供給部とスライダ2との相対位置の微動を停止してもよい。
なお、微動工程は、光検出器の出力電流値が極大となる位置から所定距離であることに基づいて、光供給部とスライダ2との相対位置の微動を停止してもよい。
【0065】
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。また、上述した各実施形態を適宜組み合わせて採用することも可能である。
【符号の説明】
【0066】
D 記録媒体
1 情報記録再生装置
2 スライダ
3 サスペンション
5 制御部
11 キャリッジ
12 ヘッドジンバルアセンブリ
13 可撓基板
51 電子回路
52 光源
53 光検出器
204 フレクシャ
210 近接場光発生素子
211 下部クラッド層
212 導波コア
213 上部クラッド層
214 遮光膜
220 スライダ側入射端
250 位置決め用反射膜
302 電気配線
303 コア
310 斜面
320 可撓基板側光出射端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの光を導波路を介して出射部から出射する光供給部と、
記録媒体に対向して備えられ、前記出射部からの光を入射する入射部と、該入射部の外縁に設けられて前記出射部からの光の一部を反射する反射部とを有し、前記入射部に入射した光を用いて近接場光を発生するスライダと、
前記反射部による反射光の出力によって前記出射部と前記入射部とが位置決められることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項2】
前記記録媒体の表面に沿って延設された撓み部材と、
前記撓み部材に固定された可撓基板と
を備え、
前記スライダおよび前記光供給部は、前記可撓基板に備えられていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項3】
前記反射部は、前記スライダの前記入射部の側方に複数備えられており、
前記複数の反射部のそれぞれは、互いに離間して備えられているものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項4】
前記可撓基板は、前記スライダに接続される電気配線を備えることを特徴とする請求項2に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のヘッドジンバルアセンブリと、
前記記録媒体と、
前記ヘッドジンバルアセンブリを先端に装着し、前記スライダを前記記録媒体の表面上の所定の位置に配置するキャリッジと、
前記キャリッジを前記記録媒体の表面に平行な方向に回転させるアクチュエータとを備えていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項6】
光源からの光を導波路を介して出射部から出射する光供給部と、
記録媒体に対向して備えられ、前記出射部からの光を入射する入射部を有し、該入射部に入射した光を用いて近接場光を発生するスライダとを有するヘッドジンバルアセンブリの製造方法であって、
基板上に前記記録媒体に向けて磁場を発生するための磁極と前記近接場光を発生する近接場光発生素子とを形成し、前記基板をダイシングすることにより前記スライダを形成するスライダ形成工程と、
前記スライダの前記光供給部側の面に備えられ、前記光供給部が供給する光の一部を反射する反射部を前記入射部の外縁に形成する反射部形成工程と、
前記光供給部の光伝播経路上で、前記反射部からの光の光強度を出力電流として検出する光検出工程と、
前記出力電流に基づいて前記出射部と前記入射部との位置決めを行う光供給路固定工程とを備えることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項7】
前記光供給路固定工程は、前記光検出工程で検出された出力電流が所定値となるように前記光供給部と前記スライダとの相対位置を微動させる微動工程を備え、
前記所定値は、前記出射部と前記入射部とが接触しているときの前記出力電流の値であることを特徴とする請求項6に記載のヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項8】
前記微動工程は、前記反射部からの反射光の出力電流値に基づいて、前記光供給部と前記スライダとの相対位置の微動を停止することを特徴とする請求項7に記載のヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項9】
前記微動工程は、前記出力電流値が極小となった時に、前記光供給部と前記スライダとの相対位置の微動を停止することを特徴とする請求項8に記載のヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項10】
前記反射部は、前記入射部の側方に複数備えられており、
前記複数の反射部のそれぞれは、互いに離間して備えられていることを特徴とする請求項6に記載のヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項11】
光源からの光を光導波路を介して出射部から出射する光供給部と、
記録媒体に対向して備えられ、前記出射部から光を入射する入射部を有し、該入射部に入射した光を用いて近接場光を発生するスライダとを有するヘッドジンバルアセンブリの製造装置であって、
基板上に前記記録媒体に向けて磁場を発生するための磁極と前記近接場光を発生する近接場光発生素子とを形成し、前記基板をダイシングすることにより前記スライダを形成するスライダ形成部と、
前記スライダの前記光供給部側の面に備えられ、前記光供給部が供給する光の一部を反射する反射部を前記入射部の外縁に形成する反射部形成部と、
前記光供給部の光伝播経路上で、前記反射部からの光の光強度を出力電流として検出する光検出部と、
前記出力電流に基づいて前記出射部と前記入射部との位置決めを行う光供給路固定部とを備えることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリの製造装置。
【請求項12】
前記光供給路固定部は、前記出力電流が所定値となるように前記光供給部と前記スライダとの相対位置を微動させる微動部を備え、
前記所定値は、前記出射部と入射部とが接触しているときの前記出力電流の値であることを特徴とする請求項11に記載のヘッドジンバルアセンブリの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−74122(P2012−74122A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220285(P2010−220285)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】