説明

ヘモグロビンベースのビリルビン参照材料

【課題】本発明は、分光計測を用いて、全ビリルビン、全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションについて機器システムを較正するまたは適格化するのに有用な、血液ベースの参照材料に関する。
【解決手段】ビリルビン、ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションの分光的診断、ならびに場合によってセンサ手段による他の血液分析物の診断をする機器を較正または適格化するのに有用な、単一の参照材料および作製する方法が記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2008年4月30日出願の米国仮特許出願第61/049,197号(その内容全体は参照により本明細書中に援用される)に対する優先権およびその便益性を主張する。
【0002】
本発明は、分光計測を用いて、全ビリルビン、全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションについて機器システムを較正するまたは適格化する(qualify)のに有用な、血液ベースの参照材料に関する。さらに、本発明は、CO-Oximetryの能力に加え、pH、血液ガス、例えば、POおよびPCO、ならびに電解質および代謝産物を含む他の血液分析物を測定するための電気化学または酵素センサなどのセンサを有する機器において使用してもよい。
【背景技術】
【0003】
血液、pH、PO、PCO、電解質、代謝産物およびCO-Oximetryフラクションの自動化計測による測定は、通常の臨床検査分析である。CO-Oximeter機器は、典型的には、全ヘモグロビン濃度(tHb)およびヘモグロビンフラクション、例えば、オキシヘモグロビン(OHb)、メトヘモグロビン(MetHb)、カルボキシヘモグロビン(COHb)、スルフヘモグロビン(SHb)、およびデオキシヘモグロビン(HHb)を測定する。これらのフラクションは、CO−Oxフラクションまたはヘモグロビンフラクションまたはヘモグロビン誘導体と称される。IL682およびGEM(登録商標)Premier(商標)4000(Instrumentation Laboratory Company(Bedford, MA))などの現在利用可能な機器は、同じ機器において、血液pH、ガス、電解質、代謝産物、全ビリルビン、ならびに/あるいは全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションに対する測定能を有する。
【0004】
血液ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションは、450〜700nmの波長範囲内の可視光を吸収する。例えば、正常な酸素化血液スペクトルは、542および578nmで2つの主要ピーク波長を有し、吸光度は、610nmを超える波長でほぼゼロに急低下する。
【0005】
既知のヘモグロビンフラクションの波長領域およびヘモグロビン濃度と吸光度スペクトルの間の既知の関係に基づくと、Co-Oximeterは、試料の吸光度スペクトルを既知濃度の個別の各フラクションのヘモグロビンスペクトル(図1)からなる機器較正セットと比較することにより、血液試料を分析する。データは、患者の血液試料中に存在する全ヘモグロビンおよび各ヘモグロビンフラクションの濃度を計算するための多成分分析によって分析される。
【0006】
参照材料は、一般に、診断機器、例えばCO-Oximeterの性能を確認するように機能する。これらの材料は、典型的には、水性または血液ベースの材料である。本明細書において血液ベースの材料とは、赤血球の一部の成分を含む、ヒトまたは動物血液に由来する材料であり、赤血球の一部の成分を含まない血漿または血清材料を指すものではない。血液ベースの材料は、血液のスペクトルとの直接的一致を可能にする。しかし、例えばビリルビンおよび/またはビリルビンの不安定性が原因で、実用的な貯蔵寿命が制限されることから、ヘモグロビンフラクションおよびビリルビンの双方を含む、使用可能な血液ベースの品質管理(QC)または参照材料は存在しない。従来より、ビリルビンは、ヘモグロビンを含まない血漿または血清ベースの参照材料を使用して確認される。したがって、全血/溶血(lysed blood)のCO-Oximetryシステムにおけるビリルビンのための参照材料は、ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションを含むビリルビン参照材料がないことから、ヘモグロビン干渉に対する補正を確立する能力が制限される。
【0007】
血液などの体液中の胆汁色素の主要成分であるビリルビンは、赤血球(RBC)中のヘモグロビンからのヘムの分解によって生成される。ビリルビンの2つの主要フラクションは、血液中に存在する。一方は遊離または非抱合型ビリルビン(間接)であり、他方は抱合型(直接)ビリルビンである。抱合型ビリルビンは、グルクロン酸に化学的に結合し、身体からの排泄のために、ビリルビンを水溶性にする。
【0008】
直接/抱合型および間接/非抱合型ビリルビンの組み合わせである血清ビリルビンレベルの上昇は、黄疸として知られる臨床症状をもたらす。肝臓は、ビリルビンが身体から排泄されるように、抱合型ビリルビンに変換する。閉塞性黄疸および肝疾患においては、排泄または代謝が害され、抱合型ビリルビンフラクションの上昇が生じる。この形態の黄疸は、新生児黄疸の原因とは異なる。新生児の肝臓は、出生時には十分に発育しておらず、新生児は、排泄のためにビリルビンを非抱合型から抱合型に変換するために必要な酵素が欠如している場合が多い。間接ビリルビンの上昇は、新生児における重要な尺度である。
【0009】
血中の全ビリルビンをアッセイするための従来の臨床検査測定ではJendrassik-Grof原理が使用され、ここで、プロモーターとして作用する安息香酸カフェインの存在下、すべてのビリルビン種がジアゾ化(diazonated)スルファニル酸と反応し、レッドアゾピロール(red azopyrole)を生成する。アルカリ性酒石酸塩の血清または血漿への添加時、色は青に変わり、これは598nmで最大吸光度を有する。この先行技術の方法の欠点は、それが全血を使用して完了することができない点である。血清または血漿を使用しなければならず、これは、測定前に、典型的には遠心分離による細胞性血液成分からの分離を必要とする。より最近では、分析機器、例えばGEM Premier 4000カートリッジベースシステム(Instrumentation Laboratory Company(Bedford, MA))またはIL Synthesis(Instrumentation Laboratory Company(Bedford, MA))を使用し、全血に対する直接分光光度法を介してビリルビンを測定する方法が開発されている。
【0010】
臨床検査室内で直接分光光度法を使用する需要が増えている原因は、使いやすさ、結果の速さ、および便益性でありうる。これらのシステムは全血を測定することで血液有形成分を血漿または血清から分離するのに要する時間を省き、ビリルビン、全ヘモグロビン濃度(tHb)、ならびにヘモグロビンフラクションのOHb、HHb、COHb、SHb、およびMetHb、すなわちCO−Oxフラクションを定量するために分光測定を使用し、他の目的分析物を定量するために電気化学センサと連結されることが多い。一部の臨床アナライザは、これらの分析物の一部についてのみ報告する。Co-Oximeterは、化学的手段、機械的手段、またはその双方によってRBCを溶血し、細胞膜の散乱効果を低減し、バックグラウンドノイズの低減によって測定システムの総合精度を改善することが多い。
【0011】
ビリルビンは、多数の他の血液成分と異なり、光、酸素、および周囲温度に対する感受性が理由で、多数の参照材料中で極めて不安定である。この理由により、ビリルビンベースの参照材料は、典型的には、冷凍または凍結貯蔵条件を必要とする。光、昇温、または酸素のいずれかの存在下、ビリルビンの、ビリルビンとは非常に異なるスペクトル吸光度を有する分析物であるビリベルジンへの変換が加速される。例えば、最近の血液ベースの参照材料、例えば米国特許第4,485,174号に開示されたもの、すなわちヘモグロビンを含有する血液ベースの材料において、安定な臨床的に意義のあるレベルのオキシヘモグロビン(全ヘモグロビンの主要フラクション)を提供するのに酸素が必要とされる。酸素の存在は、ビリルビンのビリベルジンへの変換を加速する。ビリルビンの不安定性の効果を最小化するため、すなわち、ビリルビンの、異なる吸光度を有する化合物(例えばビリベルジン)への変換を最小化するため、ビリルビンのための先行技術の参照材料(例えばCAP NBサーベイにおいて使用されるもの)は、典型的には、バイアル内に調剤され、凍結貯蔵される。この貯蔵方法は、厳密な処理手順故に測定のばらつきを増大させ、予備分析上の誤差の機会を提供することから、不十分である。さらに、これらの材料は、全ヘモグロビンおよび/またはヘモグロビンフラクションを、同じ参照材料中のビリルビンと一緒に測定することを可能にせず、ここでこれらの分析物の量は、意義のある臨床レベルに関連する。多数のビリルビン参照材料にとって必要とされる凍結および解凍は、ヘモグロビンベースの参照材料にとって不十分である。ヘモグロビンが凍結後に測定される場合、温度変化がオキシヘモグロビンのメトヘモグロビンへの変換を誘発しうることから、不正確な測定のリスクは高まる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
現在、冷凍温度で貯蔵されるビリルビン含有溶液の不安定性およびヘモグロビン材料の凍結および解凍時の不安定性が理由で、臨床的に意義のある濃度のビリルビン、全ヘモグロビン、およびそのフラクションにおける単一の血液ベースの品質管理または参照材料は、開発されていない。有機色素ベースの着色材料が、ヘモグロビンおよびビリルビンアッセイでのスペクトル特性をシミュレートするために、一部の製造業者によって使用されている。かかる色素ベースの生成物は、光学システムの一般的な品質検査にとって有用であるが、性能品質の適格化または同定においては大して有効ではない。さらに、色素ベースの品質材料は、臨床的に意義のあるヘモグロビンまたはビリルビンの結果を報告するために臨床試料の分析に使用されるアルゴリズムと切り離された、製造業者に特有の二次補正係数または分析アルゴリズムを必要とする。この理由により、単一の血液ベースの参照材料(すなわち、血漿または血清以外の血液ベースの材料)であって、製造業者または分析システムに依存せずに、ヘモグロビンとビリルビンの双方の臨床的に関連する測定を可能にする参照材料は、臨床的および商業的対象としての潜在性を有する。
【0013】
換言すれば、かかる単一の参照材料によって提供される機器システムの適格化および較正における効率、ならびにかかる生成物に対する長年にわたる商業的需要にもかかわらず、機器プラットフォームに特有の二次補正係数または分析アルゴリズムを必要とせずに、ビリルビン、ヘモグロビンおよびそのフラクションの臨床的関連濃度を提供する、単一の血液ベースの参照材料は入手可能でない。
【0014】
現在、2つの別々の材料が、ビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションに対する較正または品質管理の実行に必要とされ、一方はビリルビン用であり、一方は全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクション用である。したがって、ビリルビンおよびヘモグロビンに対する品質管理の実行に必要とされる検査時間は、ビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションを含む単一の参照材料の場合に必要となる場合より長い。さらに、臨床的関連濃度のヘモグロビンの存在下でのビリルビンの評価は、ビリルビンに対するヘモグロビン干渉についてのより正確な補正、および患者試料中のこれらの分析物を正確に測定するアナライザの性能のより正確な評価を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、ビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションと、場合によって体液中の目的の他の分析物に対する測定用の分析機器の品質管理のための組成物、組成物を作製する方法、およびそれを使用する方法に関する。本発明の実施形態は、共通して次の特徴、すなわち、所定量のヘモグロビンおよび/またはヘモグロビンフラクション分析物を有する血液ベースの材料と、ビリルビンの吸光度スペクトルを模倣する1つ以上の色素とを含む参照材料を有する。本発明は、複数の製造業者製の複数の機器モデルを通じて、これらの各分析物のための参照材料として有用である。
【0016】
一態様では、本発明は、少なくとも次の特徴、すなわち、(i)血液から得られる少なくとも1つの成分、および(ii)所定の臨床的関連レベルでのビリルビン濃度に類似した吸光度スペクトルを有する1つ以上の色素、を有する参照材料に関する。一実施形態では、血液から得られる少なくとも1つの成分は、所定の臨床的関連量の全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションを含む。
【0017】
あるいは、本発明の参照材料は、少なくとも次の特徴、すなわち、(i)血液から得られる少なくとも1つの成分、(ii)所定の臨床的関連量のヘモグロビン、および(iii)所定の臨床的関連レベルでのビリルビン濃度に類似した吸光度スペクトルを有する1つ以上の色素を含む。
【0018】
本発明の参照材料は、1つ以上の色素、例えば、クリソフェニン、メタニルイエロー、フラビアン酸およびこれらの組み合わせを含む。一実施形態では、クリソフェニンの濃度は約1000mg/L未満であり、メタニルイエローの濃度は約1000mg/L未満であり、フラビアン酸の濃度は約500mg/L未満である。参照材料は、ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションを、患者の体液中に見出されるレベルを模倣する所定レベルでさらに含む。一実施形態では、ヘモグロビンフラクションは、オキシヘモグロビン、メトヘモグロビン、デオキシヘモグロビン、カルボキシヘモグロビン、および/またはスルフヘモグロビンである。一実施形態では、本発明によれば、血液から得られる少なくとも1つの成分は赤血球から供給される。参照材料は、0〜40℃で少なくとも2、6、または12か月以上の期間安定である。
【0019】
一実施形態では、本発明によれば、参照材料は、界面活性剤、例えばBrij(登録商標)35(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル)、Brij(登録商標)700(ポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル)、Arlatone(登録商標)G(ポリオキシエチレン脂肪グリセリド)、またはTriton(登録商標)X-100(ポリエチレングリコールtert−オクチルフェニルエーテル)をさらに含む。
【0020】
別の実施形態では、本発明によれば、参照材料は、タンパク質、例えばアルブミンをさらに含む。特定の実施形態では、参照材料中のアルブミンの濃度は、患者体液中に見出されるアルブミン濃度と異なる濃度である。
【0021】
別の態様では、本発明は、機器、例えばビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションを測定可能な臨床アナライザの品質管理のための方法に関する。一実施形態では、本方法のステップは、(i)所定の臨床的関連量のヘモグロビンと、所定の臨床レベルでのビリルビン濃度に類似した吸光度スペクトルを有する1つ以上の色素とを含む品質管理標準材料をアナライザに導入するステップと、(ii)ヘモグロビンおよび/またはビリルビン濃度についての管理標準材料のアナライザ分析を得るステップと、(iii)ヘモグロビン濃度またはビリルビン濃度のアナライザ分析を、所定濃度の全ヘモグロビンおよび/または全ビリルビンの場合と比較するステップと、を含む。一実施形態では、本方法は、1つ以上の色素を、界面活性剤および/またはタンパク質溶液、例えばBrij35(登録商標)およびアルブミンを含む溶液中に予備溶解するステップをさらに含む。溶液中のBrij35(登録商標)濃度は、水中で約100〜1500g/Lまたは水中で約800〜1000g/Lの範囲内であってもよい。溶液中のアルブミン濃度は、水中で約1〜100g/Lまたは水中で約45〜55g/Lの範囲内であってもよい。一実施形態では、界面活性剤含有溶液、タンパク質含有溶液、またはタンパク質/界面活性剤含有溶液中への1つ以上の色素の予備溶解は、1つ以上の色素を、ヘモグロビンを含む溶液中に溶解する前に行われる。本発明に記載の方法は、1つ以上の色素が全ヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクションの分析に干渉しないことをさらに必要とする。
【0022】
本発明は、次の図面を参照して下記に詳述される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ヘモグロビンの不在下での血漿中の4つの主要なヘモグロビンフラクションおよびビリルビンのスペクトルを図示する。
【図2】患者の血漿中ビリルビンと比較した色素のスペクトル(ヘモグロビンの不在下)を図示する。
【図3】クリソフェニンおよびメタニルイエロー色素により別々に評価した、GEM(登録商標)Premier(商標)4000とABL735アナライザとの間の相関を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、単一の血液ベースの品質管理標準参照材料と、それを作製し、使用する方法を提供し、CO-Oximetryが可能な分析機器内で該単一の参照材料が使用される場合に、前記参照材料は、血液中のヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションの存在下で、ビリルビンのスペクトルを模倣する。
【0025】
本明細書で開示される、本発明によって解決される課題は、種々の機器プラットフォーム上のCo-Oximeterおよび/または2社以上によって製造されるCo-Oximeterにおいて、臨床的関連量のビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションを測定するのに有用な、単一材料(例えば単一溶液)としての、ビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションのための参照材料を作製することである。
【0026】
本明細書において、臨床的関連参照材料とは、全ヘモグロビン、ヘモグロビンフラクション、および/またはビリルビンの組み合わせを次の濃度範囲(表I)内で含有してもよい。
【0027】
【表1】

【0028】
本発明によって解決される課題は、参照材料と作製する方法であって、(i)分析物のビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションを、(ii)臨床的に意義のある分析物濃度で、(iii)1つの参照材料中に含み、(iv)ビリルビン、全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションにおける品質管理標準の適格化または較正として役立てるのに適した参照材料と作製する方法に関する。本発明前には、臨床的関連量は、ビリルビン、全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションのための標準参照材料中において、1つの参照材料中ではビリルビンが臨床的関連量のヘモグロビンの不在下で提供され、かつ別の参照材料中ではヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションが臨床的関連量のビリルビンの不在下で提供される場合に限って得ることができた。色素と血液ベースの材料とを混合し、臨床的関連濃度のビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションを模倣する単一の参照材料は知られていなかった。
【0029】
本発明は、ビリルビン、全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションのための先行技術の品質管理標準参照材料によって(この材料に対する長年にわたる商業的需要はあるにもかかわらず)解決されていない多くの課題を解決する。本発明によって解決される課題の中には、分光光度走査ベースの測定においてビリルビン様吸光度パターンを有する化合物の同定も含まれる。本発明によって解決されるさらなる課題は、
tHbおよびCO−Oxフラクションの測定への干渉、
溶解度の制限、
貯蔵安定性の制限、
高い製造コスト、
ヘモグロビンノイズのバックグラウンド内でビリルビンのスペクトルとビリルビンシグナルの大きさを一致させることができないことに起因する、いくつかの機器プラットフォームについての不適合性または不正確性、
例えば過剰なシグナルドリフトを誘発することによる、いくつかのセンサでの不適合性、および
臨床的関連濃度の全ヘモグロビン、ヘモグロビンフラクションおよびビリルビンを提供するための複数の参照材料の必要性
を含む。
【0030】
さらに、本発明はまた、分光光度分析を場合によって電気化学センサと組み合わせて使用した血液分析物を検出するための分析システムにおいて、臨床的関連量のヘモグロビンの存在下で予測可能な方法で参照材料を調製することを試みつつ、安定なビリルビンの吸光度を提供するという課題を解決する。
【0031】
本発明は、ビリルビン、全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションすべてのための安定な血液ベースの品質管理標準であって、商業的に実用的な貯蔵寿命を有する1つの参照材料に対する長年にわたる商業的需要について解決し、品質管理参照材料として所定の臨床的関連濃度のこれらの分析物を提供する。本発明の参照材料は、較正または検証用生成物またはCAP(College of American Pathologists)機器を適格化する検討材料として、臨床アナライザの較正に使用してもよい。本発明の安定な参照材料は、ビリルビン代替物を他の分析物、例えば単一の参照材料中のヘモグロビンおよびCO−Oxフラクションと組み合わせることにより、試験時間および製造コストを削減する。フェロシアン化物、EDTA、ビリルビン類似体およびビリベルジンなどの、先行技術の品質管理標準材料中で使用されるビリルビン安定化化合物は、ヘモグロビンフラクションを不安定化し、酸素の存在下で不十分な安定性を提供し、および/または他のCO−Oxフラクションの測定に干渉する。本発明に記載の参照材料はまた、内部対照として使用し、ビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションに対する分光計の性能を検証してもよい。
【0032】
本明細書において、安定とは、0〜40℃で貯蔵される場合に、ビリルビンについて初期ビリルビン濃度からの4%以下の変化、および全ヘモグロビンについて初期全ヘモグロビンからの3%以下の変化を意味する。
【0033】
参照材料は、一般に、診断機器、例えばCo-Oximeterを有する機器の性能を確認するように機能する。本明細書中に記載の発明は、Co-Oximeterが測定するように典型的に設計された分析物の濃度範囲(表I)を網羅する製剤を含み、この濃度範囲は典型的に患者試料中で観察される範囲より広い。
【0034】
本発明は、ビリルビン、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションの測定のための、品質管理標準参照材料と作製する方法を提供する。典型的には、色素ベースの生成物は、システムがヘモグロビンまたはビリルビンについて意義のある臨床結果をもたらすよう、機器特有の二次補正係数を必要とする。本発明によれば、ビリルビンのスペクトルを模倣するために1つ以上の色素を使用し、ここで、臨床試料中のビリルビンの計算に使用される多成分分析に基づく標準血液計算値は、任意の二次補正係数を適用することなく、色素のビリルビン等価値の予測に直接適用可能である。本発明によれば、ビリルビンに対する色素のスペクトル類似性により、色素の測定値を意義のあるビリルビンの結果に変換するための特定の二次アルゴリズムは全く必要とされない(図2)。さらに、本発明によれば、RBCに由来するヘモグロビン(血液ベース)を1つ以上の色素と組み合わせて使用し、CO-Oximetryの能力を有する分析機器の較正または適格化に有用な、ビリルビン、ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションのための単一の参照材料が作製される。ヘモグロビンの使用は、全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションを測定する場合に、機器プラットフォーム間での既知の変動性を最小にすることによって先行技術の参照材料における1つの課題を解決することから有利である。
【0035】
本発明によれば、参照材料は、520nmを超える波長でごくわずかな吸光度を有する一方でビリルビンの吸光度パターンを模倣する、1つ以上の色素を含む(図2)。520nmを超える波長での有意な吸光度は、ヘモグロビンフラクションの測定に干渉し、単一の参照材料の利点を失わせるであろうから、不利である。
【0036】
さらに、本発明の一実施形態において、参照材料を作製するために、1つ以上の色素が、例えば室温で、アルブミン(例えばウシ血清アルブミン(BSA)またはヒト血清アルブミン(HSA))などの1つ以上のタンパク質、また場合によって1つ以上の界面活性剤を含有する溶液中に予備溶解される。予備観察により、水溶液、ヘモグロビン溶液、脱イオン水、あるいは、タンパク質(例えばアルブミン)または界面活性剤のみを含有する溶液に色素を直接加える場合、その溶解度制限が確認された。驚くべきことに、外因性タンパク質、すなわち患者体液中に見出される天然タンパク質に追加されるタンパク質(例えば水中のアルブミンなど)を添加することにより、一般にヒト血液およびヘモグロビン中に生じる塩、例えばナトリウム、カリウム、および塩化物塩の存在下で、色素、例えば、メタニルイエロー、フラビアン酸、およびクリソフェニンの溶解度が有意に増大した一方、溶血全血中に天然に存在するタンパク質は、色素の溶解度に対して同様の効果をもたらさなかった。アルブミン溶液中における色素の緩慢な溶解度特性を克服するため、色素をまず、界面活性剤、例えばBrij(登録商標)35を含有する溶液中に溶解した。したがって、色素をまず、BSAの添加前に界面活性剤溶液に溶解した。その後、この混合物を、ヘモグロビン、例えばヘモグロビン濃縮物を含有する溶液に加えた。界面活性剤の添加の順序の任意の変動により、アルブミンおよびヘモグロビンは色素の沈殿、溶解度の低下、または商業的に許容されない処理時間につながる溶解度特性をもたらした。ヘモグロビン濃縮物の添加に先立つ色素の溶解に使用される溶液中のBrij35(登録商標)の濃度は、臨界ミセル濃度を超えた状態を維持するBrij(登録商標)35の濃度を保証するように、例えば、約150〜1500g/L、好ましくは750〜1050g/Lの範囲内、より好ましくは900g/Lである。この同じ色素濃縮溶液中のBSAの濃度は、例えば、約1〜100g/L、好ましくは45〜55g/Lの範囲内、より好ましくは50g/Lであるか、またはアルブミンの生理的濃度を超える。
【0037】
本発明によれば、選択される色素は、患者試料中のビリルビンのスペクトルを模倣し、また、スペクトルを解釈して意義のある臨床結果を生成するために臨床試料の分析に使用されるアルゴリズムと切り離された二次アルゴリズムを必要としない。本発明によれば、例えば溶血した赤血球から得られる所定量のヘモグロビンが、品質管理参照材料の製剤に加えられる。ヘモグロビンの添加量は、ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションの臨床的関連濃度範囲内、すなわち生理的および病理学的濃度で、全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションを得るのに十分である(表Iを参照)。
【0038】
外因性供給源のタンパク質を含有する溶液中に予備溶解された1つ以上の色素は、所定量のヘモグロビンと混合され、大部分のCO-Oximetryシステムに共通の波長範囲にわたって、実質的にビリルビンに類似する吸収スペクトルをもたらす。
【0039】
本発明によれば、単一の色素または色素のさまざまな組み合わせは、患者試料中の全ビリルビン(tBil)について、さまざまな標的分析物濃度範囲(0〜40mg/dL)におけるビリルビン(tBil)の吸光度に最適となるように選択される。例えば、メタニルイエロー、フラビアン酸、およびクリソフェニンなどを使用したさまざまな色素の組み合わせおよびそれらの濃度を下記の表IIに例示する。他の色素および色素の組み合わせが可能であり、本発明は提供される例に限定されない。
【0040】
【表2】

【0041】
選択される色素、使用される各色素の量、および色素の濃度は、表IIに示される参照材料中の所望レベルのtBilを反映するように調整してもよく、ここで、単一の色素またはそれらの組み合わせはビリルビンスペクトルを模倣することができる。色素は、任意のビリルビン濃度、特に臨床的関連濃度のビリルビンをシミュレートするようにスケーリングしてもよい(例えば表Iを参照)。
【0042】
参照材料は、機器の全ビリルビン(tBil)に対する測定能を有効に評価するのに必要とされる十分な精度および再現性を提供する(下記表IIIを参照)。
【0043】
【表3】

【0044】
使用される色素の各々が、許容される再現性を示した。この材料の使用を通じて、1つの機器(機器I)が、母集団全体よりも、クリソフェニンおよびメタニルイエローについて、それぞれ10%(p<<0.01)および9%(p<<0.01)有意に低いレポートであったことが見出された。これらの同じ機器を使用して実際のビリルビン試料について実行し、機器1が正規母集団より9%(p<<0.01)有意に低い記録をしたことも見出され、このことは、これらの参照溶液の使用がtBilに対する機器応答の正確なシミュレートであることを支持する。
【0045】
本発明の一実施形態において、参照材料は、分光手段により、tBil、全ヘモグロビン、およびヘモグロビンフラクションを、そして例えば酵素および電気化学センサにより、血液ガス、電解質、およびさまざまな代謝産物を、同時に較正するための、較正材料または品質管理材料として、調製してもよい。
【0046】
本発明によれば、好ましい参照材料組成物は、例えば、約6週〜3年、6週〜1年、2か月〜2年、6か月〜1年、および2か月の範囲内で、商業的に許容される安定性を提供する。
【0047】
本発明によれば、参照材料中に含まれる成分は、参照材料が使用される分析機器の電気化学センサに干渉しない。したがって、種々のセンサおよびセンサタイプの較正または品質管理は、本発明に記載の単一の参照材料と同時に実行してもよい。所定量の色素およびヘモグロビンに加え、参照材料の成分は、緩衝液、所定量の分析物、例えば、塩、グルコース、乳酸塩、およびさまざまなガス、ならびに、保護剤、抗菌剤、および界面活性剤を含む、標準参照材料中で使用される他の標準化学物質を含んでもよい。
【0048】
本発明の一実施形態において、参照材料は、所定量のpH、PCO、PO、Na、K、Cl、イオン化カルシウム、グルコース、乳酸塩、全ヘモグロビン、ヘモグロビンフラクションおよびビリルビンを含み、これらのすべては、臨床的に意義のある、すなわちこれらの分析物の生理的および病理学的濃度を模倣する量である。本発明の参照材料は、これらの分析物を測定するためのセンサおよび分光計を有する機器の正確度および信頼度を検証するために使用してもよい。特定例が、下記の表IVに記載される。
【0049】
【表4】

【0050】
A、B、C、およびDは、例えば米国特許第4,485,174号(参照により本明細書中に援用される)に記載のように、所望のtHb(脱イオン水(DI)および溶解したRBCの)およびヘモグロビンフラクション(OHbおよびCOHb中間体)に達するように変化する。列挙される色素濃度は、例として提供され、(例えば表IVに示される)約0〜40mg/dLの範囲内の中間体のビリルビン濃度をシミュレートするように適宜調節することができる。
【0051】
ビリルビンを測定する複数の機器、例えばGEM(登録商標)Premier(商標)4000(Instrumentation Laboratory Company(Bedford, MA))またはABL735(Radiometer(Denmark))にわたる製剤の適合性を図3に図示する。したがって、本発明に記載の参照材料は、溶解度の要件を満たし、臨床的に意義のある所定濃度のビリルビンを模倣し、複数の商用アナライザ上で使用可能であり、tHbおよびそのフラクションの分析に干渉せず、臨床的に意義のある所定量の全ヘモグロビンおよびヘモグロビンフラクションを含み、また電気化学センサなどのセンサに干渉せず、これらのすべては商業的に許容されるコストで製造可能な単一の参照材料中に提供される。この生成物は、例えば下記の表Vにおける代表的データによって例示されるような商業的に許容される期間にわたって安定である。
【0052】
【表5】

【0053】
本発明は具体的詳細を参照して述べられているが、かかる詳細が、添付の特許請求の範囲内に含まれかつその範囲である場合を除き、本発明の範囲に対する制限としてみなされるべきであることは意図していない。
【0054】
上記の材料および作製する方法に対するさまざまな改良および変更が、本発明の範囲または精神から逸脱することなくなされうることは、当業者にとって自明であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全ヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクションおよびビリルビンを測定するアナライザの品質管理のための方法であって、
(i)前記アナライザに、所定量のヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクションと、
所定の臨床レベルでのビリルビン濃度に類似した吸光度スペクトルを有する1つ以上の色素と
を含む品質管理標準材料を導入するステップであって、ここで前記管理標準材料は0〜40℃での貯蔵時に安定である、ステップと、
(ii)ヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクションおよびビリルビン濃度について前記管理標準材料の機器分析を得るステップと、
(iii)前記ヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクション濃度およびビリルビン濃度の前記機器分析を、前記所定濃度の前記ヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクションおよびビリルビンの場合と比較するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記管理標準材料が室温で安定である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記品質管理標準材料が、オキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビン、カルボキシヘモグロビン、スルフヘモグロビンおよびメトヘモグロビンからなる群から選択される所定量の前記ヘモグロビンフラクションを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アナライザが、電気化学センサおよび/または光学分光光度装置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
参照材料を作製する方法であって、
所定の臨床的関連量のヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクション、および所定の臨床レベルのビリルビンの吸光度スペクトルに類似した吸光度スペクトルを有する1つ以上の色素を提供するステップと、
前記参照材料を作製するために、前記所定の臨床的関連量のヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクション、および前記1つ以上の色素を溶液に溶解するステップであって、ここで前記参照材料は臨床アナライザのための品質管理標準材料であるステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
前記溶液に界面活性剤を混合するステップ、次いで、前記ヘモグロビンまたは前記ヘモグロビンフラクションを前記溶液に溶解する前に、前記1つ以上の色素を、界面活性剤を含む前記溶液に溶解するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の色素を、タンパク質を含む溶液に溶解するステップをさらに含み、ここで前記溶液は血漿または血清ではない、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ヘモグロビンが、ヒトまたは動物供給源から供給される、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記界面活性剤が、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪グリセリド、およびTriton X-100からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記タンパク質がアルブミンである、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記界面活性剤濃度が、水中で約100〜1500g/Lの範囲内である、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記アルブミンが、水中で約1〜100g/Lの範囲内の濃度である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
アルブミンが、界面活性剤を含む前記溶液に前記1つ以上の色素を予備溶解するステップの後、前記溶液に加えられる、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の色素を溶解するステップが、ヘモグロビンを前記溶液に溶解する前に行われる、請求項5に記載の方法。
【請求項15】
前記界面活性剤濃度が、水中で約800〜1000g/Lの範囲内である、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
前記アルブミンが、水中で約45〜55g/Lの範囲内の濃度である、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上の色素が、全ヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクションの分析にスペクトル的に干渉しない、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
(i)所定の臨床的関連量のヘモグロビンまたはヘモグロビンフラクションまたはそれらの組み合わせ、および
(ii)所定の臨床濃度のビリルビンの吸光度スペクトルに類似した吸光度スペクトルを有する1つ以上の色素
を含む参照材料。
【請求項19】
アルブミンをさらに含む、請求項18に記載の参照材料。
【請求項20】
前記1つ以上の色素が、クリソフェニン、メタニルイエロー、フラビアン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項18に記載の参照材料。
【請求項21】
ヘモグロビンフラクションを所定レベルで含む、請求項18に記載の参照材料。
【請求項22】
前記ヘモグロビンフラクションが、オキシヘモグロビン、メトヘモグロビン、デオキシヘモグロビン、カルボキシヘモグロビン、およびスルフヘモグロビン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項21に記載の参照材料。
【請求項23】
前記参照材料の少なくとも1つの成分が血液から得られる、請求項18に記載の参照材料。
【請求項24】
前記参照材料が0〜40℃で安定である、請求項18に記載の参照材料。
【請求項25】
前記参照材料が室温で少なくとも2か月間安定である、請求項24に記載の参照材料。
【請求項26】
クリソフェニンの濃度が、約0〜1000mg/Lの範囲内である、請求項20に記載の参照材料。
【請求項27】
メタニルイエローの濃度が、約0〜1000mg/Lの範囲内である、請求項20に記載の参照材料。
【請求項28】
フラビアン酸の濃度が、約0〜500mg/Lの範囲内である、請求項20に記載の参照材料。
【請求項29】
前記参照材料が、0〜40℃で少なくとも6か月間安定である、請求項24に記載の参照材料。
【請求項30】
前記参照材料が、0〜40℃で少なくとも12か月間安定である、請求項24に記載の参照材料。
【請求項31】
前記方法が、ビリルビンまたはヘモグロビンの濃度を計算するための臨床試料測定に使用されるアルゴリズムと切り離されたアルゴリズムを適用することなく実施される、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−520107(P2011−520107A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507614(P2011−507614)
【出願日】平成21年4月29日(2009.4.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/042112
【国際公開番号】WO2009/134887
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(506391864)インストゥルメンテーション ラボラトリー カンパニー (7)
【Fターム(参考)】