説明

ベーンポンプ

【課題】ロータが回転する際、ロータとケーシングとが摺接して、ロータとケーシングとの間の摩擦による抵抗の増大および摩耗の増大が生じてしまうことのないベーンポンプを提供する。
【解決手段】内部にポンプ室2を形成したケーシング10と、ポンプ室2に収納したロータ3と、ロータ3をケーシング10に対して回転させるための回転駆動手段と、ロータ3に設けられて先端がポンプ室2の内周面に摺接される複数のベーン4を備え、ポンプ室2の内周面2aとロータ3の外周面とベーン4とで囲まれてロータ3の回転駆動によりその容積を大小変化させる作動室5と、容積拡大過程の作動室5に作動流体を流入させる吸入口6と、容積縮小過程の作動室5から作動流体を排出させる吐出口7を備えたベーンポンプにおいて、ロータ3のケーシング10とのスラスト摺動面31に対してケーシング10から離間する方向の付勢力を発生させる付勢部32を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はベーンポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりベーンポンプが知られている(例えば特許文献1参照)。例えば図8に示すように、ベーンポンプ1はケーシング10内に形成したポンプ室2の偏心位置にロータ3を収納してあり、ロータ3には先端がポンプ室2の内周面2aに摺接されるベーン4を複数設けている。ロータ3を回転駆動すると、各ベーン4の先端面4aはロータ3の回転による遠心力の作用を受けてポンプ室2の内周面2aに摺接し、これによりポンプ室2の内面とロータ3の外周面とベーン4とで囲まれた作動室5の容積が大小変化し、この作動室5を介して吸入口6から作動流体を吸入すると共に吐出口7から作動流体を排出する。図中の符号21は押圧バネである。
【0003】
このようなベーンポンプは、ロータ3が回転する際、ロータ3とケーシング10とが摺接して、摩擦による抵抗の増大および摩耗の増大が生じてしまう、という問題があるものであった。
【特許文献1】特開昭53−2704号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、ロータが回転する際、ロータとケーシングとが摺接して、ロータとケーシングとの間の摩擦による抵抗の増大および摩耗の増大が生じてしまうことのないベーンポンプを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために請求項1に係るベーンポンプは、内部にポンプ室2を形成したケーシング10と、ポンプ室2に収納したロータ3と、ロータ3をケーシング10に対して回転させるための回転駆動手段と、ロータ3に設けられて先端がポンプ室2の内周面に摺接される複数のベーン4を備え、ポンプ室2の内周面2aとロータ3の外周面とベーン4とで囲まれてロータ3の回転駆動によりその容積を大小変化させる作動室5と、容積拡大過程の作動室5に作動流体を流入させる吸入口6と、容積縮小過程の作動室5から作動流体を排出させる吐出口7を備えたベーンポンプにおいて、ロータ3のケーシング10とのスラスト摺動面31に対してケーシング10から離間する方向の付勢力を発生させる付勢部32を設けて成ることを特徴とするものである。
【0006】
このような構成とすることで、ロータ3のスラスト摺動面31とケーシング10とが直接接触するのを回避することができて、ロータ3のスラスト摺動面31とケーシング10との摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減させると共にこれらの摩耗を無くすことが可能となるものである。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、付勢部32として、吐出口7から吐出させる作動流体の一部をロータ3のスラスト摺動面31とケーシング10との間に流入させる分岐経路94を設けるものであって、分岐経路94を、上流側より、ケーシング10に形成した流路部(ケース流路部94a)と、ケーシング10に固定されてロータ3を軸支する固定軸20に形成され且つ前記流路部に連通する軸流路部94bと、ロータ3内に形成され前記軸流路部94bに連通するロータ流路部94dとで構成するとし共に、ロータ流路部94dの出口をスラスト摺動面31に形成して成ることを特徴とするものである。
【0008】
このような構成とすることで、ベーンポンプ1自体をロータ3のスラスト摺動面31とケーシング10との間に作動流体を流し込むための搬送手段として利用するため、別にポンプ等の搬送手段を設ける必要がないものである。
【0009】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、付勢部32として、吐出口7から吐出させる作動流体の一部をロータ3のスラスト摺動面31とケーシング10との間に流入させる分岐経路95を設けるものであって、分岐経路95を、上流側より、ケーシング10に形成した流路部(上ケース流路部95a、下ケース流路部95ab)で構成すると共に、分岐経路95の出口をケーシング10のロータ3のスラスト摺動面31と対向する面に形成して成ることを特徴とするものである。
【0010】
このような構成とすることで、ベーンポンプ1自体をロータ3の下面と下凹所16の底面との間に作動流体を流し込むための搬送手段として利用するため、別にポンプ等の搬送手段を設ける必要がないと共に、分岐経路95を固定側であるケーシング10側にのみ形成すればよいため、回転側であるロータ3に作動流体の経路を設ける必要がなく、構成が容易となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明にあっては、ロータのケーシングとのスラスト摺動面に対してケーシングから離間する方向の付勢力を発生させる付勢部を設けることで、ロータのスラスト摺動面とケーシングとが直接接触するのを回避することができて、ロータのスラスト摺動面とケーシングとの摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減させると共にこれらの摩耗を無くすことが可能となるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。まず、図2及び図3に基づいて、ベーンポンプ1の一般的な構成(本発明の特徴を除いた部分)について説明する。
【0013】
ベーンポンプ1は、図2及び図3に示すように、ケーシング10内に設けたポンプ室2にロータ3を偏心させて収納し、先端部がポンプ室2の内周面2aに摺接される複数のベーン4をロータ3に設け、ケーシング10に吸入口6及び吐出口7をポンプ室2に至るように設け、ロータ3を回転駆動させることでポンプ室2の内面とロータ3の外周面3aとベーン4とで囲まれた空間である作動室5の容積を大小させて、作動室5を介して吸入口6からの作動流体を吐出口7から排出する構成を有する。以下詳述する。
【0014】
ケーシング10は上ケース11と下ケース12とを合わせることで形成されている。下ケース12には上ケース11の合わせ面から下方に凹没した下凹所16が形成され、この下凹所16の上方開口を上ケース11の合わせ面で閉塞することでポンプ室2が形成される。このポンプ室2は平面視円形又は楕円形に形成されている。また、図示はしないが、下ケース12の下方には下凹所16の底面に隣接するようにステータが配置されている。
【0015】
ロータ3は中央に軸受部18を備えて平面視円形に形成されており、ロータ3の上部には複数条(本例では4つ)のベーン溝19が放射状に形成されている。また、図示はしないが、ロータ3の下部には磁性体が一体に装着されている。このロータ3は、軸受部18がポンプ室2を上下に貫いた固定軸20に回転自在に挿通されることで、外周面3aがポンプ室2の内周面2aに対向すると共にスラスト面(上面3b)が上ケース11のポンプ室2の上面構成部に対向するようにしてポンプ室2に回転自在に配置されている。また、各ベーン溝19にはベーン4がスライド自在に収納されてロータ3の外周面3aから突没自在にされている。ロータ3をポンプ室2に配置した際には永久磁石または磁性体(図示せず)とステータ(図示せず)とが隣接して配置されるのであるが、この隣接する永久磁石または磁性体とステータとはロータ3を回転駆動させる回転駆動手段を構成する。つまり、この回転駆動手段は、図示しない電源部からステータに電流を入力することで、ステータと永久磁石または磁性体との間の磁気作用によって永久磁石または磁性体に回転トルクを発生させるものであり、この回転トルクにより永久磁石または磁性体、ひいてはロータ3が回転駆動されるようになっている。
【0016】
ポンプ室2に収納したロータ3を回転駆動手段にて回転駆動させた際には(矢印f)、各ベーン4はロータ3が回転することによる遠心力を受けてロータ3の外周面3aから外方へ突出させてその先端面4aをポンプ室2の内周面2aに摺接させるのであり、ポンプ室2の内面(内周面2aや上面等)とロータ3の外周面3aとベーン4とで囲まれた複数の作動室5をポンプ室2に形成させる。ロータ3はポンプ室2の偏心位置にあるから、ポンプ室2の内周面2aとロータ3の外周面3aとの距離はロータ3の回転位置に応じて異なると共にベーン4のロータ3からの突出量もロータ3の回転位置に応じて異なるのであり、つまりロータ3を回転駆動させることで各作動室5はロータ3の回転方向に移動しながらその容積を大小に変化させる。ここで、上ケース11には作動流体を作動室5に引き込む吸入口6と作動流体を作動室5から排出する吐出口7とが形成されている。吸入口6や吐出口7はポンプ室2の上面に作動室5に連通可能にするように開口されている。なお図中14は吸入口6に至る吸入経路であり、8は吐出口7から至る吐出経路である。
【0017】
すなわち、各作動室5は吸入口6に連通する位置にある時にはロータ3の回転に伴い容積が増大し、吐出口7に連通する位置にある時にはロータ3の回転に伴い容積が減少するようにされ、従ってロータ3を回転駆動すれば、作動流体が吸入口6からこれに連通する作動室5内に流入し(矢印a)、この作動室5内で圧縮された後に吐出口7から吐出されるのであり(矢印b)、これによりポンプとして機能する。
【0018】
ベーン4はロータ3の回転駆動時の遠心力で外方へ突出するようにされているが、ベーン溝19にベーン4を外方へ付勢するような押圧バネ21(図8参照)を介装してロータ3の回転スピードによらずにベーン4の先端部をポンプ室2の内周面2aに確実に摺接させるようにしてもよい。また、上記実施形態では、ロータ3が固定軸20に対して回転自在に軸支されているが、上記固定軸20の代わりにロータ3に固定させた回転軸をポンプ室2に対して回転自在に軸支される構造を採用してもよい。また、上記実施形態ではロータ3を回転駆動させる回転駆動手段は磁気作用を発生させるステータと永久磁石または磁性体とで構成しているが、回転駆動手段としてはロータ3に固定した回転軸をモータにて回動駆動させる構造を採用してもよい。
【0019】
そして本発明では、ロータ3のスラスト方向の面であり且つケーシング10と摺動するスラスト摺動面31に対して、ケーシング10から離間する方向の付勢力を発生させる付勢部32を設けるものである。
【0020】
本実施形態では、ロータ3のスラスト摺動面31(すなわち、ベーンポンプ1の向きをロータ3の回転軸が上下方向を向くように設置した状態でのロータ3の下面)を、付勢部32によってその下側に位置するケーシング10の下ケース12の下凹所16の底面から浮上させることで離間させ、ロータ3の下面と下凹所16の底面との間の摺動抵抗(摩擦抵抗)を無くすと共にこれらの摩耗を無くすものである。
【0021】
図1(a)に示す付勢部32は、下凹所16の底面から下凹所16内に連通するように下ケース12に搬送路9を穿設し、この搬送路9を介して作動流体を下凹所16の底面から下凹所16内に流入させて、ロータ3の下面を下凹所16の底面から浮上させて離間させるものである。この場合、搬送路9を介して作動流体を下凹所16の底面に搬送するための図示しないポンプ等からなる搬送手段を備えているか、あるいは後述するようにベーンポンプ1にて作動流体の一部を搬送路9を介して作動流体を下凹所16の底面に搬送するものである。
【0022】
また、図1(b)に示す付勢部32は、下凹所16の底面側からロータ3の下面を摺動部材91を介して付勢するばね材92を設けたものである。ばね材92は、コイルばねであり、下凹所16の底面に収容凹所93を穿設して、この収容凹所93にばね材92を収容している。摺動部材91の材質は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、POM(ポリオキシメチレン)、PE(ポリエチレン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、等の樹脂材料、セラミック、カーボン、グラファイトなどの無機材料、二硫化モリブデンが挙げられるが、特に限定されないものである。
【0023】
図1(a)、図1(b)に示すような構成とすることで、簡単な構成で付勢部32を形成することができる。
【0024】
次に、他の実施形態について図4、図5に基づいて説明する。本実施形態においては、付勢部32として、吐出口7から吐出されて吐出経路8を搬送される作動流体の一部を、ケーシング10、固定軸20、軸受18、ロータ3を順に搬送して、ロータ3のスラスト摺動面31(本実施形態での下面)と下凹所16の底面との間に流し込むものである。
【0025】
吐出経路8の途中からは分岐経路94が分岐するもので、分岐経路94は、ケーシング10に形成した流路部(本実施形態では上ケース11に形成したケース流路部94a)と、固定軸20に形成した軸流路部94bと、固定軸20に対して回転する軸受18に形成した軸受流路部94cと、ロータ3に形成したロータ流路部94dで構成される。
【0026】
ケース流路部94aは吐出経路8から分岐して、その出口はポンプ室2の内底面(上ケース11のポンプ室2の上面構成部)に設けてある。軸流路部94bは固定軸20の上端から固定軸20の内部に至り、複数に分岐した後、固定軸20の外周面に至る流路であり、固定軸20の上端面に設けた入口はケース流路部94aの出口に連通している。軸受流路部94cは、管状の軸受18の内周面に形成した周溝18aと、周溝18aの周方向の複数箇所に形成した分岐孔18bとで構成してある。周溝18aは軸受18の内周面の全周に亘って形成してあり、ロータ3の回転角度に拘わらず常に軸流路部94bの複数の出口に連通するようになっている。ロータ流路部94dはロータ3の周方向に複数設けてあり、ロータ3の内部に形成されている。各ロータ流路部94dの入口は軸受流路部94cの分岐孔に連通している。また各ロータ流路部94dの出口はロータ3のスラスト摺動面31(下面)に設けてある。
【0027】
本例のベーンポンプ1の駆動時には、ポンプ室2から吐出口7を介して吐出経路8に吐出された作動流体の一部は、分岐経路94を構成する、ケース流路部94a、軸流路部94b、軸受流路部94c、各ロータ流路部94dを順に介してロータ3の下面と下凹所16の底面との間に流れ込み、ロータ3の下面を下凹所16の底面から浮上させて離間させるものである。
【0028】
これにより、ロータ3とケーシング10との間の摺動抵抗(摩擦抵抗)を無くすと共にこれらの摩耗を無くすことが可能となる。また、これにあたって、ベーンポンプ1自体をロータ3の下面と下凹所16の底面との間に作動流体を流し込むための搬送手段として利用するため、別にポンプ等の搬送手段を設ける必要がないものである。
【0029】
次に、更に他の実施形態について図6、図7に基づいて説明する。本実施形態においては、付勢部32として、吐出口7から吐出されて吐出経路8を搬送される作動流体の一部を、ケーシング10に搬送して、ロータ3のスラスト摺動面31(本実施形態での下面)と下凹所16の底面との間に流し込むものである。
【0030】
吐出経路8の途中からは分岐経路95が分岐するもので、分岐経路95は、ケーシング10に形成した流路部、すなわち、上ケース11に形成した上ケース流路部95aと、下ケース12に形成した下ケース流路部95bとで構成される。
【0031】
上ケース流路部95aは吐出経路8から分岐して上ケース11の内部に形成され、その出口は上ケース11の下面に形成してあると共に、下ケース12の上面に下ケース流路部95bの入口が形成してあって、上ケース11と下ケース12とを組み合わせた状態で前記上ケース流路部95aの出口と下ケース流路部95bの入口とが連通される。下ケース流路部95bは下ケース12の内部に形成され、その出口は下ケース12の下凹所16の底面に形成してある。
【0032】
本例のベーンポンプ1の駆動時には、ポンプ室2から吐出口7を介して吐出経路8に吐出された作動流体の一部は、分岐経路95を構成する、上ケース流路部95a、下ケース流路部95bを順に介してロータ3のスラスト摺動面31(下面)と下凹所16の底面との間に流れ込み、ロータ3の下面を下凹所16の底面から浮上させて離間させるものである。
【0033】
これにより、ロータ3とケーシング10との間の摺動抵抗(摩擦抵抗)を無くすと共にこれらの摩耗を無くすことが可能となる。また、これにあたって、ベーンポンプ1自体をロータ3の下面と下凹所16の底面との間に作動流体を流し込むための搬送手段として利用するため、別にポンプ等の搬送手段を設ける必要がないと共に、分岐経路95を固定側であるケーシング10側にのみ形成すればよいため、回転側であるロータ3に作動流体の経路を設ける必要がなく、構成が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(a)は本発明の一実施形態のベーンポンプの断面図であり、(b)は本発明の他の実施形態のベーンポンプの断面図である。
【図2】ベーンポンプの分解斜視図である。
【図3】ベーンポンプの水平断面図である。
【図4】他の実施形態のベーンポンプの分解斜視図である。
【図5】(a)は図4のA方向から見た組立断面図であり、(b)は図4のB方向から見た組立断面図であり、(c)は要部の水平断面図である。
【図6】更に他の実施形態のベーンポンプの分解斜視図である。
【図7】(a)は図5のA方向から見た組立断面図であり、(b)は図5のB方向から見た組立断面図である。
【図8】従来のベーンポンプの水平断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 ベーンポンプ
10 ケーシング
2 ポンプ室
2a 内周面
3 ロータ
3a 外周面
31 スラスト摺動面
32 付勢部
4 ベーン
4a 先端面
41 凹溝
5 作動室
6 吸入口
7 吐出口
8 吐出経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にポンプ室を形成したケーシングと、ポンプ室に収納したロータと、ロータをケーシングに対して回転させるための回転駆動手段と、ロータに設けられて先端がポンプ室の内周面に摺接される複数のベーンを備え、ポンプ室の内周面とロータの外周面とベーンとで囲まれてロータの回転駆動によりその容積を大小変化させる作動室と、容積拡大過程の作動室に作動流体を流入させる吸入口と、容積縮小過程の作動室から作動流体を排出させる吐出口を備えたベーンポンプにおいて、ロータのケーシングとのスラスト摺動面に対してケーシングから離間する方向の付勢力を発生させる付勢部を設けて成ることを特徴とするベーンポンプ。
【請求項2】
付勢部として、吐出口から吐出させる作動流体の一部をロータのスラスト摺動面とケーシングとの間に流入させる分岐経路を設けるものであって、分岐経路を、上流側より、ケーシングに形成した流路部と、ケーシングに固定されてロータを軸支する固定軸に形成され且つ前記流路部に連通する軸流路部と、ロータ内に形成され前記軸流路部に連通するロータ流路部とで構成するとし共に、ロータ流路部の出口をスラスト摺動面に形成して成ることを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
【請求項3】
付勢部として、吐出口から吐出させる作動流体の一部をロータのスラスト摺動面とケーシングとの間に流入させる分岐経路を設けるものであって、分岐経路を、上流側より、ケーシングに形成した流路部で構成すると共に、分岐経路の出口をケーシングのロータのスラスト摺動面と対向する面に形成して成ることを特徴とする請求項1記載のベーンポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−231954(P2008−231954A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−69093(P2007−69093)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】