説明

ペレット供給装置

【課題】サイトガラスの内部を効果的に除電することを可能にするペレット供給装置を提供する。
【解決手段】ペレット供給装置100は、ペレットを収納するホッパー2と、ホッパーと成型装置7とを接続するサイトガラス1と、サイトガラスの内部を除電する除電器200と、からなり、除電器200は、軸方向に貫通孔が形成され、一端がサイトガラス内に位置するパイプと、導電性材料からなる自己放電電極と、からなり、自己放電電極は、自己放電電極の先端がパイプの軸方向において貫通孔と重なり合うように、パイプに取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペレット供給装置、特に、射出成型装置に供給されるペレットを効果的に除電することが可能なペレット供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、絶縁体粒子や絶縁体粉末を扱う工程においては、静電気による障災害の防止、品質及び収率の向上その他の目的の下に、帯電した粒子、粉末、細断片、ペレット等(以下、「帯電粒子群」と呼ぶ)を輸送する管路あるいはこれらの帯電粒子群が蓄積される容器の内部を除電するための除電システムが使用されている。
【0003】
例えば、交流除電器をはじめとする電圧印加型の除電器は、高電圧を印加した電極から発生する正負イオンを気流で送風することにより、除電を行うものである。正負のイオンをバランス良く供給することができれば、イオンが噴出される近傍における除電能力を極めて高くすることができる。
【0004】
しかしながら、噴出した正負のイオンは再結合を行うため、噴出後の時間が経過するほど、すなわち、除電器からの距離が離れるほど、除電能力は低下する。
【0005】
このような背景から、管路や容器内の帯電粒子群の電荷を除去する方法として、特許文献1及び2は、管路の側面に特殊なコロナ放電電極を取り付けることにより、管路を通過する帯電粒子群を除電する方法、特許文献3及び4は、粉体を蓄える容器の側面に電圧印加型の除電器を配置する方法をそれぞれ提案している。これらの方法は、いずれも、除電イオンの発生源を帯電粒子群に近づけることにより、効果的に除電することを目的としている。
【0006】
しかしながら、これらの電圧印加型の除電器においては、コロナ放電電極に常に高電圧が印加されるため、電極部への粒子の混入による着火、電極間の絶縁劣化による高電圧のリークなどの問題が生じるおそれがある。
【0007】
また、放電に伴う電極の劣化・摩耗による除電能力の低下、電極摩耗に伴うイオンバランスの悪化も避けられない。
【0008】
イオンバランスが悪化すると、除電能力が大きく低下するだけではなく、除電の対象である粒子群を積極的に帯電させてしまうことになる。このような事態を避けるためには、短い周期で定期的に電極をメンテナンスすることを必要とする。
【0009】
また、電極部で発生する正負のイオンを効果的に気流で電極外部に送り出すためには、大きな風量を必要とする。
【0010】
一方、除電対象となる物体が十分高い電界を周囲に形成する場合には、単に、接地した電極(自己放電電極)を近づけるだけで、帯電物体とは逆極性のコロナ放電を接地電極から起こすことができ、このコロナ放電により対象物を除電することができる。このような原理に基づく除電器は自己放電型除電器と呼ばれている。
【0011】
しかしながら、自己放電電極は、電極の先端の周囲の電界がコロナ放電開始電界以上にならないと動作しないため、帯電物体の電荷全てを中和することは原理上困難であるという問題がある。
【0012】
ただし、自己放電型除電器によって、電気による帯電粒子の飛散や付着などの悪影響が現れない程度まで除電することは可能である。
【0013】
また、自己放電型除電器は、電圧印加型の除電器に比べて、構造が簡単であり、さらに、除電対象が大きく帯電したときにのみ除電イオンが供給されるので、放電に伴う劣化・摩耗が大幅に低減され、メンテナンスコストも大幅に低減することができるという多くのメリットがある。
【0014】
これまでに、自己放電型除電器に使用される自己放電電極として種々の構造のものが提案されている。
【0015】
例えば、特許文献5は、導電性繊維を含むシートからなるテープの1長辺に多数の凸部を形成させた自己放電電極を提案している。
【0016】
特許文献6はスパイラル合撚糸を用いた自己放電電極を提案している。
【0017】
また、特許文献7は非金属繊維に金属被覆をコーティングさせた自己放電電極を提案している。
【0018】
これらの自己放電電極は、いずれも、主に、帯電したシート状あるいは板状の絶縁体あるいは平面状に分布した帯電体等に適用することを前提としている。
【0019】
すなわち、特許文献5乃至7は、いずれも、帯電粒子群が通過する管路あるいは帯電粒子群が蓄積する容器などのように、静電荷が3次元的に広く分布し、かつ、静電引力によって帯電粒子群が自己放電電極に向かって移動するような環境への適用については言及していない。
【0020】
帯電粒子群が静電気力により製品の品質に大きな悪影響を及ぼしている例の一つに射出成型に使用される樹脂ペレット群が挙げられる。射出成型機に樹脂ペレットを供給するシステムにおいては、サイトガラス付きホッパーのサイトガラス内での静電気現象が大きな問題を引き起こしている。
【0021】
サイトガラス付きホッパーは、射出成型機に樹脂ペレットを供給する装置の一部であり、プラスチック成形を行っている工場では一般的に広く使われている。
【0022】
特に、吸湿性の樹脂、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等を使用する場合は、成形加工における加熱溶融時に支障が生じなくなる程度まで乾燥装置によって樹脂内の水分量を減少させ、成型機に入る直前の段階において、サイトガラス付きホッパーに蓄え、センシングを行いながら一定の割合で成型機に供給できるようにしている。
【0023】
図11は、成型装置7にペレット(樹脂)を供給するためのペレット供給装置の断面図である。
【0024】
図11に示すペレット供給装置は、乾燥させたペレット(樹脂)5を成形装置7への投入前に収納するホッパー2と、ペレット5をホッパー2の内部に吸引する吸引装置3と、ペレット5をホッパー2の内部に供給するための供給用配管4と、ホッパー2と成型装置7とを接続するサイトガラス(ガラス管)であって、ホッパー2から成形装置7までのペレット5の供給状態を視認するためのサイトガラス1と、サイトガラス1に対向して配置され、ホッパー2からのペレット5の供給の要否を判断するための静電容量型センサー6と、から構成されている。
【0025】
ペレット5が配管4及びホッパー2を通ってサイトガラス1内に供給される過程において、ペレット5は供給用配管4やホッパー2の壁面との衝突・摩擦により帯電し、様々な悪影響を及ぼす。
【0026】
例えば、(1)ペレット5がサイトガラス1の内壁にこびりついて、静電容量型センサー6を誤動作させる、(2)サイトガラス1に残ったペレット5が後続のペレット5と混ざることにより品質が下がる、(3)マトリックス樹脂に混ざっているマスターバッチのみがサイトガラス1にこびりついて、成型時の色むらを生じさせる、などである。
【0027】
特開平8−39566号公報(特許文献8)は、このような樹脂供給装置内における樹脂の帯電を防止する方法を提案している。
【0028】
特許文献8が提案している方法においては、ホッパー2にペレット5を供給した後、ホッパー2を閉鎖系にして集塵機に通過させ、乾燥及び除電処理されたエアでホッパー2内を所定時間ブローし、その後、ホッパー2の閉鎖系を解除し、ペレット5を成型装置7に供給する。
【0029】
また、特許文献1乃至4に示されている方法により、配管4やホッパー2の内部のペレット5を除電することも可能である。
【特許文献1】特開平3−15316号公報
【特許文献2】特許第3686944号公報
【特許文献3】特開2005−1818号公報
【特許文献4】特開2003−267484号公報
【特許文献5】特開2003−109793号公報
【特許文献6】特開2000−73244号公報
【特許文献7】特開平8−288093号公報
【特許文献8】特開平8−39566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
しかしながら、これらのいずれの方法においても、ホッパー2の下部に位置するサイトガラス1の内部の除電は考慮されておらず、サイトガラス1の内壁とペレット5との間で摩擦帯電が起こったとしても、これを効果的に除電することはできない。
【0031】
実際には、ペレット5は一旦ガラス筒に蓄えられてから成形装置7に供給されるため、サイトガラス1の内部における帯電が成形装置7に入るペレット5の特性に大きな影響を及ぼすことがある。むしろ、ホッパー2に供給されるペレット5はサイトガラス1の内部から順次蓄積してゆくので、サイトガラス1における除電はホッパー2内部の除電よりも重要である。
【0032】
本発明者は、射出成型機用樹脂供給システムにおいて、ペレット(樹脂)5が断続的にサイトガラス1に供給される工程におけるサイトガラス1の側面の静電電位の測定を行った。
【0033】
その結果、サイトガラス1の内部にペレット5が蓄積して行く過程においては正極性高電圧が発生し、逆に、サイトガラス1の内部に蓄えられたペレット5がガラス面と摩擦しながら落下する過程においては、摩擦帯電によってサイトガラス1の表面に正極性または負極性高電圧が発生することを知見した。
【0034】
断続的なペレット供給過程においては、負極性に帯電した中空のサイトガラス1に正極性に帯電したペレット5が供給される状況が生じる結果、サイトガラス1の内壁にペレット5がこびりついて、前記のような問題を引き起こしている。
【0035】
サイトガラス1の内部の前述の帯電現象を緩和するためには、特許文献8に示されているようなホッパー2の内部の除電のみでは不完全であり、サイトガラス1の内部を効果的に除電する必要がある。
【0036】
本発明は、このような従来の射出成型機用樹脂供給システムにおける問題点に鑑みてなされたものであり、サイトガラスの内部を効果的に除電することを可能にするペレット供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0037】
上記の目的を達成するため、本発明は、ペレットを収納するホッパーと、前記ホッパーと成型装置とを接続するサイトガラスと、前記サイトガラスの内部を除電する除電器と、からなるペレット供給装置であって、前記除電器は、軸方向に少なくとも一つの貫通孔が形成されているパイプであって、一端が前記サイトガラス内に位置するパイプと、導電性材料からなり、前記貫通孔と同数の自己放電電極と、からなり、前記自己放電電極は、前記自己放電電極の先端が前記パイプの軸方向において前記自己放電電極に対応する前記貫通孔と重なり合うように、前記パイプに取り付けられているものであるペレット供給装置を提供する。
【0038】
前記自己放電電極は、前記自己放電電極の先端が前記パイプの軸方向において前記自己放電電極に対応する前記貫通孔の中心と重なるように、前記パイプに取り付けられていることが好ましい。
【0039】
本発明は、さらに、ペレットを収納するホッパーと、前記ホッパーと成型装置とを接続するサイトガラスと、前記サイトガラスの内部を除電する除電器と、からなるペレット供給装置であって、前記除電器は、軸方向に少なくとも一つの貫通孔が形成されているパイプであって、一端が前記サイトガラス内に位置するパイプと、導電性材料からなる自己放電電極と、からなり、前記自己放電電極は前記貫通孔と同数の先端部分を有しており、前記自己放電電極は、前記先端部分の各々が、前記パイプの軸方向において、対応する前記貫通孔と重なり合うように、前記パイプに取り付けられているペレット供給装置を提供する。
【0040】
前記自己放電電極は、前記先端部分の各々が、前記パイプの軸方向において、対応する前記貫通孔の中心と重なるように、前記パイプに取り付けられていることが好ましい。
【0041】
前記自己放電電極は接地され、あるいは、前記自己放電電極には交流のバイアス電圧が印加されていることが好ましい。
【0042】
本発明は、さらに、ペレットを収納するホッパーと、前記ホッパーと成型装置とを接続するサイトガラスと、前記サイトガラスの内部を除電する除電器と、からなるペレット供給装置であって、前記除電器は、軸方向に少なくとも一つの貫通孔が形成されているパイプであって、一端が前記サイトガラス内に位置するパイプからなり、前記パイプは導電性材料からなり、前記パイプの一端には尖った延長体が形成されており、前記延長体はその先端が前記パイプの軸方向において前記延長体に対応する前記貫通孔と重なり合うように、屈曲しているペレット供給装置を提供する。
【0043】
前記延長体は、前記延長体の先端が前記パイプの軸方向において前記延長体に対応する前記貫通孔の中心と重なるように、屈曲していることが好ましい。
【0044】
前記パイプの前記一端は前記パイプの中心軸に対して傾斜した面を有しており、前記延長体は前記傾斜面の最も先端側の位置に形成されていることが好ましい。
【0045】
前記パイプと前記延長体は一体のものであることが好ましい。
【0046】
前記パイプは、例えば、外径3mm以下の金属製中空パイプからなる。
【0047】
前記パイプは接地され、あるいは、前記パイプには交流のバイアス電圧が印加されていることが好ましい。
【0048】
前記除電器は前記パイプの外側表面を覆う絶縁層をさらに備えることが好ましい。
【0049】
前記パイプはその軸方向において伸縮自在の構造を有していることが好ましい。
【0050】
前記除電器は、前記パイプから離隔して前記パイプの周囲を覆い、絶縁性材料からなる絶縁体カバーをさらに備えることが好ましい。
【0051】
前記絶縁体カバーは、前記絶縁体カバーに接触した帯電体を逆極性に帯電させる材質からなるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0052】
本発明に係る自己放電型除電器によれば、ホッパーと成型装置とを接続するサイトガラスの内部において、有効に静電荷を除去することができる。
【0053】
また、自己放電電極に空気流が放射されることにより、自己放電電極に帯電粒子群が付着し、自己放電の発生を妨害する事態を防止することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態に係るペレット供給装置100の断面図である。
【0055】
本実施形態に係るペレット供給装置100は成型装置7の上方に配置されており、ペレット(樹脂)を成型装置7に供給する装置である。
【0056】
図1に示すように、本実施形態に係るペレット供給装置100は、乾燥させたペレット(樹脂)5を成形装置7への投入前に収納するホッパー2と、ペレット5をホッパー2の内部に吸引する吸引装置3と、ペレット5をホッパー2の内部に供給するための供給用配管4と、ホッパー2と成型装置7とを接続するサイトガラス(ガラス管)であって、ホッパー2から成形装置7までのペレット5の供給状態を視認するためのサイトガラス1と、サイトガラス1に対向して配置され、ホッパー2からのペレット5の供給の要否を判断するための静電容量型センサー6と、除電器200と、から構成されている。
【0057】
図2は除電器200を示す斜視図である。
【0058】
図2に示すように、除電器200は、軸方向に貫通孔211が形成されているパイプ(すなわち、中空パイプ)210と、自己放電電極220と、から構成されている。
【0059】
図1に示すように、除電器200は、固定具212を介して、ホッパー2の天面に対して取り付けられている。
【0060】
また、図1に示すように、パイプ211の下端はサイトガラス1の内部に達しており、上端はホッパー2の天面を貫通してホッパー2の外部に突出している。
【0061】
パイプ211は、ホッパー2の外部に突出しているその上端において、蛇腹ホース213を介して空気流生成手段230に接続されている。
【0062】
空気流生成手段230は、例えば、ポンプからなり、空気流生成手段230が生成した、ペレット供給装置100の外部の空気からなる空気流は蛇腹ホース213を介してパイプ210の貫通孔211に供給されるようになっている。
【0063】
パイプ210は市販の塩化ビニル製のパイプである。
【0064】
自己放電電極220は金属線からなり、パイプ210の下端に取り付けられている。自己放電電極220は4分円形をなしており、その一端において、パイプ210に取り付けられ、他端は自由端を構成している。自己放電電極220は、その先端がパイプ210の軸方向において貫通孔211と重なり合うように、パイプ210に取り付けられている。
【0065】
以上のような構造を有する本実施形態に係るペレット供給装置100は以下のように動作する。
【0066】
吸引装置3が供給用配管4を介してペレット5をホッパー2の内部に供給する。
【0067】
ホッパー2の内部に収納されたペレット5はその自重によりサイトガラス1を経て成型装置7の内部に落下する。
【0068】
前述のように、ペレット5は、成型装置7に投入される以前の段階において、供給用配管4、ホッパー2またはサイトガラス1の壁面との衝突・摩擦により帯電する。
【0069】
この結果、ペレット5が有する電荷に起因して、サイトガラス1の内部に電界が発生する。この電界の強度は、サイトガラス1の内部にの電荷の量が増加するにつれて、増大する。
【0070】
サイトガラス1の内部の電界の強度が十分に強くなると、すなわち、サイトガラス1の内部の電界の強度がしきい値を越えると、自己放電電極220が自己放電を開始する。具体的には、自己放電電極220の先端(自由端)からコロナ放電が発生する。
【0071】
このコロナ放電は、サイトガラス1の内部に存在する電荷の極性とは逆の極性を有する電荷(イオン)を包含しているため、このコロナ放電の電荷がサイトガラス1の内部に存在する電荷と結合すると、双方の電荷は電気的に中和される。すなわち、自己放電電極220から発生したコロナ放電に含まれる電荷は、サイトガラス1の内部に存在する電荷に対しては、除電イオンとして作用することが可能である。
【0072】
空気流生成手段230はペレット供給装置100の外部の空気からなる空気流をパイプ210の貫通孔211を介して自己放電電極220に対して放出している。
【0073】
このため、自己放電電極220から発生したコロナ放電に含まれる除電イオンは空気流生成手段230から供給される空気流に乗って、サイトガラス1の内部全体に搬送され、サイトガラス1の内部に存在する帯電粒子群が有する電荷と結合し、サイトガラス1の内部の電荷を電気的に中和させる。
【0074】
その結果として、サイトガラス1の内部に存在する電荷を消失させることができる。
【0075】
以上のように、本実施形態に係るペレット供給装置100によれば、サイトガラス1の内部の静電荷を有効に除去することができる。
【0076】
また、空気流生成手段230からの空気流が貫通孔211を介して自己放電電極220に放射されることにより、自己放電電極220に帯電したペレット5が付着し、自己放電の発生を妨害する事態を防止することが可能になる。
【0077】
本実施形態に係るペレット供給装置100は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
【0078】
本実施形態に係るペレット供給装置100においては、自己放電電極220は金属線から構成されているが、自己放電電極220の材質は金属には限定されない。導電性材料であれば、任意の材料を選択することが可能である。また、自己放電電極220の形状も線形状には限定されるものではなく、他の形状、例えば、薄板形状とすることも可能である。
【0079】
安全性の観点からは、自己放電電極220は接地されていることが好ましい。あるいは、自己放電電極220には交流のバイアス電圧が印加されていることが好ましい。交流のバイアス電圧を印加することにより、帯電粒子群によって自己放電電極220の先端に形成される電界の強度がより大きくなるので、より効果的に、コロナ放電を起こすことができる。
【0080】
また、空気流生成手段230にソレノイド弁を設けることにより、空気流生成手段230からの空気を間欠的に自己放電電極220に供給することも可能である。
【0081】
本実施形態に係るペレット供給装置100においては、パイプ210は市販の塩化ビニル製のパイプとして構成されているが、貫通孔211に相当する孔を有するものであれば、パイプ210に代えて、いかなる形状のものを使用することが可能である。
【0082】
また、パイプ210の材質は絶縁材料に限定されるものではなく、導電性材料のパイプを使用することも可能である。
【0083】
なお、本実施形態に係るペレット供給装置100においては、自己放電電極220は、その先端がパイプ210の軸方向において貫通孔211と重なり合うように、配置されているが、自己放電電極220の先端がパイプ210の軸方向において貫通孔211の中心と重なるようにすることが最も好ましい。
【0084】
貫通孔211の中心が空気流生成手段230からの空気流の流速が最も大きい位置であるため、自己放電電極220の先端を貫通孔211の中心と重ねることにより、自己放電電極220の先端から放出されるコロナ放電を一層効果的に拡散させることができる。
【0085】
また、本実施形態に係るペレット供給装置100においては、パイプ210の上端はホッパー2の天面を貫通してホッパー2の外部に突出しているが、パイプ210の上端をホッパー2の天面の内壁までの高さとし、空気流生成手段230からの空気流を蛇腹ホース213を介してパイプ210の上端から送り込むことも可能である。
【0086】
(第二の実施形態)
図3は本発明の第二の実施形態に係るペレット供給装置において使用する除電器300の斜視図である。
【0087】
本実施形態に係るペレット供給装置は、除電器200に代えて除電器300を使用する点を除いて、第一の実施形態に係るペレット供給装置100と同一の構造を有している。
【0088】
図3に示すように、本実施形態における除電器300は、軸方向に5個の貫通孔311が形成されているパイプ310と、貫通孔311と同数、すなわち、5個の自己放電電極320と、から構成されている。
【0089】
5個の貫通孔311のうちの一つはパイプ310の底面の中心を中心として形成され、他の四つはパイプ310の底面の中心を中心とする同心円上に等円周角になるように形成されている。
【0090】
パイプ310は市販の塩化ビニル製のパイプである。
【0091】
各自己放電電極320は金属線からなり、パイプ310の下端に取り付けられている。具体的には、各自己放電電極320は4分円形をなしており、その一端において、パイプ310に取り付けられ、他端は自由端を構成している。各自己放電電極320は、その先端がパイプ310の軸方向において、当該自己放電電極320に対応している貫通孔311と重なり合うように、パイプ310に取り付けられている。
【0092】
空気流生成手段230が生成した、ペレット供給装置の外部の空気からなる空気流はパイプ310の各貫通孔311に供給されるようになっている。
【0093】
以上のような構造を有する本実施形態に係る自己放電型除電器300は以下のように動作する。
【0094】
各自己放電電極320は、第一の実施形態における自己放電電極220と同様にして、その先端からコロナ放電を発生させる。
【0095】
空気流生成手段230はペレット供給装置の外気からなる空気流をパイプ310の各貫通孔311を介して各自己放電電極320に対して放出している。
【0096】
このため、各自己放電電極320から発生したコロナ放電に含まれる除電イオンは空気流生成手段230から供給される空気流に乗って、サイトガラス1の内部全体に搬送され、サイトガラス1の内部に存在する電荷と結合し、サイトガラス1の内部の電荷を電気的に中和させる。
【0097】
その結果として、サイトガラス1の内部に存在する電荷を消失させることができる。
【0098】
以上のように、本実施形態に係るペレット供給装置によれば、第一の実施形態に係るペレット供給装置100と比較して、自己放電電極320の数が多いため、より効率的にサイトガラス1の内部の静電荷を除去することができる。
【0099】
本実施形態における除電器300は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
【0100】
本実施形態における除電器300においては、パイプ310は市販の塩化ビニル製のパイプとして構成されているが、貫通孔311に相当する孔を有するものであれば、パイプ310に代えて、いかなる形状のものを使用することが可能である。
【0101】
また、パイプ310の材質は絶縁材料に限定されるものではなく、導電性材料のパイプを使用することも可能である。
【0102】
また、パイプ310に形成される貫通孔311の数及び各貫通孔311に対応する自己放電電極320の数は5個に限定されるものではなく、2個以上の任意の数を選択することが可能である。
【0103】
(第三の実施形態)
図4は本発明の第三の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器400の斜視図であり、図5は図4のA方向から見た場合の除電器400の底面図である。
【0104】
本実施形態に係るペレット供給装置は、除電器200に代えて除電器400を使用する点を除いて、第一の実施形態に係るペレット供給装置100と同一の構造を有している。
【0105】
図4及び図5に示すように、本実施形態における除電器400は、軸方向に4個の貫通孔411が形成されているパイプ410と、自己放電電極420と、から構成されている。
【0106】
4個の貫通孔411はパイプ410の底面の中心を中心とする同心円上に等円周角に形成されている。
【0107】
自己放電電極420は、パイプ410の底面の中心から下方に延びる線状の直線部分421と、直線部分421の先端(図4の下端)から4方向に延びる4個の円弧状部分422とから構成されている。直線部分421及び円弧状部分422はいずれも金属線からなる。
【0108】
各円弧状部分422は、その先端がパイプ410の軸方向において、当該円弧状部分422に対応している貫通孔411と重なり合うように、向きが調整されている。
【0109】
以上のような構造を有する本実施形態における除電器400の動作原理は第一の実施形態における除電器200または第二の実施形態における除電器300と同一であり、本実施形態における除電器400は第二の実施形態における除電器300と同一の効果を奏する。
【0110】
(第四の実施形態)
図6は本発明の第四の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器500の斜視図である。
【0111】
本実施形態に係るペレット供給装置は、除電器200に代えて除電器500を使用する点を除いて、第一の実施形態に係るペレット供給装置100と同一の構造を有している。
【0112】
図6に示すように、本実施形態における除電器500は、軸方向に貫通孔511が形成されているパイプ510から構成されている。
【0113】
パイプ510は金属その他の導電性材料からつくられている。
【0114】
パイプ510の下面はパイプ510の中心軸に対して傾斜する斜面を形成している。この斜面の最も先端側の位置(図6においては最も下方の位置)には先端521が尖った延長体520が形成されている。延長体520は、その先端521がパイプ510の軸方向において貫通孔511と重なり合うように、屈曲している。
【0115】
延長体520は、例えば、次のようにして、形成することができる。
【0116】
まず、導電性材料、例えば、金属からなる中空パイプを用意する。このような中空パイプとしては、外径3mm以下の金属製中空パイプが好ましい。
【0117】
次いで、この中空パイプの一端を先鋭化する。すなわち、中空パイプを切削することにより、中空パイプの一端から中空パイプの外側面に沿って細い線状部分を形成する。中空パイプを切削するときに、同時に、中空パイプの下面を中空パイプの中心軸に対して傾斜した面に加工してもよい。
【0118】
次いで、線状部分の先端が中空パイプの貫通孔と重なり合うように、線状部分を円弧状に折り曲げる。
【0119】
以上の過程を経て、パイプ510と一体になっている自己放電電極520を形成することができる。
【0120】
以上のような構造を有する本実施形態における除電器500は第一の実施形態における除電器200(図2)と同様に動作し、第一の実施形態における除電器200と同様の効果を奏する。
【0121】
本実施形態における除電器500は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
【0122】
本実施形態における除電器500においては、延長体520は、その先端がパイプ510の軸方向において貫通孔511と重なり合うように、配置されているが、第一の実施形態に係る自己放電型除電器200の場合と同様に、延長体520の先端がパイプ510の軸方向において貫通孔511の中心と重なるようにすることが最も好ましい。
【0123】
また、本実施形態における除電器500においては、パイプ510の下面が斜面として形成されているが、パイプ510の下面を斜面とすることは必ずしも必要ではない。パイプ510の下面を上面と同様の平面とすることも可能である。
【0124】
また、延長体520はパイプ510と一体であることも必ずしも必要ではなく、例えば、延長体520をパイプ510とは別個に製作し、その後に、パイプ510の下面に取り付けることも可能である。
【0125】
(第五の実施形態)
図7は本発明の第五の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器600の斜視図である。
【0126】
本実施形態に係るペレット供給装置は、除電器200に代えて除電器600を使用する点を除いて、第一の実施形態に係るペレット供給装置100と同一の構造を有している。
【0127】
図7に示すように、本実施形態における除電器600は、軸方向に4個の貫通孔611が形成されているパイプ610から構成されている。
【0128】
パイプ610の下面には、各貫通孔611に対応して、第四の実施形態における延長体520と同様の延長体620が形成されている。
【0129】
本実施形態における除電器600によれば、第四の実施形態における除電器500と比較して、自己放電電極として機能する延長体620の数が多いため、より効率的にサイトガラス1の内部の静電荷を除去することができる。
【0130】
(第六の実施形態)
図8は本発明の第六の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器700の斜視図である。
【0131】
本実施形態に係るペレット供給装置は、除電器200に代えて除電器700を使用する点を除いて、第一の実施形態に係るペレット供給装置100と同一の構造を有している。
【0132】
図8に示すように、本実施形態における除電器700は、パイプ510と、パイプ510をホッパー2の天面に固定する固定手段710と、を備えている。
【0133】
パイプ510の先端(下端)には延長体520が形成されている。すなわち、パイプ510は第四の実施形態に係る自己放電型除電器500(図6)を構成するものである。
【0134】
固定手段710は、円筒形の第一固定具711と、第一固定具711と同一の直径を有する円筒形の第二固定具712と、電極支持体713と、から構成されている。
【0135】
電極支持体713は中空のパイプから構成されており、電極支持体713の内部にパイプ510が電極支持体713と同心の位置に配置されている。パイプ510は中空ジョイント715を介して電極支持体713に取り付けられている。
【0136】
空気流生成手段230が生成した空気流は中空の電極支持体713を介してパイプ510の貫通孔511に供給される。
【0137】
第一固定具711にはその中心軸に沿って電極支持体713を通す中央貫通孔が形成されており、同様に、第二固定具712にもその中心軸に沿って電極支持体713を通す中央貫通孔が形成されている。
【0138】
第一固定具711には、水平方向に貫通孔まで延びるネジ孔711aが形成されており、ネジ孔711aにネジ716を嵌め込むことにより、第一固定具711は電極支持体713に対して固定される。
【0139】
第二固定具712には、その中央貫通孔の周囲に、中央貫通孔と平行に延びる二つの貫通孔712a、712bが形成されている。
【0140】
第一固定具711の底面(第二固定具712に面している面)には、第一固定具711を第二固定具712に重ね合わせて配置したときに、二つの貫通孔712a、712bの直線上に延びる二つのネジ孔711c、711dが形成されている。
【0141】
これら二つの貫通孔712a、712b及び二つのネジ孔711c、711dにそれぞれネジ717a、717bを嵌め込むことにより、第二固定具712は第一固定具711に対して固定される。
【0142】
以上のような構造を有する本実施形態における除電器700は以下のようにして使用される。
【0143】
ホッパー2の天面には、電極支持体713を通す孔と、二つのネジ717a、717bを嵌め込む孔と、が形成されているものとする。
【0144】
先ず、中空ジョイント715を介してパイプ510を電極支持体713の先端に取り付ける。
【0145】
次いで、電極支持体713を第二固定具712の中央貫通孔に嵌め込む。
【0146】
この状態で電極支持体713をホッパー2の内側から電極支持体713用の孔に嵌め込む。
【0147】
次いで、ホッパー2の外側において、電極支持体713を第一固定具711の貫通孔に嵌め込む。
【0148】
次いで、二つのネジ717a、717bを貫通孔712a、712b及びネジ孔711c、711dに嵌め込み、第二固定具712を第一固定具711に対して固定する。この状態においては、第二固定具712と第一固定具711との間にはホッパー2の天面が挟まれている。
【0149】
次いで、ネジ716をネジ孔711aに嵌め込み、第一固定具711を電極支持体713に対して固定する。
【0150】
以上のようにして、本実施形態における除電器700はホッパー2の天面に対して固定される。
【0151】
空気流生成手段230が生成した空気流は電極支持体713の内部を通り、パイプ510の貫通孔511を介して、延長体520の先端から放出されるコロナ放電に対して放射される。
【0152】
本実施形態における除電器700によれば、ネジ716を緩めれば、電極支持体713ひいてはパイプ510を上下方向にスライドさせることが可能であり、電極支持体713を上下動させた後、ネジ716を締めることにより、電極支持体713ひいてはパイプ510を所望の位置に固定させることが可能である。
【0153】
これにより、パイプ510の先端に形成された延長体520の位置、すなわち、コロナ放電を発生させる位置をサイトガラス1の内部において上下させることができ、サイトガラス1の内部において最も電界強度が大きい位置において、コロナ放電を発生させることが可能になる。
【0154】
本実施形態における除電器700においては、パイプ510をホッパー2の天面に固定する固定手段710は第一固定具711と第二固定具712とから構成されているが、固定手段710の構造はこれには限定されない。電極支持体713が上下動可能であるように、電極支持体713をホッパー2の天面に取り付けることができるものである限りにおいて、固定手段710はいかなる構造を有することが可能である。
【0155】
また、本実施形態における除電器700においては、電極支持体713とパイプ510とは中空ジョイント715を介して相互に連結されているが、電極支持体713とパイプ510とを一体の構造とすることも可能である。
【0156】
(第七の実施形態)
図9は本発明の第七の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器800の斜視図である。
【0157】
本実施形態に係るペレット供給装置は、除電器200に代えて除電器800を使用する点を除いて、第一の実施形態に係るペレット供給装置100と同一の構造を有している。
【0158】
図9に示すように、本実施形態における除電器800は、第一の実施形態における除電器200に加えて、除電器200の上下動を可能にする伸縮ユニット810を備えている。
【0159】
伸縮ユニット810は、中空の円筒形の第一パイプ811と、中空の円筒形のパイプであって、第一パイプ811の内径に等しい外径を有する第二パイプ812と、中空の円筒形のパイプであって、第二パイプ812の外径に等しい内径を有する第三パイプ813と、から構成されている。
【0160】
なお、第三パイプ813の内径は除電器200のパイプ210の外径に等しいものを選択する。
【0161】
すなわち、第一パイプ811、第二パイプ812、第三パイプ813及びパイプ210は相互に「入れ子式」の構造になっており、相互に伸縮自在の構造になっている。
【0162】
第一パイプ811の下端付近、第三パイプ813の上端及び下端付近には、それぞれネジ814、815、816が水平方向に取り付けられており、ネジ814を締め付けることにより第一パイプ811を第二パイプ812に対して固定でき、ネジ815を締め付けることにより第三パイプ813を第二パイプ812に対して固定でき、ネジ816を締め付けることにより第三パイプ813をパイプ210に対して固定することができるようになっている。
【0163】
すなわち、ネジ814、815、816により、伸縮ユニット810の全長を所望の長さに調節することが可能である。
【0164】
本実施形態における除電器800によっても、第六の実施形態に係る自己放電型除電器700と同様に、パイプ210の先端に形成された自己放電電極220の位置、すなわち、コロナ放電を発生させる位置をサイトガラス1の内部において上下させることができ、サイトガラス1の内部において最も電界強度が大きい位置において、コロナ放電を発生させることが可能になる。
【0165】
(第八の実施形態)
図10は本発明の第八の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器900の斜視図である。
【0166】
本実施形態に係るペレット供給装置は、除電器200に代えて除電器900を使用する点を除いて、第一の実施形態に係るペレット供給装置100と同一の構造を有している。
【0167】
図10に示すように、本実施形態における除電器900は、第六の実施形態に係る自己放電型除電器700と比較して、絶縁体カバー910を追加的に備えている。
【0168】
絶縁体カバー910は絶縁性材料からなり、パイプ510または電極支持体713の直径よりも十分に大きな直径を有している。図10に示すように、絶縁体カバー910はパイプ510または電極支持体713と接触することなく、パイプ510または電極支持体713と同心になるように配置されている。
【0169】
帯電粒子群の中に自己放電電極を置くと、自己放電電極への電界集中が起こり、微細な帯電粒子群が静電引力によって付着する問題が生じる。
【0170】
また、自己放電電極の先端に絶縁性の帯電粒子が付着してしまうと、自己放電電極の先端の電界が弱められ、自己放電自体が発生しなくなり、除電効果の低減を引き起こすおそれを生じる。
【0171】
絶縁体カバー910を設けることにより、静電荷を有する帯電粒子群が自己放電電極として機能する延長体520に付着することをある程度防止することが可能になり、延長体520の自己放電機能の低下を防止することが可能である。
【0172】
なお、絶縁体カバー910の直径が大きいほど絶縁体カバー910の外壁に付着した帯電粒子群の静電気力が弱くなるので、延長体520の自己放電機能の低下を防止するという効果が大きくなる。ただし、絶縁体カバー910の直径が大きくなりすぎると、帯電粒子群が容易に絶縁体カバー910の内部に進入することが可能になるので、適当な直径を選ぶ必要がある。
【0173】
なお、本実施形態における除電器900においては、絶縁体カバー910は円筒形形状をなしているが、絶縁体カバー910の形状は円筒形には限定されない。パイプ510または電極支持体713に帯電粒子群が付着することを防止することができるものである限りにおいて、絶縁体カバー910は任意の形状を有することができる。
【0174】
また、絶縁体カバー910に代えて、パイプ510または電極支持体713の外側表面を覆う絶縁層を用いることも可能である。このような絶縁層は、例えば、樹脂で作ることができる。
【0175】
なお、絶縁体カバー910は、絶縁体カバー910に接触した帯電粒子群を逆極性に帯電させる材質からなるものであることが好ましい。
【0176】
絶縁体カバー910をこのような材質で作成することにより、帯電粒子群の電荷量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】図1は本発明の第一の実施形態に係るペレット供給装置の断面図である。
【図2】図2は本発明の第一の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器の斜視図である。
【図3】図3は本発明の第二の実施形態に係るペレット供給装置において使用する除電器の斜視図である。
【図4】図4は本発明の第三の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器の斜視図である。
【図5】図5は図4のA方向から見た場合の図4の除電器の底面図である。
【図6】図6は本発明の第四の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器の斜視図である。
【図7】図7は本発明の第五の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器の斜視図である。
【図8】図8は本発明の第六の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器の斜視図である。
【図9】図9は本発明の第七の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器の斜視図である。
【図10】図10は本発明の第八の実施形態に係るペレット供給装置において使用される除電器の斜視図である。
【図11】図11は従来のペレット供給装置の断面図である。
【符号の説明】
【0178】
100 本発明の第一の実施形態に係るペレット供給装置
200 本発明の第一の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器
210 パイプ
211 貫通孔
212 固定具
213 蛇腹ホース
220 自己放電電極
230 空気流生成手段
300 本発明の第二の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器
310 パイプ
311 貫通孔
320 自己放電電極
400 本発明の第三の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器
410 パイプ
411 貫通孔
420 自己放電電極
500 本発明の第四の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器
510 パイプ
511 貫通孔
520 延長体
600 本発明の第五の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器
610 パイプ
611 貫通孔
620 延長体
700 本発明の第六の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器
710 固定手段
800 本発明の第七の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器
810 伸縮ユニット
900 本発明の第八の実施形態に係るペレット供給装置に使用される除電器
910 絶縁体カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペレットを収納するホッパーと、
前記ホッパーと成型装置とを接続するサイトガラスと、
前記サイトガラスの内部を除電する除電器と、
からなるペレット供給装置であって、
前記除電器は、
軸方向に少なくとも一つの貫通孔が形成されているパイプであって、一端が前記サイトガラス内に位置するパイプと、
導電性材料からなり、前記貫通孔と同数の自己放電電極と、
からなり、
前記自己放電電極は、前記自己放電電極の先端が前記パイプの軸方向において前記自己放電電極に対応する前記貫通孔と重なり合うように、前記パイプに取り付けられているものであるペレット供給装置。
【請求項2】
前記自己放電電極は、前記自己放電電極の先端が前記パイプの軸方向において前記自己放電電極に対応する前記貫通孔の中心と重なるように、前記パイプに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のペレット供給装置。
【請求項3】
ペレットを収納するホッパーと、
前記ホッパーと成型装置とを接続するサイトガラスと、
前記サイトガラスの内部を除電する除電器と、
からなるペレット供給装置であって、
前記除電器は、
軸方向に少なくとも一つの貫通孔が形成されているパイプであって、一端が前記サイトガラス内に位置するパイプと、
導電性材料からなる自己放電電極と、
からなり、
前記自己放電電極は前記貫通孔と同数の先端部分を有しており、
前記自己放電電極は、前記先端部分の各々が、前記パイプの軸方向において、対応する前記貫通孔と重なり合うように、前記パイプに取り付けられているペレット供給装置。
【請求項4】
前記自己放電電極は、前記先端部分の各々が、前記パイプの軸方向において、対応する前記貫通孔の中心と重なるように、前記パイプに取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載のペレット供給装置。
【請求項5】
前記自己放電電極は接地され、あるいは、前記自己放電電極には交流のバイアス電圧が印加されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のペレット供給装置。
【請求項6】
ペレットを収納するホッパーと、
前記ホッパーと成型装置とを接続するサイトガラスと、
前記サイトガラスの内部を除電する除電器と、
からなるペレット供給装置であって、
前記除電器は、
軸方向に少なくとも一つの貫通孔が形成されているパイプであって、一端が前記サイトガラス内に位置するパイプからなり、
前記パイプは導電性材料からなり、
前記パイプの一端には尖った延長体が形成されており、前記延長体はその先端が前記パイプの軸方向において前記延長体に対応する前記貫通孔と重なり合うように、屈曲しているペレット供給装置。
【請求項7】
前記延長体は、前記延長体の先端が前記パイプの軸方向において前記延長体に対応する前記貫通孔の中心と重なるように、屈曲していることを特徴とする請求項6に記載のペレット供給装置。
【請求項8】
前記パイプの前記一端は前記パイプの中心軸に対して傾斜した面を有しており、前記延長体は前記傾斜面の最も先端側の位置に形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載のペレット供給装置。
【請求項9】
前記パイプと前記延長体は一体のものであることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載のペレット供給装置。
【請求項10】
前記パイプは外径3mm以下の金属製中空パイプからなることを特徴とする請求項6乃至9の何れか一項に記載のペレット供給装置。
【請求項11】
前記パイプは接地され、あるいは、前記パイプには交流のバイアス電圧が印加されていることを特徴とする請求項6乃至9の何れか一項に記載のペレット供給装置。
【請求項12】
前記パイプの外側表面を覆う絶縁層をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載のペレット供給装置。
【請求項13】
前記パイプはその軸方向において伸縮自在の構造を有していることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載のペレット供給装置。
【請求項14】
前記パイプから離隔して前記パイプの周囲を覆い、絶縁性材料からなる絶縁体カバーをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載のペレット供給装置。
【請求項15】
前記絶縁体カバーは、前記絶縁体カバーに接触した帯電体を逆極性に帯電させる材質からなるものであることを特徴とする請求項14に記載のペレット供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−113838(P2010−113838A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−283254(P2008−283254)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【出願人】(508329405)
【出願人】(501304043)株式会社アルファ・テクノツール (4)
【出願人】(000129183)株式会社カワタ (120)
【出願人】(505328960)株式会社ワイズ (7)
【Fターム(参考)】