説明

ホームゲートウェイ装置、及びホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法

【課題】ユーザの手を煩わすことなく適切な機能に対する消費電力の制御を行うことが可能なホームゲートウェイ装置を提供する。
【解決手段】ホームゲートウェイ装置を構成する複数の構成の各々に対応させて、各構成の通常モードから消費電力を抑えた動作状態である省エネモードへ各構成を移行するか否かを示す移行設定と、省エネモードへ移行する構成において各モード間を移行させるための移行条件と、省エネモードへ移行する構成の省エネモードにおける消費電力を抑えた設定の状態を示す設定条件とを記録した省エネモード設定テーブルと、複数の構成の動作状態を示す状態情報を取得する情報取得部と、状態情報に基づいて各構成の状態が対応する移行条件に適合しているか否かを判定して、移行条件に適合している構成を対応する設定条件へ設定を変更するモード設定部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費電力の抑制が可能なホームゲートウェイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ホームゲートウェイ装置は、宅内に設けられた通信機能を備える機器や、このような機器が複数接続されたLAN(Local Area Network)と、インターネットに例示される外部の通信ネットワーク(WAN:Wide Area Network)とを接続するためのゲートウェイである。ブロードバンドの普及や、NGN(Next Generation Netwrk)の展開に伴い、一般の家庭にホームゲートウェイ装置が導入される例が増加している。
【0003】
一方で、昨今の環境問題に起因した省エネルギー(以下、省エネ)の観点から、家電製品を中心として電力消費を抑えた製品が普及している。このような、家電製品では、そもそも従来の製品と比較して消費電力が低いだけでなく、例えば、ユーザの所定の操作等により省エネモードと呼ばれる低消費電力状態への切り替えが可能な製品も存在する。このような、製品の消費電力を抑えるための技術が以下の通り開示されている。
【0004】
特許文献1は、ネットワーク環境で利用され節電制御機能を持つ画像形成装置において、ネットワーク構成および利用状況に応じた節電制御を行うと共に、節電モードへの移行基準を現在のネットワーク環境およびネットワーク利用状況から取得して設定する画像形成装置を開示している。特許文献1の画像形成装置は、ネットワークに接続され、ネットワークから受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う画像形成装置である。画像形成装置は、ネットワーク上を流れるデータのトラフィック量を監視するトラフィック量監視手段と、トラフィック量監視手段により監視されたネットワーク上を流れるデータのトラフィック量に基づき少なくとも一部への給電を遮断する節電制御に移行する節電制御手段とを具備する。特許文献1の画像形成装置によれば、ネットワークの利用状況に応じた節電制御を行うことができ、また、現在のネットワーク環境を節電モードの移行基準として自動で取得して設定できる。
【0005】
特許文献2は、ユーザが指定した設定時間に基づいて再生動作を停止する際にユーザに不快感を与えない再生装置を開示している。特許文献2の再生装置は、再生手段と、読み取り手段と、入力手段と、設定手段と、検出手段と、変更手段と、停止手段とを備える。再生手段は、複数のメイン情報と、メイン情報毎の再生時間に関する情報とが格納されている記録メディアに対して複数のメイン情報を読み出して再生する。読み取り手段は、記録メディアに対してメイン情報毎の再生時間に関する情報を読み取る。入力手段は、設定時間に関する情報を入力する。設定手段は、入力手段が入力した設定時間に関する情報に基づいてタイマの設定時間を設定する。検出手段は、読み取り手段が読み取った情報に基づいてタイマの設定時間に対応するメイン情報が終了するまでの総再生時間を検出する。変更手段は、設定手段によって設定されたタイマの設定時間を検出手段によって検出された総再生時間に変更する。停止手段は、タイマの残時間がなくなると再生手段の再生動作を停止させる。特許文献2の再生装置によれば、ユーザが指定した設定時間に基づいて再生動作を停止する際にユーザに不快感を与えない再生装置を実現できる。
【0006】
特許文献3は、消費電力を低減することができるゲートウェイカードを開示している。特許文献3のゲートウェイカードは、情報処理部に接続され、異なるネットワーク間でデータの受け渡しを行うゲートウェイカードである。ゲートウェイカードは、情報処理部と同一の電源から電力の供給を受けて情報処理部と共にホームゲートウェイ装置を構成する。ゲートウェイカードは、アクセス要求受付手段と、アクセス制御手段とを備える。アクセス要求受付手段は、ネットワークにより接続された装置からアクセス要求を受け付ける。アクセス制御手段は、アクセス受付手段により受け付けされたアクセス要求を解析し、アクセス要求が外部装置へのアクセスに対応している場合に、情報処理部の稼動状態が省電力モードであるときは稼動状態を省電力モードに維持させた状態で、装置からのアクセス要求を外部装置に対して行わせる。特許文献3のゲートウェイカードによれば、装置からのアクセス要求が外部装置へのアクセスに対応している場合、情報処理部の稼動状態を省電力モードに維持させた状態で、装置からのアクセス要求を外部装置に対して行わせることとしたので、消費電力を低減することができる。
【0007】
ホームゲートウェイ装置は、電話に例示されるようなライフライン機能を含んでおり、常に電源を投入しておく必要がある。そのため、装置単位で一律に省電力モードに切り替えることはできないという課題がある。通信接続を行わない場合に、ホームゲートウェイ装置の通信ポートを切断しておく方法も存在するが、その度に設定やケーブルの接続変更等を行わなければならないため、ユーザの手を煩わせるという課題がある。また、そもそもホームゲートウェイ装置は、通常、ユーザの手の届き難い場所に設置されることも多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−066894号公報
【特許文献2】特開2005−166172号公報
【特許文献3】特開2008−112451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、ユーザの手を煩わすことなく適切な機能に対する消費電力の制御を行うことが可能なホームゲートウェイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のホームゲートウェイ装置は、異なるネットワークを接続するホームゲートウェイ装置であって、ホームゲートウェイ装置を構成する複数の構成の各々に対応させて、各構成の通常動作時である通常モードから通常モードより消費電力を抑えた動作状態である省エネモードへ各構成を移行するか否かを示す移行設定と、複数の構成のうち省エネモードへ移行する構成において省エネモードと通常モードとの間を移行させるための移行条件と、省エネモードへ移行する構成の省エネモードにおける消費電力を抑えた設定の状態を示す設定条件と、を記録した省エネモード設定テーブルと、複数の構成の動作状態を示す状態情報を取得する情報取得部と、状態情報に基づいて各構成の状態が各構成に対応する移行条件に適合しているか否かを判定して、移行条件に適合している構成を、移行条件に適合している構成に対応する設定条件へ設定を変更するモード設定部とを備える。
【0011】
本発明のホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法は、異なるネットワークを接続するホームゲートウェイ装置において、ホームゲートウェイ装置を構成する複数の構成の各々に対応させて、各構成の通常動作時である通常モードから通常モードより消費電力を抑えた動作状態である省エネモードへ各構成を移行するか否かを示す移行設定と、複数の構成のうち省エネモードへ移行する構成において前記省エネモードと通常モードとの間を移行させるための移行条件と、省エネモードへ移行する構成の省エネモードにおける消費電力を抑えた設定の状態を示す設定条件と、を記録するステップと、複数の構成の動作状態を示す状態情報を取得するステップと、状態情報に基づいて各構成の状態が各構成に対応する移行条件に適合しているか否かを判定するステップと、移行条件に適合している構成を、移行条件に適合している構成に対応する設定条件へ設定を変更するステップとを備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザの手を煩わすことなく適切な機能に対する消費電力制御を行うことが可能なホームゲートウェイ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、第1実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の構成を示す図である。
【図2】図2は、第1実施形態における省エネモード設定テーブルを示す図である。
【図3】図3は、第1実施形態におけるCPU21の機能ブロックを示す図である。
【図4】図4は、第1実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は、第2実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の構成例を示す図である。
【図6】図6は、第3実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付図面を参照して、本発明の実施形態によるホームゲートウェイ装置を以下に説明する。
【0015】
(第1実施形態)
はじめに、本発明の第1実施形態によるホームゲートウェイ装置を以下に説明する。
【0016】
[構成の説明]
まず、本実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の構成の説明を行う。図1は、本実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の構成を示す図である。本実施形態のホームゲートウェイ装置1は、WAN(Wide Area Network)インタフェース(以下、WANINF)11と、タイマ12と、無線インタフェース(以下、無線INF)13と、コーデック部(以下、CODEC)14と、電話回線モジュール(以下、SLIC)15と、LAN(Local Area Network)インタフェース(以下、LANINF)16と、USB(Universal Serial Bus)インタフェース(以下、USBINF)17と、LED(Light Emitting Diode)18と、スイッチ19と、メモリ20とを備える。
【0017】
WANINF11は、光通信ネットワーク2と接続するための通信インタフェースである。タイマ12は、日時を示す情報であるタイムスタンプを生成する。無線INF13は、アンテナと接続されており、ホームゲートウェイ装置1に無線アクセスする他の機器との無線通信を可能にする無線通信インタフェースである。CODEC14は、音声通話における音声データを適切な形式へ変換を行う。SLIC15は、電話機4との接続を可能にする音声通話接続インタフェースである。LANINF16は、家庭内に構築されたLAN5との通信インタフェースであり、LAN5に接続されたパーソナルコンピュータ(以下、PC)6や、テレビ(以下、TV)8と接続されたSTB(Set Top Box)7等との通信を可能にする。USBINF17は、USBデバイス9との接続を可能にする通信インタフェースである。LED18は、発光することによりホームゲートウェイ装置1の状態をユーザへ通知する。スイッチ19は、ホームゲートウェイ装置1の省エネルギーモード(以下、省エネモード)を「ON」、あるいは「OFF」するために、ユーザにより押下されるスイッチである。メモリ20は、RAM(Random Access Memory)や、ROM(Read Only Memory)や、HDD(Hard Disk Drive)に例示される。メモリ20は、ホームゲートウェイ装置1の機能を実現するためのコンピュータプログラムや各種データを記憶する。
【0018】
メモリ20は、各種データのうちの一つとして省エネモード設定テーブルを記憶する。省エネモード設定テーブルは、ホームゲートウェイ装置1の備える各機能に対して省エネモードへ移行する条件設定を記憶したデータテーブルである。ここで、省エネモードとは、ホームゲートウェイ装置1の備える所定の構成に対する設定を変更して、ホームゲートウェイ装置1の消費電力を抑えた状態を指す。なお、これに対してホームゲートウェイ装置1の消費電力を抑えていない通常時の状態を、通常モードと呼ぶ。ホームゲートウェイ装置1のユーザは、PC6のようなコンピュータを用いてホームゲートウェイ装置1へ直接接続して、あるいはWANINF11や、無線INF13や、LANINF16を介してホームゲートウェイ装置1へアクセスして、省エネモード設定テーブルの設定を行う。あるいは、電話機4によるPB(Push Button)信号を用いる方法でも良いし、図示されない携帯電話機を用いる方法としても良い。
【0019】
図2は、本実施形態における省エネモード設定テーブルを示す図である。図2を参照すると、省エネモード設定テーブルは、「対象」、「省エネ設定」、「モード設定」、「機能連動」、「自動制御条件」、「タイマ条件」の各欄を備える。以下、各欄について説明を行う。
【0020】
「対象」欄は、消費電力制御を行う対象となる構成を記録している。例えば、3行目を参照すると「LAN」と記録されており、LANINF16が対象となっていることが確認できる。「省エネ設定」欄は、消費電力制御を行うか否かを記録している。例えば、3行目を参照すると、「Yes」と記録されており、「LAN」に対する消費電力制御を行うことが確認できる。一方、2行目を参照すると、「No」と記録されており、「電話機」、すなわちCODEC14、及びSLIC15に対しては消費電力制御を行わないことが確認できる。このように、特定の機能に応じて、消費電力制御を行うか否かを設定できるため、「電話機」のようにライフラインとなるような機能に対しては、常時、使用可能な状態を保つことができる。
【0021】
次に、「モード設定」欄は、省エネモードに移行した場合に対象となる構成が移行する状態を記録している。例えば、3行目を参照すると「10M設定」と記録されており、省エネモードに移行するとLANINF16は、INFの設定を10Mbpsに変更されることが確認できる。このように、特定の機能に応じて、省エネモードへ移行した場合の状態を設定することができるため、機能毎に省エネモード時の状態を効果的に区別することができる。「機能連動」欄は、省エネモードへ移行するトリガを記録している。例えば、3行目を参照すると、「自動」と記録されており、「LAN」に対する省エネモードへの移行・復帰は、後述する条件をトリガとして自動的に行われることが確認できる。一方、4行目を参照すると、「スイッチ」と記録されており、「USB」に対する省エネモードへの移行・復帰は、ホームゲートウェイサーバ1に設けられたスイッチ19の「ON」、「OFF」をトリガとして行われることが確認できる。これによって、省エネモードへの移行・復帰のトリガも選択することが可能となる。なお、スイッチ19は、ボタン式スイッチに例示される物理的なスイッチであっても良いし、ホームゲートウェイ装置1がタッチパッドを備えるLCD(Liquid Crystal Display)に例示される図示されない表示部を備える場合、モード設定部22は、表示部に表示される表示を操作することによりスイッチの「ON」、「OFF」を認識してもよいし、あるいは、WANINF11や、LANINF16を介して接続される遠隔地に設けられたコンピュータからの命令によりスイッチの「ON」、「OFF」を認識してもよい。
【0022】
続いて、「自動制御条件」欄は、「機能連動」欄が「自動」設定となっている機能に対する省エネモードへの移行・復帰の条件を記録している。また、「タイマ条件」欄は、「自動制御条件」欄に記録された条件に対する時間条件を記録している。例えば、3行目を参照すると、「自動制御条件」欄は、「パケット監視」と記録されており、「タイマ条件」欄は、「5分」と記録されている。そのため、「LAN」に対する省エネモードへの移行・復帰の条件は、「5分」間における「パケット監視」の結果に基づくことが確認できる。本実施形態では、LANINF16において5分間、パケット監視を行った結果、パケットの送受信が行われなかった場合、省エネモードへ移行する条件とする。
【0023】
上述に基づいて解釈すると、例えば、1行目を参照して、WANINF11は、省エネモードへの移行を設定されていないことが記録されている。また、3行目を参照して、LANINF16は、省エネモードへの移行が設定されており、LANINF16における5分間のパケット監視においてパケットの送受信が行われなかった場合に、LANINF16を自動的に10Mbpsに設定変更することが記録されている。さらに、4行目を参照して、USBINF17は、省エネモードへの移行が設定されており、ホームゲートウェイサーバ1に設けられたスイッチ19の「ON」「OFF」に応じてUSBINF17への給電を停止することが記録されている。
【0024】
このように、省エネモード設定テーブルに記録された設定により、ホームゲートウェイ装置1の構成毎に適切な消費電力制御を行うことができる。なお、図2に示した省エネモード設定テーブルの条件設定項目は一例であり、これに限定しない。省エネモード設定テーブルは、図2に記載された項目より細かく条件設定を可能であっても良い。以上が、省エネモード設定テーブルの各項目の説明である。
【0025】
次に、CPU(Central Processing Unit)21は、ホームゲートウェイ装置1の機能を実現する。CPU21は、メモリ20に記憶されたコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより、ホームゲートウェイ装置1の機能を実現する。
【0026】
CPU21は、WANINF11と接続されており、光通信ネットワーク2とインターネット3とを介して、インターネット上に設けられた図示されない情報サーバ等の通信装置と通信を行うことが可能である。CPU21は、CODEC14と接続されており、電話機4と光通信ネットワーク2及びインターネット3を介して対向装置との間で行われる音声通話を、対CODEC14とSLIC15を介して接続することができる。CPU21は、LANINF16と接続されており、インターネット3上の情報サーバ等と、LAN5に接続されたPC6やSTB7との間で行われる通信を、LANINF16とLAN5を介して接続することができる。CPU21は、無線INF13と接続されており、ホームゲートウェイ装置1に無線アクセスする機器とインターネット3上の情報サーバ等との間で行われる通信を、無線INF13とアンテナとを介して接続することができる。CPU21は、タイマ12と接続されており、タイムスタンプの取得が可能である。CPU21は、メモリ20と接続されており、メモリ20へのデータの読み込み書き込みが可能である。CPU21は、LED18と接続されており、LED18の発光を制御する。CPU21は、スイッチ19と接続されており、スイッチ19の「ON」、「OFF」を検知する。CPU21は、USBINF17と接続されており、USBINF17を介してUSBデバイス9へのデータの読み込みや書き込みが可能である。
【0027】
図3は、本実施形態におけるCPU21の機能ブロックを示す図である。なお、図3では、ホームゲートウェイ装置1の備える構成のうち、省エネモードの対象となっている構成以外の図示を省略している。CPU21は、パケット監視部23と、モード設定部22とを備える。パケット監視部23とモード設定部22とは、CPU21が、メモリ20に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0028】
パケット監視部23は、LANINF16におけるパケットの送受信を監視する。パケット監視部23は、LANINF16とモード設定部22と接続されており、LANINF16におけるパケットの送受信状態をモード設定部22へ通知する。モード設定部22は、ホームゲートウェイ装置1における通常モードと省エネモードとの間の移行を制御する。モード設定部22は、メモリ20に記録された省エネモード設定テーブルに基づいて、通常モードと省エネモードとの間の移行を制御する。モード設定部22は、タイマ12、メモリ20、LED18、スイッチ19、LANINF16、無線INF13、USBINF9、及びパケット監視部23とそれぞれ接続される。
【0029】
以上が、本実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の構成の説明である。
【0030】
[動作の説明]
次に、上述のような構成の本実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の動作の説明を行う。図4は、本実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明において、図2に示した省エネモード設定テーブルが予めメモリ20に記録されているものとする。
【0031】
まず、CPU21により実行されるモード設定部22は、メモリ20に省エネモード設定テーブルの設定が行われている否かを判定する(ステップS10)。モード設定部22による省エネモード設定テーブルが設定されているか否かの判定は、所定の時刻に行われても良いし、定期的に行われて良いし、あるいはホームゲートウェイ装置1の電源が投入された場合に行われても良い。メモリ20に省エネモード設定テーブルが設定されていない場合(ステップS10のNo)、以降のステップは実行されず、本ステップにおいて省エネモード設定テーブルが設定されるまで待機する。一方、メモリ20に省エネモード設定テーブルが設定されている場合(ステップS10のYes)、モード設定部22は、スイッチ19が「ON」されるか否かを判定する(ステップS20)。ユーザは、ホームゲートウェイ装置1を省エネモードへ移行させたい場合、スイッチ19を「ON」する。これにより、ホームゲートウェイ装置1は、強制的に省エネモードへ移行する。そのため、ユーザが必要とする任意のタイミングで、ホームゲートウェイ装置1を省エネモードに移行させることができる。スイッチ19が「ON」される場合(ステップS20のYes)、強制的に省エネモードへ移行するべくステップS60へ進む。
【0032】
一方、スイッチ19が「ON」されない場合(ステップS20のNo)、モード設定部22は、タイマ12を起動する(ステップS30)。本実施形態において、モード設定部22は、図2に示すとおり、LANINF16が所定の条件を満たすか否かに基づいて、省エネモードへ移行するか否かを決定する。このように条件に基づいて自動的に省エネモードへ移行し、あるいは復帰する構成に対しては、省エネモード設定テーブルの「機能連動」欄において「自動」と記録されている。また、LANINF16が省エネモードへ移行する条件は、図2を参照すると「自動制御条件」および「タイマ条件」より、5分間のパケット監視となっている。そのため、モード設定部22は、タイマ12を起動して、タイマ12に5分間を計測させる。
【0033】
その後、モード設定部22は、自動制御条件の適合性を監視する(ステップS40)。モード設定部22は、タイマ12を起動させると、パケット監視部23からLANINF16におけるパケット送受信状態を取得する。モード設定部22は、タイマ12により計測される5分間の間に、LANINF16においてパケット送受信があるか否かを監視する。なお、パケット監視部23は、モード設定部22からの命令により、モード設定部22へLANINF16におけるパケット送受信状態の通知を開始しても良いし、あるいは、常時、モード設定部22へLANINF16におけるパケット送受信状態を通知してもよい。
【0034】
そして、モード設定部22は、省エネモードへ移行するための条件(以下、発動条件)が一致するか否かを判定する(ステップS50)。すわなち、モード設定部22は、発動条件であるLANINF16において5分間にパケットの送受信があったか否かを判定する。発動条件と一致しない場合(ステップS50のNo)、すなわち、5分間にLANINF16においてパケットの送受信があった場合、ステップS40へ戻る。この場合、モード設定部22は、タイマ12に更に5分間を計測させて、その間にLANINF16においてパケットの送受信があるか否かを再び監視する。一方、発動条件と一致する場合(ステップS50のYes)、すなわち、5分間にLANINF16においてパケットの送受信がなかった場合、モード設定部22は、ホームゲートウェイ装置1を省エネモードへ移行する(ステップS60)。また、ステップS20において、スイッチ19が「ON」された場合にも、本ステップS60において、モード設定部22は、ホームゲートウェイ装置1を省エネモードへ移行する。
【0035】
モード設定部22は、発動条件に一致したことにより、ホームゲートウェイ装置1を省エネモードに移行する場合、図2に示すようにLANINF16を「10Mbps」に設定を変更する。また、モード設定部22は、スイッチ19が「ON」されたことによりホームゲートウェイ装置1を省エネモードに移行する場合、図2に示すように、LANINF16を「10Mbps」に設定を変更させ、USBINF17によるバス給電を停止させ、無線INF13による電波の送信電力を20dBダウンさせる。一方、モード設定部22は、省エネモード設定テーブルにおいて、「省エネ設定」欄で省エネモードへの移行を設定されていないWANINF11や、CODEC14や、SLIC15に対する設定の変更を行わない。そのため、WANINF11や、CODEC14や、SLIC15は、通常時と同様に使用することができる。
【0036】
また、モード設定部22は、省エネモードにおいて、LED18を所定の色に点灯、あるいは点滅させても良い。これにより、ホームゲートウェイ装置1が現在省エネモードであることをユーザへ視覚的に通知することができる。モード設定部22は、ホームゲートウェイ装置1がLCDに例示される図示されない表示部を備える場合には、表示部にホームゲートウェイ装置1の現在の状態を表示しても良い。あるいは、モード設定部22は、WANINF11に接続される光通信ネットワーク2、インターネット3を介して、遠隔値に設けられた図示されないコンピュータへ、ホームゲートウェイ装置1の省エネモードの移行、あるいは後述する復帰を通知してもよい。
【0037】
このように、モード設定部22が、省エネモード設定テーブルにおいて省エネモードへの移行が設定されている構成についてのみ設定の変更を行うことで、ホームゲートウェイ装置1における適切な機能に対する消費電力を抑えることが可能となる。また、発動条件の一致による省エネモード移行と、スイッチ19による省エネモード移行とで、設定変更の行われる機能を変えることができるため、ユーザは、よりきめ細かい設定を行うことができる。
【0038】
続いて、モード設定部22は、省エネモードにおいて、スイッチ19が「OFF」されるか否かを判定する(ステップS70)。スイッチ19が「OFF」される場合(ステップS70のYes)、モード設定部22は、省エネモードを解除して(ステップS90)、本フローチャートは完了となる。なお、ステップS20において、スイッチ19が「ON」されずに省エネモードへ移行した場合、ステップS70は、スキップされてステップS80へ進む。一方、スイッチ19が「OFF」されない場合(ステップS70のNo)、モード設定部22は、省エネモードを解除するための条件(以下、解除条件)が一致するか否かを判定する(ステップS80)。すわなち、モード設定部22は、解除条件であるLANINF16において5分間にパケットの送受信があったか否かを判定する。発動条件と一致しない場合(ステップS80のNo)、すなわち、LANINF16においてタイマ12により計測される5分間にパケットの送受信がなかった場合、ステップS70へ戻る。この場合、モード設定部22は、再び、スイッチ19が「OFF」されるか否かを判定することになる。一方、解除条件と一致する場合(ステップS80のYes)、すなわち、LANINF16において5分間にパケットの送受信があった場合、モード設定部22は、省エネモードを解除して、本フローチャートは完了となる。
【0039】
以上が、本実施形態における本実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の動作の説明である。このように、モード設定部22は、メモリ20に記憶された省エネモード設定テーブルに基づいて、ホームゲートウェイ装置1を省エネモードへ移行・あるいは復帰を制御する。モード設定部22は、スイッチ19が「ON」、あるいは「OFF」される場合には、ホームゲートウェイ装置1を強制的に省エネモードへ移行・あるいは復帰する。また、モード設定部22は、スイッチ19への操作が行われない場合は、ホームゲートウェイ装置1の各構成の状態が、省エネモード設定テーブルに記録された発動条件、及び解除条件に一致するか否かに基づいて、自動的にホームゲートウェイ装置1を省エネモードへ移行させ・あるいは復帰させる。
【0040】
モード設定部22は、発動条件(あるいは、解除条件)により省エネモードへ移行する場合も、スイッチ19により省エネモードへ移行する場合も、省エネモード設定テーブルに基づいて、ライフライン機能も担うWANINF11や、CODEC14や、SLIC15のような構成については、省エネモードへは移行せず消費電力の抑制を行わない。そのため、常時、必要な構成による機能は通常状態を保ちつつ、現時点で使用されていない構成による機能は、設定を変更することにより消費電力を抑えることができる。また、モード設定部22は、省エネモード設定テーブルにより自動的に省エネモードの移行・復帰を行うため、ユーザの手を煩わせることなく、ホームゲートウェイ装置1の消費電力を抑えることが可能となる。
【0041】
以上が、本発明の第1実施形態によるホームゲートウェイ装置の説明である。
【0042】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の説明を行う。本実施形態のホームゲートウェイ装置1は、第1実施形態とほぼ同様である。そのため、以下では、第1実施形態と同様の構成については説明を省略して、第1実施形態と構成の異なる部分を中心に説明を行う。図5は、本実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の構成例を示す図である。本実施形態のホームゲートウェイ装置1は、センサ部30を更に備える点が第1実施形態と異なる。
【0043】
センサ部30は、光センサ27、温度センサ28、タッチセンサ29、比較検出部24、25、26を備える。光センサ27は、明暗を検出する。温度センサ28は、熱を検出する。タッチセンサ29は、接触を検出する。比較検出部24は、光センサ27と接続されて、光センサ27により検出された明暗を、明るさを示す明るさ情報としてモード設定部22へ通知する。比較検出部25は、温度センサ28と接続されて、温度センサ28の検出する熱を、温度情報としてモード設定部22へ通知する。比較検出部26は、タッチセンサ29と接続されて、タッチセンサ29により検出された接触状態を示す接触情報をモード設定部22へ通知する。
【0044】
本実施形態の省エネモード設定テーブルは、光センサ27、温度センサ28、タッチセンサ29により検出されるホームゲートウェイ装置1の周辺の明るさや、温度や、ユーザによる接触状態等に関する条件を、ユーザにより「自動制御条件」欄に記録される。モード設定部22は、省エネモード設定テーブルに記録されたこれらの「自動制御条件」一致する場合に、ホームゲートウェイ装置1を自動的に省エネモードへ移行させ、あるいは復帰させる。
【0045】
例えば、光センサ27からの明るさ情報に基づいて、所定の閾値より暗い状態が一定時間継続している場合に、省エネモードへ移行するといった条件が考えられる。このような状態は、ユーザが外出している場合や、あるいは就寝しているような場合を想定できる。同様に、温度センサ28からの温度情報にもとづいて、一定の時間、温度の大きな変化が無いような場合に、省エネモードへ移行する条件や、タッチセンサ29からの接触状態を示す情報に基づいて、一定の時間、接触がされない場合に、省エネモードへ移行する条件、等が考えられる。これらは、あくまで一例であり、上述のような条件に限定しない。また、各センサからの情報を組み合わせた条件とすることも可能である。また、センサの種類も上述には限定しない。例えば、振動を検知する振動センサや、あるいは、センサだけでなく、周囲の音を入力するマイクや、周囲の映像を記録するカメラといった装置を備え、それらから得られる情報に基づいて省エネモードへ移行するか否かを判定してもよい。この場合、省エネモード設定テーブルには、これらのセンサや装置に対応する「自動制御条件」や「タイマ条件」、あるいは他に対応する条件を記録すればよい。このような構成とすることで、よりきめ細かい条件設定を行うことが可能となる。
【0046】
以上が、本発明の第2実施形態によるホームゲートウェイ装置の説明である。
【0047】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の説明を行う。本実施形態のホームゲートウェイ装置1は、第1実施形態とほぼ同様である。そのため、以下では、第1実施形態と同様の構成については説明を省略して、第1実施形態と構成の異なる部分を中心に説明を行う。図6は、本実施形態におけるホームゲートウェイ装置1の構成例を示す図である。本実施形態のホームゲートウェイ装置1は、制御パケット送信部31を更に備える点が第1実施形態と異なる。
【0048】
制御パケット送信部31は、LANINF16と接続されて制御パケットを送信する。ここで、制御パケットとは、LANINF16とLAN5を介して接続される装置を制御するパケットである。このような装置には、家庭内に設置される家電製品が考えられる。例えば、図6に示すようにPC6や、STB7、TV8、あるいは、HDDレコーダ32である。これらの家電製品は、それぞれLANINFを備えており、LAN5を介して通信が可能に構成される。制御パケット送信部31は、モード設定部22と、LANINF16と接続される。モード設定部22は、ホームゲートウェイ装置1を省エネモードへ移行する際に、制御パケット送信部31に上述したような家電製品対して制御パケットを送信させて、家電製品の消費電力も同時に抑えるように制御を行う。
【0049】
ここで、制御パケットを送信する対象となる家電製品は、省エネモード設定テーブルに記憶しておく。例えば、前述のようにLANINF16においてパケットの送受信が5分の間に行われない場合には、PC6に対して制御パケットを送信してPC6の電源を「OFF」にして、消費電力を抑えるといったことが考えられる。この場合、省エネモード設定テーブルでは、「対象」欄にPC6を、「省エネ設定」欄にYesを、「モード設定」欄に電源OFFを、「機能連動」欄に自動を、「自動制御条件」にパケット監視を、「タイマ条件」欄に5分を記録すればよい。また、PC6へ制御パケットを送信するための送信先情報として、送信先情報を記録する欄が追加されてもよい。省エネモード設定テーブルをこのような構成とすることで、ホームゲートウェイを接続された他の機器に対する消費電力を抑制することができる。
【0050】
ところで、このような、制御パケットは、LAN5を介して装置の電源を「ON」、「OFF」する技術である「WakeOnLAN」で用いられる「マジックパケット:Magic Packet」が広く知られており、これを適用することが可能である。また、家電製品をネットワーク接続するためのガイドラインであるDLNA(Digital Living Network Alliance)に対応して、DLNAに対応した家電製品を制御することも考えられる。このような構成とすることで、第1実施形態、第2実施形態で説明を行ったホームゲートウェイ装置1が省エネモード並行する際に、同時に家庭内に存在する家電製品も連動して制御することが可能となり、LAN5に接続された装置全体としてより消費電力を抑える効果を発揮することができる。
【0051】
以上が、本発明の第3実施形態によるホームゲートウェイ装置の説明である。
【0052】
ここまで、実施形態を参照して、本発明のホームゲートウェイ装置の説明を行ってきた。しかし、各実施形態は、それぞれ独立して実現するのみではなく、必要となる構成を組み合わせて実現することも可能である。また、上述した各実施形態では、家庭内に設けられるホームゲートウェイ装置として説明を行ったが、本発明は、家庭内や学校内、企業内といったユーザによる一定の管理範囲内と外部のネットワークとの間に設けられるホームゲートウェイ装置として、広く適用することが可能である。なお、本発明は、上述した各実施形態の内容に限定されず、本発明の範囲内において、当業者が理解しえる変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 ホームゲートウェイ装置
2 光通信ネットワーク
3 インターネット
4 電話機
5 ローカルエリアネットワーク
6 パソコン
7 セットトップボックス
8 テレビ
9 USBデバイス
11 WANインタフェース
12 タイマ
13 無線インタフェース
14 コーデック部
15 電話回線モジュール
16 LANインタフェース
17 USBインタフェース
18 LED
19 スイッチ
20 メモリ
21 CPU
22 モード設定部
23 パケット監視部
24 比較検出部
25 比較検出部
26 比較検出部
27 光センサ
28 温度センサ
29 タッチセンサ
30 センサ部
31 制御パケット送信部
32 HDDレコーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるネットワークを接続するホームゲートウェイ装置であって、
前記ホームゲートウェイ装置を構成する複数の構成の各々に対応させて、前記各構成の通常動作時である通常モードから前記通常モードより消費電力を抑えた動作状態である省エネモードへ前記各構成を移行するか否かを示す移行設定と、前記複数の構成のうち前記省エネモードへ移行する構成において前記省エネモードと前記通常モードとの間を移行させるための移行条件と、前記省エネモードへ移行する構成の前記省エネモードにおける前記消費電力を抑えた設定の状態を示す設定条件と、を記録した省エネモード設定テーブルと、
前記複数の構成の動作状態を示す状態情報を取得する情報取得部と、
前記状態情報に基づいて前記各構成の状態が前記各構成に対応する前記移行条件に適合しているか否かを判定して、前記移行条件に適合している構成を、前記移行条件に適合している構成に対応する前記設定条件へ設定を変更するモード設定部と
を備えるホームゲートウェイ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のホームゲートウェイ装置であって、
前記通常モードと前記省エネモードとを切り替えるために操作されるスイッチをさらに備え、
前記モード設定部は、前記スイッチにおける前記操作を検知すると、前記省エネモード設定テーブルの前記移行設定に基づいて前記省エネモードへ移行する構成の全てを、前記省エネモードへ移行する構成に対応する前記設定条件に応じて設定を変更する
ホームゲートウェイ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のホームゲートウェイ装置であって
前記ホームゲートウェイ装置の周辺状態を検出するセンサを更に備え、
前記省エネモード設定テーブルは、前記センサの検出する前記周辺状態に応じた前記移行条件をさらに記録し、
前記モード設定部は、前記センサから取得する前記周辺状態が、前記省エネモード設定テーブルに記憶された前記移行条件に一致するか否かに基づいて、前記移行条件に適合している構成に対応する前記設定条件へ、前記適合している構成の設定を変更する
ホームゲートウェイ装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載のホームゲートウェイ装置であって、
前記ホームゲートウェイ装置はネットワークと接続されており、
前記ネットワークに接続される他の装置を制御する制御パケットを送信する制御パケット送信部をさらに備え、
前記省エネモード設定テーブルは、前記他の装置に対応させて前記移行設定と、前記移行条件と、前記設定条件とを記録し、
前記モード設定部は、前記状態情報が前記他の装置に対応する前記移行条件に適合するか否かに基づいて、前記他の装置に対応する前記移行設定において前記省エネモードへ移行するべき他の装置を、前記省エネモードへ移行させるか否かを判定し、
前記制御パケット送信部は、省エネモードへ移行させると判定された他の装置へ、前記省エネモードへ移行させると判定された他の装置に対応する前記設定条件へ設定を変更させる前記制御パケットを送信する
ホームゲートウェイ装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載のホームゲートウェイ装置であって、
前記モード設定部は、前記ホームゲートウェイ装置が前記通常モードであるか前記省エネモードであるかを遠隔地に設けられたコンピュータへ通知する
ホームゲートウェイ装置。
【請求項6】
異なるネットワークを接続するホームゲートウェイ装置において、
前記ホームゲートウェイ装置を構成する複数の構成の各々に対応させて、前記各構成の通常動作時である通常モードから前記通常モードより消費電力を抑えた動作状態である省エネモードへ前記各構成を移行するか否かを示す移行設定と、前記複数の構成のうち前記省エネモードへ移行する構成において前記省エネモードと前記通常モードとの間を移行させるための移行条件と、前記省エネモードへ移行する構成の前記省エネモードにおける前記消費電力を抑えた設定の状態を示す設定条件と、を記録するステップと、
前記複数の構成の動作状態を示す状態情報を取得するステップと、
前記状態情報に基づいて前記各構成の状態が前記各構成に対応する前記移行条件に適合しているか否かを判定するステップと、
前記移行条件に適合している構成を、前記移行条件に適合している構成に対応する前記設定条件へ設定を変更するステップと
を備えるホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法。
【請求項7】
請求項6に記載のホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法であって、
前記ホームゲートウェイ装置は、前記通常モードと前記省エネモードとを切り替えるために操作されるスイッチをさらに備え、
前記スイッチにおける前記操作を検知するステップと、
前記省エネモードへ移行する構成の全てを、前記省エネモードへ移行する構成に対応する前記設定条件に応じて設定を変更するステップ
をさらに備えるホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載のホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法であって、
前記ホームゲートウェイ装置は、前記ホームゲートウェイ装置の周辺状態を検出するセンサを更に備え、
前記記録するステップは、
前記センサの検出する前記周辺状態に応じた前記移行条件をさらに記録するステップ
を含み、
前記移行条件に適合している構成に対応する前記設定条件へ設定を変更するステップは、
前記センサから取得する前記周辺状態が、前記省エネモード設定テーブルに記憶された前記移行条件に一致するか否かに基づいて、前記移行条件に適合している構成に対応する前記設定条件へ、前記適合している構成の設定を変更するステップ
を含むホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法。
【請求項9】
請求項6から請求項8までのいずれかに記載のホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法であって、
前記ホームゲートウェイ装置はネットワークと接続されており、
ホームゲートウェイ装置は、前記前記ネットワークに接続される他の装置を制御する制御パケットを送信する制御パケット送信部をさらに備え、
前記記録するステップは、
前記他の装置に対応させて前記移行設定と、前記移行条件と、前記設定条件とを記録するステップ
を含み、
前記状態情報が前記他の装置に対応する前記移行条件に適合するか否かに基づいて、前記他の装置に対応する前記移行設定において前記省エネモードへ移行するべき他の装置を、前記省エネモードへ移行させるか否かを判定するステップと、
省エネモードへ移行させると判定された他の装置へ、前記省エネモードへ移行させると判定された他の装置に対応する前記設定条件へ設定を変更させる前記制御パケットを送信するステップと
をさらに備えるホームゲートウェイ装置の消費電力抑制方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−164927(P2011−164927A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26877(P2010−26877)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】