ホーム柵装置
【課題】本発明は、荷物等との衝突による戸袋柵の破損を防止するとともに、緩衝部材の脱落を防止することができるホーム柵装置を得ることを目的とするものである。
【解決手段】戸袋柵2の乗客出入口4側端部の厚さ方向の両端(外角部)には、一対の面取り部2bが上下方向に連続して形成されている。各面取り部2bには、棒状の緩衝部材5が固定されている。緩衝部材5は、例えば、軟質の合成樹脂、又は硬質ゴム等により構成されている。緩衝部材5は、戸袋柵2の厚さの範囲内に配置されている。即ち、緩衝部材5は、戸袋柵2の厚さ方向について、戸袋柵2の外側に突出していない。
【解決手段】戸袋柵2の乗客出入口4側端部の厚さ方向の両端(外角部)には、一対の面取り部2bが上下方向に連続して形成されている。各面取り部2bには、棒状の緩衝部材5が固定されている。緩衝部材5は、例えば、軟質の合成樹脂、又は硬質ゴム等により構成されている。緩衝部材5は、戸袋柵2の厚さの範囲内に配置されている。即ち、緩衝部材5は、戸袋柵2の厚さ方向について、戸袋柵2の外側に突出していない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プラットホームに設けられるホーム柵装置に関し、特にその乗客出入口に隣接する部分の損傷防止に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のホーム柵装置は、乗客の安全を守るため、車両への乗車部と乗客の待機部とを区別するように、駅のプラットホーム上に線路とほぼ平行に設置されている。また、ホーム柵装置は、固定柵と、乗客出入口に隣接して配置された戸袋柵と、戸袋柵に出入可能に設けられた可動柵(ドア)とを有している。
【0003】
通常、可動柵は戸袋柵から突出しており、乗客出入口は閉状態となっている。また、列車到着時は、戸袋柵内の駆動装置の稼動により、可動柵が戸袋柵内に引き込まれ、乗客出入口が開状態となり、乗客の通過が可能となる。
【0004】
戸袋柵は、例えば薄板板金を折り曲げて形成されている。このため、乗客出入口が混雑したり、車両の停車位置がずれたりして、乗客の手荷物等が戸袋柵に接触すると、戸袋柵の一部が破損されることがある。
【0005】
これに対して、従来のコーナガードとして、病院等の出入口部の左右の柱に、取付基体を介して弾性カバー体を取り付ける構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平3−80811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような従来のホーム柵装置の戸袋柵に従来のコーナガードを単に取り付けた場合、戸袋柵の外面から弾性カバー体が突出するため、弾性カバー体が乗客や乗客の手荷物と接触し、乗客の衣服や手荷物を傷付けたり、弾性カバー体が脱落したりするという問題点があった。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵、乗客及び手荷物の損傷を防止することができるホーム柵装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係るホーム柵装置は、可動柵出入口を有する戸袋柵、可動柵出入口を通して戸袋柵に出入可能に設けられ、乗客出入口を開閉する可動柵を備え、戸袋柵の乗客出入口側の端部には、緩衝部材が設けられており、緩衝部材は、乗客出入口に臨む湾曲面を有しており、戸袋柵の厚さの範囲内に配置されている。
【発明の効果】
【0010】
この発明のホーム柵装置は、戸袋柵の乗客出入口側端部に緩衝部材を設け、しかも緩衝部材を戸袋柵の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵の厚さ方向について緩衝部材が戸袋柵の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施の形態1によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図2】図1の一方の戸袋柵の可動柵開放時の状態を示す平面図である。
【図3】図2の戸袋柵を示す正面図である。
【図4】図2の戸袋柵から緩衝部材を取り外した状態を示す平面図である。
【図5】図2の緩衝部材を示す斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態2によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図7】図6のホーム柵装置を示す右側面図である。
【図8】この発明の実施の形態3によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図9】図8のホーム柵装置を示す右側面図である。
【図10】この発明の実施の形態4によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図11】図10のホーム柵装置を示す右側面図である。
【図12】図10の緩衝部材を示す斜視図である。
【図13】この発明の実施の形態5によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図14】図13の矢印A方向から見たホーム柵装置を示す側面図である。
【図15】図13の緩衝部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図2は図1の一方の戸袋柵の可動柵開放時の状態を示す平面図、図3は図2の戸袋柵を示す正面図である。
【0013】
図において、ホーム柵装置は、複数の固定柵1と、固定柵1の長手方向端部に設けられた戸袋柵2と、戸袋柵2に出入可能に設けられた平板状の可動柵(ドア)3とを有している。戸袋柵2は、乗客出入口4の左右両側に隣接して配置されている。乗客出入口4は、可動柵3により開閉される。
【0014】
戸袋柵2の乗客出入口4側端部には、可動柵3を通す可動柵出入口2aが設けられている。また、戸袋柵2の乗客出入口4側端部の厚さ方向(図1の上下方向)の両端(外角部)には、一対の面取り部2bが上下方向に連続して形成されている。
【0015】
各面取り部2bには、棒状の緩衝部材5が設けられている。各緩衝部材5は、複数本の穴付きボルト6により面取り部2bに固定されている。各面取り部2bには、穴付きボルト6が螺着される複数のねじ穴2cが上下方向に互いに間隔をおいて設けられている。緩衝部材5は、例えば、軟質の合成樹脂、又は硬質ゴム等の弾性体により構成されている。
【0016】
緩衝部材5は、戸袋柵2の厚さの範囲内に配置されている。即ち、緩衝部材5は、戸袋柵2の厚さ方向について、戸袋柵2の外側に突出していない。また、緩衝部材5は、真上から見て、戸袋柵2の乗客出入口4側の端面の延長線からも外側(乗客出入口4側)に突出していない。
【0017】
図4は図2の戸袋柵2から緩衝部材5を取り外した状態を示す平面図、図5は図2の緩衝部材5を示す斜視図である。緩衝部材5は、面取り部2bに接合される平面である接合面5aと、乗客出入口4に臨む断面円弧状の湾曲面5bとを有している。真上から見て、湾曲面5bの両端部は、戸袋柵2の外面と面一になっている。
【0018】
また、緩衝部材5には、穴付きボルト6が挿通される複数の挿通孔5cが設けられている。各挿通孔5cには、座ぐり穴が設けられている。
【0019】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部の外角部に緩衝部材5を固定し、しかも緩衝部材5を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材5が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材5の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0020】
さらに、戸袋柵2の外角部に面取り部2bを設け、この面取り部2bに緩衝部材5を取り付けたので、簡単な構成により、緩衝部材5を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置することができるとともに、緩衝部材5への外力を面取り部2bで受け、緩衝部材5の脱落をより確実に防止することができる。
【0021】
なお、上記の例では、戸袋柵2の厚さ方向の両端に緩衝部材5を設けたが、いずれか一端のみに設けてもよい。
また、緩衝部材5は、上下方向に複数に分割されていてもよい。
さらに、緩衝部材5は、上下方向の全体に設けても、所定の範囲のみに設けてもよい。
さらにまた、上記の例では、穴付きボルト6を用いて緩衝部材5を戸袋柵2に固定したが、緩衝部材5の取付方法はこれに限定されるものではない。
【0022】
実施の形態2.
次に、図6はこの発明の実施の形態2によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図7は図6のホーム柵装置を示す右側面図である。図において、戸袋柵2の乗客出入口4側端部には、緩衝部材7が固定されている。緩衝部材7は、可動柵出入口2aを除いて、戸袋柵2の乗客出入口4側端部全体を覆っている。また、緩衝部材7は、戸袋柵2の厚さの範囲内に配置されており、戸袋柵2の厚さ方向について戸袋柵2の外側に突出していない。
【0023】
緩衝部材7は、面取り部2bに接合される平面である第1及び第2の接合面7a,7bと、戸袋柵2の乗客出入口4側の端面に接合される平面である第3の接合面7cと、乗客出入口4に臨む湾曲面7dとを有している。また、緩衝部材7には、可動柵出入口2aに連続した開口7eが設けられている。緩衝部材7の材料や取付方法は、実施の形態1と同様である。
【0024】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部に緩衝部材7を固定し、しかも緩衝部材7を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材7が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材7の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0025】
さらに、戸袋柵2の乗客出入口4側の端面も緩衝部材7により覆われているので、戸袋柵2の破損をより確実に防止することができる。
さらにまた、緩衝部材7には開口7eが設けられているので、緩衝部材7が可動柵3の移動の妨げになることはない。
【0026】
実施の形態3.
次に、図8はこの発明の実施の形態3によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図9は図8のホーム柵装置を示す右側面図である。この例では、緩衝部材7が、戸袋柵2の乗客出入口4側端部全体を覆っている。そして、緩衝部材7の可動柵出入口2aに対向する部分には、実施の形態2の開口7eの代わりに、可動柵3の出入を許容する第1ないし第3の切り込み(切断部)7f〜7hがI字状に設けられている。
【0027】
切り込み7fは、正面から見て、可動柵出入口2aの幅方向中心を上下に横切るように設けられている。即ち、切り込み7fの長さ(上下方向寸法)は、可動柵3の高さ(上下方向寸法)よりも大きい。切り込み7g,7hは、切り込み7fの上下両端部に水平に設けられている。切り込み7g,7hの長さは、可動柵3の幅寸法よりも大きい。
【0028】
乗客出入口4を閉じる場合、可動柵3が切り込み7f〜7hを押し広げて乗客出入口4内に移動する。また、乗客出入口4を開く際に可動柵3が戸袋柵2内に入ると、弾性復帰により切り込み7f〜7hが閉じて、戸袋柵2が密閉状態となる。他の構成は、実施の形態2と同様である。
【0029】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部に緩衝部材7を固定し、しかも緩衝部材7を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材7が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材7の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0030】
さらに、乗客出入口4が開いている際に、戸袋柵2の乗客出入口4側端部全体が緩衝部材7により覆われるので、可動柵3の収納時、つまり乗客が乗客出入口4を通過する際に、荷物の角部や傘の先端部等が可動柵出入口2aに挿入されて損傷するのを防止することができるとともに、戸袋柵2内へのゴミ等の異物の侵入を防止することができる。
【0031】
実施の形態4.
次に、図10はこの発明の実施の形態4によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図11は図10のホーム柵装置を示す右側面図、図12は図10の緩衝部材を示す斜視図である。戸袋柵2は、戸袋柵本体8と、戸袋柵本体8の乗客出入口4側端部に固定された端板9とを有している。
【0032】
端板9は、戸袋柵本体8を構成している板材よりも板厚の大きい板材により構成されている。また、端板9には、可動柵3を通す可動柵出入口9aが設けられている。
【0033】
端板9の乗客出入口4側端部における戸袋柵2の厚さ方向の両端(外角部)には、一対の面取り部9bが上下方向に連続して形成されている。各面取り部9bには、棒状の緩衝部材10が固定されている。緩衝部材10の材料は、実施の形態1と同様である。
【0034】
緩衝部材10は、戸袋柵2の厚さの範囲内に配置されている。即ち、緩衝部材10は、戸袋柵2の厚さ方向について、戸袋柵2の外側に突出していない。また、緩衝部材10は、真上から見て、端板9の乗客出入口4側の端面の延長線からも外側に突出していない。
【0035】
緩衝部材10は、面取り部9bに接合される平面である接合面10aと、乗客出入口4に臨む断面円弧状の湾曲面10bとを有している。真上から見て、湾曲面5bの両端部は、戸袋柵2の外面と面一になっている。
【0036】
面取り部9bの幅方向中心には、断面半円状の凹部9cが上下方向に連続して設けられている。緩衝部材10の接合面10aには、凹部9cに挿入される断面半円状の突起部10cが上下方向に連続して設けられている。緩衝部材10を端板9から取り外した状態では、突起部10cの断面寸法は、凹部9cの断面寸法よりも若干大きくなっている。このため、突起部10cは、その弾性力により、凹部9cに硬く圧入される。他の構成は、実施の形態1と同様である。なお、図10は一方の緩衝部材10を取り外した状態を示している。
【0037】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部の外角部に緩衝部材10を固定し、しかも緩衝部材10を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材7が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材10の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0038】
さらに、突起部10cを凹部9cに圧入することにより、緩衝部材10が端板9に取り付けられているので、荷物等との衝突により破損したり、紫外線により劣化したりした際に、緩衝部材10を容易に交換することができる。
【0039】
さらにまた、戸袋柵2の乗客出入口4側端部に端板9を設け、端板9に面取り部9bや凹部9cを設けたので、面取り部9bや凹部9cの加工が容易である。
【0040】
なお、上記の例では、端板9に凹部9cを設けたが、端板9を用いず、実施の形態1のような戸袋柵2に凹部を設けてもよい。
また、上記の例では、端板9に凹部9cを設け、緩衝部材10に突起部10cを設けたが、緩衝部材10側に凹部を設け、戸袋柵2側に突起部を設けてもよい。
さらに、実施の形態2、3に示した緩衝部材7及び戸袋柵に、凹部及び突起部を設けてもよい。
【0041】
実施の形態5.
次に、図13はこの発明の実施の形態5によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図14は図13の矢印A方向から見たホーム柵装置を示す側面図、図15は図13の緩衝部材を示す斜視図である。
【0042】
図において、面取り部9bには、断面ダブテール状の嵌合溝9dが上下方向に連続して設けられている。嵌合溝9dの幅寸法は、下方へ向けて連続して小さくなっている。緩衝部材10には、嵌合溝9dに嵌合される断面ダブテール状の嵌合突起10dが設けられている。嵌合突起10dは、嵌合溝9dに対応して幅寸法が連続して変化した楔状となっている。
【0043】
緩衝部材10は、嵌合突起10dを嵌合溝9dの上端部から下方へ挿入することにより、端板9に取り付けられている。他の構成は、実施の形態4と同様である。なお、図13は一方の緩衝部材10を取り外した状態を示している。
【0044】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部の外角部に緩衝部材10を固定し、しかも緩衝部材10を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材7が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材10の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0045】
さらに、嵌合突起10dを嵌合溝9dに嵌合させることにより、緩衝部材10が端板9に取り付けられているので、荷物等との衝突により破損したり、紫外線により劣化したりした際に、緩衝部材10を容易に交換することができる。
【0046】
さらにまた、戸袋柵2の乗客出入口4側端部に端板9を設け、端板9に面取り部9bや嵌合溝9dを設けたので、面取り部9bや嵌合溝9dの加工が容易である。
【0047】
なお、図14では、嵌合溝9dの一方の側壁を鉛直方向に対して傾斜させることにより、嵌合溝9dの幅寸法を変化させたが、両方の側壁をテーパ状に傾斜させてもよい。
また、上記の例では、端板9に嵌合溝9dを設けたが、端板9を用いず、実施の形態1のような戸袋柵2に嵌合溝を設けてもよい。
さらに、上記の例では、端板9に嵌合溝9dを設け、緩衝部材10に嵌合突起10dを設けたが、緩衝部材10側に嵌合溝を設け、戸袋柵2側に嵌合突起を設けてもよい。
さらにまた、実施の形態4、5における端板9は、硬質の弾性体(例えば硬質ゴム等)で構成してもよい。この場合、緩衝部材10は、端板9よりも軟質の弾性体(例えば軟質の合成樹脂等)により構成すればよい。
また、実施の形態2、3に示した緩衝部材7及び戸袋柵2に、嵌合溝及び嵌合突起を設けてもよい。
さらに、実施の形態4、5に示した端板9に、実施の形態2、3に示した緩衝部材7を取り付けてもよい。
【符号の説明】
【0048】
2 戸袋柵、2a 可動柵出入口、2b 面取り部、3 可動柵、4 乗客出入口、5,7 緩衝部材、5b,7d 湾曲面、7f〜7h 切り込み、8 戸袋柵本体、9 端板、9c 凹部、9d 嵌合溝、10c 突起部、10d 嵌合突起。
【技術分野】
【0001】
この発明は、プラットホームに設けられるホーム柵装置に関し、特にその乗客出入口に隣接する部分の損傷防止に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のホーム柵装置は、乗客の安全を守るため、車両への乗車部と乗客の待機部とを区別するように、駅のプラットホーム上に線路とほぼ平行に設置されている。また、ホーム柵装置は、固定柵と、乗客出入口に隣接して配置された戸袋柵と、戸袋柵に出入可能に設けられた可動柵(ドア)とを有している。
【0003】
通常、可動柵は戸袋柵から突出しており、乗客出入口は閉状態となっている。また、列車到着時は、戸袋柵内の駆動装置の稼動により、可動柵が戸袋柵内に引き込まれ、乗客出入口が開状態となり、乗客の通過が可能となる。
【0004】
戸袋柵は、例えば薄板板金を折り曲げて形成されている。このため、乗客出入口が混雑したり、車両の停車位置がずれたりして、乗客の手荷物等が戸袋柵に接触すると、戸袋柵の一部が破損されることがある。
【0005】
これに対して、従来のコーナガードとして、病院等の出入口部の左右の柱に、取付基体を介して弾性カバー体を取り付ける構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平3−80811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような従来のホーム柵装置の戸袋柵に従来のコーナガードを単に取り付けた場合、戸袋柵の外面から弾性カバー体が突出するため、弾性カバー体が乗客や乗客の手荷物と接触し、乗客の衣服や手荷物を傷付けたり、弾性カバー体が脱落したりするという問題点があった。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵、乗客及び手荷物の損傷を防止することができるホーム柵装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係るホーム柵装置は、可動柵出入口を有する戸袋柵、可動柵出入口を通して戸袋柵に出入可能に設けられ、乗客出入口を開閉する可動柵を備え、戸袋柵の乗客出入口側の端部には、緩衝部材が設けられており、緩衝部材は、乗客出入口に臨む湾曲面を有しており、戸袋柵の厚さの範囲内に配置されている。
【発明の効果】
【0010】
この発明のホーム柵装置は、戸袋柵の乗客出入口側端部に緩衝部材を設け、しかも緩衝部材を戸袋柵の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵の厚さ方向について緩衝部材が戸袋柵の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施の形態1によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図2】図1の一方の戸袋柵の可動柵開放時の状態を示す平面図である。
【図3】図2の戸袋柵を示す正面図である。
【図4】図2の戸袋柵から緩衝部材を取り外した状態を示す平面図である。
【図5】図2の緩衝部材を示す斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態2によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図7】図6のホーム柵装置を示す右側面図である。
【図8】この発明の実施の形態3によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図9】図8のホーム柵装置を示す右側面図である。
【図10】この発明の実施の形態4によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図11】図10のホーム柵装置を示す右側面図である。
【図12】図10の緩衝部材を示す斜視図である。
【図13】この発明の実施の形態5によるホーム柵装置の要部を示す平面図である。
【図14】図13の矢印A方向から見たホーム柵装置を示す側面図である。
【図15】図13の緩衝部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図2は図1の一方の戸袋柵の可動柵開放時の状態を示す平面図、図3は図2の戸袋柵を示す正面図である。
【0013】
図において、ホーム柵装置は、複数の固定柵1と、固定柵1の長手方向端部に設けられた戸袋柵2と、戸袋柵2に出入可能に設けられた平板状の可動柵(ドア)3とを有している。戸袋柵2は、乗客出入口4の左右両側に隣接して配置されている。乗客出入口4は、可動柵3により開閉される。
【0014】
戸袋柵2の乗客出入口4側端部には、可動柵3を通す可動柵出入口2aが設けられている。また、戸袋柵2の乗客出入口4側端部の厚さ方向(図1の上下方向)の両端(外角部)には、一対の面取り部2bが上下方向に連続して形成されている。
【0015】
各面取り部2bには、棒状の緩衝部材5が設けられている。各緩衝部材5は、複数本の穴付きボルト6により面取り部2bに固定されている。各面取り部2bには、穴付きボルト6が螺着される複数のねじ穴2cが上下方向に互いに間隔をおいて設けられている。緩衝部材5は、例えば、軟質の合成樹脂、又は硬質ゴム等の弾性体により構成されている。
【0016】
緩衝部材5は、戸袋柵2の厚さの範囲内に配置されている。即ち、緩衝部材5は、戸袋柵2の厚さ方向について、戸袋柵2の外側に突出していない。また、緩衝部材5は、真上から見て、戸袋柵2の乗客出入口4側の端面の延長線からも外側(乗客出入口4側)に突出していない。
【0017】
図4は図2の戸袋柵2から緩衝部材5を取り外した状態を示す平面図、図5は図2の緩衝部材5を示す斜視図である。緩衝部材5は、面取り部2bに接合される平面である接合面5aと、乗客出入口4に臨む断面円弧状の湾曲面5bとを有している。真上から見て、湾曲面5bの両端部は、戸袋柵2の外面と面一になっている。
【0018】
また、緩衝部材5には、穴付きボルト6が挿通される複数の挿通孔5cが設けられている。各挿通孔5cには、座ぐり穴が設けられている。
【0019】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部の外角部に緩衝部材5を固定し、しかも緩衝部材5を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材5が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材5の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0020】
さらに、戸袋柵2の外角部に面取り部2bを設け、この面取り部2bに緩衝部材5を取り付けたので、簡単な構成により、緩衝部材5を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置することができるとともに、緩衝部材5への外力を面取り部2bで受け、緩衝部材5の脱落をより確実に防止することができる。
【0021】
なお、上記の例では、戸袋柵2の厚さ方向の両端に緩衝部材5を設けたが、いずれか一端のみに設けてもよい。
また、緩衝部材5は、上下方向に複数に分割されていてもよい。
さらに、緩衝部材5は、上下方向の全体に設けても、所定の範囲のみに設けてもよい。
さらにまた、上記の例では、穴付きボルト6を用いて緩衝部材5を戸袋柵2に固定したが、緩衝部材5の取付方法はこれに限定されるものではない。
【0022】
実施の形態2.
次に、図6はこの発明の実施の形態2によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図7は図6のホーム柵装置を示す右側面図である。図において、戸袋柵2の乗客出入口4側端部には、緩衝部材7が固定されている。緩衝部材7は、可動柵出入口2aを除いて、戸袋柵2の乗客出入口4側端部全体を覆っている。また、緩衝部材7は、戸袋柵2の厚さの範囲内に配置されており、戸袋柵2の厚さ方向について戸袋柵2の外側に突出していない。
【0023】
緩衝部材7は、面取り部2bに接合される平面である第1及び第2の接合面7a,7bと、戸袋柵2の乗客出入口4側の端面に接合される平面である第3の接合面7cと、乗客出入口4に臨む湾曲面7dとを有している。また、緩衝部材7には、可動柵出入口2aに連続した開口7eが設けられている。緩衝部材7の材料や取付方法は、実施の形態1と同様である。
【0024】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部に緩衝部材7を固定し、しかも緩衝部材7を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材7が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材7の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0025】
さらに、戸袋柵2の乗客出入口4側の端面も緩衝部材7により覆われているので、戸袋柵2の破損をより確実に防止することができる。
さらにまた、緩衝部材7には開口7eが設けられているので、緩衝部材7が可動柵3の移動の妨げになることはない。
【0026】
実施の形態3.
次に、図8はこの発明の実施の形態3によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図9は図8のホーム柵装置を示す右側面図である。この例では、緩衝部材7が、戸袋柵2の乗客出入口4側端部全体を覆っている。そして、緩衝部材7の可動柵出入口2aに対向する部分には、実施の形態2の開口7eの代わりに、可動柵3の出入を許容する第1ないし第3の切り込み(切断部)7f〜7hがI字状に設けられている。
【0027】
切り込み7fは、正面から見て、可動柵出入口2aの幅方向中心を上下に横切るように設けられている。即ち、切り込み7fの長さ(上下方向寸法)は、可動柵3の高さ(上下方向寸法)よりも大きい。切り込み7g,7hは、切り込み7fの上下両端部に水平に設けられている。切り込み7g,7hの長さは、可動柵3の幅寸法よりも大きい。
【0028】
乗客出入口4を閉じる場合、可動柵3が切り込み7f〜7hを押し広げて乗客出入口4内に移動する。また、乗客出入口4を開く際に可動柵3が戸袋柵2内に入ると、弾性復帰により切り込み7f〜7hが閉じて、戸袋柵2が密閉状態となる。他の構成は、実施の形態2と同様である。
【0029】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部に緩衝部材7を固定し、しかも緩衝部材7を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材7が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材7の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0030】
さらに、乗客出入口4が開いている際に、戸袋柵2の乗客出入口4側端部全体が緩衝部材7により覆われるので、可動柵3の収納時、つまり乗客が乗客出入口4を通過する際に、荷物の角部や傘の先端部等が可動柵出入口2aに挿入されて損傷するのを防止することができるとともに、戸袋柵2内へのゴミ等の異物の侵入を防止することができる。
【0031】
実施の形態4.
次に、図10はこの発明の実施の形態4によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図11は図10のホーム柵装置を示す右側面図、図12は図10の緩衝部材を示す斜視図である。戸袋柵2は、戸袋柵本体8と、戸袋柵本体8の乗客出入口4側端部に固定された端板9とを有している。
【0032】
端板9は、戸袋柵本体8を構成している板材よりも板厚の大きい板材により構成されている。また、端板9には、可動柵3を通す可動柵出入口9aが設けられている。
【0033】
端板9の乗客出入口4側端部における戸袋柵2の厚さ方向の両端(外角部)には、一対の面取り部9bが上下方向に連続して形成されている。各面取り部9bには、棒状の緩衝部材10が固定されている。緩衝部材10の材料は、実施の形態1と同様である。
【0034】
緩衝部材10は、戸袋柵2の厚さの範囲内に配置されている。即ち、緩衝部材10は、戸袋柵2の厚さ方向について、戸袋柵2の外側に突出していない。また、緩衝部材10は、真上から見て、端板9の乗客出入口4側の端面の延長線からも外側に突出していない。
【0035】
緩衝部材10は、面取り部9bに接合される平面である接合面10aと、乗客出入口4に臨む断面円弧状の湾曲面10bとを有している。真上から見て、湾曲面5bの両端部は、戸袋柵2の外面と面一になっている。
【0036】
面取り部9bの幅方向中心には、断面半円状の凹部9cが上下方向に連続して設けられている。緩衝部材10の接合面10aには、凹部9cに挿入される断面半円状の突起部10cが上下方向に連続して設けられている。緩衝部材10を端板9から取り外した状態では、突起部10cの断面寸法は、凹部9cの断面寸法よりも若干大きくなっている。このため、突起部10cは、その弾性力により、凹部9cに硬く圧入される。他の構成は、実施の形態1と同様である。なお、図10は一方の緩衝部材10を取り外した状態を示している。
【0037】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部の外角部に緩衝部材10を固定し、しかも緩衝部材10を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材7が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材10の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0038】
さらに、突起部10cを凹部9cに圧入することにより、緩衝部材10が端板9に取り付けられているので、荷物等との衝突により破損したり、紫外線により劣化したりした際に、緩衝部材10を容易に交換することができる。
【0039】
さらにまた、戸袋柵2の乗客出入口4側端部に端板9を設け、端板9に面取り部9bや凹部9cを設けたので、面取り部9bや凹部9cの加工が容易である。
【0040】
なお、上記の例では、端板9に凹部9cを設けたが、端板9を用いず、実施の形態1のような戸袋柵2に凹部を設けてもよい。
また、上記の例では、端板9に凹部9cを設け、緩衝部材10に突起部10cを設けたが、緩衝部材10側に凹部を設け、戸袋柵2側に突起部を設けてもよい。
さらに、実施の形態2、3に示した緩衝部材7及び戸袋柵に、凹部及び突起部を設けてもよい。
【0041】
実施の形態5.
次に、図13はこの発明の実施の形態5によるホーム柵装置の要部を示す平面図、図14は図13の矢印A方向から見たホーム柵装置を示す側面図、図15は図13の緩衝部材を示す斜視図である。
【0042】
図において、面取り部9bには、断面ダブテール状の嵌合溝9dが上下方向に連続して設けられている。嵌合溝9dの幅寸法は、下方へ向けて連続して小さくなっている。緩衝部材10には、嵌合溝9dに嵌合される断面ダブテール状の嵌合突起10dが設けられている。嵌合突起10dは、嵌合溝9dに対応して幅寸法が連続して変化した楔状となっている。
【0043】
緩衝部材10は、嵌合突起10dを嵌合溝9dの上端部から下方へ挿入することにより、端板9に取り付けられている。他の構成は、実施の形態4と同様である。なお、図13は一方の緩衝部材10を取り外した状態を示している。
【0044】
このようなホーム柵装置では、戸袋柵2の乗客出入口4側端部の外角部に緩衝部材10を固定し、しかも緩衝部材10を戸袋柵2の厚さの範囲内に配置したので、戸袋柵2の厚さ方向について緩衝部材7が戸袋柵2の外側に突出せず、乗客や乗客の手荷物との接触による戸袋柵2、乗客及び手荷物の損傷を防止することができる。また、緩衝部材10の材質、色、硬度などの選択により、デザイン的な自由度が高くなる。
【0045】
さらに、嵌合突起10dを嵌合溝9dに嵌合させることにより、緩衝部材10が端板9に取り付けられているので、荷物等との衝突により破損したり、紫外線により劣化したりした際に、緩衝部材10を容易に交換することができる。
【0046】
さらにまた、戸袋柵2の乗客出入口4側端部に端板9を設け、端板9に面取り部9bや嵌合溝9dを設けたので、面取り部9bや嵌合溝9dの加工が容易である。
【0047】
なお、図14では、嵌合溝9dの一方の側壁を鉛直方向に対して傾斜させることにより、嵌合溝9dの幅寸法を変化させたが、両方の側壁をテーパ状に傾斜させてもよい。
また、上記の例では、端板9に嵌合溝9dを設けたが、端板9を用いず、実施の形態1のような戸袋柵2に嵌合溝を設けてもよい。
さらに、上記の例では、端板9に嵌合溝9dを設け、緩衝部材10に嵌合突起10dを設けたが、緩衝部材10側に嵌合溝を設け、戸袋柵2側に嵌合突起を設けてもよい。
さらにまた、実施の形態4、5における端板9は、硬質の弾性体(例えば硬質ゴム等)で構成してもよい。この場合、緩衝部材10は、端板9よりも軟質の弾性体(例えば軟質の合成樹脂等)により構成すればよい。
また、実施の形態2、3に示した緩衝部材7及び戸袋柵2に、嵌合溝及び嵌合突起を設けてもよい。
さらに、実施の形態4、5に示した端板9に、実施の形態2、3に示した緩衝部材7を取り付けてもよい。
【符号の説明】
【0048】
2 戸袋柵、2a 可動柵出入口、2b 面取り部、3 可動柵、4 乗客出入口、5,7 緩衝部材、5b,7d 湾曲面、7f〜7h 切り込み、8 戸袋柵本体、9 端板、9c 凹部、9d 嵌合溝、10c 突起部、10d 嵌合突起。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動柵出入口を有する戸袋柵、
前記可動柵出入口を通して前記戸袋柵に出入可能に設けられ、乗客出入口を開閉する可動柵
を備え、
前記戸袋柵の前記乗客出入口側の端部には、緩衝部材が設けられており、
前記緩衝部材は、前記乗客出入口に臨む湾曲面を有しており、前記戸袋柵の厚さの範囲内に配置されていることを特徴とするホーム柵装置。
【請求項2】
前記戸袋柵の乗客出入口側端部の厚さ方向の少なくとも一端には、面取り部が上下方向に連続して形成されており、
前記緩衝部材は、前記面取り部に固定されていることを特徴とする請求項1記載のホーム柵装置。
【請求項3】
前記緩衝部材は、前記可動柵出入口を除いて、前記戸袋柵の乗客出入口側端部を覆っていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホーム柵装置。
【請求項4】
前記緩衝部材は、前記戸袋柵の乗客出入口側端部を覆っており、
前記緩衝部材の前記可動柵出入口に対向する部分には、前記可動柵の出入を許容する切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホーム柵装置。
【請求項5】
前記戸袋柵は、戸袋柵本体と、前記戸袋柵本体の前記乗客出入口側端部に設けられ、前記戸袋柵本体を構成する板材よりも板厚の大きい板材により構成されている端板とを有しており、
前記緩衝部材は、前記端板に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のホーム柵装置。
【請求項6】
前記端板は、硬質の弾性体で構成されており、
前記緩衝部材は、前記端板よりも軟質の弾性体で構成されていることを特徴とする請求項5記載のホーム柵装置。
【請求項7】
前記戸袋柵及び前記緩衝部材のいずれか一方には凹部が設けられており、
前記戸袋柵及び前記緩衝部材の他方には、前記凹部に圧入される突起部が設けられており、
前記突起部を前記凹部に圧入することにより、前記緩衝部材が前記戸袋柵に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のホーム柵装置。
【請求項8】
前記戸袋柵及び前記緩衝部材のいずれか一方には、幅寸法が下方へ向けて連続して小さくなっている嵌合溝が設けられており、
前記戸袋柵及び前記緩衝部材の他方には、前記嵌合溝に嵌合される嵌合突起が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のホーム柵装置。
【請求項1】
可動柵出入口を有する戸袋柵、
前記可動柵出入口を通して前記戸袋柵に出入可能に設けられ、乗客出入口を開閉する可動柵
を備え、
前記戸袋柵の前記乗客出入口側の端部には、緩衝部材が設けられており、
前記緩衝部材は、前記乗客出入口に臨む湾曲面を有しており、前記戸袋柵の厚さの範囲内に配置されていることを特徴とするホーム柵装置。
【請求項2】
前記戸袋柵の乗客出入口側端部の厚さ方向の少なくとも一端には、面取り部が上下方向に連続して形成されており、
前記緩衝部材は、前記面取り部に固定されていることを特徴とする請求項1記載のホーム柵装置。
【請求項3】
前記緩衝部材は、前記可動柵出入口を除いて、前記戸袋柵の乗客出入口側端部を覆っていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホーム柵装置。
【請求項4】
前記緩衝部材は、前記戸袋柵の乗客出入口側端部を覆っており、
前記緩衝部材の前記可動柵出入口に対向する部分には、前記可動柵の出入を許容する切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホーム柵装置。
【請求項5】
前記戸袋柵は、戸袋柵本体と、前記戸袋柵本体の前記乗客出入口側端部に設けられ、前記戸袋柵本体を構成する板材よりも板厚の大きい板材により構成されている端板とを有しており、
前記緩衝部材は、前記端板に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のホーム柵装置。
【請求項6】
前記端板は、硬質の弾性体で構成されており、
前記緩衝部材は、前記端板よりも軟質の弾性体で構成されていることを特徴とする請求項5記載のホーム柵装置。
【請求項7】
前記戸袋柵及び前記緩衝部材のいずれか一方には凹部が設けられており、
前記戸袋柵及び前記緩衝部材の他方には、前記凹部に圧入される突起部が設けられており、
前記突起部を前記凹部に圧入することにより、前記緩衝部材が前記戸袋柵に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のホーム柵装置。
【請求項8】
前記戸袋柵及び前記緩衝部材のいずれか一方には、幅寸法が下方へ向けて連続して小さくなっている嵌合溝が設けられており、
前記戸袋柵及び前記緩衝部材の他方には、前記嵌合溝に嵌合される嵌合突起が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のホーム柵装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−171594(P2012−171594A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38584(P2011−38584)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(594002439)小田急電鉄株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(594002439)小田急電鉄株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
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