説明

ボード、その製造方法、及びそれから作製された容器

本発明は、ボード(2)を製造する方法、その方法によって提供されたボード、及びそれから形成された、使い捨て飲用カップなどの容器に関する。本発明によれば、繊維ベースの紙料には、ポリマー(6)がドープされ、板紙抄紙機のワイヤ上にこのパルプで形成されるパルプウェブとなり、さらに、これから加圧及び乾燥によって得られるボード層(3)になる。ボード層を加熱した場合、ポリマーは溶融し、そこに水蒸気の気泡が浸透し、層を多孔質にする。ドープ処理に使用されるポリマーは、例えば、約15の溶融粘度を有する低密度ポリエチレン(LDPE)を含むことができる。細孔を発生させる加熱は、ボードに対して又はそれから製造された容器のみに対して実施することができる。多孔質層によって、カップから飲用される高温飲料で使用者の指が火傷するのを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボードの製造方法であって、パルプウェブを繊維ベースの紙料から板紙抄紙機のワイヤ上に形成し、このウェブを加圧し乾燥して1層のボードにする方法に関する。本発明はさらに、この方法によって得られるボード、及びこのボードで作製された飲用カップなどの容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ボードで作製された、取っ手が無い従来の飲用カップの1つの欠点は、内部に入れた高温の飲料で、使用者の指が火傷し易いことである。これは、薄いボードの断熱能力が不十分であることに起因する。同じ理由で、カップから非常に冷たい飲料を飲むことにより、指に不快感を感じる可能性がある。
【0003】
この問題の解決策として、カップの構造又は設計を変更することが提示されている。1つの解決策は、段ボールで作製されたスリーブをカップのジャケットの周りに配置することを含む。カップの2重ジャケットも提示されており、空気の絶縁層がジャケットの内側に残されている。さらに、ボードカップも知られており、そのジャケットは、カップの口で下向きに折り曲げられており、把持面として作用するカラーを形成する。
【0004】
別の知られている手法は、熱によって膨張する微小球をパルプに組み込むことによって、カップの断熱能力を改善することであり、この膨張性物質は、イソブテンやペンタンなどの気体を含んでいる。そのような膨張粒子は市販されている。しかし、粒子の価格に欠点があり、また、ボードの発泡プロセスで粒子をパルプに均一に分布するのが困難である。問題の知られている技術は、数ある中でも、特許明細書GB1118221と特許明細書US6379497及びUS6802938に記載されている。
【0005】
問題に対する第3の解決策は、カップのジャケットのポリマーコーティング層を多孔質にすることによって、カップの断熱能力を改善することであった。特許明細書GB1441666は、ボード飲用カップを開示しており、コーティングが接着剤を用いてボードに積層されており、このコーティングは発泡ポリスチレンを含んでいる。特許明細書US4435344及び公開出願EP940240は、発泡低密度ポリエチレン(LDPE)の層でコーティングされたボードカップについて述べている。この文献によれば、LDPE層は、加熱したときにボードから放出される水蒸気により発泡し、水蒸気はカップの溶融ポリマー層に浸透してそれを多孔質にする。特許明細書US6852381は、さらに、加熱したときに気化する封入イソブチレンをベースにした、ボードカップのポリマーコーティングの発泡方法について述べている。
【0006】
ボードカップのポリマーコーティングを発泡させる結果、カップの表面は不均一になる。発泡中にコーティング内に蓄積され又は発生した気泡がカップのジャケット表面を破壊する場合、その表面は粗くなる。発泡多孔質ポリマーコーティングは、カップ本体の断熱能力を改善するが、カップ表面の印刷の品質が低下するという欠点がある。例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)又はエチレン−メチルアクリレートコポリマー(EMA)でコーティングされたボード上には、乾式トナーベースデジタル印刷技法によって高品質の印刷を行うことができ、その精度は、表面に発生した隆起及び亀裂によって損なわれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、飲用カップ又は同様の容器の材料に適した多孔質ボード、即ち板紙又はボール紙であって、特にその表面が以前よりも滑らかであり、したがってより高品質な印刷がカップのジャケット表面で可能になるものを形成することによって、上述の問題を解決することである。本発明によるボードの製造方法は、ポリマーを紙料に組み込み、ボード層をもたらし、湿分を含有するボード層を加熱して、ポリマーが溶融するように且つ水蒸気の気泡がそこに浸透するようにし、層を多孔質にすることを特徴とする。
【0008】
上述の参考文献、US4435344、EP940240、及びUS6852381と比較すると、本発明の本質的に新規な特徴は、繊維ベースのボード層の内側で、ポリマーを蒸気で発泡させ、この層内に細孔が形成されることによってボードの断熱能力が改善されるようにすることである。ポリマーの発泡は、繊維ベースのボード層をより均等に膨張させ、ボードのポリマーコーティング層の発泡よりも表面の亀裂が少なくなる。これは特に、ボードが、加熱中に不溶性のままであり且つ発泡しないままのポリマーコーティングを備える場合に、言えることである。
【0009】
ポリマーは、パルプ内に主に均等に分布する、繊維に接着する小さな粒子又は液滴として、乾燥繊維にドープすることができる。ポリマーのドープは、繊維の一部に実施することもでき、これを後に非ドープ繊維と混合する。このように得られたドープ済みパルプを、紙料として水中に懸濁させ、これを従来の手法で板紙抄紙機のワイヤ表面に供給し、加圧及び乾燥してボードウェブにし、それによって、この機械により製造された多層ボードの一部になることができる。そのような多層ボードでは、1つ又は複数の繊維ベースの層は、発泡することが可能なドープ済みポリマーを含むことができる。ポリマーは、ドープ済み繊維ベース層の乾燥重量の、5から40%、好ましくは10から20%を構成することができる。
【0010】
加熱したときにポリマーを溶融し発泡させるため、このドープ済みポリマーの溶融粘度は少なくとも15であることが好ましい。本発明で使用されるポリマーは、例えば低密度ポリエチレン(LPDE)を含む。加熱温度は、110から150℃の範囲内で変えてよく、LPDEを使用するときは、好ましくは115から125℃の範囲内である。
【0011】
繊維ベースのボード層内に組み込まれたポリマーの発泡は、加熱中にボードから湿分を放出し、溶融ポリマー粒子内に浸透させ、これらの粒子を発泡させ膨張させることによって、発生する。さらに、そのようなポリマーは、1つには、加熱したときにバブリング及び発泡を引き起こす湿分を含有していてもよい。発泡後にボードを冷却すると、泡の蒸気バブルは、凝固し膨張したポリマー内の空洞として残される。
【0012】
一般に、飲用カップを目的とするボードは、その両面がポリマーでコーティングされる。コーティング層の目的は、ボードの吸水を防止すること、及びカップのヒートシールを可能にすることである。ボード層のコーティング及びドープが同じポリマーでなされる場合、コーティング層は、ボード層内に組み込まれたポリマーが発泡するときに、表面の発泡が上述の参考文献に開示される溶液の場合よりも本質的に少なくなったとしても、ある程度まで発泡することもできる。より低い溶融粘度又はより高い融点を有するポリマーは、1つ又は双方のコーティング層で使用することも可能であり、したがってボード層内でポリマーを発泡させるとき、1つ又は複数のコーティング層は、溶融も発泡もしないようになる。このように、ボードのポリマー表面を固く且つ滑らかに保持することが可能であり、それと共に、発泡能力全体を、繊維層内に組み込まれたポリマーに本質的に向けることが可能である。例えば、ボード層の繊維には、より高い粘度を有するLDPEをドープすることができ、ボードには、その片面に同じLDPEを、且つその反対側の面にはより低い溶融粘度を有するLDPEで、又は高密度ポリエチレン(HFPE)でコーティングすることができ、ボード層内にドープされたLDPEは、このボードを約115から125℃の温度範囲に加熱することによって、即ちこの温度が前記反対側の面のコーティングポリマー(LDPE又はHDPE)の溶融温度よりも低いままになるように、加熱することによって、発泡させることができる。ボードは、これらの両面に、より低い溶融粘度を有するポリマー又はより高い融点を有するポリマーでコーティングすることが特に好ましく、それによって、コーティング層は水蒸気が逃げるのを防止し、発泡能力は完全に、より高い溶融粘度又はより低い融点を有するドープ済みポリマーに向けられる。
【0013】
ポリマーの形成に基づくボードの細孔形成は、完成したボードを巻き取る前に、板紙抄紙機で行うことができる。そのようなボードはそのままで、とりわけ断熱ボード飲用カップの製造に適している。機械によって製造されたボードから、飲用カップなどの容器を製造することも可能であり、これらのボードは、カップマシンでようやく加熱されることにより発泡するものであり、又は完成したカップに熱をかけることによって発泡するものではない。
【0014】
本発明により製造されたボード、即ち板紙又はボール紙は、ボードの少なくとも1つのポリマー保持繊維層が、ポリマー中の気泡によって発生した空洞を含有することを特徴とする。本発明によるボード容器は、本発明により製造されたそのような多孔質ボードからなることを特徴とする。典型的には、本発明による容器は飲用カップであり、その本体の多孔質ボードは、高温の飲料によって使用者の指が火傷するのを防止する。
【0015】
以下、本発明について、実施例の助けを借りて且つ添付される図面を参照しながら詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ボードの繊維層にドープされたポリマーを発泡及び膨張させるための、ボード飲用カップの加熱を示す図である。
【図2】加熱前の、カップ本体のポリマーコーティング付きボードの断面図である。
【図3】図2の断面III−IIIによる、ポリマーをドープした繊維層を、倍尺で示す図である。
【図4】加熱及び発泡プロセス後のカップ本体の断面を、図2に対応させて示す図である。
【図5】図4の断面V−Vによる繊維層を、図3に対応させて示す図であり、ドープされたポリマーが発泡し膨張している図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面により製造された使い捨て可能な飲用カップ又はその他のボード容器であって、それら本体の断熱能力が、ボード層にドープされたポリマーを発泡させることによって改善されているものの他に、本発明は、そのような容器に適したボードとその製造方法にも関する。
【0018】
本発明によるボードは、板紙抄紙機によって製造することができ、LDPEなどのポリマーがドープされた繊維が入っているそのヘッドボックス内には紙料が供給され、その溶融粘度は約15であり、繊維中のポリマーは小さな液滴状の粒子として繊維に接着する。ポリマーによって実施されるドープは、その全体が又はその一部のみがパルプとして使用される紙料を対象とすることができ、それによって、後者の場合にはドープされた繊維がドープされていない繊維と均質に混合される。パルプ繊維の乾燥重量からのポリマーの一部は、5から40重量%でよく、好ましくは10から20重量%である。
【0019】
その後、板紙抄紙機によるボードの製造を、従来の手法で継続する。パルプウェブは、ヘッドボックスから機械のワイヤにもたらされる紙料から形成され、このウェブは、加圧し乾燥されて1層のボードになる。典型的には、いくつかのウェブを機械により製造し、これを組み合わせて多層ボードにした。これらの層の1つ又は複数は、ポリマーがドープされた繊維を含有することができる。例えば、3層に折り畳んだボードを製造することができ、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)の真ん中の層は、ドープされた繊維を含有し、その両面にあるクラフトパルプ層の繊維は、ドープされていない。
【0020】
飲用カップに使用されるボードは、通常、その両面にポリマーコーティングを備えており、カップへのブランクのヒートシールが可能になり、カップ内でのボードの吸水を防止する。カップの典型的なコーティングポリマーには、LDPEやHDPEなどのポリオレフィンが含まれる。
【0021】
本発明の本質的な特徴は、ボードに含まれ且つポリマーがドープされた繊維層の加熱を含み、したがってポリマーは溶融し、蒸気泡がその内部に形成され、言い換えればポリマーが発泡する。気泡によって、ポリマー及びそれと共にドープ済みのボード層が多孔質になり、層が冷却され発泡状態のポリマーが凝固するときに、その多孔率は維持される。細孔の形成は、完成したボードが機械のロールに巻き取られる前に、板紙抄紙機でできるだけ早く行うことができるが、ボードをポリマーでコーティングした後に、又はコーティングされたボードがカップマシンでカップに形成された後になって、しばらくしてから行うこともできる。添付図面は、カップ本体の断熱能力を改善するために、完成した飲用カップで実施された、そのようなボードの細孔形成の場合を示す。
【0022】
ボードを発泡させるための、ポリマーコーティング付きボードで作製された飲用カップ1の加熱を図1に示し、また図2は、1層のボード3及びその両面にあるポリマーコーティング層4を含む、ボード2の断面を示す。知られているように、ボード層3は、板紙抄紙機により互いに接合されたいくつかの材料層からなることができる。約15の溶融粘度を有する前記LDPEなどの、高い溶融粘度を有するポリマーが、ボード層3の少なくとも1つの繊維ベースの材料層又は多層ボードにドープされており、このポリマーは、図3によれば、小さな液滴又は粒子6として繊維5に接着している。カップの内面のポリマーコーティング層4は、繊維層3へのドープに使用されるものと同じポリマー(LDPE)を含むことができ、カップの外面のコーティング層4は、約4.5から7.5の溶融粘度を有するLDPEや、より高い温度で溶融するHPDEなどの、より低い溶融粘度又はより高い融点を有するポリマーを含むことができる。或いは、各コーティング層4では、例えば、約4.5から7.5の溶融粘度を有するLDPE又はHDPEを使用することができる。
【0023】
図1による方法では、図2による飲用カップ1のジャケットボード2は、赤外線又はマイクロ波放射器7によって発生する加熱によって発泡する。放射線は、ボード層3及びそこにドープされているポリマー粒子6をある温度に加熱し、即ち、これらのポリマー粒子は溶融するが、より低い溶融粘度又はより高い融点を有するコーティングポリマー4は溶融しない温度に加熱する。ドープするために、LDPEなどの少なくとも15の溶融粘度を有するポリマーを使用する場合、適切な加熱温度は約115から125℃である。
【0024】
ドープポリマー6を溶融させる他に、本発明では、加熱は、ボード層3にもともと含有されている湿分を蒸発させるのに十分であることが不可欠である。気泡形態の蒸気が溶融ポリマー粒子6に浸透し、これらの粒子を発泡させる。これとは対照的に、ポリマーコーティング層4は、この層に溶融が生じない限り、発泡しない。例えば、カップ1の内面のポリマー層4が、ドープ層6と同じLDPEを含む場合、湿分の蒸発によって引き起こされる発泡がその内部にも生じる。ポリマーの加熱及び発泡後、飲用カップ1を冷却し、蒸気によって発生した気泡が、凝固するポリマーを多孔質にする。図4は、ポリマーを発泡させることによって多孔質にされたボード層3と、非発泡ポリマーコーティング層4とを有する、熱処理した飲用カップ1のボードジャケット2の断面であり、図5は、その繊維5と、発泡によって膨張し多孔質にされたポリマー粒子とを有する、ボード層3を示す。発泡の際、ポリマー粒子6の体積は、例えば10から100倍に増大することができ、これらの粒子は、ボード及びカップ又はこれらの作製された同様の容器を強固にするという有利な効果が発揮されるように、互いに融着させることもできる。
【0025】
当業者には、本発明の適用例が上述の例に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲内で変えることができることが、明らかである。ポリオレフィンの代わりに、ドープしコーティングするポリマーは、ポリラクチド(PLA)や生分解性コポリエステルなどの、生分解可能であることが好ましい、対応する溶融粘度又は溶融温度を有するポリマーを含むことができる。ポリマーの他に、加熱されると分解する気体カプセルであって、気体が放出され且つボード層内で生じるポリマー発泡が増大するようになされている気体カプセルを、紙料を構成する繊維にドープすることも可能である。別の実現可能な発泡ブースタは、加熱されると水蒸気を放出してこの蒸気がポリマーを発泡させる、水酸化物、例えばMg(OH)や、水和塩などの、繊維に添加される無機化合物を含む。

【図1−5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルプウェブが、板紙抄紙機のワイヤ上で、繊維ベースの紙料から形成され、前記ウェブが、加圧され乾燥されてボード層(3)になる、ボードを製造する方法であって、ポリマー(6)が前記紙料に組み込まれ、ボード層(3)になり、湿分を含有する前記ボード層を加熱して、ポリマーが溶融し且つそこに水蒸気の気泡が浸透して、前記層を多孔質にするようになされていることを特徴とする方法。
【請求項2】
ポリマー(6)の溶融粘度が少なくとも約15であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ポリマー(6)が低密度ポリエチレン(LDPE)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
3層折り畳みボードの中間層が、ポリマーを用いることによって多孔質にされることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
加熱温度が約110から150℃であり、好ましくは約115から125℃であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ボードを、水蒸気の気泡を生成する加熱の前に湿らせることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
水蒸気の気泡を生成する加熱の前に、ボード(3)には、その両面にポリマーコーティング(4)を設けることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ボード(3)の少なくとも片面のコーティング(4)では、紙料に添加され且つボードを多孔質にする、ポリマー(6)と同じポリマーが使用されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ボード(3)の少なくとも片面のコーティング(4)に使用されるポリマーが、紙料に添加され且つボード(3)を多孔質にするポリマー(6)よりも低い溶融粘度又は高い融点を有することを特徴とする、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
加熱が、温風加熱又は赤外線若しくはマイクロ波放射線によって行われることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
繊維(5)には、ポリマー(6)がドープされ、非ドープ繊維と混合されること、及びこのように得られた繊維混合物を含む紙料が、ワイヤに供給されることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
完成したボードが巻き取られる前に、板紙抄紙機で細孔が生成されることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
飲用カップ(1)などの容器が、機械によって生成されたボードから形成され、そのボード層(3)は、ポリマー(6)を溶融し蒸気泡を発生させる加熱によって多孔質になることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
ボードの少なくとも1つのポリマー保持繊維層(3)が、ポリマー(6)内の水蒸気の気泡によって発生した空洞を含有することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか一項に記載の方法によって製造されたボード。
【請求項15】
その両面がポリマーコーティング(4)を備えることを特徴とする、請求項14に記載のボード。
【請求項16】
請求項14又は15に記載のボードを含むことを特徴とする、ボード容器。
【請求項17】
ボード飲用カップ(1)であることを特徴とする、請求項16に記載の容器。
【請求項18】
ボード層(3)を多孔質にするポリマー(6)が、より高い溶融粘度を有するポリマーを含み、カップの内面(4)が、前記より高い溶融粘度を有する同じポリマーを含み、カップの外面(4)が、より低い溶融粘度を有するポリマーを含むことを特徴とする、請求項17に記載の容器。
【請求項19】
カップの内面又は外面(4)には、ボード層(3)を多孔質にするポリマー(6)よりも低い溶融粘度又は高い融点を有するポリマーがコーティングされることを特徴とする、請求項17に記載の容器。

【公表番号】特表2010−521591(P2010−521591A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553172(P2009−553172)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【国際出願番号】PCT/FI2008/050118
【国際公開番号】WO2008/113887
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(508096585)
【Fターム(参考)】