説明

ポリアミド樹脂組成物の製造法及びポリアミド樹脂組成物。

【課題】ポリエステル樹脂とジアミン化合物からポリエステルアミド置換反応を利用して得られた低分子量ポリエステルアミド樹脂やポリアミド樹脂を、押出機を用いて溶融・混錬して、高分子量のポリアミド樹脂を得る場合に、押出機ダイ出口での発泡現象を解決して、実用的価値を有する高分子量のポリアミド樹脂組成物を製造する。
【解決手段】ポリエステル樹脂とジアミン化合物からポリエステルアミド置換反応を利用して得られた低分子量ポリエステルアミド樹脂やポリアミド樹脂に、アイオノマー樹脂を配合して、溶融・混錬することにより押出機ダイ出口での発泡現象は解決する。また、得られたポリアミド樹脂組成物は優れた衝撃強度を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル樹脂とジアミン化合物からポリエステルアミド置換反応を利用してポリアミド樹脂を製造する製造法及び樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエステル樹脂とジアミン化合物からポリエステルアミド置換反応を利用してポリエステルアミド樹脂やポリアミド樹脂を製造することは公知である(Seiko.Nakano J.Polym.Sci.Polym.Chem.37.1413(1999)、特許第3027545号公報、特許第3664577号公報、特許第4317615号公報)。
【0003】
該技術に従えば、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PETと略す)とヘキサメチレンジアミン(HMDと略す)からポリアミド6T樹脂(PA6Tと略す)を得ることができる。その代表的なプロセスを記述する。
先ず、原料である粉末状PETとHMDの等モル量を内部に攪拌装置を有する反応器に投入、100℃〜250℃、0.5〜50時間、固相状態で反応させる。この段階では、副生したエチレングリコール(EGと略す)とPET中のEG部をHMDで置換したPETとPA6T構造が混在した低分子量のポリエステルアミド樹脂(予備反応物)が得られる。
【0004】
次に、かかる副生したEGと低分子量のポリエステルアミド樹脂を含む予備反応物を、押出機に投入、残存するEGを押出機のベント口から除去しつつ、溶融・混錬して、該低分子量のポリエステルアミド樹脂は高分子量のPA6Tに転換される。
しかしながら、かかる方法では、残存EG量が多く、且、溶融・混錬工程は、PA6Tの場合350℃と高温のため、該ポリエステルアミド樹脂が熱分解され、押出機ダイ出口で発泡現象が生じ易かった。
そこで、本発明者は、予備反応段階で副生するEGを、反応器外に除去する排出設備(減圧設備)を反応器に設置して、EGの除去を試みたところ、押出機出口での発泡現象は確かに大幅に減少したが、未だ十分でなかった。
一方、ポリアミド6,66,6T,66/6T、6T/6I等の各種ポリアミド樹脂に、アイオノマー樹脂(特開2010−17414号公報)等などを配合してポリアミド樹脂の衝撃性を改良することは公知であるが、それらはポリエステルアミド樹脂との配合についての記載は無い。ましてや、ポリエステル樹脂とジアミン化合物からポリエステルアミド置換反応を利用して得られるポリエステルアミド樹脂(予備反応物)の溶融混錬時の押出機出口における発泡現象の問題解決についてなどは一切記載がない。
【先行技術文献】
【0005】
【非特許文献】
【非特許文献1】Seiko.Nakano J.Polym.Sci.Polym.Chem.37.1413(1999)
【特許文献】
【特許文献1】特許第3027545号公報
【特許文献2】特許第3664577号公報
【特許文献3】特許第4317615号公報
【特許文献4】特開2010−17414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、ポリエステル樹脂とジアミン化合物からポリエステルアミド置換反応を利用してポリエステルアミド樹脂やポリアミド樹脂を製造する場合に生ずる押出機ダイ出口での発泡現象を解決して、実用的に価値のある高分子量のポリアミド樹脂を得ることである。本発明者は、かかる問題を解決すべく鋭意検討した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
その結果、押出機を用いた溶融・混錬時に、該ポリエステルアミド樹脂にアイオノマー樹脂を配合することにより、押出機ダイ出口での発泡現象は全く発生しないことを発見して、本発明に至った。
【発明の効果】
【0008】
ポリエステル樹脂とジアミン化合物からポリエステルアミド置換反応を利用して製造されたポリエステルアミド樹脂(予備反応物)に、アイオノマー樹脂、を配合して溶融・混錬すると押出機ダイ出口での発泡現象は全く発生せず、正常なストランドカットが出来る。また、かかる方法で得られたポリアミド樹脂は溶融時の熱安定性に優れ、且高い衝撃強度を有する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明でいうポリエステル樹脂とは、一般には、有機ジカルボン酸、又はその誘導体からなるジカルボン酸成分と、2価のOH成分とから、重縮合反応によって得られるものである。有機カルボン酸またはその誘導体化合物としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジクロライド、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びそれらの誘導体や、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸およびそれらの誘導体を挙げることができる。中でも、好ましく用いられるジカルボン酸は、テレフタル酸やイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル等である。2価のOH成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール等のアルキレングリコールや、シクロヘキサンジオール等のアルコール類が挙げられる。また、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のフェノール類が挙げられる。これらジカルボン酸成分や2価のOH成分は、各々単独若しくは2種以上を含んでいても何等問題ない。
好ましいポリエステル樹脂の例は、PET、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等である。特に、PETが好ましい。PETには、リサイクルPETも含まれる。また、ポリエステル樹脂として、2種以上のものが混合されていても何等問題はない。また、そのような原料としてのポリエステル樹脂の極限粘度は、ヘキサフロロイソプロパノールを溶媒として用いたとき、温度30℃で0.2dl/g以上、好ましくは0.3dl/g以上である。更に、ここで用いられるポリエステル樹脂の含水量は、一般に、1000ppm以下、好ましくは500ppm以下である。
更に、本発明のポリエステル樹脂の大きさは、直径が2mm以下、好ましくは0.5mm以下、更に好ましくは0.25mm以下の粉末状のものが好ましい。ポリエステル樹脂の粉末化は、通常の樹脂粉末化装置を使用して容易に実施される。具体的には、乾式、湿式の各種機械的粉砕機(ミル式、ジェツトミル式、スクリーン式等々)や冷凍粉砕機が使用できる。
【0010】
このようなポリエステル樹脂に対して反応するジアミン化合物とは、具体的には、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリメチレン−1,6−ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、2,3−トリレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,5−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、3,4−トリレンジアミン、3,5−トリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、o−キシリレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノビフェニール、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニール、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニール、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノベンズアニリド、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノアントラキノン、3,3′−ジメトキシベンチジン、α,α′−ビス(4−アミノフェニル)−p−イソプロピルベンゼン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン等の芳香族ジアミン類;1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−p−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−m−ジイソプロピルベンゼン、メンタンジアミン等の脂環式ジアミン類や、ジアミノポリオルガノシロキサン、ジアミノポリエーテル等のジアミノ高分子化合物を挙げることができる。その中でも、とりわけ脂肪族ジアミン類が好ましい。これらジアミン化合物は、単独で使用される以外に、2種以上のものを混合して使用しても何等問題とならない。そして、上述したジアミンは、その含水率が1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下であることが好ましい。
【0011】
本発明の原料として用いられる低分子量のポリエステルアミド樹脂(予備反応物)は、上記ポリエステル樹脂とジアミン化合物を、下記に示す手順により得ることができる。即ち、上記ポリエステル樹脂の粉末とジアミン化合物を、加熱・加圧・減圧・排気(OH成分除去用)及び攪拌機能を有する反応機に仕込み、反応容器内部を攪拌しつつ、窒素ガス等の不活性ガスで密閉または加圧、使用するジアミン化合物の融点以上、且ポリエステル樹脂の融点以下になるように加熱、反応させる。次に、反応器内を減圧して、副生するOH成分を除去することにより得られる。
【0012】
該低分子量のポリエステルアミド樹脂(予備反応物)に対して配合されるアイオノマー樹脂とは、高分子鎖中に金属塩を有する側鎖を有し、高分子分子間でイオン結合を形成する分子構造を有するポリマーである。一般には、各種ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸、スチレンスルホン酸のような酸性ビニルモノマーとのランダム、ブロック、グラフト共重合体の部分中和金属塩のほかに、カルボン酸基、スルホン酸基を分子中に含むジカルボン酸、ジオール、ジアミン化合物からなる縮合重合体の部分金属中和物等がある。具体的には、エチレンと(メタ)アクリル酸とからなるポリエチレン系アイオノマー樹脂、プロピレンと(メタ)アクリル酸とからなるポリプロピレン系アイオノマー樹脂、エチレン、プロピレン、(メタ)アクリル酸とからなるエチレンプロピレン系アイオノマー樹脂、スチレンとスチレンスルホン酸とからなるポリスチレン系アイオノマー、アクリルニトリル、スチレン、ブタジエンと(メタ)アクリル酸やスチレンスルホン酸とからなるアクリルニトリル・スチレン・ブタジエン(ABS)系アイマノマー等がある。これらのアイオノマー樹脂の中でも好ましいものは、エチレンと(メタ)アクリル酸とからなるポリエチレン系アイオノマー樹脂、エチレン、プロピレン、(メタ)アクリル酸とからなるエチレンプロピレン系アイオノマー樹脂等である。アイオノマー樹脂中の金属塩を含有するモノマーの割合は、0.01〜30モル%が好ましい。また、金属の種類はアルカリ金属またはアルカリ土類金属であるが、中でもナトリウムと亜鉛金属が最も好ましい。アイモノマー樹脂の配合量は、ポリエステルアミド樹脂(予備反応物)100質量部に対して1〜100質量部、好ましくは2〜80質量部、更に好ましくは5〜70質量部である。1質量部未満では発泡現象は解決されず、100質量以上では効果は飽和する一方で最終ポリアミド樹脂組成物の耐熱性や剛性が低下するので好ましくない。
【0013】
本発明のポリアミド樹脂組成物は、上述した低分子量のポリエステルアミド樹脂(予備反応物)とアイオノマー樹脂をドライブレンド後にバンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、二軸押出機、四軸押出機、単軸遊星型押出機等の一般的な樹脂用混錬装置を用いて溶融・混錬することにより製造される。中でも、二軸押出機、四軸押出機、単軸遊星型押出機等の表面更新の優れたものが好ましい。また、該押出機は、少なくとも1個以上、好ましくは2個以上、更に好ましくは3個以上のベント口を有し、ベンド口は減圧系に接続して、副生するOH成分を効果的に系外に除くことが必要である。また、そのL/D(スクリュー長さ/スクリュー径)は20以上、好ましくは30以上、更に好ましくは40以上が必要である。また、アイオノマー樹脂は、最初から該ポリエステルアミド樹脂(予備反応物)と混合されず、押出機の途中からサイドフィーダー(サイド押出機)を通して挿入されても良い。
かかる方法で溶融・混錬すると、押出機ダイ出口での発泡は一切観測されず、得られるポリアミド樹脂組成物は溶融時の熱安定性が極めて良好で、また、衝撃強度等の機械的強度にも優れる。
【0014】
本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリエステル樹脂等のポリエステル樹脂、ポリアミド6、66、610、12、9T等の他のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレンプロピレン共重合体、ポリスチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等などを配合しても良い。
【0015】
更に、必要に応じて、公知の熱安定剤、光安定剤、着色剤、滑剤、強化剤、充填剤等の各種配合剤が、単独で或いは組み合わせて配合され、通常の溶融成形法、例えば、圧縮成形、射出成型、押出成形等の公知の方法によって成形される。また、それらの樹脂を溶媒に溶解して、キャスト法によってフイルムやコーテング剤等にも供される。
次に、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何等制限されるものではない。
【0016】
(低分子量ポリエステルアミド樹脂(予備反応物)の調整)
ポリエステル樹脂として乾燥PET(三菱化学社製ノバペットGS400、含水量80ppm)8.000kg(41.66モル)、ジアミン化合物としてモレキュラーシーブズで脱水したHMD(和光純薬工業社、試薬、含水量100ppm)3.390kg(29.17モル)とエチレンジアミン(EDAと略す、和光純薬工業社、試薬、含水量97ppm)0.751kg(12.49モル)を内容積13リットルの攪拌・加熱・加圧・減圧・排気機能を有する金属製の反応器に投入、内部圧力を0.1MPa、温度120℃で5時間、均一に攪拌しつつ反応させた。次に、反応器内を5mmbarに減圧、150℃で副生するEGを除去しつつ、15時間、更に攪拌反応させた。1831gのEGが除去された。得られた低分子量ポリエステルアミド樹脂(予備反応物)を赤外分析したところ、アミド化率は74%であった。尚、アミド化率は、下記式より求めた。
アミド化率(%)=100λ1540/(λ1540+λ1720
ここで、λ1540は1540cm−1のアミド基による吸光度、λ1720は1720cm−1のエステル基による吸光度である。
また、極限粘度(ヘキサメチレンイソプロパノール中、30℃)は0.38であった。
【実施例1】
【0017】
上記ポリエステルアミド樹脂(予備反応物)400gとハイミラン1707(三井デユポン社製エチレン系アイオノマー、ナトリウム塩)100gをドライブレンドして、二軸押出機KZW15−30(テクノベル社製、ベント口1個、L/D=30)を用いて、溶融・混錬したところ、押出機ダイ出口での発泡現象は観測されず、正常にストランドカットが出来た。得られたペレットを130℃、5時間乾燥、350℃、1分間、1MPaで高温プレス後、150℃、2MPaで低温プレスして、1mm厚のシートを成形した。該シートに、16.3gの鋼球を50cmの高さから落下させたところ破壊しなかった。
【実施例2】
【0018】
実施例1のアイオノマー樹脂、ハイミラン1707に替えてハイミラン1706(三井デュポン社製エチレン系アイオノマー、亜鉛塩)を用いた以外は同一の実験を実施した。実施例1と同様に押出機ダイ出口での発泡現象は見られず、正常にストランドカットが出来た。
【0019】
(比較例)
実施例1において、ハイミラン1707を除き、同様の実験を行ったところ、押出機ダイ出口で著しく発泡して正常なストランドカットは出来なかった。得られた発泡物を集め、実施例1と同様にプレスを試みたが強度が全くなく正常なシートを得ることが出来なかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジカルボン酸と2価のOH官能基を有する成分から重合される0.2dl/g以上の極限粘度を有するポリエステル樹脂とジアミン化合物をポリエステルアミド置換反応により反応させて得られるポリエステルアミド樹脂を押出機で溶融・混錬してポリアミド樹脂を製造する方法において、該ポリエステルアミド樹脂100質量部に対して、アイオノマー樹脂1〜100質量部を配合して溶融・混錬することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造法。
【請求項2】
前記請求項1に記載のポリエステル樹脂がポリアルキレンテレフタレート樹脂であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造法。
【請求項3】
前記請求項2に記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂がポリエチレンテレフタレート樹脂であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造法。
【請求項4】
前記請求項1に記載のアイオノマー樹脂が、エチレン系或いはエチレンプロピレン系アイオノマー樹脂であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造法。
【請求項5】
前記請求項4に記載のアイオノマー樹脂の金属が、アルカリ金属或いはアルカリ土類金属であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造法。
【請求項6】
前記請求項5に記載の金属がナトリウム或いは亜鉛であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造法。
【請求項7】
ジカルボン酸と2価のOH官能基を有する成分から重合される0.2dl/g以上の極限粘度を有するポリエステル樹脂とジアミン化合物をポリエステルアミド置換反応により反応させて得られるポリエステルアミド樹脂100質量部と、アイオノマー樹脂1〜100質量部を配合して、溶融混錬されて製造されるポリアミド樹脂組成物。
【請求項8】
前記請求項7に記載のポリエステル樹脂がポリアルキレンテレフタレート樹脂であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【請求項9】
前記請求項8に記載のポリアルキレンテレフタレート樹脂がポリエチレンテレフタレート樹脂であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【請求項10】
前記請求項7に記載のアイオノマー樹脂が、エチレン系或いはエチレンプロピレン系アイオノマー樹脂であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【請求項11】
前記請求項10に記載のアイオノマー樹脂金属が、アルカリ金属或いはアルカリ土類金属であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【請求項12】
前記請求項11に記載の金属がナトリウム或いは亜鉛であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。

【公開番号】特開2011−219706(P2011−219706A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102666(P2010−102666)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(596046509)エムアンドエス研究開発株式会社 (9)
【Fターム(参考)】