説明

ポンプ

【課題】対向している2つのピストンを備え簡単で便利な電気駆動式の往復ポンプを提供すること。
【解決手段】第1と第2のシリンダ(17、18)の各々において直線往復動作可能な第1と第2のピストン(19、21)を具備する液体塗料用のポンプであって、前記第1と第2のピストンが交流電動モーター(13)の作動により各ピストンに対して移動され、前記交流電動モーターの回転式の出力軸は、前記出力軸の回転動作を前記第1と第2のピストンのお互いに180°位相のずれた往復動作に変換する定速カム(31)およびカム従動子(32、33)機構を含む手段により、前記第1と第2のピストンに連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、これに限定されないが、液体塗料を1または複数のスプレーガン用の圧力ループに供給するためのポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、塗料をポンプ駆動するために各シリンダ内で往復動作可能で相互結合された向き合っている一対のピストンを有しているポンプを開示している。相互に結合されたピストンはエアモーターにより往復動作駆動さる。一方のピストン・シリンダ装置が塗料を加圧し圧力ループ内にポンプ駆動している間、他方のピストン・シリンダ装置は塗料をリザーバからシリンダに吸引、再充填している。次いで、該ピストンが反転動作すると圧力ループに塗料が吐出され、その間、前述の最初のピストンがシリンダに塗料を再充填している。
【0003】
エアモーターは運転するために外部の圧縮空気源を必要としており、そのような装置はエネルギ利用の観点から効率の悪いものである。更に、エアモーターの往復動作終了時の各々における駆動方向の変化は比較的遅いものであって、ポンプの出力において脈動を増大させている。特許文献2は直流電動モーターにより駆動される比較的大ストロークの単一往復ピストンポンプを開示しているが、該装置は複雑でモーターの制御装置が高価なものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5094596号明細書
【特許文献2】米国特許第5220259号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、対向している2つのピストンを備え簡単で便利な電気駆動式の往復ポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明において、ポンプが、第1と第2のシリンダの各々において直線往復動作可能な第1と第2のピストンを具備しており、前記第1と第2のピストンが交流電動モーターの作動により各ピストンに対して移動され、前記交流電動モーターの回転式の出力軸は、前記出力軸の回転動作を前記第1と第2のピストンのお互いに180°位相のずれた往復動作に変換する定速カムおよびカム従動子機構を含む手段により、前記第1と第2のピストンに連結されている。
【0007】
好ましくは、前記第1と第2のピストンが軸方向に整列している。
軸方向に整列している前記第1と第2のピストンが各々のカム従動子を介して前記定速カムと協働しており、前記カム従動子は前記定速カムの回転円の真反対の対向端部において前記定速カムと係合している。
【0008】
好ましくは、前記カム従動子がローラー式カム従動子である。
好ましくは、前記第1と第2のカム従動子がバネ付勢により前記定速カムのカム面に係合している。
【0009】
好ましくは、前記第1と第2のカム従動子が圧縮バネにより前記定速カムのカム面に同時に係合されている。
或いは、前記第1と第2のカム従動子は、該カム従動子の双方を前記定速カムのカム面に同時に係合させる引張バネ手段により相互接続するようにしてもよい。
【0010】
好ましくは、第3と第4のシリンダの各々において往復動作可能な軸方向に整列した第3と第4のピストンを含んでおり、前記第3と第4のピストンは、前記交流電動モーターの出力軸により駆動される第2の定速カムにより、お互いに180°位相のずれた往復動作するように駆動され、前記第3と第4のピストンの前記往復動作は、前記第1と第2のピストンの前記往復動作に対して90°位相がずれている。
【0011】
好ましくは、前記第1、第2、第3および第4のシリンダから吐出された液体が共通の圧力ループに供給されている。
好ましくは、ギヤボックスが前記交流電動モーターの出力軸と、前記定速カムとの間に挟さまれている。
【0012】
好ましくは、前記ギヤボックスは減速ギヤボックスである。
必要とするなら、フライホイールが前記交流電動モーターの出力軸と、定速カムとの間の伝動装置に組み込まれていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ツインピストン式電動ポンプの正面図である。
【図2】図1における矢視A−Aの方向に見た図である。
【図3】図1で省略した一対のバネを示めす、図1のポンプの拡大正面図である。
【図4】修正実施形態を示す図1と同様の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一例を添付図面に例示する。
添付図面を参照すると、ポンプは、これに限定されないが、主に液体塗料を圧力回路または塗料回路、すなわち1または複数のスプレーガンを備えた回路に供給するように設計されている。該ポンプは、強固なサポートフレーム11を具備し、該サポートフレーム11は取付ブロック12を含む。該取付ブロックは、ベースプレート12aと、サイドプレート12b、12cとを有している。サイドプレートは、ベースプレート12aから直角に立設されており、互いに平行に離間している。明瞭にするために図1では省略されているが、図2に図示するように、正面プレート12dがベースプレート12aと平行に延設され、かつ、サイドプレート12b、12cによりベースプレート12aから離間されている。プレート12a、12b、12c、12dは、どのような方法でもよいが、例えばボルトにより締結され強固なボックス形構造体を形成している。
【0015】
減速ギヤボックス14がプレート12aの背面に直角に突出しており、該減速ギアボックスにおいてプレート12aから離間している端部にA.C.誘導モーター13が支持されている。該モーター13のローターの回転軸線はギヤボックス14の長手軸に一致している。モーター13の出力軸がギヤボックス14の入力要素を駆動する。ギヤボックス14の出力軸は、該ギヤボックス14の端部において軸受を貫通し、かつプレート11aの中央に配置された穴を貫通して突出している。ギヤボックス14の出力軸15はプレート12a、12dの間のギャップを横断して突出し、そして該出力軸15の自由端部はプレート12dに設けられた軸受16に受容されている。第1のシリンダ組立体17が、ボルトによりプレート12bの外面に固定され、同一の構成の第2のシリンダ組立体18がサイドプレート12cの外面に取付けられている。シリンダ組立体17、18は軸方向に一直線に並置されている。該シリンダ組立体は夫々シリンダ17a、18aを含んでおり、該シリンダはピストン19、21を摺動自在に受容している。シリンダ組立体17、18各々の外側の端部には、各々のピストン19、21によってポンプチャンバー22、23が画成される。ポンプチャンバー22、23は各々の入口ユニオン22a、23aと各々の出口ユニオン22b、23bとを有している。入口ユニオン22a、23aの各々は逆止弁を含んでおり、該逆止弁は、供給ラインから各々のポンプチャンバーへの液体塗料の流入を可能とするが、各々のピストンのポンプ駆動ストローク中に液体塗料が入口ユニオンを介してポンプチャンバーから流出することを防止する。同様に出口ユニオン22b、23bの各々は逆止弁を含んでおり、各ポンプチャンバー22、23から出口ユニオンを介して液体塗料が流出することを可能にするが、各々のピストンの逆ストローク中に液体塗料が各々の出口ユニオン22b、23bを介してポンプチャンバー22、23に逆流することを防止している。
【0016】
ピストン19、21の各々はピストンロッド24、25により駆動される。ピストンロッド24、25は各シリンダ組立体17、18のベース壁面における各々の滑り軸受を貫通し、そして各々のサイドプレート12b、12cにおける対応する穴を貫通し、プレート12aの内面に担持された各々のカム従動子スライダ26、27に接続されている。
【0017】
プレート12aの内面には第1と第2のガイドレールまたはガイドロッド28、29が取付けられている。ガイドレール28、29は、ギヤボックス14の出力軸が貫通する穴の両側部に同じ間隔を置いて配置され、かつ、互いに平行に延設されている。ガイドレール28、29は、軸方向に一直線上に配置されたピストンロッド24、25に対して平行に延設されている。スライダ26、27はガイドレール28、29に摺動自在に取付けられており、プレート12aに対してピストンロッド24、25の共通の軸方向にガイドされ往復動作する。
【0018】
「ハート形」の定速カム31が、プレート12a、12dの間において、出力軸と共に回転するように該出力軸に取付けられている。スライダ26、27にはカム従動子ローラー32、33が取付けられている。該カム従動子ローラーは、出力軸15の回転軸線に平行な軸線を中心として回転する。ローラー32、33の回転軸線はカム31の回転円の直径と交差している。スライダ26、27は互いに弾力的に付勢されている。こうして、ローラー32、33は、カムの回転円の直径方向に互いに反対側で、カム31のカム外周面に係合している。カムが回転すると、ローラーは該カムのカム面上で回転し、そしてカムの動きに追従する。
【0019】
スライダ26、27は、一対の引張バネ34(一方のみを図2、3に図示する)により、カム31を挟さんで両側で互いの方向に押し付けられている。バネ34はフック端部を有しているヘリカルコイル形引張バネである。該フック端部は、スライダ26、27から突出する各々の支柱35の周囲に係合している。各スライダ26、27は四本の支柱35を備えており、必要に応じて二本または四本のバネによりスライダを相互接続できるようになっている。バネは、ローラー32、35および出力軸15の回転軸線を含む平面の両側で等しい力のバネとすることが望ましい。ハート形定速カム31は、その頂点および回転軸線を通過する平面に関して対称である。従って、カム31の回転中、スライダ26、27の動作は互いに位相が180°ずれており、かつ、スライダ26、27の往復動作の方向が変化する場合を除いて、カム31の回転による直線動作の速度は一定である。
【0020】
シリンダ17a、18aの各々の壁面と各々のピストン19、21との間には既知の方法で摺動シールが設けられている。然しながら、シールから多少のリークが発生するので、各シリンダ組立体17、18はドレン装置36、37を備えており、ピストンとシリンダの間のシールから漏れた液体塗料を各シリンダ組立体から排出することができるようになっている。望ましくは、図1に図示するように、ピストンとシリンダの間のシールから漏れた液体塗料は、ドレン装置36、37により、チャンバー22、23の入口ユニオン22a、23aに戻される。更に、ベローズシール38、39がピストンロッド24、25の各々とシリンダ組立体17、18の各々の内壁面とに係合しており、ピストンロッドと各シリンダ組立体の間の摺動境界面をシールするようになっている。
【0021】
モーター13は、出力軸が所定の回転速度となるように作動する。A.C.誘導モーター13は従来のインバータコントロールシステムで制御され、本発明の係わるものではない。カム31が図1、3に示す位置から回転すると、カム31によってローラー33が右方へ駆動され、スライダ27がガイドレール28、29上を右方へ移動する。スライダ27はピストンロッド25に連結されているので、ピストン21が右方へ変位し、液体塗料が満たされているポンプチャンバー23の容積が減少する。カム31によってスライダ27が変位すると、入口ユニオン23aの逆止弁が閉じ、塗料がチャンバー23から出口ユニオン23bを介してスプレーシステムの圧力ループ内へ吐出される。これと同時に、ピストンロッド24およびピストン19を担持するスライダ26は、スライダ26、27を弾性的に相互接続しているバネ34の作用により、ガイドレール28、29に沿って右方へ牽引される。従ってローラー32は、定速カム31のカム面と接触したままである。ピストン19が右方への移動すると、ポンプチャンバー22の体積が増加し、入口ユニオン22aを介して供給源から液体塗料が吸引される。この段階で、入口ユニオン22aの逆止弁が開き、出口ユニオン22bの逆止弁は閉じて、圧力ループからポンプチャンバー22への液体塗料の逆流が防止される。カム31が180°回転する間、液体塗料は圧力ループ内へ定速で継続的にポンプ駆動される。カム31の最高点がローラー33を通過するとき、ローラー32はカムの最下点に作用する。その後、カムが回転する間、スライダ26が左方へ駆動され、ピストン19はチャンバー22に対してポンプ駆動行程となり、液体塗料が出口ユニオン22bから圧力ループ内へを吐出される。それと同時に、バネによって連結されているスライダ27は左方へスライダ26と共に移動する。従って、ピストン21は吸入行程となって、入口ユニオン23aから液体塗料がポンプチャンバー23内へ吸引される。ピストン19、21の往復動作は、モーター13がカム31を駆動している間継続される。
【0022】
望ましい場合には、ピストン19、21の戻り動作によって液体塗料をポンプチャンバー22、23に吸引するのではなく、入口ユニオン22a、23aに接続された塗料供給源を低い圧力に保持しながら、塗料供給源を加圧することによって、ポンプチャンバー22、23内への塗料の適時の流れを補助するようにしてもよい。
【0023】
カム31は定速カムであるので、周期中にピストン19、21が方向転換する時点を除いて、塗料は、スプレーシステムの圧力ループへ一定に圧送、供給される。その方向転換は、カムとカム従動子から成る構成によって迅速に行なわれる。ピストン21がポンプ駆動している間、ピストン19によってチャンバー22が再充填可能となっており、また、その逆もある。
【0024】
図4では、引張バネ34が四本の圧縮バネ41に置換されている。該圧縮バネの各々は、その一端においてL形ブラケット42の外向きに突出した腕部43に作用している。L形ブラケットの他方の腕部はボルトによってスライダ26、27に取着されている。
【0025】
ブラケット42は二対として、一対のブラケットをポンプの長手の中心軸線に関して各側部に配置するようにできる。各ブラケット42の腕部43には貫通孔が形成されている。ブラケットの各対につき1本の細長い保持ロッド44が配設されており、該保持ロッドは、ブラケットの各対の腕部43の貫通孔を摺動自在に貫通している。各ロッド44において腕部43を貫通し突出した部分の周囲にバネ41が配設されている。ナット45が各ロッド44の両側に螺合されており、該ナットは各バネ41の外側端部と係合して、該バネ41の各々に軸方向の所定の予荷重を各ブラケット腕部43に抗して与えている。
【0026】
前記ロッドは所定の長さのロッドであるが、ナット45は、バネ41によってブラケットの各腕部43に所定の予荷重が印加されるように、バネ41の全長およびレーティングとに従って選択されたロッド44沿いの所定長さに亘ってねじ込まれる。
【0027】
バネ41は、カム従動子ローラー32、33がカム31のカム面に係合するようにスライダ26、27を互いの方向へ付勢している。従って、バネ41は前述の実施形態におけるバネ34と同様に機械的に作用しているが、バネ41は引張りではなく圧縮する。ブラケット42およびロット44は、双方の中心軸線を含む共通平面がカム31およびカム従動子ローラー32、33の中央平面と一致し、かつ、ポンプ装置のピストンロッド24、25の長手の中心軸線を含むように位置決めされている。
【0028】
図4において、ポンプの右側のシリンダ組立体18は、図面を明瞭にするために、付属品とともに省略されている。従って、スライダ27に連結されているピストンロッド25は図4に図示されていない。
【0029】
図4において、ピストンロッド24は玉継手46を介してスライダ26に連結されている。玉継手46は、組立てる個々のコンポーネントの公差により生じるスライダ装置の長手の中心線に対するピストンロッド24の多少の芯ずれを吸収する。玉継手46は、長手方向に両方向へスライダ26の移動をロッド24に伝達する。同様の玉継手によってスライダ27がピストンロッド25に連結されている。図1、2、3を参照して既述した組立体に同様の玉継手を組込むことができる。
【0030】
バネを用いてカム従動子ローラーをカム31に付勢する構成には、該バネによってカムに対するローラーの所定の予荷重を提供することができ、そしてカムおよびローラーの製作公差および損耗を所定の制限範囲内に吸収することができるとの利点がある。制御された予荷重は、ローラーとカムと間の過大な荷重による損傷を防止し、バネは損耗や公差を吸収するための複雑な調節機構を必要としない。スライダを連結し、またカムとの係合に予荷重を付与するためにバネを使用することによって、カムと一方または双方のローラーとの間にギャップの発生が防止される。ギャップが生じると、行程の終了時にピストンの方向転換に遅れが生じ、その結果ポンプ出力に変動が生じる。
【0031】
装置の能力を増大したり、或いは、ピストン19、21の往復動方向の変化中における圧力ループの圧力脈動を最小化することが望ましい場合には、カム31と同一の第2のカムを90°位相をずらして軸15によって同時に駆動するようにしてもよい。第2の定速カムは、スライダ26、27と同一のスライダと協働し、出力軸15の軸方向に離間している。2つの追加スライダは、スライダ26、27に連結されたものと同一の第3のピストン・シリンダ組立体と、第4のピストン・シリンダ組立体とに連結される。そのような装置では、ピストン・シリンダ組立体17、19および18、21が往復動作の終了時点にあるとき、第3のピストン・シリンダ組立体および第4のピストン・シリンダ組立体は往復動作の中央にある。従って、軸15がどの回転位置にあっても、少なくとも1つのピストン・シリンダ組立体がポンプ駆動行程を実行しており、関連するスプレーガンシステムの圧力ループに加圧された液体塗料を輸送している。追加のシリンダ組立体をサイドプレート12b、12cの延長部分に支持するようしたり、或いは、スライダをプレート12dまたはプレート12a、12dと平行な追加プレートに支持するようにできる。
【0032】
従来の脈動除去装置を圧力ループに接続することによって、圧力ループにおける圧力脈動は更に滑らかなものとなろう。
【0033】
定速カムは、ギヤボックス14を介してモーター13によって駆動されているが、望ましい場合には、ピストンの往復動作の方向転換時に生じるシステム内の荷重変動作用を最小にするために、モーター13とギヤボックス14との間にフライホイールを配設してもよい。
【0034】
圧力作動スイッチが出力ループまたは各ポンプチャンバーの出口ユニオンに組み込まれており、例えばフィルタ若しくは配管が詰まったり、或いは、出口ユニオンの逆止弁が損傷して、出力圧力が所定の安全弁の設定値を超過した場合に、モーター13を停止しポンプ駆動を停止するようになっている。
【0035】
図1のポンプの1つの実施例では、各ピストンは30〜80mm、好ましくは40mmの比較的短かいストロークを有しており、従って定速カム31を介してピストンを駆動するA.C.モーターの使用が容易となっている。更に、短かいストロークのツインピストン装置を選択することによって、60〜150mm、好ましくは100mmの比較的大きなピストン口径の使用を容易なものなり、モーター13は、ポンプが10〜55リットル/min(4シリンダポンプでは110リットル/minまで)の範囲で吐出するように運転される。
【符号の説明】
【0036】
11 サポートフレーム
12 取付ブロック
13 モーター
14 ギヤボックス
15 出力軸
16 軸受
17 シリンダ組立体
18 シリンダ組立体
19 ピストン
21 ピストン
22 ポンプチャンバー
23 ポンプチャンバー
24 ピストンロッド
25 ピストンロッド
26 スライダ
27 スライダ
28 ガイドレールまたはガイドロッド
29 ガイドレールまたはガイドロッド
31 定速カム
32 ローラー
33 カム従動子ローラー
34 引張バネ
38 ベローズシール
39 ベローズシール
41 バネ
42 ブラケット
43 腕部
44 ロッド
45 ナット
46 玉継手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1と第2のシリンダ(17、18)の各々において直線往復動作可能な第1と第2のピストン(19、21)を具備することを特徴とするポンプにおいて、
前記第1と第2のピストンが交流電動モーター(13)の作動により各ピストンに対して移動され、前記交流電動モーターの回転式の出力軸は、前記出力軸の回転動作を前記第1と第2のピストンのお互いに180°位相のずれた往復動作に変換する定速カム(31)およびカム従動子(32、33)機構を含む手段により前記第1と第2のピストンに連結されていることを特徴とするポンプ。
【請求項2】
前記第1と第2のピストンが軸方向に整列していることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
軸方向に整列している前記第1と第2のピストンが各々のカム従動子を介して前記定速カムと協働しており、前記カム従動子は前記定速カムの回転円の真反対の対向端部において前記定速カムと係合していることを特徴とする請求項2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記カム従動子がローラー式カム従動子であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のポンプ。
【請求項5】
前記第1と第2のカム従動子がバネ付勢により前記定速カムのカム面に係合していることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のポンプ。
【請求項6】
前記第1と第2のカム従動子が圧縮バネにより前記定速カムのカム面に同時に係合されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のポンプ。
【請求項7】
前記第1と第2のカム従動子は、両方の前記カム従動子を前記定速カムのカム面に同時に係合させる引張バネ手段(34)により相互接続されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のポンプ。
【請求項8】
各々の第3と第4のシリンダにおいて往復動作可能な軸方向に整列した第3と第4のピストンを含んでおり、
前記第3と第4のピストンは、前記交流電動モーターの出力軸により駆動される第2の定速カムにより、お互いに180°位相のずれた往復動作をするべく駆動されており、前記第3と第4のピストンの前記往復動作は、前記第1と第2のピストンの前記往復動作に対して90°位相がずれていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のポンプ。
【請求項9】
前記第1、第2、第3と第4のシリンダから吐出された液体が共通の圧力ループに供給されていることを特徴とする請求項8に記載のポンプ。
【請求項10】
減速ギヤボックスが前記交流電動モーターの出力軸と、前記定速カムとの間に挟さまれていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のポンプ。
【請求項11】
フライホイールが前記交流電動モーターの出力軸と、定速カムとの間の伝動装置に組み込まれていることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載のポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−67755(P2012−67755A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−266394(P2011−266394)
【出願日】平成23年12月6日(2011.12.6)
【分割の表示】特願2006−544542(P2006−544542)の分割
【原出願日】平成16年12月14日(2004.12.14)
【出願人】(504186747)アイティーダブリュ リミティド (3)
【Fターム(参考)】