説明

ミリ波を用いた位置検出装置

【課題】水蒸気及び/又は粉塵を含む雰囲気下においても例えばスラブ等の被検出物を高精度に検出すること。
【解決手段】例えば製鉄所の圧延工程において、水蒸気及び/又は粉塵を豊富に含む雰囲気中を搬送手段例えばローラコンベア22により搬送される被検出物であるスラブ2の搬送経路を横切るように、所定の周波数例えば60GHzのミリ波を送信する発信部3と、この発信部3からのミリ波を受信する受信部4とを対向配置して構成される位置検知器を搬送方向に沿って複数組配置し、当該受信部4が受信した検出信号に基づいてスラブ2が通過したか否かを判別する。この場合、直進性の高いミリ波は水蒸気や粉塵などの浮遊微粒子に遮られることが少ないので、高精度にスラブ2を検出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば製鉄所において搬送手段により搬送される溶融スラブなどの被検出物の搬送位置をミリ波を用いて検出するミリ波を用いた位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼材などの金属製品を製造する製鉄所においては、原料となる金属を加熱炉で加熱溶融し、この溶融金属を加熱炉から順次抽出して所定の形状のスラブ(金属スラブ)を鋳造し、さらに加熱装置にてこのスラブを所定の温度に加熱した後、圧延装置にて熱間圧延を行なうことにより、予定とする形状の鋼材を製造している。製鉄所内においてこれら装置間のスラブの搬送は、搬送手段例えば搬送用のコンベアを用いて高温状態のままで行なわれる。
【0003】
図5は、加熱装置、圧延装置、及び圧延装置にスラブを搬入するための搬送手段を備えた圧延システムの概略を示す図である。例えば矩形面状に形成されたスラブ2は加熱装置10にて所定の温度例えば1000℃に加熱され、ローラコンベア11により例えば上下一対の水平圧延ローラ12a及び/又は図示しない左右一対の縦圧延ローラを備えた圧延装置12に搬入されて熱間圧延される。
【0004】
このような圧延システムにおいては、圧延ローラの圧入量の設定値を段階的に変えたり、また幅出し圧延,エッジング圧延,平圧延などの種々の圧延パターンの組み合せを変えたりなど、予定とする製品の形状に応じて圧延スケジュールが決められ、例えばロットの先頭にあたるスラブが圧延装置12に搬入される前に、圧延スケジュールに対応したプロセス条件に圧延装置12をセットアップする等の作業が行なわれる。
【0005】
従って、圧延処理を良好かつ効率良く行なうためには搬送経路上におけるスラブ2の位置を正確に把握し、タイミングを合わせて圧延装置12のセットアップを行なうことが必要である。従来においては、ローラコンベア11の搬送経路上にあるスラブ2を検出する手法の一つとして光、例えばレーザ光線を用いた光センサが用いられている(例えば特許文献1,特許文献2参照)。
【0006】
ここで、光センサによりスラブ2を検出する概略構成を上記図5を用いて説明する。光センサ13は、コンベア10の搬送経路の途中において、スラブ2の側面と対向する高さ位置にてスラブ2を挟むように投光部13Aと受光部13Bとを対向して配置しておき、投光部13Aからレーザ光線を放射し、受光部13Bが受光したレーザ光線の受光量に対応したアナログ電圧に変換し、出力する。そして投光部13A及び受光部13Bとの間を通過するスラブ2がレーザ光線を遮断してアナログ電圧が減少することによりスラブ2の有無が判定される。このような光センサ13は、ローラコンベア11の長手方向に沿って所定の位置に複数配置され、これにより搬送経路上におけるスラブ2の現在位置を把握する。
【特許文献1】特開平4−371355号公報(段落0008及び段落0010)
【特許文献2】特開平8−198430号公報(段落0008,第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の光センサを用いた検出手法においては、以下のような問題があった。即ち、圧延工程においては、圧延ローラに冷却水が噴霧されており、また必要に応じてスラブ2の表面にスケールを除去するための高圧水が噴射されているため、周囲の雰囲気の湿度が高くなっており、この雰囲気に高温状態のスラブ2が曝されると、雰囲気中の水分が表面で加熱されて水蒸気となる。特に、冬場になると、冷えた雰囲気とスラブ2との温度差が大きくなるため、水蒸気の発生量が益々多くなり、場合によっては目視ではスラブ2を確認するのが困難となるほど視程度が低くなる。
【0008】
このような過酷な条件下、レーザ光線などの光は水蒸気を透過することができないため、発光部13Aと受光部13Bとの間に水蒸気が介在すると途中で光が遮られてしまい、結果としてスラブ2を検出できないか、あるいは誤検出が起きてしまう場合がある。
【0009】
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、例えば水蒸気及び/又は粉塵を含む雰囲気下においても例えばスラブ等の被検出物を高い精度で検出することのできるミリ波を用いた位置検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的を実現するミリ波を用いた位置検出装置の第1の構成は、請求項1に記載のように、水蒸気及び/又は粉塵を豊富に含む雰囲気中を搬送手段により搬送される被検出物の搬送経路を横切るようにミリ波を送信する発信部と、この発信部からのミリ波を受信する受信部とを対向配置して構成される一組の位置検知器、あるいは前記一組の位置検知器を該搬送経路に沿って所定の間隔を有して複数組配置し、該一組みの位置検知器の発信部と受信部の間を前記被検出物が通過したか否かを該受信部で受信した検出信号に基づいて判断すること特徴とする。
【0011】
本発明の目的を実現するミリ波を用いた位置検出装置の第2の構成は、請求項2に記載のように、上記第1の構成において、前記一組の位置検知器を複数組配置した場合、各組の受信部と発信部は同期信号が入力されるとミリ波の送信と受信を同時に行い、各位置検知器に対し前記被検出物の搬送方向上流側から下流側に向かって並ぶ位置検知器に順に所定のタイミングで前記同期信号を出力することを特徴とする。
【0012】
本発明の目的を実現するミリ波を用いた位置検出装置の第3の構成は、請求項3に記載のように、上記いずれかの構成で、前記発信部は、送信されたミリ波が前記被検出物で反射し、該発信部に向かう反射波を受信する受信機能を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、水蒸気及び/又は粉塵を含む雰囲気中を搬送手段により搬送される被検出物に対し、所定の周波数のミリ波により検出する構成としたことにより、直進性の高いミリ波は水蒸気や粉塵などの浮遊微粒子により遮られることなく被検出物に向かって進むので、被検出物を高い精度で検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明によるミリ波を用いた位置検出装置を実施の形態に係る例えば製鉄所の圧延工程におけるスラブの検出に用いた例について、図1を参照しながら説明する。
【0015】
図中、2は検出対象である被検出物例えば矩形面状に形成されたスラブである。このスラブ2は図示しない加熱炉により原料金属を加熱溶融し、さらに加熱炉から抽出して所定の形状に鋳造されたものである。スラブ2は、種々の金属製品の原料(中間体)であり、この例では矩形面状体としてあるが、実際には予定とする製品の形状に応じて例えば帯状体,棒状に形成されることもある。
【0016】
圧延工程において、前記スラブ2は加熱装置21例えば加熱炉にて所定の温度例えば1000℃に加熱され、搬送手段の一つであるローラコンベア22により高温状態のまま順次搬送されて圧延装置23に搬入されて予定とする製品に応じた形状に圧延される。この圧延装置23は、図示は省略するが、例えば上下に配置された一対の水平圧延ローラ及び/又は左右に配置された一対の縦圧延ローラなどを備えたローラ方式の圧延装置である。但し、本例において圧延装置23の構成はローラ方式に限られることはない。また圧延処理は1回(1パス)に限られず、粗圧延を行なった後に仕上げ圧延を行なうといったように段階を分けて圧延したり、また幅出し圧延,エッジング圧延,平圧延などの種々の圧延パターンを行なったりなど、必要に応じて加熱装置21と圧延装置23との間を往復移動させて複数回(複数パス)の圧延処理が行なわれることもある。
【0017】
このようにスラブ2は、ローラコンベア22により高温状態のままで搬送されるため、詳しくは「背景技術」の欄に記載したように、周囲の雰囲気に曝された際に水蒸気が発生し、またこの雰囲気中には例えばスケール除去用の高圧水によりスラブ2から除去されたスケールが粉塵となって拡散している。即ち、スラブ2は、水蒸気及び/又は粉塵を豊富に含む雰囲気中を搬送されることとなる。
【0018】
また前記ローラコンベア22の幅方向側縁の外側には、波長がミリメートル台となる周波数が例えば30〜300GHz、好ましくは60GHzのミリ波を送信するための送信機能を有する発振部3と、搬送経路上におけるある位置を通過するスラブ2を水平方向に挟んで対向するように配置され、当該発振部3から送信されたミリ波を受信するための受信部4とが設けられ、これを一組の位置検知器として複数組の位置検知器をローラコンベア22の搬送方向に沿って所定間隔で配置しており、この複数組の位置検知器は電源装置5により駆動電源が供給されている。なお、本実施の形態のミリ波を用いた位置検出装置1は、複数組の位置検知器により構成しているが、1組の位置検知器から構成したものであっても良い。
【0019】
位置検知器を構成する発振部3は送信機能を有しており、ミリ波を発生させるための半導体素子,水晶振動子などを有するミリ波発振器31で発振されたミリ波がサーキュレータ32を介してアンテナ部33に送られる。
【0020】
なお、ミリ波とは、前記したように波長がミリメートル台の周波数が例えば30〜300GHzの電磁波を意味するが、本発明においてはこの周波数により厳密に区別されるものではない。
【0021】
また、サーキュレータ32は該ミリ波の送信と受信を分離し、アンテナ33で受信した受信波を検波ダイオードからなるアイソレータ34に導く。アイソレータ34で検波された受信信号は増幅器36で増幅されてCPUボード37に入力され、この受信信号を第2の検出信号としてI/Fユニット38から管理装置6に送信する。
【0022】
管理装置6には、第2の検出信号に基づいてスラブ2の有無を判定する第2判定部が設けられている。スラブ2が発信部3の前を通過していない場合には、発信部3のアンテナ33から発射されたミリ波は直進するため、発信部3のアンテナ33にはミリ波が受信されないので、第2の検出信号は低レベルの信号となるのに対し、スラブ2が発信部3の前を通過すると、アンテナ33から発射されたミリ波はスラブ2で反射しアンテナ33で受信されるため、第2の検出信号は高レベルの信号となる。したがって、第2の検出信号が所定のレベルを越えたか否かにより、スラブ2の通過を判別することができる。第2の判定部は、このような処理を時系列的に各発信部毎に行う。
【0023】
また、発信部3のCPUボード37には、管理装置6からの同期信号がI/Fユニット38を介して入力し、この同期信号が入力すると制御回路39に対しミリ波の発信を指示する。管理装置6は、複数配置された各発信部3に対し、スラブが通過すると推定されるタイミングでスラブ2の搬送方向上流側から下流側に前記同期信号をそれぞれ与え、発信部3からはこの同期信号が受信部4の受信信号処理部4Bに送信される。なお、発信部3にはCPUボード37により駆動制御されるLED等からなる表示器3aが設けられ、点灯あるいは点滅して通過判別を含む作動状態を示すようになっている。
【0024】
一方、発信部3のアンテナ33から発射(送信)されたミリ波は、対向配置されている受信部4の受信器4Aにおいて受信可能となっている。
【0025】
受信器4Aは、ホーン状の受信アンテナ41で受信した受信信号を検波器からなるアイソレータ42で検波し、これを増幅器43で増幅した受信信号44を受信信号処理部4BのCPUボード46に入力する。
【0026】
受信信号処理部4Bは、CPUボード46に同期信号がI/Fユニット47を介して入力されており、一組の位置検知器をなす発信部3と受信部4に対して同時に同期信号が入力されるため、CPUボード46はこの同期信号が入力された時における受信信号を取出し、これをスラブ2が通過したか否かの判定を行うための第1の検出信号とし、I/Fユニット47を介して管理装置6に出力する。なお、受信部4にはCPUボード46により駆動制御されるLED等からなる表示器48が設けられ、点灯あるいは点滅して通過判別を含む作動状態を示すようになっている。
【0027】
管理装置6には、第1の検出信号に基づいてスラブ2の通過の有無を判定する第1の判定部が設けられている。スラブ2が発信部3と受信部4との間を通過すると、発信部3のアンテナ33から受信器4Aの受信アンテナ41に向かうミリ波はスラブ2により遮られるため、第1の検出信号のレベルはスラブ2が通過する時は低レベルで、不通化の時は高レベルなので、第1の検出信号が所定のレベルを越えたか否かにより、スラブ2の通過を判別することができる。第1の判定部は、このような処理を時系列的に各受信部毎に行う。
【0028】
なお、発信部3及び受信部4からの第1、第2の検出信号に基づいて管理装置6がスラブ2の通過、不通過の判別を行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、発信部3および受信部4でそれぞれスラブ2の通過、不通過の判別を行なっても良い。
【0029】
本実施の形態において、対向配置する一組の発信部3及び受信部4で構成される位置検知器は、スラブ2の搬送路に沿って例えば100mmの間隔で等間隔に複数配置されており、これらの各組の位置検知器の配置位置が決まっているので、各位置検知器でスラブ2を検出することで、スラブ2の位置を検出することができる。
【0030】
なお、位置検知器の設置数及び設置間隔の設定値を実際にどのようにするかは、搬送路の長さやスラブの形状などに基づいて決めるのが好ましい。
【0031】
また、電磁波であるミリ波は、レーザ光線などの光に比べて、発信アンテナの特性等により広がる性質を有するため、例えば図3(a),(b)に模式的に示すように、予定とする検出ラインSに向かって近づいて来るスラブ2の前端面2a又は、検出ラインSを通過したスラブ2の後端面2bに反射した電波(反射波)を受信部4が検知して受信レベルが変化するいわゆるノイズNが発生し、このノイズNによりスラブ2の誤検出を起こしてしまうことがあるため、本例においては前記検出ラインS上にあるスラブ2にミリ波が遮られたときの受信レベルと同じか又はこれよりも若干高めに設定した受信レベルを予めしきい値として決めておき、このしきい値を超えないものについてはノイズNとして除去し、反対にしきい値を超えたときにはスラブ2が有ると判定してONの信号を出力するように制御される。
【0032】
また上記したスラブ2からの予定としない反射波だけでなく、周囲に介在する被検出物からの反射波もノイズNとして同様に除去する。即ち、処理部6は、受信部4が受信したミリ波の情報のうち、スラブ2からの予定としない反射波の情報を除外する手段を有している。このようにノイズNを除去することで、例えば図3(c)に模式的に示すような受信情報が得られ、これによりスラブ2の前端及び後端の通過タイミングを高精度に検出することができるようになる。
【0033】
また、図中35,45は、発信部3の送信面及び、受信部4の受信面を覆うように設けられた例えば電波を通過可能な耐熱性の保護部材例えば強化ガラスである。このような構成とすれば、高温状態のスラブ2からの輻射熱の影響が少なくなり、スラブ2に対しより接近させて発信部3及び受信部4を配置することができるので、その分において水蒸気や粉塵さらには予定としない反射波の影響を少なくして検出精度の向上を図ることができる点で得策である。
【0034】
上述の実施の形態によれば、例えば製鉄所の圧延工程においてローラコンベア22により搬送されるスラブ2を、所定の周波数例えば60GHzのミリ波を用いて検出する構成としたことにより、直進性の高いミリ波は水滴や粉塵などの浮遊微粒子により遮られることなくスラブ2に向かって進むので、高い精度でスラブ2を検出することができる。このため搬送経路上のスラブ2の位置を高精度に把握することができ、結果として最適なタイミングで圧延装置12のセットアップを行なうことができるので、良好かつ効率の良い圧延処理を行なうことができる。即ち、本発明は、水滴や粉塵などの浮遊微粒子を透過することはできるが、スラブ2等の物体には遮断されるというミリ波の特性に着目し、製鉄所のように視程度が例えば0°という過酷な条件下においてもスラブ2を検出することを実現したのである。
【0035】
更に上述の実施の形態によれば、波長の短いミリ波、好ましくは周波数が60GHzのミリ波を用いた構成としたことにより、ミリ波検出器自体の小型化及び軽量化を図ることができる。搬送経路上におけるスラブ2の位置をより高精度に把握するためには、搬送経路に沿って狭い間隔でミリ波検出器を並べておくのが得策である。そのため、装置の小型化を図ることのできる本例は、より高精度化を図ることができる点で有効である。
【0036】
ここで、図4は、本発明者らが実際に試験を行なうなどして作成した光、周波数60GHzのミリ波、周波数24GHzのマイクロ波を用いた検出器の特性対比表である。この特性対比表からも明らかなように、光は水蒸気を含む雰囲気中ではスラブ2を検出することができないが、波長の短いミリ波やマイクロ波はスラブ2の検出が可能であり、また粉塵の影響も光に比べて小さい。さらに電波はレーザ光線に比べて人体への影響が小さいという利点もある。
【0037】
しかしながら、マイクロ波を用いた場合、その波長が長すぎるため、それに伴いアンテナ33が大型化し、結果として装置が大型化してしまう。従って、複数のミリ波を並べる場合には、本発明のようにミリ波、好ましくは周波数60GHzのミリ波を選択するのが得策である。
【0038】
なお、本発明においては、スラブ2を検出して搬送路上の位置を把握する構成に限られず、スラブ2の先端又は後端を検出したタイミングでローラコンベア22を停止するように制御してもよい。より具体的には、例えば加熱装置21と圧延装置23とを往復移動させて複数パスの圧延処理を行なう際に、スラブ2の先端又は後端を検出したタイミングにあわせてローラコンベア22の搬送動作を停止し、さらに所定の距離だけスラブ2を搬送して加熱装置21にスラブ2を搬入するようにする。このような構成とすれば、繰り返しスラブ2を加熱装置21に搬入しても搬入位置を揃えることができるので、スラブ2毎に均一に加熱することができ得策である。
【0039】
また、本発明においては、被検出物はスラブ2に限られず、水蒸気及び/又は粉塵を豊富に含む雰囲気中に置かれた物を被検出物とすることができる。さらに被検出物は必ずしも高温状態でなくともよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態によるミリ波を用いた位置検出装置の平面図。
【図2】図1の位置検知器のブロック図。
【図3】(a)は図1の位置検知器によりスラブを検出する様子を示す図、(b)(c)はその時の受信レベルを示す図。
【図4】ミリ波、マイクロ波及び光を用いた検出器の特性対比結果を示す図表である。
【図5】従来のスラブを検出する手法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0041】
1 ミリ波を用いた位置検出装置
2 スラブ(被検出物)
21 加熱装置 22 ローラコンベア 23 圧延装置
3 発信部
31 ミリ波発振器 32 サーキュレータ 33 アンテナ部
34 アイソレータ 35,45 保護部材 36増幅器
37、46 CPUボード 38、47 I/Fユニット
39 制御回路 3a、63 表示器(LED)
4 受信部
4A 受信器 4B 受信信号処理部 41 受信アンテナ
42 アイソレータ 43 増幅器 44 受信信号
5 電源装置
6 管理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水蒸気及び/又は粉塵を豊富に含む雰囲気中を搬送手段により搬送される被検出物の搬送経路を横切るようにミリ波を送信する発信部と、この発信部からのミリ波を受信する受信部とを対向配置して構成される一組の位置検知器、あるいは前記一組の位置検知器を該搬送経路に沿って所定の間隔を有して複数組配置し、該一組みの位置検知器の送発信部と受信部の間を前記被検出物が通過したか否かを該受信部で受信した検出信号に基づいて判断すること特徴とするミリ波を用いた位置検出装置。
【請求項2】
前記一組の位置検知器を複数組配置した場合、各組の受信部と発信部は同期信号が入力されるとミリ波の送信と受信を同時に行い、各位置検知器に対し前記被検出物の搬送方向上流側から下流側に向かって並ぶ位置検知器に順に所定のタイミングで前記同期信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のミリ波を用いた位置検出装置。
【請求項3】
前記発信部は、送信されたミリ波が前記被検出物で反射し、該発信部に向かう反射波を受信する受信機能を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のミリ波を用いた位置検出装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−139583(P2007−139583A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−333743(P2005−333743)
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(000244110)明星電気株式会社 (22)
【Fターム(参考)】