説明

メモリ装置

【課題】メモリセルへ電流を供給するための配線に流れる電流の最大値が過大となることを防止することが可能なメモリ装置を提供すること。
【解決手段】このメモリ装置200は、複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、ワードラインの状態が活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成される。メモリ装置は、リフレッシュ動作を行うために活性状態に設定するワードラインの数を表す数情報と、リフレッシュ動作を行う時間間隔を表す間隔情報と、を対応付けて記憶する(210)。メモリ装置は、記憶されている間隔情報が表す時間間隔が経過する毎に、その間隔情報と対応付けて記憶されている数情報が表す数ずつ、順次、ワードラインの状態を活性状態に設定するとともにリフレッシュ動作を行う(220)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電荷を蓄積可能に構成されたメモリセルを複数備えるとともに、そのメモリセルに電荷を蓄積させることによりそのメモリセルに情報を読み書き可能なメモリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電荷を蓄積可能に構成されたメモリセルを複数備えるとともに、そのメモリセルに電荷を蓄積させることによりそのメモリセルに情報を読み書き可能(メモリセルから情報を読み出し可能且つメモリセルに情報を書き込み可能)なメモリ装置が知られている。この種のメモリ装置の一つとして、特許文献1に記載のメモリ装置は、所定の時間が経過する毎に、リフレッシュ動作を行うように構成されている。リフレッシュ動作は、メモリセルから情報を読み出し、読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直す動作である。
【0003】
これによれば、メモリセルに蓄積されていた電荷量が自然放電等により減少していた場合であっても、メモリセルに書き込まれた情報に応じた電荷量を、メモリセルに再び蓄積させることができる。この結果、メモリセルに蓄積されている電荷量が過度に減少することによってメモリセルから真の情報(そのメモリセルに書き込まれた情報)を読み出せなくなることを防止することができる。
【特許文献1】国際公開第96/28825号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記メモリ装置においては、同時に比較的多くのメモリセルに対してリフレッシュ動作が行われる場合がある。この場合、リフレッシュ動作を行うためにメモリセルに対して同時に供給される電流の総量が過大になる。その結果、メモリセルへ電流を供給するための配線に流れる電流の最大値が過大になる。このため、この配線の近傍にその他の回路が配置されている場合、その回路を正常に動作させることができない虞があった。
【0005】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「メモリセルへ電流を供給するための配線に流れる電流の最大値が過大となること」を解決することが可能なメモリ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するため本発明の一形態であるメモリ装置は、
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成され、且つ、
上記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために上記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段と、
上記記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、上記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに上記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行手段と、
を備える。
【0007】
また、本発明の他の形態であるリフレッシュ動作制御方法は、
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成されたメモリ装置に適用され、
上記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために上記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて当該リフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、上記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに上記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行工程を含む。
【0008】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成されたメモリ装置に、
上記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために上記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて当該リフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、上記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに上記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行手段を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上のように構成されることにより、メモリセルへ電流を供給するための配線に流れる電流の最大値が過大となることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の一形態であるメモリ装置は、
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成され、且つ、
上記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために上記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段と、
上記記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、上記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに上記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行手段と、
を備える。
【0011】
これによれば、リフレッシュ動作を行うためにメモリセルに対して同時に供給される電流の総量が過大になることを防止することができる。これにより、メモリセルへ電流を供給するための配線に流れる電流の最大値が過大になることを防止することができる。この結果、この配線の近傍にその他の回路が配置されている場合であっても、その回路を正常に動作させることができる。
【0012】
ところで、対象ワードライン数がより小さな値に設定されるとともにリフレッシュ動作間隔が変更されない場合には、すべてのメモリセルに対して、メモリセルに蓄積されている電荷量が過度に減少する前にリフレッシュ動作を行うことができない虞がある。即ち、この場合、メモリセルから真の情報(そのメモリセルに書き込まれた情報)を読み出せなくなる虞がある。
【0013】
これに対し、上記構成に係るメモリ装置は、すべてのメモリセルに対して、メモリセルに蓄積されている電荷量が過度に減少する前にリフレッシュ動作を行うことができるように対応付けられた対象ワードライン数及びリフレッシュ動作間隔を用いて、リフレッシュ動作を行うことができる。従って、メモリセルに蓄積されている電荷量が過度に減少することによってメモリセルから真の情報を読み出せなくなることを防止することができる。
【0014】
この場合、上記リフレッシュ動作制御情報記憶手段は、互いに対応付けられた上記対象ワードライン数情報及び上記リフレッシュ動作間隔情報からなる組情報を複数記憶するように構成され、
上記リフレッシュ動作実行手段は、上記リフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されている複数の組情報の1つを識別するための識別情報を受け付け、当該受け付けた識別情報により識別される組情報を構成する上記対象ワードライン数情報及び上記リフレッシュ動作間隔情報に基づいて上記リフレッシュ動作を行うように構成されることが好適である。
【0015】
これによれば、メモリ装置の作動状況、又は、メモリセルへ電流を供給するための配線に流れる電流の大きさ等に応じて、適切に選択された対象ワードライン数情報及びリフレッシュ動作間隔情報に基づいてリフレッシュ動作を行うことができる。
【0016】
この場合、上記リフレッシュ動作制御情報記憶手段は、上記記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数に対する、当該象ワードライン数情報と対応付けられたリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔の比を一定とするように構成されることが好適である。
【0017】
これによれば、いずれの情報(互いに対応付けられた対象ワードライン数情報及びリフレッシュ動作間隔情報)が使用された場合であっても、一定の期間にてすべてのメモリセルに対するリフレッシュ動作を完了することができる。
【0018】
この場合、上記リフレッシュ動作実行手段は、整数であるカウンタ値を保持するように構成され、且つ、当該保持しているカウンタ値に応じた上記ワードラインの状態を上記活性状態に設定するとともに上記リフレッシュ動作を行い、且つ、上記リフレッシュ動作を実行する毎に当該カウンタ値を所定の増分だけ増加させ、更に、当該カウンタ値が所定のカウンタ上限値となった場合、当該カウンタ値を所定の初期値に設定するように構成されることが好適である。
【0019】
この場合、上記リフレッシュ動作制御情報記憶手段は、上記対象ワードライン数情報と、上記リフレッシュ動作間隔情報と、上記カウンタ上限値と、を対応付けて記憶するように構成されることが好適である。
【0020】
この場合、上記リフレッシュ動作制御情報記憶手段は、上記記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数と、当該象ワードライン数情報と対応付けられたカウンタ上限値と、の積を一定とするように構成されることが好適である。
【0021】
これによれば、いずれの情報(互いに対応付けられた対象ワードライン数情報、リフレッシュ動作間隔情報及びカウンタ上限値)が使用された場合であっても、リフレッシュ動作をすべてのメモリセルに対して確実に実行することができる。
【0022】
この場合、上記メモリ装置は、
上記リフレッシュ動作を行うために上記メモリセルへ供給される電流を所定の電流上限値以下に制限する電流制限手段を備えることが好適である。
【0023】
これによれば、リフレッシュ動作を行うためにメモリセルに対して同時に供給される電流の総量を確実に電流上限値以下にすることができる。これにより、メモリセルへ電流を供給するための配線に流れる電流の最大値を減少させることができる。この結果、この配線の近傍にその他の回路が配置されている場合であっても、その回路を正常に動作させることができる。
【0024】
また、本発明の他の形態であるリフレッシュ動作制御方法は、
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成されたメモリ装置に適用され、
上記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために上記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて当該リフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、上記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに上記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行工程を含む。
【0025】
この場合、上記リフレッシュ動作実行工程は、
上記リフレッシュ動作制御情報記憶手段に、互いに対応付けられた上記対象ワードライン数情報及び上記リフレッシュ動作間隔情報からなる組情報が複数記憶されている場合に、当該記憶されている複数の組情報の1つを識別するための識別情報を受け付け、当該受け付けた識別情報により識別される組情報を構成する上記対象ワードライン数情報及び上記リフレッシュ動作間隔情報に基づいて上記リフレッシュ動作を行うように構成されることが好適である。
【0026】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成されたメモリ装置に、
上記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために上記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて当該リフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、上記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに上記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行手段を実現させるためのプログラムである。
【0027】
この場合、上記リフレッシュ動作実行手段は、
上記リフレッシュ動作制御情報記憶手段に、互いに対応付けられた上記対象ワードライン数情報及び上記リフレッシュ動作間隔情報からなる組情報が複数記憶されている場合に、当該記憶されている複数の組情報の1つを識別するための識別情報を受け付け、当該受け付けた識別情報により識別される組情報を構成する上記対象ワードライン数情報及び上記リフレッシュ動作間隔情報に基づいて上記リフレッシュ動作を行うように構成されることが好適である。
【0028】
上述した構成を有する、リフレッシュ動作制御方法、又は、プログラム、の発明であっても、上記メモリ装置と同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することができる。
【0029】
以下、本発明に係る、メモリ装置、リフレッシュ動作制御方法、及び、プログラム、の各実施形態について図1〜図8を参照しながら説明する。
【0030】
<第1実施形態>
(構成)
図1に示したように、第1実施形態に係るメモリ装置としてのDRAM(Dynamic Random Access Memory)1は、図示しないバス(例えば、データバス及びアドレスバス等)を介してメモリコントローラ2に接続されている。
【0031】
DRAM1は、メモリコントローラ2が生成する信号(例えば、ロウアドレスストローブ(RAS;Row Address Strobe)信号、カラムアドレスストローブ(CAS;Column Address Strobe)信号、ライトイネーブル(WE;Write Enable)信号、データ信号、及び、チップセレクト(CS;Chip Select)信号等)を受け付ける。
【0032】
DRAM1は、ロウデコーダ14と、センスアンプ15と、カラムデコーダ16と、セルアレイ20と、を備える。
【0033】
セルアレイ20は、複数のワードライン(ワード線)17と、複数のビットライン(ビット線)18と、複数のメモリセル19と、を含む。ワードライン17とビットライン18とは、互いに直交するように且つ格子状に配置されている。各ワードライン17は、活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能に構成されている。
【0034】
複数のメモリセル19は、ワードライン17とビットライン18とが交差する交差部に1つずつ配置されている。各メモリセル19は、1本のワードライン17と、1本のビットライン18と、のそれぞれに接続されている。各メモリセル19は、電荷を蓄積可能なコンデンサを含む。メモリセル19に蓄積されている電荷の量(電荷量)は、そのメモリセル19に記憶されている情報を表す。
【0035】
ロウデコーダ14は、DRAM1がメモリコントローラ2からアクセス要求信号(RAS信号及びCAS信号等)を受け付けると、RAS信号に同期して入力されるアドレス信号(ロウアドレス信号)をデコードすることにより、ワードライン17を選択する。
【0036】
更に、ロウデコーダ14は、選択したワードライン17の状態を活性状態に設定し、且つ、その他のワードライン17の状態を非活性状態に設定する。本例では、ロウデコーダ14は、ワードライン17の電位を第1の電位に設定することにより、ワードライン17の状態を活性状態に設定し、ワードライン17の電位を第1の電位よりも低い第2の電位に設定することにより、ワードライン17の状態を非活性状態に設定する。
【0037】
カラムデコーダ16は、CAS信号に同期して入力されるアドレス信号(カラムアドレス信号)をデコードすることにより、ビットライン18を選択する。これにより、選択されたビットライン18の電位は、選択されているワードライン17及び選択されているビットライン18の交差部に配置されたメモリセル19に蓄積されている電荷量に応じた電位となる。
センスアンプ15は、選択されているビットライン18の電位を増幅する。
【0038】
DRAM1は、センスアンプ15により増幅された電位に基づいて、選択されているワードライン17及び選択されているビットライン18の交差部に配置されたメモリセル19に記憶されている情報を取得する(メモリセル19から情報を読み出す)。
【0039】
また、センスアンプ15は、DRAM1が書き込み用のデータ信号を受け付けると、選択されているビットライン18の電位を、受け付けたデータ信号に応じた電位に設定する。これにより、選択されているワードライン17及び選択されているビットライン18の交差部に配置されたメモリセル19に、上記データ信号に応じた量の電荷が蓄積される。
【0040】
このようにして、各メモリセル19は、そのメモリセル19が接続されているワードライン17の状態が活性状態に設定され、且つ、そのメモリセル19が接続されているビットライン18が選択されている場合に、情報を読み書き可能(メモリセル19から情報を読み出し可能且つメモリセル19に情報を書き込み可能)に構成されている。
【0041】
更に、DRAM1は、セルフリフレッシュ制御レジスタ(リフレッシュ動作制御情報記憶手段)10と、セルフリフレッシュタイマ11と、セルフリフレッシュカウンタ12と、ワードライン選択回路13と、を備える。なお、セルフリフレッシュ制御レジスタ10、セルフリフレッシュタイマ11、セルフリフレッシュカウンタ12、ワードライン選択回路13、ロウデコーダ14、センスアンプ15、及び、カラムデコーダ16は、リフレッシュ動作実行手段を構成している。
【0042】
セルフリフレッシュ制御レジスタ10は、対象ワードライン数情報と、リフレッシュ動作間隔情報と、カウンタ上限値と、を対応付けて記憶するレジスタである。本例では、セルフリフレッシュ制御レジスタ10は、図2に示したように、互いに対応付けられた、識別情報、対象ワードライン数情報、リフレッシュ動作間隔情報、及び、カウンタ上限値、からなる組情報を複数記憶している。
【0043】
識別情報は、上記組情報を識別するための情報である。
対象ワードライン数情報は、リフレッシュ動作を行うために活性状態に設定する(選択する)ワードライン17の数である対象ワードライン数を表す情報である。
リフレッシュ動作は、メモリセル19から情報を読み出し、読み出した情報をそのメモリセル19に書き込み直す動作である。
【0044】
リフレッシュ動作間隔情報は、リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表す情報である。
カウンタ上限値は、後述するセルフリフレッシュカウンタ12が用いるカウンタ値の上限を表す情報である。
【0045】
本例では、1つの組情報を構成する、対象ワードライン数情報及びリフレッシュ動作間隔情報は、その対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数に対する、そのリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔の比が一定となるように予め設定されている。即ち、本例では、対象ワードライン数に対するリフレッシュ動作間隔の比は、いずれの組情報に対しても「t/n」(t、及び、nは、いずれも整数であり、nは、8の倍数である)である。
【0046】
これによれば、いずれの組情報(互いに対応付けられた対象ワードライン数情報及びリフレッシュ動作間隔情報)が使用された場合であっても、一定の期間にてすべてのメモリセル19に対するリフレッシュ動作を完了することができる。
【0047】
また、本例では、1つの組情報を構成する、対象ワードライン数情報及びカウンタ上限値は、その対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数と、そのカウンタ上限値と、の積が一定となるように予め設定されている。即ち、本例では、対象ワードライン数とカウンタ上限値との積は、いずれの組情報に対しても「n・k」(kは、整数)である。
【0048】
これによれば、いずれの組情報(互いに対応付けられた対象ワードライン数情報、リフレッシュ動作間隔情報及びカウンタ上限値)が使用された場合であっても、リフレッシュ動作をすべてのメモリセル19に対して確実に実行することができる。
【0049】
セルフリフレッシュ制御レジスタ10は、メモリコントローラ2から識別情報を含むセルフリフレッシュ動作開始指示を受け付け、受け付けたセルフリフレッシュ動作開始指示に含まれる識別情報により識別される組情報を構成する対象ワードライン数情報、リフレッシュ動作間隔情報、及び、カウンタ上限値を出力する。セルフリフレッシュ動作開始指示は、セルフリフレッシュ動作の実行を開始する旨を指示する情報である。
【0050】
セルフリフレッシュタイマ11は、時間を計測する。セルフリフレッシュタイマ11は、セルフリフレッシュ制御レジスタ10により出力されたリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、リフレッシュ動作実行指示をセルフリフレッシュカウンタ12、センスアンプ15及びカラムデコーダ16へ送出する。
【0051】
セルフリフレッシュカウンタ12は、整数であるカウンタ値を保持する。セルフリフレッシュカウンタ12は、セルフリフレッシュタイマ11により送出されたリフレッシュ動作実行指示を受け付ける。
【0052】
セルフリフレッシュカウンタ12は、リフレッシュ動作実行指示を受け付けると、保持しているカウンタ値を所定の増分(本例では、「1」)だけ増加させる。なお、セルフリフレッシュカウンタ12は、増加させたカウンタ値がセルフリフレッシュ制御レジスタ10により出力されたカウンタ上限値となった(一致した)場合、カウンタ値を所定の初期値(本例では、「0」)に設定する。そして、セルフリフレッシュカウンタ12は、保持しているカウンタ値を出力する。
【0053】
ワードライン選択回路13は、セルフリフレッシュカウンタ12により出力されたカウンタ値を受け付ける。ワードライン選択回路13は、カウンタ値を受け付けると、受け付けたカウンタ値に応じたワードライン17であって、セルフリフレッシュ制御レジスタ10により出力された対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数のワードライン17を選択する旨を指示する選択指示をロウデコーダ14へ送出する。
【0054】
ロウデコーダ14は、ワードライン選択回路13により送出された選択指示を受け付ける。ロウデコーダ14は、受け付けた選択指示に応じたワードライン17を選択する。ロウデコーダ14は、選択したワードライン17の状態を活性状態に設定し、且つ、その他のワードライン17の状態を非活性状態に設定する。
【0055】
また、センスアンプ15及びカラムデコーダ16は、セルフリフレッシュタイマ11により送出されたリフレッシュ動作実行指示を受け付ける。
【0056】
センスアンプ15及びカラムデコーダ16がリフレッシュ動作実行指示を受け付けると、DRAM1は、カラムデコーダ16が各ビットライン18を選択するとともに、センスアンプ15が選択されているビットライン18の電位を増幅することにより、選択されているワードライン17に接続されているメモリセル19から情報を読み出す。更に、DRAM1は、あるメモリセル19から読み出した情報をそのメモリセル19に書込み直す。
【0057】
このようにして、DRAM1は、選択されているワードライン17に接続されているメモリセル19に対してリフレッシュ動作を行う。
【0058】
(作動)
次に、上述したDRAM1の作動について図3に示したフローチャートを参照しながら具体的に説明する。
【0059】
先ず、メモリコントローラ2は、対象ワードライン数情報と、リフレッシュ動作間隔情報と、カウンタ上限値と、をDRAM1へ送出する。これにより、DRAM1は、対象ワードライン数情報、リフレッシュ動作間隔情報、及び、カウンタ上限値、を受け付け、受け付けた対象ワードライン数情報、リフレッシュ動作間隔情報、及び、カウンタ上限値を対応付けてセルフリフレッシュ制御レジスタ10に記憶させる(ステップ101)。
【0060】
次いで、DRAM1は、メモリコントローラ2から識別情報を含むセルフリフレッシュ動作開始指示を受け付ける。これにより、DRAM1は、セルフリフレッシュ動作を開始する(ステップ102)。そして、DRAM1は、カウンタ値iをリセット(初期値「0」に設定)する(ステップ103)。
【0061】
次いで、DRAM1は、保持しているカウンタ値iが、セルフリフレッシュ制御レジスタ10に記憶されているカウンタ上限値のうちの、上記セルフリフレッシュ動作開始指示に含まれる識別情報により識別される組情報を構成するカウンタ上限値よりも小さいか否かを判定する(ステップ104)。
【0062】
保持しているカウンタ値iが上記カウンタ上限値よりも小さい場合、DRAM1は、「Yes」と判定して、上記組情報を構成する対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数のワードライン17の状態を活性状態に設定するとともに、そのワードライン17に接続されているメモリセル19に対してリフレッシュ動作を行う(ステップ105)。
【0063】
そして、DRAM1は、上記組情報を構成するリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔だけ待機する(ステップ106)。次いで、DRAM1は、カウンタ値iに増分「1」を加算する(ステップ107)。
【0064】
次に、DRAM1は、ステップ104へ戻り、ステップ104〜ステップ107の処理を繰り返し実行する。
このようにして、DRAM1は、上記リフレッシュ動作間隔が経過する毎に、上記対象ワードライン数ずつ、順次、ワードライン17の状態を活性状態に設定するとともにリフレッシュ動作を行う(リフレッシュ動作実行工程)。
【0065】
その後、DRAM1が保持しているカウンタ値iが上記カウンタ上限値に一致する。この時点にて、DRAM1がステップ104に進むと、DRAM1は、「No」と判定してステップ103へ戻り、カウンタ値iをリセットする。
【0066】
そして、DRAM1は、上述した場合と同様の処理を、メモリコントローラ2からセルフリフレッシュ動作終了指示を受け付けるまで、繰り返し実行する。セルフリフレッシュ動作終了指示は、セルフリフレッシュ動作の実行を終了する旨を指示する情報である。
【0067】
以上、説明したように、本発明によるメモリ装置の第1実施形態によれば、リフレッシュ動作を行うためにメモリセル19に対して同時に供給される電流の総量が過大になることを防止することができる。これにより、メモリセル19へ電流を供給するための配線に流れる電流の最大値が過大になることを防止することができる。この結果、この配線の近傍にその他の回路が配置されている場合であっても、その回路を正常に動作させることができる。
【0068】
ところで、対象ワードライン数がより小さな値に設定されるとともにリフレッシュ動作間隔が変更されない場合には、すべてのメモリセル19に対して、メモリセル19に蓄積されている電荷量が過度に減少する前にリフレッシュ動作を行うことができない虞がある。即ち、この場合、メモリセル19から真の情報(そのメモリセル19に書き込まれた情報)を読み出せなくなる虞がある。
【0069】
これに対し、上記第1実施形態に係るメモリ装置1は、すべてのメモリセル19に対して、メモリセル19に蓄積されている電荷量が過度に減少する前にリフレッシュ動作を行うことができるように対応付けられた対象ワードライン数及びリフレッシュ動作間隔を用いて、リフレッシュ動作を行うことができる。従って、メモリセル19に蓄積されている電荷量が過度に減少することによってメモリセル19から真の情報を読み出せなくなることを防止することができる。
【0070】
更に、上記第1実施形態に係るメモリ装置1によれば、メモリ装置1の作動状況、又は、メモリセル19へ電流を供給するための配線に流れる電流の大きさ等に応じて、メモリコントローラ2によって適切に選択された組情報(対象ワードライン数情報及びリフレッシュ動作間隔情報)に基づいてリフレッシュ動作を行うことができる。
【0071】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るメモリ装置について説明する。第2実施形態に係るメモリ装置は、上記第1実施形態に係るメモリ装置に対して、リフレッシュ動作を行うためにメモリセル19へ供給される電流を所定の電流上限値以下に制限する点において相違している。従って、以下、かかる相違点を中心として説明する。
【0072】
図4に示したように、第2実施形態に係るメモリ装置1は、上記第1実施形態に係るメモリ装置1が備える構成に加えて、電流制限回路(電流制限手段)21を備える。
【0073】
セルフリフレッシュ制御レジスタ10は、識別情報と、対象ワードライン数情報と、リフレッシュ動作間隔情報と、カウンタ上限値と、電流上限値と、を対応付けて記憶している。本例では、セルフリフレッシュ制御レジスタ10は、図5に示したように、互いに対応付けられた、識別情報、対象ワードライン数情報、リフレッシュ動作間隔情報、カウンタ上限値、及び、電流上限値、からなる組情報を複数記憶している。
電流上限値は、リフレッシュ動作を行うためにメモリセル19へ供給される電流の上限値を表す情報である。
【0074】
セルフリフレッシュ制御レジスタ10は、メモリコントローラ2から識別情報を含むセルフリフレッシュ動作開始指示を受け付けると、受け付けたセルフリフレッシュ動作開始指示に含まれる識別情報により識別される組情報を構成する対象ワードライン数情報、リフレッシュ動作間隔情報、カウンタ上限値、及び、電流上限値を出力する。
【0075】
電流制限回路21は、リフレッシュ動作を行うためにメモリセル19へ供給される電流を、セルフリフレッシュ制御レジスタ10により出力された電流上限値以下に制限する。電流制限回路21の一例は、特開2008−022597号公報等に開示されている。
【0076】
なお、電流制限回路21は、電流をメモリセル19へ供給する通電状態と、メモリセル19へ供給される電流を遮断する非通電状態と、を切り替えるスイッチング素子を含み、電流上限値に応じて、メモリセル19へ電流が供給される時間を変更するように構成されていることが好適である。
【0077】
このように構成されたメモリ装置によれば、リフレッシュ動作を行うためにメモリセル19に対して同時に供給される電流の総量を確実に電流上限値以下にすることができる。これにより、メモリセル19へ電流を供給するための配線(本例では、電流制限回路21とメモリセル19とを結ぶ配線)に流れる電流の最大値を減少させることができる。この結果、この配線の近傍にその他の回路が配置されている場合であっても、その回路を正常に動作させることができる。
また、このメモリ装置1によっても、上記第1実施形態に係るメモリ装置1と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0078】
なお、上記第2実施形態の変形例に係るメモリ装置1は、図6に示したように、上記第2実施形態に係るメモリ装置1から、セルフリフレッシュタイマ11、セルフリフレッシュカウンタ12及びワードライン選択回路13を除いた構成を有する。この場合、セルフリフレッシュ制御レジスタ10は、図7に示したように、識別情報と、電流上限値と、を対応付けて記憶している。
【0079】
この変形例によっても、リフレッシュ動作を行うためにメモリセル19に対して同時に供給される電流の総量を確実に電流上限値以下にすることができる。これにより、メモリセル19へ電流を供給するための配線(本例では、電流制限回路21とメモリセル19とを結ぶ配線)に流れる電流の最大値を減少させることができる。この結果、この配線の近傍にその他の回路が配置されている場合であっても、その回路を正常に動作させることができる。
【0080】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記各実施形態において、メモリ装置1の各機能は、回路等のハードウェアにより実現されていたが、メモリ装置1の機能の一部は、処理装置がプログラム等を実行することにより実現されてもよい。
【0081】
また、図8に示したように、上記各実施形態の変形例に係るメモリ装置200は、活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備える。
【0082】
更に、メモリ装置200は、ワードラインの状態が活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成される。
【0083】
加えて、メモリ装置200は、リフレッシュ動作制御情報記憶部(リフレッシュ動作制御情報記憶手段)210と、リフレッシュ動作実行部(リフレッシュ動作実行手段)220と、を備える。
【0084】
リフレッシュ動作制御情報記憶部210は、対象ワードライン数情報と、リフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶する。
対象ワードライン数情報は、リフレッシュ動作を行うために活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す情報である。リフレッシュ動作は、メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直す動作である。
リフレッシュ動作間隔情報は、リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表す情報である。
【0085】
リフレッシュ動作実行部220は、リフレッシュ動作制御情報記憶部210に記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、ワードラインの状態を活性状態に設定するとともにリフレッシュ動作を行う。
この変形例によっても、上記第1実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0086】
また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、セルフリフレッシュ動作を行うDRAM等に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の第1実施形態に係るメモリ装置の概略構成を表す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るセルフリフレッシュ制御レジスタが記憶している情報を示した図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るメモリ装置の作動を示したフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係るメモリ装置の概略構成を表す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るセルフリフレッシュ制御レジスタが記憶している情報を示した図である。
【図6】本発明の第2実施形態の変形例に係るメモリ装置の概略構成を表す図である。
【図7】本発明の第2実施形態の変形例に係るセルフリフレッシュ制御レジスタが記憶している情報を示した図である。
【図8】本発明の各実施形態の変形例に係るメモリ装置の概略構成を表す図である。
【符号の説明】
【0089】
1 メモリ装置
2 メモリコントローラ
10 セルフリフレッシュ制御レジスタ
11 セルフリフレッシュタイマ
12 セルフリフレッシュカウンタ
13 ワードライン選択回路
14 ロウデコーダ
15 センスアンプ
16 カラムデコーダ
17 ワードライン
18 ビットライン
19 メモリセル
20 セルアレイ
21 電流制限回路
200 メモリ装置
210 リフレッシュ動作制御情報記憶部
220 リフレッシュ動作実行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成され、且つ、
前記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために前記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段と、
前記記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、前記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに前記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行手段と、
を備えるメモリ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメモリ装置であって、
前記リフレッシュ動作制御情報記憶手段は、互いに対応付けられた前記対象ワードライン数情報及び前記リフレッシュ動作間隔情報からなる組情報を複数記憶するように構成され、
前記リフレッシュ動作実行手段は、前記リフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されている複数の組情報の1つを識別するための識別情報を受け付け、当該受け付けた識別情報により識別される組情報を構成する前記対象ワードライン数情報及び前記リフレッシュ動作間隔情報に基づいて前記リフレッシュ動作を行うように構成されたメモリ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のメモリ装置であって、
前記リフレッシュ動作制御情報記憶手段は、前記記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数に対する、当該象ワードライン数情報と対応付けられたリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔の比を一定とするように構成されたメモリ装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のメモリ装置であって、
前記リフレッシュ動作実行手段は、整数であるカウンタ値を保持するように構成され、且つ、当該保持しているカウンタ値に応じた前記ワードラインの状態を前記活性状態に設定するとともに前記リフレッシュ動作を行い、且つ、前記リフレッシュ動作を実行する毎に当該カウンタ値を所定の増分だけ増加させ、更に、当該カウンタ値が所定のカウンタ上限値となった場合、当該カウンタ値を所定の初期値に設定するように構成されたメモリ装置。
【請求項5】
請求項4に記載のメモリ装置であって、
前記リフレッシュ動作制御情報記憶手段は、前記対象ワードライン数情報と、前記リフレッシュ動作間隔情報と、前記カウンタ上限値と、を対応付けて記憶するように構成されたメモリ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のメモリ装置であって、
前記リフレッシュ動作制御情報記憶手段は、前記記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数と、当該象ワードライン数情報と対応付けられたカウンタ上限値と、の積を一定とするように構成されたメモリ装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のメモリ装置であって、
前記リフレッシュ動作を行うために前記メモリセルへ供給される電流を所定の電流上限値以下に制限する電流制限手段を備えるメモリ装置。
【請求項8】
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成されたメモリ装置に適用され、
前記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために前記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて当該リフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、前記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに前記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行工程を含むリフレッシュ動作制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載のリフレッシュ動作制御方法であって、
前記リフレッシュ動作実行工程は、
前記リフレッシュ動作制御情報記憶手段に、互いに対応付けられた前記対象ワードライン数情報及び前記リフレッシュ動作間隔情報からなる組情報が複数記憶されている場合に、当該記憶されている複数の組情報の1つを識別するための識別情報を受け付け、当該受け付けた識別情報により識別される組情報を構成する前記対象ワードライン数情報及び前記リフレッシュ動作間隔情報に基づいて前記リフレッシュ動作を行うように構成されたリフレッシュ動作制御方法。
【請求項10】
活性状態と非活性状態とのいずれかに状態を設定可能な複数のワードラインと、電荷を蓄積可能な複数のメモリセルと、を備えるとともに、当該ワードラインの状態が当該活性状態に設定されている場合に、当該ワードラインに接続された複数のメモリセルに情報を読み書き可能に構成されたメモリ装置に、
前記メモリセルから情報を読み出し、当該読み出した情報をそのメモリセルに書き込み直すリフレッシュ動作を行うために前記活性状態に設定するワードラインの数である対象ワードライン数を表す対象ワードライン数情報と、当該リフレッシュ動作を行う時間間隔であるリフレッシュ動作間隔を表すリフレッシュ動作間隔情報と、を対応付けて記憶するリフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されているリフレッシュ動作間隔情報が表すリフレッシュ動作間隔が経過する毎に、そのリフレッシュ動作間隔情報と対応付けて当該リフレッシュ動作制御情報記憶手段に記憶されている対象ワードライン数情報が表す対象ワードライン数ずつ、順次、前記ワードラインの状態を活性状態に設定するとともに前記リフレッシュ動作を行うリフレッシュ動作実行手段を実現させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムであって、
前記リフレッシュ動作実行手段は、
前記リフレッシュ動作制御情報記憶手段に、互いに対応付けられた前記対象ワードライン数情報及び前記リフレッシュ動作間隔情報からなる組情報が複数記憶されている場合に、当該記憶されている複数の組情報の1つを識別するための識別情報を受け付け、当該受け付けた識別情報により識別される組情報を構成する前記対象ワードライン数情報及び前記リフレッシュ動作間隔情報に基づいて前記リフレッシュ動作を行うように構成されたプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−152949(P2010−152949A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327179(P2008−327179)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】